JP2006118175A - 瓦固定用釘及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】瓦桟木及び野地板に対して瓦固定用釘を打ち込んでも座屈が生じにくい構造・形状の瓦固定用釘及びその釘を得るための最適な製造方法を提供する。
【解決手段】防水シート2が被覆された下地材1の上に瓦桟木3を固定し、その瓦桟木に瓦4を引っ掛けるとともに、その瓦に設けられている釘穴6から瓦固定用釘を金槌で瓦桟木及び下地材に順次打ち込んで瓦を前記瓦固定用釘で固定する。このとき、瓦固定用釘の軸部80に、頭部90側から尖端部85側にかけて、第一螺旋突条部82、切頭円錐重積部83及び第二螺旋突条部86が順次設けられている構造・形状の瓦固定用釘70釘を使用する。瓦固定用釘を少なくとも下地材に打ち込む度に、第二螺旋突条部が下地材の中を回転しながら螺入する。
【選択図】図1

Description

本発明は、主として木造建築物(以下、建物という)の傾斜した屋根の野地板に防水シートを介して固定した瓦桟木に対して瓦を係止させた後、その瓦桟木に瓦を固定するための瓦固定用釘及びその瓦固定用釘を作るのに最適な製造方法に関するものである。
従来から建物の傾斜した屋根の下地材である野地板に瓦を葺設するとき、慣用的には瓦固定用釘を使用して瓦を野地板に固定する。すなわち、図5に示すように、まず、建物の野地板1の上に防水シート2を敷いて、それらの上に複数本の瓦桟木3を所定間隔で平行かつ水平に固定する。次いで、その瓦桟木3に対して、瓦4の尻部4aの裏面から下向きに突出している係止部5を引っ掛ける。そして最後に、瓦4の尻部4aに透設してある釘穴6に瓦固定用釘70を挿入して、釘を金槌で瓦桟木3及び野地板1に打ち付けることにより、瓦4を野地板1に固定する。
このとき、通常、線状の軸部80とその基端部に円板状に形成されている頭部90とからなる瓦固定用釘70が使用されるが、近年、図6に示すように、軸部80が、頭部90側から尖端部85に向かって、第一スムース部81、螺旋突条部82、切頭円錐重積部83及び第二スムース部84からなる構造・形状の瓦固定用釘70が提案されている(公知技術/特開2003−27669号公報)。
この瓦固定用釘70は、軸部80に従来から周知の瓦固定用釘の特定要素、すなわち、図7に示すような螺旋突条部(周知要素1)82及び図8に示すような切頭円錐重積部(周知要素2)83を同時に具備しているので、図9に示すように、その瓦固定用釘70の頭部90を金槌10で殴打して瓦固定用釘70を瓦桟木3に打ち込んで、前記螺旋突条部82を瓦桟木3まで到達させれば、その後、瓦固定用釘70は、金槌10で殴打される度に、螺旋突条部82に形成されている螺旋突条の螺旋方向に回転しながら瓦桟木3内に打ち込まれる。その結果、瓦固定用釘70が「く」の字の形に曲がる、いわゆる座屈現象が発生しにくくなる。
また、瓦桟木3に瓦固定用釘70に打ち込まれた後は、野地板1上の防水シート2を貫通した切頭円錐重積部83は、貫通時に防水シート2が保持するに至った圧縮力に起因して、スクイズ力を受け、切頭円錐重積部83と防水シート2の貫通孔との間に形成した隙間がなくなり、その結果、切頭円錐重積部83は、防水シート2の止水効果を発揮する。さらに切頭円錐重積部83の一部分が瓦桟木3又は野地板1内に進入したとき、野地板1に形成された透孔の内面に切頭円錐重積部83を構成する切頭円錐体が引っ掛かって、瓦固定用釘70が瓦桟木3又は野地板1から引き抜き難くなる。
特開2003−27669号公報
