JP2006116027A - 汚染油の処理方法 - Google Patents

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【課題】 難分解性有機ハロゲン化合物を含有する油類を、迅速にかつ大量に脱塩素化して無害化することができる汚染油の処理方法を提供すること。
【解決手段】 PCB等の難分解性有機ハロゲン化合物を含有する廃油類を、多孔質体からなる吸着剤に接触させる。その後、廃油類にアルカリ化合物(KOH)と水素供与性溶媒(低級アルコール)とを混合し、この混合液に金属担持炭素触媒の存在下でマイクロ波を照射することにより有機ハロゲン化合物を脱塩素化し、汚染された油類を無害化する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ポリ塩化ビフェニール(以下、PCBと略称することがある。)等の難分解性有機ハロゲン化合物を含有する油類を脱塩素化して無害化する方法に関する。
各種ハロゲン化有機化合物のなかでも、PCBは人体を含む生体に極めて有害であることから、1973年に特定化学物質に指定され、その製造、輸入、使用が禁止されている。しかし、その後適切な廃棄方法が決まらないまま数万トンのPCBが未処理の状態で放置されている。PCBは、高温(30〜750℃)分解では強毒性のダイオキシン類である塩素化ジベンゾ−p−ダイオキシン(PCDD)とジベンゾフラン(PCDF)が副生することから、技術的にPCBを安全に分解することが難しく、永年にわたりPCBの安全で効率的な各種分解法が検討されている。
PCBの分解条件としては、高温、高圧での実施が一般的に知られるところであるが、このような条件での実施は高温高圧容器、さらには耐食性容器が必要となり、かつ多大なエネルギーを要するものであった。また、高温での反応であるため、副反応生成物が生成する可能性が高いと考えられる。
現状では、PCB処理設備の建設にはアセスメントが必要であることより、特殊な装置を用いることなく変圧器貯蔵所などの現場でもPCBの無害化処理が可能で、しかも、PCBを安全に大量処理することができ、かつ安価に分解処理できる方法の開発が望まれている。
PCB等を含有する油類を無害化する方法としては、例えば、汚染油を耐熱耐アルカリ性溶媒中で分解抽出する方法(特許文献1等)、汚染油を水素ガス存在下で脱塩素化する方法(特許文献2等)、汚染油を吸着剤で処理する方法(特許文献3等)などが報告されている。
特許文献1記載の方法は、PCBを少量含む回収トランス油(炭化水素油)を、ナトリウムエトキシドやNaOH等のアルカリ物質の存在下、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)やスルホラン等の高沸点かつ耐熱アルカリ性極性溶剤と100〜300℃で約2時間接触させたのち、炭化水素油と溶剤とを分液することにより、炭化水素油からPCBを除去している。特許文献2記載の方法は、PCBを含有する電気絶縁油にゼオライト・ニッケル触媒を添加し、水素ガスを充填したオートクレーブ中で200℃、5時間反応させた後、触媒を濾別した油に水を加えて攪拌し、油水分離することによって精製油を得ている。
特許文献3記載の方法は、汚染油を珪酸マグネシウム等の固体酸に接触させてPCBを吸着剤に吸着させることにより、PCBを選択的に吸着除去している。
特開平6−25691号公報(請求項1、段落番号0004、第3頁の表1等) 特開平4−202500号公報(特許請求の範囲第1項、第4頁左上欄第11行〜右上欄第5行等) 特開2003−225507号公報(請求項1、請求項4、段落番号0027〜0028等)
しかしながら、特許文献1記載の方法は残存PCBが多く、脱塩素化を十分行うためには反応時間を長くする必要があり、処理方法もPCBの大量処理には不向きである;特許文献2記載の方法は水素を扱うための防爆装置等が必要とされるため、実用的ではない;特許文献3記載の方法は、PCBを吸着させた吸着剤を有機溶媒と接触させてPCBを有機溶媒へ抽出する方法であり、PCBを高濃度で回収できるが、回収したPCBの処理が必要である;などの問題点を有していた。
