JP2006114801A - コモンモードチョークコイル - Google Patents

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寛司 田中
Isao Yamanaga
功 山長
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Abstract

【課題】 バリスタ部分を分布定数素子型の構造にすることにより、特性インピーダンスの低下を防止して、差動信号の波形を歪ませることなくサージ対策を行うことができるコモンモードチョークコイルを提供する。
【解決手段】 チップ体2に第1及び第2外部電極3−1,3−2と第3及び第4外部電極3−3,3−4とを取り付けた。チップ体2は、第2コイルブロック6を第1コイルブロック4上に静電保護層5を介して積層した構造をなす。具体的には、磁性体基板40上に絶縁層41,42とコイルパターン43とを積層して、第1コイルブロック4を形成し、バリスタ材料で形成した静電保護層5をコイルパターン43全体を覆うように絶縁層42上に積層した。そして、静電保護層5上にコイルパターン60と絶縁層61,62と磁性体基板63とを積層して、第2コイルブロック6を形成した。
【選択図】図1

Description

この発明は、DVI(Digital Visual Interface)やHDMI(High Definition Multimedia Interface)等の高速差動伝送路に生じるコモンモードノイズを除去するためのコモンモードチョークコイルに関し、特にサージ対策が施されたコモンモードチョークコイルに関するものである。
コモンモードチョークコイルは、磁性体とこの磁性体で被覆された1対のコイルとを有し、コモンモードノイズに対して大きなインピーダンスを発生するインダクタとして機能することで、コモンモードノイズを阻止する素子である。
しかし、最近では、このようなEMC(Electromagnetic Compatibility)対策だけでなく、サージ電圧の対策も図ったコモンモードチョークコイルが提案されている(例えば、特許文献1)。
図19は、特許文献1に開示されたコモンモードチョークコイルを示す斜視図である。
このコモンモードチョークコイルでは、インダクタ素子を1対有するインダクタブロック101と、バリスタ素子を有するバリスタブロック102,103とで積層体100を構成している。そして、上記インダクタ素子の内部線路の両端に電気的に接続させるための外部電極111,112,113,114をこの積層体100の側面に形成すると共に、上記バリスタ素子の内部電極を、上記インダクタ素子の内部線路の端部に電気的に接続した構成となっている。
かかる構成により、バリスタ素子に接続される外部電極111,112,113,114の一端をグランドに接続することで、サージ電流の流入時に、サージ電流をグランドに流し落とすことにより、コモンモードチョークコイル自身の保護と次段の電子回路の保護とを図っている。
特開平09−283339号公報
しかしながら、上記した従来のコモンモードチョークコイルでは、上記バリスタ素子の内部電極が上記インダクタ素子の内部線路の端部に電気的に接続した構成となっており、バリスタ素子が集中定数素子として機能する。このため、その容量性によって、バリスタ素子接続部分における特性インピーダンスが急激に低下する。したがって、このようなコモンモードチョークコイルを高速差動伝送路に使用すると、インタフェースとの間で特性インピーダンスの不整合が生じ、伝送する差動信号の波形が歪んでしまう。
この発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、バリスタ部分を分布定数素子型の構造にすることにより、特性インピーダンスの低下を防止して、差動信号の波形を歪ませることなくサージ対策を行うことができるコモンモードチョークコイルを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、第1コイルブロック上に第2コイルブロックが積層されたチップ体と、第1コイルブロックに形成されたコイルパターンの両端部にそれぞれ接続される第1外部電極及び第2外部電極と、第2コイルブロックに形成されたコイルパターンの両端部にそれぞれ接続される第3外部電極及び第4外部電極とを備えるコモンモードチョークコイルであって、バリスタ材料で形成され且つ第1コイルブロックのコイルパターンと第2コイルブロックのコイルパターンとの双方に接触するように第1及び第2コイルブロックの間に介設された静電保護層を具備する構成とした。
