JP2006122488A - X線透視撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コリメータの位置合わせ作業による据付作業者のX線被曝を防止し、かつ精度よく短時間で位置合わせを行うことができるX線透視撮影装置を提供する。
【解決手段】装置の据付時に、照射野を示すX線画像をフラットパネル型検出器7によって電気信号に変換し、それにより得られる画像情報からコントロールユニット8によりX線の照射野とフラットパネル型検出器7の受光面の中心位置のずれ、および受光面に対するX線の照射野の傾きを算出して、その結果得られる上下左右のコリメータリーフ3C、3D、3A、3B(図1では左右のコリメータリーフ3A、3Bのみを表示している。)ごとに補正された開度設定値、およびコリメータ1の回転角補正値をコリメータコントロールユニット9に出力することにより、上下左右のコリメータリーフ3C、3D、3A、3Bを動作させ、あるいはコリメータ1を回転させて自動的に位置合わせを行う。
【選択図】 図1
【解決手段】装置の据付時に、照射野を示すX線画像をフラットパネル型検出器7によって電気信号に変換し、それにより得られる画像情報からコントロールユニット8によりX線の照射野とフラットパネル型検出器7の受光面の中心位置のずれ、および受光面に対するX線の照射野の傾きを算出して、その結果得られる上下左右のコリメータリーフ3C、3D、3A、3B(図1では左右のコリメータリーフ3A、3Bのみを表示している。)ごとに補正された開度設定値、およびコリメータ1の回転角補正値をコリメータコントロールユニット9に出力することにより、上下左右のコリメータリーフ3C、3D、3A、3Bを動作させ、あるいはコリメータ1を回転させて自動的に位置合わせを行う。
【選択図】 図1
Description
本発明はX線を用いて診断のために被検体の透視撮影を行うX線透視撮影装置に関わり、特にX線画像情報の収集をフラットパネル型X線検出器によって行うX線透視撮影装置に関する。
図7に示すX線透視撮影装置において、X線管球装置2から発生するX線のうち透視または撮影に不要な部分を遮蔽して被検者の被曝を低減させるために、X線管球装置2の前面にコリメータ1が取り付けられる。(例えば特許文献1参照)
コリメータ1には図6に示すように、横方向の開閉動作を行う左右のコリメータリーフ3A、3Bと縦方向の開閉動作を行う上下のコリメータリーフ3C、3Dの4枚から成るコリメータリーフ3が内蔵されており、左右のコリメータリーフ3A、3Bおよび上下のコリメータリーフ3C、3Dはそれぞれコリメータ1の横および縦の中心で閉じるようにコリメータ1単体として調整されている。
操作者が図7に示す操作パネル15のつまみ15Aおよび15Bを操作して照射野を指定すると、コントロールユニット8は指定された照射野に対応した縦および横方向のそれぞれのコリメータリーフ3(図7では左右のコリメータリーフ3A、3Bのみを表示し、上下のコリメータリーフ3C、3Dおよびそれらの総称としてのコリメータリーフ3の表示は省略している。)の開度を算出した後、上下のコリメータリーフ3C、3Dについてはそれぞれ縦の開度の1/2の値、左右のコリメータリーフ3A、3Bについてはそれぞれ横の開度の1/2の値をコリメータコントロールユニット9に出力する。コリメータコントロールユニット9はこれらの値に従ってコリメータリーフ駆動部13を動作させて、上下左右のコリメータリーフ3C、3D、3A、3Bを指定された照射野を形成する位置に移動させる。
通常、X線照射野の中心はX線受光装置であるイメージインテンシファイア4の受光面の中心に合致していることが望ましく、またコリメータリーフ3の影がTVモニタ6に表示されたとき、上下のコリメータリーフ3C、3DはTVモニタ6のラスタの横線と平行に、左右のコリメータリーフ3A、3Bはラスタの横線に垂直に表示されるように取り付けられることが望ましい。