従って、本発明者等は、汚染油に水素供与性溶媒とアルカリ化合物とを添加した混合溶液を触媒と接触させることにより、常圧下でも簡単かつ大量にPCBを脱塩素化できる方法を提案した(特願2003−378452、特願2004−191589等参照)。本発明者等が提案した脱塩素化方法は、常温で1〜3週間、又は、60℃程度のマイクロ波加熱下で2〜3時間処理することによって、汚染油中のPCBを0.5ppm以下にすることができる点で優れた方法ではあるが、実際に使用された電気絶縁油等の実油中には、絶縁油が劣化して生成した酸化物等が含まれているため、分解反応を阻害する要因となっていた。
本発明は、前記従来の課題に鑑みてなされたものであり、難分解性有機ハロゲン化合物を含有する油類を、迅速にかつ大量に脱塩素化して無害化することができる汚染油の処理方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討した結果、PCBを含有する油類を多孔質体からなる吸着剤に接触させた後に脱塩素化処理することによって、脱塩素化処理速度が格段に早くなることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、難分解性有機ハロゲン化合物を含有する廃油類を、多孔質体からなる吸着剤に接触させることにより、前記廃油類に含まれる難分解性有機ハロゲン化合物の分解反応阻害物質を除去することを特徴とする汚染油の処理方法を提供する。
本発明は、又、難分解性有機ハロゲン化合物を含有する廃油類を、多孔質体からなる吸着剤に接触させた後、前記難分解性有機ハロゲン化合物を脱塩素化処理することを特徴とする汚染油の処理方法を提供する。
本発明の汚染油の処理方法においては、吸着剤接触後の廃油類に水素供与性溶媒及びアルカリ化合物を添加し、触媒存在下で脱塩素化処理することが好ましい。
また、前記触媒が、担体に金属を担持させた化合物の中から選ばれる少なくとも1種の触媒であることが好ましい。
また、前記水素供与性溶媒が、複素環式化合物、アミン系化合物、アルコール系化合物、ケトン系化合物及び脂環式化合物からなる群から選ばれた少なくとも1つの化合物であることが好ましい。
本発明の汚染油の処理方法においては、前記多孔質体が、活性炭、珪酸塩、活性白土、酸性白土、天然ゼオライト、合成ゼオライト、シリカ、シリカゲル、ミクロポーラスシリケート及びイオン交換樹脂の中から選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
本発明によれば、難分解性有機ハロゲン化合物を含有する廃油類を、多孔質体からなる吸着剤に接触させて脱塩素化反応阻害物質を除去することにより、汚染油の脱塩素化を迅速に行うことができる。
本発明によれば、難分解性有機ハロゲン化合物を含有する廃油類を、多孔質体からなる吸着剤に接触させた後、脱塩素化することにより、汚染油を迅速に無害化することができる。また、吸着剤接触後の油類に水素供与性溶媒及びアルカリ化合物を添加し、触媒存在下に脱塩素化することにより、常圧かつ低温での脱塩素化処理が可能となるため、副反応生成物も少ない。よって、変圧器貯蔵所などの現場でも簡易に無害化処理できると共に、実用的な規模で大量の難分解性有機ハロゲン化合物を無害化することができる。
本発明の汚染油の処理方法は、難分解性有機ハロゲン化合物を含有する廃油類を、多孔質体からなる吸着剤に接触させることにより、前記廃油類に含まれる難分解性有機ハロゲン化合物の分解反応阻害物質を除去すること、又、難分解性有機ハロゲン化合物を含有する廃油類を、多孔質体からなる吸着剤に接触させた後、前記難分解性有機ハロゲン化合物を脱塩素化処理することを特徴とするものである。以下、本発明の詳細を説明する。
本発明を適用可能な、本発明の処理対象である汚染油とは、動植物油、精油、樹脂油、鉱油からなる少なくとも1種又は2種以上の混合物からなる油類であって、難分解性有機ハロゲン化合物を含有するものである。また、本発明の方法を適用するに適した難分解性有機ハロゲン化合物とは、例えばポリ塩化ビフェニール(PCB)類、モノクロロベンゼン(MCB)、1,2−ジクロロベンゼン(DCB)、1,2,4−トリクロロベンゼン(TCB)等のポリクロロベンゼン、2,4,5−トリクロロフェノキシ酢酸(2,4,5−T)、ポリクロロターフェニル(PCT)、農薬(アルドリン、ディルドリン、p,p′−DDT、p,p′−DDE)、オゾン層の破壊物質であるフロン類、ハロン類、及びテトラクロロエチレン、トリクロロエチレンなどを挙げることができ、その種類は特に限定されるものではないが、好ましくはPCB類である。
前記のポリ塩化ビフェニール類は、ビフェニール化合物に塩素原子が置換した化合物が含まれ、その置換塩素原子の数は1個〜10個である。平均置換塩素原子数は、一般に2〜6個である。本発明では、これらのポリ塩化ビフェニールから選択された少なくとも1種又は2種以上の混合物であってもよい。
一般に、ポリ塩化ビフェニールは単一化合物として存在せずに、塩素原子の数や置換位置が異なる混合物として存在する。従って、塩素原子の数及び置換位置の組み合せからして209種の異性体が存在し、市販品には100を越える異性体が存在している。
例えば、コプラナーPCBとしては、3,4,4’,5−テトラクロロビフェニール、3,3’,4,4’−テトラクロロビフェニール、3,3’,4,4’,5−ペンタクロロビフェニール、3,3’,4,4’,5,5’−ヘキサクロロビフェニール、2,3,3’,4,4’−ペンタクロロビフェニール、2,3,4,4’,5−ペンタクロロビフェニール、2,3’,4,4’,5−ペンタクロロビフェニール、2’,3,4,4’,5−ペンタクロロビフェニール、2,3,3’,4,4’,5−ヘキサクロロビフェニール、2,3,3’,4,4’,5’−ヘキサクロロビフェニール、2,3’,4,4’,5,5’−ヘキサクロロビフェニール、2,3,3’,4,4’,5,5’−ヘプタクロロビフェニール等が挙げられる。
PCBは、通常PCB単体の混合物として市販されており、これらがコンデンサやトランスに使用されている。その具体例としては、鐘淵化学(株)の KC−200(2塩化ビフェニール)、KC−300(3塩化ビフェニール)、KC−400(4塩化ビフェニール)、KC−500(5塩化ビフェニール)、KC−600(6塩化ビフェニール)や、三菱モンサイト(株)のアロクロール1254(54% Chlorine)等が挙げられる。また、市販のポリ塩化ビフェニール/ハロゲン化芳香族化合物の混合物としては、例えば、鐘淵化学(株)製のKC−1000(KC500/TCB=60/40(質量比)の混合物)、KC−1300(KC−300+DCB+4塩化ベンゼンの混合物)等が挙げられる。
以下に一例として、市販品KC−300の異性体の分布(質量%)を示す。
モノクロロビフェニール 若干
ジクロロビフェニール 12.10%
トリクロロビフェニール 54.98%
テトラクロロビフェニール 27.05%
ペンタクロロビフェニール 4.72%
ヘキサクロロビフェニール 1.08%
ヘプタクロロビフェニール 若干
オクタクロロビフェニール 0
ノナクロロビフェニール 0
デカクロロビフェニール 0
本発明においては、上記の難分解性有機ハロゲン化合物を含有する廃油類を、吸着剤と接触させて廃油類中の脱塩素化反応を阻害する物質を選択的に吸着除去する。例えば、0.5ppm〜数1000ppmのPCB類を含有した絶縁油などの油類を、吸着剤に連続的に接触させ、選択的に油類の酸化物、油類の添加剤(酸化防止剤、着色剤等)、柱上変圧器容器やコンデンサ容器等に使用された塗料等を吸着剤に吸着させる。
廃油類に吸着剤を接触させるときの温度は、特に限定されないが、0〜60℃が好ましい。温度が低すぎる場合は、油類の粘度が上昇して取扱いが困難になる。一方、温度が高すぎる場合は、油類の酸化や、揮発性の難分解性有機ハロゲン化合物の気化などが発生し、処理環境のコントロールが困難になる。
廃油類に吸着剤を接触させる時間は、油類の粘度、被処理油類と吸着剤との使用比率、吸着剤の種類(粒径、細孔径、細孔容積)などの要因によって異なるため特に限定されないが、処理効果を損なわない時間であれば短時間でも良く、通常2分〜80分が好ましい。接触時間が短い場合は、油類の酸化物等の除去率が低下し、一方、接触時間が長すぎる場合は除去率が頭打ちになり、汚染油の迅速処理の要請にも反する。
