JP2006119661A - 光源内蔵型光変調器モジュール - Google Patents

光源内蔵型光変調器モジュール Download PDF

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敏夫 坂根
Tsutomu Seito
勉 斉籐
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Abstract

【課題】光源に半導体レーザを用いた場合でも、半導体レーザの発光を安定化させ、より効率的かつ安定的な光変調が実現できる光源内蔵型光変調器モジュールの提供。
【解決手段】光源である半導体レーザ27と、電気光学効果を有する材料からなる基板の表面に光導波路を設けた光変調素子28を同一の筐体に内蔵する光源内蔵型光変調器モジュールにおいて、該半導体レーザ27からの光の偏波面を該光変調素子の最適導波偏波面に一致させると共に、該光変調素子から該半導体レーザに向かう戻り光を阻止するため、偏波回転素子40を該半導体レーザと該光変調素子との間に設ける。
【選択図】図4

Description

本発明は、光源と光変調素子とを同一の筐体に内蔵する光源内蔵型光変調器モジュールに関し、特に、光源として半導体レーザを用いた光源内蔵型光変調器モジュールに関する。
通常、高品位な光通信分野においては、光源に、波長が安定しておりかつスペクトル幅の狭いという特性を有する分布帰還型の半導体レーザ(DFBレーザ)を用い、これを連続(CW)動作させ、半導体レーザの外部に設けた光変調器によりレーザ光を伝送データに対応して変調し、光ファイバなどの伝送路により変調された光を送信する方法が利用されている。しかも、光変調器には、LiNbO(以下、LNという)のような電気光学効果を有する材料からなる基板の表面に光導波路を形成し、該光導波路を導波する光をその近傍に設けた電極を介して高速度光変調をかける方法が、多く用いられている。
このような変調された光を発生する装置においては、半導体レーザ、光変調器などの個別部品を、レンズ、光ファイバ等の光学部品を用いて相互に接続して、装置構成するのが一般的であるが、近年のデータ伝送における大容量化・高速化を反映して、光通信の波長多重化を実施する等の理由から、装置構成が大型化、複雑化してきており、主要部品の集積化や小型化を図ることが、益々要求されている。
また、光源として半導体レーザを用いた場合、安定したレーザ光の発振のためには、半導体レーザへの有害な戻り光の除去や、半導体レーザの温度制御なども必要となる。しかも、半導体レーザからの出力光は偏波面を有しており、他方、LN光変調器などの外部変調器も、変調動作が効果的に機能するためには、変調器内を通過する光が光変調器の最適導波偏波面に設定されていることが必要であり、両者の偏波面の整合性を図ることも求められる。
送信側の主要部品である半導体レーザと、外部変調器である光変調素子を同じ筐体に内蔵して集積化を図る場合には、上述のような課題に加え、次のような課題が生じる。第1に、半導体レーザからの出力光の偏波面の主な偏光方向と、LN光変調素子の最適導波偏波面を形成する最適入射偏光方向とが一般的に異なる方向となる場合があり、このため、両者を結合する際に偏波回転機能が必要となる。
本発明が解決しようとする課題は、上記の問題を解消し、装置全体の小型化を達成すると共に、特に、光源に半導体レーザを用いた場合でも、半導体レーザの発光を安定化させ、より効率的かつ安定的な光変調が実現できる光源内蔵型光変調器モジュールを提供することである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、光源である半導体レーザと、電気光学効果を有する材料からなる基板の表面に光導波路を設けた光変調素子を同一の筐体に内蔵する光源内蔵型光変調器モジュールにおいて、該半導体レーザからの光の偏波面を該光変調素子の最適導波偏波面に一致させると共に、該光変調素子から該半導体レーザに向かう戻り光を阻止するため、偏波回転素子を該半導体レーザと該光変調素子との間に設け、該偏波回転素子は、上記半導体レーザ側から順に、半導体レーザの主偏光成分を透過する第一の偏光子、該第一の偏光子の透過軸に対しその透過光を45°回転させる第一のファラデー素子、該第一のファラデー素子の出力偏光を透過させる透過軸を有する第二の偏光子、該第二の偏光子の透過光を第一のファラデー素子と同一方向又は逆方向に45°回転させる第二のファラデー素子を配置し、該第一のファラデー素子に対し光軸方向の磁場を印加する手段と、第二のファラデー素子に対し光軸上で該第一のファラデー素子と同一方向又は逆方向の磁場を選択的に印加する手段とを有することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載された光源内蔵型光変調器モジュールにおいて、該第二のファラデー素子の出力偏光を透過させる透過軸を有する第三の偏光子を配置することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載された光源内蔵型光変調器モジュールにおいて、上記第二のファラデー素子に対し磁界を印加する手段として、磁界強度を調整可能な電磁石を用いたことを特徴とする。
請求項1に係る発明により、半導体レーザからの光の偏波面を光変調素子の最適導波偏波面に一致させる機能と、光変調素子から半導体レーザに向かう戻り光を阻止する機能(アイソレータ)とを、同一の偏波回転素子で実現できるため、装置サイズの増大を抑制でき、しかも、半導体レーザからの光の偏波面と光変調素子への入射光に期待される最適導波偏波面とが異なる場合でも、上記偏波回転素子で一致させることが可能であるため、半導体レーザと光変調素子との間の光学的結合による損失を抑えることができる。
しかも、半導体レーザの主偏光成分の偏光軸と、光変調素子の最適入射偏光方向(光変調素子に入射した光が最も効率良く変調されるために最適な入射光の偏光方向を意味する)とが、90°異なる場合又は略同一である場合でも、半導体レーザと光変調素子との間の光学的結合による損失を抑えることができる。
請求項2に係る発明により、半導体レーザの主偏光成分の偏光軸と、光変調素子の最適入射偏光方向とが、90°異なる場合又は略同一である場合でも、半導体レーザと光変調素子との間の光学的結合による損失を抑えることができるだけでなく、光変調素子側から半導体レーザ側に向かう戻り光を阻止することが可能となる。
請求項3に係る発明により、電磁石を用いる場合には、永久磁石を用いる場合と比較しても、より適正な偏波回転が実現でき、半導体レーザと光変調素子との間の光学的結合による損失の抑制や、光変調素子側から半導体レーザ側に向かう戻り光の阻止などを、より効果的に実現することができる。
以下、本発明について、好適例を用いて詳細に説明する。光変調器を構成する基板としては、電気光学効果を有する材料、例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO;以下、LNという)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、PLZT(ジルコン酸チタン酸鉛ランタン)、及び石英系の材料から構成され、特に、光導波路デバイスとして構成しやすく、かつ異方性が大きいという理由から、LiNbO結晶、LiTaO結晶、又はLiNbO及びLiTaOからなる固溶体結晶を用いることが好ましい。本実施例では、ニオブ酸リチウム(LN)を用いた例を中心に説明する。
光変調器を製造する方法としては、LN基板上にTiを熱拡散させて光導波路を形成し、次いで基板の一部又は全体に渡りバッファ層を設けずに、LN基板上に電極を直接形成する方法や、光導波路中の光の伝搬損失を低減させるために、LN基板上に誘電体SiO等のバッファ層を設け、さらにその上にTi・Auの電極パターンの形成及び金メッキ方法などにより数十μmの高さの信号電極及び接地電極を構成して、間接的に当該電極を形成する方法がある。また、バッファ層上にSiNやSi等の膜体を設けた多層構造とすることも可能である。一般に、一枚のLNウェハに複数の光変調器を作り込み、最後に個々の光変調器のチップに切り離すことにより、光変調器が製造される。
