JP2006125015A - 気化熱を利用した断熱材とそれを用いる断熱工法および植栽地盤用保水マット - Google Patents

気化熱を利用した断熱材とそれを用いる断熱工法および植栽地盤用保水マット Download PDF

Info

Publication number
JP2006125015A
JP2006125015A JP2004313512A JP2004313512A JP2006125015A JP 2006125015 A JP2006125015 A JP 2006125015A JP 2004313512 A JP2004313512 A JP 2004313512A JP 2004313512 A JP2004313512 A JP 2004313512A JP 2006125015 A JP2006125015 A JP 2006125015A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
heat insulation
insulation panel
mat
type heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004313512A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomotaka Yanagida
友隆 柳田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KUREATERA KK
Createrra Inc
Original Assignee
KUREATERA KK
Createrra Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KUREATERA KK, Createrra Inc filed Critical KUREATERA KK
Priority to JP2004313512A priority Critical patent/JP2006125015A/ja
Publication of JP2006125015A publication Critical patent/JP2006125015A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Building Environments (AREA)

Abstract

【課題】気化熱を利用した屋上、屋根、壁などに用いる軽量で、持続効果が長く、維持管理が殆ど不要の安価な断熱材とそれを用いる断熱工法および植栽基盤用保水マットの創出が課題になる。
【解決手段】本明細書に記載する一連の発明は、気化熱を利用し建築物を断熱する断熱パネルで、雨水を貯え平坦面を断熱する貯水型断熱パネル、外部から供給する水で傾斜面や壁面を断熱する通水型断熱パネルおよび内部に貯える多量の水を植物育成に用いる植栽地盤用保水マットで、これら発明により上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は主として屋上、屋根、壁など用の断熱材に関する技術および造園業、建設業分野における植栽に関するものである。
大都会は緑が少なく、コンクリートなどからなる保水性の少ない人工地盤で多くの場所が覆われており、それらに貯えられた太陽熱は水分蒸発時の気化熱で冷やされないため、夏季の暑さは厳しい。
夏季に太陽熱の建物内への貫入量を減ずるため、通常建築物では発泡スチロールや断熱ブロックなどの断熱材を敷設している。しかし、これらは熱の貫入量を減らすだけで積極的に温度を下げる効果はない。そこで、水の気化熱を利用し積極的に温度を下げることができる方法として打ち水が注目されている。しかし、平坦なあるいは傾斜があるコンクリート面などの人工地盤への打ち水は、水が直ぐに流れ去るとともに瞬く間に蒸発するために常に打ち水し続ける必要がある。
屋上緑化に高い断熱効果があることは明らかにされているが、多くの屋上緑化地のように土層が薄い場合、土壌に保水される水は強い土壌の毛管力によって底面の水までも地表に吸い上げられ、土層表面から蒸発し速やかになくなるので、潅水しないかぎり土層中の水を夏季の冷却断熱のために利用できない。また、最も保水量が多い土壌の場合でも、土層10cm当り20mm程度と保水量が少なく保水量を多くしようとして土層を厚くすることは建築物の強度上困難である。
人工地盤の保水性を高める手法として従来から礫を屋上面に敷設する方法が採用されていたが、更に保水性を高めるために、特開平2002−364130号公報に礫の下層に保水性が高いパーライトを敷設する軽量保水性断熱屋根を記載している。この発明はパーライトを使うため保水性は高まる効果はあるが、請求項5によればパーライトを不織布の袋に収納し袋下部を防水シートでパレット状にしたものに収めるとしており、0016によればパレットに収める目的は軽量人工土壌が動かないようにすることであり、パレット部分より上の不織布部分から水が流去するため、貯水効果は少ない。また、表面に砂利を敷設しているが通気量が多いため本発明の実施例で示すように蒸発抑制効果は少ない。これら理由で保水した水ははやく消費されるため、貯水型断熱期間は短い。また、パーライトのような軽量の紛粒体を用いると不織布製の袋に収納しても保形性が悪く、施工時に平らに敷設するには手間がかかる点とパーライトは軽く水に浮くので水没させる使い方に適していない欠点がある。更に、砂利を抑えとして用いているので保水量当りの重量はかなり重くなる欠点がある。
特開2004−76482号公報に保水機能を有するコンクリート舗装を記載している。本発明の目的と同様に透水性ブロックあるいは保水性ブロックに保持される水の気化熱を利用し温度を下げる方法があるが、これら方法は礫を、セメントを使って固めているため、礫として軽石のように孔隙が多い骨材を使っても、ブロック中の間隙が少なくなるためブロック内に貯えられる水量が少ないこと、また、保水量あたりのブロック重量が極めて重いこと、ブロックの毛細管上昇高さが高いためブロック中の深い部分まで水が蒸発してなくなるという問題がある。
特開2003−166210号公報に保水性舗装構造および保水機能は特開2004-76482と同じ目的の発明である。この方法は舗装本体の下部および側面下部を不透水層によって覆われていることを記載している。しかし、使用している材料がコンクリートであるため空隙率が10〜30%と少なく、屋上などに使う場合、一定保水量当りの重量が極めて重くなることが問題である。
また、請求項19〜21にかかわる植栽地盤用保水マットの既存技術を説明する。一般的に行なわれている屋上緑化において、植栽地盤を軽量化するために地盤は薄く、保水量は極めて少なくなっている。植栽地盤の保水量が十分多いと短時間に大量に雨が降っても流れ去る雨が少なくなり地盤中に多量保水できるので、地盤が乾燥するまでの時間がかかるが、保水量が少ないと降雨の大部分が流れ去るため、晴天が続くと水分を不足し潅水する必要が生じる。
屋上緑化する場合、地下からの水の供給がないため、植栽する植物の生育状態は主に植栽土壌の保水能力に依存することになる。通常の屋上緑化のように植栽地盤が薄い場合、保持できる水量は極めて少なくなり、雨水の多くが流れ去るため、潅水を多量にしなければならない。
