JP2006116163A - ランセットの製造方法およびランセット - Google Patents

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Abstract

【課題】 部品点数を削減しつつ、成形時における穿刺針へ付与される負荷を軽減することが可能なランセットの製造方法およびランセットを提供する。
【解決手段】 ランセット10は、キャップ13とともに一体成形された本体部12を有するランセットであって、本体部12の後端側からキャップ13の内部にかけて連通する挿入孔12cが形成されている。挿入孔12cに対して穿刺針11を先端部分から挿入する(ステップS1)。挿入孔12cへ挿入された穿刺針11の挿入方向における位置決めがされた後(ステップS2)、穿刺針11が本体部12に対して接着剤Aによって固定される(ステップS3)。
【選択図】 図3

Description

本発明は、皮膚から体液等を採取する際に穿刺傷を形成するために使用されるランセットの製造方法であって、特に、穿刺針と穿刺針を覆うキャップとを備えたランセットの製造方法およびこれにより製造されたランセットに関する。
近年、糖尿病患者の増加に伴って、糖尿病患者自身が自宅等において自ら血糖値の測定を行って、血糖値の変動を自己管理するケースが増加している。このような状況に鑑みて、血糖値を測定するための血液を採取する際に、容易に指先等に傷を負わせて測定に必要な血液を採取することが可能な穿刺針を備えたランセットデバイス(穿刺器具)が提供されている。
ランセットデバイスは、先端部分に穿刺針を搭載しており、先端部分を指先等にあてた状態でばね等の力を利用して穿刺針を発射させ、先端部から0.数mm〜2.0mm程度穿刺針を突出させる。これにより、指先等を切開して傷口から流出する血液を採取して、採取した血液を血糖値計のセンサ部分等に滴下することで、血糖値を測定することができる。
このようなランセットデバイスは、穿刺傷を形成するための穿刺針と、穿刺針を覆うようキャップと共に樹脂によって一体成形される穿刺体とを有するランセットを備えている。ランセットには、使用前の安全性を確保するために、穿刺針の先端部分に樹脂製のキャップを取り付けているものがある。このようなキャップ付きのランセットは、穿刺針を保持する穿刺体にキャップを後から取り付ける場合(特許文献1参照)や、穿刺針とともにキャップおよび穿刺針の保持部分を樹脂によって一体整形される場合がある。
特開平8−000597号公報(平成8年1月9日公開)
しかしながら、上記従来のランセットは、双方とも以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記公報に開示された従来のランセットでは、穿刺針、穿刺体、キャップと3点の部品が必要となり、部品点数が多くなってコストアップを招来する。
一方、樹脂によって穿刺針とともにキャップ部分と穿刺針を保持する部分とを一体成形する従来のランセットは、一体成形時において金型内の穿刺針に対して圧力がかかり、穿刺針の変形等の問題が発生し易い。
本発明の課題は、部品点数を削減しつつ、成形時における穿刺針へ付与される負荷を軽減することが可能なランセットの製造方法およびランセットを提供することにある。
第1の発明に係るランセットの製造方法は、穿刺傷を形成するための穿刺針と、前記穿刺針の先端を覆うためのキャップとともに一体成形された穿刺体と、を備えたランセットの製造方法であって、第1〜第3のステップを備えている。第1のステップにおいては、穿刺体には、キャップの内部まで通じる開口が形成されており、この開口に穿刺針を先端から挿入する。第2のステップにおいては、開口に挿入された穿刺針の穿刺体に対する挿入方向における位置決めを行う。第3のステップにおいては、穿刺針を穿刺体に対して固定する。
ここでは、キャップと一体成形された穿刺体のキャップとは反対側(以下、後端側と示す)からキャップの内部まで通じる開口に対して、穿刺針を先端から挿入して位置決めを行った後、穿刺針を接着剤等で穿刺体に固定している。