次に、本発明の特徴となる構成について説明する。LN光変調素子は、その変調効率を高めるために電気光学係数の最も大きいr33を用いる入力偏光、および変調電界となる構造を用いる。表面に垂直な方向に電気光学効果により最も効率的に屈折率を変更できる結晶軸の方向を有する基板(所謂「Z−CUT型基板」)のLN光変調素子を図1に、表面に平行な方向でありかつ光の進行方向に垂直な方向に、電気光学効果により最も効率的に屈折率を変更できる結晶軸の方向を有する基板(所謂「X−CUT型基板」)のLN光変調素子を図2に示す。
図1(図1aはZ−CUT型光変調素子の俯瞰図であり、図1bはその断面図を示す)において、1はZ−CUT型基板であり、その基板表面に光導波路2をTi等の内部拡散によって形成し、その表面にSiOによるバッファ層3を設け、さらに光導波路2の上にZ方向の電界を作るために、一対の電極4,5を設けている。電極4,5間に変調電圧6を印加すると、7の変調電界が生じ、該変調電界7の光導波路2における電界成分はほぼZ成分となる。該光導波路2にZ方向偏光であり、光変調素子の表面16に垂直な偏光成分をもつTM波8を導波すると、最も効率良く相互作用がなされ、電界に比例した光の屈折率変化、すなわち光の位相が変化する。
また、図2(図2aはX−CUT型光変調素子の俯瞰図であり、図2bはその断面図を示す)において、9はX−CUT型基板であり、その基板表面に光導波路10をTi等の内部拡散によって形成し、その表面にSiOによるバッファ層11を設け、さらに光導波路近傍に光導波路10を挟む形で、一対の電極12,13を形成する。電極12,13に変調電圧14を印加しすると、15の変調電界が生じ、該変調電界15の光導波路10における電界成分は、図2aに示すZ方向となる。該光導波路10に、Z方向と同方向の偏光成分(光変調素子の表面に平行な偏光成分)をもつTE波18を入力すると、最も効率良く相互作用がなされ、電界に比例した光の屈折率変化、すなわち光の位相が変化する。
光変調素子の光導波路のモード径は、光導波路表面に平行な方向に8μm程度、光導波路表面に垂直な方向に6μm程度である。一方、光通信用途として用いられる光源は、波長が安定でかつスペクトル幅の狭い、所詮分布帰還(DFB)型レーザや分布反射(DBR)型レーザが一般的に用いられる。いずれも導波路型レーザであり、図3に示すように、チップ19に設けたリッジ構造の活性層20が長手方向の光導波路となり、該光導波路中を不図示の回折格子で作るミラー、もしくは回折格子と反射膜でつくるミラー間を往復して増幅され、単一周波数の光として出力面21から出力される。他方、バック面22からも同一周波数の光26が出力されるが、これは一般に半導体レーザの出力光強度を監視するモニター用途に用いられる。出力光23はチップの底面24に平行な偏波方向25を主軸とした楕円偏波であり、20dB以上の偏光比を持っている。また、ビーム形状は底面24に垂直な方向で1μm程度、底面に平行な方向に2μm程度であり、垂直な方向の発散角が大きく、遠視野において底面24に垂直な方向の径が大きな楕円形のビームとなる。
また、半導体レーザは外部の反射体からの戻り光があると、その反射体を外部共振ミラーとみなし、その発振周波数や発光強度が揺らぐ現象が生じる。このため、このような戻り光を減らす工夫が必要となる。一般に半導体レーザモジュールにおいては、レンズ等の光学系は表面を傾斜、又は、レンズ等の表面に無反射コートを施すことにより、反射光がレーザに戻ることを防いでいる。さらに、アイソレータを内蔵し、モジュール外からの戻り光が半導体レーザと結合しないようにしている。
図4は、本実施例である半導体レーザ27とLN光変調素子28を同一の筺体29に内蔵した光源内蔵型光変調器モジュールの断面図を示す。ここで、筺体29はベース30と蓋31からなり、ベース30の内底面32に半導体レーザモジュールが、また該内底面32に平行な別の内底面33にLN光変調素子28が、各々接着固定されている。半導体レーザ27の出力光の光軸35とLN変調素子28の導波路軸36が、ほぼ一致する高さに、内底面32,33の高さを設定する。
