JP2006117265A - 計量式塗布容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造が簡素化され計量と注出、塗布操作の簡単な計量式塗布容器を提供する。
【解決手段】スクイズ可能な容器本体1と、吸い上げ管3を有し容器本体の口部1aを密閉する中栓2と、この中栓の外表面にて起立し吸い上げ管につながる通路4aを有する筒体4と、先端に開口5aを有し筒体及び中栓を内側に納めて計量空間Kを区画形成するカバー5と、筒体に嵌合保持されカバーの開口5aにおいて頭部6aを露出させたまま液密状態で摺動する胴体6bを有するノズル6とを備えたものにて構成する。そして、ノズルに、中栓から離れる向きへスライドさせそのストローク端にて筒体の通路と計量空間とを連通させる第1の通路7と、中栓に近接する向きへスライドさせそのストローク端にてノズルの注出路6cと計量空間とを連通させる第2の通路8をそれぞれ設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、容器内の内容物を一回使用する分だけ計量して注出、塗布するのに好適な計量式塗布容器に関するものである。
育毛剤の如き薬液等、一回の使用量が定められているものは、容器内の薬液を取り出す際には計量する必要があり、従来は、液体を収納する容器体の口部に計量液貯留筒を設け、この計量液貯留筒を容器体に対し上昇させるとともに該容器体を反転させて該貯留筒内に液体を取り入れることによって計量を行う計量式塗布容器が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2002─193302号公報
ところで、上記従来の容器は、部品点数が多く構造が複雑であるうえ、液体の計量に際しては計量液貯留筒の上下動と容器体の反転動作を繰り返す必要があり、使い勝手がよいとはいえないものであった。
本発明の課題は、構造の簡素化を図り、簡単な操作のもとで計量して注出、塗布できる新規な計量式塗布容器を提案するところにある。
本発明は、容器内の内容物を計量空間へ一旦排出して計量したのち、該計量空間の内容物のみをノズルを通して注出、塗布する計量塗布容器であって、
スクイズ可能な胴部を有しその内側に内容物を収納する容器本体と、この容器本体の底部へ伸びる吸い上げ管を有し該容器本体の口部を密閉する中栓と、この中栓の外表面にて起立し該吸い上げ管につながる通路を有する筒体と、先端に開口を有し該筒体及び中栓を内側に納めて計量空間を区画形成するカバーと、前記筒体の外側にスライド可能に嵌合保持されカバーの開口において頭部を露出させたまま液密状態で摺動する胴体を有するノズルとを備え、
前記ノズルに、中栓から離れる向きへスライドさせそのストローク端にて筒体の通路と計量空間とを連通させる第1の通路と、中栓に近接する向きへスライドさせそのストローク端にてノズルの注出路と計量空間とを連通させる第2の通路をそれぞれ設けたことを特徴とする計量式塗布容器である。
上記の構成になる計量式塗布容器においては、ノズルをカバーとともに覆い隠して容器の口部外壁に係合保持されるオーバーキャップを備えることができ、該オーバーキャップには、その天面壁の内側にノズルの頭部に着脱自在に嵌合する凹部を設けるのが好適であり、容器に対する係合代は該ノズルのストロークよりも大きくする。
また、上記構成になる計量式塗布容器においては、中栓から離れる向きへのスライドによるノズルのストローク端にて形成され、ノズルおよびカバーの開口の相互間を通して計量空間内の空気のみを外部に排出する空気排出部を設けられる。
ノズルを交互にスライドさせる簡単な操作のみで内容物の計量と注出、塗布が可能になる。
以下、図面を参照して本発明をより具体的に説明する。
図1は本発明にしたがう計量式塗布容器の実施の形態を示したものであり、この容器は合成樹脂にて構成される。