かかる構成により、1対のコモンモードチョークコイルを差動伝送路に接続することができる。すなわち、一方のコモンモードチョークコイルの第1外部電極及び第2外部電極を差動信号を通す線路に接続すると共に、第3外部電極及び第4外部電極をグランドに接続することができる。そして、他方のコモンモードチョークコイルの第1外部電極及び第2外部電極を上記差動信号とは逆位相の差動信号を通す線路に接続すると共に、第3外部電極及び第4外部電極をグランドに接続することができる。これにより、互いに逆位相の差動信号が1対のコモンモードチョークコイルの第1外部電極及び第2外部電極を通じてコイルパターン内を流れる。
このとき、バリスタ材料で形成された静電保護層が各コモンモードチョークコイルの第1コイルブロックのコイルパターンと第2コイルブロックのコイルパターンとの双方に接触するように第1及び第2コイルブロックの間に介設されているので、静電保護層が第1及び第2コイルブロックのコイルパターン間で分布定数素子として機能する。このため、コイルパターンのインダクタンスを高めに設定することで、静電保護層による特性インピーダンスの低下はほとんど生じないようにできる。したがって、このコモンモードチョークコイルと差動伝送路との間で特性インピーダンスの不整合は生じず、差動信号は、波形を歪ませることなく、コモンモードチョークコイルを通じて差動伝送路を流れることとなる。
また、コモンモードノイズが1対のコモンモードチョークコイルの一方又は双方に流れ込んだ場合には、各コモンモードチョークコイルにおける第1及び第2コイルブロックのコイルパターンによる特性インピーダンスが増加して、コモンモードノイズの侵入を阻止する。さらに、サージ電圧が一方又は双方のコモンモードチョークコイルにおける第1コイルブロックのコイルパターンに加わると、サージ電流がバリスタ材料で形成された静電保護層を通じて、第1コイルブロックのコイルパターンから第2コイルブロックのコイルパターンに伝わり、外部に流れ出る。
請求項2の発明は、第1コイルブロック上に第2コイルブロックが積層されたチップ体と、第1コイルブロックに形成されたコイルパターンの両端部にそれぞれ接続される第1外部電極及び第2外部電極と、第2コイルブロックに形成されたコイルパターンの両端部にそれぞれ接続される第3外部電極及び第4外部電極とを備えるコモンモードチョークコイルであって、バリスタ材料で形成され且つ第1コイルブロックのコイルパターンと接触する第1静電保護層を第1コイルブロックの上に形成し、バリスタ材料で形成され且つ第2コイルブロックのコイルパターンと接触する第2静電保護層を第1静電保護層の上に形成し、接地用のグランド層を第1及び第2静電保護層の双方に接触させた状態でこれら第1及び第2静電保護層の間に介設すると共に、このグランド層の両端部にそれぞれ接続される第5外部電極及び第6外部電極を設けた構成とする。
かかる構成により、一のコモンモードチョークコイルを差動伝送路に接続することができる。すなわち、コモンモードチョークコイルの第1外部電極及び第2外部電極を差動信号を通す線路に接続すると共に、第3外部電極及び第4外部電極を上記差動信号とは逆位相の差動信号を通す線路に接続することができる。そして、第5外部電極及び第6外部電極をグランドに接続して、グランド層を接地させることができる。これにより、一方の差動信号が第1外部電極及び第2外部電極を通じてコイルパターン内を流れると共に、逆位相の他方の差動信号が第3外部電極及び第4外部電極を通じてコイルパターン内に流れる。