レーザモジュールは、半導体レーザ27と、バック放射26を受光するホトダイオード37と、縦横で発散角の異なる出射光23を同一の発散角とするビーム整形用の円柱レンズ38と、発散するビームを平行ビームにする焦点距離f1のレンズ39と、アイソレータ40および集光するための焦点距離f2のレンズ41とを含み、これらを上部基板42に接着又は溶接により固定する。該上部基板42をペルチェ素子を用いたサーモクーラ43上に固定し、上部基板温度を一定に制御して、半導体レーザ27の出力光波長の安定性を向上させる。また、ホトダイオード37は2分割の受光素子または単一の受光素子で形成され、前者の場合は出力光量のモニターと同時に波長ズレのモニターも行う。ホトダイオード37から出力される検出信号は、当該分野における周知の技術により、半導体レーザの駆動電圧制御などに用いられる。なお、半導体レーザ27を含む上述した光源に係る一連の光学部品を保持している上部基板42とサーモクーラ43とを合わせて、「光源用支持部材」と表現している。特にサーモクーラ43を設けない場合は、上部基板42のみが「光源用支持部材」となる。
半導体レーザ27から出射した光は、レンズ38によってほぼ円形断面に整形され、レンズ39により平行ビームとなり、アイソレータ40に入射する。アイソレータ40から出射する平行ビームは、レンズ41によって集光され、偏波面を保持する機能を有する光ファイバ(偏光保持ファイバ)50を経由して、LN光変調素子28の光導波路36に入射される。さらに、光導波路36内を導波しながら変調を受けた光は、LN光変調素子の端面45とbutt接続した出力用光ファイバ44から出力される。ここで、46はキャピラリ、47は補強部材であり、光ファイバ44とLN光変調素子28との接合強度を補強する。また、出力用光ファイバ44は部材48によって、ベース30に封止固定される。
LN光変調素子28の入力端面49においても、キャピラリ51、補強部材52などを利用して、偏光保持ファイバ50は、該入力端面49にbutt接続され、光導波路36と結合する。偏光保持ファイバ50の応力付与方向(slow方向)を、LN光変調素子の最適導波方向(Z−CUT型光変調素子ではTM波の方向、X−CUT型光変調素子ではTE波の方向)とする。
偏光保持ファイバ50の他端53は、レーザモジュールの温度安定化された上部基板42に溝を設けて、該溝に接着ないし溶接固定される。図4の実施例では、偏光保持ファイバ50の長さは10mm程度である。偏光保持ファイバ50の入射端における応力付与方向は、ベース30の内底面32に対して、LN光変調素子の端面49側で偏光保持ファイバ50の出射端における応力付与方向と同一方向である。すなわち偏光保持ファイバ50は、ネジレが無いように固定される。
なお、別の応用例としては、偏光保持ファイバ自体に余分なストレスが付加されない程度の十分な長さの偏光保持ファイバを用意し、該偏光保持ファイバの入射端と出射端では応力付与方向が、所定角度(例えば、90°)異なるように該偏光保持ファイバの両端を固定することにより、半導体レーザの主偏光成分の偏光軸と光変調素子の最適入射偏光方向とが異なる場合でも、偏光保持ファイバを光が通過する際に偏波面を所定角度回転させ、偏光保持ファイバから出射する際には、偏波面が光変調素子の最適入射偏光方向と同一となるように設定することも可能である。
偏光保持ファイバ50を利用して、半導体レーザ27とLN光変調素子28との光接続を行う場合には、レンズ39の焦点距離f1とレンズ41の焦点距離f2との比f1/f2は、偏光保持ファイバのモード径10μmに合うように、ほぼ1/2〜1/3とする。
上述した偏光保持ファイバを用いることにより、図5に示すような、レンズ41からの収束ビーム54をLN光変調素子28の端面49に、直接的にフォーカスさせる空間接続系を用いる場合の欠点を除去することできる。すなわち、サーモクーラ43によって基板42は温度を一定に保たれるが、サーモクーラ43の上部基板42側とベース30側との温度差は大きく、また素材が半導体およびセラミックであるために、その線膨張係数が大きい。したがって、温度などの環境変化や経時変化に対して、ベース30の内底面32に対する光軸35の位置を一定に保つことが難しい。