そのためX線透視撮影装置の据付を行うとき、据付作業者はコリメータ1ができるだけ上記のような状態になるようにコリメータ1の位置合わせを行う。すなわち高電圧発生器14からの電圧印加によりX線管球装置2からX線を発生させて得られるコリメータリーフ3の影の画像をイメージインテンシファイア4およびTVカメラ5により電気信号に変換してTVモニタ6に表示し、据付作業者がそのTVモニタ像を見ながらコリメータ1の取り付け位置を移動させることにより行う。
特開平8−164130号公報
X線透視撮影装置において、据付時に行うX線照射野中心とX線検出器の受光面中心の位置のずれおよび検出器の受光面に対するX線の照射野の傾きの補正は、従来上記のような方法で行われているが、この方法では据付作業者のX線被曝が避けられない。また合わせる基準を据付作業者の目視に頼っているため、補正の精度にばらつきが生じたり、作業に要する時間が作業者の能力によって異なるという不都合が生じている。
本発明は、上記の事情に鑑み、据付作業者のX線被曝を防止し、かつ精度よく短時間でコリメータの位置合わせを行うことができるX線透視撮影装置を提供することを目的とする。
本発明は上記の目的を達成するために、被検体にX線を照射するX線発生手段と、照射されるX線の一部を遮蔽して照射野を矩形に規定するコリメータと、被検体を透過したX線を平面で受光して画像信号に変換するフラットパネル型の検出器を備えたX線透視撮影装置において、前記検出器によって得られるX線の照射野を表す画像情報から、X線の照射野と検出器の受光面の感光領域の中心位置のずれ、あるいは検出器の受光面に対するX線の照射野の傾きを算出する手段と、この算出手段から得られる出力に基づいて、前記のX線の照射野と検出器の受光面の感光領域の中心位置のずれ、あるいは検出器の受光面に対するX線の照射野の傾きを解消すべく、コリメータを補正調整させる補正調整手段を設けたことを特徴とするものである。従ってX線の照射野と検出器の受光面の感光領域の中心位置のずれ、あるいは検出器の受光面に対するX線の照射野の傾きを自動的に解消できる。
照射野と受光面の中心位置がずれている場合のコリメータの補正調整手段は、4枚のコリメータリーフをそれぞれ独立に指定された停止位置まで移動させる駆動機構と、各コリメータリーフの移動により照射野の中心が受光面の中心位置に合致するように前記の駆動機構に各コリメータリーフの停止位置を指定する制御機構を備えている。また前記の制御機構は、算出手段により照射野を表す画像情報から算出された照射野の中心と受光面の中心位置のずれを記憶する記憶手段と、記憶された中心位置のずれを、左右のコリメータリーフの一方については設定された照射野の横の寸法の1/2の値に加算した値を、他方については設定された照射野の横の寸法の1/2の値から減算した値を、また上下のコリメータリーフの一方については設定された照射野の縦の寸法の1/2の値に加算した値を、他方については設定された照射野の縦の寸法の1/2の値から減算した値を、いずれもコリメータリーフ面上での値に換算する演算手段を備えている。これらの出力に従ってコリメータリーフを移動させることにより照射野と受光面の中心位置のずれを補正することができる。
照射野と受光面の中心位置がずれている場合のコリメータの別の補正調整手段は、コリメータを受光面に平行な面上で受光面の縦および横軸のそれぞれの方向に移動させる移動機構と、コリメータの移動によりX線の照射野の中心が受光面の中心位置に合致するように前記の移動機構を制御する制御機構を備える。
検出器の受光面に対してX線の照射野が傾いている場合のコリメータの補正調整手段は、コリメータを受光面に平行な面上で回転させる回転駆動機構と、X線の照射野の検出器の受光面に対する傾きを解消するように前記の回転駆動機構を制御する制御機構を備える。
本発明によって、装置の据付時に行うコリメータの位置合わせを自動的に行うことができるので、据付作業者のX線被曝を防止できる。また据付作業者が目視で合わせるのに比べて、短時間で精度よく位置合わせを行うことができる。