これにより、穿刺針を成形用金型に挿入してキャップおよび穿刺体と一体成形する場合と比較して成形時に穿刺針に負荷がかからないため、成形時における穿刺針の先端の曲がりや穿刺針のずれ等を防止できる。このため、例えば、直径が0.3mm以下の細い針を使用することが可能になり、穿刺傷を形成する際の被採血者の痛みを低減することができる。また、本発明のように、キャップと穿刺体とを一体成形した後で穿刺針を挿入する場合でも、穿刺針の先端側から穿刺体の内部へ挿入することで、穿刺針に負荷をかけることなく穿刺体からキャップの内部に穿刺針を挿入することができる。
さらに、キャップと穿刺体とは樹脂だけで一体成形されるため、従来のような穿刺針、キャップ、穿刺体の一体成形に必要な大掛かりな装置が不要となり、製品のコストダウンが図れる。また、キャップと穿刺体と穿刺針という3点の部品を用いて製造されるランセットと比較して、穿刺体と穿刺針という2点の部品から製造されるため、部品点数を削減してコストダウンが図れる。
第2の発明に係るランセットの製造方法は、第1の発明に係るランセットの製造方法であって、穿刺体と一体成形されたキャップの内部には、第2のステップにおいて位置決めされた穿刺針の先端部分をキャップに対して非接触状態とする空間が形成されている。
ここでは、穿刺体の開口に沿って挿入された穿刺針の先端とキャップの内部とが接触しないように、キャップの内部に空間が形成されている。
これにより、ランセットを使用する際にキャップを捻り切る等して除去した場合でも、穿刺針の先端にかかる負荷を低減して穿刺針の先端の変形等の不具合の発生を回避することができる。この結果、細い穿刺針を用いても穿刺針の変形を回避できるため、細い針を使用して穿刺傷形成時における被採血者の苦痛を和らげることができる。
第3の発明に係るランセットの製造方法は、第1または第2の発明に係るランセットの製造方法であって、第2のステップでは、穿刺針の挿入方向における穿刺体に対する位置決めを行う治具が用いられる。
ここでは、穿刺針をホルダの開口へ挿入した際に、挿入方向における穿刺針の位置決めを行う治具を用いて第2のステップを行う。
これにより、穿刺体から突出する穿刺針の長さを一定にした状態で高精度なランセットを製造することができる。
第4の発明に係るランセットの製造方法は、第1から第3の発明のいずれか1つに係るランセットの製造方法であって、第2のステップでは、穿刺針は紫外線硬化性の接着剤あるいは嫌気性の接着剤の少なくとも一方を用いて穿刺体に対して固定される。
ここでは、穿刺体に形成された開口へ挿入された穿刺針を、紫外線硬化性の接着剤や嫌気性の接着剤を用いて、穿刺体に対して固定する。
これにより、穿刺針を先端から穿刺体の開口へ挿入した場合でも、穿刺針の先端を汚すことなく、穿刺体と穿刺針とを固定することができる。
第5の発明に係るランセットの製造方法は、第4の発明に係るランセットの製造方法であって、穿刺体は、透明な樹脂によって成形されている。
ここでは、例えば、紫外線硬化性の接着剤を用いて穿刺針とホルダとを固定する場合でも、穿刺体が透明であるため紫外線が穿刺体の内部にまで届いて、接着剤を完全に硬化させることができる。
第6の発明に係るランセットの製造方法は、第4または第5の発明に係るランセットの製造方法であって、第3のステップでは、穿刺針の挿入方向に平行なホルダの側面に形成されており穿刺針が露出した開口部から接着剤が注入される。
ここでは、穿刺針および穿刺体の側面側から接着剤が注入され、穿刺針と穿刺体とを固定する。
これにより、例えば、穿刺体の後方から治具を用いて穿刺針を挿入する場合でも、穿刺体と穿刺針とを接着剤を用いて容易に固定することができる。また、穿刺体の側面から接着剤を注入するため、例えば、紫外線硬化性の接着剤を用いた場合でも、穿刺体の側面から紫外線を照射して容易に接着剤を硬化させることができる。
第7の発明に係るランセットは、第1から第6の発明のいずれか1つに係るランセットの製造方法によって形成される。
ここでは、上記製造方法によって製造されたランセットを得ることができる。
このため、成形時やキャップを除去する際に、穿刺針へ加えられる負荷を低減することができる。よって、径の細く変形し易い穿刺針を採用して穿刺傷を形成する際に被採血者の痛みを軽減することができるとともに、部品点数が少なく、製造コストを低減したランセットを提供することができる。
