JP2006117654A - 呼吸器疾患治療剤 - Google Patents

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浩之 青野
Fumio Tsuji
文雄 辻
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Abstract

【課題】一般式[1]で表される構造を有するウレア化合物の新たな薬理作用を見出すこと。
【解決手段】一般式[1]で表される構造を有するウレア化合物またはその塩類は、優れた呼吸器疾患治療作用を有する。式中、Aは−(NR4 )−、−(CR56 )−または−O−を、Bはアルキレンまたはアルケニレン基を、R1 、R2 、R4 、R5 およびR6 は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アダマンチルアルキル基などを、R3 はアリ−ル基または不飽和の複素環を、Xは酸素原子または硫黄原子をそれぞれ示す。
【化1】
Figure 2006117654

【選択図】なし

Description

本発明は、ウレア誘導体、酸アミド等(以下、これらをまとめて「ウレア誘導体」と呼ぶ)を有効成分として含む呼吸器疾患の治療剤に関するものである。
呼吸器疾患とは、気管支や肺等の呼吸器に炎症等を生ずる疾患をいうが、これらの呼吸器疾患の中には、慢性に推移し、生命予後に重大な影響を及ぼす疾患も含まれる。このような疾患の例として、慢性閉塞性肺疾患 (COPD)、喘息等が挙げられる。
COPDは、異常な炎症反応等に起因する進行性の気道閉塞を示す疾患であり、一般的にその気道閉塞は非可逆的である。臨床的には、COPDは慢性気管支炎または肺気腫に関連する閉塞性換気障害を特徴とする疾患であり、慢性気管支炎による気道病変、肺気腫による肺胞病変がそれぞれ単独で、あるいはこれらの疾患が合併して様々に組み合わさって非可逆的な気流閉塞を生じるものである。これらの疾患に他の合併症が併発し、さらに合併症がCOPDの病態に影響することもある。
その病状は慢性かつ進行性であり、成人の死因の上位を占めるとされる。
喘息は、各種の刺激によって気道過敏性が誘導され、気管支の収縮による気道狭窄、気道分泌の亢進による呼吸困難発作が生じる慢性疾患である。喘息における換気障害はCOPDのように非可逆的ではないとされるが、重篤な発作による呼吸困難によって患者が死に至ることもある。
このような呼吸器疾患の治療に当たり、気管支拡張薬やステロイド薬の内服、静脈内投与あるいは吸入などが行われていた。しかしながら、気管支拡張薬は重症例には適用しにくく、ステロイド薬は一般に離脱反応、すなわち、連用中止時の症状の再燃を生じる恐れがあるとされており、長期連用しにくいという面もある。
一方、本発明における有効成分であるウレア誘導体は公知化合物であり、その製造方法と共に特許文献1に開示されている。特許文献1にはこのウレア誘導体が腫瘍壊死因子α(TNF−α)産生阻害作用を有し、関節リウマチ(RA)等の自己免疫疾患治療薬として有用であることが記載されている。また、特許文献2にはこれが血管新生抑制薬として有用であることが記載されている。
特開2002−53555号公報 特開2003−226686号公報
このような呼吸器疾患、特にCOPD、喘息の治療薬として好適な化合物を探索すると共に、公知のウレア誘導体の新たな医薬用途を見出すことは意義深い。
そこで、医薬として有用であることが報告されている下記一般式[1]で示される公知のウレア誘導体(特開2002−53555)に着目し、呼吸器疾患の治療薬の探索研究を行った。
その結果、これらのウレア誘導体は、肺炎症モデルにおいて、炎症の増悪の原因となる白血球、特に好中球および好酸球の肺胞・気管支への浸潤を抑制する作用を有し、呼吸器疾患の治療剤として有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、下記一般式[1]で示される化合物またはその塩類(以下特記なき限り「本化合物」とする)を有効成分として含む呼吸器疾患治療剤に関するものである。
Figure 2006117654
[式中、Aは、−(NR4 )−、−(CR56 )−または−O−を示し;Bは鎖中に、−O−、−S−、−(NR )−、−CO−、−N=若しくは
Figure 2006117654
を含有してもよいアルキレン基またはアルケニレン基を示し、該アルキレン基およびアルケニレン基はヒドロキシ基、アルコキシ基、シクロアルキル基、アリール基、シロキシ基または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されていてもよく、Aと結合して飽和の複素環を形成してもよく;R1 、R2 、R4 、R5 およびR6 は同一または異なって水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヒドロキシ基、アシル基またはアミノ基を示し、該アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基またはシクロアルケニル基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、アダマンチル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、シアノ基または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されていてもよく;R1 とR2 、R2 とR4 、R2とR5 およびR2とR6 は飽和若しくは不飽和の複素環を形成していてもよく;R3 はアリール基または不飽和の複素環を示し;R は水素原子またはアルキル基を示し;Xは=Oまたは=Sを示し;nは1〜5の整数を示し;上記された各アミノ基、ヒドロキシ基およびアミノカルボニル基の水素原子はアルキル基、シクロアルキル基、アダマンチル基、アダマンチルアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アシル基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アリールアルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ハロゲノアルキルオキシカルボニル基、イミダゾリルカルボニル基、ピリジルカルボニル基、飽和若しくは不飽和の複素環、または飽和若しくは不飽和の複素環で置換され
