JP2006115673A - 部分共振型他励式スイッチング電源装置 - Google Patents

部分共振型他励式スイッチング電源装置 Download PDF

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Abstract

【課題】他励式スイッチング電源方式のソフトスイッチ化
【解決手段】第1の帰還巻線1cのフライバック電圧の立下がりの信号を検出してパルスを発生させ、かつ、そのパルスの幅を出力電圧が一定になるように帰還制御するパルス発生回路7を備えた他励式スイッチング電源装置において、第1の帰還巻線1cのフライバック電圧の立下がりの信号が所定の期間遅れてパルス発生器7に入るように遅延回路(11、12)を挿入し、第1のスイッチ素子2に並列に第2のスイッチ素子13と第1のコンデンサ14からなる直列回路を接続し、第2のスイッチ素子13の制御電極に第1のスイッチ素子2のオン・オフと逆位相でオン・オフさせる第2の帰還巻線1dを接続し、第2のスイッチ素子13に並列に第2のコンデンサ15を接続した。
【選択図】図1

Description

本発明はスイッチング電源に関し、特にソフトスイッチに関する。
従来、スイッチング電源のソフトスイッチング技術としては、本出願人が先に提供した自励式スイッチング電源のソフトスイッチング回路(実用新案登録第2560208号)がある。図6にその回路構成を示し、図7に動作波形を示す。その後本出願人が改良を加えて提供した部分共振型自励式スイッチング電源の低損失化回路(特許第3306542号)がある。図8にその回路構成を示し、図9に動作波形を示す。また、本出願人が改良を加えて提供した部分共振型自励式スイッチング電源の低損失化回路(特開2004−096981)がある。図10にその回路構成を示し、図11に動作波形を示す。
図6に示した自励式スイッチング電源のソフトスイッチング回路において、スイッチ素子23がターンオフする際にトランスの1次巻線21に生じるサージ電圧はスナバコンデンサ24に吸収され、その際に1次巻線21を流れる電流の傾きとスイッチ素子23の両端に加わる電圧の傾きのいずれも緩くなってノイズの発生が抑えられる。そして、スイッチ素子23がターンオンする際はそのゲート駆動回路に直列に挿入されている可飽和インダクタ25が帰還巻線22に生じる電圧がゲートに加わる際に遅延効果をもたらすのでスナバコンデンサ24の電荷は直流電源26に回生される。その回生はスナバコンデンサ24と1次巻線21によって起きる半波電流共振によって行われるため、可飽和インダクタ25による遅延時間が共振周期の半分になるように可飽和インダクタを選んでおけばスナバコンデンサの電圧がもっとも低くなるときにスイッチ素子23がターンオンし、スナバコンデンサ24の電荷の放電によるロスを小さくすることができる。
図7に示した波形は上からスイッチ素子23の電流と電圧、それにスナバコンデンサ24の電流を指している。スナバコンデンサ24の電流の負の部分はスナバコンデンサ24と1次巻線21の直列共振によるもので、それによってスイッチ素子23の電圧はゼロまで下がり、ゼロでターンオンして電流が立上がることを示している。
この回路を入力電圧がAC85〜264Vのように広い入力範囲の電源に応用した場合に、AC150Vくらいまでは効果を発揮するものの、それ以上になるとスイッチ素子がターンオンするときにスナバコンデンサに残っている電圧が高くなるため効果が小さくなる。