第1の発明に係るランセットの製造方法によれば、成形時における穿刺針の先端の曲がりや穿刺針のずれ等を防止できるため、細い針を使用することが可能になり、穿刺傷を形成する際の被採血者の痛みを低減することができるとともに、穿刺体との一体成形に必要な大掛かりな装置やキャップが不要になるため、コストダウンが図れる。
第2の発明に係るランセットの製造方法によれば、細い穿刺針を用いることができるため、穿刺傷形成時における被採血者の苦痛を和らげることができる。
第3の発明に係るランセットの製造方法によれば、穿刺体から突出する穿刺針の長さを一定にした状態で高精度なランセットを製造することができる。
第4の発明に係るランセットの製造方法によれば、穿刺針の先端を汚すことなく、穿刺体と穿刺針とを固定することができる。
第5の発明に係るランセットの製造方法によれば、穿刺体が透明であるため紫外線が穿刺体の内部にまで届いて、紫外線硬化型の接着剤を完全に硬化させることができる。
第6の発明に係るランセットの製造方法によれば、穿刺体の後方から治具を用いて穿刺針を挿入する場合でも、穿刺体と穿刺針とを接着剤を用いて容易に固定することができる。
第7の発明に係るランセットによれば、成形時やキャップを除去する際に穿刺針へ加えられる負荷を低減して、細く変形し易い穿刺針を採用して穿刺傷を形成する際に被採血者の痛みを軽減することが可能となり、また、部品点数が少なく、製造コストを低減したランセットを提供することができる。
本発明の一実施形態に係るランセットについて、図1(a)〜図3(d)を用いて説明すれば以下の通りである。
なお、以下で使用する「先端側」とは穿刺針の先端が向く方向(穿刺方向前側)をいい、「後端側」とはその反対側の端部をいうものとする。
[ランセットの構成]
本発明の一実施形態に係るランセット10は、糖尿病患者が血糖値測定等を行う際に体液を採取するために使用される穿刺装置(ランセットデバイス)の先端に取り付けられる部材であって、先端部分を皮膚に当接させた状態で先端部分に形成された開口から穿刺針11(図2参照)が突出することで穿刺傷を形成する。
また、ランセット10は、図1(a)〜図1(c)および図2に示すように、穿刺針11と、本体部(穿刺体)12と、キャップ13とを備えている。
穿刺針11は、体液を採取する皮膚に穿刺傷を形成するための部材であって、図2に示すように、樹脂によって一体成形された本体部12とキャップ13とに、針の先端側から挿入された状態で本体部12によって保持されている。このため、ランセット10は、実質的に、樹脂によって成形されたキャップ13付き本体部12と、穿刺体11との2点の部品によって構成される。本実施形態では、特に、穿刺傷を形成する際に被採血者に対して加えられえる痛みを少しでも軽減するために、30G(ゲージ)以上の細い穿刺針を使用している。
本体部12は、図2に示すように、円筒部12aと、円柱部12bと、挿入孔12cと、連結部12dとを有している。円筒部12aは、内部が中空の略円筒形状の部材であって、先端側において連結部12dを介してキャップ13と接続されている。円柱部12bは、円筒部12a内の中空部分に配置された略円柱形状の部材であって、先端側において円筒部12aおよびキャップ13と接続されている。挿入孔12cは、円柱部12bの円柱形状部分の後端側からキャップ13の内部まで連通するように形成されており、穿刺針11が針の先端部から挿入される。また、挿入孔12cは、図2に示すように、円柱形状部分のほぼ真ん中付近から後端側にかけて穿刺針11の外周面との間に空間ができるように穴の径が大きくなっている。この径が太くなっている穿刺針11の外周部との間の空間には、後述するUV硬化型接着剤が注入される。連結部12dは、本体部12とキャップ13とを接続するために薄肉の樹脂によって形成された部分であって、穿刺針11を露出させる際にはキャップ13を回転させながら引っ張ることで容易に破断する。
