JP2006116007A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示手段にて趣向の凝らした演出を現出させることができる遊技機を提供する。
【解決手段】遊技者による遊技に基づいて抽選を行う抽選手段410と、該抽選手段410によって行われた抽選の結果に基づいて遊技者に有利な有利遊技状態を発生させる有利遊技状態発生手段430と、図柄を表示することで前記抽選手段410の抽選結果に関する情報を遊技者に提供する表示手段(演出表示装置115)と、該表示手段(演出表示装置115)にて、前記図柄を変動させた後に確定させる変動演出を現出させる変動演出現出手段510と、変動演出中の前記表示手段(演出表示装置115)にて、前記変動演出とは異なる態様の付加演出を複数のタイミングで現出可能とした付加演出現出手段520とを備える。
【選択図】図24

Description

本発明は、ぱちんこ遊技機(一般的に「パチンコ機」とも称する)や回胴式遊技機(一般的に「パチスロ機」とも称する)等の遊技機に関するものであり、詳しくは、図柄を表示する表示手段を備える遊技機に関するものである。
従来、遊技者の遊技に基づいて抽選を行い、この抽選の結果に基づき、例えば、遊技機の遊技に用いられる遊技媒体を多量に獲得できる状態等、遊技者にとって有利な遊技状態を発生させる遊技機が知られている。例えば、パチンコ機では、抽選結果が「大当り」の当選であると、通常では閉鎖されている入賞口を開放する等して、遊技者者が遊技媒体である遊技球を多量に獲得できるような状態となるように作動する。また、パチスロ機では、抽選結果が「ボーナス」の当選であると、回転して停止する複数のリールを、各リールに描かれたボーナス絵柄を遊技者が揃えることができるように制御する等して、遊技者者が遊技媒体であるメダルを多量に獲得できるような状態となるように作動する。
また、このような遊技機として、数字、文字、記号、キャラク等の単体の絵文字等からなる図柄や、単体の絵文字等を図柄単位として、複数の図柄単位を組合せた集合体からなる図柄等、適宜の図柄を表示する液晶表示装置やドットマトリックス表示装置等の表示手段を備え、この表示手段にて図柄を表示することで、大当りの当選やボーナスの当選等の抽選結果に関する情報を遊技者に提供する遊技機が知られている。
ここで、遊技機としてのパチンコ機を代表的に例示すると、パチンコ機では、抽選が行われる毎に表示手段に表示される図柄を更新して、更新された図柄によって、抽選結果が大当りである当選であるか、或いは、大当りではない落選であるかを、遊技者に明示している。また、このような遊技機では、表示手段にて図柄を更新して表示するに際して、前回表示された図柄を単に更新して新たな図柄を表示するのではなく、図柄を変動させた後に確定させるといった変動演出を伴って図柄を更新することが一般的に行われている。特に、表示手段に表示される図柄が、複数の図柄単位を組合せた図柄であり、抽選結果が当選であると、表示手段にて、当選図柄として図柄単位が特定の組合せとなった図柄を表示する遊技機では、変動中の各図柄単位を順次停止させて確定して表示するといった変動演出を現出させ、しかも、最後に確定される図柄単位の変動中に、既に確定された図柄単位の組合せが上記特定の組合せを充足している場合には、最後の図柄単位が変動中に、例えば、最後の図柄単位が確定するまでの時間を長くしたり、既に確定された図柄単位や変動中の図柄単位等の適宜の図柄単位の形状や色を変えたり、種々のキャラクターを登場させて活躍させたりする等の特別な演出である「リーチ演出」を現出させることが通常行われている。
特開2002−210128号公報
なお、遊技機の表示手段としては、抽選結果が「大当り」や「ボーナス」等の当選であるか落選であるかを抽選が行われる毎に明示するものばかりでなく、既に行われた抽選の結果を、複数回に渡る図柄の更新後に明示したり、数ゲームに渡って図柄を変動させた後に確定させたり、抽選が行われたゲームの数ゲーム後に図柄を更新することで明示するものもある。また、抽選結果を明確に表示するばかりでなく、抽選結果が当選である可能性が高いことを図柄の表示によって示唆するものある。よって、表示手段は、抽選結果に関する情報を遊技者に提供するものとして定義することができる。
また、抽選としては、「大当り」や「ボーナス」等、遊技者にとって有利な遊技状態を発生させるか否かを判定するものばかりでなく、別途に行われた抽選によって、遊技者にとって有利な遊技状態を発生させる権利が既に取得されている場合に、この権利を何時発動させるか、例えば、何ゲーム後に発動させるかを決定するものもある。よって、遊技者にとって有利な遊技状態は、抽選の結果に基づいて発生されるものであると定義することができる。
このように遊技機では、表示手段に表示される図柄を更新するに際して、変動演出を現出させたり、変動演出中にリーチ演出を現出させたりすることで、淡々と進行して無味乾燥となりがちな遊技に趣向を凝らし、遊技者に遊技を楽しませているのであるが、遊技者からは、常に、より趣向の凝らされた遊技機が要望されている。特に、近年の遊技機では、表示手段での図柄の更新が遊技の重要な役割を果たしており、遊技する遊技機を遊技者が選択する上で、表示手段にて現出される演出が面白いものであるか否かが大きな判断要素となっている。よって、遊技機として、表示手段にて現出される演出について、より趣向の凝らされたものが要望されているのが実状である。
そこで、本発明は、上記の実状に鑑み、表示手段にて趣向の凝らした演出を現出させることができる遊技機の提供を課題とするものである。
手段1:
遊技者による遊技に基づいて抽選を行う抽選手段と、
該抽選手段によって行われた抽選の結果に基づいて遊技者に有利な有利遊技状態を発生させる有利遊技状態発生手段と、
図柄を表示することで前記抽選手段の抽選結果に関する情報を遊技者に提供する表示手段と、
該表示手段にて、前記図柄を変動させた後に確定させる変動演出を現出させる変動演出現出手段と、
変動演出中の前記表示手段にて、前記変動演出とは異なる態様の付加演出を複数のタイミングで現出可能とした付加演出現出手段と
を備えることを特徴とする遊技機。
ここで、「有利遊技状態」とは、通常の遊技状態よりも遊技者に有利となる状態を意味ものであり、以下のように種々の状態を例示できる。
(1)パチンコ機等の遊技機において、開閉駆動される入賞口を、所定回数繰返し開閉させたり、所定時間、あるいは遊技球が所定個数入賞するまで継続して開放させて、遊技球が多量に入賞口に入賞し易くした状態(所謂「大当り状態」)。
(2)パチンコ等の遊技機において、大当り状態が発生する確率を通常よりも高確率とした状態、所謂「確率変動状態」。
(3)パチンコ機等の遊技機において、遊技球の入賞や通過により大当り状態を発生させるか否かの抽選を行う抽選用の入球装置を、通常よりも遊技球が入球し易い状態とし、大当りの抽選が通常よりも頻繁に行われるようにした状態、所謂「時間短縮状態」。
(4)パチスロ等の遊技機において、所定ゲームの間、遊技媒体であるメダルの払出しを行う絵柄にてドラムが停止され易くした状態、所謂「ボーナスゲーム状態」。
(5)パチスロ機等の遊技機において、ボーナスゲーム状態が発生する確率を通常よりも高確率とした状態、所謂「確率変動状態」。
(6)パチスロ機等の遊技機において、回転する複数のリールが全て停止して各リールに描かれた絵柄がボーナス絵柄で揃う等、ボーナスゲームを発動させる契機のリール表示となるようにリールを制御する状態、所謂「ボーナスゲーム発動可能状態」。
また、「表示手段」としては、液晶表示装置、EL表示装置、プラズマ表示装置、CRT、ドットマトリックス表示装置、7セグメントRED表示装置等を例示することができる。そして、表示手段にて表示される「図柄」としては、数字、文字、記号、キャラクタ、物品等の単体の絵文字等や、これらの単体の絵文字等を組合わせた集合体等を例示できるが、これに限らず、表示手段での表示によって何らかの情報を遊技者に認識させることができる描写であればよい。
また、「図柄の変動」とは、順次並べられた単体の絵文字等をスクロールさせたり、キャラクタ等を登場させて絵文字等を差換えたり、キャラクタ自体を野球や格闘技等の競技で活躍させたりすることで、表示手段にて、図柄の描写が他の図柄の描写に変更される状態を示すものである。そして、「図柄の確定」とは、動作中の絵文字等を停止させたり、絵文字等自体に動きはあるものの、その絵文字等が他の絵文字等には変わらないように表示したり、キャラクターによる競技の勝敗を決定させたりした描写を行う等して、変動後の最終的な図柄を表示手段に表示することを示す。換言すれば、例えば、抽選結果が当選又は落選であることを示す情報や、抽選結果が当選である可能性が高い又は低いことを示す情報等、抽選結果に関する情報を、遊技者が認識して決定付けできるように、表示手段にて図柄を表示することを示すものである。
上記手段では、変動演出を伴う図柄の変動中において、変動演出とは異なる態様の付加演出が現出する可能性があり、しかも、この付加演出は、図柄の変動中に複数のタイミングで現出する可能性がある。よって、遊技者は、何時、付加演出が現出するか予測することができず、図柄の変動中に表示手段から目を離せず表示手段を注視して、表示手段での演出を楽しむことができる。そして、このような演出は、従来の遊技機にはない新たな演出である。従って、上記手段によれば、表示手段にて趣向の凝らした演出を現出させることができる。
手段2:
手段1の構成において、
前記表示手段は、前記抽選手段の抽選結果が前記有利遊技状態を発生させる条件を充足している場合に当選図柄を表示する一方で、条件を充足していない場合に落選図柄を表示することで、抽選結果の当落を遊技者に明示するものであり、
前記付加演出現出手段は、前記抽選手段の抽選結果に応じた異なる選出割合にて複数種類の中から付加演出を選出する抽選結果対応付加演出選出手段を有するものである
ことを特徴とする遊技機。
上記手段では、抽選結果が当選であれば表示手段に当選図柄が表示されるため、遊技者は、遊技中において、当然、当選図柄が表示されることを期待する。一方で、図柄の変動中に現出される付加演出が、抽選結果に無関係ではなく、抽選結果に応じた異なる選出割合にて選出されることから、現出した付加演出によっては、表示手段に当選図柄が表示されるに至る期待感が異なることになる。ここで、抽選結果が当選であれば選出され易く、落選であれば選出され難い付加演出であれば、期待値の高い付加演出となり、逆に、抽選結果が当選であれば選出され難く、落選であれば選出され易い付加演出であれば、期待値の低い付加演出となる。なお、期待値とは、数値的に示すことができるものであり、例えば、特定の付加演出が現出する場合に、その特定の付加演出が、当選時には9/10の選出割合にて選出され、落選時には1/10の選出割合で選出されるものであれば、その特定の付加演出は、現出することで当選の可能性が90%である付加演出、換言すれば、当選の期待値が90%の付加演出となる。
このような付加演出が現出する遊技機では、遊技者は、当選図柄が表示されることばかりでなく、図柄の変動中において現出される付加演出に対しても興味を抱く。そして、付加演出は、図柄の変動中に複数のタイミングで現出する可能性があるため、遊技者は、期待値の高い付加演出が何時現出するか予測できず、図柄の変動中であっても、表示手段から目を離せず、「何時、付加演出が出るのか」、「どのような付加演出が出るのか」、「期待値の高い付加演出が出て欲しい」、「期待値の高い付加演出は未だ出ないのか」等といった気持ちで、ワクワク、ドキドキしながら、表示手段を注視して遊技を楽しむことができ、また、現出した付加演出によって一喜一憂することができる。
手段3:
手段2の構成において、
前記抽選結果対応付加演出選出手段は、付加演出を現出させるタイミングに応じてグループ分けされた複数の付加演出グループの中から、現出させるタイミングに応じた付加演出を選出するものである
ことを特徴とする遊技機。
ここで、複数種類の付加演出を、個々の付加演出が重複しないように複数のグループにグループ分けしてもよく、少なくとも二つのグループ或いは全てのグループ等、複数のグループに、共通する付加演出が含まれるようにグループ分けしてもよく、少なくとも二つのグループ或いは全てのグループ等、複数のグループに属する付加演出が全て同一で、グループ毎に、選出する付加演出の選出割合を異ならせるようにしてもよい。
上記構成は、抽選結果対応付加演出選出手段の構成を好適な態様に特定したものであり、タイミングに応じた付加演出を現出させることができ、上記手段の遊技機を、好適に実現することができる。
手段4:
手段2又は手段3の構成において、
