JP2006126923A - 車両の走行安全装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 第1カーブ認識部61aは地図データ記憶部23に記憶された道路データに基づき、第2カーブ認識部61bは外界センサ16から出力される画像処理データに基づき、自車両の進行方向に存在するカーブを検出する。比較部63は、自車両の現在位置からカーブまでの距離が、外界センサ16のカメラ16aの撮影可能距離に係る第2カーブ認識部61bの認識可能距離以下においては、第1カーブ認識部61aによる認識結果によらず、現在速度VPが第2カーブ認識部61bの認識結果に基づき設定された適正速度VS以下であるか否かを判定する。作動部64は、比較部63での比較結果に基づいてエンジン制御部42および変速制御部43およびブレーキ制御部44の作動を制御する。
【選択図】 図1
Description
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、車両の進行方向前方に存在するカーブを通過する際において、適切に安全装置を作動させることが可能な車両の走行安全装置を提供することを目的としている。
さらに、請求項2に記載の本発明の車両の走行安全装置によれば、信頼性が相対的に低い第1のカーブ認識手段の認識結果に応じて安全装置が不適切に作動制御されることを防止することができる。
さらに、請求項3に記載の本発明の車両の走行安全装置によれば、各カーブ認識手段の認識結果の信頼性に応じて減速装置の減速度を変更することにより、減速装置を適切に作動制御することができる。
さらに、請求項4に記載の本発明の車両の走行安全装置によれば、第2のカーブ認識手段の認識結果に比べて信頼性が相対的に低い第1のカーブ認識手段の認識結果に応じて過剰な減速度で減速されてしまうことを防止することができる。
さらに、現在位置検出部21は、例えば人工衛星を利用して車両の位置を測定するためのGPS(Global Positioning System)信号や、例えば適宜の基地局を利用してGPS信号の誤差を補正して測位精度を向上させるためのD(Differential)GPS信号等の測位信号を受信する測位信号受信部31と、水平面内での自車両の向きや鉛直方向に対する傾斜角度(例えば、車両の前後方向軸の鉛直方向に対する傾斜角度や車両重心の上下方向軸回りの回転角であるヨー角等)および傾斜角度の変化量(例えば、ヨーレート等)を検出するジャイロセンサ32と、車両の速度(車速)を検出する車速センサ33とを備えて構成され、受信した測位信号によって、あるいは、車速やヨーレート等の検出信号に基づく自律航法の算出処理によって、車両の現在位置を算出する。
また、ナビゲーション処理部22は、例えば車両の経路探索や経路誘導等の処理を実行し、地図データ記憶部23から取得される道路データと共に、例えば目的地までの経路情報や各種の付加情報を表示部25へ出力する。
例えばカーブ認識部61は、道路データの基礎となるノードつまり道路形状を把握するための点(例えば、図2に示す白抜き丸および黒丸)と、リンクつまり各ノードを結ぶ線(例えば、図2に示す白抜き丸および黒丸を結ぶ線)とに基づいて、カーブの形状を認識する。そして、例えばカーブの径や曲率および極性、カーブの長さ(カーブの深さ)、カーブの通過に要する旋回角等からなるカーブ形状値を算出し、適正車速設定部62へ出力する。
第2カーブ認識部61bは、外界センサ16から出力される画像処理データを取得し、画像処理データに基づいて自車両の進行方向の道路形状として道路上に存在するカーブを検出する。
ここで、適正車速設定部62は、カーブ通過時に車両の横方向に発生する加速度(横加速度)を算出する横加速度算出部62aを備えている。すなわち、先ず、横加速度算出部62aは、カーブ認識部61にて認識されたカーブの形状に基づいて、このカーブを適正に通過する際に許容される横加速度を算出する。次に、適正車速設定部62は、この横加速度を車両に発生させる車両の速度を算出し、この速度を適正速度VSとして設定する。
なお、カーブ通過時に自車両に許容される横加速度は、路面状況、タイヤの状況、積載の状態等により変化するため、これらを更に考慮して適正速度VSを設定するようにしてもよい。
また、認識されたカーブの形状の手前に上り勾配が存在する場合には、この勾配の大きさに応じて適正速度VSが増大傾向に変化するように設定される。
