JP2006124195A - 光ファイバ母材の製造方法 - Google Patents

光ファイバ母材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006124195A
JP2006124195A JP2004311070A JP2004311070A JP2006124195A JP 2006124195 A JP2006124195 A JP 2006124195A JP 2004311070 A JP2004311070 A JP 2004311070A JP 2004311070 A JP2004311070 A JP 2004311070A JP 2006124195 A JP2006124195 A JP 2006124195A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
pipe
optical fiber
glass
fiber preform
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004311070A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuyuki Soma
一之 相馬
Masashi Onishi
正志 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2004311070A priority Critical patent/JP2006124195A/ja
Publication of JP2006124195A publication Critical patent/JP2006124195A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)

Abstract

【課題】コラプス法によって、OH基由来の伝送損失増を低減した高品質な光ファイバ母材を製造できる手段の提供。
【解決手段】ガラスパイプ内にガラスロッドを挿入して、或いはガラスロッドの挿入はなしで、パイプ内を外気から遮断した状態でパイプ内にガス(電離用ガス)を導入し、パイプ内に電離ガスを発生させる。電離ガスの作用特性を利用してパイプ内面、ロッド表面の吸着水等を化学的除去、熱的除去及びエッチング除去できる。補助的加熱をおこなうこと、ガス種を選択することで、吸着水等の除去を調整しながら行える。
【選択図】 図1