前記表示手段は、複数の図柄単位の組合わせを図柄とし、図柄単位が特定の組合わせとなった図柄を当選図柄として、図柄単位が特定の組合せ以外となった図柄を落選図柄として、夫々表示するものであり、
前記変動演出現出手段は、前記変動演出として、前記複数の図柄単位を変動させた後に順次確定させる変動演出を現出させるものであり、
該変動演出は、最後の図柄単位を確定させる前の段階にて既に確定させた図柄単位が前記特定の組合せを充足する状態で行われるリーチ演出を含み、
前記付加演出現出手段は、前記リーチ演出が現出する前の段階にて付加演出を現出させるものである
ことを特徴とする遊技機。
パチンコ機等の遊技機としては、当選図柄として、例えば、3つの図柄単位が「7、7、7」といったように、全ての図柄単位が揃った図柄を採用し、複数の図柄単位を夫々変動させた後に順次確定して表示するものが、一般的に知られている。そして、このような遊技機では、順次確定して表示された二つの図柄単位が揃っている等、既に確定させた図柄単位が当選図柄を充足する状態(以下、「リーチ状態」という)にて、種々のキャラクターを登場させて活躍させる等のリーチ演出が、通常、行われており、このリーチ演出を経た後に、抽選結果が当選であれば、当選図柄である「大当り図柄」を表示したり、或いは、抽選結果が落選であれば、落選図柄である「外れ図柄」を表示している。なお、変動中の図柄がリーチ状態とならず、リーチ演出といった特別な演出を伴わずに落選図柄を表示する態様は、単純に落選図柄を表示する態様であり、単に「外れ」と称され、変動中の図柄がリーチ状態となり、リーチ演出を伴うものの最終的に落選図柄を表示する態様は、「外れリーチ」や「特殊外れ」と称される。
このような遊技機では、リーチ演出が遊技内容全体の重要な役割を果たしており、遊技者は、リーチ演出が開始されると、当選図柄が表示されるに至る期待感が高まり、リーチ演出の開始以降の展開に興味を抱いて表示手段での表示を注視する。しかしながら、表示手段にてリーチ状態の図柄が表示される前の段階では、遊技者は、リーチ状態になるか否かに関心を示す程度であり、表示手段での表示に興味をさほど抱くことができず、遊技を楽しむことができない。
これに対して、上記構成では、リーチ演出が開始される前の段階にて、付加演出を現出させることから、リーチ演出が開始される前の段階においても、遊技者に、表示手段での表示に興味を抱かせることができ、遊技を楽しませることができる。
手段5:
手段2から手段4までの何れか一つの構成において、
前記表示手段は、複数の図柄単位の組合わせを図柄とし、図柄単位が特定の組合わせとなった図柄を当選図柄として、図柄単位が特定の組合せ以外となった図柄を落選図柄として、夫々表示するものであり、
前記変動演出現出手段は、前記変動演出として、前記複数の図柄単位を変動させた後に順次確定させる変動演出を現出させるものであり、
前記付加演出現出手段は、前記変動演出にて最初の図柄単位が確定される前の段階にて付加演出を現出させるものである
ことを特徴とする遊技機。
最初の図柄単位が確定される前の状態、換言すれば、全ての図柄単位が変動中の状態は、図柄が更新されることを単に示すだけの状態であり、この状態において表示手段での表示内容に大きな意義を与えることができず、表示手段での表示が、無味乾燥な表示となり勝ちである。
これに対して、上記手段では、無味乾燥とした表示になり勝ちな全ての図柄単位の変動中に、付加演出といった遊技者に興味を抱かせる演出を現出させることができ、この演出により遊技者に遊技を楽しませることができる。
手段6:
手段1から手段5までの何れか一つの構成において、
前記変動演出現出手段により現出させる変動演出の変動パターンとして、前記抽選手段の抽選結果に基づいて複数種類の中から変動パターンを選出する変動パターン選出手段を備え、
前記付加演出現出手段は、複数種類の中から、選出された変動パターンに応じた付加演出を選出する変動パターン対応付加演出選出手段を有するものである
ことを特徴とする遊技機。
上記構成は、付加演出現出手段の構成を好適な態様に特定したものであり、変動演出の変動パターンに応じた付加演出を現出させることができ、上記手段の遊技機を、好適に実現することができる。
手段7:
手段1から手段6までの何れか一つの構成において、
前記付加演出現出手段は、付加演出として現出体を前記表示手段に現出させるものであり、複数種類の中から前記現出体の現出パターンを選出する現出パターン選出手段と、複数種類の中から、選出された現出パターンに応じた前記現出体を選出する現出体選出手段とを有するものである
ことを特徴とする遊技機。
ここで、現出体とは、漫画やアニメに登場する人物や動植物等のキャラクタ、置物や食物や雑貨類等の物品、グラフや数値等の指数表現物等、表示手段にて表示される表示対象物を示すものである。
上記構成は、付加演出現出手段の構成を好適な態様に特定したものであり、付加演出にて表示される表示対象物である現出体を、その現出パターンに応じて現出させることができ、上記手段の遊技機を、好適に実現することができる。
手段8:手段7の構成において、
前記現出パターンは、演出自体の進行中に複数のタイミングでハプニング事象を突発させるハプニング演出のハプニングパターンであり、
前記現出体は、前記ハプニング事象として現出されるものである
ことを特徴とする遊技機。
ここで、ハプニング演出とは、変動演出中に行われる表示手段での演出の一つであり、例えばキャラクタが登場して様々な行為を行う様子を描写する等といった演出の最中に、それまでの演出の展開とは無関係に、或いは、何らかの関係の下に、例えば、物品が突如落下してきたり、キャラクタが他のキャラクタや物品と突如衝突したりする描写を行う等して、唐突的に事象を発生させるようにした演出を示すものである。そして、ハプニング事象とは、上述の唐突的に発生する事象を示すものである。
例えば、キャラクタによって行われる競技を描写する態様では、遊技者は、競技の進行に伴い、キャラクタが、競技に勝つ、負ける、或いは、引き分ける、といったように、その後の展開内容を予測できることから、このような描写を付加演出とすると、付加演出自体が単調となり、付加演出の面白みが低下する虞がある。
これに対して、上記構成では、ハプニング演出中に、ハプニング事象として、ハプニングパターンに応じた現出体が現出するため、現出体の現出によって、遊技者を驚愕させることができ、遊技の面白みを向上させることができる。
手段9:
手段1から手段8までの何れか一つの構成において、
前記表示手段とは別途に、特別図柄の表示によって、前記抽選手段の抽選結果が前記有利遊技状態を発生させる条件を充足する当選であるか、或いは、条件を充足しない落選であるか、を遊技者に明示する特別図柄表示手段
を備えることを特徴とする遊技機。
ここで、「特別図柄表示手段」としては、液晶表示装置、EL表示装置、プラズマ表示装置、CRT、ドットマトリックス表示装置、7セグメントRED表示装置等を例示することができる。そして、特別図柄表示手段にて表示される「特別図柄」としては、数字、文字、記号、キャラクタ、物品等の単体の絵文字等や、これらの単体の絵文字等を組合わせた集合体等を例示できるが、これに限らず、特別図柄によって、抽選結果を遊技者に正確に認識させることができる表示であればよい。また、特別図柄表示手段は、絵文字等を可変表示できるものに限らず、ランプやLED等の点灯装置を用いたものであり、単体の点灯装置の点灯又は消灯によって、或いは、複数の点灯装置の点灯又は消灯の組合せによって、特別図柄を構成するものであってもよい。さらに、可動する部材を用いたものであり、部材の表面に描かれた図柄や、部材の位置等によって、特別図柄を構成するものであってもよい。
表示手段を、図柄の表示によって抽選結果が当選であるか落選であるかを明示するものとしてもよいが、このような態様では、表示手段によって抽選結果を、正確に且つ一義的に明示することが要求される。しかしながら、例えば、表示手段をコンピュータによって作動させる場合に、プログラムの実行に際して生じたバグや、何らかの不具合による誤作動によって、抽選結果を、正確且つ一義的に明示することができなくなり、遊技者に誤解を与えてしまうといった問題が生じる虞がある。特に、表示手段での表示によって、多種多様な演出を表現する場合には、上述した問題が生じ易い。また、表示手段が、ギア機構やリンク機構等の機械的機構によって作動するものであっても、同様である。
一方、抽選結果を明示することが要求される遊技機において、表示手段によって抽選結果を明示することとすると、当然、表示手段によって抽選結果を明示せざるを得なくなり、表示手段にて、抽選結果に関する多種多様な情報を提供することができなくなり、表示手段の汎用性が低下してしまう。
これに対して、上記構成では、表示手段とは別途の特別図柄表示手段を備えるため、表示手段に誤作動が生じても、遊技者は、特別図柄表示手段によって、抽選結果を確認することができ、誤解を生じ難くなる。また、表示手段を、抽選に関する演出用の表示を行うものとして用いることができることになるため、この表示手段にて、抽選結果に関する多種多様な情報を提供することが可能となり、表示手段の汎用性を向上させることもできる。
なお、上記構成は、表示手段として、図柄の表示によって抽選結果を明示するものを排除するものではなく、表示手段が、特別図柄表示手段と同じく、抽選結果を明示するものであることを包含する構成である。
手段10:
手段9の構成において、
前記抽選手段、前記有利遊技状態発生手段、及び、前記特別図柄表示手段を制御する主基板と、
該主基板からの制御情報コマンドに基づいて前記表示手段を制御する周辺基板と
を備えることを特徴とする遊技機。
上記構成では、遊技機における制御が、コンピュータを用いてなる主基板とコンピュータを用いてなる周辺基板とで分担される。そして、主基板にて、夫々、遊技の実態において特に重要な部分である抽選手段、有利遊技状態発生手段、及び、特別図柄表示手段の制御を行う。一方、この主基板からの制御情報コマンドに基づいて、周辺基板にて、遊技の演出に重要な役割を果たす表示手段の制御が行われる。よって、主基板の負担を大きくすることなく、表示手段にて、遊技者の要望に対応した多彩な演出を容易に実現させることができる。
手段11:
手段1から手段10までの何れか一つの構成において、パチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機。
ここで、パチンコ遊技機とは、操作ハンドルの操作に対応して発射装置から遊技球を発射し、多数の障害釘、センター役物、始動口、大入賞口、及び表示手段等が組み込まれた遊技領域に遊技球を導くとともに、始動口や大入賞口への入賞に伴い所定数の遊技球を賞球として払い出すものである。また、始動口への入賞を契機として特別図柄表示手段において特別図柄を変動させるとともに、内部的に行われる抽選結果に応じて図柄の変動を停止させるものである。また、特別図柄の変動中、複数の装飾図柄からなる装飾図柄列を変動表示させるとともに、所定のタイミングでキャラクタ等を現出させる演出表示手段が設けられる場合もある。
この手段によると、パチンコ遊技機において、上述した手段の何れかの作用効果を奏することができる。
手段12:
手段1から手段10までの何れか一つの構成において、停止操作機能付きスロットマシーンであることを特徴とする遊技機。
ここで、停止操作機能付きスロットマシーンとは、遊技媒体としてメダルを使用し、メダルの投入後、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に応じて複数の図柄からなる図柄列を変動表示させるとともに、その後、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に応じて図柄列の変動を停止させるものである。なお、所定時間が経過しても停止用操作手段が操作されない場合には、所定時間経過したことに応じて図柄列の変動を停止させるものであってもよい。そして、図柄列の変動停止時における図柄の組合わせが特定の条件を満たす場合に、遊技者に有利な特別有利状態としてメダルを払い出すものである。
この手段によると、停止操作機能付きスロットマシーンにおいて、上述した手段の何れかの作用効果を奏することができる。
手段13:
手段1から手段10までの何れか一つの構成において、パチンコ遊技機と停止操作機能付きスロットマシーンとを融合させてなる遊技機であることを特徴とする遊技機。
ここで、「パチンコ遊技機と停止操作機能付きスロットマシーンとを融合させてなる遊技機」とは、複数個(例えば5個)の遊技球を1単位として投入した後、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に応じて複数の図柄からなる図柄列を変動表示させるとともに、その後、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に応じて図柄列の変動を停止させるものである。なお、所定時間が経過しても停止用操作手段が操作されない場合には、所定時間経過したことに応じて図柄列の変動を停止させるものであってもよい。そして、図柄列の変動停止時における図柄の組合わせが特定の条件を満たす場合に、遊技者に有利な特別有利状態として遊技球を払い出すものである。