このように、公知技術の瓦固定用釘70は、周知要素1及び周知要素2の機能を同時に発揮するが、実際にこの瓦固定用釘70を使用して下地材に対して瓦の葺設工事を実施してみると、公知技術の瓦固定用釘70には、次のような問題があるという事実が判明した。すなわち、図9に示したように、瓦4を野地板1に固定するために瓦固定用釘70を瓦桟木3に当接させて金槌10で殴打しても、瓦固定用釘70は回転しないから、その釘には依然として座屈が起こりやすい。また、瓦固定用釘70の尖端部85を野地板1にまで到達させるとともに、螺旋突条部82を瓦桟木3に到達させた段階で、瓦固定用釘70を金槌10で殴打すると、螺旋突条部82の外径d1を第二スムース部84の外径d2よりある程度大きくしない限り、瓦桟木3を通過する螺旋突条部82には瓦固定用釘70を回転させる力が生まれず、その結果、この段階で瓦固定用釘70を金槌10で殴打すると、瓦固定用釘70には座屈が起こり易い。なお、公知技術ではこの点を考慮して、前記軸部80の中で螺旋突条部82の外径が最大になるように設計されている。
そこで、本発明者は、この問題を解消し得る目的で公知の瓦固定用釘の改良に取り組んだ結果、前記の第二スムース部を別の構造・形状に変えればよいという事実を見出し、本発明を完成した。従って、本発明の課題は、瓦桟木及び野地板に対して瓦固定用釘を打ち込んでも座屈が生じにくい構造・形状の瓦固定用釘であって、その瓦固定用釘を野地板上の防水シートに貫通させても防水シートの止水が可能な瓦固定用釘及びその釘を得るための最適な製造方法を提供することにある。
本発明は前記の課題を解決するために、防水シートが被覆された下地材の上に瓦桟木を固定し、その瓦桟木に瓦を引っ掛けるとともに、その瓦に設けられている釘穴から前記下地材に打ち込んで瓦を固定するための瓦固定用釘において、その軸部に、頭部側から尖端部側にかけて、第一螺旋突条部、切頭円錐重積部及び第二螺旋突条部を順次設けるという手段を採用する。
この瓦固定用釘を採用することにより、瓦桟木に瓦を引っ掛けるとともに、その瓦に設けられている釘穴から、この瓦固定用釘を瓦桟木及び下地材に順次打ち込む過程で、前記軸部において尖端部に次いで連続的に形成されている第二螺旋突条部が、前記軸部に伝達される殴打力の一部分を前記軸部の回転分力に変え、瓦固定用釘は自転しながら瓦桟木及び下地材中に螺入していく(作用)。そのため、瓦固定用釘の頭部に対する殴打方向が瓦固定用釘の真の中心と幾分ずれるようなことがあっても、その瓦固定用釘から見るとそれを殴打する殴打方向が金槌を振り下ろす度に変化し、殴打方向が変わらない場合に発生する瓦固定用釘の座屈が起こりにくくなる。
上記構造・形状の瓦固定用釘において、本発明は、その作用を著しく減衰させない範囲で、前記軸部に第一螺旋突条部、切頭円錐重積部及び第二螺旋突条部並びに尖端部を順次設けることを根本的技術思想にしているが、前記軸部のうち、釘穴を通る部位は、第一螺旋突条部が存在しないスムース部にすることができるし、第一螺旋突条部と切頭円錐重積部との間、切頭円錐重積部と第二螺旋突条部との間、並びに第二螺旋突条部と尖端部との間には、好ましくはスムース部を存在することなく、前記第一螺旋突条部、切頭円錐重積部及び第二螺旋突条部並びに尖端部が順次連続した構造にする。
さらに本発明に係る瓦固定用釘においては、前記第二螺旋突条部と尖端部との合計長さが、前記下地材の厚みに等しいか僅かに大きくなっており、前記下地材に対して上記した本発明の作用が顕著に発揮されるようになっている。また、この作用が発揮されるには、その前提として、下地材に進入する軸部の領域が第二螺旋突条部に占められねばならいない。そのため、本発明に係る瓦固定用釘においては、前記軸部のうち、前記頭部の下面から前記切頭円錐重積部の前端まで軸長が、前記釘穴の開口端から下地材までの距離より大きくなっている。