たアルキル基で置換されていてもよい。以下同じ。]
本化合物は、優れた肺胞・気管支への白血球、特に好中球および好酸球の浸潤抑制作用を示し、呼吸器疾患、特にCOPDまたは喘息の治療薬として有用である。
一般式[1]で規定された各基について詳しく説明する。
アルキレン基とはメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基、ドデカメチレン基、メチルメチレン基、エチルエチレン基、ジメチルエチレン基、プロピルエチレン基、イソプロピルエチレン基、メチルトリメチレン基等の1〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキレン基を示す。
アルケニレン基とは、ビニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基、ペンテニレン基、ヘキセニレン基、オクテニレン基、ブタンジイリデン基、メチルプロペニレン基等の1個以上の二重結合を有し、2〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルケニレン基を示す。
アルキル基とはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、イソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル基、イソヘキシル基、イソオクチル基、t-ブチル基、3,3−ジメチルブチル基等の1〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基を示す。
アルコキシ基とはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、イソプロポキシ基、t-ブトキシ基等の1〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルコキシ基を示す。
アルケニル基とはビニル基、アリル基、3−ブテニル基、5−ヘキセニル基、イソプロペニル基等の2〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルケニル基を示す。
アルキニル基とは、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基等の2〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキニル基を示す。
シクロアルキル基とはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基、シクロドデシル基等の3〜20個の炭素原子を有するシクロアルキル基を示す。
シクロアルケニル基とはシクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基等の5〜20個の炭素原子を有するシクロアルケニル基を示す。
アリール基とはフェニル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素環を示し、それらは1個以上の置換基を有してもよく、置換基としては、例えばアルキル基、シクロアルキル基、カルボキシ基、アミノ基、ヒドロキシ基、アミノアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルキルオキシ基などが挙げられる。
シロキシ基とは、トリアルキルシリルオキシ基、ジアルキル(アリール)シリルオキシ基、アルキル(ジアリール)オキシ基、トリアリールシリルオキシ基などの珪素含有有機基を示す。
ハロゲン原子とはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素を示す。
複素環とは、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子を1〜4個を含む5〜20員環の飽和若しくは不飽和の単環式複素環または2環式複素環を示し、これらの複素環は、1個以上の置換基を有してもよく、その置換基としては、例えばアルキル基、シクロアルキル基、カルボキシ基、アミノ基、ヒドロキシ基、アミノアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルキルオキシ基、アリール基、アリールアルキル基、飽和若しくは不飽和の複素環などが挙げられる。また上記の複素環が環内に窒素原子または硫黄原子を有するとき、それらの原子が酸化され、N−オキシド、S−オキシドなどの形になっていてもよい。
飽和の複素環の具体例としては、窒素原子を環内に有するピロリジン、ピペリジン、ホモピペリジン、ピペラジン、窒素原子と酸素原子を環内に有するモルホリン、窒素原子と硫黄原子を環内に有するチオモルホリンなどの単環式複素環が挙げられ、それらはベンゼン環等と縮合してテトラヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリンなどの2環式複素環を形成してもよい。