キャップ13は、本体部12の先端側に形成され、本体部12とともに一体成形される部材であって、穿刺針11の先端を覆うように設けられている。また、キャップ13は、穿刺針11の先端部分がキャップ13の内部と接触しないように、本体部12との接続側に形成された非接触空間13aを内部に有している。そして、上述したように、キャップ13を回転させながら引っ張ることで、薄肉の連結部12dの部分を破断させて穿刺針11を露出させる。このとき、キャップ13の内部には非接触空間13aが形成されているため、キャップ13を回転させながら連結部12dを捻り切った際に穿刺針11の先端に負荷がかかることを回避できる。
なお、本実施形態のランセット10では、キャップ13付きの本体部12は、PE(ポリエチレン)やPP(ポリプロピレン)、ナイロン等の透明な樹脂によって成形されている。
[ランセットの製造方法]
上記のような構成のランセット10は、以下のような手順によって製造される。
すなわち、本実施形態のランセット10では、本体部12とキャップ13とが一体成形されている。このため、ランセット10では、まず、図3(a)に示すように、一体成形されたキャップ13付きの本体部12を、位置決め用治具20によって保持されている穿刺針11の針先の側から被せるようにセットされる(ステップS1)。このとき、穿刺針11は、穿刺針11の挿入方向における位置決めをするためにプレート21とともに使用される位置決め用治具20によって所定の長さだけ突出した状態で保持されている。そして、穿刺針11は、位置決め用治具20によって保持された状態で、本体部12の内部に形成されている円柱部12bの挿入孔12cに挿入される。なお、穿刺針11は、穿刺針11の先端部分がキャップ13の内部に形成された非接触空間を形成する壁に接触しない深さであって、本体部12の先端から所定の長さだけ突出する深さまで挿入される。この挿入深さは、穿刺針11の挿入方向における位置決めを行う位置決め用治具20による穿刺針11の保持位置とプレート21の厚さとによって調整される。
次に、図3(b)に示すように、穿刺針11を位置決め用治具20がプレート21を介して本体部12(円筒部12a)の後端側の端部と接触するまで挿入されると(ステップS2)、位置決め用治具20の内部に形成された接着剤注入ノズル20aからUV硬化型の接着剤Aが、本体部12(円柱部12b)に形成された挿入孔12cの穿刺針11の外周部との空間に注入される。
次に、接着剤Aを注入した後には、図3(c)に示すように、接着剤Aが注入された部分に対して、側面からUV(紫外線)が照射される。このとき、上述したように本体部12が透明な樹脂によって成形されているため、本体部12の内部までUVを透過させることができる。よって、円柱部12bの側面からUVを照射した場合でも、接着剤Aを十分に硬化させることができる。この結果、穿刺針11は、挿入された方向において本体部12に対する所定の位置に固定される(ステップS3)。
最後に、UV照射によって接着剤を硬化させた後、図3(d)に示すように、位置決め用治具20とプレート21とを取り外す。
[本ランセットの製造方法の特徴]
(1)
本実施形態のランセット10は、図3(a)に示すように、キャップ13とともに一体成形された本体部12を有するランセットであって、本体部12の後端側からキャップ13の内部にかけて連通する挿入孔12cが形成されている。そして、この挿入孔12cに対して穿刺針11を先端部分から挿入する(ステップS1)。次に、図3(b)に示すように、挿入孔12cへ挿入された穿刺針11の挿入方向における位置決めがされた後(ステップS2)、図3(c)に示すように、穿刺針11が本体部12に対して接着剤Aによって固定される(ステップS3)。
このように、穿刺針11の針先側からキャップ13付きの本体部12を挿入する、換言すれば、キャップ13付きの本体部12内に穿刺針11を針先から挿入して固定することで、従来のような穿刺針をキャップ、本体部とともに一体成形する製造方法と比較して、製造時における穿刺針11に対してかかる負荷を軽減することができる。このため、従来よりも細くて曲がり易い穿刺針を使用した場合でも、針先を曲げたりすることなく、ランセット10を製造することができる。この結果、従来よりも部品点数を削減しつつ、細い穿刺針11を使用することで被採血者に対して付与される痛みを軽減することが可能なランセット10を提供することができる。さらに、従来の穿刺針11を挿入したインサート成形を行う場合と比較して、インサート成形に必要な大掛かりな装置が不要になるため、コストダウンが図れる。
