JP2008214902A - 蒸発冷却機能を有する構造物外装用建材 - Google Patents

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幸雄 石川
Hiroshi Oka
洋 岡
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守 山田
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二三雄 谷
Tetsuji Oshibe
哲治 押部
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Abstract

【課題】不燃性繊維の基層内に多数の吸放水用片を分散させ、これら不燃性繊維と吸放水用片とを、吸放水に伴う拡巾・縮巾が可能であるようにバインダーで結合することで、不燃性と蒸発冷却機能を兼ね備えた構造物外装用建材を提供する。
【解決手段】吸水行程で膨張するとともに放水行程で収縮する、多数の吸放水用片8を、不燃性の主繊維で形成された通水性の基層4内に均等に分散させて含有させ、かつこの基層4は、それら吸放水用片8と主繊維6とをバインダー10で結合して、吸放水用片8の膨張に伴って拡巾し、また吸放水用片の縮小に伴って縮巾することが出来る程度の変形可能性及び復元性を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、蒸発冷却機能を有する構造物外装用建材に関する。
近年、化石燃料の枯渇や地球環境の保護のために自然エネルギーを上手く利用した低地球環境負荷型建築物へのニーズが高まっている。また都市部ではヒートアイランド現象の進行により生活環境の悪化と冷房による冷房負荷の増大が顕著となり、これに対する有効な対策が望まれている。
これらの要請に応えるために、散水装置を用いて建物の屋根や壁に散水する蒸発冷却方式が行われている(特許文献1)。もっとも、この方法では理論上の散水量は1.5kg/m2h程度で良いのに少量散水に適した散水装置がなく、徒に必要以上の水量を散水したり、また風により散水が飛散するなどして、ロスを生じ易い。
そこで適正な蒸発量を保つために、屋根や外壁の表面に感温吸放水性ポリマー(感温吸排水性ポリマーともいう)の層を形成し、その温度が一定以上になったときに水分を放出する構成が提案されている(特許文献2)。また感温吸放水性ポリマーは紫外線に弱いので、構造体の上に感温吸放水性ポリマー層、遮光性の吸・通水層を順次積層したものも知られている(特許文献3)。
尚、吸水性能の高い感温吸放水ポリマーとしては、N−イソプロピルアクリルアミド等のN−アルキルアクリルアミドを主成分モノマーとして重合架橋させた樹脂が知られており(特許文献4及び特許文献5)、その吸水倍率は、理論上では約100倍、実際の製品でも成形時の熱履歴などを考慮して30〜50倍程度にもなる。
特許第1694919号 特開2002−294891号 特開2004−190336号 特開平7−224119号 特開平8−100010号 特開2002−081146号 特開2000−141521号 特開平11−124761号 特開平05−195329号
特許文献2及び特許文献3の感温吸放水性ポリマーを利用した層状構造物は、不燃性能を備えておらず、耐火構造物や防火地域などへの適用上問題が生ずる懸念がある。そこで、本出願人は、吸放水性能と不燃性とを備えた構造物外装用建材の開発を試みた。
まず不燃性を付加するために、吸放水ポリマー体を不燃材で覆うことが考えられる。しかし吸放水性ポリマーは吸水して大きく膨張する反面、鉱物などを主成分とする不燃材料は伸縮性が乏しいから、ポリマーの膨張に対応する不燃性の袋状物を製造するのは容易ではない。また袋状物の一部が焼損すると感温吸放水ポリマーが燃えてしまう。
また感温吸放水性ポリマー層の表面に不燃層を貼着する構造も検討したが、膨張・収縮を繰り返すために貼着箇所が剥がれ易く、不燃性能を損ない易い。
更にまた不燃性の繊維内に吸放水性ポリマー片を包含する構造も検討した。しかし単純にロックウールなどの繊維積層板に切込みを入れ、この切込み内に吸放水性ポリマー片を詰め込む構造では、このポリマー片が膨張により鉱物繊維内からはみ出し、外れてしまう可能性がある。