不飽和の複素環の具体例としては、窒素原子を環内に有するピロール、ピリジン、ピラゾール、イミダゾール、ピラジン、ピリダジン、ピリミジンなどの単環式複素環またはインドール、キノリン、イソキノリン、ベンズイミダゾール、ナフチリジン、ピロロピリジン、イミダゾピリジンなどの2環式複素環、酸素原子を環内に有するフランなどの単環式複素環またはベンゾフランなどの2環式複素環、硫黄原子を環内に有するチオフェンなどの単環式複素環またはベンゾチオフェンなどの2環式複素環、窒素原子と酸素原子若しくは硫黄原子を環内に有するオキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾールなどの単環式複素環またはベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、チエノピリジン、オキサゾロピリジン、チアゾロピリジン、フロピリジンなどの2環式複素環などが挙げられる。さらに、上記の不飽和複素環は部分的に飽和結合を含む形であってもよい。
本発明における塩類とは医薬として許容される塩であれば特に制限はなく、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、酢酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸等の有機酸との塩、また、ナトリウム、カリウム、カルシウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属との塩などが挙げられる。また、本化合物の第四級アンモニウム塩も本発明における塩類に包含される。さらに、本化合物に幾何異性体または光学異性体が存在する場合には、それらの異性体も本発明の範囲に含まれる。なお、本化合物は水和物および溶媒和物の形態をとっていてもよい。
本化合物の好ましい例としては、下記(1)〜(3)のものが挙げられる。
(1)一般式[1]で規定された各基が以下の基から選択され、またはそれらの組み合わせからなる化合物またはその塩類
1) R3 :ピリジン環。
2)R1 、R2 、R4 、R5 およびR6 のうちの少なくとも1つ:アダマンチルアルキル基、アダマンチルオキシアルキル基、アダマンチルアミノアルキル基またはアダマンチルアミノカルボニルアルキル基。
3)R1 およびR2 のうちの少なくとも1つ:アダマンチルアルキル基、アダマンチルオキシアルキル基、アダマンチルアミノアルキル基またはアダマンチルアミノカルボニルアルキル基。
4)R1 およびR2 のうちの少なくとも1つ:アダマンチルアルキル基。
(2)一般式[1]で規定された各基が以下の基からなる化合物またはその塩類
A:−(NR4 )−、−(CR56 )−または−O−;
B:鎖中に、−O−、−S−、−(NR )−、−CO−、−N=若しくは
Figure 2006117654
を含有してもよいアルキレン基またはアルケニレン基であって、該アルキレン基はヒドロキシ基、アルコキシ基、アリール基、シロキシ基または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されていてもよく、Aと結合して飽和の複素環を形成してもよい、
1 :水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヒドロキシ基またはアミノ基であって、該アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基またはシクロアルケニル基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、アダマンチル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されていてもよく、R1 中の各アミノ基、ヒドロキシ基およびアミノカルボニル基の水素原子はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アリールアルコキシカルボニル基、ハロゲノアルキルオキシカルボニル基、イミダゾリルカルボニル基、不飽和の複素環または不飽和の複素環で置換されたアルキル基で置換されていてもよい、
2 :アダマンチルアルキル基、アダマンチルオキシアルキル基、アダマンチルアミノアルキル基またはアダマンチルアミノカルボニルアルキル基、
3 :不飽和の複素環、
4 :水素原子、アルキル基、アダマンチルアルキル基、カルボキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アシルアミノ基またはアルコキシカルボニルアミノ基、R5 およびR6 :同一または異なって水素原子、アルキル基、アミノ基またはアルコキシカルボニルアミノ基、
:水素原子またはアルキル基、
X:=Oまたは=S、
n:1〜5の整数。
これらのうち、R2 がアダマンチルアルキル基であって、R3 がピリジン環であるものがより好ましい。
さらに、一般式[1]で規定された各基が以下の基からなる化合物またはその塩類が特に好ましい。
A:−(NR4 )−、−(CR56 )−または−O−;
B:鎖中に−S−若しくは
Figure 2006117654
を含有してもよいアルキレン基またはアルケニレン基、
1 :アルキル基またはアルケニル基であって、該アルキル基はハロゲン原子またはアミノ基で置換されていてもよく、さらに該アミノ基はアルキル基、アシル基、アリールアルキルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基またはアルコキシカルボニル基で置換されていてもよい、