保水力が高い部類の植栽土壌の場合でも、植物が生育に利用できる有効水分保持量は土層10cm当り12mm程度と少ないので、保水量を多くしようとすると土層を厚くしなければならず、建築物の強度上保水量を多くできない。たとえば、30mm保水させるためには25cm厚さの土層が必要となり、軽量の土壌で230Kg/m2程度の重量になる。したがって、積載荷重が180Kg/m2の一般的な建築物には導入できないことになる。
屋上緑化においては植栽地盤の保水量の多寡に応じて必要となる年間の潅水量と潅水回数が異なる。つまり、土壌の保水量が多いと、雨水貯留量が多くなるため潅水回数と年間潅水量は少なくてよい。一方、保水量が少ないと多くの雨水は流去してしまうため潅水回数と年間潅水量を多くしなければならない。
特許第3121174号に人工地盤の保水性を高める手法として、有底状の容器に間隙率が高い礫を収納し、その上面に給水制限シートを設置しその上に土壌層を配置したものを記載している。しかし、保水部の充填材が礫であるため、重量が重く施工性が悪いという問題がある。
特許2774438号にハウジング内に籾殻等の有機物を加熱処理した土壌を充填したものを記載している。ハウジングの剛性が高ければ整形された形状を保つことができるが高価になる点が問題であり、ハウジングがシートの場合は枕状となるため施工時に平らに敷設するには手間がかかる点に欠点がある。
現在市販されている屋上緑化に用いられている植栽地盤用保水マットはプラスチック板や発泡スチロールに凹凸をつけ、凹部に貯水する方法である。この植栽地盤用保水マットは施工時に凹部を埋め、上方に水を供給するため、間隙が多くしかも毛細管力がある素材たとえばパーライト等の素材を施工時に充填材として散布している。
現在市販されている最も保水量が高い厚さ40mmの保水マット(商品名グリーンルーフ、株式会社テクネット製)であっても凹部の容積は3.9L/m2程度で、パーライトなどの充填物で埋められるため、充填物の固形部分を除いた正味の保水量が8.9mmで、保水量は地盤に必要とされる30mmと比較して少ない。
保水量を上げようとすると、凹凸の差を大きくしなければならないため、踏圧に耐える強度をもたせるにはプラスチックの板厚を厚くしなければならず、コストが高くなる。
したがって、屋上、屋根、壁など用の軽量で、持続効果が長く、安価な断熱材とそれを用いる断熱工法および保水量が高く、軽量で、施工しやすい植栽基盤用保水マットの開発が求められている。
本発明は気化熱を利用した屋上、屋根、壁などに用いる軽量で、持続効果が長く、安価な断熱材(パネル)とそれを用いる断熱工法および植栽基盤用保水マットの創出を課題とする。
そこで本発明は、このような課題を考慮してなされたもので、気化熱を利用した屋上、屋根、壁などの用いる軽量で、持続効果が長く、安価な断熱材(パネル)とそれを用いる断熱工法および植栽基盤用保水マットを提供することを目的とするものである。
第1発明は、底面および側面は不透水材料を用い貯水できるように覆い、その内部に板状の空隙率が高いマットを1種類もしくは毛細管上昇力や強度が異なる2種類以上を層状に収納したことを特徴とする平坦面用の貯水型断熱パネルにより上記の課題を解決するものである。
第2発明は、第1発明の貯水型断熱パネルの最大保水量が1m2あたり10L以上100L以下であることを特徴とする平坦面用の貯水型断熱パネルにより上記の課題を解決するものである。
第3発明は、第1、2発明の貯水型断熱パネルで充填物の毛管上昇高さが貯水型断熱パネルの厚さの50%以下である、パネル下部での気化熱吸収を多くしたことを特徴とする平坦面用の貯水型断熱パネルにより上記の課題を解決するものである。
第4発明は、第1、2、3発明の貯水型断熱パネルで親水性材料をパネル底面に敷設したことを特徴とする緩傾斜がある平坦面用の貯水型断熱パネルにより上記の課題を解決するものである。
第5発明は、第1〜4発明の貯水型断熱パネルの外気側をネット状資材などで被覆したことを特徴とする貯水型断熱パネルにより上記の課題を解決するものである。
第6発明は、第1発明においてマットを収納せずに貯水型断熱パネル表面を遮光性があり、通気性を持つ材料で覆ったことを特徴とする平坦面用の貯水型断熱パネルにより上記の課題を解決するものである。
第7発明は、不透水材料を用い人工地盤上を貯水できるように区切り、区画内に第1〜4発明のマット材料もしくは軽石やALC破砕物を収納した、あるいは、その表面を遮光性と通気性がある材料で覆った第1〜4発明を目的とすることを特徴とする平坦面用の貯水型断熱パネル敷設工法により上記の課題を解決するものである。
第8発明は、第1〜7発明で作られる貯水型断熱パネル外気側と下面との間の通気量が3ml/cm2/sec以上800ml/cm2/sec以下であることを特徴とする貯水型断熱パネルと貯水型断熱工法により上記の課題を解決するものである。
第9発明は、通水用材料を傾斜屋根材あるいは壁面材に取り付けたことを特徴とする傾斜面あるいは垂直面用の通水型断熱パネルにより上記の課題を解決するものである。
第10発明は、第9発明の通水用材料が親水性のある布、シート、不織布あるいは粉粒体や繊維とバインダーとの混合物を塗布して形成した塗膜であることおよびこれら材料中に高吸水性樹脂を含ませたことを特徴とする傾斜面あるいは垂直面用の通水型断熱パネルにより上記の課題を解決するものである。
第11発明は、第9、10発明において通水用材料の外気側に撥水性があり、通気性がある蒸発抑制用の材料を取り付けたことを特徴とする傾斜面あるいは垂直面用の通水型断熱パネルにより上記の課題を解決するものである。
第12発明は、第9発明において壁面材が中空部を持つ壁面材であり、中空部に通水材料を取り付け、中空部と外部との間に通気穴を設けたことを特徴とする垂直面用の通水型断熱パネルにより上記の課題を解決するものである。
第13発明は、第9〜12発明において温度センサーあるいは水分センサーを設置し、それらデータにより注水を制御したことを特徴とする傾斜面あるいは垂直面用の通水型断熱パネルにより上記の課題を解決するものである。
第14発明は、第1〜11発明の平坦面や傾斜面の上に歩行性がよく通気性がよい材料を敷設したことを特徴とする平坦面用および傾斜面用の貯水および通水型断熱パネルにより上記の課題を解決するものである。
第15発明は、傾斜屋根材や壁面材に第9,10発明の通水用材料を取り付け、そこに水を流すことを特徴とする傾斜面あるいは垂直面用の通水型断熱工法により上記の課題を解決するものである。
第16発明は、傾斜面あるいは垂直面に第9,10発明の親水性材料を取り付けたあと、さらにその上に第11発明の撥水性があり通気性がある材料を取り付け親水性材料中に水を流したことを特徴とする傾斜面あるいは垂直面用の通水型断熱工法により上記の課題を解決するものである。
第17発明は、第10,11発明の通水型断熱パネル用および第15,16発明の通水型断熱工法用の親水性がある粉粒体や繊維とバインダーからなることを特徴とする通水用塗料により上記の課題を解決するものである。
第18発明は、第10,11、12発明の通水型断熱パネル用および第15,16発明の通水型断熱工法用の親水性がある通水用材料中に水みちあるいは穴あきチューブなどの配水部材を設置したことを特徴とする傾斜面あるいは垂直面用の通水型断熱パネルにより上記課題を解決するものである。
第19発明は、底面および側面は不透水シートを用い貯水できるように覆い、その内部に整形した植物繊維、無機物繊維、合成樹脂製繊維もしくは発泡樹脂製のマットあるいはヤシチップをシートで被覆した圧縮成型マットを収納し、収納マットはマット底面から表面まで水を上げることができる素材からなることを特徴とする植栽地盤用保水マットにより上記の課題を解決するものである。