ここで従来、鉱物繊維とラテックスなどの結合剤との混合物を抄造して建材(断熱材)を形成することが行われているが(特許文献6)、ラテックスで固めてしまうので、通水性が失われてしまう。また、結合剤として、ポリプロピレン・ナイロンなどの熱融着性有機質繊維を用いることも行われている(特許文献7)。しかし、これは周囲を閉鎖した空間(床の貫通孔の内面とこの孔を通過するパイプの外面との隙間)を埋めるための充填材である。パイプを支える必要から結合剤でしっかり固められたものであり、本発明の用途とは異なるものである。
そこで本発明は、主繊維の基層内に多数の吸放水用片を分散させ、これら主繊維と吸放水用片とを、吸放水に伴う拡巾・縮巾が可能であるようにバインダーで結合することで、不燃性と蒸発冷却機能を兼ね備えた構造物外装用建材を提供することを目的とする。
第1の手段は、蒸発冷却機能を有する構造物外装用建材であり、
吸水行程で膨張するとともに放水行程で収縮する、多数の吸放水用片8を、不燃性の主繊維6で形成された通水性の基層4内に均等に分散させて含有させ、
かつこの基層4は、それら吸放水用片8と主繊維6とをバインダー10で結合して、
吸放水用片8の膨張に伴って拡巾し、また吸放水用片の縮小に伴って縮巾することが出来る程度の変形可能性及び復元性を有するようにしている。
本手段は、複数の吸放水用片と、不燃性の繊維からなる通水性の基層と、バインダーという3つの特徴的要素から構成されている。まず基層内に多数の吸放水性用片を分散させたのは、吸放水の通路が確保し易く、各吸放水用片の膨張・収縮が容易であり、かつ収縮時(即ち乾燥時)には吸放水用片が離間しているので、燃え広がりにくいという有利な特性が得られるからである。尚、膨張時には、各吸放水用片が相互に接触しているけれども、この状態では内部に水を含んでいるので余計に燃え広がりにくい。また、上記基層を不燃性の繊維で形成したのは、繊維の柔軟性により吸放水用片の膨収に対応するためである。また不燃性材料を主体として用いることで不燃性が達成できる。不燃性の目標値は、総発熱量8MJ/m以下である。構成材料個々の発熱量と期待される蒸発量とのバランスから、不燃性を担保し、最適な構成を設定することが重要である。
「吸放水用片」は、従来公知の感温吸放水性ポリマーを適当な大きさの塊状又は粒状にしたものである。ポリマーのサイズは、膨張時に基層から膨出しないように、また基層として一定の形状を維持できるように選択する。好適な一例として、乾燥時で1mm、膨張時で5mm程度の粒径とすると良い。公知の感温吸放水性ポリマーとしては、感温点以下では内部に水を吸収保持し、感温点以上ではその水分を放出する性質を有する。特に前述の特許文献4及び特許文献5に記載したN−アルキルアクリルアミドを主成分モノマーとして重合架橋させた樹脂が好適である。何故ならばN−アルキルアクリルアミドと共重合するモノマーを適当に選択することにより、感温点を任意に設定することができるからである。
「基層」は、不燃性で好ましくは柔軟な多数の主繊維が膨張・収縮可能に集合した3次元構造を有している。具体的には、多数の主繊維が弛んだ状態で、同時に膨張及び収縮の余地を残しつつ、基層(又は基板)としての体をなす程度に絡み合うように設けるとよい。なお、基層の膨張のために不燃性の繊維自身が伸張する必要はなく、主として後述のバインダーの伸縮により、或いはロックウール積層板の各積層間の隙間が広がることにより、膨張性を確保できれば良い。一般に耐火材料となるのは、鉱物系の繊維であり、こうした繊維は伸縮性に乏しく、収縮可能なバインダーを用いることが有効である。鉱物系繊維としては、ロックウールやグラスウールが挙げられる。
「バインダー」は、吸放水用片の膨張・収縮に応じて基層が拡巾・縮巾するように基層の繊維と吸放水用片とを連係する役割を有する。基層の各主繊維のうちの所要長さ部分を膨張のための変形のために残して、残る一部を相互に接着するように設けるとよい。繊維全体を固めてしまうと変形性及び通水性が損なわれるからである。例えば後述の融着繊維として形成することが好適である。バインダーとして好適な素材は例えばPET(ポリエチレンテレフタラート)やPE(ポリエチレン)である。
第2の手段は、第1の手段を有し、上記主繊維6は、柔軟で相互に絡み合っており、かつかつ主繊維6の平均長さを、少なくとも最大膨張時の吸放水用片8のサイズよりも大としている。
