JP2006122183A - 便座昇降装置 - Google Patents

便座昇降装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006122183A
JP2006122183A JP2004312082A JP2004312082A JP2006122183A JP 2006122183 A JP2006122183 A JP 2006122183A JP 2004312082 A JP2004312082 A JP 2004312082A JP 2004312082 A JP2004312082 A JP 2004312082A JP 2006122183 A JP2006122183 A JP 2006122183A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toilet seat
link
toilet
sheet metal
arm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004312082A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohiro Yoshida
友洋 吉田
Satoo Nakada
聡郎 中田
Tomohiro Uchiyama
知大 内山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koito Industries Ltd
Original Assignee
Koito Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koito Industries Ltd filed Critical Koito Industries Ltd
Priority to JP2004312082A priority Critical patent/JP2006122183A/ja
Publication of JP2006122183A publication Critical patent/JP2006122183A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Toilet Supplies (AREA)

Abstract

【課題】便座への着座および便座からの起立が容易にでき、かつ、省スペースで安価な便座昇降装置を提供する。
【解決手段】便座昇降装置1は、便座3を載置する便座受け板金20と、ベース板金10と便座受け板金20とを昇降可能に連結するリンク機構と、ベース板金10の動作を抑制するエアダンパー40とを備え、リンク機構は、ベース板金10および便座受け板金20の前部側の第1リンク31、該第1リンク31のリンク部分31bよりも長く、ベース板金10および便座受け板金20の後部側の第2リンク32、該第2リンク32と第1リンク31とに両端がそれぞれ軸連結された第3リンク33、およびベース板金10の側面11から構成され、アーム31aの変位に連動してリンク部分31bが便座受け板金20の前部を昇降させ、第2リンク32が便座受け板金20の後部を前部よりも大きく昇降させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、洋便器の便座を昇降させる便座昇降装置に関する。
従来の便座昇降装置としては、便座を載置する載置部を電動式の駆動装置の駆動力によって昇降させるものが数多くある。このような電動便座昇降装置は、被介護者が利用する場合には被介護者や介護者の補助に有効であり、非常に便利である。
しかしながら、介護を受けるまでには至らないが、膝が悪いなどのために便座への着座や便座からの起立が楽にできない人は多く、また、脚部の故障などのために一時的に補助が必要になる場合もある。このような人々にとっては、電動便座昇降装置は高価であるうえに大掛りで広い設置スペースを必要とするので、設置することはあまり現実的ではない。
また、現在の洋便器には温水洗浄便座が実装されている場合も多く、温水洗浄便座の種類によっては電動便座昇降装置と併設できないこともある。
このような便座昇降装置の有する問題に対して構造が大掛かりとならない便座昇降装置が提案されている(特許文献1参照)。
すなわち、この便座昇降装置は、便器の周囲に据付可能な基部と、便器の上面を覆うようにして基部上に配置される昇降便座と、基部と昇降便座とを左右両側でそれぞれ連結する四節リンク機構と、両端が基部及び昇降便座にそれぞれヒンジ連結された伸縮部材とを備えており、伸縮部材を縮めることにより四節リンク機構が折り畳まれて昇降便座が着座位置まで下降し、伸縮部材を伸ばすことにより四節リンク機構が立ち上げられて昇降便座が上昇しつつ、前傾しながら基部の前方に迫り出すというものであり、これにより、介護者、被介護者の双方にとって体力的負担を軽減させることのできる安価な構造の便座昇降装置を提案するものである。