廃油類と吸着剤とを接触させる方式は、特に限定されるものではなく、公知の連続式あるいはバッチ式の方法を使用することができる。連続式により吸着処理する場合は、例えば、吸着剤を充填した容器に廃油類を導入して吸着剤と廃油類とを接触させながら処理することができる。また、バッチ式によって吸着処理する場合は、容器中の廃油類に吸着剤を添加又は容器中の吸着剤に廃油類を添加し、必要に応じて攪拌しながら、所定時間、吸着剤と廃油類とを接触させる方法などいずれの方法であっても良い。
吸着剤としては、活性炭、珪酸塩、活性白土、酸性白土、天然ゼオライト、合成ゼオライト、シリカ、シリカゲル、ミクロポーラスシリケート、イオン交換樹脂等の多孔質体を挙げることができる。これらの吸着剤は、脱塩素化反応を阻害する油類の酸化物等を選択的に吸着し、難分解性有機ハロゲン化合物をほとんど吸着しないことから、好ましく使用される。難分解性有機ハロゲン化合物が吸着剤に吸着された場合は、これを脱着させた後に脱塩素化処理するか、あるいは吸着剤ごと焼却処理するなどの工程が必要となり、汚染油の処理工程が煩雑化するからである。
次に、吸着剤を接触させた後の廃油類を脱塩素化処理する。この脱塩素化方法は、特に限定されず、従来公知の方法を適用することができるが、難分解性のPCB類を脱塩素化する場合は、高温高圧反応装置や防爆装置が不要で、常圧でも比較的簡易に脱塩素化できる観点より、吸着剤接触後の廃油類に、水素供与性溶媒とアルカリ化合物を添加した混合液を触媒存在下で脱塩素化処理する方法が好ましい。このような脱塩素化方法としては、特願2003−378452号明細書、同2004−304930号明細書、同2004−191589号明細書に記載のものがあげられる。この脱塩素化方法によれば、反応系に外部から水素ガスを吹き込んだ場合と同等もしくはそれ以上の速い速度でPCB類そのものが分解する。その機構は明らかではないが、アルカリ化合物から提供されるアルカリ金属ラジカルがPCB類の脱塩素化反応を促し、そこに水素供与性溶媒からの水素ラジカルが入り込むものと推察される。
上記の脱塩素化において用いる「水素供与性溶媒」とは、ポリ塩化ビフェニール等の難分解性有機ハロゲン化合物から発生したラジカルに対して、水素原子を供与することができる溶媒を意味し、例えば、複素環式化合物、アミン系化合物、アルコール系化合物、ケトン系化合物、及び脂環式化合物などの有機系水素供与性溶媒が挙げられる。これらの化合物を廃油類に添加することにより、脱塩素化効率を高めることができる。中でも、安全性の観点より、アルコール系化合物、ケトン系化合物、脂環式化合物が好ましく、特に、アルコール系化合物が好ましい。水素供与性溶媒は、1種単独で又は2種以上を任意に組合わせて使用することができる。
ここで、前記の複素環式化合物としては、例えば1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)等が挙げられる。
前記のアミン系化合物としては、例えばジメチルエチレンジアミン等が挙げられる。
前記のアルコール系化合物としては、脂肪族アルコール、芳香族アルコールのいずれであってもよく、直鎖又は分岐鎖を有する一価アルコールや多価アルコールを用いることができる。アルコール系化合物の炭素数は1〜12の範囲が好ましく、より好ましくは2〜9の範囲、さらに好ましくは3〜6の範囲である。前記アルコール系化合物の具体例としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール等の脂肪族アルコール、シクロプロピルアルコール、シクロブチルアルコール、シクロペンチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、シクロヘプチルアルコール、シクロオクチルアルコール等の脂環式アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、デカリンジオール等の多価アルコール等が挙げられる。
これらのアルコール系化合物の中でも、分解効率の点から2−プロパノール等の脂肪族アルコール、シクロヘキシルアルコール等の脂環式アルコールが好ましい。特に、沸点が高いため反応温度を高く維持できる観点からは、脂環式アルコールが好ましい。一方、比較的低い反応温度においても脱塩素化効率を高めることができる観点からは、比較的沸点の低い2−プロパノール等の脂肪族アルコールが好ましい。