本手段では、吸放水用片を結合するために好適な主繊維の長さ、具体的には2以上の吸放水用片を結合させても各片を支障なく膨張・収縮させることができる長さを提案している。前述の特許文献7の繊維形成品は繊維をバインダーでがっちり固定しているが、本発明では、繊維形成品が吸放水片の吸水・放水に対応して柔軟に膨らんだり、縮小したりしなければならない。そのためには、バインダーの使用量を制限しなければならないので、少なくとも各繊維に2以上の吸放水用片を支持させることができるようにすることが望ましい。仮に繊維の両端部に2つの吸放水用片が結合しているとして、その繊維長が両吸放水用片の半径の和、即ち一つの吸放水用片の直径よりも短いと、ロックウールのように伸縮性に乏しい繊維では、結合箇所が切れて吸放水用片が基層から抜け落ちてしまう可能性がある。そこで上記のように繊維の平均長を設定している。平均長であるから、それより短い繊維が含まれていても良い。尚、一般に、通常のロックウールの平均長さは20〜40mm程度である。
第3の手段は、第1の手段又は第2の手段を有し、かつ上記バインダー10は、上記吸放水用片8の膨張及び収縮に応じて伸縮可能である。
本手段では、特に吸放水用片の膨張率が大きい場合に有利な構造である。すなわち、その膨張に対応してバインダーが伸長することができるようにしている。仮に吸放水用片の容積の膨張率を27〜125倍であるとすると、当該吸放水用片の径の拡大率は3〜5倍である。従ってバインダーも、おおよそ吸放水用片の径の拡大率に対応して伸長可能であれば足りる。
第4の手段は、第3の手段を有し、かつ
上記基層4は、乾式抄造法によって、主繊維6を、その大半の繊維が全体として基層の厚み方向と直交する向きへ延びるように配向するとともに、この不燃繊維内に、抄造工程において、吸放水用片8と、上述のバインダー10である融着繊維とをそれぞれ混入させ、この融着繊維で主繊維及び吸放水用片の異なる場所を連係するように形成した。
本手段では、バインダーとして融着繊維を採用している。各主繊維の異なる場所に接着することで、それら両接着箇所の間の融着繊維が伸長することができ、基層全体として大きなフレキシビリティが得られるからである。不燃性の繊維としては、前述のロックウールを用いることが好適である。この構造を製造するときには、まず原料鉱物の混合物をキュポラ炉又は電気炉で溶融し、例えばブローイング法やスピニング法で繊維化した後に、この主繊維に熱融着繊維と吸放水用片とを加えて抄造すれば良い。
ここで「抄造」とは、広く、材料(繊維)を造形面の上に薄く敷きのばして形成することをいう。抄造法を用いて大多数の繊維を基層の厚さ方向と直角な向きに配向することができ、厚さ方向への膨張が容易な構造を実現できる。すなわち、主繊維は伸縮性に乏しいため、繊維相互が絡み合うと、基層の厚さ方向の膨張を妨げることになる。それを避けるために面内方向に配列している。「全体に」であるから、各不燃繊維の各部分が正確に厚み方向と直角に配向している必要はなく、繊維全体として延びている方向が、厚み方向と直角の方向におおよそ一致していれば足りる。
抄造法を用いるときには、常にではないが、抄くという作業の過程で形成物(基層)は複数の部分層からなる積層構造を有することが多い(図5及び図6参照)。この構造では、基層は吸放水用片が膨張したときに各部分層毎に分離するので、より柔軟にかつ容易に吸放水用片の膨張に対応して膨らむことができる。この点に関しては後述する。
尚、吸放水用片は水に触れると膨張してしまうため、乾式抄造法を用いる。乾式抄造法としては、例えば従来公知のエアレイ法(特許文献8)或いはカーディング法(特許文献9)を用いることができる。ここで、エアレイ法とは、繊維材料と空気との混合物をワイヤに流して、ワイヤ上に繊維材料を沈着させるものである。また、カーディング法とは、一般に針布を巻いたカーディングシリンダの表面の上に繊維材料を搬送させて、当該繊維材料を梳く(カーディング)ものである。
第5の手段は、第1の手段から第4の手段の何れかを有し、かつ
上記吸放水用片8は、水を吸って膨張したときに、主繊維を介して相互に接し合う程度の密度で上記基層4内に含有させ、
上記膨張時に、上記吸放水用片8の内部だけでなく各吸放水用片間の隙間にも保水することができるようにしている。