この手段によると、パチンコ遊技機と停止操作機能付きスロットマシーンとを融合させてなる遊技機において、上述した手段の何れかの作用効果を奏することができる。
本発明の遊技機によれば、表示手段にて趣向の凝らした演出を現出させることができる。
以下、本発明の一実施形態であるパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)を、図面に基づいて詳細に説明する。
[パチンコ機の全体構成について] 図1に基づき説明する。
図1はパチンコ機の外枠の一側に本体枠が開かれその本体枠の一側に前面枠が開かれた状態を示す斜視図である。なお、図1においては遊技領域における装飾部材が省略された図を示している。
パチンコ機1は、外枠2、本体枠3、前面枠4、及び遊技盤5等を備えて構成されている。外枠2は、上下左右の木製の枠材によって縦長四角形の枠状に形成され、同外枠2の前側下部には、本体枠3の下面を受ける下受板6を有している。外枠2の前面の片側には、ヒンジ機構7によって本体枠3が前方に開閉可能に装着されている。なお、外枠2は、樹脂やアルミニウム等の軽金属によって形成されていてもよい。
[本体枠の構成について] 図2及び図4に基づき説明する。
図2はパチンコ機1の前側全体を示す正面図であり、図4はパチンコ機1の本体枠3と遊技盤5とを分離して斜め右上前方から示す斜視図である。
本体枠3は、前枠体11、遊技盤装着枠12及び機構装着体13を合成樹脂材によって一体成形することで構成されている。本体枠3の前枠体11は、外枠2(図1参照)の前側の下受板6を除く外郭形状に対応する大きさの矩形枠状に形成されている。そして、前枠体11の片側の上下部には、本体枠側ヒンジ具15が固定されており、外枠2の片側の上下部に固定された外枠側ヒンジ具14に対してヒンジピン及びヒンジ孔によって開閉回動可能に装着されている。すなわち、外枠側ヒンジ具14、本体枠側ヒンジ具15、ヒンジピン及びヒンジ孔によってヒンジ機構7が構成されている。
前枠体11の前側において、遊技盤装着枠12よりも下方に位置する前枠体11の前下部左側領域にはスピーカボックス部16が一体に形成され、そのスピーカボックス部16の前側開口部には、同開口部を塞ぐようにしてスピーカ装着板17が装着されている。そして、スピーカ装着板17にはスピーカ18が装着されている。また、前枠体11前面の下部領域内において、その上半部分には発射レール19が傾斜状に装着されている。また、前枠体11前面の下部領域内の下半部分には下部前面板30が装着されている。そして、下部前面板30の前面の略中央部には、遊技球を貯留可能な下皿31が設けられ、右側寄りには操作ハンドル32が設けられ、左側寄りには灰皿33が設けられている。なお、下皿31には、遊技球を下方に排出するための球排出レバー34が配設されている。
[前面枠の構成について] 図1及び図2に基づき説明する。
前枠体11の前面の片側には、その前枠体11の上端から下部前面板30の上縁にわたる部分を覆うようにして、前面枠4がヒンジ機構36によって前方に開閉可能に装着されている。また、前面枠4の略中央部には、遊技盤5の遊技領域37を前方から透視可能な略円形の開口窓38が形成されている。また、前面枠4の後側には開口窓38よりも大きな矩形枠状をなす窓枠39が設けられ、その窓枠39にはガラス板、透明樹脂板等の透明板50が装着されている。また、前面枠4の前面の略全体は、ランプ等が内設された前面装飾部材によって装飾され、同前面枠4の前面の下部には上皿51が形成されている。詳しくは、開口窓38の周囲において、左右両側部にサイド装飾装置52が、下部に上皿51が、上部に音響電飾装置53が装着されている。サイド装飾装置52は、ランプ基板が内部に配置され且つ合成樹脂材によって形成されたサイド装飾体54を主体として構成されている。サイド装飾体54には、横方向に長いスリット状の開口孔が上下方向に複数配列されており、該開口孔には、ランプ基板に配置された光源に対応するレンズ55が組み込まれている。音響電飾装置53は、透明カバー体56、スピーカ57、スピーカカバー58、及びリフレクタ体(図示しない)等を備え、これらの構成部材が相互に組み付けられてユニット化されている。
[施錠装置の構成について] 図1及び図4に基づき説明する。
前枠体11のヒンジ機構36に対して反対側となる自由端側の後側には、外枠2に対し本体枠3を施錠する機能と、本体枠3に対し前面枠4を施錠する機能とを兼ね備えた施錠装置70が装着されている。すなわち、この実施形態において、施錠装置70は、外枠2に設けられた閉止具71に係脱可能に係合して本体枠3を閉じ状態に施錠する上下複数の本体枠施錠フック72と、前面枠4の自由端側の後側に設けられた閉止具73に係脱可能に係合して前面枠4を閉じ状態に施錠する上下複数の扉施錠フック74と、パチンコ機1の前方から鍵が挿入されて解錠操作可能に、前枠体11及び下部前面板30を貫通して露出されたシリンダー錠75と、を備えている。そして、シリンダー錠75の鍵穴に鍵が挿入されて一方向に回動操作されることで本体枠施錠フック72と外枠2の閉止具71との係合が外れて本体枠3が解錠され、これとは逆方向に回動操作されることで、扉施錠フック74と前面枠4の閉止具73との係合が外れて前面枠4が解錠されるようになっている。
[遊技盤装着枠及び遊技盤の構成について] 図1、図3、図4、及び図5に基づき説明する。
図3は遊技領域37の構成を示す拡大正面図であり、図5はパチンコ機1の後側全体を示す背面図である。
図1及び図4に示すように、本体枠3の遊技盤装着枠12は、前枠体11の後側に設けられかつ遊技盤5が前方から着脱交換可能に装着されるようになっている。遊技盤5は、遊技盤装着枠12の前方から嵌込まれる大きさの略四角板状に形成されている(図11参照)。遊技盤5の盤面(前面)には、外レール76と内レール77とを備えた案内レール78が設けられ、その案内レール78の内側に遊技領域37が区画形成されている。なお、発射レール19と案内レール78との間には、所定の隙間が設けられており、発射された遊技球が案内レール78を逆戻りした場合には、その遊技球は、その隙間から排出され下皿31に案内されるように構成されている。また、遊技盤5の前面には、その案内レール78の外側領域において、合成樹脂製の前構成部材79が装着されている。
図3に示すように、遊技領域37内には多数の障害釘(参照符号なし)が所定のゲージ配列をなして設けられているほか、その途中の適宜位置に風車90が設けられている。遊技領域37のほぼ中央位置には、センター役物91が配設されており、このセンター役物91のデザインによってパチンコ機1の機種やゲームコンセプト等が特徴付けられている。
センター役物91は全体として額縁状の装飾体から構成されており、その上縁部にはキャラクタの頭部をデザインした、キャラクタ体92が一体的に取り付けられている。なお、このキャラクタ体92は、旋回可能な可動役物として機能している。さらに、キャラクタ体92の左右には別のキャラクタをデザインした装飾体93が配設されている。
また、センター役物91の上縁部または左右側縁部には、図示しないワープ入口とともにワープ通路が形成されており、遊技盤面に沿って流下する遊技球がワープ入口に入り込むと、ワープ通路を通じてセンター役物91の内側に取り込まれるようになっている。
センター役物91の内側には、その下縁部に球受け棚94(ステージとも称する)が形成されており、この球受け棚94は前後方向に一定の奥行きを有している。ワープ通路を通って取り込まれた遊技球はセンター役物91の内側へ放出され、球受け棚94に誘導される。球受け棚94はその上面にて遊技球を転動させ、その動きにいろいろな変化を与えて遊技に面白みを付加する。
また、センター役物91の下縁部には、その中央位置に球誘導路95が形成されており、この球誘導路95への入口(図示しない)は球受け棚94の上面に形成されている。球受け棚94から球誘導路95の入口に落下した遊技球は、そのまま球誘導路95を通って下方に案内される。
一方、球誘導路95の出口は正面に向けて開口しており、この出口から放出された遊技球は、ほぼ真下に向かって落下する。遊技領域37には、球誘導路95の直ぐ下方位置に入球装置96が配置されており、この入球装置96に遊技球が入球すると始動入賞となる。したがって、球誘導路95から放出された遊技球は、相当高い確率で始動入賞することができるものとなっている。入球装置96は左右一対の可動片97を有しており、これら可動片97を左右に拡開させて入球確率を高くすることが可能となっている。
また遊技領域37には、上記の入球装置96のさらに下方位置にアタッカ装置98が配設されており、このアタッカ装置98は開閉部材99を前後方向に開閉動作させることにより大入賞口を開閉させる。
また、センター役物91の下縁部には、特別図柄表示器(詳細は後述する)として機能する四つのLED110と、抽選の保留状態を示す四つのLED(保留球ランプ)111とが設けられている。四つの保留球ランプ111は、「大当り」の抽選において、保留回数分(最大4回)だけ点灯するようになっている。また、これらの下方には、始動ゲート口113への遊技球7の通過による抽選結果を表示する普通図柄表示器112a、及び抽選状態を表示する状態表示器112b等が設けられている。
その他、遊技領域37には始動ゲート口113や一般入賞口114等が配設されている。また、センター役物91の内側には演出表示装置115が配設されており、この演出表示装置115では、例えば動画や映像等の画像、或いは可動部材の動作等による演出表示が行われる。なお、演出表示装置115としては、液晶表示装置、EL表示装置、プラズマ表示装置、及びCRT等の表示装置を例示することができる。演出表示装置115の表示面はセンター役物91の後側においてその開口窓に臨んで装着されており、センター役物91は、遊技盤5の中央部に貫設された組付孔に嵌込まれ、センター役物91の後部及び演出表示装置115の表示装置制御基板116(図10参照)を有する表示装置制御基板ボックス117は遊技盤5の後側に突出して配設されている。ここで、演出表示装置115が本発明の表示手段に相当する。
一方、図5に示すように、遊技盤5の後側下部には、その中央部から下部にわたる部分において、各種入賞装置に流入した遊技球を受けかつその遊技球を所定位置まで導く集合樋としての機能とボックス装着部としての機能を兼ね備えたボックス装着台118が設けられている。このボックス装着台118には、音声制御基板、ランプ制御基板等の副制御基板119が収納された副制御基板ボックス130が装着され、その副制御基板ボックス130の後側に重ね合わされた状態で、主制御基板131が収納された主制御基板ボックス132が装着されている。さらに、遊技盤5の後側に対しボックス装着台118、副制御基板ボックス130及び主制御基板ボックス132がそれぞれ装着された状態において、本体枠3の遊技盤装着枠12の前方から遊技盤5を嵌込んで装着できるように、遊技盤5の外郭より外側にはみ出すことなくボックス装着台118、副制御基板ボックス130及び主制御基板ボックス132が配置されている。
[本体枠の機構装着体、球タンク及びタンクレールの構成について] 図8及び図9に基づき説明する。
図8はパチンコ機1の本体枠3に各種部材が組み付けられた状態を斜め右上後方から示す斜視図であり、図9は本体枠3単体を斜め右上後方から示す斜視図である。
本体枠3の機構装着体13には、タンク装着部133、レール装着部134、及び払出装置装着部135等がそれぞれ形成され、タンク装着部133には球タンク136が装着されている。球タンク136は、透明な合成樹脂材よりなり、島設備から供給される多数の遊技球が貯留可能な上方に開口する箱形状に形成されている。そして、球タンク136の遊技球の貯留状態が球タンク136の後側壁を透して視認可能となっている。また、球タンク136の底板部137の後側隅部には遊技球を放出する放出口138が形成されるとともに、底板部137は放出口138に向けて下傾する傾斜面に形成されている。
本体枠3の機構装着体13には、そのタンク装着部133に下方に接近してレール装着部134が一体に形成され、そのレール装着部134にレール構成部材139が装着されることでタンクレール150が構成されるようになっている。すなわち、この実施形態において、レール装着部134は、本体枠3の上部横方向部分が所定深さ凹まされた状態で形成されており、その凹部の奥側壁をタンクレール150の前壁部151とし、その凹部の下縁部に沿って一端(図9に向かって左端)から他端(図9に向かって右端)に向けて下傾する傾斜状のレール棚155が形成されている。そして、レール棚155の横方向に延びる上向き面をレール受け部158としている。