前記のケトン系化合物としては、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、トリシクロドデカノン等が挙げられる。
前記の脂環式化合物としてはテトラリン、シクロヘキサン等が挙げられる。
脱塩素化において用いるアルカリ化合物としては、難分解性有機ハロゲン化合物の脱塩素化反応を促進しうるものであれば制限なく使用することができるが、脱塩素化効率を高める観点より、苛性ソーダ、苛性カリ、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水酸化カルシウム等が好ましく用いられる。中でも、コストやハンドリング性の観点より、苛性ソーダ、苛性カリが特に好ましい。アルカリ化合物は、1種単独で又は2種以上を任意に組合わせて使用することができる。
脱塩素化において用いる触媒としては、難分解性有機ハロゲン化合物(特にポリ塩化ビフェニール類)の脱塩素化反応を促進しうるものであれば制限なく使用することができ、その種類は特に限定されない。触媒としては、触媒寿命が長く、かつ、アルカリ化合物存在下でも安定なものが好適に用いられる。触媒の好ましい具体例としては、脱塩素化効率を高める観点より、複合金属酸化物、炭素結晶化合物、金属酸化物又は担体に金属を担持させた化合物等が挙げられる。中でも、アルカリ性雰囲気で安全性が高い点より、炭素結晶化合物又は担体に金属を担持させた化合物が好ましく、担体に金属を担持させた化合物がより好ましい。前記の担体としては、活性炭やグラファイト等の炭素、シリカゲル、アルミナ等の金属酸化物、ゼオライト等の複合金属酸化物、ポリエチレン等の樹脂等が挙げられるが、これらの担体の中でも、脱塩素化効率が高く、アルカリ性雰囲気で安全性が高い点より、炭素担体に金属を担持させた金属担持炭素化合物が好ましい。触媒は、1種単独で又は2種以上を任意に組合わせて使用することができる。
ここで、前記の炭素結晶化合物としては、グラファイト、カーボンナノチューブ(金属を含むものと含まないものの双方が含まれる)、フラーレン等が挙げられる。
また前記の金属担持炭素化合物としては、金属を担持した炭素化合物であれば制限なく用いることができ、その金属担持量は、触媒全量に対して1〜20質量%、より好ましくは5〜10質量%であるのがよい。担持される金属としては、例えば、鉄、銀、白金、ルテニウム、パラジウム、ロジウム等が挙げられ、脱塩素化効率を高める観点より、パラジウム、ルテニウム、白金が好ましい。金属担持炭素化合物の具体例としては、例えば、Pd/C(パラジウム担持炭素化合物)、Ru/C(ルテニウム担持炭素化合物)、Pt/C(白金担持炭素化合物)等が挙げられる。金属担持炭素化合物の粒子径は75〜300μmが好ましく、300μmを超える場合は反応性が悪くなり、75μm未満の場合はハンドリング性が悪くなる。より好ましくは125〜250μmが望ましい。
脱塩素化における水素供与性溶媒の添加量は、10〜50質量%(対油類)であることが好ましく、より好ましくは10〜40質量%(対油類)、更に好ましくは10〜30質量%(対油類)であるのがよい。前記添加量が少なすぎる場合は脱塩素化反応が不十分となり、一方、前記添加量が多すぎる場合は脱塩素化反応は十分進むが副生物が生成し易くなり、また経済性にも劣るものとなる。
脱塩素化における上記のアルカリ化合物/水素供与性溶媒/難分解性有機ハロゲン化合物(特にポリ塩化ビフェニール)の割合は、0.001〜5/10/0.000001〜10(モル比)とすることが好ましい。前記3成分のモル比は、0.01〜3/10/0.00001〜5がより好ましく、特に0.02〜2/10/0.0001〜1が好ましい。
アルカリ化合物と水素供与性溶媒の比率は、アルカリ化合物濃度が低すぎると脱塩素化が進みにくくなり、高すぎるとアルカリ化合物が水素供与性溶媒に溶解し難くなるため、水素供与体とアルカリ化合物の合計(質量)に対するアルカリ化合物の濃度が0.1〜20質量%となる範囲で選択するのが好ましい。