このとき、バリスタ材料で形成された第1静電保護層が第1コイルブロックのコイルパターンとグランド層の双方に接触するように第1コイルブロック上に形成されているので、第1静電保護層が第1コイルブロックのコイルパターンとグランド層との間で分布定数素子として機能する。また、バリスタ材料で形成された第2静電保護層が第2コイルブロックのコイルパターンとグランド層の双方に接触するように第1静電保護層の上に形成されているので、第2静電保護層が第2コイルブロックのコイルパターンとグランド層との間で分布定数素子として機能する。このため、コイルパターンのインダクタンスを高めに設定するすることで、第1及び第2静電保護層による特性インピーダンスの低下を生じないようにできる。したがって、このコモンモードチョークコイルと差動伝送路と間で特性インピーダンスの不整合は生じず、差動信号は、波形を歪ませることなく、コモンモードチョークコイルを通じて差動伝送路を流れることとなる。
また、コモンモードノイズがコモンモードチョークコイルに流れ込むと、第1及び第2コイルブロックのコイルパターンによる特性インピーダンスが増加して、コモンモードノイズの侵入を阻止する。さらに、サージ電圧が第1コイルブロックのコイルパターンに加わると、サージ電流がバリスタ材料で形成された第1静電保護層を通じて、第1コイルブロックのコイルパターンからグランド層に伝わり、外部に流れ出る。また、サージ電圧が第2コイルブロックのコイルパターンに加わると、サージ電流がバリスタ材料で形成された第2静電保護層を通じて、第2コイルブロックのコイルパターンからグランド層に伝わり、外部に流れ出る。
請求項3の発明は、第1コイルブロック上に第2コイルブロックが積層されたチップ体と、第1コイルブロックに形成されたコイルパターンの両端部にそれぞれ接続される第1外部電極及び第2外部電極と、第2コイルブロックに形成されたコイルパターンの両端部にそれぞれ接続される第3外部電極及び第4外部電極とを備えるコモンモードチョークコイルであって、バリスタ材料で形成され且つ第1コイルブロックのコイルパターンと接触する第1静電保護層を第1コイルブロックの下側に形成すると共に、接地用の第1グランド層をこの第1静電保護層に接触させた状態で第1静電保護層の下に形成し、且つこの第1グランド層の両端部にそれぞれ接続される第5外部電極及び第6外部電極を設け、バリスタ材料で形成され且つ第2コイルブロックのコイルパターンと接触する第2静電保護層を第2コイルブロックの上側に形成すると共に、接地用の第2グランド層をこの第2静電保護層に接触させた状態で第2静電保護層の上に形成し、且つこの第2グランド層の両端部にそれぞれ接続される第7外部電極及び第8外部電極を設けた構成とする。
かかる構成により、一のコモンモードチョークコイルを差動伝送路に接続することができる。すなわち、コモンモードチョークコイルの第1外部電極及び第2外部電極を差動信号を通す線路に接続すると共に、第3外部電極及び第4外部電極を上記差動信号とは逆位相の差動信号を通す線路に接続することができる。そして、第5外部電極及び第6外部電極と第7外部電極及び第8外部電極とをグランドに接続して、第1及び第2グランド層を接地させることができる。これにより、一方の差動信号が第1外部電極及び第2外部電極を通じてコイルパターン内を流れると共に、逆位相の他方の差動信号が第3外部電極及び第4外部電極を通じてコイルパターン内に流れる。
このとき、バリスタ材料で形成された第1静電保護層が第1コイルブロックのコイルパターンと第1グランド層の双方に接触するように第1コイルブロック上に形成されているので、第1静電保護層が第1コイルブロックのコイルパターンと第1グランド層との間で分布定数素子として機能する。また、バリスタ材料で形成された第2静電保護層が第2コイルブロックのコイルパターンと第2グランド層の双方に接触するように第1静電保護層の上に形成されているので、第2静電保護層が第2コイルブロックのコイルパターンと第2グランド層との間で分布定数素子として機能する。このため、コイルパターンのインダクタンスを高めに設定することで、第1及び第2静電保護層による特性インピーダンスの低下を生じないようにできる。したがって、このコモンモードチョークコイルと差動伝送路と間で特性インピーダンスの不整合は生じず、差動信号は、波形を歪ませることなく、コモンモードチョークコイルを通じて差動伝送路を流れることとなる。