ここで、比較部63は、自車両の現在位置からカーブまでの距離が、外界センサ16のカメラ16aの撮影可能距離に係る第2カーブ認識部61bの認識可能距離以下においては、第1カーブ認識部61aによる認識結果によらず、現在速度VPが第2カーブ認識部61bの認識結果に基づき設定された適正速度VS以下であるか否かを判定する。
ここで、作動部64は、第1カーブ認識部61aの認識結果に基づきブレーキアクチュエータ15を作動させる場合と、第2カーブ認識部61bの認識結果に基づきブレーキアクチュエータ15を作動させる場合とで、減速度を変更しており、例えば第1カーブ認識部61aの認識結果に基づきブレーキアクチュエータ15を作動させる際の最大減速度Gmaを、第2カーブ認識部61bの認識結果に基づきブレーキアクチュエータ15を作動させる際の最大減速度Gmbよりも小さな値(Gma<Gmb)に設定する。
例えば図2に示すように、車両Aが速度V1(例えば、速度V1>適正速度VS)で走行している場合に、進行方向前方に存在するカーブCを適正に通過するためには、カーブCの入口位置CSにて車両の速度が適正速度VSとなるように設定する。
このとき、例えば所定の減速度GS(例えば、0.2G=0.2×9.8m/s2)にて、現在の速度V1(例えば、100km/h)から適正速度VS(例えば、40km/h)まで減速する場合には、減速に要する時間TはT=(V1−VS)/GSにより求められる。そして、この時間Tに基づいて、減速に要する距離つまり減速必要距離L0が算出され、カーブCの入口位置CSから、減速必要距離L0だけ手前の減速開始位置C0(図2に示す黒丸C0)が設定される。
すなわち、車両AがカーブCの手前に設定される警報開始位置CWに到達した時点、つまり車両Aの現在位置とカーブCの入口位置CSとの間の距離(減速対象地点間距離Ln)が、下記数式(1)に示すように設定される警報必要距離LWに等しくなった時点で警報を発する。
このため、速度制御部41には、車速センサ33から出力される検出信号に加えて、運転者によるアクセルペダルの操作量に係るアクセル開度を検出するアクセル開度センサ51と、運転者によるブレーキペダルの操作量を検出するブレーキペダルセンサ52と、スロットル開度を検出するスロットル開度センサ53とから出力される各検出信号が入力されている。
次に、ステップS02においては、地図データ記憶部23から進行方向前方の道路データを取得する。
次に、ステップS03においては、取得した道路データに対して道路形状の認識処理を実行し、進行方向前方にカーブが存在するか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS11に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS04に進む。
次に、ステップS05においては、例えば現在速度VPがカーブの適正速度VSよりも大きいか否かを判定することにより、減速制御が必要であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS06に進む。
この判定結果が「NO」の場合には、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS07に進み、ステップS07においては、例えば減速制御時の減速度等を設定する制御出力設定処理を実行し、ステップS08に進む。
そして、ステップS08においては、自車両の現在位置からカーブまでの距離がカメラ16aの認識可能距離よりも長いか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS11に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS09に進む。
そして、ステップS09においては、例えば、減速度が最大減速度Gma以下となるようにしてブレーキアクチュエータ15を駆動する第1の減速制御の処理を実行し、一連の処理を終了する。
次に、ステップS12においては、画像処理データに対して道路形状の認識処理を実行し、進行方向前方にカーブが存在するか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS13に進む。
そして、ステップS13においては、画像処理データに基づき認識したカーブに対して、例えばカーブの最小径や最大曲率や極性、カーブの長さ(カーブの深さ)、カーブの通過に要する旋回角等からなるカーブ形状値を推定し、推定したカーブ形状値に基づいてカーブを適正に通過可能な適正速度VSを算出する。
この判定結果が「NO」の場合には、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS15に進む。