第20発明は、第19発明の植栽地盤用保水マットの最大保水量が1m2あたり10L以上100L以下であることを特徴とする植栽地盤用保水マットにより上記の課題を解決するものである。
第21発明は、第19、20発明の植栽地盤用保水マット直上に土壌水分センサーを設置し潅水制御することを特徴とする潅水方法により上記の課題を解決するものである。
上記発明は雨水を貯え、その水の気化熱を利用する第1〜8発明と貯えた水を植栽用に利用する第19〜21発明および他所から導入する水の気化熱を利用する第9〜13,15〜18発明に大別される。
まず、請求項1の記載の発明について説明する。
本発明は、底面および側面は不透水材料を用い貯水できるように覆い、その内部に板状の空隙率が高いマットを1種類もしくは毛細管上昇力や強度が異なる2種類以上を層状に収納したことを特徴とする平坦面用の貯水型断熱パネルよりなる。
本発明での空隙率が高い板状のマットはヤシ繊維マットなどの植物繊維製マット、ロックウールなどの無機物繊維製マット、ポリプロピレンなどの合成樹脂繊維製のマットあるいは発砲ウレタンなどの発泡樹脂もしくは蜂の巣・格子状構造のマット、ヤシ殻破砕物を繊維にはさみ板状にしたマットなどであるが、これに限定されるものではない。なお、これらマットで入手できるものは80%以上の空隙率を有している。
毛細管上昇力がほとんどないマットを下層に、強いマットを上層に配置すると水位が上層部に位置した場合、毛細管力が強いマットの表面が濡れ気化熱で冷やされるため表面温度が下がるが、水位が下層部にまで下がると毛細管が切れるため表面が乾燥し蒸発量を少なく保つことができる。つまり、保水量が多い時は表面を冷却し、少ない時は水消費量を節約するパネルを作ることができる。反対に毛細管上昇力が強いマットを下層に、ほとんどないマットを上層に配置すると貯水量にかかわらず表面は乾燥しているため、蒸発を抑えることができる。
また、強度が高いマットを表層に収納すると耐踏圧性が大きくなる。
平坦面用の貯水型断熱パネルは内部に雨水を保水する。夏期においてパネル内部は水の気化熱により冷却されパネルの断熱効果を発揮する。この平坦面用の貯水型断熱パネルは降雨時に貯留した水がなくなるまで断熱効果を維持し、次の降雨があると水を補給しその雨水がなくなるまで気化熱を吸収し続け、パネル下部を冷却し建築物への太陽熱の移動を抑制もしくは冷却する。
平坦面は水平面と屋上などの排水勾配がある面や緩傾斜屋根面などの傾斜面を含むものである。
平坦面用の貯水型断熱パネルは、原則的には降雨のみによる断熱を目的にしているが、乾燥期に潅水すると、断熱可能期間を増やすことができる。
本発明に用いるマットは保形性がよいので、断熱パネルとして成型した製品は輸送や敷設工事中での運搬や踏圧に耐えることができるなど実用上強度に問題はない。更に、マット底面が平らな状態に保たれているので敷設工事が容易である。同一容積内への貯水量を考慮すると間隙量が多いほうが好ましいが強度面からは間隙量が少ないほうが好ましく、間隙率は80%以上98%以下のマットが保水量と強度面から好ましい。これら素材を収納する平坦面用の貯水型断熱パネルは80%以上の空隙部分があるため雨水を薄いパネル中に大量に貯水でき、その水を冷却断熱用に活用できる。
本発明で用いる不透水材料として、合成樹脂シート、合成樹脂板、金属板などがあるが、これらに限定されているものではない。不透水材料からなる側面に排水口を設けなくても上面から排水するが、排水口を設け側面から排水するようにしてもよい。
本発明では充填物を収納しているが、鍋状の容器に貯水し、充填物を充填せずに太陽光が直接水面に当るようにしたばあい、夏季には貯水部の水が太陽熱により温められ高温となり、容器の下から建物への熱移動が起きる。本発明では貯水型断熱パネル内に多孔質材料を収納するので、充填物表面での熱反射があり水面に直接太陽光が当らないためと水面までの間の充填物の断熱作用により水面に到達する太陽熱量は少なくなるため水温は高くなりにくい。また、充填物により風が遮られるため風による水分蒸発を抑制する効果がある。
次に、請求項2の記載の発明について説明する。
本発明は、請求項1の貯水型断熱パネルの最大保水量が1m2あたり10L以上100L以下であることを特徴とする平坦面用の貯水型断熱パネルよりなる。
最も蒸発量が少ない素材を充填した平坦面用の貯水型断熱パネルの最大保水量が20mm(1m2あたり20L)であれば、過去の東京での気象統計を用いた推算によると普通年の降雨状況で、夏季の40%程度の期間は雨水のみによる冷却断熱効果を期待でき、保水量が100mmあるとほぼ100%の期間冷却断熱効果を期待できる。冷却断熱効果維持期間は降雨頻度や降雨量あるいは気温、日射量、湿度などの気象環境により異なるので、使用する地域の気象状況に応じ必要とされる保水量が変わる。保水量は多ければ多いほど断熱効果維持期間は長くなるが、保水量が多くなると積載荷重が大きくなるため建築物の強度に影響が生じる。これらを勘案して最大保水量は1m2あたり10L以上100L以下が好ましくより好ましくは1m2あたり30L以上60L以下である。
次に、請求項3の記載の発明について説明する。
本発明は、請求項1、2の貯水型断熱パネルで充填物の毛管上昇高さが貯水型断熱パネルの厚さの50%以下である、パネル下部での気化熱吸収を多くすることを特徴とする平坦面用の貯水型断熱パネルよりなる。
平坦面用の貯水型断熱パネルの充填物の毛管力を弱くすると、断熱パネル表面が乾燥している期間が長くなり、水分蒸発量が少なくなるため、貯えられた水を長期間利用できる。この場合、夏季に貯水型断熱パネルの表面の温度を下げる効果は少ないが、貯水型断熱パネルの下部の温度は水面もしくは水面近くの水の蒸発により低く保たれるので、貯水型断熱パネル下方の建築物への冷却効果は保たれる。貯水量が50%以下となった時点で、貯水型断熱パネルの表面が乾燥している状態となるような毛管上昇高さであると、貯水した雨水の50%以上を表面蒸発ではなく内部蒸発に利用することができる。つまり、夏季に長期間に渡って平坦面用の貯水型断熱パネルの下方への断熱機能を果たすためには、毛管上昇高さは貯水型断熱パネルの厚さの50%以下であることが望ましい。
本発明は水分使用量を減らすための方法であるが、夏期において輻射熱を減らしたい場所においては、平坦面用の貯水型断熱パネルの充填物の毛管力を強くし、貯水型断熱パネル表面まで水分を上昇させ、蒸発量を多くすることは貯水型断熱パネルの下部だけでなく表面の温度も下げることができるので有効である。ただし、この場合は水分使用量が多くなる。
第1〜3発明において冬季に貯水型断熱パネル下面の温度を高く保つには、天空へ熱が移動する放射冷却を妨げるため充填物を含めた貯水型断熱パネル全体の熱伝導率が0.3w/m/k以下より好ましくは0.1w/m/k以下であることが望ましい。水分を含むと熱伝導率が上がることから熱伝導率を低く保つには毛管上昇力が弱いことが望ましい。冬季での断熱効果を重視するばあいは貯水型断熱パネル中の水を冬季には排水できるようにする。
次に、請求項4の記載の発明について説明する。
本発明は請求項1〜3の貯水型断熱パネルにおいて、親水性材料をパネル底面に敷設したことを特徴とする緩傾斜がある平坦面用の貯水型断熱パネルよりなる。