水素供与体とアルカリ化合物の添加方式は、アルカリ化合物と水素供与体の添加順序、例えば同時添加、分割添加、水素供与体を廃油類に添加してからアルカリ化合物を添加する方法又はその逆添加などいずれの方法であってもよく、特に限定されるものではない。また、アルカリ化合物と水素供与性溶媒とを高速攪拌等することにより、予め混液としたものを添加してもよい。
脱塩素化における触媒は、反応溶液に分散させる方法、触媒を備えた反応装置内で反応溶液と接触させる方法、或いは、触媒を内蔵する触媒カラムを調製しこれに反応溶液を流通させながら反応させる方法、などによって反応溶液と接触させることができる。反応溶液中における触媒の含有量は、0.001〜30質量%(対油類)であることが好ましい。触媒を反応溶液に分散させる方法では、触媒量は0.001〜10質量%(対油類)が好ましい。触媒量が少なすぎる場合は、水素発生量が少なくなるため脱塩素化が進行し難くなり、一方、触媒量が多すぎる場合は反応系の攪拌混合が難しくなり、経済的にも不利となる。カラムや反応装置に触媒を固定させて使用する場合は、触媒量は10〜30質量%(対油類)が好ましい。
上記の脱塩素化においては、廃油類に上記の水素供与性溶媒、アルカリ化合物及び触媒の他に、芳香族炭化水素等の薬剤が混合されていてもよい。該芳香族炭化水素を混合することにより、脱塩素化反応が促進されると共に、油類の粘度上昇を抑えることができる。前記芳香族炭化水素としては、例えば、トルエン、エチルベンゼン、クメン、キシレン等が挙げられる。これらの芳香族炭化水素は、1種単独で又は2種以上を任意に組合わせて使用することができる。前記芳香族炭化水素の添加量は、油類に対し、5〜80質量%とするのが好ましく、より好ましくは5〜50質量%である。
脱塩素化における反応温度は、10〜200℃の範囲で選択することが好ましい。反応温度が10℃未満では分解反応が不十分となる。一方、200℃を超える場合は脱塩素化反応は十分進むが、副生物が生成し易くなり、またエネルギー的に不経済となる。エネルギー効率が良好で、副生物が生成し難くなる点より、20〜80℃の範囲で選択することがより好ましい。
反応時間は、被処理油中の難分解性有機ハロゲン化合物の種類や濃度、水素供与性溶媒や触媒の使用量、反応温度などの要因によって異なるため特に限定されないが、通常0.01分〜30日の範囲で選択される。
脱塩素化反応に際しては、反応装置の内部及び/又は外部を、加熱ヒーターやマイクロ波等によって加熱する方法なども採用することができ、必要に応じて攪拌装置によって攪拌を行いながら反応を進行させることができる。脱塩素化反応にマイクロ波を使用する場合、そのマイクロ波の出力、周波数、照射方法は、特に限定されるものではなく、また、マイクロ波の照射は連続照射、間欠照射のいずれの方法であってもよく、反応温度が所定の範囲に保持できるよう電気的に制御すればよい。
脱塩素化反応の雰囲気は不活性ガス中で行うことが、望ましくない副反応が起きないので、より好ましい。
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
柱上変圧器より抜き出した使用済み1種2号絶縁油に、KC−400(4塩化ビフェニール、鐘淵化学(株)製)を10ppmになるように添加した実油2.5Lを用意した。別に、内径20mmφ、長さ500mmのクロマト管にグラスウールを詰めた後、吸着剤としてシリカゲル(和光純薬製 ワコーゲルC−200;細孔径6±1nm、細孔容量0.75±0.10ml/g)160gを充填した。このクロマト管の下部より、上記の実油を500ml/hrの速度で連続して通液させ、クロマト管の上部から実油を取り出した。
実油処理後の吸着剤を溶媒で洗浄した結果、ジオクチルフタレートが検出された。
次に、図1に概略図を示すPCB分解装置を用いて脱塩素化を行った。マイクロウェーブ発生装置1内に三つ口フラスコ2を入れ、三つ口の二つを窒素導入用口2aと温度計3の挿入口2bとして利用し、中央の口2cにジムロート冷却管4を設けて反応生成物を反応系外に取り出すようにした。