レール装着部134に装着されてタンクレール150を構成するレール構成部材139は、レール装着部134の前壁部151との間にレール通路を構成する後壁部152と、傾斜状をなす下板部と、その下板部の上面の前後方向中央部に沿って突設されレール通路を前後複数列(この実施形態では前後2列)に区画する仕切り壁(いずれも図示しない)とを一体に備えて形成されている。このレール構成部材139は、レール装着部134に対し適宜の取付手段によって装着され、これによって、前後複数列のレール通路を備えたタンクレール150が構成されている。そして、球タンク136の放出口138から放出(自重によって落下)された遊技球がタンクレール150の前後複数列のレール通路の一端部においてそれぞれ受けられた後、遊技球が自重によってレール通路に沿って転動することでレール通路の他端部に向けて流れるようになっている。また、この実施形態において、レール構成部材139は、透明な合成樹脂材より形成され、これによって、レール通路内の遊技球の流れ状態が、レール構成部材139の後壁部152を透して視認可能となっている。
タンクレール150(レール装着部134)の前壁部151は、遊技盤5の後側に突出する装備品(例えばセンター役物91)における後部の上端部との干渉を避けるため第1空間部を隔てた状態で設けられている。また、この実施形態において、本体枠3の後端部となるレール棚155の後端と、タンクレール150の後壁部は、球タンク136の後側壁と略同一面をなしている。言い換えると、球タンク136の後壁部に対しタンクレール150の後壁部が略同一面となる位置までタンクレール150が遊技盤5の後面より後方に離隔して配置されている。これによって、遊技盤5の後側とタンクレール150の前壁部151との間にセンター役物91の後部との干渉を避けるための第1空間部が設けられるようになっている。
また、タンクレール150の上方には、レール通路を流れる遊技球を上下に重なることなく整列させる整流体156がその上部において軸157を中心として揺動可能に装着されている。この整流体156には、その中央部から下部において錘が設けられている。
[払出装置装着部及び球払出装置の構成について] 図8及び図9に基づき説明する。
本体枠3の機構装着体13の片側寄りの上下方向には、次に述べる球払出装置(球払出ユニット)170に対応する縦長の払出装置装着部135が形成されている。払出装置装着部135は、後方に開口部をもつ凹状に形成されている。また、払出装置装着部135の段差状をなす奥壁部(図示しない)の所定位置には、球払出装置170の払出用モータ172(図4参照)が突出可能な開口部173が形成されている。
払出装置装着部135の凹部に球払出装置170が装着された状態において、遊技盤5との間には、第1空間部と前後方向に略同一レベルとなる第2空間部が設けられている。これによって、レール通路と球通路とが前後方向に略同一レベルで配置されている。また、本体枠3の後端、すなわち払出装置装着部135の周壁部後端、レール棚155の後端、球タンク136、タンクレール150及び球払出装置170のそれぞれの後面は略同一面をなしている。
球払出装置170は、払出装置装着部135の凹部と略同じ大きさの縦長のボックス形状をなし、払い出しに関する各種部品が装着されることでユニット化されている。なお、球払出装置170は、払出装置装着部135の凹部の後方開口部から嵌込まれて適宜の取付手段(例えば、弾性クリップ、係止爪、ビス等の取付手段)によって装着されるようになっている。
また、図示しないが、球払出装置170は、タンクレール150におけるレール通路の出口にそれぞれ連通する流入口を有する球通路が前後複数列(例えば前後2列)に区画されて形成されている。また、その内部に形成された前後複数列の球通路の下流部が二股状に分岐されて前後複数列の賞球及び貸球用球通路と球抜き用球通路とがそれぞれ形成されている。そして賞球及び貸球用球通路と球抜き用球通路との分岐部には、遊技球をいずれかの通路に振り分けて払い出すための回転体よりなる払出部材(図示しない)が正逆回転可能に配設されている。
[本体枠の後側下部の装備について] 図4及び図5に基づき説明する。
本体枠3の前枠体11の後側において、遊技盤装着枠12よりも下方に位置する前枠体11の後下部領域の片側(図5に向かって左側)には、発射レール19の下傾端部の発射位置に送られた遊技球を発射するための発射ハンマー(図示しない)、その発射ハンマーを作動する発射モータ192等が取付基板193に組み付けられてユニット化された発射装置ユニット194が装着されている。また、前枠体11の後下部領域の略中央部には、電源基板195を収容する電源基板ボックス196が装着され、その電源基板ボックス196の後側に重ね合わされた状態で払出制御基板197を収容する払出制御基板ボックス198が装着されている。払出制御基板197は、遊技球を払い出す数を記憶するRAMを備え、主制御基板131から送信される払出用信号に従って遊技球を払い出す制御信号を中継用回路基板(図示しない)に伝達して払出用モータ172を作動制御するようになっている。
[後カバー体の構成について] 図5及び図6に基づき説明する。
図6はパチンコ機1の後側全体を右上後方から示す斜視図である。
遊技盤5後面に配置された表示装置制御基板ボックス117(図11参照)及び主制御基板ボックス132の後端部は機構装着体13の中央部に開口された窓開口部に向けて突出している。そして、機構装着体13の窓開口部の一側壁を構成する側壁部と他側壁を構成する払出装置装着部135の片側壁との間には、不透明な合成樹脂材によって略方形の箱形状に形成された後カバー体210がカバーヒンジ機構211によって開閉並びに着脱可能に装着されている。
後カバー体210は、略四角形状の後壁部212と、その後壁部212の外周縁から前方に向けて突出された周壁部213とから一体に構成されている。後カバー体210の周壁部213のうち、一側の壁部213aには、機構装着体13の側壁部の上下及び中間の計3箇所に形成されたヒンジ体214のヒンジ孔の上方からそれぞれ着脱可能に嵌込まれるヒンジピン215を下向きに有するヒンジ体216が一体に形成されている。また、後カバー体210の周壁部213のうち、他側の壁部213bには、払出装置装着部135の片側壁に形成された係止孔に弾性的に係合可能な係止爪を有する弾性閉止体217が一体に形成されている。
すなわち、後カバー体210は、その上下及び中間のヒンジ体216の各ヒンジピン215が機構装着体13の側壁部のヒンジ体214のヒンジ孔の上方からそれぞれ嵌込まれる。この状態で、ヒンジピン215を中心として後カバー体210が機構装着体13の他側に向けて回動されながら、その弾性閉止体217を払出装置装着部135の片側壁の係止孔に差し込んで弾性的に係合させることで、機構装着体13の後側に後カバー体210が閉じ状態で保持される。そして、後カバー体210によって、遊技盤5後面の表示装置制御基板ボックス117(図11参照)全体及び主制御基板ボックス132の略中間部から上端にわたる部分が後カバー体210によって覆われるようになっている。これによって、主制御基板ボックス132の上部に露出された主制御基板131の基板コネクタ(主として表示装置制御基板116と接続するための基板コネクタ)が後方から視認不能に隠蔽されている。
また、主制御基板ボックス132の略中間部から下端にわたる部分は後カバー体210によって覆われることなく露出されている。そして、主制御基板ボックス132の下部には、その主制御基板131上に配置された検査用コネクタ218が露出されており、後カバー体210が閉じられた状態で主制御基板131上の検査用コネクタ218に基板検査装置(図示しない)を接続して検査可能となっている。
後カバー体210には、多数の放熱孔230、231、232、233が貫設されており、これら多数の放熱孔230、231、232、233から内部の熱が放出されるようになっている。この実施形態において、後カバー体210には、その周壁部213から後壁部212に延びる多数のスリット状の放熱孔230が貫設され、後壁部212の略中間高さ位置から上部においては多数の長円形、楕円形等の放熱孔231が貫設され、後壁部212の下部には多数の長円形、楕円形等の放熱孔232と所定数の横長四角形状の放熱孔233が貫設されている。
また、横長四角形状の放熱孔233は、主制御基板ボックス132の封印ねじ(封印部材)によって封印される複数の並列状の封印部235の列の大きさ及び配設位置に対応する大きさ及び位置に貫設されている。これによって、不透明な後カバー体210が閉じられた状態であっても、主制御基板ボックス132の複数の並列状の封印部235が放熱孔233の部分において視認可能に露出される。このため、後カバー体210が閉じられた状態であっても、主制御基板ボックス132の封印部235の封印状態を容易に視認することができる。また、不透明な合成樹脂材は、透明な合成樹脂材と比べ、リサイクル使用される合成樹脂材を材料として用いることが容易であるため、後カバー体210を安価に製作することができる。
後カバー体210の周壁部213のうち、上側壁部213cの所定位置(この実施形態では左右2箇所)には、電源コード(図示しない)を適宜に折り畳んだ状態で保持する略C字状でかつ弾性変形可能なコード保持体237が上方のタンクレール150の後壁面(レール構成部材139の後壁面)に向けて延出されている。このコード保持体237の先端部には、同コード保持体237を弾性変形させて電源コードを取り外すためのつまみが形成されている。
電源コードは、その一端が分電基板238の基板コネクタ239に取り外し可能に接続され、他端の電源プラグが電源コンセントに差し込まれる。前記したように、後カバー体210にコード保持体237を一体に形成して電源コードを保持することで、パチンコ機を運搬・保管する際に電源コードがぶらついて邪魔になったり、異物に引っ掛かる不具合を防止することができる。
[本体枠の後側下部の下皿用球誘導体等の構成について] 図2及び図7に基づき説明する。
図7は、図6に示すパチンコ機1の斜視図から後ろカバー210及び各種制御基板等を取り外した状態を示す斜視図である。
本体枠3の後下部領域の他側寄り部分(ヒンジ寄り部分)には、そのスピーカボックス部16の後段差部の凹み部分において下皿用球誘導体253が装着されている。この下皿用球誘導体253は、球払出装置170の賞球及び貸球用球通路から上皿連絡路(図示しない)を経て上皿51に払い出された遊技球が満杯になったときに、上皿連絡路の遊技球を下皿31に導くためのものである。
なお、この実施形態において、下皿用球誘導体253の後壁外面には、インタフェース基板252を収納している基板ボックス254が装着されている。なお、インタフェース基板252は、パチンコ機1に隣接して設置される球貸機と払出制御基板197との間に介在され、球貸に関する信号を球貸機と払出制御基板197との間で送受信可能に電気的に接続するようになっている。
[特別図柄表示器の構成について] 図3に基づき説明する。
本実施形態では、センター役物91の下縁部のうち、左側に4つのLED110が配列されており、これらLED110の配列が特別図柄表示器として機能している。また、その右側にある4つのLED111の配列は、保留球ランプとなっている。
本実施形態において、特別図柄表示器の機能はLED110の点灯・消灯によって実現することができる。例えば、始動入賞を契機として4つのLED110をいろいろなパターンで点滅させることにより、特別図柄の変動状態を表示する。そして、一定の変動時間が終了すると、4つのLED110の点灯・消灯表示パターンによって特別図柄の確定した停止状態を表示する。これにより、抽選が行われると、その結果情報がLED110の点灯・消灯によって報知される。なおLED110の点灯・消灯による特別図柄の変動表示および停止表示の制御は、主制御基板131により行われる。
具体的には、個々のLED110は1色(例えば赤色)の発光タイプであり、各LED110は「消灯」、及び「点灯」の2通りに表示パターンを切り替えることができる。したがって、4つのLED110を配列した場合の点灯・消灯表示パターンは、全部で16通り(2=16)のものを用意することができる。なお、ここでは説明の便宜のために1色だけとしているが、LED110の点灯色は2色以上であってもよい。また、LED110の配置は1箇所にまとまっている必要はなく、ばらばらに配置されていてもよいし、特に盤面上に配置されている必要もない。あるいは、特別図柄を5つ以上のLEDによって表示してもよいし、7セグメントLEDを用いて表示してもよい。