図8に示した部分共振型自励式スイッチング電源の低損失化回路において、主スイッチ素子47と補助スイッチ素子41はほぼ交互にオン・オフしている。主スイッチ素子47のターンオンが第1の可飽和インダクタ50によって遅れている間に第1のスナバコンデンサ49の電荷はオン状態の補助スイッチ素子41を通り1次巻線46と直列共振を起こして直流電源54に回生される。補助スイッチ素子41のゲート駆動回路にも可飽和インダクタ43が挿入されているので巻線42に生じる電圧は遅れて補助スイッチ素子41のゲートに加わるが、主スイッチ素子47のターンオンの少し前に補助スイッチ素子41がターンオフする。そのとき1次巻線46の共振電流がある値に達しているのでフライホイール効果によって電流が流れ続けるが補助スイッチ素子41がオフ状態であるため、第1のスナバコンデンサ49と第2のスナバコンデンサ44との直列合成容量との共振になり、共振の周期が短くなる。
第2のスナバコンデンサ44の容量を第1のスナバコンデンサ49の容量に対して所定の割合で小さくしておくと、補助スイッチ素子41がターンオフした直後の第1のスナバコンデンサ49に残っている電荷によって第2のスナバコンデンサ44が充電される。その充電によって2つのスナバコンデンサの直列回路の両端の電圧は第1のスナバコンデンサ49両端の電圧より低くなる。可飽和インダクタ43と2つのスナバコンデンサの容量の比を適当に選ぶと、主スイッチ素子47がターンオンする直前に2つのスナバコンデンサの直列回路の両端の電圧をゼロにすることができる。2つのスナバコンデンサの直列回路両端の電圧がゼロになる前に各巻線の電圧の向きは反転しているので、巻線48に主スイッチ素子47をターンオンさせる電圧が生じるが、ゲート駆動回路に挿入されている第1の可飽和インダクタ50の遅延効果により、ターンオンの時刻は2つのスナバコンデンサの直列回路両端の電圧がゼロにる時刻まで遅れる。すなわち主スイッチ素子47を両端の電圧がゼロになったところでターンオンさせることができる。
図9は図8の回路の波形図である。図の(1)と(2)は2つのスイッチ素子のオンとオフの位相の関係を示している。(3)は主スイッチ素子47の電圧波形である。(4)と(5)は2つのスナバコンデンサの各々の電圧波形であるが、互いに向き合っている電圧であるから、2つのコンデンサの合成電圧はそれらの差になる。主スイッチ素子47がターンオンする直前に差はゼロになっている。
前述の図6の回路において、直流電源26の電圧が高いときはターンオンロスも大きくなるが、図8の回路の場合は直流電源54の電圧がある程度高くなってもターンオンロスは大きくならない。そのためAC85〜264Vのように広い入力電圧に対して高い効率を保つことができる。
図8において、主スイッチ素子47がターンオフすると補助スイッチ素子41はターンオンするが、可飽和インダクタ43が補助スイッチ素子41のターンオンを少し遅らせるので、その間にスナバコンデンサ44の電荷が第1のスナバコンデンサ49に戻る。すなわち第2のスナバコンデンサ44の電荷が補助スイッチ素子41に流れてロスになることはない。
図10に示した部分共振型自励式スイッチング電源の低損失化回路において、主スイッチ素子68と補助スイッチ素子61はほぼ交互にオン・オフしている。主スイッチ素子68がオフで補助スイッチ素子61がオンの期間において、トランスの励磁エネルギが2次巻線86を介して負荷側に流れてゼロになると、第1のスナバコンデンサ80の電荷は1次巻線67との直列共振回路によって共振電流として流れ始める。このとき第2の帰還巻線62に生じる電圧によって補助スイッチ素子61はオンを保っているが、補助スイッチ素子61のゲート・ソース間に接続されている第2の可飽和インダクタ64が飽和するとゲート電圧がゼロになるので補助スイッチ素子61はターンオフする。
補助スイッチ素子61がオフになると第1のスナバコンデンサ80と第2のスナバコンデンサ65の直列合成容量で共振を続けるが第2のスナバコンデンサ65の容量を第1のスナバコンデンサ80の容量に対して適当に選んでおけば共振によって2つのスナバコンデンサの直列回路両端の電圧をゼロまで下げることができる。2つのスナバコンデンサの直列回路両端の電圧がゼロになる前に各巻線の電圧の向きが反転しているので第1の帰還巻線69に主スイッチ素子68をターンオンさせる電圧が生じるがゲート駆動回路に第1の可飽和インダクタ81が挿入されているのでターン・オンが遅れ、2つのスナバコンデンサの直列回路両端の電圧がゼロになるところでターン・オンする。
