JP2006118616A - 油圧式テンショナー - Google Patents

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Abstract

【課題】 油圧式テンショナーにおいて、外筒に結合されてプランジャに嵌着されるベローズのシール性を損なうことなく、リザーバ室内のエアの圧力上昇を抑制し、ベローズの破損を防止すること。
【解決手段】 外筒20内にシリンダ11を配置し、シリンダ11内にプランジャ12を軸方向にて摺動自在に挿入し、プランジャ12を伸び方向に付勢するスプリング63を介装し、シリンダ11と外筒20の間にリザーバ室24を区画し、外筒20に結合されてプランジャ12に嵌着されるベローズ23によりリザーバ室24を封止した油圧式テンショナーにおいて、ベローズ23の一部に、リザーバ室24内の圧力上昇したエアを外部に逃がす排気口25を設けたもの。
【選択図】 図1

Description

本発明は、駆動輪と被駆動輪の間に張架したベルト又はチェーンに張力を与えるオートテンショナー等の、油圧式テンショナーに関する。
オートテンショナーは、ベルト又はチェーン(以下、ベルト)に張力を与えるため、ベルトの張力が増加してプランジャが圧縮されようとするときにはその圧縮に対する減衰力を発生させ、ベルトの張力が減じてプランジャが伸張しようとするときにはその伸張の迅速を図る。
従来のオートテンショナーとして、特許文献1に記載の如く、外筒内にシリンダを配置し、シリンダ内にプランジャを軸方向にて摺動自在に挿入し、プランジャを伸び方向に付勢するスプリングを介装し、シリンダと外筒の間にリザーバ室を区画し、外筒に結合されてプランジャに嵌着されるベローズによりリザーバ室を封止し、シリンダ内に、シリンダとプランジャの先端部にて区画される高圧室を設け、プランジャに、高圧室とリザーバ室を連通する第1連通路を設け、該第1連通路に圧側減衰力発生手段を設け、シリンダに、高圧室とリザーバ室を連通する第2連通路を設け、該第2連通路に高圧室からリザーバ室への作動流体の流れを阻止するチェック弁を設けたものがある。
特表2000-504395
従来のオートテンショナーでは、オートテンショナーの圧縮作動時や温度上昇時に、ベローズによって封止されているリザーバ室内のエアが圧力上昇すると、ベローズの外筒への結合シール部又はプランジャへの嵌着シール部をその上昇エア圧力により拡径し、その圧力上昇したエアを外部に逃がすことにより、ベローズの破損を防止することとしている。ベローズの外筒への結合シール部又はプランジャへの嵌着シール部を拡径変形させるものであるため、ベローズの通常使用段階でのシール性を損なうおそれがある。
本発明の課題は、油圧式テンショナーにおいて、外筒に結合されてプランジャに嵌着されるベローズのシール性を損なうことなく、リザーバ室内のエアの圧力上昇を抑制し、ベローズの破損を防止することにある。
請求項1の発明は、外筒内にシリンダを配置し、シリンダ内にプランジャを軸方向にて摺動自在に挿入し、プランジャを伸び方向に付勢するスプリングを介装し、シリンダと外筒の間にリザーバ室を区画し、外筒に結合されてプランジャに嵌着されるベローズによりリザーバ室を封止し、シリンダ内に、シリンダとプランジャの先端部にて区画される高圧室を設け、プランジャに、高圧室とリザーバ室を連通する第1連通路を設け、該第1連通路に圧側減衰力発生手段を設け、シリンダに、高圧室とリザーバ室を連通する第2連通路を設け、該第2連通路に高圧室からリザーバ室への作動流体の流れを阻止するチェック弁を設けた油圧式テンショナーにおいて、ベローズの一部に、リザーバ室内の圧力上昇したエアを外部に逃がす排気口を設けたものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記ベローズの一部に薄肉の開口形成部を一体成形し、排気口の開口部をこの開口形成部に形成したものである。
請求項3の発明は、請求項2の発明において更に、前記薄肉の開口形成部が有天円筒状をなし、その天面に開口部を形成したものである。