図において1はスクイズ可能な胴部を有しその内側に内容物を収納する容器本体、2は容器本体1の口部1aに嵌合、密閉する中栓、3は容器本体1の底部へ伸びる先端を有し後端を中栓2に連結する吸い上げ管、4は中栓2の外表面にて起立(中栓2と一体成形されていてもよいし別体に成形されたものでもよい)する筒体である。この筒体4は吸い上げ管3につながる通路4aを有する。
また、5は筒体4及び中栓2を内側に収めて計量空間Kを区画形成するカバーである。このカバー5は先端に開口5a(貫通孔)を有しており、その後端はねじ嵌合(アンダーカット嵌合でもよい)によって容器本体1の口部1aの外壁に固定保持されている。
6は計量に係わる内容物を注出、塗布するノズルである。このノズル6は筒体4の外側にスライド可能に嵌合保持されカバー5の開口5aにおいて頭部6aを露出させたまま液密状態で摺動する胴体6bを有する。また、このノズル6の頭部6aはその端部外周を外側へ膨出する形状とされている。
7はノズル6を中栓2から離れる向きへスライドさせそのストローク端(以下、上死点という)にて筒体4の通路4aと計量空間Kとを連通させる第1の通路、8はノズル6を中栓2に接近する向きにスライドさせそのストローク端(これを以下、下死点という)にてノズル6の注出路6cと計量空間Kを連通させる第2の通路である。
また、ノズル6の上死点においては、カバー5の開口5aとノズル6間に計量空間K内の空気のみの流通を許容する空気排出部pが形成されている。この空気排出部pは本実施例では、開口5aの下端周囲に形成されたノズル6の隔壁が当接する下向き段部に設けられた細溝5bによって構成されている(図2拡大図参照)。
上記第1の通路7にて筒体4の通路4aが計量空間Kと連通している時、ノズル6の注出路6aと計量空間Kは内容物の通過が不能なように遮断されており、逆に、ノズル6の注出経路6cと計量空間Kが連通している時は筒体4の通路4aと計量空間Kはノズル6の通路7直上に位置する隔壁下面に形成された凸部の筒体4の通路4aへの挿入及び該隔壁下面と筒体4の端面との接触により遮断された状態にある。
さらに、9はノズル6をカバー5とともに覆い隠して容器本体1の口部外壁にねじ嵌合等によって係合保持されるオーバーキャップである。このオーバーキャップ9はその天面壁9aの内側に下方に向けて垂下する筒部が形成され、該筒部にはノズル6の頭部6aの膨出部にアンダーカットによって着脱自在に嵌合する凹部9bが設けられており、ノズル6がスライドする際のストロークよりも大きな係合代を有している。なお、凹部9bを形成する筒部の先端部は、オーバーキャップ9の係合状態で、カバー5の開口5aの周囲壁部及び該壁部の外周より立ち上がる壁に密に接するようにその長さが設定されている。
オーバーキャップ9が取り付けられた図1に示すような状態では、ノズル6は下死点に位置し、筒体4の通路4aと計量空間Kとは遮断された状態にあるため、容器本体1の胴部をスクイズしても容器内の内容物が計量空間Kに排出されることはない。
オーバーキャップ9を取り外すべく、それを回動していくと膨出部が凹部9bに嵌合されたノズル6はオーバーキャップ9とともに中栓2から離れる向きへとスライドしていき、図2に示すように上死点へと達し、その後オーバーキャップ9が取り外される。
ノズル6が上死点に達すると筒体4の通路4aと計量空間Kは第1の通路7によって連通することになり、容器本体1の胴部を適宜スクイズすることで容器本体1内の内容物は吸い上げ管3、筒体4、第1の通路7を経て計量空間K内に排出される。この際、計量空間Kに存在した空気は、内容物の計量空間K内への排出とともにカバー開口とノズル間に空気のみの流通を許容する空気排出部pから外部へと排出されることになる。
この状態では、第2の通路8はカバー5の外側に位置しノズル6の注出路6cと計量空間Kは、カバー開口とノズル間を空気のみの流通が可能なように構成するのみで、内容物に対しては遮断されているので、容器本体1を反転させても計量空間K内に計量に係わる内容物が存在していても漏れ出ることはない。
