JP2006120542A - 電磁コンロ - Google Patents

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Abstract

【課題】被加熱体を時間差なく均一に加熱する電磁調理器を提供することである。
【解決手段】左右に、長方形状で、順巻きの加熱コイル分体3と逆巻きの加熱コイル分体4を接続してそれぞれ形成し、各加熱コイル分体3、4の縦中心線間5、6の内側の、縦中心線5、6に隣接かつ並行する巻線間7、8とその間のそれぞれの加熱コイル外縁9、10で形成される範囲を同方向電流域に構成するとともに加熱域として用いること。
【選択図】図1

Description

本発明は、加熱コイルに特徴のある電磁コンロに関するものである。
従来の電磁調理器の加熱コイルは、一方向巻きにて円形又は長方形に形成している。そして、被加熱体には加熱コイルと同一形状の底部形状の鍋・薬缶・フライパン等が使用される。(特許文献1) また、被加熱体を鉄板等としてその上でお好み焼き・ステーキ等を調理するものもある。そして、鉄板の均一加熱に工夫を凝らしたものも存在する。(特許文献2)
ところで、近年、電磁調理器を用いる飲食店が増えている。特に、高層ビル内の店舗においては火災に対する安全性、空調設備及びその費用の軽減のため、その傾向が今後も続くものと予想される。又、厨房設備に要する空間の広さは、ビル内の店舗においてはかなり制限される。さらに、最近では、これら飲食店においては、電磁調理器上で鉄皿等の鉄製容器内で食品たとえばギョウザ・ステーキ等を加熱調理することが行われている。これは、料理を加熱調理後容器ともに客に提供することができ、鉄製容器による保温効化例えはステーキの場合は肉がジュ−ジュ−音をたてる出来立ての新鮮さと温かさの持続性が客に喜ばれるからである。
特許文献1で示す従来の電磁調理器の加熱コイルでは、その縦中心線の左右では電流の方向が逆となり、磁束が打ち消しあい、被加熱体の中心部分は加熱することができない。また、特許文献2に示す従来の電磁調理器の加熱コイルでは、中心の第1巻線部と第2巻線部間に空間部があるので、特許文献1で示す電磁調理器の欠点に加えて鉄板の加熱均一化に時間差が生じる。
特開2004−63196号公報 実開平7−11796号公報
解決しようとする課題は、被加熱体を時間差なく均一に加熱する電磁調理器を提供することである。
本発明の請求項1記載の電磁コンロは、左右に、長方形状で、順巻きの加熱コイル分体と逆巻きの加熱コイル分体を接続してそれぞれ形成し、各加熱コイル分体の縦中心線間の内側の、縦中心線に隣接かつ並行する巻線間とその間のそれぞれの加熱コイル外縁で形成される範囲を同方向電流域に構成するとともに加熱域として用いることを特徴とする。 また、本発明の請求項2記載の電磁調理器は、請求項1記載の電磁コンロの左・右の加熱コイル分体のそれぞれの縦中心線を折曲線として、各加熱コイル分体の外縁半端を下方に折り曲げたことを特徴とする。
本発明の請求項1記載の電磁コンロは左右に、長方形状で、順巻きの加熱コイル分体と逆巻きの加熱コイル分体を接続してそれぞれ形成し、各加熱コイル分体の縦中心線間の内側の、縦中心線に隣接かつ並行する巻線間とその間のそれぞれの加熱コイル外縁で形成される範囲を同方向電流域に構成するとともに加熱域として用いるので、その範囲の加熱コイルに流れる電流は同一方向となり、それぞれの磁束を打ち消しあうことが無く、被加熱体の中心部も加熱することができるとともに被加熱体の加熱温度分布の均一化を図ることができる。また、本発明の請求項2記載の電磁調理器は、左・右の加熱コイル分体のそれぞれの縦中心線を折曲線として、それぞれの加熱コイル分体の外縁半端を下方に折り曲げたので請求項1記載の電磁調理器の効果に加えて複数の加熱域を近接して並列配置することができる。
被加熱体を時間差なく均一に加熱する電磁調理器を提供するという目的を、左右に、長方形状で、順巻きの加熱分体と逆巻きの加熱コイル分体を接続してそれぞれ形成し、各加熱コイル分体の縦中心線間の内側の、縦中心線に隣接かつ並行する巻線間とその間の各加熱コイル分体の外縁で形成される範囲を同方向電流域とするとともに加熱域とすることで実現した。