図11は図10の回路の波形図である。図の(1)と(2)は主スイッチ素子68と補助スイッチ素子61のオン・オフの位相の関係を示している。(3)は主スイッチ素子68の電圧波形である。第1のスナバコンデンサ80の容量を大きくするとターンオフ時の振動がほとんどなくなるので主スイッチ素子68のオフ期間の電圧は(3)のようにフラットに近くなる。(5)は第1のスナバコンデンサ80の電圧であるが、大きな容量を選んでいるので電圧の変化は小さい。(4)は第2のスナバコンデンサ65の電圧である。スイッチ素子のオン・オフに合わせて充放電を繰り返しているが、スイッチ素子に短絡電流として流れることはなく、充電時も放電時もエネルギは回生される。
自励式スイッチング電源はスイッチ素子そのものが発振器の能動素子として働くので回路はシンプルになるメリットはある。しかし、過電流保護が働いたときに発振を間欠発振に切り替えてロスを防ぐという機能や、過電圧保護が働いたときに一旦ACコンセントを抜かないとラッチがはずれない機能や、待機時に発振周波数を切り替えて消費電力を下げるという機能を複数追加するとシンプルであるというメリットが失われ、回路部品が基板上で占めるスペースやコストの点で他励式に比べて劣るようになる。一方、従来の他励式は発振周波数が固定式のものが多く、共振の半周期の後でターンオンさせるということが原理的にできなかったが、最近トランスの巻線に生じるパルスの立下がりを検出してパルスを発生する方式の他励式の制御IC、例えばモトローラ社のMC34262が市場で使われるようになってきた。
本発明は、トランスの巻線に生じる電圧を検出してパルスを出力する他励方式の制御回路を備えたスイッチング電源装置において、部分共振の技術を採用することによってノイズを抑えかつ損失を抑える回路を提供することを目的としている。
上の目的を達成するために請求項1記載の発明は、トランスの1次巻線と1次巻線に直列に接続された第1のスイッチ素子と1次巻線に電磁的に結合した第1の帰還巻線と1次巻線に電磁的に結合した2次巻線と2次巻線に生じるフライバック電圧を直流電圧に変換する整流平滑回路と第1の帰還巻線に生じる電圧を検出してフライバック電圧が立下がるときにパルスを立上げかつ整流平滑回路によって変換される直流電圧を一定に保つためにそのパルスの幅を制御することができるパルス発生回路を備えた他励式スイッチング電源装置において、第1の帰還巻線に生じる電圧を検出する回路に検出を所定の期間遅らせる遅延回路を挿入し、第1のスイッチ素子に並列に第2のスイッチ素子と第1のコンデンサからなる直列回路を接続し、第2のスイッチ素子の制御電極に、第2のスイッチ素子を第1のスイッチ素子のオン・オフの位相と逆の位相でオン・オフする第2の帰還巻線を接続し、第2のスイッチ素子に並列に第2のコンデンサを接続した。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の第2のスイッチ素子の制御電極に直列に可飽和インダクタを挿入した。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の第2のスイッチ素子の制御電極に並列に可飽和インダクタを接続した。
本発明によって他励式スイッチング電源の部分共振が比較的容易に実現できるので、従来の自励式の技術を応用し、さらに他励式の利点を生かしたスイッチング電源装置を作ることができる。
フライバック電圧の立下がりを検出してパルスを出力する他励式スイッチング電源用制御ICを用いると、少ない部品点数で本発明の部分共振型他励式スイッチング電源装置ができる。