Description

本発明はコラプス法による光ファイバ母材の製造方法に関するものである。
ガラスパイプ(以下、単にパイプと略称する場合もある)を中実化することにより光ファイバ母材を得る方法をコラプス法という。図5は従来法を説明する概略図である。ガラスパイプ内にガラスロッド(以下、単にロッドと略称する場合もある)を挿入した状態で加熱源により加熱し中実化すると、両者は一体化する。ロッドとしてコア部分を有するものを用いることで、コア・クラッド構造を有する光ファイバ母材を得ることができる。得られた母材はそのままで、あるいは更に加工された後、線引きされ光ファイバとされる。
ところで、OH基は波長1.4μm付近に大きな吸収ピーク(OH基吸収と称する)を有するため、ガラス中のOH基存在は光ファイバの伝送損失を増加させ好ましくない。コラプス法で製造された光ファイバ母材、光ファイバの伝送損失が悪化する原因の一つとして、パイプ内面やロッド表面に存在する吸着水やOH基、パイプ内雰囲気中の水分等(以上を吸着水等と総称する)が、コラプス時にパイプとロッドの界面(コラプス界面)に取り込まれることが考えられる。OH基吸収による伝送損失増(OHロス)を少なくするには、中実化前にガラス表面の吸着水を十分に除去する必要がある。
これに対し、一体化の前にパイプ内に塩素ガスを流しながら加熱し吸着水等と化学的に反応させ脱水すること、パイプ内面やロッド表面の吸着水は空気等の雰囲気中の水分に由来するので、パイプ内を真空引きしながら一体化する方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
一方、ガラスパイプ内にプラズマ誘起CVD法によりガラス膜を成膜する光ファイバ母材の製法において、プラズマ領域に磁界を印加し、プラズマを封じ込めることが、特許文献2に提案されている。
特開平8−225335号公報 特開2004−203682
特許文献1に提案されるように従来法では、パイプにロッドを挿入した後、1) パイプ内に塩素ガスを流し脱水反応させ吸着水を除去する(以下、化学的処理という)、2) バーナーで炙るなど熱を与えることでガラス表面に吸着している水を脱離させ除去する(以下、熱的処理という)のいずれかにより、あるいは両処理を併用することで吸着水等を除去してきた。
しかし従来法では、吸着水等を完全に除去することはできなかった。また、熱的処理の温度が高すぎると吸着水とシリカが反応し、OH基としてガラス中に取り込まれる問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、OH基含有量の少ない光ファイバ母材をコラプス法により製造できる方法を提供することである。
本発明は、(1) ガラスパイプをコラプスして光ファイバ母材を製造する方法において、前記ガラスパイプ内に電離ガスを発生させる工程を有することを特徴とする光ファイバ母材の製造方法、を提供する。
また本発明は、(2) 前記ガラスパイプ内のガラス表面温度を300℃以上600℃未満に保持しつつ前記電離ガスを発生させることを特徴とする前記(1)に記載の光ファイバ母材の製造方法、を提供する。
さらに本発明は、(3)前記ガラスパイプ内にガラスロッドが挿入されていることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の光ファイバ母材の製造方法、を提供する。
さらにまた本発明は、(4) 前記電離ガスが表面エッチング性ガス及び/又は脱水酸基性ガスを電離用ガスとして用い発生させたものであることを特徴とする前記(1)ないし(3)のいずれかに記載の光ファイバ母材の製造方法を提供する。
さらにまた本発明は、(5) 前記電離ガスが一般式CClnFm(但し、nは0〜4の整数、 mは4〜0の整数であり、かつn+m=4である)で示される化合物、Cl2、F2、 He、Ar及びN2からなる群より選ばれる一種以上の電離用ガスが電離されたものであることを特徴とする(1) ないし(4) のいずれかに記載の光ファイバ母材の製造方法を提供する。
本発明は、コラプス前に、パイプ内に電離ガスを発生させ、電離ガスの作用によりパイプ内面、ロッド表面、パイプ内空間に存在する吸着水等を十分に除去する。これによりOH基による伝送損失の少ない光ファイバ母材を製造できる。本発明の光ファイバ母材から得られる光ファイバは、OH基由来の伝送損失増が低減され高品質である。
図1(a)は本発明の一実施形態を説明する概略断面図である。図1(a)に示すようにガラスパイプ1内にガラスロッド2を挿入しておき、パイプ1内を外気から遮蔽した後、電離ガスを発生する原料となる電離用ガス3をパイプ1内に導入する。次いでプラズマ発生器としてマイクロ波共振器4を用いマイクロ波(超高周波)電場を印加することにより電離ガス5を発生させる。
この際、プラズマ領域に磁界を印加し、プラズマを封じ込めてもよい。この手法の詳細は前記特許文献2に開示されている。この電離ガス5の種々の作用特性については後記で詳述する。電離ガスの作用により吸着水等が十分に除去された後、通常の手法により、パイプとロッドは加熱一体化され、光ファイバ母材が得られる。