さらに、本発明に係る瓦固定用釘において、前記切頭円錐重積部に対して、防水シートを貫通して止水効果を発揮させるとともに、その外周の一部分が瓦桟木又は下地材と係止して、それらから容易に抜くことができない抜け留め効果を発揮させるために、前記頭部の下面から第一螺旋突条部の前端までの軸長を、前記釘穴の開口端から瓦桟木までの距離より大きくするとともに、切頭円錐重積部の長さを瓦桟木の厚さに等しいか僅かに短くしている。
さらに加えて、上記構造・形状の瓦固定用釘を製造する方法において、前記切頭円錐重積部を挟んで第一、第二螺旋突条部を形成する工程が必要である。そこで、本発明方法においては、前記第一螺旋突条部の形成に続いて第二螺旋突条部を同一螺旋ピッチで形成する工程を採用した後、それらの間で切頭円錐重積部を形成する工程を採用する。この方法を採用することにより、第二螺旋突条部を形成する工程を効率化できるのみならず、この方法で得られた瓦固定用釘の第一、第二螺旋突条部には同一螺旋が同一ピッチで形成されるので、瓦桟木に対する第一螺旋突条部の打ち込み抵抗を著しく小さくすることができる。また、従来技術のように第一螺旋突条部の外径を他の部位の外径より大きくする必要はない。
上記の手段を採用することにより、本発明は、瓦桟木及び野地板に対して瓦固定用釘を打ち込んでもその釘は座屈を起こさないという効果を発揮する。また本発明方法はそのような効果を発揮する瓦固定用釘の最適な製造方法になる。
次に、図面を参照しながら、本発明の最良の実施形態について詳述する。最初に、本発明に係る瓦固定用釘の構造・形状について説明すると、図1に示すように、前記瓦固定用釘70は、基本的には公知技術と同様に、線状の軸部80とその基端部に円板状に形成されている頭部90とから構成されている。そして、前記軸部80は、頭部90側から尖端部85に向かって、スムース部81、第一螺旋突条部82、切頭円錐重積部83、第二螺旋突条部86及び前記尖端部85とからなる構成されている。従って、本発明に係る瓦固定用釘70では、公知技術の第2スムース部(図6を参照)に相当する要素が第二螺旋突条部86になっているとともに、従来技術と異なり第一螺旋突条部82の外径が他の部位、例えば第二螺旋突条部81の外径よりも大きくなっていない。
そして、スムース部81、第一螺旋突条部82、切頭円錐重積部83、第二螺旋突条部86及び前記尖端部85は連続して間段なく形成されているとともに、前記軸部80のうち、前記頭部90の下面から切頭円錐重積部83の前端までの軸部の長さL2は、後述する瓦の釘穴の開口からその瓦が葺設される下地材に至る距離と特定の関係を以って決められている。
前記第一、第二螺旋突条部82、86は、図2に示すように、瓦固定用釘70に形成される前段階の固定釘前躯体70aの被加工領域81aにおいて、複数本の螺旋溝87を形成する工程(螺旋溝形成工程)を経て製作される。従って、この実施形態において第一、第二螺旋突条部82、86は、実質上同一ピッチで同一深さの複数本の螺旋溝87と、それらの螺旋溝87間で機械加工されずに残った螺旋突条88とから構成され、後述する瓦桟木や下地材に本発明に係る瓦固定用釘70を打ち込むと、その都度それらの螺旋突条88が瓦桟木や下地材に螺旋溝を形成し、瓦固定用釘70を自転させる。
次に、切頭円錐重積部83は、複数個の切頭円錐体89をその最大拡径部89aが前記頭部90側になるように垂直に重ねた構造・形状をなしている。そしてその切頭円錐体89が後述する瓦桟木や下地材に一旦圧入されると、それらから容易に引き抜くことができない抜け留め効果を発揮する。従って、前記最大拡径部89aは、第一、第二螺旋突条部82、86の機能を妨げない範囲で頭部90側に向かって最大に拡径しているとともに、前記抜け留め効果を発揮する範囲内に最小に拡径しており、通常、前記最大拡径部89aは、前記螺旋溝87の谷部から螺旋突条88の頂部までの広がる範囲にある。なお、1個の切頭円錐体89の高さは、好ましくは防水シートの厚さより小さくして、防水シートに形成される透孔の内壁面に対して最大拡径部89aが線接触するようにする。