本発明のパネルを緩傾斜面など傾斜面に設置するばあい、貯水量が少なくなった時点では水はパネル下流側底部にはあるが上流側底部にない状態となるため、パネル上流部分から気化熱が奪われないことになる。この対策として、パネル内の底部に毛細管上昇力がある布やマットなどのシート状の材料を敷き貯水量が少なくなった時点においても、上流側底部が濡れているようにし均一に気化熱を奪える構造とする。
次に、請求項5の記載の発明について説明する。
本発明は、請求項1〜4の貯水型断熱パネルの外気側をネット状資材などで被覆したことを特徴とする貯水型断熱パネルよりなる。
貯水型断熱パネルの表面を、強風による充填物の飛散防止、撥水性材料による表面からの蒸発抑制、充填物の脆弱性補強などを目的にネットや不織布で被覆する。なお、被覆物を設けた場合の通気量は充填物と被覆物とを組み合わせての値とする。
次に、請求項6の記載の発明について説明する。
本発明は、請求項1においてマットを収納せずに貯水型断熱パネル表面を遮光性があり、通気性を持つ材料で覆ったことを特徴とする平坦面用の貯水型断熱パネルよりなる。
第1発明において多孔質の充填物を充填せずに貯水用の箱を作りその表面を遮光性があり、通気性がある被覆材で被覆した貯水型断熱パネルである。被覆材の通気量が高すぎると貯水型断熱パネル内の水面からの蒸発量が断熱パネル下部の冷却用に必要とされる水量以上となり、低すぎると貯水型断熱パネル内の湿度が高く保たれるため、蒸発つまり気化熱の吸収が抑制され不十分な冷却となる。
次に、請求項7の記載の発明について説明する。
本発明は、不透水材料を用い人工地盤上を貯水できるように区切り、区画内に請求項1〜4のマット材料もしくは軽石やALC破砕物を収納した、あるいは、その表面を遮光性と通気性がある材料で覆った請求項1〜4を目的とすることを特徴とする平坦面用の貯水型断熱パネル敷設工法よりなる。
第1〜5発明と同様な効果を得るため、建築現場において不透水材料を用い人工地盤上を貯水できるように区切り、区画内に請求項1〜4の材料もしくは軽石やALC破砕物を収納する。更にその表面を遮光性と通気性がある材料で覆うことにより請求項1〜4の貯水型断熱パネルと同様の効果がある平坦面断熱を行なうことができる。なお、軽石やALC破砕物などの礫状物はパーライトと異なり、強度が高く水中で沈むので充填物として好都合である。
次に、請求項8の記載の発明について説明する。
本発明は、請求項1〜7で作られる貯水型断熱パネル外気側と下面との間の通気量が3ml/cm2/sec以上800ml/cm2/sec以下であることを特徴とする貯水型断熱パネルと貯水型断熱工法よりなる。
第1〜7発明で作られる貯水型断熱パネルの下面と外気側との間の通気量が3ml/cm2/sec以上800ml/cm2/sec以下であることを特徴としている。前述のように貯水型断熱パネルの通気量が高すぎると貯水型断熱パネル内の水面からの蒸発量が断熱パネル下部の冷却用に必要とされる水量以上となり、低すぎると貯水型断熱パネル内の湿度が高く保たれるため蒸発つまり気化熱の吸収が抑制され不十分な冷却となる。
太陽熱は平坦面用の貯水型断熱パネル表面で反射し水面に到達するまでにも損失があることから、実施例の6cm厚の繊維マットがあると水面に到達する熱量は投射熱量の40%程度と判断される。盛夏時の太陽熱量は水平面1m2に対し2400Kcal程度であるのでその約40%の960Kcal/m2程度である。この熱量を吸収する水量は1m2あたりほぼ1.6Lで、水蒸気量としては2100L程度である。この水蒸気を5時間で排気すると通気量は0.012ml/cm2/secとなるが、パレット内空気中での水蒸気圧、水分蒸発前後の水蒸気圧の差や通気量は125Paに加圧して測定することを考慮に入れると、到達太陽熱の吸収能力を保ちながら蒸発量を抑制するために、貯水型断熱パネルの充填物and/or被覆材との組み合わせ通気量は、3〜800ml/cm2/secであることが望ましい。より好ましくは100〜600ml/cm2/secであり、更に好ましくは200〜400ml/cm2/secである。
通気量は一般長繊維不織布試験法JIS L 1096 8.27フラジール形法により測定した値に相当する値である。フラジール形法は不織布や濾布あるいはフェルトなどの通気性を測定する方法であるが、本発明では板状材料の大きな面に穴が散在しているものの通気性が不織布や濾布の単位面積当りの通気量と同等であればその通気量に相当する値とした。
次に、請求項9の記載の発明について説明する。
本発明は、通水用材料を傾斜屋根材あるいは壁面材に取り付けたことを特徴とする傾斜面あるいは垂直面用の通水型断熱パネルよりなる。
本発明は傾斜面あるいは垂直面に対する通水型断熱パネルに関し、通水用材料を傾斜屋根材あるいは壁面材に取り付けたことを特徴としている。この通水用材料は通水することにより、パネルに接するもしくは隣接する部分の屋根材もしくは壁面材を水の気化熱により夏季において断熱する効果を発揮するものである。
本発明において通水材料は連続していると水は水理的に強く下方に引かれ上部が乾燥しやすくなるので、通水材料の垂直方向への高さの差が50cm以下となるように分割して配置すると効果的である。分割した通水材料をネット等でつなぎ帯状にして設置すると容易に設置できる。
発明での壁面材として中空部を持つ壁面材には押し出し成型セメント板(株式会社ノザワ製アスロック)がある。傾斜屋根材として折板や波板などがある。これらに限定されているものではない。
次に、請求項10の記載の発明について説明する。
本発明は、請求項9の通水用材料が親水性のある布、シート、不織布あるいは粉粒体や繊維とバインダーとの混合物を塗布して形成した塗膜であることおよびこれら材料中に高吸水性樹脂を含ませたことを特徴とする傾斜面あるいは垂直面用の通水型断熱パネルよりなる。
通水材料は水が全面を伝わって流れるようにするため親水性材料で作る。親水性材料は親水性繊維からなる布、ネット、不織布あるいは珪藻土などの粉状物、パーライトなどの粒状物、黄麻などの繊維状物とバインダーとの混合物もしくはそれらを同時に吹き付けるなど塗布した膜体である。これらに限定されているものではない。これら親水性材料を用いると水は毛細管力により持ち上げられるので、凹凸がある波板などの谷部に通水しても山部をも濡らす効果がある。
これら通水材料を垂直あるいは傾斜をつけ設置し通水すると水の流下が早いため、連続的に潅水しなければならないことがある。このようなばあい、通水材料中に高吸水性樹脂を含ませることにより潅水頻度を少なくすることができる。
次に、請求項11の記載の発明について説明する。
本発明は、請求項9、10において通水用材料の外気側に撥水性があり通気性がある蒸発抑制用の材料を取り付けたことを特徴とする傾斜面あるいは垂直面用の通水型断熱パネルよりなる。
第9、10発明の通水材料の上に太陽光を反射、遮断し、過剰な蒸発を抑制し、更に親水性材料中に雨水を浸透させないために撥水性材料を設置する。このことにより、通水しない冬期には親水性材料が乾燥しているため保温効果が高くなる。撥水性材料として植物繊維マット、合成樹脂マット、発泡樹脂マットあるいは上記の親水性の紛粒体・繊維状物や撥水性紛粒体・繊維状物を撥水性のバインダーとの混合物を用い吹き付けなどの方法で塗布した膜体あるいはシリコン塗料を吹き付けた膜体がある。これらに限定されているものではない。これらは、過剰な蒸発を抑制するために通気量が3ml/cm2/sec以上800ml/cm2/sec以下であることがよい。
次に、請求項12の記載の発明について説明する。
本発明は、請求項9において壁面材が中空部を持つ壁面材であり、中空部に通水材料を取り付け、中空部と外部との間に通気穴を設けたことを特徴とする垂直面用の通水型断熱パネルよりなる。