特開2002−282168号公報
しかしながら、このような従来の技術では、大掛かりな電動便座昇降装置よりも設置スペースを必要としないが、基部が便器周囲に設置されるので、清掃等の邪魔になるという問題点があった。
また、介護を必要とする人をも対象としているので基部を床に強固に据え付ける必要があり、そのためには工事が必要なことも有り得る。
さらに、伸縮部材の伸縮には、ポンプあるいはモータなどの電動装置を必要としているのでその分、製造コストの低減が難しい。
本発明は、このような従来の技術が有する問題点に着目してなされたもので、便座への着座および便座からの起立が容易にでき、設置が容易であり、かつ、設置のために便器周囲のスペースを犠牲にすることのない便座昇降装置を提供することを目的としている。
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]洋便器の便座(3)を昇降させる便座昇降装置(1)において、
便器本体(2)の上に固定する固定部(10)と、
前記固定部(10)の上に被さるように設けられ、前記便座(3)を載置する便座載置部(20)と、
前記固定部(10)と前記便座載置部(20)とを昇降可能に連結するリンク機構と、
前記便座載置部(20)の動作を抑制する動作抑制手段(40)と、を備え、
前記リンク機構は、アーム(31a)とリンク部分(31b)とを有し、前記固定部(10)および前記便座載置部(20)の前部側に配設された第1リンク(31)、該第1リンク(31)のリンク部分(31b)よりも長く、前記固定部(10)および前記便座載置部(20)の後部側に配設された第2リンク(32)、該第2リンク(32)と前記第1リンク(31)とに両端がそれぞれ軸連結された第3リンク(33)、および前記固定部(10)の側面(11)から構成され、前記アーム(31a)の変位に連動して前記リンク部分(31b)が前記便座載置部(20)の前部を昇降させ、前記第2リンク(32)が前記便座載置部(20)の後部を前部よりも大きく昇降させることを特徴とする便座昇降装置(1)。
[2]前記便座載置部(20)は、両側面(21,21)の後部の上部に、前部に向かって延びるガイド孔(23)が形成されており、
前記第1リンク(31)は、屈曲部分(31c)から前記リンク部分(31b)と上方に向かう前記アーム(31a)とが延び、前記屈曲部分(31c)が前記固定部(10)の側面(11)の前部に回動可能に軸連結されており、前記リンク部分(31b)の端部が前記屈曲部分(31c)よりも後方にて、前記便座載置部(20)の側面(21)の前部に回動可能に軸連結され、
前記第2リンク(32)は、前端部が前記固定部(10)の側面(11)の後部寄りに回動可能に軸連結されるとともに後端部が前記ガイド孔(23)にスライド可能に軸連結され、
前記第3リンク(33)は、前端部が前記便座載置部(20)の側面(21)の前部に前記第1リンク(31)のリンク部分(31b)の端部とともに同軸に軸連結され、後端部が前記第2リンク(32)の前端部寄りに回動可能に軸連結されたことを特徴とする項[1]に記載の便座昇降装置(1)。
[3]前記動作抑制手段(40)は、前記便座載置部(20)が下降する方向の速度を減速する、流体の圧力を利用したダンパーであることを特徴とする項[1]または[2]に記載の便座昇降装置(1)。
前記本発明は次のように作用する。
項[1]の便座昇降装置(1)によれば、固定部(10)が便器本体(2)の上に載置され、ボルト(b1)によって固定されている。この固定部(10)の上には、該固定部(10)に被さるように便座載置部(20)が設けられている。この便座載置部(20)の上にはアダプター(4)を介して便座(3)が載置された状態に固定されている。
固定部(10)と便座載置部(20)とは、便座載置部(20)を昇降するためのリンク機構によって連結されている。リンク機構を構成するリンクの1つである第1リンク(31)は、リンク部分(31b)から屈曲してアーム(31a)が便座(3)の前方上方に向かって延びている。リンク機構は、このアーム(31a)を操作することによってアーム(31a)の変位に連動して、リンク部分(31b)が便座載置部(20)の前部を昇降させ、第3リンク(33)によってリンク部分(31b)と連結された第2リンク(32)が便座載置部(20)の後部を昇降させる。第2リンク(32)は第1リンク(31)のリンク部分(31b)よりも長く、便座載置部(20)の後部は前部よりも大きく昇降する。したがって、便座(3)は前下がりの姿勢で昇降する。