本手段では、吸放水用片の間の隙間に保水することができるようにしている。ロックウールなどの繊維構造体は、もともと孔隙量が多いので保水力が高い。しかし外気に晒される部分に保存された水は、短時間で蒸発してしまう。そこで吸水により吸放水用片が膨張して囲われた間隙に水を蓄え、所定の温度に達したときに、吸放水用片が収縮するとともに放水することで、間隙が拡大して、この隙間内に蓄えられた水が蒸発されるように設けると良い。特に感温吸放水ポリマーを用いた場合、吸放水用片は感温スイッチのように機能して、水を間隙内へ吸収し、或いは間隙から放出する。本手段の構成とするためには、多数の小径の吸放水用片を適当な間隔を存して基層内に散在させると良い。膨張状態での吸放水用片の平均距離は、膨張時の吸放水用片の粒径と等しくなるように設計すると良い。
第6の手段は、第1の手段から第5の手段のいずれかを有し、かつ
上記主繊維中で、上記吸放水用片8が、一定温度以下のときに吸水により膨張し、かつ当該温度より高温のときに収縮により放水するように感温性ポリマー樹脂で形成し、
このポリマー樹脂の膨張により吸放水用片8間に保水空間が形成され、ポリマー樹脂の収縮により保水空間から放水されるように形成している。
本手段は、吸放水用片を感温性ポリマー樹脂で形成しており、そうすることで吸放水温度を設計することができるようにしている。例えば夏季には建物の表面に水を撒いても直ぐに蒸発してしまうことが多い。しかし、感温性ポリマーを用いたときには、まず吸放水用片に吸収しきれなかった余剰の水分が蒸発して気化熱を奪い、更に所定温度以上になったときには、吸放水用片の内部及び吸放水用片の間の水分を放出するので、より長時間に亘って冷却効果が維持できる。また、効率良く水を吸収するので、建物への散水が無駄にならない。
尚感温性ポリマー樹脂を用いるときには、有機物であるから高温では形成できない。従って基層の成形時の温度が少なくとも250℃未満(好ましくは200℃未満)であることが望ましい。それ以上だと高分子吸放水体の感温性に影響を及ぼすからである。前述の乾式抄造の一体成形型ではこの条件がクリアされている。
第7の手段は、第1の手段から第6の手段のいずれかを有しており、かつ上記基層4の少なくとも片面に、通気性と通水性とを備える遮光層14を積層させてなる。
本手段では、基層の片面に遮光層を積層させている。前述の通り感温吸放水性ポリマーは紫外線に弱いため、この構成とすることで、吸放水用片の機能を維持することができる。遮光層は、前述の基層の構成から吸放水用片を除いた構造とすることができる。
第8の手段は、第1の手段から第7の手段のいずれかを有し、かつ基層4の表面及び裏面のうち一方又は双方を被覆層12で覆い、かつこの基層4及び被覆層12の外周部の全体又は一部を挟持する縁材16を周囲に設けている。
本手段では、基層及び被覆層を枠に入れており、これにより、取り扱いが容易となる。
第1の手段に係る発明によれば次の効果を奏する。
(a)吸放水用片8を不燃性の基層4内に含有しているから、不燃性又は難燃性を担保することができ、壁材や屋根材として自然冷房を行うのに適している。
(b)吸放水用片8の膨縮に伴って基層4が拡縮巾するようにバインダー10を用いたから、吸放水用片の膨張具合によらずに当該片を基層4内に保持でき、更に不燃性及び難燃性を確実にできる。
(c)多数の吸放水用片8を基層4内に分散させたから、吸放水用片間で火が燃え広がり難い。
第2の手段に係る発明によれば、上記主繊維6は、柔軟で相互に絡み合っており、かつ主繊維の平均長さを、少なくとも最大膨張時の吸放水用片8のサイズよりも大としたから、吸放水用片8を主繊維6に確実に接合させ、繊維構造の内部に維持することができる。
第3の手段に係る発明によれば、バインダー10が、上記吸放水用片8の膨張及び収縮に応じて伸縮可能であるから、吸放水用片と主繊維とを確実に一体化することができる。
第4の手段に係る発明によれば、乾式抄造法を用いたから、吸放水用片を乾燥(収縮)状態で基層に混入して製品化することができ、また、大半の不燃繊維を基層表面の面内方向に配向したから、基層の厚さ方向への伸縮が容易である。
第5の手段に係る発明によれば、上記吸放水用片8は、水を吸って膨張したときに、主繊維を介して相互に接し合う程度の密度で上記基層4内に含有させ、上記膨張時に、上記吸放水用片8の内部だけでなく各吸放水用片間の隙間にも保水することができるようにしたから、保水力が向上する。