また、コモンモードノイズがコモンモードチョークコイルに流れ込むと、第1及び第2コイルブロックのコイルパターンによる特性インピーダンスが増加して、コモンモードノイズの侵入を阻止する。さらに、サージ電圧が第1コイルブロックのコイルパターンに加わると、サージ電流がバリスタ材料で形成された第1静電保護層を通じて、第1コイルブロックのコイルパターンから第1グランド層に伝わり、外部に流れ出る。また、サージ電圧が第2コイルブロックのコイルパターンに加わると、サージ電流がバリスタ材料で形成された第2静電保護層を通じて、第2コイルブロックのコイルパターンから第2グランド層に伝わり、外部に流れ出る。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のコモンモードチョークコイルにおいて、静電保護層,第1及び第2静電保護層の縁部のうち少なくとも第1ないし第8外部電極と対向する縁部がチップ体から露出しないように、静電保護層,第1及び第2静電保護層を形成した構成とする。
かかる構成により、チップに取り付けられる外部電極が静電保護層に接触しないので、静電保護層を介した外部電極同士の短絡を回避することができる。
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコモンモードチョークコイルにおいて、静電保護層,第1及び第2静電保護層の部分であってチップ体から露出している部分を、絶縁膜でコーティングした構成とする。
かかる構成により、チップに取り付けられる外部電極が静電保護層に直接接触しないので、静電保護層を介した外部電極同士の短絡を回避することができる。
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のコモンモードチョークコイルにおいて、第1及び第2コイルブロックのコイルパターンは、平面型のスパイラル状コイルパターンである構成とした。
かかる構成により、静電保護層,第1及び第2静電保護層をコイルパターンのほぼ全体に接触させることができる。
以上詳しく説明したように、この発明のコモンモードチョークコイルによれば、バリスタ材料で形成した静電保護層を分布定数的に設けた構造になっているので、所望の特性インピーダンスを保持することができる。この結果、伝送線路やインターフェース等との特性インピーダンスの整合をとることができるので、サージ対策だけでなく、波形に歪みのない適正な差動信号を伝送することができるという優れた効果がある。
特に、請求項2及び請求項3の発明に係るコモンモードチョークコイルによれば、一のコモンモードチョークコイルで互いに逆位相の1対の差動信号を通すことができるという効果がある。
また、請求項4及び請求項5の発明に係るコモンモードチョークコイルによれば、動作信頼性を向上させることができる。
さらに、請求項6の発明に係るコモンモードチョークコイルによれば、静電保護層をコイルパターンのほぼ全体に接触させることができるので、静電保護層の分布定数素子としての機能をさらに高めることができ、この結果、動作信頼性のさらなる向上を図ることができる。
以下、この発明の最良の形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の第1実施例に係るコモンモードチョークコイルの分解斜視図であり、図2は、第1実施例のコモンモードチョークコイルの外観図であり、図3は、図2の矢視A−A縦断面図であり、図4は、図2の矢視B−B横断面図である。
図1に示すように、このコモンモードチョークコイル1は、チップ体2に第1及び第2外部電極3−1,3−2と第3及び第4外部電極3−3,3−4とを取り付けた構造となっている。
チップ体2は、第1コイルブロック4と静電保護層5と第2コイルブロック6とによりなり、第2コイルブロック6が第1コイルブロック4上に静電保護層5を介して積層された構造になっている。
第1コイルブロック4は、絶縁層41,42とコイルパターン43とを磁性体基板40上に積層してなる。