図1は、本発明の電磁コンロの第一実施例の一部加熱コイルを露出した平面図である。図2は、電磁コンロ1の第一実施例に使用する加熱コイルの平面図である。2は、加熱コイルで、コイル線を順巻(右巻き)にて中心より縦長の長方形状に略密着巻きにて設定の大きさの外形となるように加熱コイル分体3を左側に形成し、次に、加熱コイル分体3の外縁より接続して今度は中心に向かって逆巻(左巻き)にコイル線を巻いて同様に加熱コイル分体4を右側に形成している。このように加熱コイルを形成することによって必然的に各加熱コイル分体3、4の縦中心線間5、6と各加熱コイル3、4の外縁9、10で形成される形状も縦長の長方形状となる。そして加熱コイル2に通電すると、各加熱コイル分体3、4のそれぞれの縦中心線5、6に隣接かつ並行する巻線7、8間の範囲の縦方向の各コイルには同方向の電流が流れる。(図2で実践で示す範囲)
したがって、各加熱コイル分体3、4のそれぞれの縦中心線5、6に隣接かつ並行する巻線7、8間とその間のそれぞれの加熱コイル分体3、4の外縁9、10で形成される縦長の長方形状範囲を加熱域とするべく電磁コンロの天板11に調理位置指示マーク(被加熱体設置範囲)12を表示している。
本実施例では加熱コイル2を前列3個、後列3個の計6個配置した6連タイプの電磁コンロを開示している。
なお、本実施例の電磁コンロ1は加熱コイル2以外は一般的な同種の電磁コンロが備える構成要素を備えているものとする。すなわち図示は省略するが前面に配置する操作部には、加熱ON−OFFスイッチ・温度設定スイッチ・加熱タイマー及び温度表示器等を備える。また、電磁コンロの内部には加熱コイル2のほか交流電流を直流に変換するインバーター・共振回路・周波数を変換して火力を制御する制御基板等及びこれら機器を冷却するための換気扇を備える。さらに、加熱コイル2は電気絶縁皮膜で覆われているとともにコイル下面は磁束を吸収するフェライトで覆われている等である。
次に、本実施例の電磁コンロを用いて調理を行うには、前記調理位置指示マーク12内に鉄皿13等を置いて例えば図3、図4に示すステーキ14、ギョウザ15等を調理する。ステーキ、ギョウザのようにその焼姿、また並べ方が縦長となるものにあっては、本発明の電磁コンロの加熱域を構成する加熱コイルが縦長の長方形状に略密着巻きであるとともに同方向電流域となり磁束が打ち消しあうことが無く被加熱体全体を均一にかつ時間差無く加熱することができる。また、電磁コンロの加熱反応良好性・加熱調理時間の短縮性等に加えて調理物を加熱調理した後、冷めた容器に調理物を移し替えることなく鉄皿ごと客に提供する昨今の状況では、本発明の電磁コンロは実用性に優れている。
図5は、本発明の第二実施例の電磁コンロに使用する加熱コイル16の斜視図である。本実施例の加熱コイル16は、第1実施例の電磁コンロに使用する加熱コイル2の縦中心線5、6を折り曲げ線として各加熱コイル分体3、4の外縁半端を直角に下方に折り曲げて形成した。このように形成することによって多連の電磁コンロの場合、加熱コイル相互を近接して配置することができるので第1実施例の効果に加えて電磁コンロの配置面積を狭めることができ、狭い厨房室内での調理人等の活動性を高めることができる。
本発明の電磁コンロは、加熱コイルの巻き方に特徴を有するもので被加熱体に縦長の長方形状の鉄皿等を想定しているものではあるが、その他の形状の鉄製容器にも応用することができる。例えば正四角形状、楕円形状等の鉄製容器に対応できる。
本発明の電磁コンロの第一実施例の一部加熱コイルを露出した平面図である。(実施例1) 電磁コンロの第一実施例に使用する加熱コイルの平面図である。 鉄皿上のステーキを示す平面図である。 鉄皿上のギョウザを示す平面図である。 本発明の第二実施例の電磁コンロに使用する加熱コイル16の斜視図である。(実施例2)
符号の説明
1 電磁コンロ
2 加熱コイル
3 順巻きの加熱コイル分体
4 逆巻きの加熱コイル分体
5 順巻きの加熱コイル分体の縦中心線
6 逆巻きの加熱コイル分体の縦中心線
7 順巻きの加熱コイル分体の縦中心線に隣接かつ並行する巻線
8 逆巻きの加熱コイル分体の縦中心線に隣接かつ並行する巻線
9 順巻きの加熱コイル分体の外縁
10 逆巻きの加熱コイル分体の外縁
11 電磁コンロの天板
12 調理位置指示マーク(被加熱体設置範囲)

Claims (2)

  1. 左右に、長方形状で、順巻きの加熱コイル分体と逆巻きの加熱コイル分体を接続してそれぞれ形成し、各加熱コイル分体の縦中心線間の内側の、縦中心線に隣接かつ並行する巻線間とその間のそれぞれの加熱コイル外縁で形成される範囲を同方向電流域にするとともに加熱域として用いることを特徴とする電磁コンロ。
  2. 請求項1記載の電磁コンロの左・右の加熱コイル分体のそれぞれの縦中心線を折曲線として、各加熱コイル分体の外縁半端を下方に折り曲げたことを特徴とする電磁コンロ。
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