使用者(P)は、便座(3)に着座する際に、アーム(31a)を掴んで便器本体(2)の前方下向きに下げることによって、便座載置部(20)を上昇させることができる。動作抑制手段(40)は、上昇した位置にある便座(3)に使用者(P)が着座したときに、便座(3)が勢いよく下がらないように、便座載置部(20)の動作を抑制して便座(3)の下降速度を減速することができる。
これにより、使用者(P)は便器本体(2)よりも高い位置で便座(3)に着座できるので、膝など下半身に故障のある使用者(P)が便器を使用する際に便座(3)への着座を楽にすることができる。さらに、便座(3)は、動作抑制手段(40)によってゆっくりと下がるので、使用者(P)の脚部などの下半身に掛かる負担を軽減するとともに、着座位置を便器本体(2)の上部(2c)まで安全に下げることができる。
また、使用者(P)が着座姿勢から立ち上がる際には、アーム(31a)に手をかけて体重を利用してアーム(31a)を下げることにより、便座載置部(20)とともに便座(3)が前下がりで上昇するので、着座状態から立ち上がる際に脚部などの下半身にかかる負担が軽減されて楽に立ち上がることができる。
また、上記の固定部(10)、便座載置部(20)およびリンク機構は便器本体(2)の上に配設されているので便器周囲の設置スペースを犠牲にすることがなく、設置も容易である。
項[2]の便座昇降装置(1)によれば、使用者(P)が便座(3)に着座しようとするときは、アーム(31a)を便座(3)の前方下向きに倒すことによって便座載置部(20)を上昇させることができる。アーム(31a)を前記方向に倒すと、屈曲部分(31c)を中心にしてリンク部分(31b)が固定部(10)の前方上方へ向かって回転する。
このリンク部分(31b)の回転により第3リンク(33)が上昇しながら固定部(10)の前方に変位する。この第3リンク(33)の変位に連動して第2リンク(32)が固定部(10)との連結部分を中心にして固定部(10)の前方上方へ向かって回転する。
第2リンク(32)の上端部が便座載置部(20)の側面(21)のガイド孔(23)にスライド可能に軸連結されているので、第2リンク(32)の回動にともなって便座載置部(20)の後部が上昇する。
上昇した便座(3)に使用者(P)が着座すると、動作抑制手段(40)が便座載置部(20)の下降速度を減速するので、便座(3)はゆっくりと下がる。これにより、便器本体(2)の上部(2c)の位置まで便座載置部(20)を下げる場合に、下降速度が速いために使用者(P)が着座姿勢のバランスを崩してしまうという虞れを除いて、安全を確保するとともに、使用者(P)に安心感を提供することができる。
使用者(P)が立ち上がろうとするときには、上記と同様にアーム(31a)を前方に押し下げることによって便座(3)を上昇させることができる。この便座(3)の上昇は使用者(P)が立ち上がる際の補助となり、楽に立ち上がれるとともに良好な使い勝手が得られる。
このように、項[2]の便座昇降装置(1)によれば、便座(3)への着座および便座(3)からの起立が容易にできる。また、上記の固定部(10)、便座載置部(20)およびリンク機構は便器本体(2)の上に配設されているので便器周囲の設置スペースを犠牲にすることがない。また、設置のための大掛かりな工事も必要がない。
項[3]のように便座昇降装置(1)の動作抑制手段(40)は流体の圧力を利用したダンパーであり、例えば、エアダンパーである。このエアダンパー(40)を便座載置部(20)の内側の左右両側それぞれに配設して固定部(10)と便座載置部(20)とを連結することにより、上昇した位置にある便座(3)に着座した使用者(P)が便座(3)とともに便器本体(2)の上部(2c)付近の最下位置に下がるまでの間、使用者の脚部等の下半身にかかる負担が確実に軽減され、且つ、安全が保たれる。
項[1]および[2]の本発明にかかる便座昇降装置によれば、アームの変位に連動して第1リンクのリンク部分が便座載置部の前部を昇降させ、第3リンクによって第1リンクと連結された第2リンクが便座載置部の後部を昇降させることができ、この際、第2リンクは第1リンクのリンク部分よりも長いので、便座は前下がりの姿勢で昇降し、昇降に際しては動作抑制手段によって便座載置部の動作が抑制されるので、便座への着座および便座からの起立が容易にできる。
また、便座昇降装置は、便器本体の上に配設されるので、設置のために便器周囲のスペースを犠牲にすることがない。
さらに、便座昇降装置は小型であり、電動装置を備えないので安価に製造することができる。
さらにまた、便器本体の両側からアームが延びていること以外には通常の便器とほとんど変わらないので、健常者も違和感なく通常の便器と同様に使用することができる。
また、項[3]の便座昇降装置のように動作抑制手段をエアダンパーにしてもよい。これにより、便座昇降装置の下降動作が確実に抑制されて、使用者が着座したときに便座はゆっくりと下がるので、使用者の着座姿勢が安定して、下降中の安全性を高めることができる。