本発明が提供するX線透視撮影装置は被検体を透過したX線の受光をフラットパネル型X線検出器で行うことの特徴を生かしたもので、特にX線の照射野と検出器の受光面の感光領域の中心位置のずれを自動的に解消できるものである。この中心位置のずれ以外に検出器の受光面に対してX線の照射野が傾いている場合もあるので、本発明における最良の形態としては、X線の照射野と検出器の受光面の感光領域の中心位置のずれと検出器の受光面に対するX線の照射野の傾きの両者を自動的に解消できるものである。
本発明の第1実施例を図1および図3、図4を用いて説明する。図1は本発明の実施例の構成を示す図である。すなわちX線画像を電気信号に変換する検出器として、受光面が曲面であるイメージインテンシファイアとTVカメラを組み合わせたものの代わりに、受光面が平面であるフラットパネル型検出器7を用いたX線透視撮影装置において、据付時にコリメータ1の位置合わせを自動的に行うために、据付作業者はまず操作パネル15のつまみ15Aおよび15Bを操作して、適当な照射野をフラットパネル型検出器7の受光面上での縦横の長さとして指定する。この結果コントロールユニット8は指定された照射野に対応して、縦横それぞれのコリメータリーフ3(図1では左右のコリメータリーフ3A、3Bのみを表示し、上下のコリメータリーフ3C、3Dおよびその総称としてのコリメータリーフ3の表示は省略している。)の開度を算出した後、上下のコリメータリーフ3C、3Dについてはそれぞれ縦の開度の1/2の値、左右のコリメータリーフ3A、3Bについてはそれぞれ横の開度の1/2の値をコリメータコントロールユニット9に出力する。コリメータコントロールユニット9はこれらの値に従って、上下左右のコリメータリーフ3C、3D、3A、3Bをそれぞれ独立に移動制御できるように構成されたコリメータリーフ駆動部13を動作させて、上下左右のコリメータリーフ3C、3D、3A、3Bを指定された照射野が形成される位置に移動させる。
その後、前記操作パネル15に設けられたコリメータ1の自動位置決めを行うための押しボタンスイッチ15Cが押されると、高電圧発生器14からX線管球装置2に電圧が印加され、X線が発生する。発生したX線のうち、コリメータリーフ3(図1では左右のコリメータリーフ3A、3Bのみを表示し、上下のコリメータリーフ3C、3Dおよびそれらの総称としてのコリメータリーフ3の表示は省略している。)が開いている部分を通過したX線のみがフラットパネル型検出器7に入射する。X線の照射野はコリメータリーフ3の開度により決まるが、その照射野を表す画像はフラットパネル型検出器7によりX線画像から電気信号に変換され、信号処理部16を経由してX線透過画像メモリ17に書き込まれる。その時点でX線管球装置2への電圧印加が停止され、X線発生は終了する。
このときX線透過画像メモリ17に書き込まれた画像は図3および図4に示すように、フラットパネル型検出器7の感光領域のうちX線によって直接照射された領域の画素による極めて明るい、いわゆる白レベルの画素値と、X線がコリメータリーフ3によって遮蔽されてX線の照射を受けなかった領域の画素による極めて暗い、いわゆる黒レベルの画素値による2値画像になっている。また図3および図4の各図とも外形を示す正方形はフラットパネル型検出器7の感光領域を示している。なおこの場合も説明の都合上上下のコリメータリーフ3C、3Dの影は図示していない。
ここで図3(A)に示す、検出器の受光面に対して照射野の傾きがない画像において、検出器の感光領域の中心に対応する番地の行および列座標値をいずれも0として(0,0)番地と表示する。コントロールユニット8はX線透過画像メモリ17上で例えば0行の各番地の画素値について、検出器の感光領域の片方の端の画素から他方の端の画素まで順に読み出し、画素値が黒レベルから白レベルに変わる番地と白レベルから黒レベルに変わる番地の中間の番地(0,B)を割り出して、その列座標値BをX線照射野の中心に対応する番地の列座標値として認識する。ここでフラットパネル型検出器7の受光面の画素の間隔をαとすると照射野の中心とフラットパネル型検出器7の感光領域の中心との横方向のずれaがa=α×Bとして算出される。