第6の手段に係る発明によれば、吸放水用片8を感温性ポリマー樹脂で形成したから、温度による吸放水のスイッチ効果が発現し、冷却効果が長時間に亘って維持され、また感温点以下では水を保持し続けるので不燃性が高まる。
第7の手段に係る発明によれば、遮光層を設けたから、吸放水性ポリマーの性能が日射光により損なわれることを防止できる。
第8の手段に係る発明によれば、上記基層4の表面及び裏面のうち一方又は双方を被覆層12で覆い、かつこの基層4及び被覆層12の外周部の全体又は一部を挟持する縁材16を周囲に設けたから、取り扱いが容易であり、施工性が良い。
図1から図4は、本発明に係る構造物外装用建材を示している。尚、図中、Rは建物の外壁である。
この構造物外装用建材2は、基層4と被覆層12とからなっている。
基層4は、主繊維6と吸放水用片8とバインダー10とで形成されている。
上記主繊維6は、ロックウールフェルトの繊維であり、基層の骨格を形成する主成分である。この主繊維の密度は、2〜2.3g/ccとすれば良い。かさ密度は、基層(マット)としたときでは170kg/mである。主繊維は、図4に示すように基層の厚さ方向と直交する一つの方向(同図の水平方向)になだらかに延びていてもよく、また繊維相互が絡み付かない範囲で水平方向に対してジグザグになっていても良い。
上記吸放水用片8は、感温吸放水性ポリマーの粒体であり、前述のN−アルキルアクリルアミドを主成分モノマーとして重合架橋させた樹脂で形成することができる。吸放水用片8のサイズは、乾燥状態では、基層の出荷時(乾燥時)の厚さの1/10程度、吸水状態では出荷時の厚さの1/2程度とすると良い
上記バインダー10は、PE(ポリエチレン)及びPET(ポリエチレンテレフタラート)を主成分とする熱融着繊維としている。この熱融着繊維は、紐状のバインダーであり、図4(A)に示す如く、主繊維相互、又は主繊維と吸放水用片の異なる場所に接着し、紐状の形態を保ったまま主繊維6と吸放水用片8とを連係させ、一体化している。
被覆層12は、通水性及び通気性を有しており、表面保護材として機能する。この被覆層12は例えば不織布で形成すると良い。
上記構成において、図2に示す如くこの外装用建材の表面に水をかけると、この水は被覆層12を通って基層4内へ流入する。そして基層内の主繊維間の隙間を通り、吸放水用片8に到達する。所定の感温点以下では吸放水用片8は水を吸収する。このとき吸放水用片8は、膨張するが、これに対応して図4(B)に示す如く主としてバインダー10が伸長し、基層4全体が巾方向に膨張する。これとともに吸放水用片8に出来る隙間Gに水が保持される。次に気温が感温点以上になると、吸放水用片8が縮小するに伴って、吸放水用片8の内部及び吸放水用片の間内の水が放出される。これらの水は、一部は液体として主繊維の間を毛細管現象により基層の表面へ送水され、残りは水蒸気として主繊維の孔隙を通って外部へ排出される。
本発明の外装用建材を製造するときには、まず通常の方法で、ロックウールなどの不燃性の繊維を作成し、次にこの不燃性の繊維と熱融着繊維と吸放水用片8とを混合し、この混合物を抄造機を用いて抄造して、一定の形状とし、次に150℃程度の熱を加えて熱融着繊維が繊維(或いは紐)としての形状を損なわないように、主繊維及び吸放水用片8の異なる場所に融着させるなどの方法がある。
図5及び図6は、第1実施形態の構造物外装用建材の実施例であり、この建材の基層4を、乾式抄造法により、複数の部分層4a、4b、4cからなる積層構造に形成したものである。抄造法では、造形面の上に順次繊維を重ねていくため、このような積層構造ができることが多い。図面では説明の便宜上、各部分層4a、4b、4cを明瞭に区別して描いているが、実際には主繊維が濃密な部分と比較的疎な部分とがあるだけであり、各部分層の境界は必ずしも明瞭ではない。また、図面では主繊維を点線で描いているが、これは図面上ではっきりと描くと実際の構造に比して不正確になるおそれがあるからである。上記の主繊維を表す点線は、主繊維のおおよその長さと方向を表すために描かれている。すなわち、主繊維の平均長さは少なくとも基層の各部分層の厚さよりも長く、かつ各部分層の厚さと直角な方向(或いは、部分層表面の面内方向と平行な方向)にあればよい。この構成では、基層4はおおよその積層構造を有しているので、水をかけて吸放水用片8を膨張させると、主繊維6が疎である各部分層の境界面で分離する。それにより、基層4は、吸放水用片の膨張に応じて、より簡単に拡巾することができるようになる。各部分層4a、4b、4cは、バインダー10である融着繊維により、或いは図示していないが、主繊維のうち標準的な繊維長よりも短い短繊維の交絡により、緩やかに連係(リンク)している。