図1(a)の例ではプラズマ発生手段としてマイクロ波放電(例えば2.45GHz)を用いたが、高周波放電(ラジオ波放電Radio Frequency: 例えば13.56MHz)を用いてもよい。マイクロ波共振器4はガラスパイプ1の長手方向に沿って移動可能としている。またこの例では真空引きしているが、常圧で行ってもよい。
以下に電離ガスの作用について説明する。
電離ガスは固体、液体、気体よりエネルギーの高い状態にあるので、通常の液相や気相の化学反応より多種多様の反応が可能となる。電離ガスの性質は電子密度、電子エネルギー分布、電離ガス中に存在する活性種とその密度に大きく依存する。さらに電離ガス内電界や放電電流等の種々の因子も電離ガスの特性に影響する。
すなわち、電離ガスは吸着水等を化学的処理できる特性を有するに加え、ガラス表面を削ってガラスごと吸着水を除去する(以下、エッチング処理という)特性も有する。さらに条件を選ぶことにより、電離ガスは熱的処理の特性も発揮できる。よって、これらの作用特性を相乗させることにより非常に効果的に吸着水等を除去できる。以下に各作用特性につきさらに説明する。
電離ガスは、それ自体が活性な分子であり、何れの電離用ガスを原料として発生されたものであっても化学的処理とエッチング処理の作用効果を併せ持つ。本発明に用いる電離用ガスのガス種としては、特に限定されるところはないが、電離用ガスの種類によって、一方の作用効果が他方のそれより優先的に示される。
電離用ガスが脱水酸基性電離イオンを発生可能なもの(脱水酸基性ガスと称する)であると、ガラス表面に存在するOH基やH2Oを化学的に除去できる。特に強脱水酸基性電離イオンを発生する電離用ガスであると、この作用が顕著に大きい。このような強脱水酸基性電離イオンを発生する電離用ガスとして、一般式CClnFm(但し、nは0〜4の整数、 mは4〜0の整数であり、かつn+m=4である)で示される化合物、例えばCF4, CClF3, CCl2F2, CCl4等、あるいはCl2、F2等が挙げられる。F元素を含まない電離用ガス、例えば、CCl4 、Cl2を用いれば、ガラス表面のエッチングを少なくできる。よって、設計倍率どおりの母材を容易に得ることができる。また、SiO2微粒子の発生が少なくなり、コラップスの界面の異物を減らすことができる。
また、HeやAr, N2を電離用ガスとすると、発生する電離ガスの原子やラジカルがロッド表面もしくはパイプ内面のガラス表面をエッチングする作用が大きく顕れ、ガラスとともに吸着水等を物理的に除去することができる。このような電離用ガスを本明細書においては表面エッチング性ガスという。
ガス種類を選択し、表面エッチング性ガス又は脱水酸基性ガスのどちらか一方、あるいは両者を好適な割合で混合したものを電離用ガスとすることが、本発明の特に好ましい実施の形態として挙げられる。これにより、表面エッチング性又は脱水酸基性、あるいは両方の特性を持つ電離ガスを発生させ、化学的処理又はエッチング処理のどちらかの処理、或いは同時に両方の処理行い、電離ガスの作用性を調節して、吸着水と等の最適な除去を実現できる。
さらにまた、電離ガスはそれ自体がパイプを加熱する効果を持つので、条件によってはガラスパイプ内を300℃以上に保持することができるので、熱的処理をも行うことができる。シリカ(SiO2)の吸着水が最も脱離し易い温度は300℃から600℃であることから、パイプ内面及びロッド表面を好ましくは300℃以上600℃未満に保持することで、吸着している水分子をより効率的に脱離させることができる。温度300℃未満では、吸着水の脱離効率が低く、600℃以上では脱離前にシリカの表面分子と吸着水が反応してガラスとOH結合を形成する可能性があり、その場合にはOH損失増の原因となり本発明の効果を低減する。
マイクロ波放電によれば、プラズマ自体の熱により300℃から600℃に保持することは容易である。しかし、ラジオ波放電(RF放電)による場合はプラズマ自体の熱量が低く100℃程度までしか加熱できない場合がある。加熱炉などで補助的に加温することも本発明の好ましい実施の形態である。
本発明においては、以上で説明したような電離ガスによるエッチング処理と化学的処理の併用、あるいは熱的処理と化学的処理との併用が好ましく、さらには三処理を併用して相乗的な効果を得ることがより好ましい。
本発明において電離ガスを発生させる工程の処理時間は、特に限定されるところはないが、30分以上、好ましくは1時間以上といった条件が挙げられる。
本発明は真空プラズマでも常圧プラズマでも可能であるが、真空プラズマのほうがより化学活性であり表面エッチング効果を得やすい。
なお、本発明に用いるガラスパイプやガラスロッドについてはこの種技術分野において用い得るものであれば特に限定されるところはない。ガラスパイプのみをコラプスすれば光ファイバ用中間体が得られる。ガラスロッドとしてガラスパイプより高い屈折率のコア領域を少なくとも1つ以上もつガラスを用いれば、コラプスによりコア・クラッド構造を形成できる。