計量空間K内の内容物をノズル6を通して注出、塗布するには、ノズル6の頭部6aを塗布部位に接触させて該ノズル6を押し込む(ノズル6を中栓2に向けてスライドさせる)。
そうすると、図3に示すように、第2の通路8はカバー5の内側へ位置しノズル6の注出路6cと計量空間Kが第2の通路8によって連通し、計量空間K内の内容物は第2の通路8、注出路6cを経て速やか注出される。
この状態では、筒体4の通路4aと計量空間Kは遮断されているので、容器本体1内の内容物が計量空間K内に流れ出ることは一切ない。
上記の構成になる計量式塗布容器は、容器本体1がスクイズ可能な胴部を有しているため、容器本体1を反転することなく正立状態での操作が可能であり、同状態でノズル6を上死点又は下死点にスライドさせる操作のみで容器本体1内の内容物の計量と注出、塗布が可能なので使い勝手が極めてよく、また、部品点数も少なく構造が簡素化される。
第1の通路7、第2の通路8は、この実施の形態ではノズル6の側壁を貫通する開口にて形成した場合を例として示したが、ノズル6をスライドさせた時に一方が開となりもう一方が閉となるものであれば、図示のものには限定されることはない。
なお、空気排出部pは少なくとも1箇所以上形成されていればよく、前掲の実施例に限るものではない。例えば、開口5a下端周囲の下向き段部に形成された細溝5bに代えて突部を形成したり、ノズル6の隔壁側に細溝や突部を形成してもよいし、また、ノズル6隔壁部と開口5a周囲との当接部の少なくともいずれか一方に粗面を形成するなどの方法も可能である。さらには、図示はしないがノズル6あるいはカバー5に計量空間K内の空気の排気のみを可能とする開口部を形成したり、同開口部に外方に向けてのみ開く弁機構を付加してもよい。
ノズルを交互にスライドさせる簡単な操作のみで内容物の計量と注出、塗布が可能な使い勝ってのよい計量式塗布容器が提供できる。
本発明にしたがう計量式塗布容器の実施の形態を示した図である。 図1に示した容器においてオーバーキャップを取り外した状態を示した図である。 図1に示した容器を用いて計量に係わる内容物を注出、塗布している状態を示した図である。
符号の説明
1 容器本体
1a 口部
2 中栓
3 吸い上げ管
4 筒体
4a 通路
5 カバー
5a 開口
5b 細溝
6 ノズル
6a 頭部
6b 胴体
6c 注出路
7 第1の通路
8 第2の通路
9 オーバーキャップ
K 計量区間
p 空気排出部

Claims (3)

  1. 容器内の内容物を計量空間へ一旦排出して計量したのち、該計量空間の内容物のみをノズルを通して注出、塗布する計量塗布容器であって、
    スクイズ可能な胴部を有しその内側に内容物を収納する容器本体と、この容器本体の底部へ伸びる吸い上げ管を有し該容器本体の口部を密閉する中栓と、この中栓の外表面にて起立し該吸い上げ管につながる通路を有する筒体と、先端に開口を有し該筒体及び中栓を内側に納めて計量空間を区画形成するカバーと、前記筒体の外側にスライド可能に嵌合保持されカバーの開口において頭部を露出させたまま液密状態で摺動する胴体を有するノズルとを備え、
    前記ノズルに、中栓から離れる向きへスライドさせそのストローク端にて筒体の通路と計量空間とを連通させる第1の通路と、中栓に近接する向きへスライドさせそのストローク端にてノズルの注出路と計量空間とを連通させる第2の通路をそれぞれ設けたことを特徴とする計量式塗布容器。
  2. ノズルをカバーとともに覆い隠して容器の口部外壁に係合保持されるオーバーキャップを備え、
    該オーバーキャップは、その天面壁の内側にノズルの頭部に着脱自在に嵌合する凹部と、該ノズルのストロークよりも大きな係合代を有する請求項1記載の計量式塗布容器。
  3. 中栓から離れる向きへのスライドによるノズルのストローク端にて形成され、ノズル及びカバーの開口の相互間を通して計量空間内の空気のみを外部に排出する空気排出部を有する請求項1又は2記載の計量式塗布容器。
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