以下、図面に基づき本発明の好適な一実施の形態を説明する。
各図は本発明の一実施の形態を示している。
図1には便座昇降装置1が装着された洋便器に使用者Pが着座している様子が模式的に示されている。この図1に示すように、便座昇降装置1は、便器本体2の上部2cに固定されたベース板金10(固定部)と、このベース板金10に被せるように配設され、便座3が固定された便座受け板金20(便座載置部)とをリンク機構によって連結している。このリンク機構を構成する第1リンク31に形成されたアーム31aの操作によって、リンク機構を動作させて便座受け板金20とともに便座3を昇降させることができる。
ベース板金10は、図2および図3から分かるように平面形状および断面形状がコ字状を有し、便器本体2の上部2cを跨ぐように成型された板金である。このベース板金10は、2本のボルトb1,b1によって便器本体2に固定される。ベース板金10の後部にはベース板金10の前後方向に延びる2本の長孔13が開けられている。この長孔13はそれぞれ、ベース板金10を便器本体2の取付け位置に載せたときに便器本体2を貫通している2本の取付け孔2aに重なる位置に形成されている。この2本の取付け孔2aは、市販の便器において、便座3を便器本体2に固定するために開けられた穴である。便器本体2の上部2cにベース板金10を載せてそれぞれの長孔13と取付け孔2aとにボルトb1を通して、便器本体2から突き出たボルトb1の軸部をナットn1で締めることによってベース板金10の後部を便器本体2に固定することができる。
ベース板金10の前部には、便器本体2との間でがたつきが起こらないように便器本体2の両側面に当接してがたつきを防止するがたつき防止具50が装着されている。
次に、図4から図6までを参照してベース板金10の前部と便器本体2との固定について説明する。がたつき防止具50は、ボルトb2とナットn2およびボルトb2の軸部に通された当接部材51から成る。
ベース板金10は、左右両側の前部の上面にもベース板金10の前後方向に延びる長孔14が開けられている。この長孔14には上からボルトb2が挿し込まれ、ボルトb2の軸部には弾性材を円筒状に形成した当接部材51が通されている。軸部の先端部はナットn2で締められている。当接部材51は、例えば、硬質ラバーのような弾性材であり、この当接部材51が便器本体2の側面に強く当接する位置で固定することにより、ベース板金10のがたつきを防止することができる。この際、当接部材51は上記のような弾性材であるので、強く便器本体2の側面に当接させても便器本体2を傷つけることはない。
ベース板金10ががたつかないように便器本体2に固定するためには、ベース板金10の後部を固定した後に、図5に示すように長孔14に装着したがたつき防止具50を後部方向に動かして、がたつきが起こらない位置でボルトb2を締めてがたつき防止具50を固定すればよい。あるいは、先にがたつき防止具50をベース板金10に固定しておき、その後、ベース板金10を後方に動かして、がたつきが起こらない位置でボルトb1を締めてベース板金10の後部を固定してもよい。
次に、便座受け板金20および該便座受け板金20と便座3との固定について説明する。
図2に示すように、便座受け板金20は、平面形状および断面形状をコ字状に成型した板金である。便座受け板金20の両側面21は、矩形から直角三角形を切り欠いた形状を有し、下辺部が中央付近から前部の上部へ向かって傾斜している。この側面21の後部の上部には、前部に向かって直線状に延びるガイド孔23が開けられている。
図7に示すように、便座3はアダプター4を介して便座受け板金20の上面22に取り付けられる。アダプター4は、便座3を便器本体2に容易に取り付けるために使用されてきたものである。アダプター4はコ字状の断面形状を有し、底面部には便器本体2の取付け孔2aと同形状かつ同間隔に2本の取付け孔4a,4aが開けられている。一方、便座受け板金20にも同様に2つの便座取付け孔24が開けられている。
アダプター4の取付け孔4aおよび便座取付け孔24にボルトb3を挿し込んでナットn3で締めることによって便座3を便座受け板金20の上面22に固定することができる。便座3の底面3bにはアダプター4を取り付ける凹部3aが形成されている。アダプター4は図示省略した方法でこの凹部3aに固定される。
次に、ベース板金10と便座受け板金20とを連結しているリンク機構を説明する。リンク機構は便座昇降装置1の両側に設けられているので、以下の説明は両側のリンク機構に共通するものである。