具体的には、フェライト等で形成した磁性体基板40上に、絶縁層41が積層されて、コイルパターン43の一方端部43aがこの絶縁層41上に形成されている。この一方端部43aの先端43a1は絶縁層41の縁に至り、チップ体2から露出している。そして、ビアホール42aを有した絶縁層42が、一方端部43aの上から絶縁層41上に積層され、コイルパターン43がこの絶縁層42上に形成されている。このコイルパターン43の他方端部43cの先端43c1は絶縁層42の縁に至り、チップ体2から露出している。そして、コイルパターン43の内側端部43bと一方端部43aの後端43a2とが、絶縁層42に設けられたビアホール42aを通じて電気的に接続されている。
このようなコイルパターン43は、平面型のスパイラル状コイルパターンであり、一方端部43aを除くコイルパターン43の全ての部分が絶縁層42の表面にパターン形成されている。
静電保護層5は、バリスタ材料で形成されている。この実施例では、バリスタとして機能する酸化亜鉛系セラミックスを用いるが、炭化珪素系やチタン酸ストロンチュウム系のセラミックスも用いることができる。
このような静電保護層5は、コイルパターン43全体を覆うように絶縁層42上に積層されているが、この実施例では、静電保護層5の縁部がチップ体2から露出しないように設定されている。すなわち、図4に示すように、 静電保護層5の大きさが絶縁層42の大きさよりも小さめに設定され、静電保護層5の縁部5aが、絶縁層42の内側に引っ込んで、チップ体2から露出しないようになっている。これにより、チップ体2に取り付けられる第1ないし第4外部電極3−1〜3−4に対する静電保護層5の接触を防止して、静電保護層5を介した外部電極同士の短絡を回避する。
第2コイルブロック6は、図1に示すように、コイルパターン60と絶縁層61,62と磁性体基板63とを静電保護層5上に積層してなる。
具体的には、コイルパターン60が静電保護層5上に形成され、このコイルパターン60の一方端部60aの先端60a1が静電保護層5を越えて絶縁層42の縁に至り、チップ体2から露出している。そして、ビアホール61aを有した絶縁層61が、コイルパターン60の上から積層され、コイルパターン60の他方端部60bがこの絶縁層61上に形成されている。この他方端部60bの先端60b1は絶縁層61の縁に至り、チップ体2から露出している。そして、コイルパターン60の内側端部60cと他方端部60bの後端60b2とがビアホール61aを通じて電気的に接続されている。
このようなコイルパターン60は、コイルパターン43と同様に、平面型のスパイラル状コイルパターンであり、他方端部60bを除くコイルパターン60の全ての部分が静電保護層5の表面にパターン形成されている。
そして、コイルパターン60の他方端部60bを覆うように、絶縁層62が絶縁層61上に積層され、フェライト等で形成した磁性体基板63が、図示しない接着剤によって絶縁層62上に接着されている。
チップ体2は、以上の如き構造をなし、コ字状の第1ないし第4外部電極3−1〜3−4は、図2に示すように、このチップ体2の外側に形成されている。
具体的には、図1に示すように、第1外部電極3−1は、コイルパターン43の一方端部43aの露出した先端43a1に接続され、第2外部電極3−2は、コイルパターン43の露出した先端43c1に接続されている。これにより、実装時に、差動信号等をコイルパターン43に通すことができるようになっている。また、第3外部電極3−3は、コイルパターン60の他方端部60bの露出した先端60b1に接続され、第4外部電極3−4は、コイルパターン60の露出した60a1に接続されている。これにより、実装時に、差動信号等をコイルパターン60に通すことができるようになっている。
上記したように、この実施例のコモンモードチョークコイル1の特徴は、第1コイルブロック4において、コイルパターン43のほぼ全部が絶縁層42の表面にパターン形成され、第2コイルブロック6において、コイルパターン60のほぼ全部が静電保護層5の表面にパターン形成されている点である。したがって、静電保護層5は、コイルパターン43とコイルパターン60との間に位置して、コイルパターン43,60の双方に接触し、しかも、静電保護層5がコイルパターン43,60のほぼ全体に接触した構造になっている。