(2)
本実施形態のランセット10では、キャップ13の内部に、本体部12の後端側から挿入された穿刺針11の先端部分の周りに広がる非接触空間13aが形成されている。
これにより、ランセット10を使用する際にキャップ13を離脱させて穿刺針11の先端を露出させる場合でも、キャップ13を回転させながら連結部12d(図2参照)を捻り切る際にキャップ13の内部が穿刺針11の先端に対して負荷が加えられることを回避できる。このため、キャップ13を離脱させた後、穿刺針11の針先が曲がっているような不具合の発生を防止することができる。この結果、本実施形態で使用しているような例えば、30Gの細い穿刺針11を採用した場合でも、穿刺針11を曲げることなく使用することができる。さらに、穿刺針11をキャップ13内へ挿入する際に針の先端側から挿入した場合でも、穿刺針11の先端部分がキャップ13内に接触して曲がってしまうような不具合の発生を回避できる。
(3)
本実施形態のランセット10では、本体部12に対して穿刺針11を挿入する際に、位置決め用治具20を用いている。
これにより、穿刺針11の挿入方向(穿刺方向)における本体部12に対する穿刺針11の相対的な位置決めを正確に行うことができる。
(4)
本実施形態のランセット10では、穿刺針11を本体部12に対して固定するために、UV硬化型の接着剤Aを使用している。
これにより、穿刺針11を本体部12へ挿入した後に接着剤を注入した場合でも、接着剤Aを容易に硬化させることができる。
(5)
本実施形態のランセット10では、穿刺針11を挿入する本体部12、および本体部12とともに一体成形されたキャップ13を、透明な樹脂によって形成している。
これにより、上述したようなUV硬化型の接着剤Aを使用して穿刺針11を固定する場合でも、透明樹脂の部分をUVが透過するため、容易に接着剤Aを硬化させることができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、穿刺針11を本体部12に対して固定する接着剤を、穿刺針11を挿入するために形成された挿入孔12cから注入する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図4(a)〜図4(c)および図5に示すような、ランセット30を使用することもできる。このランセット30では、図4(b)に示すように、円筒部32aおよび円柱部32bの側面部分に、円柱部穿刺針11まで達する注入孔32eが形成されている。このため、ランセット30は、図6(a)〜図6(e)に示すような手順により製造される。具体的には、図3(a)および図3(b)と同様に、図6(a)および図6(b)に示すように、位置決め用治具50に対して固定された穿刺針11の針先側から、キャップ13付きの本体部32を被せ、プレート21を介して本体部32の後端側の端部に位置決め用治具50が接触するまで挿入する。そして、図6(c)に示すように、上記注入孔32eに対して注入ノズル40をあてがい、注入ノズル40からUV硬化型の接着剤Aを円柱部32bにおける穿刺針11の露出部分へ注入する。その後、図3(c)と同様に、図6(d)に示すように、ランセット30の側面から接着剤Aの注入部分に対してUVを照射する。最後に、図6(e)に示すように、プレート21と位置決め用治具50とを取り外して、ランセット30を製造する。
このように、円筒部32aおよび円柱部32bの側面に、穿刺針11の側面まで達する注入孔32eを形成した場合でも、上記と同様の効果を得ることができる。
(B)
上記実施形態では、穿刺針11を本体部12に対して固定するための手段として、UV硬化型の接着剤を使用する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、UV硬化型接着剤以外にも、嫌気性接着剤を使用することもできるし、両者を混合した接着剤を使用することもできる。なお、嫌気性接着剤を使用する場合には、上記実施形態のようにUV照射を行う必要がないため、本体部およびキャップを成形する樹脂としては透明なもの以外を使用することもできる。