このような前記切頭円錐重積部83は、図2に示した固定釘前躯体70aの被加工領域81aに複数個の切頭円錐体89を多段に切削加工する工程(切頭円錐形成工程)を経て製造される。
次に、図3及び図4に基づいて、本発明に係る瓦固定用釘70、すなわち第一螺旋突条部82、切頭円錐重積部83及び第二螺旋突条部86並びに尖端部85が順次連続している構造・形状の瓦固定用釘70を使用して、瓦桟木の上に瓦を固定する場合の作用・効果を説明する。
まず、建物の屋根となる部分に野地板1が葺かれ、その上に防水シート2が敷かれる。次いでそれらの上に瓦4の働き長さに相当する間隔で複数本の瓦桟木3が平行かつ水平に固定される。続いてそれら瓦桟木3に瓦4の係止部5を引っ掛けた後、瓦4の釘穴6の開口に本発明に係る瓦固定用釘70を挿入する。
そして、金槌を振り下ろして瓦固定用釘70の頭部90を殴打する。すると、瓦固定用釘70の尖端部85が瓦桟木3に打ち込まれ、さらに尖端部85に続いて第二螺旋突条部86が瓦桟木3に打ち込まれる。しかしながら、第二螺旋突条部86は、その周りに螺旋溝87と螺旋突条88を有し、すなわち、一種の雄ねじを有しているので、それが打ち込まれた瓦桟木3は、一種の雌ねじの形成を余儀なくされながら、透孔を形成してゆく。そのため瓦固定用釘70は金槌で殴打される度に少しずつ自転してゆく。
従って、金槌を振り下ろしたとき、その殴打方向が瓦固定用釘70の垂直中心線から外れるようなことがあっても、瓦固定用釘70は少しずつ回転するので、前記殴打方向も金槌で殴打される度に少しずつずれる。その結果、金槌の殴打方向を瓦固定用釘70の垂直中心線から外して殴打を反復した場合のように、瓦固定用釘70に座屈が起こり難くなる。
このようにして第二螺旋突条部86が通過した瓦桟木3の中に、続いて切頭円錐重積部83が進入してゆくが、それを構成する切頭円錐体89は、尖端部85側に向かって縮径しているので、比較的小さい打ち込み抵抗を受けて瓦桟木3の中に打ち込まれていく。また、前記最大拡径部89aは、第一、第二螺旋突条部82、86の機能、すなわち、瓦固定用釘70に回転力を発生させる機能を妨げない範囲で頭部90側に向かって最大に拡径しているとともに、瓦桟木3に形成された第二螺旋突条部86の通過した後の透孔には、瓦桟木の材質自体の縮径力が働くので、その縮径力に最大拡径部89aが捕捉され、その結果、切頭円錐重積部83に瓦固定用釘70の抜け留め効果が発生する。従って、最大拡径部89aの一部分でも瓦桟木3の中に進入したとき、本発明に係る瓦固定用釘70は抜け留め効果を発揮する。後述するように野地板1の中に最大拡径部89aが進入したときも同じである。
さらに瓦固定用釘70が打ち込まれて、切頭円錐重積部83が防水シート2を貫通したとき、その防水シート2に形成された透孔の内壁面(いずれも図示なし)には切頭円錐重積部83をその周囲に向かって押圧するスクイズ力が発生するので、前記透孔と切頭円錐重積部83との間には隙間が生じない。その結果、前記切頭円錐重積部83は前記透孔に対して止水効果を発揮する。
次に、瓦固定用釘70の第二螺旋突条部86が野地板1に打ち込まれる段階になると、第二螺旋突条部86は瓦桟木3に打ち込まれた場合と同様の過程を通り、瓦固定用釘70に回転力を発生させる。
同時に第一螺旋突条部82が瓦桟木3に打ち込まれる。しかしながら、第一螺旋突条部82の螺旋溝87及び螺旋突条88は、前記螺旋溝形成工程において第二螺旋突条部86のそれらと同時にかつ連続して同一螺旋ピッチで形成されているので、第一螺旋突条部82が瓦桟木3に打ち込まれるときは、第一螺旋突条部82は、第二螺旋突条部86が作った透孔を第二螺旋突条部86が通過したときより小さな打ち込み抵抗を受けて、回転しながら瓦桟木3に打ち込まれてゆく。