図1および図2に示すように、便座昇降装置1の前部には第1リンク31が配設されている。第1リンク31は、リンク部分31bと、このリンク部分31bに続く屈曲部分31c、この屈曲部分31cを経て直線状に延びるアーム31aとを有している。この第1リンク31は、便座受け板金20の内側に配設されており、屈曲部分31cの角部を下方にして屈曲部分31cがベース板金10の側面11の前部に回動可能に軸連結されている。第1リンク31は、このベース板金10に軸連結された第1連結部301を中心にして揺動することができる。このように配設された第1リンク31は、アーム31aが屈曲部分31cから前方上方に向かって延びている。屈曲部分31cから後方に延びるリンク部分31bの端部は便座受け板金20の側面21の内側の前部に回動可能に軸連結されている。リンク部分31bは、この便座受け板金20に軸連結された第2連結部302を中心にして揺動することができる。
便座昇降装置1の後部には第2リンク32が配設されている。第2リンク32は、ベース板金10の側面11の中央寄りに前端部が回動可能に軸連結されている。第2リンク32は、このベース板金10に軸連結された第3連結部303を中心にして揺動することができる。一方、後端部は、便座受け板金20の後部のガイド孔23に連結されている。このガイド孔23に連結された第4連結部304で後端部はガイド孔23に沿ってスライドできる。
上記の第1リンク31と第2リンク32とは第3リンク33によって連結されている。第3リンク33の前端部が第1リンク31と便座受け板金20の側面21との第2連結部302に揺動可能に同軸に軸連結されており、後端部が前記第2リンク32の中央よりも前端部寄りに軸連結されている。この軸連結された第5連結部305を中心にして第3リンク33と第2リンク32とは相互に揺動することができる。
上記のように構成されたリンク機構による便座受け板金20の動作の速度を抑制して緩やかに下降させることにより、使用者Pが安全かつ楽に便座3へ着座できるようにするために、便座昇降装置1はエアダンパー40(動作抑制手段)を備えている。図1、図2、図8および図9に示すように、エアダンパー40は、シリンダー41と該シリンダー41に出没可能に挿着されたロッド44を有している。シリンダー41内には圧縮空気が封入されている。
ベース板金10の上面12にはエアダンパー40を取り付けるための支持部42が設けられている。この支持部42にシリンダー41の端部41aがピン43によって揺動可能に軸連結されている。シリンダー41のもう一方の端部からはロッド44が出没する。このロッド44は上記の第2連結部302に連結されている。便座受け板金20が最も下がった位置にあるとき、ロッド44はシリンダー41内に収納されている(図8参照)。エアダンパー40は、引き出された状態のロッド44をシリンダー41内に押し込む方向の力に対して抵抗を生じさせる。したがって、便座受け板金20が下がるときに抵抗が生じて、便座受け板金20の下降速度が減速される。
前記本発明にかかる便座昇降装置1は、以下のように作用する。
図10および図11は、便座昇降装置1を使用する際の便座昇降装置1の動きを説明する説明図である。図10の(a)および図11の(a)は、便座昇降装置1の便座受け板金20が下がりきった最下位置にあるときの便座昇降装置1の状態を表している。図10の(d)および図11の(d)は、便座受け板金20が最も上昇したときの便座昇降装置1の状態を示している。図10の(b)および(c)ならびに図11の(b)および(c)は、便座受け板金20が中間位置にあるときの便座昇降装置1の状態を示している。図10には、使用者Pの着座姿勢も模式的に示されている。また、図11の(e)には、(a)から(d)までの変化が明確に確認できるように各変化状態が示されている。
使用者Pが完全に便座3に着座している(a)の状態から立ち上がる際には、便座昇降装置1の両側に立っているアーム31aを手で掴んで、アーム31aに体重をかけるようにして上体を前方に倒していけばよい。使用者Pのこの動作によって、第1連結部301ではアーム31aが前方下方に向かって回動する。これと同時にリンク部分31bも同方向に同量だけ回動する。
リンク部分31bの端部は、第2連結部302で便座受け板金20に連結されているので、リンク部分31bの回動により、便座受け板金20の前部が上昇する。この便座受け板金20の前部の上昇量は、第1連結部301から第2連結部302までのリンク部分31bの長さと、第1連結部301におけるリンク部分31bの回転角度とによってほぼ決まる。
リンク部分31bの回動により、前端部を第2連結部302に連結された第3リンク33は、上昇しながら前方に引っ張られる。第3リンク33の後端部は、第5連結部305で第2リンク32に連結されているので、第3リンク33が前方に引っ張られると、第2リンク32は第3連結部303を中心にして前方に回動する。第2リンク32は、後端部が第4連結部304で便座受け板金20の後部に連結されているので、後端部がガイド孔23内を前方に移動しながら便座受け板金20の後部を持ち上げる。この便座受け板金20の後部の上昇量は、第3連結部303から第4連結部304までの第2リンク32の長さと、第3連結部303における第2リンク32の回転角度とによってほぼ決まる。この第2リンク32と第1リンク31のリンク部分31bとは、それぞれの回転角度の変化量が同じであるが、第2リンク32の前記長さは第1リンク31のリンク部分31bの前記長さよりも相当に長い。したがって、最下位置を除いて便座受け板金20は常に前部が後部よりも下がった状態で昇降する。
