JP2006124345A - チオシアン酸エステル(共)重合体 - Google Patents

チオシアン酸エステル(共)重合体 Download PDF

Info

Publication number
JP2006124345A
JP2006124345A JP2004316930A JP2004316930A JP2006124345A JP 2006124345 A JP2006124345 A JP 2006124345A JP 2004316930 A JP2004316930 A JP 2004316930A JP 2004316930 A JP2004316930 A JP 2004316930A JP 2006124345 A JP2006124345 A JP 2006124345A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
acrylate
thiocyanatoethyl
polymer
thiocyanate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004316930A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Takatani
健 高谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichirin Co Ltd
Original Assignee
Nichirin Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichirin Co Ltd filed Critical Nichirin Co Ltd
Priority to JP2004316930A priority Critical patent/JP2006124345A/ja
Publication of JP2006124345A publication Critical patent/JP2006124345A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

【課 題】抗菌剤、防カビ剤、防虫剤、除草剤等として用いられる従来のチオシアン酸エステル系化合物と異なる臭気のないポリ(2−チオシアナトエチル(メタ)アクリレート)を提供。
【解決手段】単量体として2−チオシアナトエチル(メタ)アクリレートを用い、開始剤としてペルオキソ二硫酸カリウム、過酸化ベンゾイル等、溶媒としてトルエン、ベンゼン、テトラヒドロフラン等を用いたラジカル溶液重合等によって目的(共)重合体を製造する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、2−チオシアナトエチル(メタ)アクリレートの(共)重合体及びその製造方法に関する。
なお、(メタ)アクリレートの表記は、アクリレート及びメタクリレートの両化合物を示し、(共)重合体の表記は、上記化合物のホモ重合体及び上記化合物を少なくとも1単位以上含む共重合体を示す。
チオシアン酸塩やチオシアン酸エステル化合物は、抗菌剤、防カビ剤、防虫剤、除草剤又はキレート剤等として使用されているが、とりわけチオシアン酸エステル化合物であるアルキレンジチオシアネート、特にメチレンジチオシアネートは有用性の高い抗菌剤として汎用されている。
例えば、チオシアン酸基を有する化合物を含む防汚塗料(特開2002−047112号公報;特許文献1)、イソチオシアン酸エステル化合物又はこれらを発生する化合物を含む土壌改善剤(特開平09−095402号公報;特許文献2、特開平10−117662号公報;特許文献3)が知られている。
しかしながら、アルキレンジチオシアネートの中で、有用に使用されているチオシアン酸エステル化合物はごく一部であるが、これはチオシアン酸エステル化合物が、比較的低分子量の化合物で、溶出しやすく、抗菌剤等として使用するには蒸発ないし揮散するために寿命が短いこと、チオシアン酸エステル類の多くは刺激臭がすること等が使用時の欠点となっており、これらの問題を解決するため、従来、上記問題のあるチオシアン酸エステル化合物類をゼオライトのような吸着担体に吸着させる処理を行い、長寿命化や臭気の軽減を図っているが、有効な解決策とはいえなかった。
特開2002−047112号公報 特開平09−095402号公報 特開平10−117662号公報
そこで、本発明では、従来のアルキレンジチオシアネート類とは違って臭気がなく、従来のアルキレンジチオシアネート類と同様の抗菌剤、防カビ剤、防虫剤又は除草剤としての効果を有している新規チオシアン酸エステル化合物のホモ又は共重合体を提供することを目的とする。
本発明者は、チオシアン酸エステル化合物の中でも、より有用な化合物を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、下記一般式(1)で表されるチオシアン酸エステル化合物の(メタ)アクリル酸エステルのポリマーを合成し、本発明を完成した。
一般式(1)
(式中、Rは水素又はメチル基を示し、nは2以上の整数を示す)
すなわち、本発明のポリマーは、下記化学式(2)又は(3)の化合物のnが2以上のホモ又は共重合体を提供することを目的とする。
化学式(2)
化学式(3)
さらに詳細には、本発明は以下の構成を特徴とする。
〔1〕下記一般式(1)で示されるポリ (2−チオシアナトエチル(メタ)アクリレート)。
(式中、Rは水素又はメチル基、nは2以上の整数を示す)
一般式(1)
〔2〕下記一般式(1)の単位をコモノマーとして少なくとも1単位以上含むコポリマー。
(式中、Rは水素又はメチル基、nは2以上の整数を示す)
一般式(1)
〔3〕上記単量体が、エチレン、プロピレン、(メタ)アクリロニトリル、アクリルアミド、スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステル化合物等から選ばれたビニルモノマーであることを特徴とする上記〔2〕のコポリマー。
〔4〕分子量が2千〜30万の範囲にあることを特徴とする上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の(共)重合体。