図1は請求項1記載の発明の実施例の回路図である。図12はフライバック電圧が立下がるときにパルスを発生し、負荷に加える電圧を一定に保つためにそのパルスの幅を制御する他励式スイッチング電源装置の動作原理を説明するための回路図である。図12において、1はトランス、1aは1次巻線、1bは2次巻線、1cは第1の帰還巻線、2は第1のスイッチ素子、3は整流ダイオード、4は平滑コンデンサ、7はパルス発生回路、71はパルス発生回路7を動かす直流電源の入力端子、72はグランド端子、73はパルス出力端子、74は信号入力端子、75はパルス幅制御端子である。8は直流電源、9は負荷である。
パルス発生回路7は信号入力端子74がフライバック電圧の立下がる信号を受信するとパルスを発生して第1のスイッチ素子2をターンオンさせる。そして、1次巻線1aに励磁電流が流れる。巻線にはドットマークを付けた側と反対側が正の電位になる電圧が発生し、信号入力端子74には負の電圧が加わっている。第1のスイッチ素子2がターンオフすると巻線にはドットマークを付けた側が正の電位になる電圧が発生し、励磁エネルギは2次巻線1bから整流平滑されて負荷側に供給される。また、信号入力端子74には正の電圧が加わる。励磁エネルギがなくなると、巻線の電圧はゼロに戻るが、このとき信号入力端子74の電圧が立下がるので、それによってにパルス発生回路7がパルスを発生し、以下同じ動作を繰り返す。パルスの幅はパルス幅制御端子75の電圧によって制御されているので負荷に加わる電圧は一定に制御される。
励磁エネルギがなくなるとスイッチ素子がターンオンするという動作を繰り返す現象は自励式スイッチング電源の動作と同じである。
図1において、符号の1、1a〜1c,2〜9,71〜75は図12で用いた符号と同じ部品を指している。。新たに加えられた1dは第2の帰還巻線、11は抵抗、12はコンデンサ、13は第2のスイッチ素子、14は第2のスイッチ素子13に直列に接続されている第1のコンデンサ、15は第2のスイッチ素子13に並列に接続されている第2のコンデンサである。
図1において、第2のスイッチ素子13は、第2の帰還巻線1dのドットマーク側が正の電位のときにオンになるので第1のスイッチ素子2がオン状態の時はオフで、第1のスイッチ素子2がオフ状態のときはオンになる。すなわち、第1のスイッチ素子2と第2のスイッチ素子13のオン・オフの位相は互いに反転している。
第1のスイッチ素子2がターンオフすると、トランス1の励磁エネルギによって1次巻線1aに生じるサージ電圧は第1のスイッチ素子2の両端に加わるが、第2のスイッチ素子13がターンオンするので第2のスイッチ素子13を通り第1のコンデンサ14に加わる。すなわち、第1のスイッチ素子2の両端の電圧の上昇は第1のコンデンサ14によって抑制される。そして、2次巻線1bに生じるフライバック電圧は整流ダイオード3と平滑コンデンサ4によって直流電圧に変換され負荷に供給される。
トランス1の励磁エネルギがゼロになると全ての巻線の電圧も下がるがそのとき、第1のコンデンサ14の電圧が直流電源8の電圧より高いため、第1のコンデンサ14と1次巻線1aによって共振が起き、各巻線の電圧は三角関数の波形を描いて下がる。第2の帰還巻線1dの電圧が下がることによって第2のスイッチ素子13はオン状態からターンオフする。このとき第1のスイッチ素子2はオフ状態からターンオンするが、第1の帰還巻線1cの電圧の変化は抵抗11とコンデンサ12からなる回路によって遅れてパルス発生回路7に伝わるため、第2のスイッチ素子13がターンオフしてから遅れて第1のスイッチ素子2がターンオンする。
すなわち、第1のスイッチ素子2がターンオンする少し前に第2のスイッチ素子13がターンオフするが、このとき1次巻線1aには共振電流が流れているので、引き続き電流を流そうとして第1のコンデンサ14と第2のコンデンサ15の直列回路との間で共振を続ける。第2のコンデンサ15の容量を第1のコンデンサ14の容量に比べて適当な割合で小さく選ぶことにより、第1のスイッチ素子2がターンオンする直前に2つのコンデンサの直列回路両端の電圧をゼロまで下げることができる。これによって2つのコンデンサが第1のスイッチ素子2に放電してロスを生じることを防ぐことができる。