他方、LN光変調素子28の光導波路36への光結合は、その許容量が小さく、特に、高さ方向の許容量は小さく、1μm程度以下のアライメントずれ量に抑える必要がある。このため、安定な光学的結合を保つには、LN光変調素子28と同様に、上部基板42をベース30に対して固定させる必要があるが、この場合には、光源用支持部材(上部基板42、サーモクーラ43)の熱膨張変化による機械的歪を緩和するため、サーモクーラ43の放熱側55を、ベース30の内底面32に対して浮かせる必要が生じる。しかしながら、このような構成では、放熱効果が上がらず、半導体レーザの機能が限定されてしまう。図4に示した本実施例のように、偏光保持ファイバ50を介して光源部(上部基板42により支持される部分)と光変調部(光変調素子)の両者を接続すれば、両者間の相対的な位置ずれが偏光保持ファイバ50によって吸収でき、環境変化、経時変化に対しても安定な光接続が可能となる。
次に、本発明の別の特徴であるアイソレータ機能を有する偏波回転素子について、図6、図7を用いて説明する。図4に示すように、半導体レーザ27からの出力光の偏波方向はベース30の内底面32に平行である。一方、Z−CUT型光変調素子では、最適な入射偏波はTM波であり、ベース30の内底面33に垂直な方向である。両者の偏波方向を一致させるためには、半導体レーザ27とLN光変調素子28との間に、偏波を90°回転させる機能素子が必要である。
図6は、その一例であり、図6aが示すように、半導体レーザ27側から、第一の偏光子56、第一の45°ファラデー素子57、第二の偏光子58、第二の45°ファラデー素子59および第三の偏光子60とからなる。第一、第二のファラデー素子57、59には不図示のSmCoなどの磁石によって、光軸方向の直流飽和磁場61、62を印加する。偏光子56,58、および60の透過軸は、56が水平(内底面32に平行)、58がファラデー素子57によって回転された偏波を透過する軸、60は垂直(内底面32に垂直)とする。これらの構成により、図6bのように、半導体レーザ27からの内底面32に平行な偏波63は、第一のファラデー素子57により45°回転し(64)、さらに第二のファラデー素子59によってさらに45°回転(65)して、内底面32に垂直な偏波66となる。
この構成において、LN光変調素子側からの反射光は、図6cに点線矢印で示すように、無偏波反射光67の内、垂直成分のみが第三の偏光子を透過(68)して第二のファラデー素子59を逆伝播する。逆伝播光は、ファラデー素子の非相反性によって、同一方向に45°回転を受け、第二の偏光子の透過軸から90°回転した偏波となる。これによって、半導体レーザ28への戻り光は阻止される。ファラデー素子の結晶性、波長依存性などによって偏光69が完全な直線でなくなり、第二の偏光子58を漏れ出す光70があったとしても、第一のファラデー素子57および第一の偏光子56によって阻止され、半導体レーザ27と結合する戻り光は極端に少なくなる。
ファラデー素子57,59はYFe12(YIG)などの強磁性体である。第三の偏光子60は、アイソレーション機能が低下するが、光学部品点数の減少化のために省略も可能である。以上の構成により、必要な偏波の回転と共に、アイソレータ機能をも実現できる。
また、X−CUT型光変調素子との光学的結合の例について、図7により説明する。LN光変調素子28の最適入射偏波はベース30の内底面33に平行であり、半導体レーザ28の主偏光方向と同じである。この場合には、ファラデー素子、偏光子は図6と同じであるが、第二のファラデー素子59に印加する磁場81を、第一のファラデー素子57への磁場80と逆転させる。なお、第三の偏光子72の透過軸は内底面32と並行とする。ただし、上述したZ−CUT型光変調素子の場合と同様に、第三の偏光子を削除することも可能である。
図7の場合、第二の偏光子58を透過した45°偏光(64’)は、第二のファラデー素子によって逆方向の回転を受け、その出力偏光73は水平に戻り、第三の偏光子72を透過(74)する。一方、LN光変調素子側からの戻り光67は、前述のファラデー素子の非相反性と偏光子とによって、前述と同様に半導体レーザ27への結合が阻止される。磁場80と磁場81は独立したSmCoなどの磁石によって供給する。また、偏光子56,58,60,72はラミポール、あるいはポーラコアのような30μm程度の偏光子である。