請求項4の発明は、請求項2の発明において更に、前記薄肉の開口形成部が半球面状をなし、その球面に開口部を形成したものである。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において更に、前記ベローズの排気口の開口部をスリットにて形成したものである。
請求項6の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において更に、前記ベローズの排気口の開口部を微細孔にて形成したものである。
請求項7の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において更に、前記ベローズの排気口の開口部にチェック弁を設けたものである。
(請求項1)
(a)油圧式テンショナーの圧縮作動時や温度上昇時に、圧力上昇したリザーバ室内のエアは、ベローズの排気口から外部に逃げ、ベローズの破損を防止できる。
(b)ベローズの排気口はベローズの一部に一体成形されるものであり、ベローズの外筒への結合シール部又はプランジャへの嵌着シール部の拡径により排気経路を形成するものでないから、ベローズの外筒とプランジャに対するシール性を損なうところがない。
(請求項2)
(c)ベローズの一部に設けた薄肉の開口形成部に排気口の開口部を設けることにより、開口部の開閉を容易化できる。
(請求項3)
(d)薄肉の開口形成部を有天円筒状にし、その天面に開口部を形成することにより、開口部によるエアの出し入れを容易化できる。
(請求項4)
(e)薄肉の開口形成部を半球面状にし、その球面に開口部を形成することにより、エアの逃がし時には出し易く、エアの吸入時には入れ難くできる。
(請求項5)
(f)ベローズの排気口の開口部をスリットにて形成したから、外部からリザーバ室へのごみの侵入を防止できる。
(請求項6)
(g)ベローズの排気口の開口部を微細孔にて形成したから、外部からリザーバ室へのごみの侵入を防止できる。
(請求項7)
(h)ベローズの排気口の開口部にチェック弁を設けたから、外部からリザーバ室へのごみの侵入を防止できる。
図1は実施例1の油圧式テンショナーを示す全体断面図、図2は図1の要部拡大図、図3はベローズを示し、(A)は正面図、(B)は断面図、図4はベローズに設けた排気口の開口部を示し、(A)は断面図、(B)は正面図、(C)はエア逃がし状態断面図、(D)はエア吸入状態断面図、図5はベローズに設けた排気口の開口部の他の例を示し、(A)は断面図、(B)は正面図、(C)はエア逃がし状態断面図、図6は実施例2のベローズを示し、(A)は正面図、(B)は断面図、図7は実施例3のベローズを示し、(A)は正面図、(B)は断面図である。
(実施例1)
油圧式オートテンショナー10は、例えばハイブリット車において、エンジンブロック等の固定部材と、アイドルプーリーとの間に設けられ、駆動輪と被駆動輪の間に張架したベルトにアイドルプーリーを押付ける等により、当該ベルトに張力を与える。
オートテンショナー10は、図1、図2に示す如く、シリンダ11の内部にプランジャ12のピストンリング13A(シール部材)を備えた加圧部13を軸方向にて摺動自在に挿入し、鉛直方向の下方側となるシリンダ11を固定部材側に取付け、上方側となるプランジャ12の側にアイドルプーリーを取付けて使用される。プランジャ12は上部に取付部材14を備える。シリンダ11は取付部材15を下部に備える。
オートテンショナー10は、シリンダ11内に、シリンダ11と、プランジャ12の加圧部13にて区画される高圧油室16(高圧室)を形成する。プランジャ12は、加圧部13をプランジャ12そのものにて構成するものであり、プランジャ12の先端部(下端部)を基端部(上端部)より僅かに大径部とし、この大径部をシリンダ11の内周に摺接する加圧部13とする。プランジャ12は、加圧部13の基端部(小径部)寄りの段差端面をシリンダ11の上端開口の内周に係着した止め輪17に軸方向で係止し、伸張端を規制する。プランジャ12の圧縮時に、プランジャ12の加圧部13に続く基端部の外周がシリンダ11の内周との間に環状間隙を形成するが、この環状間隙は後述するリザーバ室24の一部を構成するものになる。