2 :アダマンチルアルキル基、
3 :ピリジン環、
4 :水素原子、
5 および R6 :水素原子、
X:=O、
n:1〜5の整数。
(3)一般式[1]で規定された各基が以下の基からなる化合物またはその塩類
A:−(NR 4)−、−(CR56 )−または−O−;
B:鎖中に、−O−、−S−、−(NR )−、−N=若しくは
Figure 2006117654
を含有してもよいアルキレン基またはアルケニレン基であって、該アルキレン基はヒドロキシ基、アルコキシ基、アリール基または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されていてもよく、Aと結合して飽和の複素環を形成してもよい、
1 :水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヒドロキシ基またはアミノ基であって、該アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基またはシクロアルケニル基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、シアノ基または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されていてもよく、R1 の各アミノ基、ヒドロキシ基およびアミノカルボニル基の水素原子はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アリールアルコキシカルボニル基、不飽和の複素環または不飽和の複素環で置換されたアルキル基で置換されていてもよい、
2 :アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基またはアリールアルキル基、
3 :ピリジン環、
4 :水素原子、アルキル基、アダマンチルアルキル基、カルボキシアルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アシルアミノ基またはアルコキシカルボニルアミノ基、
5 およびR6 :同一または異なって水素原子またはアルキル基、
:水素原子またはアルキル基、
X:=Oまたは=S、
n:1〜5の整数。
これらのうち、一般式[1]で規定された各基が以下の基からなる化合物またはその塩類がより好ましい。
A:−(NR4 )−または−(CR56 )−、
B:アルキレン基またはアルケニレン基、
1 :アルキル基、アルケニル基であって、該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基、シクロアルキル基、アリール基、イミダゾール基またはピリジン環で置換されていてもよく、さらに該アミノ基はアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基またはアリールアルコキシカルボニル基で置換されていてもよい、
2 :アルキル基、アルケニル基またはアリールアルキル基、
3 :ピリジン環、
4 :水素原子、
5およびR6:水素原子、
X:=O。
さらに、これらのうち、R1 が炭素数3以上のアルキル基であって、R2 がアルキル基またはアリールアルキル基である化合物またはその塩類が特に好ましい。
また、一般式[1]で規定された各基が以下の基からなる化合物またはその塩類がより好ましい。
A::−(NR4 )−または−(CR56 )−、
B:アルキレン基またはアルケニレン基、
1 :アルキル基、アルケニル基またはシクロアルキル基であって、該アルキル基はハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、ピリジン環またはチオフェン環で置換されていてもよく、さらにR1 中の各アミノ基、ヒドロキシ基およびアミノカルボニル基の水素原子はアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アリールアルコキシカルボニル基で置換されていてもよい、
2 :シクロアルキル基、フェニルアルキル基またはシクロアルキルアルキル基、
3 :ピリジン環、
4 :水素原子、
5 およびR6 :水素原子、
X:=O。
本化合物の最も好ましい具体例として、下記化合物およびその塩類が挙げられる。
○1−[2−(1−アダマンチル)エチル]−1−ペンチル−3−[3−(4−ピリジル)プロピル]ウレア(化合物1)
Figure 2006117654
本化合物は、例えば特開2002−53555記載の方法によって製造できる。
本化合物の有用性を調べるべく、呼吸器の炎症に関する薬理試験を実施した。詳細については後述の薬理試験の項で示すが、本化合物がラット肺炎症モデルにおいて気管支肺胞中への好中球等の白血球浸潤を抑制することが見いだされ、また、本化合物がマウスOVA誘発肺炎症モデルにおいて、気管支肺胞中への好酸球等の白血球浸潤を抑制することが見いだされた。この点から、本化合物は、急性気管支炎、慢性気管支炎、肺気腫、COPD、成人呼吸窮迫症候群 (ARDS)、慢性呼吸不全、喘息、びまん性汎細気管支炎、閉塞性細気管支炎、肺炎、塵肺、珪肺、肺水腫、無気肺、肺好酸球浸潤(PIE)症候群、肺線維症、肺結核、肺過敏症、間質性肺炎、器質化肺炎、肺サルコイドーシスに代表される呼吸器疾患の治療薬として有用であることが判明した。