図1において、第2のスイッチ素子13がオン状態からターンオフするのは第2の帰還巻線1dの電圧が下がって第2のスイッチ素子13の制御電極のしきい値を下まわるときであり、そのときは第2の帰還巻線1dの電圧はゼロに達していない。一方、第1のコンデンサ14と1次巻線1aによる共振電流がピークに達するのは巻線の電圧がゼロのときであるから、第2のスイッチ素子13のターンオフのタイミングを少し遅らせることができれば第1のコンデンサ14から第2のコンデンサ15に移動する電荷が増える。その分、第2のコンデンサ15の容量を増やしても第1のスイッチ素子2がターンオンする時に2つのコンデンサの直列回路両端の電圧をゼロまで下げることができる。
第2のコンデンサ15の容量を増やすことによって第1のスイッチ素子2のターンオフ時に生じるノイズをより小さくできる。
第2のスイッチ素子13がオフ状態からターンオンするのは第1のスイッチ素子2がターンオフするときである。第1のスイッチ素子2がターンオフしたとき、第1のスイッチ素子2の両端の電圧が上昇するがその電圧は第1のコンデンサ14と第2のコンデンサ15の直列回路によって吸収される。しかし、第1のスイッチ素子2のターンオフと同時に第2のスイッチ素子13がターンオンすると第2のコンデンサ15の電荷が第2のスイッチ素子13に短絡電流として流れてロスになる。第2のコンデンサ15の電荷が第1のコンデンサ14に移動して空になってから第2のスイッチ素子13がターンオンするように、第2のスイッチ素子13のターンオンのタイミングを少し遅らせることができれば第2のコンデンサ15の短絡電流を防ぐことができる。
図2は請求項2記載の発明の実施例の回路図であるが、第2のスイッチ素子13の制御電極に接続されている可飽和インダクタ17は上述の第2のスイッチ素子13のターンオンとターンオフの両方のタイミングを遅らせる効果を持っている。
可飽和インダクタはその両端に電圧が加わると所定の時間は高いインピーダンスを示し所定の時間がたつと飽和してゼロに近いインピーダンスを示す特性を持っているのでパルスの遅延回路を作ることができる。
第2のスイッチ素子13のターンオフのタイミングが可飽和インダクタ17によって遅れることによって生じる効果を図4の波形図に示す。
図4は第1のスイッチ素子2がオフ状態からターンオンするときの第1のスイッチ素子2の両端の電圧波形をとらえたもので、(a)は第2のスイッチ素子13のターンオフの遅れが小さいときの波形、(b)はその遅れがほぼ理想のときの波形である。
図中のt1はトランス1の励磁エネルギがゼロになって、第1のコンデンサ14と1次巻線1aの共振が始まる時刻である。t2は第2のスイッチ素子13がターンオフして、第1のコンデンサ14と第2のコンデンサ15の直列回路と1次巻線1aの共振が始まる時刻である。t3は第1のスイッチ素子2がターンオンする時刻である。v1は直流電源8の電圧であり、波形(a)と(b)がv1に等しくなるときは巻線の電圧がゼロになっている。t1で始まった共振がそのまま続けば4分の1周期後にv1に達し、そのとき1次巻線1aを流れる共振電流はピークに達している。