尚、プランジャ12は、最圧縮時にシリンダ11に入る部分の全体をシリンダ11の内周に摺接する大径部とし、シリンダ11の上端開口の内周に設ける止め輪17を撤去するものでも良い。
オートテンショナー10は、シリンダ11の下部にかしめ等により固定される取付部材15に一体成形されたケーシング21を設ける。ケーシング21は上端部を開口し、ケーシング21のこの開口部21Aとプランジャ12の側の上取付部材14との間には可撓性のベローズ23が設けられる。ベローズ23は下側の厚肉部23Aと上側の厚肉部23Bの中間部に軸方向に伸縮し得る薄肉部23Cを備え、下側の係止凸部23Dをケーシング21の外周の環状凹部に液密に係着し、上側の係止凸部23Eを上取付部材14の環状溝部に液密に挟着する。ケーシング21とベローズ23とで外筒20を形成する。オートテンショナー10は、外筒20が、シリンダ11及びプランジャ12の外周との間に封止する空間を、リザーバ室24(油面L)(低圧室)とし、リザーバ室24の下部を油溜室24A、上部を気体室24Bとする。高圧油室16とリザーバ室24の油溜室24Aに作動流体としての油が装填される。ベローズ23の薄肉部23Cがプランジャ12の伸縮を吸収する。
尚、外筒20は、シリンダ11側とプランジャ12側のそれぞれに上下の端部を係着し、軸方向に伸縮する単一のベローズのみからなるものとし、ケーシング21の如くを併せ用いることを必須としない。
オートテンショナー10は、プランジャ12及び上取付部材14に、高圧油室16とリザーバ室24(気体室24B)を連通する第1連通路30を設ける。第1連通路30は、プランジャ12に設けられて高圧油室16に開口する縦孔30Aと、上取付部材14に設けられて縦孔30Aに交差連通し、気体室24Bに開口する連通孔30Bとから構成される。プランジャ12の先端部の縦孔30Aには、オリフィス31(圧側減衰力発生手段)を備えるオリフィスプレート32が圧入される。
オートテンショナー10は、上取付部材14の側部に電磁弁40を固定する。電磁弁40は、上下の鉄製ハウジング41(41A、41B)を有し、上ハウジング41Aを下ハウジング41Bにかしめ固定し、下ハウジング41Bの先端部を上取付部材14の連通孔30Bの横孔部に挿入する。下ハウジング41Bの先端部はその外周の2位置に設けたOリング42、43を介して連通孔30Bの横孔部に液密に挿着され、Oリング42とOリング43の間に連通孔30Bの横孔部の一部により環状孔部を形成する。
電磁弁40は、ハウジング41の内部にソレノイド44を設け、ソレノイド44の中心部にステンレス鋼製押動子45を往復動可能に配置し、押動子45の基端部に鉄製カラー46を圧入等により固定している。押動子45は下ハウジング41Bの中心孔の一端側から挿入され、押動子45の先端部は下ハウジング41Bの中心孔の一部である弁室47に配置され、その先端部にボールバルブ48を保持する。弁室47は下ハウジング41Bの孔47Aにより連通孔30Bの環状孔部に連通する。他方、下ハウジング41Bの中心孔の他端側にはバルブシート49が圧入され、バルブシート49のバルブ孔49Aが弁室47に開口するシート面には、ボールバルブ48が接離する。このとき、カラー46と下ハウジング41Bの一端側の端面との間の、押動子45の周囲にはコイルスプリング(付勢手段)45Aが介装され、ボールバルブ48をバルブシート49から離れる開き方向に付勢している。第1連通路30の連通孔30Bは、バルブシート49のバルブ孔49A、下ハウジング41Bの弁室47、孔47Aを介して導通する。
オートテンショナー10は、電磁弁40を、外部入力信号により作動し、第1連通路30を閉じるロック手段とする。即ち、オートテンショナー10においては、ベルトが滑らないように抑えるため、プランジャ12をその圧縮ストロークの途中でそれ以上圧縮しないようにロックする必要があるとき、ロックさせるための入力信号が付与されて電磁弁40に通電され、これによって移動する押動子45がボールバルブ48を閉じ動作させ、第1連通路30を閉じる。通常時には、コイルスプリング45Aにより付勢されているボールバルブ48が開き動作位置に保持され、第1連通路30を開く。