中空部を持つ壁面材に通水材料を取り付け、中空部と外部との間に、気化し生じた水蒸気を外部に逃がす通気口を設ける。水の過剰な蒸発を抑えるためにはパネルとしての通気量が3ml/cm2/sec以上800ml/cm2/sec以下相当となるように通気口を設けるとよい。また、水の蒸発を促すために中空部をブロワーによる風やビル風を取り込み換気できる構造も有効である。
次に、請求項13の記載の発明について説明する。
本発明は、請求項9〜12において温度センサーあるいは水分センサーを設置し、それらデータにより上流部での注水を制御したことを特徴とする傾斜面あるいは垂直面用の通水型断熱パネルよりなる。
水分センサーと温度センサーを設け、傾斜屋根材あるいは壁面材の温度上昇時あるいは乾燥時に通水材料中に通水し水の気化熱により冷却断熱する。中空壁面にあっては温度センサーを設け,通風量を制御する。このことにより、通水量を節約できる。
次に、請求項14の記載の発明について説明する。
本発明は、請求項1〜11の平坦面や傾斜面の上に歩行性がよく通気性がよい材料を敷設したことを特徴とする平坦面用および傾斜面用の通水型断熱パネルよりなる。
本発明での歩行性がよく通気性がよい材料としてパンチングメタルやウッドデッキ、ゴムチップ舗装などがある。これらに限定されているものではない。
次に、請求項15の記載の発明について説明する。
本発明は、傾斜屋根材や壁面材に請求項9、10の通水用材料を取り付け、そこに水を流すことを特徴とする傾斜面あるいは垂直面用の通水型断熱工法よりなる。
傾斜面あるいは垂直面に親水性材料を取り付けもしくは塗布し、そこに水を流したことを特徴とする通水型断熱工法で、親水性材料として親水性繊維からなる布、ネット、不織布あるいは珪藻土などの粉状物、パーライトなどの粒状物、黄麻などの繊維状物とバインダーとを塗布した膜体がある。これらに限定されているものではない。
次に、請求項16の記載の発明について説明する。
本発明は、傾斜面あるいは垂直面に請求項9、10の親水性材料を取り付けたあと、さらにその上に請求項11の撥水性があり通気性がある材料を取り付け親水性材料中に水を流したことを特徴とする傾斜面あるいは垂直面用の通水型断熱工法よりなる。
本発明で使用する撥水性があり通気性がある材料として植物繊維マット、合成樹脂マット、発泡樹脂があり、更に上記の親水性の粉、粒、繊維状物や撥水性粉、粒、繊維状物を撥水性のバインダーとともに塗布した膜体、あるいはシリコンなどの撥水性塗料がある。これらに限定されるものではない。
次に、請求項17の記載の発明について説明する。
本発明は、請求項10、11の通水型断熱パネル用および請求項15、16の通水型断熱工法用の親水性がある粉粒体や繊維とバインダーからなることを特徴とする通水用塗料よりなる。
本発明の塗料を塗布することにより、既設の壁面や傾斜面に容易に断熱性を付与することができる。
次に、請求項18の記載の発明について説明する。
本発明は、請求項10、11の通水型断熱パネル用および請求項15、16の通水型断熱工法用の親水性材料中で水が均一に素早く分配されるように、親水性材料中に不織布等で水みちをつくると、注水点から離れた場所まで水が先ず浸透し、そこから親水性材料の毛細管力で周囲に水が再浸透する。穴あきチューブを親水性材料中に敷設しチューブ中に水を圧送すると下流部まで速く到達するとともに、親水性材料が水で飽和すると滲出圧が高くなるため、チューブの別の部分の穴から水が滲みでるので均一に親水性材料を濡らすことができる。この他に配水部材としてロープ、ネット、繊維吹きつけ膜あるいは通水材料表面に設ける溝があるが、これに限定されるものではない。
次に、請求項19の記載の発明について説明する。
本発明は、底面および側面は不透水シートを用い貯水できるように覆い、その内部に成型した植物繊維、無機物繊維、合成樹脂製繊維もしくは発泡樹脂製のマットあるいはヤシチップをシートで被覆した圧縮成型マットを収納し、収納マットはマット底面から表面まで水を上げることができる素材からなることを特徴とする植栽地盤用保水マットよりなる。
本発明の植栽地盤用保水マットは植栽地盤の下層に敷設し、その上部に土壌を盛り使用するもので、植栽地盤の軽量性を保ちながら保水量を増加させるものである。
たとえば、草花植栽地の場合、植え付ける植物の根が10cm程度と浅く、草花の水分利用深さが20cm程度しかないため、夏期には地植えの草花も萎れることが多い。土壌層の厚さが10cm程度であっても、その下部に植栽地盤用保水マットを敷設すると、植栽地盤用保水マット中の水分を毛細管力で10cmの薄い土壌層に補給するので、草花のように浅い根の植物でも水分を容易に吸収できる。
本発明は空隙が多いマットを収納し、それをくるむシートの緊張力により側壁が外側に傾かないようにし貯水する方法であるので、シートは0.1mm程度の厚さで充分であり、安価に植栽地盤用保水マットを製造できる。
植栽地盤用保水マットに収納するマットは成型されたマットであるので植栽地盤用保水マットは強固な成型製品となり運搬や敷き並べが容易である。
植栽地盤用保水マットに収納するマットは下面から植栽地盤まで水を上げることができる毛細管力がある素材を用いるので、マット底部に残された水をすべて植栽地盤に供給できる。
本発明は薄く軽い植栽地盤用保水マットに大量の水を保水できるようにするために、素材間の間隙と素材内の間隙との合計が多いものを用いる。入手できる材料で実用上の強度を保ちながら、間隙が多いものを調べてみると、間隙率が80%以上98%以下のマットが本発明の収納物として適していることが判明した。これら素材からなる収納物を収納することによってできる植栽地盤用保水マットは内部の80%以上の空隙に雨水を大量に貯水でき、その水を植物生育用に活用できる。
また、本発明に使っている不透水シートは内部に収納する収納物やシート部分が踏圧を受け、大きく歪んでも踏圧がなくなれば回復する。したがって、不透水シートは0.1mm程度と薄くてもよいため安価である。
不透水シート材料として、合成樹脂シートや可撓性が高い合成樹脂板などがある。これらに限定されるものではない。
本発明の保水マット中には毛細管上昇力が強い材料を予め収納しているため、施工時に間隙が多い素材たとえばパーライト等を散布する必要がなく施工が容易である。
植栽土壌からの浸透水をできるだけ多くマット内部に取り込むため、保水マット外周部にでっぱりを設けると有効である。
次に、請求項20の記載の発明について説明する。
本発明は、請求項19の植栽地盤用保水マットの最大保水量が1m2あたり10L以上100L以下であることを特徴とする植栽地盤用保水マットよりなる。
植栽地盤の保水量が20mmであると過去の東京での気象統計を用いた推算によると普通年の降雨状況で夏季の期間10回程度の潅水が必要となり、保水量が100mmあるとほとんど潅水を必要としない。潅水必要量は降雨頻度や降雨量あるいは気温、日射量、湿度などの気象環境により異なるので、植栽地盤用保水マットを使用する地域の気象状況、植栽土壌自体の保水量と潅水しやすさに応じ植栽地盤用保水マットの保水量を決定する。一方、保水量が多くなると積載荷重が大きくなり建築物の強度に影響が生じる。なお、植栽土壌自体の保水量が少なくとも1m2あたり10L以上あると考えられる。これらのことを考慮し、保水量が1m2あたり10L〜100L、好ましくは20Lから60Lである。
次に、請求項21の記載の発明について説明する。