照射野の横方向の中心が図3(B)に示すようにフラットパネル型検出器7の感光領域の中心と一致している場合には、横方向についてはコリメータ1の位置合わせはすでに適正に行われているので、コントロールユニット8はコリメータコントロールユニット9およびコリメータリーフ駆動部13を用いた左右のコリメータリーフ3A、3Bの位置の補正動作は行わず、ずれ量が0であることを記憶する。
これに対して横方向の照射野の中心が図3(A)に示すようにフラットパネル型検出器7の感光領域の中心からaだけ右にずれている場合、コントロールユニット8はコリメータコントロールユニット9に左コリメータリーフ3Aの開度設定値として、現在の設定値にフラットパネル型検出器7の受光面上での長さaを左右のコリメータリーフ3A、3Bの面上での長さに換算して加算した値を出力し、また右コリメータリーフ3Bの開度設定値として、現在の設定値にフラットパネル型検出器7の受光面上での長さaを左右のコリメータリーフ3A、3Bの面上での長さに換算して減算した値を出力する。これによりコリメータリーフ駆動部13が動作し、左右のコリメータリーフ3A、3Bは図3(B)に示す画像、すなわち照射野の横方向の中心がフラットパネル型検出器7の感光領域の中心と一致した画像、が得られる位置に移動する。またコントロールユニット8は、コリメータ1が自動位置合わせを終了して通常の使い方をされるとき、左右のコリメータリーフ3A、3Bの開度設定値の補正に使用するためにずれ量aを記憶する。
縦方向の照射野の中心とフラットパネル型検出器7の感光領域の中心のずれについても、コントロールユニット8は、ずれていない場合にはずれ量が0であることを記憶し、ずれている場合には上記と同様の方法で上下のコリメータリーフ3C、3Dの位置を補正するとともに、ずれ量を記憶する。
なお、特許請求の範囲に記載された中心位置のずれ量の算出は、上述した中間の番地を割り出す方法に本発明が限定されるわけではなく、他の方法により算出される場合についても本発明に含まれる。
また図1においてコリメータ1が、X線の照射野がフラットパネル型検出器7の受光面に対してθ°回転した状態で取り付けられている場合には、X線透過画像メモリ17に図4(A)のような画像が得られる。この場合はコリメータ1とX線管球装置2の間に挿入されたコリメータ回転用ギヤ10とこのギヤに噛み合うピニオンを回転駆動させるモータ11との組み合わせからなる回転機構によってコリメータ1を回転させることにより補正を行う。
すなわち図4(A)に示す、X線透過画像メモリ17に書き込まれた照射野を表す画像において、検出器の感光領域の中心に対応する番地の行および列座標値をいずれも0として(0,0)番地として表示し、感光領域の一辺の長さの座標値による表示を2×Aとすると、検出器の感光領域の4隅の各点はそれぞれ(A,A)、(A,−A)、(−A,−A)、(−A,A)番地として表示される。ここでコントロールユニット8は例えば(A/2)行の番地について(A/2,0)番地から左に1番地づつ順に画素値を読み出していき、(A/2,C)番地で画素値が最初に白レベルから黒レベルに変わることを認識する。コントロールユニット8は引き続き(−A/2)行について同様の読み出しを行い、(−A/2,D)番地で画素値が最初に白レベルから黒レベルに変わることを認識する。これらの結果をもとにコントロールユニット8はtanθ=(D−C)/Aの関係から傾き角θ°を算出して、コリメータコントロールユニット9に出力する。
コリメータコントロールユニット9はモータ11を制御してコリメータ回転用ギヤ10をθ°回転させることにより角度のずれを補正する。この結果検出器の受光面に対するX線の照射野の傾きが解消されて、図4(B)に示す画像が得られる状態になる。なおコリメータ回転用ギヤ10の中心部分にはコリメータリーフ3が全開の場合でもX線の照射野を制限しないような大きさの孔が設けられている。