オートテンショナー10は、シリンダ11に、高圧油室16とリザーバ室24(油溜室24A)を連通する第2連通路51を設け、第2連通路51に、プランジャ12の圧縮時に閉じ動作し、伸張時に開き動作するチェック弁52を設ける。第2連通路51は、シリンダ11の下端部に圧入されたバルブシート53に設けた孔51Aと、シリンダ11の下部に固定されたケーシング21に設けた溝51Bからなる。チェック弁52は、ボール弁からなり、バルブシート53のシート面に設けられ、バルブシート53のシート面まわりに設けられたかご状のバルブストッパ54により外方への脱落を阻止され、かつバルブストッパ54にバックアップされているばね55によりバルブシート53のシート面に押圧される状態で該シート面に接離して開閉動作する。
オートテンショナー10は、外筒20がシリンダ11、プランジャ12との間に形成するリザーバ室24の内部に、ケーシング21に形成したスプリングシート61と、上取付部材14にバックアップ支持させたスプリングシート62との間に介装され、シリンダ11とプランジャ12を伸張方向に付勢するコイルスプリング63を設ける。
オートテンショナー10は以下の如くに動作する。
(1)オートテンショナー10は、コイルスプリング63の付勢力により、アイドルプーリーをベルトに押付け、ベルトに所定の張力を付与する。
(2)ベルトの張力が減じ、コイルスプリング63によりプランジャ12が伸張しようとするとき、高圧油室16が負圧になり、第2連通路51のチェック弁52が直ちに開くから、油溜室24Aの油が迅速に高圧油室16に補給され、プランジャ12の伸張の迅速を図る。
(3)ベルトの張力が増し、ベルトによりプランジャ12が圧縮されようとするとき、第2連通路51のチェック弁52が閉じ、高圧油室16の圧力が増大する。高圧油室16の油は、オリフィス31を通ってリザーバ室24に流れ、圧側減衰力を生ずる。
(4)オートテンショナー10において、ベルトが滑らないように抑えるため、プランジャ12の圧縮ストロークをその圧縮の途中でロックする必要があるときには、入力信号に基づく電磁弁40(ソレノイド44)の通電により押動子45を作動させ、ボールバルブ48を閉じる。これにより、チェック弁52とボールバルブ48の両方が閉じ、高圧油室16の油は閉じ込められてプランジャ12の圧縮ストロークをロックする。
しかるに、オートテンショナー10は、ケーシング21と上取付部材14の間に設けられるベローズ23のシール性を損なうことなく、リザーバ室24内のエアの圧力上昇を抑制し、ベローズ23の破損を防止するため、以下の構成を具備する。
ベローズ23は、下側の大径厚肉部23Aの下端内周部に設けた係止凸部23Dをケーシング21の外周の環状凹部に液密に係着するシール部とし、上側の中径厚肉部23Bの上端内周部に設けた係止凸部23Eを上取付部材14の環状溝部に係着するシール部とし、結果として、ケーシング21に結合されるとともに、上取付部材14(プランジャ12)に嵌着されるベローズ23によりリザーバ室24を封止する。ベローズ23の上下の厚肉部23A、23Bは、ケーシング21との結合シール部、上取付部材14との嵌着シール部で気密性と剛性確保する。ベローズ23の上側の厚肉部23Bの上端部は、上取付部材14とスプリングシート62により挟着される。
ベローズ23は、上下の厚肉部23A、23Bの軸方向の中間部に設けた小径薄肉部23Cを、上下の厚肉部23A、23Bに対し階段状をなす如くに絞った小径にし、スプリングシート62の外周側に一体に連設してある筒状のベローズガイド64の外周に、小径薄肉部23Cの内径を摺接ガイド可能に被着させている。ベローズ23の小径薄肉部23Cは、オートテンショナー10のシリンダ11とプランジャ12の伸縮時に、ベローズガイド64の周囲で、プランジャ12の軸方向の動きに追従するようにケーシング21の内方進入側へ屈曲し、コイルスプリング63へのかみ込みをベローズガイド64の存在によって防止される。