本発明は、植栽地盤用保水マット直上に土壌水分センサーを設置し潅水制御することを特徴とする潅水方法よりなる。
植栽地盤用保水マットは内部に保水している水が少量であっても保水マット表面は十分に濡れている。しかし、保水マット中の水がなくなると土壌層中の水分が蒸発散で減少すると保水マット直上の土壌水分は不足した状態に変化する。この変化は大きいので土壌水分センサーで変化を感知しやすいため、潅水制御に適している。また、保水マット直上すなわち土壌層最下部は踏圧の影響など外的影響をうけにくいので、土壌水分センサーの設置位置として適している。
本明細書に記載する一連の発明は、気化熱を利用し建築物を断熱する貯水型断熱パネルと通水型断熱パネルおよび植栽用保水マットに関する技術である。貯水型断熱パネルはパネル内に雨水を貯え、貯水した水の気化熱で建築物を断熱する。したがって、貯水型断熱パネルは緩傾斜面を含む平坦面に設置するもので、設置したあとは放置するだけで建築物を断熱できる。通水型断熱パネルは通水材料中に水を通し、その水の気化熱で建築物を断熱する。したがって、通水型断熱パネルは傾斜面や壁面のような貯水し難い場所を通水するだけで断熱できる。
植栽用保水マットは、内部に多量の水を保水でき、その水は毛細管力で保水マット表面に供給されるので、植栽地盤の保水量を多くできない屋上や草花植付け地の下層に設置することにより、植物は多量の水を利用できるようになる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は板状に成型された繊維マット1であるロックウールマットを不透水シート2であるポリエチレンシートに収納した貯水型断熱パネルである。雨水は不透水シート2に被覆された繊維マット1内部に貯えられ、その気化熱により断熱パネル下部を冷却し断熱する。この貯水型断熱パネルは軽量でしっかりと成型されているため運搬、敷き均しが容易である。
図2は図1と同様の貯水型断熱パネルで、不透水シート2内に毛細管力が弱い繊維マット4を下部に毛細管力が強い繊維マット3を上部に位置するよう収納したものである。この貯水型断熱パネルは図1の機能に加えて貯水量が多く水位が毛細管力の強い繊維マット3中に位置するときは表面が濡れ表面も気化熱で冷やされるが、貯水量が少なくなると水位が毛細管力の弱い繊維マット4中に位置するようになり、その部分で毛細管が切れるので貯水型断熱パネル表面が乾燥し、蒸発を抑制するため貯水している水を断熱のみに使用できる。
図3は貯水型断熱パネル底部に親水性布5であるナイロン製布を敷き、その上に繊維マット1を不透水シート2中に収納した貯水型断熱パネルである。この貯水型断熱パネルは緩傾斜面への設置に適し、貯水量が少なくなった時点でも水が親水性布5で上流側底部に吸い上げられるので下流側底部の水がなくなるまで気化熱で貯水型断熱パネル底部全面が冷却される。一方、親水性布5がないばあい、貯水量が少なくなると貯水型断熱パネルの上流側底部が乾燥するので、下流側のみ冷却されることになる。
図4は貯水型断熱パネルの上を遮光・通気性被覆材6で被覆したものである。繊維マット1の通気量が大きい場合であっても、遮光・通気性被覆材で被覆することにより蒸発量を抑制することができる。
図5は通水型断熱パネルである。壁面7に通水用穴あきチューブ10と取り付け、その上から親水性塗料を塗り親水性塗膜8を作り、表面に撥水性塗料であるシリコン樹脂を塗布し撥水通気性塗膜9を形成し通水型断熱パネルを作る。この穴あきチューブに通水することによい壁面全面の親水性塗膜部分が均一に濡れるので、気化熱により壁面を均一に冷却することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
スレート平板の上に厚さ6cm縦横40cmの水密容器にそれぞれヤシ繊維マット(実施例1)、と圧縮成型したヤシガラダストマット(実施例2)を乾燥状態のまま収納充填した。水を水密容器に加えたものを対照とした(比較例1)。水位が容器下部から3cmになるよう注水した。充填物あるいは水面上高さ43cmのところに250W赤外線ランプを設置し、昼間のみ連続照射した。また、送風機で1m程度の微風を送風した。水密容器の下部およびスレート平板の上に温度センサーを設置し、各処理の温度および蒸発量を注水1日後から12日間継続的に測定した。なお、底部温度は温度計を、表面温度は非接触温度計を用い測定した。蒸発量は重量を測定し、日あたり平均蒸発量をmm換算した。蒸発量を表1示した。なお、実施例2のヤシガラダストマットの通気量は20ml/cm2/secであった。
Figure 2006125015
表1に示したように、12日間に実施例1、2の平均蒸発量は比較例1(水)よりも顕著に少なく40%程度であった。このことから、乾燥し毛細管が切れたヤシ繊維マットやヤシガラダストマットを収納することによって蒸発を抑制すること、通気量が600ml/cm2/secのヤシ繊維マットに比べ極めて低い通気量が20ml/cm2/secのヤシガラダストマットであっても蒸発抑制効果が若干高いだけであることが明らかにされた。表1から、通気量範囲は20ml/cm2/sec以上600ml/cm2/sec以下でほぼ同一の蒸発量であることがわかったが、本発明の(0067)の計算と600でも十分蒸発抑制効果があることから、貯水型断熱パネルの適切な通気量範囲は3ml/cm2/sec以上800ml/cm2/sec以下であるとした。
表2に実施例と比較例の表面温度(13:00)を示した。
Figure 2006125015
表2に示したように、実施例1の表面温度は比較例1の水よりも10℃〜30℃と高かった。これは、実施例1のヤシ繊維マットと貯留した水の間に毛細管が連続していないため、表面が乾燥しており気化熱が奪われないため温度が高くなったためである。また、実施例1の表面温度は比較例2のスレートよりも最大18度高くなった。これは、ヤシ繊維マットの熱伝導度と熱容量ともにスレートに比べ低いため、熱が表面部分に集中し、スレートより高温になったものと考えられる。一方、スレートの熱伝導度は高かったため、高温部分の厚さが厚くなり熱が分配されたためである。
実施例2の表面温度は実施例1と同程度であった。これは、上記と同様の理由によるものと考えられる。
図6に実施例と比較例の水密容器の下部温度の経時的変化を示した。
図6に示したように、実施例1、2とも水密容器の下部温度は最大で34.4℃、最低で19.7℃であった。これに対し比較例1(水)の水密容器の下部温度は最大で43.3℃、最低で14.0℃であり、比較例2(スレート)の表面温度は最大で67.4℃、最低で13.4℃であった。このことは、ヤシ繊維マットやヤシガラダストマットを収納した貯水型断熱パネルに貯水することによって高温時には気化熱により冷却し断熱する効果が、低温時にはヤシ繊維マット等による断熱による保温効果が高いことを示している。
スレート平板に5mm径の穴あき塩ビチューブを30cm間隔に配置し、その上から珪藻土塗料(四国化成工業株式会社製けいそうモダンコート)の1cmの塗膜を作り、更にその上からシリコン塗料(水谷ペイント株式会社製屋根用水系シリコン)を薄く塗布した。その平板を斜め30度に立てかけ、穴あき塩ビチューブ中に下方から通水した。
珪藻土膜内部全面が濡れ、表面は濡れなかった。表面を250W赤外線ランプで照射したところコントロールのスレート平板面は55℃となり、珪藻土塗膜の下面は37℃であった。撥水性があり、通水用材料の塗布による断熱効果が認められた。