一方で、本実施形態のパチンコ機1では、遊技者に利益が付与される態様として2つの大当り態様が用意されており、これらは(1)「通常(非確変)大当り」、(2)「確変大当り」に区別される。
(1)「通常(非確変)大当り」は、例えば最大30秒間にわたってアタッカ装置98を一定パターンで開閉させるラウンド動作を15ラウンドまで繰り返すものであり、このようなラウンド動作の繰り返しは「大当り遊技」と称されている。遊技者は、大当り遊技の間に遊技球を大入賞口に入賞させることで、多くの賞球を獲得することができる。なお、各ラウンド動作は30秒間が経過するか、10個の入賞球がカウントされるかのいずれかの条件を満たすと終了する。また大当り遊技は、ラウンド動作が15回終わると終了となる。
(2)「確変大当り」は、上記(1)と同様の大当り遊技を可能とするものであるが、大当り遊技の終了後、次回大当りの抽選確率を通常時よりも高く設定(例えば、通常の大当り確率が320分の1のところ、5倍の64分の1に変更)する特典が付加される。このため遊技者が確変大当りを引き当てると、次の大当り確率が高くなって大当りを連続的に引き当てる(いわゆる連荘)ことが可能となる。
なお、以上の(1)及び(2)でいう具体的な数値は、本発明の実施において最良のものである。その上で、これら数値については各種の変更が可能であり、最良の数値によって限定されることはない。
また、上記(2)の「確変大当り」によって確率変動状態(高確率状態)になると、毎回の始動入賞を契機として確率変動状態の維持抽選(転落抽選)が行われるものとしてもよい。維持抽選は一定確率で行われ、この維持抽選で落選すると、内部的に高確率状態から低確率状態(通常確率)へ引き戻される処理が行われる。
[主基板及び周辺基板の機能的構成について] 図12に基づき説明する。
図12は制御構成を概略的に示すブロック図である。
パチンコ機1の制御は、大きく分けて主基板310のグループと周辺基板311のグループとで分担されており、このうち主基板310のグループが遊技動作(入賞検出や当り判定、特別図柄表示、賞球払出等)を制御しており、周辺基板311のグループが演出動作(発光装飾や音響出力、液晶表示等)を制御している。
主基板310は、主制御基板131と払出制御基板197とから構成されている。主制御基板131は、中央演算装置としてのCPU314、読み出し専用メモリとしてのROM315、読み書き可能メモリとしてのRAM316を備えている。CPU314は、ROM315に格納されている制御プログラムを実行することによりパチンコ機1で行われる各種遊技を制御したり、周辺基板311や払出制御基板197に出力するコマンド信号を作成したりする。RAM316には、主制御基板131で実行される種々の処理において生成される各種データや入力信号等の情報が一時的に記憶される。主制御基板131には、ゲートセンサ317、始動口センサ318、カウントセンサ319、V入賞センサ330等からの検出信号が入力される。一方、主制御基板131は、ソレノイド331、特別図柄表示器332、普通図柄表示器112a等へ駆動信号を出力する。また、払出制御基板197は、中央演算装置としてのCPU333、読み出し専用メモリとしてのROM334、読み書き可能メモリとしてのRAM335を備えている。そして、払出制御基板197は、主制御基板131から入力したコマンド信号を処理し、球払出装置170に駆動信号を出力する。これにより、球払出装置170は、駆動信号に従って遊技球を払い出す。
主制御基板131と払出制御基板197との間では、それぞれの入出力インタフェースを介して双方向通信が実施されており、例えば主制御基板131が賞球コマンドを送信すると、これに応えて払出制御基板197から主制御基板131にACK信号が返される。
一方、周辺基板311には、サブ統合基板336のほかに例えば複数の電飾制御基板337,338や波形制御基板339等が含まれる。上記の主制御基板131とサブ統合基板336との間では、それぞれの入出力インタフェースと入力インタフェースとの間で一方向だけの通信が行われており、主制御基板131からサブ統合基板336へのコマンドの送信はあっても、その逆は行われない。
サブ統合基板336もまた、CPU350をはじめROM351やRAM352等の電子部品を有しており、これら電子部品によって所定の演出制御プログラムを実行することができる。サブ統合基板336とその他の電飾制御基板337,338や波形制御基板339との間では、それぞれの入出力インタフェースとの間で双方向に通信が行われる。1つ目の電飾制御基板337には主に保留球ランプ111と、サイド装飾装置52等を含む装飾ランプ353とが接続されており、サブ統合基板336から電飾制御基板337に対して保留球ランプ111や装飾ランプ353の点灯信号が送信されると、これを受けて電飾制御基板337が各ランプ111,353を点灯させる処理を行う。2つ目の電飾制御基板338には演出表示装置115とともに演出ランプ354が接続されている。例えばサブ統合基板336から演出表示装置115に対する表示コマンドが電飾制御基板338に送信されると、これを受けて電飾制御基板338は実際に演出表示装置115を作動させる処理を行う。また、図示していないが、これ以外にも、例えばキャラクタ体62等の可動体を駆動させるためのモータまたはソレノイド等の駆動部材が電飾制御基板337,338等に接続されている。
波形制御基板339は、音響出力としての可聴音波のほか、不可聴である超音波等の波形信号を生成・送受信する処理を実行している。例えば、サブ統合基板336から音響出力コマンドが波形制御基板339に送信されると、これを受けて波形制御基板339は上記のスピーカ18,57を駆動する処理を行う。このほかにも、波形制御基板339には超音波送受信装置356が接続されており、この超音波送受信装置356は、複数の台間で超音波による通信を可能とする。通常、ホールの島設備には複数台のパチンコ機1が並べて設置されるが、超音波送受信装置356を装備しているパチンコ機1同士の間では、相互に超音波通信が可能となる。この通信機能を用いて、複数のパチンコ機1で演出動作をシンクロナイズさせたり、特定の台間で遊技情報の交換を行ったりすることができる。
なお、電飾制御基板337,338、及び波形制御基板339にも、それぞれ中央演算装置としてのCPU357,358,359、読み出し専用メモリとしてのROM370,371,372、及び読み書き可能メモリとしてのRAM373,374,375を備えている。
次に、主制御基板131(特にCPU314)で実行される制御処理の例について説明する。
[始動入賞処理について] 図13に基づき説明する。
図13は始動入賞処理のルーチンを示している。
この始動入賞処理では、遊技中に始動入賞が有るか否かが判断される(ステップS101)。具体的には、上記の入球装置96に対応する始動口センサ318から検出信号が入力されると、始動入賞有りと判断され、一方検出信号の入力がなければ、始動入賞は無いものと判断される。
始動入賞が有りと判断された場合(ステップS101においてYES)、次に始動保留数が最大の4より少ないか否かが判断される(ステップS102)。このとき既に始動保留数が4に達していれば(NO)、そのまま始動入賞処理のルーチンがリターンされる。一方、始動保留数が4より少なければ(YES)、次に保留格納処理が行われる(ステップS103)。この保留格納処理では、例えばRAM316内に確保されている保留数カウンタに「1」が加算され、合わせて保留球ランプ(LED)111の点灯個数が1つ増加される。
また、保留格納処理では、合わせて乱数値の取得が行われる。このとき取得される乱数値には、例えば大当り判別用乱数、大当り図柄用乱数、可変変動用乱数(可変変動カウンタ)、及び演出表示パターン乱数等が含まれている。このうち大当り判定用乱数は、大当りであるか否かを決定するための乱数である。次の大当り図柄用乱数は、大当り判定用乱数によって大当りと判別された場合に使用されるものであり、具体的には、特別図柄表示器332によって停止表示される表示パターン(四つのLED110における点灯状態の組合わせパターン)を特定するための乱数である。そして可変変動用乱数(可変変動カウンタ)は、特別図柄表示器332による図柄の変動時間を可変させるための乱数である。また、演出表示パターン乱数は、演出表示装置115に表示される演出表示の変動表示パターンを特定するための乱数である。以上の各乱数値が取得され、これらが例えばRAM316に格納されると、保留格納処理を終えて本ルーチンがリターンされる。
[遊技作動処理について] 図14に基づき説明する。
図14は始動入賞に伴う遊技作動処理のルーチンを示している。
この遊技作動処理では、最初に始動保留が有るか否かが判断される(ステップS201)。具体的には、保留数カウンタの数値が0でない場合、始動保留が有ると判断され(YES)、次に特別図柄表示器332における特別図柄(点灯状態)が未変動状態か否かが判断される(ステップS202)。このとき特別図柄表示器332にて未だ変動表示が開始されていなければ(YES)、次に保留シフト処理が実行される(ステップS203)。
保留シフト処理では、保留数カウンタの値が「1」だけ減算されるとともに、RAM316の保留格納領域に記憶されている各乱数値の内容をシフトする処理が行われる。そして、これに続いて特図変動設定処理が実行され(ステップS204)、ここでは特別図柄の変動時間の設定や、変動停止時の表示パターンが設定される。なお、特図変動設定処理の内容については、さらに別のフローチャート(図15,図16)を用いて詳しく後述する。
特図変動設定処理(ステップS204)が終了すると、次に情報出力処理(ステップS205)が実行され、ここでは主制御基板131からサブ統合基板336に対して制御情報コマンドの生成・送信が行われる。サブ統合基板336は、受信した制御情報コマンドに基づいて主制御基板131の制御情報(始動入賞・保留の有無、特別図柄の変動・停止表示態様、当り判定結果、確率変動の有無、及び演出画像の変動パターン等)を解釈し、所定の演出動作を制御する。
図14の遊技作動処理では、最後に当り判定処理(ステップS206)が実行される。なお、遊技作動処理の開始時に保留数カウンタの値が0であったり(ステップS201においてNO)、保留数カウンタの値が0でなくとも特別図柄表示器332が変動中であったり(ステップS202においてNO)した場合は、いずれも保留シフト処理(ステップS203)、及び特図変動設定処理(ステップS204)を迂回して情報出力処理(ステップS205)及び当り判定処理(ステップS206)が実行される。
当り判定処理(ステップS206)では、特別図柄の変動開始時にセットされた当りフラグを参照し、当りフラグがセットされていればさらに別の処理(図17)を実行する。
[特図変動設定処理(ステップS204)の詳細について] 図15及び図16に基づき説明する。
図15は、上記の特図変動設定処理に含まれる特図変動設定処理Aの内容を示し、図16は特図変動設定処理Bの内容を示している。
この特図変動設定処理Aでは主に、抽選結果によって特別図柄表示器332による変動時間の設定や停止時の表示パターンの選択が行われる。具体的には、既に取得されている大当り判定用乱数に基づいて抽選の結果が判断され(ステップS301)、当選(大当り)であった場合(YES)は当り時変動設定処理(ステップS302)が実行される。なお、ここでいう「当選」は、上記(1)通常大当り、または(2)確変大当りのいずれかに該当していることを意味する。
これに対し、抽選の結果が外れ、つまり、(1)及び(2)のいずれの当りにも該当してないと判断された場合(NO)、既に取得されている可変変動用乱数(可変変動カウンタ)の値が所定値(例えば1024)と比較される(ステップS303)。可変変動用乱数は例えば0〜65535の範囲内で取得されており、この乱数値が1023未満であれば(YES)、可変変動設定処理(ステップS304)が実行される。逆に、可変変動用乱数の値が1024以上であれば(NO)、ステップS305またはステップS306の各判断を経て変動タイマがセットされる。変動タイマは、特別図柄表示器332による変動時間を設定するためのタイマであり、具体的には、現在の始動保留数が「0」〜「2」であれば(ステップS305においてYES)、所定の変動タイマが比較的長めの10秒にセットされる(ステップS307)。同様に、始動保留数が「3」であれば(ステップS306においてYES)、変動タイマが比較的中程度の8秒にセットされ(ステップS308)、そして始動保留数が「4」であれば(ステップS306においてNO)、変動タイマが比較的短めの6秒にセットされる(ステップS309)(いわゆる保留時短)。いずれにしても、変動タイマがセットされると、続いて特別図柄の停止パターンが選択される(ステップS310〜S312)。停止パターンは、四つのLED110における点灯状態の組合わせを、いずれの当り態様にも該当しないパターンの中から適宜選択する。