以下、本発明の他の実施形態を説明する。これらの説明において第1実施形態と同じ構成に関しては同一の符号を付することにより説明を省略する。
図7は、本発明の第2実施形態を示している。この実施形態では、基層4と被覆層12との間に遮光層14を介在させている。基層4と遮光層14とはそれぞれ別々に形成し、積み重ねればよい。
ここで、被覆層、遮光層、基層を重ねた構造物外装用建材の実施例の組成を次の表1に示す。厚さは10mmであり、総目付は1720g/mである。
Figure 2008214902
この実施例の効果確認試験をした。まず通常の屋上(従来例)と、屋上に本発明の構造物外装用建材を敷き詰めた場合とにおいて、それぞれ建物の最上階の床面から屋上に亘って、温度分布を測定したところ、図8の左半図のような結果を得た。これによれば室内気温が約3℃前後低下していることが分かる。また、図示していないが、構造物の外表面の温度は最大20℃低減した。図8の右半図は、測定箇所である建物の最上階床面から屋上に亘る構造の断面図である。
また図9は、本発明の構造物外装用建材を屋上に布設した場合の夏季の外から内への伝導熱量の経時変化を示している。尚、負の値は逆向きの熱流を表す。この図によれば最大5W/mの貫流熱取得低減効果が見られる。
次にこの構造物外装用建材の耐火性能を検証した結果を次の表2に示す。この外装用建材の構成要素のうちの可燃物の総発熱量の理論値は7.5MJ/mであり、実際の実測値は7.26MJ/mであった。国土交通省指定性能評価で不燃材料の判定基準として規定されている総発熱量は8MJ/m以下なので、満足すべき数値である。
Figure 2008214902
図10から図11は、本発明の第3実施形態を示している。この実施形態では、前述の建築物構造物外装用建材2をパネル化したものである。この構造物外装用建材は、四角形状に形成した図1の基層4の表裏両面を被覆層12で覆うとともに、これら基層及び被覆層の対向2辺を縦断面コ字形の縁材16で挟持している。この縁材は塩化ビニールで形成することができる。また、このパネルの裏側の仕様としては、パネル抑えとしての機能を有し、かつ不燃性を具備するように形成する。
図示例にあっては、上記基層及び被覆層の2辺を小コ字形の第1縁部材16aで挟持するとともに、これら縁部材の表面間、及び裏面間に亘って、通水・通気性のグラスウールクロス製の化粧材18を掛け渡して貼着し、これら化粧材の対応2辺を、大コ字形の第2縁部材16bで挟持させている。
また屋上などの構造物外装用建材設置面Sの上に、好ましくは防水性のシート、例えば塩化ビニール製の取り付け用シート(塩化ビニールシート)20を載置する。そしてこの取り付け用シートの上に断面コ字形又はエ字形のレール22が並行に設置され、このレールの間に上記構造物外装用建材2をはめ込んでいる。
図12から図14は、本発明の第4実施形態を示している。この実施形態では、第3実施形態の縁部材に代えて、構造物外装用建材2の外周部全部を挟持する枠状の縁部材としている。また、この縁部材の裏面側の各角部には扇形で固定孔26の補強板24をそれぞれ形成している。他方、構造物外装用建材設置面Sには上記固定孔に対応して固定ピン28を植設又は固定させている。そしてこれら固定ピン28を上記構造物外装用建材2の固定孔26に挿通することで、構造物外装用建材を固定できるようにしている。
図15は、本発明の第5実施形態を示している。本実施形態では、第4実施形態の固定ピンに代えて、同実施形態の構造物外装用建材の片面にマグネット30を貼着し、他方、図示の壁或いは屋上の構造物外装用建材取付面Sに鉄板などの金属板32を貼着している。そしてこの金属板32の上に構造物外装用建材2のマグネット30を磁力で付着できるようにしている。尚、構造物外装用建材の片面に金属板を、また構造物外装用建材取付面にマグネットをそれぞれ設けても良いことはもちろんである。