本発明でいう呼吸器疾患とは、種々の原因に起因して肺または気管支等の呼吸器に炎症が生じ、または刺激によってケミカルメディエーターが遊離されることに起因して白血球が浸潤し、炎症を増悪する疾患である。原因によって限定されるものではないが、炎症またはケミカルメディエーター遊離の直接の原因としては、例えば喫煙または大気汚染物質等の異物吸入、細菌やウィルスへの感染、薬剤、温度変化刺激等が挙げられる。刺激によって遊離されるケミカルメディエーターの例としては、血小板活性化因子(PAF)、ロイコトリエンB4、好酸球走化性因子−A(ECF−A)、5−ヒドロキシエイコサテトラエン酸(5−HETE)等がある。炎症またはケミカルメディエーターの遊離が生じると、局所に白血球、特に好中球または好酸球が浸潤する。浸潤した白血球からは、例えば活性酸素、一酸化窒素のような低分子の炎症性メディエーター、GM-CSF、IFN-γ、IL-4、IL-5、IL-12、IL-13、IL-16、IGF-1, TGFに代表されるがこれらに限定されないサイトカイン、CINC-1、IL-8、RANTESに代表されるがこれらに限定されないケモカイン、マトリクスメタロプロテイナーゼのような基質分解酵素、ヒスタミン、プロスタグランジン類、ロイコトリエン類やPAFに代表される血管透過性亢進・気管支収縮に関与する因子等の種々の因子が産生される。また、これらの白血球から分泌される因子がさらに周辺組織から炎症増悪に関わる種々の因子を分泌させることもある。これらの因子が複雑に影響しあい炎症を増悪させ、さらには、例えば上皮細胞の増殖や組織の線維化または平滑筋の増殖等の器質的変化や粘液分泌の変化等の機能的変化を生じさせうる。このような呼吸器疾患の具体的疾患としては、例えば急性気管支炎、慢性気管支炎、肺気腫、COPD、ARDS、慢性呼吸不全、喘息、びまん性汎細気管支炎、閉塞性細気管支炎、肺炎、塵肺、珪肺、肺水腫、無気肺、肺好酸球浸潤(PIE)症候群、肺線維症、肺結核、肺過敏症、間質性肺炎、器質化肺炎、肺サルコイドーシスが挙げられる。ARDSは、小児に発生する場合もある。
このため、白血球、特に好中球または好酸球の浸潤を抑制する薬物は呼吸器の炎症の増悪を抑制することが可能であり、急性気管支炎、慢性気管支炎、肺気腫、COPD、ARDS、慢性呼吸不全、喘息、びまん性汎細気管支炎、閉塞性細気管支炎、肺炎、塵肺、珪肺、肺水腫、無気肺、肺好酸球浸潤(PIE)症候群、肺線維症、肺結核、肺過敏症、間質性肺炎、器質化肺炎、肺サルコイドーシスのような呼吸器疾患の治療薬として好適である。
例えば、COPDについては、好中球が炎症の増悪過程に主要な役割を果たすと考えられている (Manuel G 他:Am J Respir Crit Care Med 1999年 第160巻、S21-S25ページ)。COPDには慢性気管支炎および肺気腫が含まれる。喘息については、肺胞や気管支の炎症部位に好酸球および好中球が浸潤しており、これらの白血球が病態形成に主要な役割を担うとされている(大田健 現代医療 2001年 第33巻 414-420ページ、福田健 分子呼吸器病 1997年 第1巻 333-338)。これらの点から、白血球、特に好中球または好酸球の浸潤抑制作用を有する本化合物はCOPDまたは喘息の治療薬として特に好適である。
本化合物の投与は非経口でも経口でも行うことができる。投与剤型としては、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、注射剤、貼付剤、エアゾール剤、トローチ剤、懸濁剤等が挙げられる。適当な吸入用デバイスを備えた吸入に適する製剤とすることもできる。本化合物の製剤例は特開2002−53555、特開2003−226686に記載されているが、これらの特許文献記載の方法に限らず、汎用されている技術を用いて製剤化をすることができる。例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、トローチ剤等の経口剤は、乳糖、結晶セルロース、デンプン、植物油等の増量剤、ステアリン酸マグネシウム、タルク等の滑沢剤、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン等の結合剤、カルボキシメチルセルロースカルシウム、低置換ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の崩壊剤、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マクロゴール、シリコン樹脂等のコーティング剤、ゼラチン皮膜等の皮膜剤などを必要に応じて加えて、調製することができる。また、必要に応じ汎用されている技術を用いて徐放化することもできる。
本化合物の投与量は症状、年令、剤型等によって適宜選択できるが、経口剤であれば通常1日当り0.1〜5000mg、好ましくは1〜1000mgを1回または数回に分けて投与すればよい。必要に応じ呼吸困難発作時に頓服することもできる。
以下に本化合物を用いた薬理試験の結果を例示するが、これらの例は本発明をよりよく理解するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
[実施例]
薬理試験
i)ラット肺炎症モデルに対する作用
Iwamuraらは動物にLPS溶液を吸入させることにより、肺胞気管支等に好中球等の白血球が浸潤する呼吸器疾患の動物モデルとして利用できることを報告している(Inflammation Research, 51;160-166, 2002)。Iwamura等の方法に準じ、LPS誘発ラット肺炎症モデルにおける、気管支肺胞洗浄液 (BALF) 中の総浸出細胞数および好中球数に対する本化合物の作用を検討した。
(被験化合物含有液の調製)
上述した化合物1を1%メチルセルロース水溶液に懸濁して被験化合物含有液を調製した。
対照薬としてのデキサメタゾンについても、上記と同様にしてその含有液を調製した。
(使用動物)
Lewis系ラット (雄性、7週齢)を使用した。1週間の検疫馴化の後各群8匹となるように無作為割付を行った。
(実験方法)