さらにX線の照射野がフラットパネル型検出器7の受光面に対して傾いていて、かつ照射野の中心がフラットパネル型検出器7の感光領域の中心からずれている場合、コントロールユニット8は上記の2種類の補正について、まず軸の傾きの検出および補正を行い、引き続き中心位置のずれの検出および補正を行って両者の補正を行う。
コリメータ1について位置合わせを終了して通常の使い方をするとき、すなわちX線照射野を決めるために、操作者が図1の操作パネル15のつまみ15Aおよび15Bを操作することにより、あるいは装置があらかじめ記憶している値等によって自動的に、照射野寸法をフラットパネル型検出器7の受光面上での縦横の長さとして指定しコリメータリーフ3の開閉動作を行うとき、コントロールユニット8は、左右のコリメータリーフ3A、3Bの一方については指定された照射野の横方向寸法の1/2の値に据付時に記憶した横方向の中心のずれaを加算した値を左右のコリメータリーフ3A、3Bの面上での値に換算し、他方については指定された照射野の横方向寸法の1/2の値に据付時に記憶した横方向の中心のずれaを減算した値を左右のコリメータリーフ3A、3B面上での値に換算して、コリメータコントロールユニット9に出力する。また上下のコリメータリーフ3C、3Dについても、一方には指定された照射野の縦方向寸法の1/2の値に据付時に記憶した縦方向の中心のずれを加算した値を上下のコリメータリーフ3C、3D面上での値に換算し、他方には指定された照射野の縦方向寸法の1/2の値に据付時に記憶した縦方向の中心のずれを減算した値を上下のコリメータリーフ3C、3D面上での値に換算して、コリメータコントロールユニット9に出力する。これによりコリメータリーフ駆動部13が動作し、上下左右のコリメータリーフ3C、3D、3A、3Bは、中心がフラットパネル型検出器7の感光領域の中心と一致して、指定された寸法の照射野が得られる位置に移動する。
なおフラットパネル型検出器7の受光面に対するX線の照射野の傾きは、据付時にコリメータ1を回転させて補正しているので、その後の照射野寸法の変更においては補正を必要としない。
実施例1では照射野の中心とフラットパネル型検出器7の感光領域の中心のずれを補正するために、据付時にそのずれの量を計測して記憶し、その後の使用時にその値を用いて上下左右のコリメータリーフ3C、3D、3A、3Bの開度を補正する方法をとったが、その代わりに据付時にコリメータ1全体を受光面に平行な面上で、受光面の縦方向および横方向にそれぞれずれ量に対応して移動させる方法によってもよい。
図2は第2の実施例の構成を示す図である。コリメータ1とコリメータ回転用ギヤ10の間にスライド機構部12を設け、コリメータ1がフラットパネル型検出器7の受光面と平行な面上で受光面の縦軸および横軸方向に移動可能な状態にする。
図5はスライド機構部12の構成例を示す模式図であり、受光面と平行な面上で往復運動する縦移動スライド板12Eと、その上面で縦移動スライド板12Eの移動方向と直行して往復運動する横移動スライド板12Iが上下2段の構成で底板12Aに取り付けられている。底板12Aがコリメータ回転用ギヤ10の上面に取り付けられ、横移動スライド板12Iの上面にコリメータ1が取り付けられることにより、スライド機構部12がコリメータ1とコリメータ回転用ギヤ10の間に取り付けられる。
縦移動スライド板12Eは底板12Aの上面に取り付けられた縦ガイドレール12Jに沿って直線的にスライドするように取付けられ、縦移動スライド板12Eに設けられた縦移動ラック12Dとそれに組み合わされた縦移動ピニオン12C、およびコリメータコントロールユニット9からの縦方向の移動制御信号により縦移動ピニオン12Cを回転させる縦移動モータ12Bによって、縦ガイドレール12Jに沿った往復運動を行う。一方横移動スライド板12Iは縦移動スライド板12Eの上面に、縦ガイドレール12Jと直交して取付けられた横ガイドレール12Kに沿って直線的にスライドするように取付けられ、横移動スライド板12Iに設けられた横移動ラック12Hとそれに組み合わされた横移動ピニオン12G、およびコリメータコントロールユニット9からの横方向の移動制御信号により横移動ピニオン12Gを回転させる横移動モータ12Fによって、縦移動スライド板12Eの移動方向と直交する方向に往復運動する。