以上の特図変動設定処理Aをまとめると、抽選結果がいずれかの当りに該当している場合は、別の当り時変動設定処理(ステップS302)が実行された後に特別図柄の変動表示が開始される(ステップS313)。一方、抽選結果がいずれの当りにも該当しない(外れ)場合は、取得済みの可変変動用乱数(可変変動カウンタ)の値によって64分の1の振り分け率で別の可変変動設定処理(ステップS304)が実行されるが、それ以外(64分の63)の場合は始動保留数に応じて変動タイマの時間が3段階に設定された後に特別図柄の変動表示(ステップS313)が開始されることとなる。
ここで、ステップS304の可変変動設定処理は、「外れリーチ変動」の考え方に基づくものである。すなわち、基本的に抽選で外れた場合は特別図柄の変動時間が始動保留数に応じて次第に短縮されるが(ステップS307〜S309)、外れの場合であっても、ときには始動保留数に関係なく変動時間を長短に変更したり、特別図柄の停止パターンを変更したりすることで、あからさまに外れ変動であることを遊技者に気付かせにくくするものである。なお、この「外れ」を通常の「外れ」と区別するため、「特殊外れ」と称している。この可変変動設定処理では、例えば以下の表1で表されるテーブルによって変動時間が6通りに振り分けられている。
Figure 2006116007
一方、ステップS302の当り時変動設定処理は、0〜65535までの可変変動用乱数(可変変動カウンタ)の値を用いて、例えば以下の表2で表されるテーブルによって変動時間が6通りに振り分けられる。この当り特変動設定処理が実行されると、内部的な当りフラグに「1」がセットされて、本ルーチンがリターンされる。
Figure 2006116007
図16は上記の特図変動設定処理(図14中のステップS204)に含まれる特図変動実行処理Bの内容を示している。先の特図変動設定処理Aによって特別図柄の変動が開始されると、ここでは変動期間中であるか否かが判断される(ステップS401)。具体的には、変動期間中であるか否かは上記の変動タイマを参照することで判断可能であり、変動タイマが作動していると、それによって変動期間中である(YES)と判断され、逆に変動タイマが停止していれば、変動期間中でない(NO)と判断される。
ステップS401で特別図柄の変動期間中であると判断されると、次に変動表示制御処理(ステップS402)が実行される。ここでは、特別図柄表示器332を構成する4つのLED110について、例えば0〜15のカウンタ値を取得しながらこれらを8ビットの値に割り当て、この値を用いて合計4つのスイッチ(LED4個分)のON/OFFを40ms毎に切り替える処理が行われる。これにより、4つのLED110が点滅しながら特別図柄表示器332による高速変動が実現される。なお、ここではカウンタ値を参照してLED110の点灯・消灯を制御しているが、例えば所定の変動パターンテーブルを用いてLED110の点灯・消灯パターンを切り替えることもできる。
この後、変動タイマがカウントアップして変動期間が終了すると、特別図柄の変動期間中ではない(NO)と判断されて、次に停止パターン表示制御(ステップS403)が実行される。この停止パターン表示制御では、先の特図変動設定処理A(図15)等で既に選択されている停止パターンの点灯・消灯表示パターンデータが特別図柄表示器332に送信される。なお、パターンデータの送信は毎回の割込周期(例えば4ms)で行う必要はなく、適宜サンプリングすることでLED110の発光輝度を調整することが好ましい。
[大当り処理について] 図17に基づき説明する。
図17は大当り処理の内容を示している。
内部的に条件装置が作動して大当り処理が実行されると、先ず所定のラウンドカウンタが初期化される(ステップS501)。このラウンドカウンタは例えばRAM内に確保されており、この初期化に伴ってラウンドカウンタの値はリセットされる。なお、ラウンドカウンタは大当り遊技中のラウンド数をカウントするためのものであり、その値が設定最大回数に達すると大当り処理が終了となる。
上記のラウンドカウンタが初期化された後、所定の入賞球数カウンタに「0」がセットされ(ステップS502)、続いて大入賞口(アタッカ装置98)が開放される(ステップS503)。そして、次のステップS504では大入賞口の開放期間が設定最大期間(例えば30秒)内であるか否かが判断される。開放期間が設定最大期間内であれば(YES)、次に入賞球カウンタの値が10未満であるか否かが判断される(ステップS505)。このとき入賞球カウンタの値が10に満たなければ(YES)、大入賞口に対応するカウントセンサの検出信号がONになったか否かが判断される(ステップS506)。大入賞口への入賞によりカウントセンサがONになると(YES)、次のステップS507で入賞球数カウンタに「1」が加算され、再度ステップS504の判断が行われる。あるいは、ステップS506で大入賞口への入賞がなく、カウントセンサがONになっていなければ(NO)、入賞球数カウンタが加算されることなくステップS504の判断が行われる。
「通常大当り」または「確変大当り」の場合、通常は設定最大期間である30秒が経過するか、あるいは入賞球が10カウントに達するかのいずれかの条件が満たされると1ラウンドが終了となる。これら2つの条件のいずれかが満たされると、ステップS504またはステップS505の判断が否定(NO)されるので、ラウンド終了のために大入賞口が閉止(ステップS508)される。そして、次のステップS509でラウンドカウンタの値が設定最大継続回数(例えば15ラウンド)に達したか否かが判断される。
ラウンドカウンタの値が設定最大継続回数(15ラウンド)に達していなければ(ステップS509においてNO)、次にラウンドカウンタの値に「1」が加算(ステップS510)されて入賞球数カウンタが「0」にリセットされる(ステップS502)。
上記の処理は「通常大当り」または「確変大当り」中における1ラウンド目の処理に相当する内容である。この後、ラウンド動作が繰り返されてラウンドカウンタの値が設定最大継続回数(15ラウンド)に達したと判断されると(ステップS509においてYES)、そこで大当り処理は終了となる。
ところで、主基板310(より具体的には、主制御基板131)は、上述の通り、遊技動作に関する制御を主に行うものであるが、周辺基板311(より具体態には、サブ統合基板336及び電飾制御基板338)は、主基板310からの制御情報コマンドに基づいて、演出表示装置115にて多様な演出を現出させるための演出処理を行う。なお、演出表示装置115は、図柄を変動させた後に確定して表示するものであり、本発明における「表示手段」に相当するものである。また、演出表示装置115は、図柄を変動させた後、確定して表示するまでに、夫々詳細は後述する「変動演出」、この変動演出の一部として行われる「リーチ演出」、「ハプニング演出」、このハプニング演出の一部として行われる「付加演出」等、種々の演出を伴う多様な画像を表示するものである。
図18に示すように、演出表示装置115では、図柄として、夫々、複数の図柄単位Tが配列されてなる第一図柄単位列R1、第二図柄単位列R2及び第三図柄単位列R3の3つの図柄単位列が設定されており、各図柄単位列R1,R2,R3毎に、図柄単位Tが変動表示されるようになっている。ここで、一連の図柄単位Tは、「0」〜「9」の数字及び「お」、「そ」、「松」の文字を付した主装飾図柄Mと、この主装飾図柄Mに付設された絵図からなる副装飾図柄Sとにより構成されている。また、各図柄単位列R1,R2,R3において、各図柄単位Tの間には、後述する「大当り図柄」として用いられないブランク図柄B(オデンを模した絵図)が配列されている。
図柄単位Tは、各図柄単位列R1,R2,R3毎に、右から左へとスクロールされて変動表示されるようになっており、最初に、上段に配列された第一図柄単位列R1、次に、下段に配列された第二図柄単位列R2、最後に、中段に配列された第三図柄単位列R3といったように、順次、変動が停止されて確定して表示される。各図柄単位列R1,R2,R3にて確定して表示された図柄単位Tが、左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右上がり斜めラインL4及右下がり斜めラインL5の5つの有効ラインの何れかで、例えば「7」、「7」、「7」等といったように揃うと、これらの図柄単位T全体にて、「大当り図柄」が構成される。そして、演出表示装置115は、図柄として「大当り図柄」を表示した後には、「大当り」に関する次の抽選結果を明示するための図柄の変動表示を行わずに、「大当り」を祝福するような適宜の特別遊技動画を表示する。なお、順次確定して表示された第一図柄単位列R1及び第二図柄単位列R2の各図柄単位Tは大当り図柄を充足するものの、最後に確定して表示された第三図柄単位列R3の図柄単位Tが大当り図柄を充足しない図柄は、所謂「外れリーチ図柄」となり、順次確定して表示された第一図柄単位列R1及び第二図柄単位列R2の各図柄単位Tがそもそも大当り図柄を充足しない図柄は、所謂「単純外れ図柄」となる。
ところで、本例では、演出表示装置115とは別途に、特別図柄表示器332(特別図柄表示手段)を具備しており、演出表示装置115及び特別図柄表示器332の双方にて、「大当り」に関する抽選の結果を明示するのであるが、演出表示装置115における各図柄単位Tの変動開始時期を、特別図柄表示器332における特別図柄の変動開始後とし、各図柄単位Tの変動停止を特別図柄の変動停止前としている。これにより、特別図柄の変動表示の開始時と停止時には、演出表示装置115での演出表示が行われず、特別図柄の変動表示に対して演出表示装置115での紛らわしい表示を行うことを防止するとともに、演出表示装置115の演出中に大当りであるか否かを認識させること、すなわち演出の効果を損なうことを防止している。
本例のパチンコ機1は、機能的構成として変動演出現出手段510(図24参照)を具備しており、上述の通り、演出表示装置115にて図柄を表示するに際して、図柄を変動した後に確定させて表示するといった「変動演出」を行うのであるが、第一図柄単位列R1及び第二図柄単位列R2の各図柄単位Tが大当り図柄を充足する状態、所謂「リーチ状態」となった場合に、変動演出の一部を構成するリーチ演出を行う。よって、変動演出現出手段510は、リーチ演出を現出させるリーチ演出現出手段を具備するものとして捉えることができる。
リーチ演出では、種々のキャラクタを登場させて、最後に確定させる図柄単位Tとして、大当り図柄を充足する図柄単位Tを捕獲しようとして活躍する等、変動中の図柄単位T等を用いて多彩な演出が行われる。また、リーチ演出としては、短時間にて最後の図柄単位Tを確定させる「ノーマルリーチ」、このノーマルリーチより時間の長い「スーパーリーチ」、このスーパーリーチよりもさらに時間の長い「スペシャルリーチ」等といったように、複数のリーチパターンのものが用意されており、「大当り」の抽選結果に応じて、適宜のリーチパターンのリーチ演出が選出され、現出される。また、時間の差異ばかりでなく、演出の内容についても、登場させるキャラクタを異ならせる等して「○○リーチ系」といったように、多種多様なリーチパターンが用意されており、「大当り」の抽選結果に応じて、適宜のリーチパターンのリーチ演出が選出され、現出される。特に、本例では、キャラクタが複数の過程を経て活躍した後に最後の図柄単位Tを確定させるリーチ演出等、複数の過程を有するリーチ演出に対して、前半部分の過程、中間部分の過程、或いは、後半部分の過程等、適宜部分の過程を省略した他は同様のリーチ演出を行う「ショートカットリーチ」が現出可能となっており、リーチ演出の多様性が向上されている。
また、本例のパチンコ機1は、機能的構成として付加演出現出手段520(図24参照)をも具備しており、演出表示装置115にて、図柄の変動中、すなわち、変動演出中に、この変動演出とは別途に、複数のタイミングにて付加演出を現出させることができるように構成されている。
次に、この付加演出の詳細を説明する。なお、本例では、変動演出中に、この変動演出とは別途に、例えば現出時期や現出順序が不規則等、唐突的に何らかの事象が生起するといったようなハプニング演出が行われ、付加演出は、このハプニング演出の一部として現出可能なものとなっている。また、ハプニング演出にて生起する事象、すなわち「ハプニング事象」は、キャラクタ、物品、指標等の現出体が現出する態様となっている。