指定用量の被験化合物含有液を経口投与し、30分経過した後、超音波ネブライザーを用いて200μg/mLのLPS溶液を霧化し、60分間吸入させた。なお、コントロール群には、媒体である1% メチルセルロース水溶液を同様に投与した。対照群には、デキサメタゾンを指定容量投与した。吸入終了4時間後に、氷冷した生理食塩水 5mlを気管から肺内に注入し吸引回収する操作を3回繰り返し、回収液全量をBALFとした。
BALFを遠心分離して細胞を回収し、生理食塩水に懸濁して自動血球係数装置を用いて各個体ごとに1μLあたりの総細胞数を計数した。また、塗末標本を作製して染色し、顕微鏡を使用して500個の細胞中の好中球数を計数し、総細胞数に対する好中球数の割合を求めた。
(結果評価)
好中球数は以下の式で求めた。
好中球数=(染色して計数した好中球数) / 500 × 総細胞数
このように求めたBALF 1μL中の総細胞数および好中球数の測定結果 (平均±標準誤差)を表1に示す。
Figure 2006117654
表1から明らかなように、化合物1は用量依存的にBALF中の総細胞数および好中球数を抑制した。その作用強度は対照薬であるデキサメタゾンのそれと同等であった。
ii)マウスOVA誘発肺炎症モデルに対する作用
マウスを卵白アルブミン(OVA)を抗原として複数回感作しておき、同じOVA抗原を気道吸入させることによって気道炎症を生じさせるマウスOVA誘発肺炎症モデルは、好酸球が優位な気道炎症モデルであり、肺胞気管支等に好酸球等の白血球が浸潤する呼吸器疾患、例えば喘息の動物モデルとして汎用されている。Hesselらの方法(Journal of Immunology 1998年、第160巻、2998ページ)に準じ、OVA誘発マウス肺炎症モデルのBALF中の総白血球数および好酸球数に対する本化合物の作用を検討した。
(被験化合物含有液の調製)
上述した化合物1を1%メチルセルロース水溶液に懸濁して被験化合物含有液を調製した。
(感作用OVA試薬の調製)
OVAを10mg/mLとなるようにリン酸緩衝生理食塩水に溶解した。別途、ミョウバンを15mg/mLとなるようにリン酸緩衝生理食塩水に溶解した。これらを1:99の容量割合で混合し、感作用OVA試薬を調製した。
(吸入用OVA試薬の調製)
OVAを1w/v%となるようにリン酸緩衝生理食塩水に溶解し、吸入用OVA試薬を調製した。
(使用動物)
BALB/c系マウス (雌性、5週齢)を使用した。1週間の検疫馴化の後各群10匹となるように無作為割付を行った。
(実験方法)
感作開始日を実験1日とし、1、14および21日に感作用OVA試薬を1匹あたり100μLずつ腹腔内に投与し感作を行った。40〜44日および47〜50日にそれぞれ毎日、指定用量の被験化合物含有液を経口投与し、投与から30分経過した後、ネブライザを用いて吸入用OVA試薬を20分間吸入させた。なお、無処置対照群およびOVA吸入対照群の動物については、被験化合物含有液の代わりに媒体である1%メチルセルロース水溶液を経口投与した。また、無処置対照群の動物については吸入用OVA試薬の代わりに媒体であるリン酸緩衝生理食塩水を同様に吸入させた。51日に、リン酸緩衝生理食塩水(0.5mL)を気管から肺内に注入し吸引回収する操作を3回繰り返し、回収液全量をBALFとした。
BALFを遠心分離して細胞を回収し、血球計算板を用いて細胞を計数し1個体あたりのBALF中の総細胞数を比例計算した。また、塗末標本を作製して染色し、顕微鏡で観察して500個の細胞中の全白血球数および好酸球数を計数し、総細胞数に対する総白血球、好酸球の割合から個体あたりのこれらの細胞数を求めた。
(結果評価)
総白血球数および好酸球数は以下の式で求めた。
総白血球数=(染色して計数した総白血球数) / 500 × 総細胞数
好酸球数=(染色して計数した好酸球数) / 500 × 総細胞数
このように求めた各個体中の総白血球数および好酸球数の測定結果 (平均±標準誤差)を表2に示す。
Figure 2006117654
表2から明らかなように、化合物1は用量依存的にBALF中の総白血球数および好酸球数を抑制した。

上記の薬理試験の結果から、本化合物は優れた肺胞・気管支への白血球浸潤抑制作用を示し、呼吸器疾患治療薬として有用であることが認められる。
製剤例
本化合物の経口剤および注射剤としての一般的な製剤例を以下に示す。
1)錠剤
処方1(100mg中)
本化合物 1 mg
乳糖 66.4mg
トウモロコシデンプン 20 mg
カルボキシメチルセルロース カルシウム 6 mg
ヒドロキシプロピルセルロース 4 mg
ステアリン酸マグネシウム 0.6mg
上記処方の錠剤に、コーティング剤(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マクロゴール、シリコン樹脂等通常のコーティング剤)2mgを用いてコーティングを施し、目的とするコーティング錠を得る(以下の処方の錠剤も同じ)。また、本化合物および添加物の量を適宜変更することにより、所望の錠剤を得ることができる。
2)カプセル剤
処方1(150mg中)
本化合物 5 mg
乳糖 145 mg
本化合物および乳糖の混合比を適宜変更することにより、所望のカプセル剤を得ることができる。
3)注射剤
処方1(10ml中)
本化合物 10〜100 mg
塩化ナトリウム 90 mg
水酸化ナトリウム 適量
塩酸 適量
滅菌精製水 適量
本化合物および添加物の混合比を適宜変更することにより、所望の注射剤を得ることができる。

Claims (18)

  1. 下記一般式[1]で表される化合物またはその塩類を有効成分として含む呼吸器疾患治療剤。
    Figure 2006117654