本発明の第1の実施形態に係る構造物外装用建材の縦断面図である。 図1の構造物外装用建材の吸水時の作用説明図である。 図1の構造物外装用建材の放水時の作用説明図である。 図1の構造物外装用建材の吸水前と吸水後との状態の拡大図である。 図1の構造物外装用建材の一の実施例の縦断面図である。 図5の建材の吸水時の作用説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る構造物外装用建材の縦断面図である。 図7の構造物外装用建材の効果を示す説明図である。 図7の構造物外装用建材の効果を示す他の説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る構造物外装用建材の斜視図である。 図10の構造物外装用建材の縦断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る構造物外装用建材の斜視図である。 図12の構造物外装用建材の縦断面図である。 図12の構造物外装用建材の設置例を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係る構造物外装用建材の縦断面図である。
符号の説明
2…構造物外装用建材 4…基層 6…主繊維 8…吸放水用片
10…バインダー 12…被覆層 14…遮光層 16…縁材 18…化粧材
20…シート 22…レール 24…補強板 26…固定孔 28…固定ピン
30…マグネット 32…金属板
G…空隙 R…外壁 S…構造物外装用建材表面

Claims (8)

  1. 吸水行程で膨張するとともに放水行程で収縮する、多数の吸放水用片8を、不燃性の主繊維6で形成された通水性の基層4内に均等に分散させて含有させ、
    かつこの基層4は、それら吸放水用片8と主繊維6とをバインダー10で結合して、
    吸放水用片8の膨張に伴って拡巾し、また吸放水用片の縮小に伴って縮巾することが出来る程度の変形可能性及び復元性を有するようにしたことを特徴とする、蒸発冷却機能を有する構造物外装用建材。
  2. 上記主繊維6は、柔軟で相互に絡み合っており、かつ主繊維の平均長さを、少なくとも最大膨張時の吸放水用片8のサイズよりも大としたことを特徴とする、請求項1記載の蒸発冷却機能を有する構造物外装用建材。
  3. 上記バインダー10は、上記吸放水用片8の膨張及び収縮に応じて伸縮可能であることを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の蒸発冷却機能を有する構造物外装用建材。
  4. 上記基層4は、乾式抄造法によって、主繊維6を、その大半の繊維が全体として基層の厚み方向と直交する向きへ延びるように配向するとともに、
    この不燃繊維内に、抄造工程において、吸放水用片8と、上述のバインダー10である融着繊維とをそれぞれ混入させ、この融着繊維で主繊維及び吸放水用片の異なる場所を連係するように形成したことを特徴とする、請求項3記載の蒸発冷却機能を有する構造物外装用建材。
  5. 上記吸放水用片8は、水を吸って膨張したときに、主繊維を介して相互に接し合う程度の密度で上記基層4内に含有させ、
    上記膨張時に、上記吸放水用片8の内部だけでなく各吸放水用片間の隙間にも保水することができるようにしたことを特徴とする、請求項1から請求項4の何れかに記載の蒸発冷却機能を有する構造物外装用建材。
  6. 上記主繊維中で、上記吸放水用片8が、一定温度以下のときに吸水により膨張し、かつ当該温度より高温のときに収縮により放水するように感温性ポリマー樹脂で形成し、
    このポリマー樹脂の膨張により吸放水用片8間に保水空間が形成され、ポリマー樹脂の収縮により保水空間から放水されるように形成したことを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれかに記載の蒸発冷却機能を有する構造物外装用建材。
  7. 上記基層4の少なくとも片面に、通気性と通水性とを備える遮光層14を積層させてなることを特徴とする、請求項1から請求項6の何れかに記載の蒸発冷却機能を有する構造物外装用建材。
  8. 基層4の表面及び裏面のうち一方又は双方を被覆層12で覆い、かつこの基層4及び被覆層12の外周部の全体又は一部を挟持する縁材16を周囲に設けたことを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれかに記載された蒸発冷却機能を有する構造物外装用建材。
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