図19〜図23に、図柄の変動中に現出させる一連の付加演出を例示する。まず、第一図柄単位列R1、第二図柄単位列R2及び第三図柄単位列R3の全ての図柄単位Tが変動中に、図19(a)に示すように、右から左に向かって疾走する少年のキャラクタ601が画面右側から登場することで、ハプニング演出が開始される。
なお、ハプニング演出を開始する場合、換言すれば、付加演出を現出させる場合には、中段の図柄単位列R3を画面上から消去し、ハプニング演出を視認し易くしている。また、ハプニング演出を開始しない場合、換言すれば、付加演出を現出させない場合には、中段の図柄単位列R3を画面上から消去せず、第一図柄単位列R1、第二図柄単位列R2及び第三図柄単位列R3の各図柄単位Tを順次、単に停止させる。
疾走するキャラクタ601は、ハプニング演出の進行に伴い、画面上を通り過ぎて画面左側に消えてハプニング演出を終了するか(図示しない)、或いは、図19(b)に示すように、画面中央部分にて右にUターンする。その後、右にUターンしたキャラクタ601の左側に種々の物品が落下してきたり、種々の動物が飛び出してくる。なお、何らの物体も出てこない場合もある。ここで、上記物品や動物が現出体であり、これらの現出体の現出によって、付加演出が行われる。
例えば、図20(a)に、現出体としての「?マークの石像602」が上方から突如、落下してくる例を示し、図20(b)に、現出体としての「ネコ603」及び「ネズミ604」が突如、順次飛び出してくる例を示し、図20(c)に、現出体としての「背の低い少年の石像605」及び「背の高い少年の石像606」が上方から突如、同時に落下してくる例を示す。
なお、石像は、リーチ状態に発展することを予告するリーチ予告用の現出体である。また、石像は、その種類によって、その後に行われるリーチ演出の内容を、「○○系リーチ」といったように、遊技者に事前に案内するものである。例えば、「?マークの石像602」は、どのようなリーチ演出が行われるか不明であるが、リーチ演出が行われることを予告するものであり、「背の低い少年の石像605」は、石像に模された少年が活躍するパターンのリーチ演出を行うことを予告するものである。ここで、二つの石像を落下させた場合には、図20(d)に示すように、一方の石像606を粉砕する等して消去することで、残った他方の石像605により、リーチ演出の内容を案内する。なお、一方の石像を消去して他方の石像を残すといったように、現出された現出体を選択的に消去したり残存させたりする演出も、付加演出の一種として捉えることができる。
石像等のリーチ予告用の現出体を現出させた後にハプニング演出が終了する態様では、キャラクタ601がリーチ予告用の現出体を抱えて画面左側に消え去る等して、リーチ予告用の現出体を消去する。そして、その後、変動演出がリーチ演出へと発展する。なお、リーチ予告用の現出体を現出させた後に、未だ、ハプニング演出がさらに進行する場合であっても、最終的に、リーチ予告用の現出体を消去して、その後、変動演出がリーチ演出へと発展する。また、本例のパチンコ機1では、リーチ予告用の現出体が現出しない場合であっても、その後にリーチ状態となる可能性が残されており、リーチ演出の予告がないからといって、「大当り」の期待感を消失することがない。
ところで、リーチ予告用の現出体以外の現出体は、現出により「大当り」の期待感を高めるものであり、単体或いは組合せによって期待値が異なるように現出される。特に本例では、落下物としての「門松」、物品として「ナス」及び「棒」の組合せ等、「大当り」に関する抽選結果が当選である場合にのみ現出される可能性のある現出体が用意されており、この現出体の現出により、「大当り図柄」が表示されるに至ることを遊技者に予告することができる。換言すれば、このような現出体は、大当り確定の現出体となり、この現出体を現出させる付加演出は、大当り確定の付加演出となる。
ハプニング演出は、キャラクタ601の左側に現出体が現出したか否かに関わらず、さらに進行する可能性を有する。右にUターンしたキャラクタ601は、画面右側に消え去るか(図示しない)、リーチ予告用の現出体を抱えて画面左側に消え去るか、或いは、図21(a)に示すように、付加演出として、パンツ姿の大人が登場し、キャラクタ607と衝突する。そして、キャラクタ607と衝突した後には、さらなる次の付加演出として、キャラクタ607の心電図608が現出する。ここで、心電図608は、数値が異なる複数種類の中から選出され、心電図608の数値によって「大当り」の期待値が異なるように設定されている。また、心電図608には、数値の他にキャラクタ607の多様な表情609が選出されて描かれる場合があり、選出されて描かれた表情609の差異によっても「大当り」の期待値が異なるように設定されている。心電図608にキャラクタ607の表情609を現出させることも、付加演出の一種である。
また、キャラクタ601と衝突する付加演出は、上述のキャラクタ607ばかりでなく、図22(a)に示すように右に向かって疾走するキャラクタ601が、図22(b)に示すように、出っ歯の大人のキャラクタ610と衝突する内容もある。このキャラクタ610と衝突すると、図22(c)に示すように、時間短縮の旨が宣言され、図22(d)に示すように、カチンコによって撮影シーンをカットする表示が描写され、以降、複数の過程を経て終了となるリーチ演出の前段部分を省略したリーチ演出、すなわち、上述した「ショートカットリーチ」の演出が開始される。なお、このようなショートカットリーチを現出させる場合には、リーチ演出の予告となる演出を行わない。リーチ状態とはならないかのような演出中に、突如、リーチ演出に発展させることで、遊技者を驚愕させることができる。
ところで、ハプニング演出としては、上述のキャラクタ601の動作による一種類のものばかりでなく、複数種類のものがある。例えば図23(a)に示すように、画面右側から獅子舞611が登場して、以降のハプニング演出が進行される態様もある。このハプニング演出では、図23(b)に示すように、獅子舞611がそのまま画面上を通過して消え去り、ハプニング演出が終了するか、或いは、図23(c)に示すように、風が吹いて獅子舞611が捲られることで、さらに進行する。そして、獅子舞611が捲られた場合には、ハプニング演出の進行中の付加演出として、獅子舞611の中から、図23(d)に示すように、背の低い少年のキャラクタ612が登場したり、図23(e)に示すように、黒子のキャラクタ613が登場する。そして、キャラクタ612,613が登場した後には、登場したキャラクタ612,613が消え去ってハプニング演出を終了するか、或いは、さらにハプニング演出が進行して、上述の図20〜図22に示したと同様に、落下物や心電図等の種々の現出体を現出させるといった付加演出が行われる可能性がある。
なお、このような内容のハプニング演出においても、ハプニング演出の開始時に現出させる現出体として、金色の獅子舞(図示しない)を登場させたり、獅子舞611の中から特別なキャラクタを登場させる等によって、大当りの確定が遊技者に案内される可能性があり、大当り確定用の現出体が現出可能となっている。
このように、ハプニング演出は、現出体の現出パターンの異なる複数種類のものが用意されており、演出表示装置115にてハプニング演出を現出させる際には、その都度、適宜の現出パターンのものが選出される。また、付加演出として現出される現出体としても、複数種類のものが用意されており、現出パターンに応じて、適宜のものが選出される。
次に、演出表示装置115にて上述の通りの演出を実現するために採用した本例のパチンコ機1の構成を説明する。
図24に示すように、本例のパチンコ機1において、主基板310は、機能的構成として、抽選手段410と、特別図柄変動制御手段420と、有利遊技状態発生手段430と、変動パターン選出手段440とを具備しており、周辺基板311は、演出表示制御手段500を具備している。
抽選手段410は、遊技者の遊技に基づいて抽選を行うものである。具体的に、本例では、入球装置96に遊技球が入賞するといった遊技状態を、始動口センサ318が検出し、この検出により乱数発生手段から乱数を取得して、この取得した乱数を用いて「大当り」の判定を行い、「大当り」として判定できれば、抽選結果を当選として、「大当り」として判定できなければ、抽選結果を落選としている。なお、詳細は、図13に基づいて「始動入賞処理」にて説明した通りである。
特別図柄変動制御手段420は、特別図柄の表示により抽選結果を明示する特別図柄表示手段である特別図柄表示器332を、他の制御手段を介さずに直接的に制御するものであり、詳細は、図15及び図16に基づいて「特図変動設定処理」にて説明した通りである。
有利遊技状態発生手段430は、遊技者に有利な遊技状態である「大当り状態」を形成するものであり、詳細は、図17に基づいて「大当り処理」にて説明した通りである。
変動パターン選出手段440は、演出表示装置115にて行う変動演出の変動パターンを、抽選手段410の抽選結果に基づいて選出するものである。ここで、変動パターンは、抽選結果に対して種々の変動パターンが適宜割合で割り振られた選出テーブルを用いて選出される。この変動パターン選出手段440によって変動パターンが選出されることで、図柄として「単純外れ図柄」を表示するか、「外れリーチ図柄」表示するか、「大当り図柄」を表示するかが決定されると共に、「スーパーリーチ」や「○○系リーチ」といったリーチ演出の内容も決定される。
演出表示制御手段440は、主基板310からの制御情報コマンド、より具体的には、変動パターン選出手段によって選出された変動パターンに応じた制御情報コマンド、に基づいて、演出表示装置115を制御するものである。そして、この演出表示制御手段500は、変動演出現出手段510と、付加演出現出手段520とを具備している。
変動演出現出手段510は、周辺基板311、より具体的には電飾制御基板338のROMに予め記憶された図柄の変動に関する複数種類の画像プログラムのうち、主基板310からの制御情報コマンドに基づいて適宜の画像プログラムを選出して実行することで、演出表示装置115に、選出された変動パターンに応じた変動演出を伴って、図柄を変動させた後に確定して表示させるものである。
付加演出現出手段520は、周辺基板311、より具体的には電飾制御基板338のROMに予め記憶された付加演出に関する複数種類の画像プログラムのうち、主基板310からの制御情報コマンドに基づいて適宜の画像プログラムを選出して実行することで、演出表示装置115にて、図柄の変動中に、変動パターンに応じた付加演出を現出させるものである。ここで、付加演出現出手段520は、現出させる付加演出を複数種類の中から選出する付加演出選出手段530を具備しており、この付加演出選出手段530によって、変動パターンに応じた付加演出が選出される。
ところで、付加演出選出手段520は、複数種類の中から変動パターンに応じた付加演出を選出するものであり、変動パターン対応選出手段として機能する。また、変動パターンは、上述の通り、複数種類の中から抽選結果に応じて選出されるものであることから、付加演出選出手段520は、抽選結果に応じた異なる選出割合にて複数種類の中から付加演出を選出する抽選結果対応付加演出選出手段としても機能する。ここで、付加演出選出手段520によって複数種類の中から付加演出を選出するに際しては、変動パターンに対して種々の付加演出が適宜割合で割り振られた選出テーブルを用いて選出する。
そして、付加演出選出手段530は、現出パターン選出手段540と、現出体選出手段550とを具備している。現出パターン選出手段540は、上述したハプニング演出において、キャラクタ601を登場させる内容や、獅子舞611を登場させる内容等のハプニング演出の主体内容、及び、ハプニング演出の進行中に現出体を現出させる現出パターン、換言すれば、ハプニングパターンを、複数種類のハプニングパターンの中から選出するものである。また、現出体選出手段550は、現出体を現出させるに際して、例えば、落下させる石像の種類や心電図の種類等、現出体の具体的な種類を選出するものである。ここで、ハプニングパターンを選出するに際しては、変動パターンに対して種々のハプニングパターンが適宜割合で割り振られた選出テーブルを用いて選出する。また、現出体の種類を選出するに際しては、ハプニングパターンに対して種々の現出体が適宜割合で割り振られた選出テーブルを用いて選出する。
次に、付加演出手段520での具体的な制御処理について、図25〜図27に基づき、説明する。なお、図25は、周辺基板311のサブ統合基板336における制御処理の内容を示すものであり、図26は、周辺基板311の電飾制御基板338における制御処理の内容を示すものである。また、図27(a)は、サブ統合基板336における制御処理にて用いる選出テーブルを示すものであり、図27(b)は、電飾制御基板338における制御処理にて用いる選出テーブルを示すものである。