    [式中、Aは、−(NR )−、−(CR )−または−O−を示し;Bは鎖中に、−O−、−S−、−(NR )−、−CO−、−N=若しくは
    Figure 2006117654
    を含有してもよいアルキレン基またはアルケニレン基を示し、該アルキレン基およびアルケニレン基はヒドロキシ基、アルコキシ基、シクロアルキル基、アリール基、シロキシ基または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されていてもよく、Aと結合して飽和の複素環を形成してもよく;R 、R 、R 、R およびR は同一または異なって水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヒドロキシ基、アシル基またはアミノ基を示し、該アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基またはシクロアルケニル基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、アダマンチル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、シアノ基または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されていてもよく;R とR 、R とR 、RとR およびRとR は飽和若しくは不飽和の複素環を形成していてもよく;R はアリール基または不飽和の複素環を示し;R は水素原子またはアルキル基を示し;Xは=Oまたは=Sを示し;nは1〜5の整数を示し;上記された各アミノ基、ヒドロキシ基およびアミノカルボニル基の水素原子はアルキル基、シクロアルキル基、アダマンチル基、アダマンチルアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アシル基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アリールアルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ハロゲノアルキルオキシカルボニル基、イミダゾリルカルボニル基、ピリジルカルボニル基、飽和若しくは不飽和の複素環、または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されたアルキル基で置換されていてもよい。]
  2. がピリジン環である請求項1記載の呼吸器疾患治療剤。
  3. 、R 、R 、R およびRの少なくとも1つが、アダマンチルアルキル基、アダマンチルオキシアルキル基、アダマンチルアミノアルキル基またはアダマンチルアミノカルボニルアルキル基である請求項1記載の呼吸器疾患治療剤。
  4. およびRの少なくとも1つが、アダマンチルアルキル基、アダマンチルオキシアルキル基、アダマンチルアミノアルキル基またはアダマンチルアミノカルボニルアルキル基である請求項1記載の呼吸器疾患治療剤。
  5. およびR の少なくとも1つが、アダマンチルアルキル基である請求項1記載の呼吸器疾患治療剤。
  6. Aが−(NR )−、−(CR )−または−O−を示し;Bが鎖中に、−O−、−S−、−(NR )−、−CO−、−N=若しくは
    Figure 2006117654
    を含有してもよいアルキレン基またはアルケニレン基を示し、該アルキレン基はヒドロキシ基、アルコキシ基、アリール基、シロキシ基または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されていてもよく、Aと結合して飽和の複素環を形成してもよく;R が水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヒドロキシ基またはアミノ基を示し、該アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基またはシクロアルケニル基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、アダマンチル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されていてもよく、上記された各アミノ基、ヒドロキシ基およびアミノカルボニル基の水素原子はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アリールアルコキシカルボニル基、ハロゲノアルキルオキシカルボニル基、イミダゾリルカルボニル基、不飽和の複素環または不飽和の複素環で置換されたアルキル基で置換されていてもよく;Rがアダマンチルアルキル基、アダマンチルオキシアルキル基、アダマンチルアミノアルキル基またはアダマンチルアミノカルボニルアルキル基を示し;Rが不飽和の複素環を示し;Rが水素原子、アルキル基、アダマンチルアルキル基、カルボキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アシルアミノ基またはアルコキシカルボニルアミノ基を示し;RおよびRが同一または異なって水素原子、アルキル基、アミノ基またはアルコキシカルボニルアミノ基を示し;Rが水素原子またはアルキル基を示し;Xが=Oまたは=Sを
    示し;nが1〜5の整数を示す請求項1記載の呼吸器疾患治療剤。
  7. がアダマンチルアルキル基を示し、R がピリジン環を示す請求項6記載の呼吸器疾患治療剤。
  8. Aが−(NR )−、−(CR )−または−O−を示し;Bが鎖中に−S−若しくは
    Figure 2006117654