便座受け板金20の上昇と同時に、第2連結部302に連結されたエアダンパー40のロッド44がシリンダー41から引き出される(図9参照)。なお、使用者Pが便座3を上昇させずに立ち上がった場合には、便座3は最下位置にあるが、エアダンパー40の作用によって便座3は徐々に最上位置まで上昇する。
このようにリンク機構が動作すると、便座受け板金20の前部はリンク部分31bの回動とともに上昇し、同時に便座受け板金20の後部は第2リンク32の回動とともに上昇する。便座受け板金20は上昇して、図10および図11のそれぞれの(a)に示した最下位置からそれぞれの(b)および(c)に示した中間位置を経てそれぞれの(d)に示した最上位置に至る。この間、使用者Pは、便座3に補助されるようにして着座位置を上げることができる。
図10の(a)から(d)までには、各便座位置において便座3に着座している使用者Pの自然な姿勢が示されている。(d)に示すように、便座受け板金20が最も上昇した位置では、使用者Pの腰の位置が高く持ち上がっているとともに、上半身が前傾しているので身体の重心が膝の上方に近づいている。このため、便座3から立ち上がる際に脚部などの下半身にかかる負担が軽減されて楽に立ち上がることができる。さらに、便座受け板金20が最も上昇した位置にあるときは、アーム31aは最早下がらないので、アーム31aを掴んで身体を支えながら立ち上がることができ、よって、さらに下半身にかかる負担を軽減することができる。
また、使用者Pが便座受け板金20の上昇とともに立ち上がっている途中でバランスを崩して便座3にかかる体重が急激に増加したような場合であっても、エアダンパー40は便座受け板金20の動作を抑制して下降速度を減速するので、使用者Pの安全を保つことができる。
一方、使用者Pが便座3に着座しようとする際には、上記のようにエアダンパー40の作用によって便座3が最上位置にあるときはそのまま着座すればよい。便座3が最上位置よりも低い位置にある場合に、便座3の位置を高くして着座したいときはアーム31aを下げて便座受け板金20を適宜の位置まで上昇させてから便座3に着座すればよい。高い位置で便座3に着座することにより、膝等の脚部や下半身にかかる負担が軽減される。便座3に着座するとリンク機構は上記の動作と逆の動作をして、便座受け板金20が下がる。この際、エアダンパー40が便座受け板金20の下降動作を抑制するので、便座3の下降速度が減速される。したがって、使用者Pが便座3に急激に体重を掛けて座っても、便座3は急激に下がることがなく、ゆっくりとスムーズに下がる。これにより、脚部などの下半身にかかる負担を軽減できるとともに使用者Pを安全に下降させることができる。また、アーム31aを掴んでいることもできるので、使用者Pは、下降中の身体の姿勢を維持でき、より安全に着座していることができる。
以上のように、使用者Pは、アーム31aで身体を支えながら、高い位置で便座3に着座できるので、脚部等の下半身にかかる負担が軽減されるとともに身体の姿勢が安定して便座3への着座が非常に容易で楽であり、また、便座3から起立する際には、高い位置まで便座3を上昇させておきアーム31aで身体を支えながら立ち上がることができるので、脚部等の下半身にかかる負担が軽減されるとともに身体の姿勢が安定して便座3からの起立も非常に容易で楽である。
また、ベース板金10、便座受け板金20およびリンク機構の全てが便器本体2の上に配設されているので便座昇降装置1は便器周囲の設置スペースを犠牲にすることがない。
さらに、電動装置などを備えないので、製造コストが安く、安価に提供することができる。
さらに、便器本体2の両側からアーム31aが上方に延びていること以外には通常の便器とほとんど変わらないので、健常者も通常の便器と同様に違和感なく使用することができる。
なお、エアダンパー40の代わりに一方向にのみ抵抗がかかるロータリーダンパー、揺動ダンパー、オイルダンパー等の一方向性ダンパーを用いてもよい。この場合、便器を使用していないときの便座受け板金20の位置、すなわち、便座3の位置は最下位置にあるので、便器を使用する際には、アーム31aを倒して便座3の位置を高くする。この際、便座3を上昇させる方向の力に対しては一方向性ダンパーによる抵抗がほとんど無いので、容易に便座3を上昇させることができる。