第2のスイッチ素子13はその制御電極の電圧がしきい値以下になるとターンオフするので、巻線の電圧がゼロになる前にターンオフする。しかし、制御電極に加わる電圧を遅延させることによってターンオフを遅らせることができる。波形(a)に対して波形(b)は第2のスイッチ素子13のターンオフのタイミングを遅らせたときのものである。第2のスイッチ素子13のターンオフが巻線の電圧がゼロになる時刻に近付くほど1次巻線1aの電流が共振電流のピーク値に近付くので第2のスイッチ素子13のターンオフ後に第2のコンデンサ15を流れる電荷の量が多くなり、第1のコンデンサ14と第2のコンデンサ15の直列回路と1次巻線1aによる共振が2つのコンデンサ両端の電圧をゼロにすることが可能になる。そして、第1のスイッチ素子13のターンオンが所定の期間遅れるように抵抗11とコンデンサ12を選べば、第1のスイッチ素子2をゼロボルトでターンオンさせることができる。
第1のコンデンサ14の容量を大きくすると、1次巻線1aと共振したときに流れる共振電流が大きくなる。共振電流を大きくすることによって、第2のスイッチ素子13がターンオフする時刻t2を巻線電圧がゼロになる時刻に近い時刻にする必要がなくなり、可飽和インダクタ17がなくてもゼロボルトで第1のスイッチ素子2をターンオンさせることができるようになる。
第1のコンデンサ14の容量を大きくすることによって第1のスイッチ素子2がターンオフしたときのサージ電圧が小さくなり、ターンオフ後の振動も小さくなる。容量をさらに大きくすると、それらは完全になくなってフラットな波形になる。
一方、第1のコンデンサ14の容量を大きくすることによって、1次巻線1aとの間で起きる共振の周期が長くなるので短所も生じる。1つはスイッチングの周期に占めるオン期間の割合(デューティ)が小さくなって第1のスイッチ素子2を流れるピーク電流が大きくなるという短所であり、もう1つは共振電流が第1のコンデンサ14と第2のスイッチ素子13と1次巻線1aを流れることによって、それらの回路素子の抵抗成分によって生じるロスが大きくなるという短所である。
図3は請求項3記載の発明の実施例の回路図であるが、第2のスイッチ素子13の制御電極に並列に接続された可飽和インダクタ17は第2のスイッチ素子13のオン期間をほぼ一定にすることによって上述の2つの短所を改善する効果をもたらす。
第2のスイッチ素子13のオン期間を可飽和インダクタ17によってほぼ一定にすることがもたらす効果を図5の波形図に示す。
図5は第1のスイッチ素子2がターンオフしてオフ状態に入った後、再びターンオンするまでの第1のスイッチ素子2の両端の電圧波形をとらえたもので、(a)は可飽和インダクタ17が付いていないときの波形で(b)は可飽和インダクタ17が付いているときのものである。
図中t0は第1のスイッチ素子2のターンオフの時刻であり、その少し後に第2のスイッチ素子13がターンオンする時刻でもある。t1はトランス1の励磁エネルギがゼロになる時刻、t2は第2のスイッチ素子13がターンオフする時刻、t3は第1のスイッチ素子2がターンオンする時刻である。v1は直流電源8の電圧である。波形(a)において、第2のスイッチ素子13は制御電極の電圧がしきい値を下まわるまでオン状態を続けるので、t1とt2の間が長く、その間に1次巻線1aを流れる共振電流はそれなりに大きくなっている。そのため、第2のスイッチ素子13がターンオフしたときは、第1のコンデンサ14と第2のコンデンサ15の直列回路の両端の電圧はゼロまで達した後も1次巻線1aには電流が残っていて、その電流はターンオンした第1のスイッチ素子2を逆に流れる。その電流は共振電流ではなくフライホイール電流であるが、電流のエネルギは直流電源8に回生される。
波形(a)のt1とt2の間、t2とt3の間の共振電流とt3以降のフライホイール電流はいずれも回生電流となってエネルギは再生されるが、電流が流れる部品の抵抗成分によるロスが大きくなる短所を持っている。
波形(b)において、第2のスイッチ素子13は可飽和インダクタ17が飽和すれば制御電極の電圧がゼロになってターンオフする。所定の時間で飽和する可飽和インダクタ17を選ぶことにより、第2のスイッチ素子13をt1を過ぎた適当な時刻t2でターンオフさせることができる。t2において、1次巻線1aを流れる電流が適当な値に達していれば、第1のコンデンサ14と第2のコンデンサ15の直列回路の電圧をゼロまで下げることが可能である。