ベローズ23は主として下厚肉部23Aが気体室24Bを区画し、上厚肉部23Bは排気室24Cを円環状に区画し、薄肉部23Cの内周の軸方向に延在させた複数の縦方向スプライン溝状の通気溝部23Fが気体室24Bを排気室24Cに連通させる。気体室24Bの圧力上昇分のエアは、通気溝23Fを介して排気室24Cに入り、排気室24Cの圧力上昇に伴い排気口25から排出される。排気室24Cは、上厚肉部23Bがベローズガイド64から離れる方向に拡径して形成され、各通気溝23Fからのエアを排気室24Cに全て導入し、気体室24Bの圧力と同圧となる。これにより、数本の通気溝23Fがベローズガイド64に密着して連通不可となっても、他の通気溝23Fが連通していることによりエアを確実に排出できる。
ベローズ23の厚肉部23Bであって排気室24Cを区画している筒状壁の周方向の一部(上取付部材14へのシール部ではない部分)には、気体室24B内の圧力上昇したエアを通気溝23F経由で排気室24Cから外部に逃がす排気口25が設けられる。排気口25は、図3に示す如く、ベローズ23に一体成形される蓋26の全周により塞がれ、排気口25の開口部25Aを蓋26に切開された一文字(十文字でも可)スリット25Bにより形成している。スリット25Bの開口隙間a(図3)の好適値は、1mm〜5mmである。
排気口25の開口部25A(スリット25B)は厚肉部23Bの筒状壁の一部に一体成形される薄肉の開口形成部26に設けられる。即ち、厚肉部23Bの一部に設けた排気口25を塞ぐ前述の蓋26を該厚肉部23Bより薄肉にして該厚肉部23Bに一体成形し、この蓋26を開口形成部として開口部25A(スリット25B)を形成する。開口形成部(蓋)26は、厚肉部23Bの外面から外方に突出する、有天円筒状(図4(A)、(B))や半球面状(図5(A)、(B))で良い。
有天円筒状の開口形成部(蓋)26の天面に設けた開口部25A(スリット25B)は、肉を薄くした分、撓み易く、エアの出し入れが容易になる(図4(C)、(D))。半球面状の開口形成部(蓋)26の外方に向けて凸をなす球面に設けた開口部25A(スリット25B)は、肉薄ではあるが、エアが出るときには開き易く(図5(C))、エアの吸入時には入り難い構造になり、チェック弁的機能を備える。
排気口25の開口部25A(スリット25B)を設ける部分の肉厚は、厚肉部23Bの半分以下の肉厚にするのが良い。開口部25Aを設ける部分の肉を薄くすることで、開口部25Aの開閉を容易化できる。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)オートテンショナー10の圧縮作動時や温度上昇時に、圧力上昇したリザーバ室24内のエアは、ベローズ23の排気口25から外部に逃げ、ベローズ23の破損を防止できる。
(b)ベローズ23の排気口25はベローズ23の一部に一体成形されるものであり、ベローズ23のケーシング21への結合シール部又は上取付部材14への嵌着シール部の拡径により排気経路を形成するものでないから、ベローズ23のケーシング21と上取付部材14に対するシール性を損なうところがない。
(c)ベローズ23の一部に設けた薄肉の開口形成部(蓋)26に排気口25の開口部25Aを設けることにより、開口部25Aの開閉を容易化できる。
(d)薄肉の開口形成部(蓋)26を有天円筒状にし、その天面に開口部25Aを形成することにより、開口部25Aによるエアの出し入れを容易化できる。
(e)薄肉の開口形成部(蓋)26を半球面状にし、その球面に開口部25Aを形成することにより、エアの逃がし時には出し易く、エアの吸入時には入れ難くできる。
(f)ベローズ23の排気口25の開口部25Aをスリット25Bにて形成したから、外部からリザーバ室24へのごみの侵入を防止できる。
(実施例2)
実施例2のオートテンショナー10が実施例1におけると異なる点は、図6に示す如く、ベローズ23の排気口25の開口部25Aを開口形成部(蓋)26に穿設した微細孔25Cにより形成したことにある。微細孔25Cの孔径d(図6)の好適値は、0.2mm〜1.0mmである。