本発明において、一般式(1)のモノマーである2−チオシアナトエチル(メタ)アクリレートと共重合に用いる他の単量体としては、エチレン、プロピレン、(メタ)アクリロニトリル、アクリルアミド、スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステル化合物等のビニル基を持つビニルモノマーが適当である。
本発明の、一般式(1)で示されるチオシアン酸エステルの(メタ)アクリル酸重合体、及び、2−チオシアナトエチル(メタ)アクリレートを含有する共重合体は、高分子化合物であり、臭気もほとんどない化合物であり、この利点を生かして従来のアルキレンジチオシアネート類と同様の抗菌剤、防カビ剤、防虫剤又は除草剤として使用できる。
本発明のホモ重合体及び共重合体は、下記一般式(1)で表される。
(式中、Rは水素又はメチル基、nは2以上の整数を示す)
本発明のポリマーは、nが2以上のもの、すなわち、分子量314.38のポリマーであれば、臭気をほとんど感ずることはないが、成分の揮散ないし揮発を考慮すると、分子量範囲としては2千〜30万のものが適当である。
一般式(1)
本発明の(共)重合体を製造するには、まず、2−ハロゲノエチル(メタ)アクリレートにN,N−ジメチルホルムアミド溶媒中でチオシアン酸カリウムを反応させて、2−チオシアナトエチル(メタ)アクリレートを製造する。
上記、2−ハロゲノエチル(メタ)アクリレートとしては、2−クロロエチルアクリレート、2−ブロモエチルアクリレート、或いは、2−ブロモエチルメタクリレート等をあげることができる。
2−ハロゲノエチル(メタ)アクリレートと、チオシアン酸カリウムのようなチオシアン酸塩との反応は、反応溶媒を使用することにより行うことができる。反応溶媒としては、アセトン等のケトン、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミドを用いる。
反応温度は、溶媒の沸点以下、通常、好ましくは−20〜60℃、より好ましくは20〜50℃とすることができる。−20℃未満では、2−ハロゲノエチル(メタ)アクリレートとチオシアン酸塩との反応が起こりにくくなり、60℃を越えると、重合反応が起こりやすくなる。
チオシアン酸塩としては、たとえば、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウム又はチオシアン酸リチウム等のアルカリ金属塩等を用いることができる。
得られたチオシアン酸エステル化合物は、カラムクロマトグラフィー又は薄層クロマトグラフィー等を用いて精製する。
精製後の化合物は、NMR法、FT−IR法、及び、GC−MS法などにより同定することによって2−チオシアナトエチル(メタ)アクリレートを確認した。
上記反応で得られた2−チオシアナトエチル(メタ)アクリレートを(共)重合するには、開始剤としてペルオキソ二硫酸カリウム、過酸化ベンゾイル、α,α’-アゾビスイソブチロニトリル、過酸化ラウロイル等を、溶媒としてトルエン、ベンゼン又はテトラヒドロフラン等を用いたラジカル溶液重合により製造する。
また、開始剤は上記と同様のものを用い、溶媒として水を用い、さらに乳化剤として「エマレックスET6020」(日本エマルジョン社製、化合物名;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル)、「ノイゲンYX-500」(第一工業製薬社製、化合物名;ポリエチレングリコールラウリルエーテル)等を用いたラジカル乳化重合によっても製造できる。
さらに、開始剤は上記と同様のものを用い、溶媒として水を用いたラジカル懸濁重合、さらにまた、開始剤としてアルキルリチウム、クミルカリウム、ナフタレンナトリウム又は臭化フェニルマグネシウム等を用い、溶媒としてテトラヒドロフラン、トルエン又はジエチルエーテル等を用いたアニオン重合によっても製造できる。
本発明の目的化合物であるポリ(2−チオシアナトエチル(メタ)アクリレート)を、2−ハロゲノエチル(メタ)アクリレート原料から、チオシアン酸エステルの2−チオシアナトエチル(メタ)アクリレートモノマーを経て製造するときの反応式を図1に示す。
なお、本発明で製造される(共)重合体は、NMR法及びFT−IR法により同定することができる。
また、(共)重合体の平均分子量は、GPC法、粘度法等により測定することができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。
<ホモ重合体の製造>
ポリ (2−チオシアナトエチルアクリレート)の製造;
ケルダールフラスコにて、2−チオシアナトエチルアクリレート5g及びα,α’-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.104gをトルエン 50mlに溶解し、不活性ガス置換を行った後、口を封管し、50℃にて25時間反応させた。反応物について、ジエチルエーテル中に沈殿させ、さらにジエチルエーテルで洗浄を行った。沈殿物を減圧乾燥して、ポリ(2−チオシアナトエチルアクリレート)を得た。収率、性質、平均分子量、及び、H−NMR、FT−IR測定データを表1に示す。
<ホモ重合体の製造>
ポリ (2−チオシアナトエチルメタクリレート)の製造;
ケルダールフラスコにて、2−チオシアナトエチルメタクリレート 5g及びAIBN 0.096gをトルエン 50mlに溶解し、不活性ガス置換を行った後、口を封管し、50℃にて25時間反応させた。反応物について、ジエチルエーテル中に沈殿させ、さらにジエチルエーテルで洗浄を行った。沈殿物を減圧乾燥して、ポリ(2−チオシアナトエチルメタクリレート)を得た。収率、性質、平均分子量、及び、H−NMR、FT−IR測定データを表1に示す。
<共重合体の製造>
(2−チオシアナトエチルアクリレート)−アクリル酸メチル共重合体の製造;
ケルダールフラスコに、表2に示す所定量の各2−チオシアナトエチルアクリレート(A)、表2に示す所定量の各アクリル酸メチル(B)、及び、表2に示す量のAIBN(C)をトルエン 50mlに溶解し、不活性ガス置換を行った後、口を封管し、50℃にて25時間反応させた。反応物について、ジエチルエーテル中に沈殿させ、さらにジエチルエーテルで洗浄を行った。沈殿物を減圧乾燥して、表2の各共重合体[1]〜[5]を得た。得られた各共重合体の収率、共重合比、平均分子量を表2に示す。