ファラデー素子に磁界を印加する手段には、上述の永久磁石を用いる方法だけでなく、電磁石のような磁界の強度を変更可能なものであってもよい。この場合には、光変調器からの出力光などをモニタしながら、上記磁界の強度を調整し、最適な変調状態を得ることが可能となる。
光変調素子としてLNの位相変調素子を例に説明したが、LN以外の強誘電体変調素子、位相変調器以外の強度変調器など、あるいはPLC等のパッシブ素子であっても、偏波依存性のある多様な光導波路素子に対して、本発明が適応されることは自明である。また、光変調器モジュールの電気信号入出力に係わるコネクタおよび接続構造については、本発明の特徴を阻害するものでない限り、当該分野において知られている多くの技術を、本発明に適用できることは言うまでもない。
以上のとおり、本発明によれば、従来のアイソレータなどの光学部品を活用し、追加すべき部品点数を抑えているため、光源内蔵型光変調器モジュール全体の小型化を達成すると共に、特に、光源に半導体レーザを用いた場合でも、戻り光の抑制などにより、半導体レーザの発光を安定化させることが可能となる。よって、効率的かつ安定的な光変調を実現できる光源内蔵型光変調器モジュールが提供できる。
Z−CUT型光変調素子の俯瞰図(図1a)と断面図(図1b) X−CUT型光変調素子の俯瞰図(図1a)と断面図(図1b) 半導体レーザの概略図 本発明の光源内蔵型光変調器モジュールの断面図 偏光保持ファイバを利用しない光源内蔵型光変調器モジュールの断面図 偏波回転機能(90°回転)を持つアイソレータを説明する図 偏波回転機能(0°回転)を持つアイソレータを説明する図
符号の説明
1,9 LN基板
2,10 光導波路
4,5,12,13 電極
7,15 電界
19,27 半導体レーザ
28 光変調素子
30 筐体のベース
40 アイソレータ
50 偏光保持ファイバ
57,59 ファラデー素子
56,58,60,72 偏光子
61,62,80,81 磁場方向

Claims (3)

  1. 光源である半導体レーザと、電気光学効果を有する材料からなる基板の表面に光導波路を設けた光変調素子を同一の筐体に内蔵する光源内蔵型光変調器モジュールにおいて、
    該半導体レーザからの光の偏波面を該光変調素子の最適導波偏波面に一致させると共に、該光変調素子から該半導体レーザに向かう戻り光を阻止するため、偏波回転素子を該半導体レーザと該光変調素子との間に設け、
    該偏波回転素子は、上記半導体レーザ側から順に、半導体レーザの主偏光成分を透過する第一の偏光子、該第一の偏光子の透過軸に対しその透過光を45°回転させる第一のファラデー素子、該第一のファラデー素子の出力偏光を透過させる透過軸を有する第二の偏光子、該第二の偏光子の透過光を第一のファラデー素子と同一方向又は逆方向に45°回転させる第二のファラデー素子を配置し、
    該第一のファラデー素子に対し光軸方向の磁場を印加する手段と、
    第二のファラデー素子に対し光軸上で該第一のファラデー素子と同一方向又は逆方向の磁場を選択的に印加する手段とを有することを特徴とする光源内蔵型光変調器モジュール。
  2. 請求項1に記載された光源内蔵型光変調器モジュールにおいて、該第二のファラデー素子の出力偏光を透過させる透過軸を有する第三の偏光子を配置することを特徴とする光源内蔵型光変調器モジュール。
  3. 請求項1又は2に記載された光源内蔵型光変調器モジュールにおいて、上記第二のファラデー素子に対し磁界を印加する手段として、磁界強度を調整可能な電磁石を用いたことを特徴とする光源内蔵型光変調器モジュール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022195893A1 (ja) * 2021-03-19 2022-09-22 ギガフォトン株式会社 紫外線レーザ装置及び電子デバイスの製造方法

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