吸着剤処理後の1種2号実油100ml、アルカリ物質として日本曹達製KOHフレーク(95%)を乳鉢ですりつぶしたもの0.6gと水素供与性溶媒として和光純薬製イソプロピルアルコール(IPA)20mlとを3000rpmのホモミキサーで20分攪拌して混液としたもの、及び、触媒としてパラジウムを5%担持した活性炭(Pd/C:小島化学製)8.0gを、内容量200mlの三つ口フラスコ2に導入した。
前記フラスコ2に前記各物質の混合物を導入後に窒素ガスでフラスコ2内部ガスを置換した後、マグネッチックスターラーで混合物を攪拌しながら、温度が60℃一定となるように、周波数2.45GHz、最大出力650Wのマイクロ波を、電気的に制御しながら60分ないし120分照射した。反応中も窒素ガスを50ml/minで流した。
(比較例1)
柱上変圧器より抜き出した使用済み1種2号絶縁油に、KC−400(4塩化ビフェニール、鐘淵化学(株)製)を10ppmになるように添加した実油2.5Lを用意した。これを実施例1と同様、図1に概略図を示すPCB分解装置を用いて脱塩素化を行った。1種2号実油100ml、アルカリ物質として日本曹達製KOHフレーク(95%)を乳鉢ですりつぶしたもの0.6gと水素供与性溶媒として和光純薬製イソプロピルアルコール(IPA)40mlとを3000rpmのホモミキサーで20分攪拌して混液としたもの、及び、触媒としてパラジウムを5%担持した活性炭(Pd/C:小島化学製)8.0gを、内容量200mlの三つ口フラスコ2に導入した。
前記フラスコ2に前記各物質の混合物を導入後に窒素ガスでフラスコ2内部ガスを置換した後、マグネッチックスターラーで混合物を攪拌しながら、温度が60℃一定となるように、周波数2.45GHz、最大出力650Wのマイクロ波を、電気的に制御しながら60分ないし360分照射した。反応中も窒素ガスを50ml/minで流した。
(評価方法)
反応前後の溶液を、Sep−Pak前処理を施してから、DB1(J&Wサイエンティフィック製)をキャピラリーカラムとする(株)島津製作所製のガスクロマトグラフィー質量分析計QP5050(以下、「GC−MS」)にかけ、PCBのピーク面積の変化から脱塩素化(分解率)を確認した。
実施例1及び比較例1の実験条件、評価結果を表1にまとめて示す。図2に反応時間とPCB濃度との関係を示す。
Figure 2006116027
表1の結果から、実油をシリカゲルに接触させた後に脱塩素化することにより、シリカゲルに接触させなかった場合に比べて、イソプロピルアルコールの量が少ないにもかかわらず、PCBの分解速度が格段に早くなることがわかった。
本実施例で用いたマイクロ波によるPCB分解実験装置の概略図である。 反応時間と油中のPCB濃度の関係を示すグラフである。
符号の説明
1 マイクロウェーブ発生装置
2 三つ口フラスコ
3 温度計
4 ジムロート冷却管

Claims (6)

  1. 難分解性有機ハロゲン化合物を含有する廃油類を、多孔質体からなる吸着剤に接触させることにより、前記廃油類に含まれる難分解性有機ハロゲン化合物の分解反応阻害物質を除去することを特徴とする汚染油の処理方法。
  2. 難分解性有機ハロゲン化合物を含有する廃油類を、多孔質体からなる吸着剤に接触させた後、脱塩素化処理することを特徴とする汚染油の処理方法。
  3. 吸着剤接触後の廃油類に水素供与性溶媒及びアルカリ化合物を添加し、触媒存在下で脱塩素化処理することを特徴とする請求項2に記載の汚染油の処理方法。
  4. 前記触媒が、担体に金属を担持させた化合物の中から選ばれる少なくとも1種の触媒であることを特徴とする請求項3に記載の汚染油の処理方法。
  5. 前記水素供与性溶媒が、複素環式化合物、アミン系化合物、アルコール系化合物、ケトン系化合物及び脂環式化合物からなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物であることを特徴とする請求項3又は4に記載の汚染油の処理方法。
  6. 前記多孔質体が、活性炭、珪酸塩、活性白土、酸性白土、天然ゼオライト、合成ゼオライト、シリカ、シリカゲル、ミクロポーラスシリケート及びイオン交換樹脂の中から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の汚染油の処理方法。
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