図1(b)は本発明の他の実施形態を説明する概略断面図であって、RF放電を利用する場合を示す。図1(b)の例ではプラズマ発生器として誘導結合型の高周波コイル6で高周波を供給して電離ガス4を発生させる。本発明の効果を得るのに十分な温度が得られない場合は、熱源(図示の例では加熱炉7)で補助的に加熱しても良い。高周波コイル6はガラスパイプ1の長手方向に沿って移動可能とできる。
なお、高周波コイル6に替えて、同じく誘導結合型であってプラズマ密度は一番高いものと考えられるICP/ヘリコン型を用いてもよい。図2はICP/ヘリコン型プラズマ発生器を説明する概略図である。図2(a) はガラスパイプ1の側面から見た概略図であって、1はガラスパイプ、 10はコイルを示す。図2(b) は、同(a) のY-Y'方向断面図である。この場合コイル10のターン数を増やせばプラズマ発生器のトラバースが不要となる可能性がある。
また、図2(a') はICP/ヘリコン型に高周波電源11を追加した例を同(a)と同様に示す概略図であり、プラズマ発生領域を大きくできる。
また本発明のRFプラズマ発生器としてバレル型、平行平板型、DUAL型等の容量結合型を用いても良い。
図3(a)及び(b) はバレル型を図2(a) 及び(b) と同様に示す概略図である。12は電極を示す。
図4(a)及び(b') は平行平板型を図2(a) 及び(b) と同様に示す概略図である。図4(a) のY-Y'方向断面は同(b) に示す形状でもよい。
図5(a)及び(b) はDUAL型を図2(a) 及び(b) と同様に示す概略図である。図5(a) のY-Y'方向断面は同(b') に示す形状でもよい。RF電源を2つにすることにより、プラズマイオン加速を制御できる。よって、エッチングレートをコントロールして本発明を実施できる。
図6〜図8は、それぞれ本発明のさらなる実施形態を説明する概略断面図である。図6〜図8の符号で図1及び図2と共通する符号は同じ要素を意味し、黒い矢印は移動方向を表す。
図6の例はガラスパイプ1のほぼ全長をカバーできる加熱源8が設けられ、その外側にプラズマ発生器9が移動可能に設けられている。
図7の例は図2とは反対に移動可能なプラズマ発生器9の外側に加熱源8が設けられている。
図8の例はガラスパイプ1 の長手方向に移動可能にプラズマ発生器9及び加熱源8が設けられる。電離ガス発生工程において要すれば補助的加熱を行い、コラップス時には別途炉を用いたり、酸水素バーナや、無水バーナを用いる。
図6〜図8において、プラズマ発生器9としては公知のものを用いることができる。さらに、図1(b)から図8においても、図1(a)の例で説明したように、プラズマ発生器9の上流または下流に磁石をとりつけ、磁界によりプラズマを封じ込める手法を採用することは、本発明の好ましい実施の形態である。
本発明に用いる加熱源としては、例えば抵抗炉等の加熱炉が挙げられる。
図1(a)の構成において、外径30mm、内径20mmの合成石英(純シリカ)ガラスパイプ1に、最大比屈折率差+0.36%のGeO2添加石英ガラスからなるコアロッド2を挿入する。パイプ1内部を2000Paの真空に保持して、電離用ガス3としてCF4とArの混合ガス(体積比1:10)を全流量で800sccm投入する。そこにマイクロ波共振器4から2.45GHzのマイクロ波(約3 kW)を照射し、パイプ1内に電離ガス5を発生させる。パイプ1内面の温度が400〜500℃となるようにマイクロ波パワーを制御しつつマイクロ波共振器4を往復トラバースさせ、その温度範囲に加熱されている時間を2時間以上保持する。これら一連の処理が完了した後、通常どおりコラプスを実施してジャケット部を作製して光ファイバ母材とし、線引きを実施する。得られる光ファイバの損失スペクトルを測定すると、波長1.38μmでの伝送損失増分は、0.010dB/kmであり、OH基ロスは非常に低減されている。各条件、測定結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1と同様の合成石英パイプ1に同様のコアロッド2を挿入後、パイプ1内に塩素ガス1000sccm投入し、図示は省略されている外部熱源によりパイプ1内を1000℃に加熱しつつ該熱源を3往復させる。この処理が終了した後、実施例1と同様にコラプス、ジャケット合成及び線引きを実施する。得られる光ファイバの波長1.38μmにおける伝送損失増は、0.33dB/km であり、実施例1の光ファイバに比較して伝送損失増がはるかに大きくなる。各条件、測定結果を表1に示す。
図1(a) の構成において、外径42mm、内径35mmの合成石英ガラスパイプ1に、最大比屈折率差+0.36%のGeO2 添加石英ガラスからなるコアロッド2を挿入する。パイプ1内部を2000Paの真空に保持して、電離用ガス3としてAr 500sccmとCl2 数sccmを投入する。そこにマイクロ波共振器4から2.45GHzのマイクロ波(約3kW)を照射し、パイプ1内に電離ガス5を発生させる。パイプ1内面の温度が450〜500℃となるようにマイクロ波パワーを制御しつつマイクロ波共振器4を往復トラバースさせ、その温度範囲に加熱されている時間を2時間以上保持する。これら一連の処理が完了した後、通常どおりコラプスを実施してジャケット部を作製して光ファイバ母材とし、線引きを実施する。得られる光ファイバの損失スペクトルを測定すると、波長1.38μmでの伝送損失増分は、0.050dB/kmであり、OH基ロスは非常に低減されている。各条件、測定結果を表1に示す。