(C)
上記実施形態では、太さが30Gの穿刺針11を使用する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、30Gよりも細い穿刺針についても、成形時やキャップ13を離脱させる際に穿刺針に加えられる負荷を大幅に軽減することで、使用することが可能になる。
(D)
上記実施形態では、位置決め用治具20による穿刺針11の位置決めを行う際に、プレート21を用いる例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、プレート21を使用することは必須ではなく、プレート21なしで位置決め用治具20による穿刺針11の位置決めを行ってもよい。
本発明のランセットの製造方法は、穿刺針への負荷をかけることなく製造することで、従来よりも細い穿刺針の使用が可能になるという効果を奏することから、穿刺針を含む各種穿刺器具に対して広く適用可能である。
(a)は、本発明の一実施形態に係るランセットの外観構成を示す先端側から見た平面図。(b)はその側面図。(c)は後端側から見た平面図。 図1のランセットにおけるA−A線矢視断面図。 (a)〜(d)は、図1のランセットの製造工程を示す図。 (a)は、本発明の他の実施形態に係るランセットの外観構成を示す先端側から見た平面図。(b)はその側面図。(c)は後端側から見た平面図。 図4のランセットにおけるB−B線矢視断面図。 (a)〜(e)は、図4のランセットの製造工程を示す図。
符号の説明
10 ランセット
11 穿刺針
12 本体部(穿刺体)
12a 円筒部
12b 円柱部
12c 挿入孔
12d 連結部
13 キャップ
20 位置決め治具
20a 接着剤注入ノズル
21 プレート
30 ランセット
32 本体部(穿刺体)
32a 円筒部
32b 円柱部
32c 挿入部
32e 注入孔

Claims (7)

  1. 穿刺傷を形成するための穿刺針と、前記穿刺針の先端を覆うためのキャップとともに一体成形された穿刺体と、を備えたランセットの製造方法であって、
    前記穿刺体には、前記キャップの内部まで通じる開口が形成されており、前記開口に前記穿刺針を先端から挿入する第1のステップと
    前記開口に挿入された前記穿刺針の前記穿刺体に対する挿入方向における位置決めを行う第2のステップと、
    前記穿刺針を前記穿刺体に対して固定する第3のステップと、
    を備えたランセットの製造方法。
  2. 前記穿刺体と一体成形された前記キャップの内部には、前記第2のステップにおいて位置決めされた前記穿刺針の先端部分を前記キャップに対して非接触状態とする空間が形成されている、
    請求項1に記載のランセットの製造方法。
  3. 前記第2のステップでは、前記穿刺針の挿入方向における前記穿刺体に対する位置決めを行う治具が用いられる、
    請求項1または2に記載のランセットの製造方法。
  4. 前記第2のステップでは、前記穿刺針は紫外線硬化性の接着剤あるいは嫌気性の接着剤の少なくとも一方を用いて前記穿刺体に対して固定される、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のランセットの製造方法。
  5. 前記穿刺体は、透明な樹脂によって成形されている、
    請求項4に記載のランセットの製造方法。
  6. 前記第3のステップでは、前記穿刺針の挿入方向に平行な前記ホルダの側面に形成されており前記穿刺針が露出した開口部から前記接着剤が注入される、
    請求項4または5に記載のランセットの製造方法。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載のランセットの製造方法によって製造された、
    ランセット。
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