図5は、コモンモードチョークコイル1の等価回路図である。
すなわち、静電保護層5が、コイルパターン43とコイルパターン60との双方に接触し、しかも、コイルパターン43,60のほぼ全体に接触した構造になっているので、図5に示すように、静電保護層5は、コイルパターン43,60間に接続された微小バリスタ素子ΔCがコイルパターン43,60の線路に沿って無限に並設された分布定数型の素子として捉えることができる。したがって、破線で示す微小部分Sの特性インピーダンスは、コイルパターン43,60を構成する微小インダクタΔLの誘導性と微小バリスタ素子ΔCの容量性とによって決まる。具体的には、微小部分Sの特性インピーダンスは、(ΔL/ΔC)1/2で表せる。したがって、この実施例では、微小インダクタΔLのインダクタンスを通常より増加させて、微小バリスタ素子ΔCによる特性インピーダンスの低下分を微小インダクタΔLの増加インダクタンス分で補う構成にしている。この結果、コイルパターン43,60の全線路に亘って特性インピーダンスの低下はほとんど生ぜず、第1外部電極3−1〜第4外部電極3−4における特性インピーダンスとほとんど同値となる。
なお、コモンモードチョークコイル1の第1及び第2コイルブロック4,6は、フォトリソグラフィ法等の周知の技術を用いることで形成することができるので、その記載は省略するが、静電保護層5については、図4に示すように、 コイルパターン43を覆いしかもその大きさが絶縁層42の大きさよりも小さめにする必要があるので、スクリーン印刷により形成することが好ましい。
次に、この実施例のコモンモードチョークコイル1が示す作用及び効果について説明する。
DVI規格やHDMI規格の差動伝送方式では、ケーブルをパーソナルコンピュータのトランスミッタとモニタのレシーバとに接続し、映像等のデジタル信号をパーソナルコンピュータからモニタ側に送信する。この際、T.M.D.S方式で、差動信号としての1対のクロック信号Clock+,Clock-と、差動信号としての3対のデータ信号Data0+,Data0-とData1+,Data1-とData2+,Data2-をそれぞれ伝送する。
この実施例では、理解を容易にするため、差動信号としての1対のデータ信号D+,D-(Data0+,Data0-とData1+,Data1-とData2+,Data2-のいずれかの対)を伝送する部分にこの実施例のコモンモードチョークコイル1を適用する場合について説明する。
図6は、コモンモードチョークコイル1の適用例を示す概略図である。
図6に示すように、データ信号D+用及びデータ信号D-用として、1対のコモンモードチョークコイル1−1,1−2を、図示しないパーソナルコンピュータのトランスミッタから引き出されたケーブル200と図示しないモニタのレシーバ210との間に接続した。
具体的には、コモンモードチョークコイル1−1のコイルパターン43を第1及び第2外部電極3−1,3−2を通じてデータ信号D+の線路に接続すると共に、コイルパターン60を第3及び第4外部電極3−3,3−4を通じてグランド線路に接続した。一方、コモンモードチョークコイル1−2においては、コイルパターン43を第1及び第2外部電極3−1,3−2を通じてデータ信号D-の線路に接続すると共に、コイルパターン60を第3及び第4外部電極3−3,3−4を通じてグランド線路に接続した。
かかる状態で、ノーマルモード時には、互いに逆位相のデータ信号D+,D-がコモンモードチョークコイル1−1,1−2のコイルパターン43,43を流れる。
このとき、図5で示したように、各コモンモードチョークコイル1−1(1−2)の静電保護層5が分布定数型素子として機能するので、静電保護層5によるコモンモードチョークコイル1−1(1−2)の特性インピーダンスの低下はほとんど生じない。したがって、コモンモードチョークコイル1−1(1−2)とケーブル200やレシーバ210との間で特性インピーダンスが整合し、波形歪みのないデータ信号D+(D-)が、コモンモードチョークコイル1−1(1−2)から出力されることとなる。