図7の構成において、外径42mm、内径35mmの合成石英ガラスパイプ1に、最大比屈折率差+0.36%のGeO2 添加石英ガラスからなるコアロッド2を挿入する。パイプ1内部を1000Paの真空に保持して、電離用ガス3としてCl2とCClF3 の混合ガス(体積比1:5)を全流量で100sccm投入する。そこにプラズマ発生器9 としてマイクロ波共振器から2.45GHzのマイクロ波(約1.5kW)を照射し、パイプ1内に電離ガス5を発生させる。パイプ1内面の温度が350〜400℃となるように加熱源8(本例では加熱炉)で補助的に加熱しつつマイクロ波共振器を往復トラバースさせ、その温度範囲に加熱されている時間を2時間以上保持する。これら一連の処理が完了した後、通常どおりコラプスを実施してジャケット部を作製して光ファイバ母材とし、線引きを実施する。得られる光ファイバの損失スペクトルを測定すると、波長1.38μmでの伝送損失増分は、0.080dB/kmであり、OH基ロスは非常に低減されている。各条件、測定結果を表1に示す。
図1(b)の構成において、外径42mm、内径35mmの合成石英ガラスパイプ1に、最大比屈折率差+0.36%のGeO2 添加石英ガラスからなるコアロッド2を挿入する。 パイプ1内部を150Paの真空に保持して、電離用ガス3としてAr 100sccmとCl2 100sccmとを投入する。そこに高周波コイル6からラジオ波(約2kW)を照射し、パイプ1内に電離ガス5を発生させる。パイプ1内面の温度が550℃となるように加熱炉7で補助的に加熱しつつ高周波コイル6を往復トラバースさせ、その温度範囲に加熱されている時間を2時間以上保持する。これら一連の処理が完了した後、通常どおりコラプスを実施してジャケット部を作製して光ファイバ母材とし、線引きを実施する。得られる光ファイバの損失スペクトルを測定すると、波長1.38μmでの伝送損失増分は、0.100dB/kmであり、OH基ロスは非常に低減されている。各条件、測定結果を表1に示す。
実施例4において、電離用ガス3としてAr 100sccm、Cl2 数sccm及びCClF3 10sccmを投入し、パイプ1内面の温度が500℃となるように加熱炉7で補助的に加熱する以外は実施例4と同様に行い、通常どおりコラプスを実施してジャケット部を作製して光ファイバ母材とし、線引きを実施する。得られる光ファイバの損失スペクトルを測定すると、波長1.38μmでの伝送損失増分は、0.090dB/kmであり、OH基ロスは非常に低減されている。各条件、測定結果を表1に示す。
図7の構成において、外径30mm、内径24mmのF添加石英ガラスパイプ(最大比屈折率差-0.36%)1に、純シリカからなるコアロッド2を挿入する。パイプ1内部を1000Paの真空に保持して、電離用ガス3としてF2 数sccmとAr 100sccmを投入する。そこにプラズマ発生器9 としてマイクロ波共振器から2.45GHzのマイクロ波(約1.5kW)を照射し、パイプ1内に電離ガス5を発生させる。パイプ1内面の温度が350〜400℃となるように加熱源8(本例では加熱炉)で補助的に加熱しつつマイクロ波共振器を往復トラバースさせ、その温度範囲に加熱されている時間を1時間以上保持する。これら一連の処理が完了した後、通常どおりコラプスを実施してジャケット部を作製して光ファイバ母材とし、線引きを実施する。得られる光ファイバの損失スペクトルを測定すると、波長1.38μmでの伝送損失増分は、0.040dB/kmであり、OH基ロスは非常に低減されている。各条件、測定結果を表1に示す。
なお、本発明は上記した実施例にのみ限定されるところはない。
Figure 2006124195
本発明の実施形態を説明する概略断面図であり、(a)はプラズマ発生器としてマイクロ波共振器を用いた例を、(b)は高周波コイルを用いた例を示す。 ICP/ヘリコン型プラズマ発生器を説明する概略図である。 バレル型プラズマ発生器を説明する概略図である。 平行平板型プラズマ発生器を説明する概略図である。 DUAL型プラズマ発生器を説明する概略図である。 本発明のさらに他の実施形態を説明する概略断面図であり、プラズマ発生器と加熱源を用いた例を示す。 本発明のさらに他の実施形態を説明する概略断面図であり、プラズマ発生器と加熱源を用いた例を示す。 本発明のさらに他の実施形態を説明する概略断面図であり、プラズマ発生器と加熱源を用いた例を示す。 従来法を説明する概略図である。
符号の説明
1 ガラスパイプ
2 ガラスロッド
3 電離用ガス
4 マイクロ波共振器
5 電離ガス
6 高周波コイル
7 加熱炉
8 加熱源
9 プラズマ発生器
10 コイル
11 高周波電源
12 電極