このようにして、図4に示すように、本発明に係る瓦固定用釘70が野地板1、防水シート2及び瓦桟木3に打ち込まれるが、前記第二螺旋突条部86及び切頭円錐重積部83それぞれの機能を最大限に発揮させるために、本発明においてはそれらの長さや前端位置が瓦桟木及び防水シートの厚み等との関連において特定されている。
これらについて詳述すると、図3に示すように、まず、第二螺旋突条部86と尖端部85との合計長さL3が、野地板1の厚みL4に等しいか僅かに大きくなっており、野地板1の中に尖端部85が打ち込まれて穿孔してゆくとき、第二螺旋突条部86は、野地板1に形成された透孔の全長に亘り雌ねじを形成する。
その結果、瓦固定用釘70は回転し、その釘の座屈が発生しない。また、仮に第二螺旋突条部86と尖端部85が野地板1の裏面に若干突出したとしても、その突出分に相当する長さの切頭円錐重積部83が前記透孔に進入することになるので、その切頭円錐重積部83は瓦固定用釘70の抜け留め作用をする。
これらの作用が発揮されるには、その前提として、前記第二螺旋突条部82が野地板1に到達しなればならないから、前記軸部80のうち、前記頭部90の下面から前記切頭円錐重積部83の前端までの軸部の長さL2は、図4に示すように、瓦4の釘穴6の開口端から野地板1までの長さL1より大きくなっている。
さらに、本発明に係る瓦固定用釘70において、前記切頭円錐重積部83を少なくとも瓦桟木3と係止させて、それらから容易に抜くことができない抜け留め効果を切頭円錐重積部83に発揮させるために、図3に示すように、切頭円錐重積部83の長さL5を瓦桟木3の厚さL6と等しいか僅かに短くするとともに、切頭円錐重積部83を防水シート2に貫通させて止水効果を発揮させるために、瓦固定用釘70の頭部90の下面から第一螺旋突条部82の前端までの長さL7を、瓦4の釘穴6における開口端から瓦桟木3の透孔までの距離L8より大きくしている。
このようにした本発明に係る瓦固定用釘70を使用して建物の野地板1上に瓦4を葺設する作業過程では、公知技術と異なり、瓦固定用釘70に座屈が発生しないので、葺設工事の一層の効率化を図ることができるとともに、座屈したため再利用できない瓦固定用釘の発生を抑制できる。
また、本発明に係る瓦固定用釘70において、第一螺旋突条部82及び第二螺旋突条部86の螺旋ピッチ等は同一であるので、瓦桟木5に対する第一螺旋突条部82を打ち込むとき、その打ち込み抵抗が少なくて済む。また従来技術と異なり第一螺旋突条部81の外径を他の部位、例えば第二螺旋突条部86の外径より大きくすることを必須としない。
本発明に係る瓦固定用釘70の製造方法において、第一螺旋突条部82に形成に続いて第二螺旋突条部86を同一螺旋ピッチで連続して形成する工程を採用し、それらの間で切頭円錐重積部83を形成する工程を採用しているので、前記製造方法の効率化を図ることができる。
本発明は、その根本的技術思想を踏襲し発明の効果を著しく損なわない限度において、前記実施形態の一部分を変更して実施することができる。例えば、切頭円錐体89のテーパー面を途中で膨らませたり幾分窪ませたりできるし、製造方法においては第二螺旋突条部を第一螺旋突条部の先に形成することもできる。また、前記第一螺旋突条部82をスムース部にして、瓦固定用釘70の頭部90の下面から切頭円錐重積部83までの軸部80をスムース部81にすることもできる。
本発明は、建物の傾斜した屋根の野地板の上に防水シートを介して固定される瓦桟木に瓦を係止して前記野地板に瓦を固定する瓦葺設分野に広く利用できる。