便座3を上昇させた後に着座すると、便座3を下降させる方向の力に対しては一方向性ダンパーによる抵抗がかかるので、便座3はゆっくりと自然に下降する。これにより、着座者を安全に最下の着座位置まで下降させることができる。
本発明の一実施の形態に係る便座昇降装置の使用状態を示す側面図である。 本発明の一実施の形態に係る便座昇降装置を示す斜視図である。 図1におけるベース板金の前端部と便器本体との固定を説明する説明図である。 図3におけるベース板金の前端部と便器本体との固定状態を便器本体の一部を正面から見て示す正面図である。 図4におけるベース板金の前端部と便器本体との固定状態を上から見て説明する平面図である。 図4におけるベース板金の前端部を示す斜視図である。 図1における便座受け板金と便座との固定を説明する説明図である。 便座受け板金が最下位置に下がっているときのエアダンパーを示す側面図である。 便座受け板金が最も上昇した位置に在るときのエアダンパーを示す側面図である。 本発明の一実施の形態にかかる便座昇降装置の使用状態を示す側面図であり、(a)は、便座が最も下がった位置に在る状態を示し、(d)は、便座が最も高い位置に在る状態を示し、(b)および(c)はこれらの中間状態を示す。 本発明の一実施の形態にかかる便座昇降装置の動作を示す摸式図であり、(a)は、便座が最も下がった位置に在る状態を示し、(d)は、便座が最も高い位置に在る状態を示し、(b)および(c)はこれらの中間状態を示し、(e)は、(a)から(d)までの状態を1つにまとめて示した図である。
符号の説明
1…便座昇降装置
2…便器本体
2a,4a…取付け孔
2c…便器本体の上部
3…便座
3a…凹部
3b…便座の底面
4…アダプター
10…ベース板金
11…ベース板金の側面
12…ベース板金の上面
13,14…長孔
20…便座受け板金
21…便座受け板金の側面
22…便座受け板金の上面
23…ガイド孔
24…便座取付け孔
31…第1リンク
31a…アーム
31b…リンク部分
31c…屈曲部分
32…第2リンク
33…第3リンク
40…エアダンパー
41…シリンダー
41a…シリンダーの端部
42…支持部
43…ピン
44…ロッド
50…がたつき防止具
51…当接部材
301…第1連結部
302…第2連結部
303…第3連結部
304…第4連結部
305…第5連結部
P…使用者
b1,b2,b3,…ボルト
n1,n2,n3,…ナット

Claims (3)

  1. 洋便器の便座を昇降させる便座昇降装置において、
    便器本体の上に固定する固定部と、
    前記固定部の上に被さるように設けられ、前記便座を載置する便座載置部と、
    前記固定部と前記便座載置部とを昇降可能に連結するリンク機構と、
    前記便座載置部の動作を抑制する動作抑制手段と、を備え、
    前記リンク機構は、アームとリンク部分とを有し、前記固定部および前記便座載置部の前部側に配設された第1リンク、該第1リンクのリンク部分よりも長く、前記固定部および前記便座載置部の後部側に配設された第2リンク、該第2リンクと前記第1リンクとに両端がそれぞれ軸連結された第3リンク、および前記固定部の側面から構成され、前記アームの変位に連動して前記リンク部分が前記便座載置部の前部を昇降させ、前記第2リンクが前記便座載置部の後部を前部よりも大きく昇降させることを特徴とする便座昇降装置。
  2. 前記便座載置部は、両側面の後部の上部に、前部に向かって延びるガイド孔が形成されており、
    前記第1リンクは、屈曲部分から前記リンク部分と上方に向かう前記アームとが延び、前記屈曲部分が前記固定部の側面の前部に回動可能に軸連結されており、前記リンク部分の端部が前記屈曲部分よりも後方にて、前記便座載置部の側面の前部に回動可能に軸連結され、
    前記第2リンクは、前端部が前記固定部の側面の後部寄りに回動可能に軸連結されるとともに後端部が前記ガイド孔にスライド可能に軸連結され、
    前記第3リンクは、前端部が前記便座載置部の側面の前部に前記第1リンクのリンク部分の端部とともに同軸に軸連結され、後端部が前記第2リンクの前端部寄りに回動可能に軸連結されたことを特徴とする請求項1に記載の便座昇降装置。
  3. 前記動作抑制手段は、前記便座載置部が下降する方向の速度を減速する、流体の圧力を利用したダンパーであることを特徴とする請求項1または2に記載の便座昇降装置。
JP2004312082A 2004-10-27 2004-10-27 便座昇降装置 Pending JP2006122183A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004312082A JP2006122183A (ja) 2004-10-27 2004-10-27 便座昇降装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004312082A JP2006122183A (ja) 2004-10-27 2004-10-27 便座昇降装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006122183A true JP2006122183A (ja) 2006-05-18