波形(b)のt1とt2の間が短縮されるので1次巻線1aを流れる共振電流も小さくなり、回生の際に部品の抵抗成分によって失われるロスを小さくすることができる。
産学上の利用可能性
他励式スイッチング電源をわずかな部品の追加によって部分共振型に変えることができるので、他励式の長所である多機能を生かしたまま効率が良くて、ノイズが小さい電源装置を作ることができる。
請求項1記載の発明の実施例の回路図である。 請求項2記載の発明の実施例の回路図である。 請求項3記載の発明の実施例の回路図である。 図2の回路図の動作を説明するための波形図である。 図3の回路図の動作を説明するための波形図である。 従来方式の1例を示した回路図である。 図6の回路図の動作を説明するための波形図である。 従来方式の1例を示した回路図である。 図8の回路図の動作を説明するための波形図である。 従来方式の1例を示した回路図である。 図10の回路図の動作を説明するための波形図である。 フライバック電圧の立下がりでパルスを発生する他励式スイッチング電源装置の回路例である。
符号の説明
1 トランス
1a 1次巻線
1b 2次巻線
1c 第1の帰還巻線
1d 第2の帰還巻線
2 第1のスイッチ素子
3 整流ダイオード
4 平滑コンデンサ
7 パルス発生回路
8 直流電源
9 負荷
11 抵抗
12 コンデンサ
13 第2のスイッチ素子
14 第1のコンデンサ
15 第2のコンデンサ
16 抵抗
17 可飽和インダクタ
21 1次巻線
22 帰還巻線
23 スイッチ素子
24 スナバコンデンサ
25 可飽和インダクタ
26 直流電源
41 補助スイッチ素子
42 巻線
43 可飽和インダクタ
44 第2のスナバコンデンサ
46 1次巻線
47 主スイッチ素子
48 巻線
49 第1のスナバコンデンサ
50 第1の可飽和インダクタ
54 直流電源
61 補助スイッチ素子
62 第2の帰還巻線
64 第2の可飽和インダクタ
65 第2のスナバコンデンサ
67 1次巻線
68 主スイッチ素子
69 第1の帰還巻線
71 直流電源入力端子
72 グランド端子
73 出力端子
74 信号入力端子
75 制御端子
80 第1のスナバコンデンサ
81 第1の可飽和インダクタ
86 2次巻線

Claims (3)

  1. トランスの1次巻線と前記1次巻線に直列に接続された第1のスイッチ素子と前記1次巻線に電磁的に結合した第1の帰還巻線と前記1次巻線に電磁的に結合した2次巻線と前記2次巻線に生じるフライバック電圧を直流電圧に変換する整流平滑回路と前記第1の帰還巻線に生じる電圧を検出してフライバック電圧が立下がるときにパルスを立上げかつ前記整流平滑回路によって変換される直流電圧を一定に保つために前記パルスの幅を制御することができるパルス発生回路を備えた他励式スイッチング電源装置において、前記第1の帰還巻線に生じる電圧を検出する回路に検出を所定の期間遅らせる遅延回路を挿入し、前記第1のスイッチ素子に並列に第2のスイッチ素子と第1のコンデンサからなる直列回路を接続し、前記第2のスイッチ素子の制御電極に前記第2のスイッチ素子を前記第1のスイッチ素子のオン・オフの位相と逆の位相でオン・オフする前記1次巻線に電磁的に結合した第2の帰還巻線を接続し、前記第2のスイッチ素子に並列に第2のコンデンサを接続したことを特徴とするソフトスイッチング電源装置。
  2. 前記第2のスイッチ素子の制御電極に直列に可飽和インダクタを挿入したことを特徴とする請求項1記載のソフトスイッチング電源装置。
  3. 前記第2のスイッチ素子の制御電極に並列に可飽和インダクタを接続したことを特徴とする請求項2記載のソフトスイッチング電源装置。
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