本発明に係る瓦固定用釘の側面図である。 本発明に係る瓦固定用釘を製造するための固定釘前躯体の側面図である。 本発明に係る瓦固定用釘が建物の野地板に打ち込まれる過程を示す建物の部分断面図である。 本発明に係る瓦固定用釘が建物の野地板に打ち込まれた状態を示す建物の部分断面図である。 公知技術に係る瓦固定用釘が建物の野地板に打ち込まれた状態を示す建物の部分断面図である。 公知技術に係る瓦固定用釘の側面図である。 周知技術に係る瓦固定用釘の側面図である。 他の周知技術に係る瓦固定用釘の側面図である。 公知技術に係る瓦固定用釘が建物の野地板に打ち込まれる過程を示す建物の部分断面図である。
符号の説明
1:野地板、2:防水シート、3:瓦桟木、4:瓦、4a:頭部、5:係止部、6:釘穴、10:金槌、70:瓦固定用釘、70a:瓦固定釘前躯体、80:軸部、81:スムース部、81a:被加工領域、82:螺旋突条部、83:切頭円錐重積部、84:第二スムース部、85:先鋭端、86:第二螺旋突条部、87:螺旋溝、88:螺旋突条、89:切頭円錐部、89a:最大拡径部、90:頭部。

Claims (7)

  1. 防水シート(2)が被覆された下地材(1)の上に瓦桟木(3)を固定し、その瓦桟木に瓦(4)を引っ掛けるとともに、その瓦に設けられている釘穴(6)から前記下地材に打ち込んで瓦を固定するための瓦固定用釘(70)において、その軸部(80)に、頭部(90)側から尖端部(85)側にかけて、第一螺旋突条部(82)、切頭円錐重積部(83)及び第二螺旋突条部(86)を順次設けて、前記第二螺旋突条部を瓦桟木及び下地材に螺入可能にしたことを特徴とする瓦固定用釘。
  2. 前記第一螺旋突条部(82)、切頭円錐重積部(83)及び第二螺旋突条部(86)並びに尖端部(85)が順次連続して前記軸部(80)に形成されている請求項1記載の瓦固定用釘。
  3. 前記第二螺旋突条部(86)と尖端部(85)との合計長さ(L3)が、前記下地材(1)の厚み(L4)に等しいか僅かに大きい請求項1記載の瓦固定用釘。
  4. 前記軸部(80)のうち、前記頭部(90)の下面から前記切頭円錐重積部(83)の前端までの軸長(L2)が、前記釘穴の開口端から下地材(1)までの長さ(L1)より大きくなっている請求項1記載の瓦固定用釘。
  5. 前記切頭円錐重積部(83)の長さ(L5)が、前記瓦桟木(3)の厚さ(L6)に等しいか僅かに短くなっているとともに、前記頭部(90)の下面から第一螺旋突条部(82)の前端までの軸長(L7)が、前記釘穴(6)の開口端から瓦桟木までの距離(L8)より大きくなっている請求項1記載の瓦固定用釘。
  6. 防水シート(2)が被覆された下地材(1)の上に瓦桟木(3)を固定し、その瓦桟木に瓦(4)を引っ掛けるとともに、その瓦に設けられている釘穴(6)から前記下地材に打ち込んで瓦を固定するための瓦固定用釘(70)において、その軸部(80)に、頭部(90)側から尖端部(85)側にかけて、スムース部(81)、切頭円錐重積部(83)及び第二螺旋突条部(86)を順次設けて、前記第二螺旋突条部を瓦桟木及び下地材に螺入可能にしたことを特徴とする瓦固定用釘。
  7. 防水シート(2)が被覆された下地材(1)の上に瓦桟木(3)を固定し、その瓦桟木に瓦(4)を引っ掛けるとともに、その瓦に設けられている釘穴(6)から前記下地材に打ち込んで瓦を固定する釘であって、その軸部(80)に、頭部(90)側から尖端部(85)側にかけて、第一螺旋突条部(82)、切頭円錐重積部(83)及び第二螺旋突条部(86)を順次設けられている瓦固定用釘の製造方法において、前記第一螺旋突条部に形成に続いて第二螺旋突条部を同一螺旋ピッチで形成した後、それらの間で切頭円錐重積部を形成することを特徴とする瓦固定用釘の製造方法。
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