Family

ID=36717467

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004312082A Pending JP2006122183A (ja) 2004-10-27 2004-10-27 便座昇降装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006122183A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009061126A (ja) * 2007-09-06 2009-03-26 Okada Seisakusho:Kk 臀部拭き取り装置及びそれを用いた温水洗浄便器
WO2011033777A1 (ja) * 2009-09-17 2011-03-24 株式会社岡田製作所 臀部拭き取り装置
JP2011062532A (ja) * 2010-11-02 2011-03-31 Okada Seisakusho:Kk 臀部拭き取り装置並びにそれを用いた温水洗浄便座及び温水洗浄便座付き便器
CN112493912A (zh) * 2020-11-25 2021-03-16 齐齐哈尔大学 一种老人如厕助起架

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009061126A (ja) * 2007-09-06 2009-03-26 Okada Seisakusho:Kk 臀部拭き取り装置及びそれを用いた温水洗浄便器
JP4641313B2 (ja) * 2007-09-06 2011-03-02 株式会社岡田製作所 臀部拭き取り装置並びにそれを用いた温水洗浄便座及び温水洗浄便座付き便器
WO2011033777A1 (ja) * 2009-09-17 2011-03-24 株式会社岡田製作所 臀部拭き取り装置
CN102630265A (zh) * 2009-09-17 2012-08-08 株式会社冈田制作所 臀部擦拭装置
CN102630265B (zh) * 2009-09-17 2014-11-05 株式会社冈田制作所 臀部擦拭装置
CN104405020B (zh) * 2009-09-17 2017-03-29 株式会社冈田制作所 臀部擦拭装置
JP2011062532A (ja) * 2010-11-02 2011-03-31 Okada Seisakusho:Kk 臀部拭き取り装置並びにそれを用いた温水洗浄便座及び温水洗浄便座付き便器
CN112493912A (zh) * 2020-11-25 2021-03-16 齐齐哈尔大学 一种老人如厕助起架

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2017404355B2 (en) Assistive device
EP3721850B1 (en) Aid device
KR102128494B1 (ko) 일어나는 것을 돕는 의자
JP3032746B2 (ja) 車椅子
JP5807311B2 (ja) 起立補助機能をもった椅子座面、及び、それを用いた椅子
JP6091853B2 (ja) ベッド類の昇降装置及びこれを組み込んだストレッチャ
JP4944688B2 (ja) 医療用椅子
JP5666670B2 (ja) 補助機構付きチェアー
JP2006204606A (ja) 車椅子
JP2006122183A (ja) 便座昇降装置
JP4498980B2 (ja) ポータブル・トイレ
WO2019049401A1 (ja) 介護用椅子
JPH08670A (ja) 腰掛け椅子による立ち上がり介助方法及び介助機能を有する椅子
JP2922197B1 (ja) 椅 子
JP2005137639A (ja) 起立補助椅子
JP2010022589A (ja) 起立補助装置
JP2008237583A (ja) 介助用車椅子並びにそれに用いるフットレストアッセンブリ
JP4512847B2 (ja) 昇降椅子
JP2016036366A (ja) 起立着座支援装置
KR102619087B1 (ko) 양변기 착석 및 기립 보조장치
JP6224981B2 (ja) 移乗補助装置、及び、それを備えた介護器具
JP2003176610A (ja) 手摺装置
JP2003102581A (ja) 椅 子
JP2009240689A (ja) マッサージ椅子
JP4840673B2 (ja) 収納式多目的シート