本実施例によれば、ベローズ23の排気口25の開口部25Aを微細孔25Cにて形成したから、外部からリザーバ室24へのごみの侵入を防止できる。
(実施例3)
実施例3のオートテンショナー10が実施例1におけると異なる点は、図7に示す如く、ベローズ23の排気口25の開口部25Aにチェック弁27を設けたことにある。チェック弁27は、ベローズ23に外周の一部だけを一体成形されて接続された開口形成部(蓋)26により構成される。チェック弁27は、ベローズ23との接続点を揺動中心として開口部25Aの周辺に対して揺動し、自由状態では開口部25Aの周辺に密着して開口部25Aを閉じる習性を備え、リザーバ室24(気体室24B、排気室24C)内のエアの上昇圧力により弾性的に開口部25Aの周辺から押し上げられて開口部25Aを開くことを可能にする。
本実施例によれば、ベローズ23の排気口25の開口部25Aにチェック弁27を設けたから、外部からリザーバ室24へのごみの侵入を防止できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
図1は実施例1の油圧式テンショナーを示す全体断面図である。 図2は図1の要部拡大図である。 図3はベローズを示し、(A)は正面図、(B)は断面図である。 図4はベローズに設けた排気口の開口部を示し、(A)は断面図、(B)は正面図、(C)はエア逃がし状態断面図、(D)はエア吸入状態断面図である。 図5はベローズに設けた排気口の開口部の他の例を示し、(A)は断面図、(B)は正面図、(C)はエア逃がし状態断面図である。 図6は実施例2のベローズを示し、(A)は正面図、(B)は断面図である。 図7は実施例3のベローズを示し、(A)は正面図、(B)は断面図である。
符号の説明
10 油圧式オートテンショナー
11 シリンダ
12 プランジャ
16 高圧油室(高圧室)
20 外筒
23 ベローズ
24 リザーバ室(低圧室)
25 排気口
25A 開口部
25B スリット
25C 微細孔
26 開口形成部(蓋)
27 チェック弁
30 第1連通路
31 オリフィス(圧側減衰力発生手段)
40 電磁弁(ロック手段)
51 第2連通路
52 チェック弁
63 スプリング

Claims (7)

  1. 外筒内にシリンダを配置し、
    シリンダ内にプランジャを軸方向にて摺動自在に挿入し、
    プランジャを伸び方向に付勢するスプリングを介装し、
    シリンダと外筒の間にリザーバ室を区画し、
    外筒に結合されてプランジャに嵌着されるベローズによりリザーバ室を封止し、
    シリンダ内に、シリンダとプランジャの先端部にて区画される高圧室を設け、
    プランジャに、高圧室とリザーバ室を連通する第1連通路を設け、該第1連通路に圧側減衰力発生手段を設け、
    シリンダに、高圧室とリザーバ室を連通する第2連通路を設け、該第2連通路に高圧室からリザーバ室への作動流体の流れを阻止するチェック弁を設けた油圧式テンショナーにおいて、
    ベローズの一部に、リザーバ室内の圧力上昇したエアを外部に逃がす排気口を設けたことを特徴とする油圧式テンショナー。
  2. 前記ベローズの一部に薄肉の開口形成部を一体成形し、排気口の開口部をこの開口形成部に形成する請求項1に記載の油圧式テンショナー。
  3. 前記薄肉の開口形成部が有天円筒状をなし、その天面に開口部を形成する請求項2に記載の油圧式テンショナー。
  4. 前記薄肉の開口形成部が半球面状をなし、その球面に開口部を形成する請求項2に記載の油圧式テンショナー。
  5. 前記排気口の開口部をスリットにて形成した請求項1〜4のいずれかに記載の油圧式テンショナー。
  6. 前記ベローズの排気口の開口部を微細孔にて形成した請求項1〜4のいずれかに記載の油圧式テンショナー。
  7. 前記ベローズの排気口の開口部にチェック弁を設けた請求項1〜4のいずれかに記載の油圧式テンショナー。
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