上記のような構造により、縦移動スライド板12Eがコリメータコントロールユニット9からの縦方向の移動制御信号に従って直線運動を行うと、横移動スライド板12Iも同じ方向に同じ距離だけ移動する。横移動スライド板12Iはコリメータコントロールユニット9からの横方向の移動制御信号に従って、縦移動スライド板12Eの移動方向と直交する方向にも移動可能なので、横移動スライド板12Iはコリメータコントロールユニット9からの移動信号により、直交する二方向への往復運動を行うことができる。
なお底板12A、縦移動スライド板12Eおよび横移動スライド板12Iのそれぞれの中央部には矩形の孔が設けられており、その孔はコリメータリーフ3が全開の場合に、コリメータ1がスライド機構部12によってどの位置に移動しているときでも上記の3枚の板によってX線の照射野が制限されない大きさになっている。また底板12Aおよび縦移動スライド板12Eの上面に取り付けられた2組のガイドレールもX線の照射野に入らない位置に取り付けられる。
以下図2によって装置の据付時にコリメータ1の位置合わせを自動的に行う方法について述べる。実施例1の場合と同様の方法で、操作者の操作によりX線透過画像メモリ17に得られた照射野を表す画像から、コントロールユニット8は縦軸および横軸方向それぞれについて、照射野の中心とフラットパネル型検出器7の感光領域の中心のずれを算出して、それに対応するスライド機構部12の縦および横方向の移動量をコリメータコントロールユニット9に出力する。これにより縦移動モータ12Bおよび横移動モータ12Fが駆動され、縦移動スライド板12Eおよび横移動スライド板12Iがそれぞれ直線運動を行うことによりコリメータ1を移動させ、照射野の中心をフラットパネル型検出器7の感光領域の中心に合わせる。
なお実施例2の場合も、フラットパネル型検出器7の受光面に対するX線の照射野の傾きについては、実施例1で述べたのと同じ方法によって解消する。ただしコリメータ回転用ギヤ10の中心部分に設けられた孔は、コリメータリーフ3が全開の場合に、コリメータ1がスライド機構部12によってどの位置に移動しているときでもX線の照射野を制限しない大きさになっている。
実施例2の場合フラットパネル型検出器7の受光面に対するX線の照射野の傾きだけでなく、中心のずれについても据付時にコリメータ1を移動させて補正しているので、その後の使用において実施例1のような上下左右のコリメータリーフ3C、3D、3A、3Bの位置の補正を必要としない。
本発明はX線透視撮影装置に関する。
1:コリメータ
2:X線管球装置
3:コリメータリーフ
3A:左コリメータリーフ
3B:右コリメータリーフ
3C:上コリメータリーフ
3D:下コリメータリーフ
4:イメージインテンシファイア
5:TVカメラ
6:TVモニタ
7:フラットパネル型検出器
8:コントロールユニット
9:コリメータコントロールユニット
10:コリメータ回転用ギヤ
11:モータ
12:スライド機構部
12A:底板
12B:縦移動モータ
12C:縦移動ピニオン
12D:縦移動ラック
12E:縦移動スライド板
12F:横移動モータ
12G:横移動ピニオン
12H:横移動ラック
12I:横移動スライド板
12J:縦ガイドレール
12K:横ガイドレール
13:コリメータリーフ駆動部
14:高電圧発生器
15:操作パネル
15A:つまみ
15B:つまみ
15C:押しボタンスイッチ
16:信号処理部
17:X線透過画像メモリ
2:X線管球装置
3:コリメータリーフ
3A:左コリメータリーフ
3B:右コリメータリーフ
3C:上コリメータリーフ
3D:下コリメータリーフ