一定の水密容器(15cm×11cm)にそれぞれの充填物を湿潤状態としたものを厚さ6cmになるように手で強く充填した。水を水密容器に加えたものを対照とした。水位が容器下部から2cmになるよう注水した。室内の条件下で各処理の蒸発量を注水1日後から6日間継続的に測定し、蒸発量を表3示した。1日あたり平均蒸発量をmmはその数値から換算した。
Figure 2006125015
表3に示したように、実施例3、5、6、7、8の1日あたり平均蒸発量は0.77mmから0.92mmであった。比較例3に比べて約4〜20%少なかった。実施例3、5、6、7では水密容器底部の水が毛細管の上昇し表面が濡れ蒸発したため、蒸発抑制効果が少なかったことがわかる。実施例8の砂利は毛細管が切れ表面が乾燥していたが、通気量が1000ml/cm2/sec以上と高かったため、蒸発をさほど抑制することができなかった。なお、比較例5のヤシガラダストは含水させたものを充填したので、実施例2のヤシガラダストマットと異なり試験期間中は表面が湿っており毛細管は繋がっていた。
一方、実施例4の1日あたり平均蒸発量は0.43mmであり、比較例3に比べて約55%少なかった。このことから、連続的な毛細管のないヤシ繊維マットにより水密容器底部の水が表面に上昇しないため、蒸発抑制効果が高かったことがわかる。
貯水型断熱パネル用の各種類の材料の物性について測定し、その結果を表4に示した。
Figure 2006125015
表4に示したように、砂利や軽量ブロックは重量が重く、保水力が低いため60L/m2保水時の重量が極めて重くなる欠点がある。ヤシガラダストや軽石は薄いシートに収納すると枕状になり保形性に問題がある。また、毛管上昇高さが高いと表面温度は低くなるものの蒸発量が多くなり、蒸発を抑制できない。表4からヤシ繊維マットとロックウールで毛細管力が少ないものが貯水型断熱パネルの材料として適していることがわかる。
実施例1(厚さ6cm縦横40cm)の上に人工土壌を10cm敷き、その上にコウライシバを張り付けた(実施例9)。また、コンクリート面に人工土壌を10cm敷き、その上にコウライシバを張り付けた対照区を設けた(比較例4)。シバを6月中旬から1ケ月間かけて養生したあと、試験を屋外で行った。生育調査したところ、対照区のシバは5日目に枯れ始めた。一方、本発明の実施例9のシバは19日目に枯れ始めた。このことから、植栽地盤用保水マットの使用によりシバの生育期間を延長する効果があると認められた。
以上のように一連の本発明により、軽量かつ持続効果が長く、安価な断熱材を作成することができた。また、それを用いる断熱工法を完成することができた。また、保水量が高く、軽量で、施工しやすい植栽基盤用保水マットを製造することができた。
本発明は屋上、屋根、壁などに用いる軽量で、持続効果が長く、維持管理が殆ど不要の安価な断熱材とそれを用いる断熱工法を提供することができる。また、保水量が高く、軽量で、施工しやすい植栽基盤用保水マットを製造することができる。本発明は建設業と造園業分野に適用される。
板状の成型繊維マットを不透水シートに収納した貯水型断熱パネルの切欠図である。 毛細管力の異なる繊維マットを上下層に配置し不透水シート内に収納した貯水型断熱パネルである。 不透水シート内に親水性布と繊維マットを収納した貯水型断熱パネルである。 最上部を遮光・通気性被覆材で被覆した貯水型断熱パネルである。 通水型断熱パネルである。 本発明の貯水型断熱パネルの温度効果である。
符号の説明
1 繊維マット
2 不透水シート
3 毛細管力が強い繊維マット
4 毛細管力が弱い繊維マット
5 親水性布
6 遮光・通気性被覆材
7 壁面
8 親水性塗膜
9 撥水性塗膜
10 通水用穴あきチューブ

Claims (21)

  1. 底面および側面は不透水材料を用い貯水できるように覆い、その内部に板状の空隙率が高いマットを1種類もしくは毛細管上昇力や強度が異なる2種類以上を層状に収納したことを特徴とする平坦面用の貯水型断熱パネル。
  2. 請求項1の貯水型断熱パネルの最大保水量が1m2あたり10L以上100L以下であることを特徴とする平坦面用の貯水型断熱パネル。
  3. 請求項1、2の貯水型断熱パネルで充填物の毛管上昇高さが貯水型断熱パネルの厚さの50%以下である、パネル下部での気化熱吸収を多くしたことを特徴とする平坦面用の貯水型断熱パネル。
  4. 請求項1、2、3の貯水型断熱パネルで親水性材料をパネル底面に敷設したことを特徴とする緩傾斜がある平坦面用の貯水型断熱パネル。
  5. 請求項1〜4の貯水型断熱パネルの外気側をネット状資材などで被覆したことを特徴とする貯水型断熱パネル。
  6. 請求項1においてマットを収納せずに貯水型断熱パネル表面を遮光性があり、通気性を持つ材料で覆ったことを特徴とする平坦面用の貯水型断熱パネル。
  7. 不透水材料を用い人工地盤上を貯水できるように区切り、区画内に請求項1〜4のマット材料もしくは軽石やALC破砕物を収納した、あるいは、その表面を遮光性と通気性がある材料で覆った請求項1〜4を目的とすることを特徴とする平坦面用の貯水型断熱パネル敷設工法。
  8. 請求項1〜7で作られる貯水型断熱パネル外気側と下面との間の通気量が3ml/cm2/sec以上800ml/cm2/sec以下であることを特徴とする貯水型断熱パネルと貯水型断熱工法。
  9. 通水用材料を傾斜屋根材あるいは壁面材に取り付けたことを特徴とする傾斜面あるいは垂直面用の通水型断熱パネル。
  10. 請求項9の通水用材料が親水性のある布、シート、不織布あるいは粉粒体や繊維とバインダーとの混合物を塗布して形成した塗膜であることおよびこれら材料中に高吸水性樹脂を含ませたことを特徴とする傾斜面あるいは垂直面用の通水型断熱パネル。
  11. 請求項9、10おいて通水用材料の外気側に撥水性があり、通気性がある蒸発抑制用の材料を取り付けたことを特徴とする傾斜面あるいは垂直面用の通水型断熱パネル。
  12. 請求項9において壁面材が中空部を持つ壁面材であり、中空部に通水材料を取り付け、中空部と外部との間に通気穴を設けたことを特徴とする垂直面用の通水型断熱パネル。
  13. 請求項9〜12において温度センサーあるいは水分センサーを設置し、それらデータにより注水を制御したことを特徴とする傾斜面あるいは垂直面用の通水型断熱パネル。
  14. 請求項1〜11の平坦面や傾斜面の上に歩行性がよく通気性がよい材料を敷設したことを特徴とする平坦面用および傾斜面用の通水型断熱パネル。
  15. 傾斜屋根材や壁面材に請求項9、10の通水用材料を取り付け、そこに水を流すことを特徴とする傾斜面あるいは垂直面用の通水型断熱工法。
  16. 傾斜面あるいは垂直面に請求項9、10の親水性材料を取り付けたあと、さらにその上に請求項11の撥水性があり通気性がある材料を取り付け親水性材料中に水を流したことを特徴とする傾斜面あるいは垂直面用の通水型断熱工法。
  17. 請求項10、11の通水型断熱パネル用および請求項15、16の通水型断熱工法用の親水性がある粉粒体や繊維とバインダーからなることを特徴とする通水用塗料。
  18. 請求項10、11、12の通水型断熱パネル用および請求項15、16の通水型断熱工法用の親水性がある通水用材料中に水みちあるいは穴あきチューブなどの配水部材を設置したことを特徴とする傾斜面あるいは垂直面用の通水型断熱パネル。
  19. 底面および側面は不透水シートを用い貯水できるように覆い、その内部に整形した植物繊維、無機物繊維、合成樹脂製繊維もしくは発泡樹脂製のマットあるいはヤシチップをシートで被覆した圧縮成型マットを収納し、収納マットはマット底面から表面まで水を上げることができる素材からなることを特徴とする植栽地盤用保水マット。