前述したように主基板310の主制御基板131では、保留格納処理(S103)において、大当り判別用乱数、大当り図柄用乱数、可変変動用乱数、及び演出表示パターン乱数等が取得され、これらの乱数を基に、大当りの有無に関する情報(当否コマンド)、大当りの場合に「通常大当り」または「確変大当り」のいずれであるかを示す情報(確変・非確変コマンド)、及び、「単純に外れ図柄を短時間で表示する」、「○○系のリーチ演出を行って外れリーチ図柄を表示する」、「○○系のリーチ演出を行って大当り図柄を表示する」等の図柄の変動演出に関する情報、すなわち「変動パターン」の種類に関する情報(変動パターンコマンド)を含んだ変動開始コマンド(本発明における「制御情報コマンド」に相当)が設定され、この変動開始コマンドが主制御基板131からサブ統合基板336に送信される(S205)。ここで、変動パターンの種類に関する情報は、特別図柄の変動時間に関する情報として捉えることもできる。また、変動パターンコマンドを設定するに際しては、大当りが当選の場合と落選の場合とで、種々の変動パターンが夫々異なる選出割合で割り振られた選出テーブルが用いられ、大当りの抽選結果に応じて、適宜の変動パターンが選出される。
そして、サブ統合基板336では、図25に示すように、主制御基板131から変動開始コマンドを受け取ると(ステップS601においてYES)、受け取った変動開始コマンドを基に、演出表示装置115において行われる付加演出に関する変動態様を設定する(ステップS602)。具体的には、ハプニング演出にて現出体を現出させる現出パターン、すなわち「ハプニングパターン」を設定する。また、当否コマンド及び確変・非確変コマンドに基づいて、確定して表示する図柄の種類、換言すれば、最終停止させる図柄の種類を設定する。例えば、「確変大当り」の場合には、確変大当りの図柄に相当する複数の図柄の中から一つの図柄を最終停止図柄として設定する。ここで、サブ統合基板336は、乱数発生手段(図示しない)を有しており、ハプニングパターンを設定するに際しては、乱数発生手段から取得した乱数に基づいて、図27(a)に示すような選出テーブルを用いて、既に設定された変動パターン応じたハプニングパターンが選出され、設定される。
図27(a)に示した選出テーブルは、「単純に外れ図柄を短時間で表示する」、「○○系のリーチ演出を行って外れリーチ図柄を表示する」、「○○系のリーチ演出を行って大当り図柄を表示する」等の変動パターン(A1,A2,A3…An)に応じて、「少年を疾走させてUターンさせた後に落下物を落とし、さらにパンツ姿の大人に衝突させて心電図を表示する」、「少年を疾走させてUターンさせた後にパンツ姿の大人に衝突させて心電図を表示する」、「獅子舞を登場させた後に黒子を登場させ、その後に落下物を落下させる」等のハプニングパターン(B1,B2,B3…Bn)が夫々異なる割合で割り振られたものである。
さらに、サブ統合基板336では、変動パターンの種類に関する情報(変動パターンコマンド)、ハプニングパターンの種類に関する情報(ハプニングパターンコマンド)、及び、最終停止図柄の種類に関する情報(最終停止図柄コマンド)を含んだ変動開始コマンドを、電飾制御基板337、338及び波形制御基板339に対する変動開始コマンドとして設定する(ステップS603)。そして、設定された変動開始コマンドを、各制御基板337,338,339に送信する(ステップS604)。これにより、これらの制御基板337,338,339では、抽選結果に応じた演出表示を行ったり、その演出表示に合せて音声等を発生させることが可能になる。
特に、電飾制御基板338では、図26に示すように、サブ統合基板336から変動開始コマンドを受け取ると(ステップS701においてYES)、その変動開始コマンドを基に、演出表示装置115における変動態様を設定する(ステップS702)。具体的には、図27(b)に示すような選出テーブルを用いて、付加演出として現出させる現出体を、ハプニングパターンに応じて選出して、現出体の種類の情報である現出体コマンドを設定する。ここで、電飾制御基板338は、乱数発生手段(図示しない)を有しており、この乱数発生手段から取得した乱数に基づいて、現出体を選出する。
図27(b)に示した選出テーブルは、「少年を疾走させてUターンさせた後に落下物を落とし、さらにパンツ姿の大人に衝突させて心電図を表示する」、「少年を疾走させてUターンさせた後にパンツ姿の大人に衝突させて心電図を表示する」、「獅子舞を登場させた後に黒子を登場させ、その後に落下物を落下させる」等のハプニングパターン(B1,B2,B3…Bn)に応じて、「?マークの石像」、「背の低い少年の石像」、「門松」等の落下物(C)の種類(C1,C2,C3…Cn)や、獅子舞から登場するキャラクタや心電図等の各種現出体(D,E,…)の種類が夫々異なる割合で割り振られたものである。
電飾制御基板338は、ROMに記憶されている種々の画像プログラムの中から適宜の画像プログラムを実行することで、演出表示装置115を制御して(ステップS703)、演出表示装置115にて、図柄の変動演出、ハプニング演出、付加演出等の種々の演出表示を行う。具体的には、変動パターンコマンドに応じた画像プログラムを実行することで、図柄の変動演出表示を行い、ハプニングパターンコマンドに応じた画像プログラムを実行することで、変動演出中に行われるハプニング演出表示を行い、現出体コマンドに応じた画像プログラムを実行することで、ハプニング演出中の適宜タイミングで現出体を現出させるといった付加演出表示を行う。そして、最終的に、最終停止図柄コマンドに応じた図柄を表示する。
なお、図25及び図26に示すフローチャートでは、サブ統合基板336及び電飾制御基板338におけるコマンド受信処理のうち、特に演出の制御に関する変動開始コマンドの受信処理のみを説明している。すなわち、ここでは、電源投入時のコマンドや異常時のコマンドに対する処理は省略している。
以上、詳細に説明した本例のパチンコ機1は、次のような効果を奏する。
演出表示装置115での各種の演出を含む表示パターンの選択処理が、主制御基板131、サブ統合基板111、及び、電飾制御基板338において分担されており、これにより、主制御基板131における処理の負担を軽減することができる。よって、主制御基板131に大きな負担をかけることなく、サブ統合基板111や電飾制御基板338、場合によっては、その他の制御基板を用いることで、演出表示装置115での多彩な演出表示を容易に実現することができ、これにより、演出表示の複雑化、ひいては演出の興趣を向上させることができる。
図柄の変動中において、複数のタイミングで現出体が現出する可能性があるため、遊技者は、演出表示装置115での表示から目を離せず、演出表示装置115を注視して、遊技を楽しむことができる。しかも、第一図柄単位列R1及び第二図柄単位列R2の各図柄単位Tが停止してリーチ状態となる前の状態、特に、最初に停止する第一図柄単位列R1の図柄単位Tが変動中の状態では、演出表示装置115での表示が無味乾燥と成り勝ちであるが、上記各状態であっても、遊技者は、何時、期待値の高い現出体が現出するか予測できないため、演出表示装置115を注視して、遊技を楽しむことができる。
ところで、最初に停止する第一図柄単位列R1の図柄単位Tが変動中の状態において、特定のタイミングで特定の現出体を現出させることでリーチ状態となることを予告する所謂「リーチ予告」を行ったり、登場したキャラクタが多い程、大当りの期待感が高まるように、複数のキャラクタを順次登場させるといったようなステップアップの演出、所謂「ステップアップ予告」を行ったりすることが考えられる。しかしながら、上記「リーチ予告」では、特定のタイミングで特定の現出体が現出しないと、リーチ状態とならず、大当りとならないことが判明してしまい、その後に図柄の変動が継続していても、もはや、その図柄の変動に興味をもてなくなってしまう。また、上記「ステップアップ予告」では、ステップアップが途切れて、それ以上のステップアップがないことが判ると、この場合も、その図柄の変動に興味をもてなくなってしまう。特に、「ステップアップ予告」では、ステップアップの発展が多ければ、大当りへの期待感が高揚するもののの、ステップアップの発展が少ないと、逆に、大当りの期待感が低下してしまう傾向がある。
これに対して、本例のパチンコ機1は、大当りの期待値の高い現出体が、複数のタイミングで現出する可能性があるため、図柄の変動中においては、何時如何なる時でも、大当りへの期待感を低下させることなく、遊技を楽しませることができる。また、ハプニング演出といった何が起きるか判らない演出の過程にて、種々の期待値の現出体が現出する可能性があるため、突如として期待値の高い現出体が現出することで、遊技者を驚愕させることもできる。
複数の過程を経て終了するリーチ演出の一部を省略した「ショートカットリーチ演出」といった新たなリーチ演出への突入契機の現出体が、付加演出の一種として現出される可能性もあるため、これにより、今までにない新たな趣向を凝らすことができる。
「疾走する少年が登場する」、「獅子舞が登場する」といったように内容の異なるハプニング演出が進行中に、現出体として、個々のハプニング演出にのみ現出する専用の現出体でなく、落下物や心電図等のように共通して現出する現出体が含められているため、現出体の種類が無用に多くならない。よって、遊技者は、慣れ親しむことで期待値の異なる個々の現出体を覚え易く、現出体の現出に一喜一憂して、遊技を楽しむことができる。
以上、本例では、遊技機としてパチンコ機1を示したが、パチンコ機以外の遊技機、例えば、スロットマシーンや、パチンコ機とスロットマシーンとを融合させてなる遊技機等であっても本発明を適用することができる。
パチンコ機の外枠の一側に本体枠が開かれその本体枠の一側に前面枠が開かれた状態を示す斜視図である。 パチンコ機の前側全体を示す正面図である。 遊技領域の構成を示す拡大正面図である。 パチンコ機の本体枠と遊技盤とを分離して斜め右上前方から示す斜視図である。 パチンコ機の後側全体を示す背面図である。 パチンコ機の後側全体を右上後方から示す斜視図である。 図6に示すパチンコ機の斜視図から後ろカバー及び各種制御基板等を取り外した状態を示す斜視図である。 パチンコ機の本体枠に各種部材が組み付けられた状態を斜め右上後方から示す斜視図である。 本体枠単体を斜め右上後方から示す斜視図である。 パチンコ機の上部側における内部構成を示す横断面図である。 各種の制御基板ボックスが装着された遊技盤を右下後方から示す斜視図である。 制御構成を概略的に示すブロック図である。 始動入賞処理のルーチンを示すフローチャートである。 始動入賞に伴う遊技作動処理のルーチンを示すフローチャートである。 特図変動設定処理に含まれる特図変動設定処理Aの内容を示すフローチャートである。 特図変動設定処理Bの内容を示すフローチャートである。 大当り処理の内容を示すフローチャートである。 演出表示装置での表示画面の一例である。 演出表示装置での表示画面の一例である。 演出表示装置での表示画面の一例である。 演出表示装置での表示画面の一例である。 演出表示装置での表示画面の一例である。 演出表示装置での表示画面の一例である。 遊技機の機能的な構成を示すブロック図である。 サブ統合基板における制御処理の内容を示すフローチャートである。 電飾制御基板における制御処理の内容を示すフローチャートである。 選出テーブルの一例である。
符号の説明
1 パチンコ遊技機(遊技機)
115 演出表示装置(表示手段)
318 始動口センサ
310 主基板
311 周辺基板
332 特別図柄表示器(特別図柄表示手段)
410 抽選手段
420 特別図柄変動制御手段
430 有利遊技状態発生手段
440 変動パターン選出手段
500 演出表示制御手段
510 変動演出現出手段
520 付加演出現出手段
530 付加演出選出手段
540 現出パターン選出手段
550 現出体選出手段

Claims (1)

  1. 遊技者による遊技に基づいて抽選を行う抽選手段と、
    該抽選手段によって行われた抽選の結果に基づいて遊技者に有利な有利遊技状態を発生させる有利遊技状態発生手段と、
    図柄を表示することで前記抽選手段の抽選結果に関する情報を遊技者に提供する表示手段と、
    該表示手段にて、前記図柄を変動させた後に確定させる変動演出を現出させる変動演出現出手段と、
    変動演出中の前記表示手段にて、前記変動演出とは異なる態様の付加演出を複数のタイミングで現出可能とした付加演出現出手段と
    を備えることを特徴とする遊技機。
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