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5:TVカメラ
6:TVモニタ
7:フラットパネル型検出器
8:コントロールユニット
9:コリメータコントロールユニット
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11:モータ
12:スライド機構部
12A:底板
12B:縦移動モータ
12C:縦移動ピニオン
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12E:縦移動スライド板
12F:横移動モータ
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12J:縦ガイドレール
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14:高電圧発生器
15:操作パネル
15A:つまみ
15B:つまみ
15C:押しボタンスイッチ
16:信号処理部
17:X線透過画像メモリ
Claims (5)
- 被検体にX線を照射するX線発生手段と、照射されるX線の一部を遮蔽して照射野を矩形に規定するコリメータと、被検体を透過したX線を平面で受光して画像信号に変換するフラットパネル型の検出器を備えたX線透視撮影装置において、前記検出器によって得られるX線の照射野を表す画像情報から、X線の照射野と検出器の受光面の感光領域の中心位置のずれ、あるいは検出器の受光面に対するX線の照射野の傾きを算出する算出手段と、この算出手段から得られる出力に基づいて、前記のX線の照射野と検出器の受光面の感光領域の中心位置のずれ、あるいは検出器の受光面に対するX線の照射野の傾きを解消すべく、コリメータを補正調整させる補正調整手段を設けたことを特徴とするX線透視撮影装置。
- X線の照射野と検出器の受光面の感光領域の中心位置がずれている場合、補正調整手段はコリメータに内蔵された上下および左右の各2枚のコリメータリーフについて各コリメータリーフをそれぞれ独立に所定量移動させる駆動機構と、各コリメータリーフの移動によりX線の照射野の中心が検出器の受光面の感光領域の中心位置に合致するように各コリメータリーフの停止位置を制御する制御機構を備えていることを特徴とする請求項1記載のX線透視撮影装置。
- X線の照射野と検出器の受光面の感光領域の中心位置がずれている場合、補正調整手段はコリメータを検出器の受光面に平行な面上で受光面の縦および横軸のそれぞれの方向に移動させる移動機構と、コリメータの移動によりX線の照射野の中心が検出器の受光面の感光領域の中心位置に合致するように制御する制御機構を備えていることを特徴とする請求項1記載のX線透視撮影装置。
- 検出器の受光面に対してX線の照射野が傾いている場合、補正調整手段はコリメータを検出器の受光面に平行な面上で回転させる回転駆動機構と、X線の照射野の検出器の受光面に対する傾きを解消するように回転駆動を制御する制御機構を備えていることを特徴とする請求項1記載のX線透視撮影装置。
- 制御機構は、算出手段によってX線の照射野を表す画像情報から算出された照射野の中心と検出器の受光面の感光領域の中心位置の縦および横方向のずれを記憶する記憶手段と、左右のコリメータリーフの一方については設定された照射野の横の寸法の1/2の値に記憶された横方向のずれを加算した値を、他方については設定された照射野の横の寸法の1/2の値から記憶された横方向のずれを減算した値を、また上下のコリメータリーフの一方については設定された照射野の縦の寸法の1/2の値に記憶された縦方向のずれを加算した値を、他方については設定された照射野の縦の寸法の1/2の値から記憶され縦方向のずれを減算した値を、いずれもコリメータリーフ面上での値に換算する演算手段を設けたことを特徴とする請求項2記載のX線透視撮影装置。
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