そして、ステップS15においては、自車両の現在位置からカーブまでの距離が減速必要距離L0以下であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS16に進み、ステップS16においては、例えば減速制御時の減速度等を設定する制御出力設定処理を実行し、ステップS17に進む。
そして、ステップS17においては、例えば、減速度が最大減速度Gmb以下となるようにしてブレーキアクチュエータ15を駆動する第2の減速制御の処理を実行し、一連の処理を終了する。
一方、図5に示すように、カーブCがカメラ16aの撮影可能範囲α内の領域に存在し、画像処理データに基づきカーブCが認識された状態でブレーキアクチュエータ15を駆動する際には、第2の減速制御が実行される。
しかも、自車両からカーブまでの距離が、この画像処理データに対する認識可能距離以下において、道路データによる認識結果でカーブを認識している場合であっても、画像処理データに対する認識処理において認識不良を生じているときには安全装置の作動を停止することにより、信頼性が相対的に低い道路データの認識結果に応じて安全装置が不適切に作動制御されることを防止することができる。
また、道路データの認識結果に基づく減速時の最大減速度を、画像処理データの認識結果に基づく減速時の最大減速度よりも小さくなるように設定することで、減速装置を適切に作動制御することができる。
15 ブレーキアクチュエータ(減速装置)
16 外界センサ(撮影手段)
21 現在位置検出部(自車位置検出手段)
23 地図データ記憶部(記憶手段)
32 ジャイロセンサ(車両状態検出手段)
33 車速センサ(車両状態検出手段)
61a 第1カーブ認識部(第1のカーブ認識手段)
61b 第2カーブ認識部(第2のカーブ認識手段)
62 適正車速設定部(適正車両状態設定手段)
63 比較部(比較手段)
64 作動部(作動手段)
Claims (4)
- 道路データを記憶する記憶手段と、
自車両の位置を検出する自車位置検出手段と、
自車両の車両状態を検出する車両状態検出手段と、
前記記憶手段が記憶した前記道路データに基づき自車両の進行方向に存在するカーブの形状を認識する第1のカーブ認識手段と、
自車両に設けられ、自車両の進行方向を撮影する撮影手段と、
該撮影手段の撮影画像に基づき自車両の進行方向に存在するカーブの形状を認識すると共に前記第1のカーブ認識手段に比して認識可能距離が短く設定された第2のカーブ認識手段と、
前記第1および第2のカーブ認識手段が認識した前記カーブの形状に基づき該カーブを適正に通過可能な適正車両状態を設定する適正車両状態設定手段と、
前記車両状態検出手段が検出した前記車両状態と、前記適正車両状態設定手段が設定した前記適正車両状態とを比較する比較手段と、
前記比較手段による比較結果において前記自車両の車両状態が前記適正車両状態にないときに、自車両に設けられた安全装置を作動させる作動手段と
を備える車両の走行安全装置であって、
前記比較手段は、自車両から前記カーブまでの距離が前記第2のカーブ認識手段の認識可能距離以下においては、前記第1のカーブ認識手段による認識結果によらず前記第2のカーブ認識手段の認識結果に基づき、車両状態検出手段が検出した前記車両状態が、前記適正車両状態設定手段が設定した前記適正車両状態であるか否かを判定することを特徴とする車両の走行安全装置。 - 前記作動手段は、自車両から前記カーブまでの距離が前記第2のカーブ認識手段の認識可能距離以下において前記第1のカーブ認識手段によってカーブを認識している場合であっても前記第2のカーブ認識手段が認識不良を生じているときには安全装置の作動を停止することを特徴とする請求項1に記載の車両の走行安全装置。
- 前記安全装置は減速装置であり、前記作動手段は、
前記第1のカーブ認識手段の認識結果に基づく作動時と
前記第2のカーブ認識手段の認識結果に基づく作動時とで
前記減速装置の減速度を変更することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両の走行安全装置。 - 前記作動手段は、前記第1のカーブ認識手段の認識結果に基づく前記減速装置の作動時の最大減速度を前記第2のカーブ認識手段の認識結果に基づく前記減速装置の作動時の最大減速度より小さく設定することを特徴とする請求項3に記載の車両の走行安全装置。
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