Claims (5)

  1. ガラスパイプをコラプスして光ファイバ母材を製造する方法において、前記ガラスパイプ内に電離ガスを発生させる工程を有することを特徴とする光ファイバ母材の製造方法。
  2. 前記ガラスパイプ内のガラス表面温度を300℃以上600℃未満に保持しつつ前記電離ガスを発生させることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ母材の製造方法。
  3. 前記ガラスパイプ内にガラスロッドが挿入されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光ファイバ母材の製造方法。
  4. 前記電離ガスが表面エッチング性ガス及び/又は脱水酸基性ガスが電離したものを含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の光ファイバ母材の製造方法。
  5. 前記電離ガスが一般式CClnFm(但し、nは0〜4の整数、 mは4〜0の整数であり、かつn+m=4である)で示される化合物、Cl2、F2、He、Ar及びN2からなる群より選ばれる一種以上のガスが電離したものであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の光ファイバ母材の製造方法。































JP2004311070A 2004-10-26 2004-10-26 光ファイバ母材の製造方法 Pending JP2006124195A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004311070A JP2006124195A (ja) 2004-10-26 2004-10-26 光ファイバ母材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004311070A JP2006124195A (ja) 2004-10-26 2004-10-26 光ファイバ母材の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006124195A true JP2006124195A (ja) 2006-05-18

Family

ID=36719281

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004311070A Pending JP2006124195A (ja) 2004-10-26 2004-10-26 光ファイバ母材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006124195A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007126065A1 (ja) 2006-04-27 2007-11-08 Kyocera Corporation 移動体通信システム、基地局装置及び移動体通信システムの周波数割当方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007126065A1 (ja) 2006-04-27 2007-11-08 Kyocera Corporation 移動体通信システム、基地局装置及び移動体通信システムの周波数割当方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2854603B2 (ja) 薄膜を作製する方法
JP2009503270A (ja) 表面沈着物を除去するためのnf3の使用方法
JP2004203682A (ja) 光ファイバプリフォームの製造方法および製造装置
CN102598202B (zh) 用于等离子灰化设备的调谐硬件和使用该调谐硬件的方法
US20040139765A1 (en) Method of producing optical fiber preform, and optical fiber preform and optical fiber produced with the method
JP4189361B2 (ja) 光素子及びその製造方法
JP2007517650A (ja) 高周波放電によるガス処理方法
US7130513B2 (en) Glass-body-producing method and optical glass body and optical fiber
JP2006124195A (ja) 光ファイバ母材の製造方法
KR102235333B1 (ko) 기재 튜브의 제거를 포함한 플라즈마 침착 공정
US20060196230A1 (en) Plasma apparatus and apparatus for fabricating optical fiber preform by using the same
US8205472B2 (en) Methods for manufacturing low water peak optical waveguide incorporating a porous core mandrel
JP6324848B2 (ja) 導波路材料膜の形成方法
US20090180174A1 (en) Rare-earth-doped optical fiber, optical fiber amplifier, and method of manufacturing a preform for such fiber
NL1041529B1 (en) A method for etching a primary preform and the etched primary preform thus obtained.
JP2004002106A (ja) 低損失光ファイバ母材とその製造方法
JP4487560B2 (ja) 光ファイバ母材の製造方法
JP2008195590A (ja) 石英ガラス成形品の製造方法および石英ガラス成形品
JP4450407B2 (ja) プラズマ処理装置及び処理方法
JP5781833B2 (ja) 薄膜形成方法
JP4377724B2 (ja) 珪酸ガラスのエッチング方法及びマイクロレンズアレイ
JP4804796B2 (ja) 光ファイバ用母材の製造方法
JP2009087698A (ja) プラズマ処理装置及びそれを用いた表面加工方法
Amemiya et al. Multicusp type machine for electron cyclotron resonance plasma with reduced dimensions
JP6352847B2 (ja) 光導波路の製造方法