本発明のポリマーの合成時の反応式

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)で示される高分子化合物、ポリ (2−チオシアナトエチル(メタ)アクリレート)。
    (式中、Rは水素又はメチル基、nは2以上の整数を示す)
    一般式(1)
  2. 下記一般式(1)を少なくとも1単位以上含む他の単量体との共重合体。
    (式中、Rは水素又はメチル基、nは2以上の整数を示す)
    一般式(1)
  3. 上記単量体が、エチレン、プロピレン、(メタ)アクリロニトリル、アクリルアミド、スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステル化合物等から選ばれたビニルモノマーであることを特徴とする請求項2の共重合体。
  4. 分子量が2千〜30万の範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の(共)重合体。
JP2004316930A 2004-10-29 2004-10-29 チオシアン酸エステル(共)重合体 Pending JP2006124345A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004316930A JP2006124345A (ja) 2004-10-29 2004-10-29 チオシアン酸エステル(共)重合体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004316930A JP2006124345A (ja) 2004-10-29 2004-10-29 チオシアン酸エステル(共)重合体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006124345A true JP2006124345A (ja) 2006-05-18

Family

ID=36719416

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004316930A Pending JP2006124345A (ja) 2004-10-29 2004-10-29 チオシアン酸エステル(共)重合体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006124345A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007169168A (ja) * 2005-12-19 2007-07-05 Nichirin Co Ltd チオシアン酸エステル(共)重合体を用いた水中生物付着防止材

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04261149A (ja) * 1990-07-09 1992-09-17 Elf Atochem Sa チオシアネート基を担う新規の(メト)アクリル化合物、該化合物の製造方法及び新規のポリマー製造への該方法の適用

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04261149A (ja) * 1990-07-09 1992-09-17 Elf Atochem Sa チオシアネート基を担う新規の(メト)アクリル化合物、該化合物の製造方法及び新規のポリマー製造への該方法の適用

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007169168A (ja) * 2005-12-19 2007-07-05 Nichirin Co Ltd チオシアン酸エステル(共)重合体を用いた水中生物付着防止材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5395903A (en) Conjugated diene chain-transfer agents for polymerization of olefinically unsaturated (co)monomers
JP6624660B1 (ja) 高分子材料及びその製造方法
JP6805488B2 (ja) 医療用具用重合体用単量体組成物、及び、医療用具用重合体
ATE365178T1 (de) Hagelbeständiges verbund-acrylglas und verfahren zu seiner herstellung
JP2643403B2 (ja) ポリ(n―アシルアルキレンイミン)系共重合体及びその用途
JP2006124345A (ja) チオシアン酸エステル(共)重合体
JP4889937B2 (ja) チオシアン酸エステル(共)重合体
JP2014139288A (ja) 高分子架橋体及びその製造方法
JPH07126323A (ja) フッ素化フェニルボロン酸基含有重合体
JPH02187411A (ja) フッ素含有重合体の製造方法
JP2804978B2 (ja) 重合体用改質剤、その製造方法、およびそれを用いた重合体の改質方法
JP2015214614A (ja) ブロックポリマ及びその製造方法
JP2007177014A (ja) ホウ酸塩基含有アリルアミン重合体
JPH072954A (ja) グラフト共重合体の製造方法
JP6325225B2 (ja) 新規架橋重合体
JP4938252B2 (ja) ホウ酸塩基含有(メタ)アクリレート重合体を用いた糖鎖認識用センサー
JPS617311A (ja) 芳香族フツ素含有重合体
JP4723225B2 (ja) チオシアン酸エステル化合物及びその製造方法
EP0098729B1 (en) Oxime derivatives and processes of forming polymeric oximes
JP6325303B2 (ja) 新規架橋重合体
JP5259974B2 (ja) ポリマーの製造方法
JP2678637B2 (ja) ビニルモノマーの重合法
JP3116365B2 (ja) 新規有機過酸化物
KR102294028B1 (ko) 화합물, 중합체 및 중합체의 제조 방법
JP2023140062A (ja) 共重合体及び樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071016

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101026

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110301