  20. 請求項19の植栽地盤用保水マットの最大保水量が1m2あたり10L以上100L以下であることを特徴とする植栽地盤用保水マット。
  21. 請求項19、20の植栽地盤用保水マット直上に土壌水分センサーを設置し潅水制御することを特徴とする潅水方法。
JP2004313512A 2004-10-28 2004-10-28 気化熱を利用した断熱材とそれを用いる断熱工法および植栽地盤用保水マット Pending JP2006125015A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004313512A JP2006125015A (ja) 2004-10-28 2004-10-28 気化熱を利用した断熱材とそれを用いる断熱工法および植栽地盤用保水マット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004313512A JP2006125015A (ja) 2004-10-28 2004-10-28 気化熱を利用した断熱材とそれを用いる断熱工法および植栽地盤用保水マット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006125015A true JP2006125015A (ja) 2006-05-18

Family

ID=36720019

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004313512A Pending JP2006125015A (ja) 2004-10-28 2004-10-28 気化熱を利用した断熱材とそれを用いる断熱工法および植栽地盤用保水マット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006125015A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007327229A (ja) * 2006-06-07 2007-12-20 Misawa Homes Co Ltd 建物のデッキ構造
JP2008163654A (ja) * 2006-12-28 2008-07-17 Shin Nikkei Co Ltd 冷却用ユニット及びこれを用いた壁面又は屋根面の冷却構造
JP2008214902A (ja) * 2007-03-01 2008-09-18 Takenaka Komuten Co Ltd 蒸発冷却機能を有する構造物外装用建材
WO2014141319A1 (ja) * 2013-03-13 2014-09-18 株式会社エルブ 生体緊張緩和部材
CN107558640A (zh) * 2017-08-09 2018-01-09 广西大学 一种截水外墙被动降温系统

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007327229A (ja) * 2006-06-07 2007-12-20 Misawa Homes Co Ltd 建物のデッキ構造
JP2008163654A (ja) * 2006-12-28 2008-07-17 Shin Nikkei Co Ltd 冷却用ユニット及びこれを用いた壁面又は屋根面の冷却構造
JP2008214902A (ja) * 2007-03-01 2008-09-18 Takenaka Komuten Co Ltd 蒸発冷却機能を有する構造物外装用建材
WO2014141319A1 (ja) * 2013-03-13 2014-09-18 株式会社エルブ 生体緊張緩和部材
JP5920906B2 (ja) * 2013-03-13 2016-05-25 株式会社エルブ 寝具の製造方法
JPWO2014141319A1 (ja) * 2013-03-13 2017-02-16 株式会社エルブ 寝具の製造方法
CN107558640A (zh) * 2017-08-09 2018-01-09 广西大学 一种截水外墙被动降温系统
CN107558640B (zh) * 2017-08-09 2019-08-23 广西大学 一种截水外墙被动降温系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4418429B2 (ja) 緑化装置
US20240138322A1 (en) Frictional drainage layer in a green roof, paver, and/or solar assembly
JP2006304760A (ja) 雨水貯溜層の貯溜水を毛管現象で基盤層が吸水し緑化基盤、放熱基盤とする軽質炭酸カルシウムを主要基盤材に使用した建築物屋上,壁面のヒートアイランド現象軽減工法
JP2007197914A (ja) 建造物の冷却材及び冷却方法
JP2009039079A (ja) 植栽基盤
JP4260422B2 (ja) 植栽基盤構造
US20170245441A1 (en) System and method for growing plants in an urban environment
JP4357195B2 (ja) 緑化用パネル
KR100965403B1 (ko) 고흡수성 수지를 이용한 빗물 재활용 옥상녹화 시스템
JP2006125015A (ja) 気化熱を利用した断熱材とそれを用いる断熱工法および植栽地盤用保水マット
KR100426321B1 (ko) 옥상 퍼팅 그린 및 그 시공방법
CZ22468U1 (cs) Lehká střešní krytina s vegetačním porostem, s využitím hydrogelu
JP4589505B2 (ja) 屋上緑化用の保水用パッドの製造方法、屋上緑化用の保水用パッド、植生基盤および屋上の緑化工法
JP3924456B2 (ja) 多肉植物類による薄層緑化方法
CN208347153U (zh) 建筑节能屋面隔热系统
JP2507503Y2 (ja) 屋上庭園用の人工地盤
JP6119093B2 (ja) 外断熱緑化部材
JP2007077660A (ja) 珪藻頁岩を含有する外壁材、敷設材、およびこれらを用いた建物、並びに、珪藻頁岩を含有するとともに内部に機能物質を保持させた機能固形物
JP5518411B2 (ja) 屋上部の冷却装置
JP2002364130A (ja) 軽量保水性断熱屋根
JP5106799B2 (ja) 緑陰緑化構造及び緑陰緑化工法
JPH0547575Y2 (ja)
JP4906250B2 (ja) 緑化基盤構造
JP4690024B2 (ja) 緑化用保水排水基盤
JP3372567B2 (ja) 植物栽培構造及び該装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060626

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060803

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071127

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080401