    を含有してもよいアルキレン基またはアルケニレン基を示し;Rがアルキル基またはアルケニル基を示し、該アルキル基はハロゲン原子またはアミノ基で置換されていてもよく、さらに該アミノ基はアルキル基、アシル基、アリールアルキルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基またはアルコキシカルボニル基で置換されていてもよく;R がアダマンチルアルキル基を示し;Rがピリジン環を示し;Rが水素原子を示し;R およびRが水素原子を示し;Xが=Oを示し;nが1〜5の整数を示す請求項6記載の呼吸器疾患治療剤。
  9. Aが、−(NR)−、−(CR )−または−O−を示し;Bが鎖中に、−O−、−S−、−(NR )−、−N=若しくは
    Figure 2006117654
    を含有してもよいアルキレン基またはアルケニレン基を示し、該アルキレン基はヒドロキシ基、アルコキシ基、アリール基または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されていてもよく、Aと結合して飽和の複素環を形成してもよく;Rが水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヒドロキシ基またはアミノ基を示し、該アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基またはシクロアルケニル基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、シアノ基または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されていてもよく、上記された各アミノ基、ヒドロキシ基およびアミノカルボニル基の水素原子はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アリールアルコキシカルボニル基、不飽和の複素環または不飽和の複素環で置換されたアルキル基で置換されていてもよく;Rがアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基またはアリールアルキル基を示し;Rがピリジン環を示し;R が水素原子、アルキル基、アダマンチルアルキル基、カルボキシアルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アシルアミノ基またはアルコキシカルボニルアミノ基を示し;R およびRが同一または異なって水素原子またはアルキル基を示し;Rが水素原子またはアルキル基を示し;Xが=Oまたは=Sを示し;nが1〜5の整数を示す請求項1記載の呼吸器疾患治療剤。
  10. Aが、−(NR )−または−(CR )−を示し;Bがアルキレン基またはアルケニレン基を示し;Rがアルキル基、アルケニル基を示し、該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基、シクロアルキル基、アリール基、イミダゾール基またはピリジン環で置換されていてもよく、さらに該アミノ基はアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基またはアリールアルコキシカルボニル基で置換されていてもよく;Rがアルキル基、アルケニル基またはアリールアルキル基を示し;
    がピリジン環を示し;R が水素原子を示し;RおよびRが水素原子を示し;
    Xが=Oを示す請求項9記載の呼吸器疾患治療剤。
  11. がアルキル基を示し、Rがアルキル基またはアリールアルキル基を示す請求項10記載の呼吸器疾患治療剤。
  12. Aが、−(NR)−または−(CR )−を示し;Bがアルキレン基またはアルケニレン基を示し;R がアルキル基、アルケニル基またはシクロアルキル基を示し、該アルキル基はハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、ピリジン環またはチオフェン環で置換されていてもよく、さらに上記された各アミノ基、ヒドロキシ基およびアミノカルボニル基の水素原子はアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アリールアルコキシカルボニル基で置換されていてもよく;Rがシクロアルキル基またはシクロアルキルアルキル基を示し;Rがピリジン環を示し;Rが水素原子を示し;R およびRが水素原子を示し;Xが=Oを示す請求項9記載の呼吸器疾患治療剤。
  13. 1−[2−(1−アダマンチル)エチル]−1−ペンチル−3−[3−(4−ピリジル)プロピル]ウレアまたはその塩類を有効成分として含む呼吸器疾患治療剤。
  14. 呼吸器疾患が呼吸器への白血球の浸潤を伴う呼吸器疾患である請求項1〜13のいずれかに記載の呼吸器疾患治療剤。
  15. 白血球が好中球または好酸球である請求項14に記載の呼吸器疾患治療剤。
  16. 呼吸器疾患が急性気管支炎、慢性気管支炎、肺気腫、慢性閉塞性肺疾患、成人呼吸窮迫症候群、慢性呼吸不全、喘息、びまん性汎細気管支炎、閉塞性細気管支炎、肺炎、塵肺、珪肺、肺水腫、無気肺、肺好酸球浸潤(PIE)症候群、肺線維症、肺結核、肺過敏症、間質性肺炎、器質化肺炎または肺サルコイドーシスである請求項1〜13のいずれかに記載の呼吸器疾患治療剤。
  17. 呼吸器疾患が慢性閉塞性肺疾患または喘息である請求項16に記載の呼吸器疾患治療剤。
  18. 剤型が錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、注射剤、貼付剤、エアゾール剤、トローチ剤または懸濁剤である請求項1〜13のいずれかに記載の呼吸器疾患治療剤。
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