また、コモンモード時に、コモンモードノイズがコモンモードチョークコイル1−1(1−2)のコイルパターン43,60に同方向から流入した場合には、コイルパターン43,60による特性インピーダンスが増加して、コモンモードノイズの侵入が阻止される。
さらに、静電保護層5によるサージ対策も行われる。
図7は、サージ対策を説明するための回路図である。
図7に示すように、サージ電圧が、コモンモードチョークコイル1−1(1−2)のデータ信号D+(D-)の線路を通じてコイルパターン43に加わると、そのサージ電流SGは、図の矢印で示すように、静電保護層5を通じて、グランド側のコイルパターン60に伝わり、外部のグランド線路に流れ出る。
このように、この実施例のコモンモードチョークコイル1によれば、ケーブル200やレシーバ210との特性インピーダンスの整合をとることができるので、ノイズ対策やサージ対策だけでなく、波形に歪みのない適正なデータ信号D+,D-を伝送することができる。
発明者等は、かかる効果を実証すべく、TDR(Time Domain Reflectmetry)による評価を行った。
図8は、従来型のコモンモードチョークコイルの適用例を示す概略図であり、図9は、従来型のコモンモードチョークコイルを適用した場合とこの実施例のコモンモードチョークコイルを適用した場合の特性インピーダンスを示す線図である。
まず、図8に示すように、従来型のコモンモードチョークコイル300−1,300−2をケーブル200とモニタのレシーバ210との間に接続した。なお、コモンモードチョークコイル300−1,300−2は、この実施例のコモンモードチョークコイル1とほぼ同構造であるが、静電保護層5がなく、この静電保護層5の代わりに絶縁層を設けた構造になっている。したがって、集中定数型のバリスタ素子310,310をコモンモードチョークコイル300−1,300−2の前段に接続した。この評価では、容量が1(pF)のバリスタ素子310,310を用いた。
かかる状態で、TDR評価を行ったところ、図9の破線で示す特性曲線S1を得た。この特性曲線S1から判るように、約0.4(ns)の位置、即ち集中定数型のバリスタ素子310,310の接続位置において、特性インピーダンスが約65Ωまで急激に低下している。HDMI規格では、許容特性インピーダンス範囲が85Ω〜115Ωであるので、このような集中定数型のバリスタ素子310,310を使用すると、規格外になり、特性インピーダンスの整合を図ることができない。
一方、図6に示したように、この実施例のコモンモードチョークコイル1−1,1−2を用いてTDR評価を行ったところ、図9の実線で示す特性曲線S2を得た。この特性曲線S2から判るように、約0.5(ns)〜約1.4(ns)に位置、即ちコモンモードチョークコイル1−1,1−2の接続位置において、特性インピーダンスが若干低下したが、約97Ωであり、HDMI規格の許容特性インピーダンス範囲を十分満足するだけでなく、特性インピーダンスの低下がほとんど生じていない。したがって、この実施例のコモンモードチョークコイル1−1,1−2を使用することで、特性インピーダンスの整合を図ることができる。
上記のように、この実施例のコモンモードチョークコイルを伝送路へ挿入した場合において、特性インピーダンスの低下をほとんど生じさせないので、差動信号の波形歪みは生じないと想定される。そこで、アイパターン(アイダイヤグラム)によって確認した。
図10は、伝送路のアイパターンを示すデータ図であり、図10(a)は、伝送路中にコモンモードチョークコイルを挿入しない場合のアイパターンを示し、図10(b)は、伝送路中にこの実施例のコモンモードチョークコイルを挿入した場合のアイパターンを示し、図10(c)は、伝送路中に従来型のコモンモードチョークコイルと集中定数型のバリスタ素子とを挿入した場合のアイパターンを示す。
ケーブル200とレシーバ210との間にコモンモードチョークコイル等の部品を接続しない場合には、図10(a)に示すように、アイパターンPの縦の開きHが六角形の閾値領域Vの縦幅よりも大きくなり、信号の波形の歪みは生じない。したがって、コモンモードチョークコイル等の部品を伝送路中に挿入した場合において、図10(a)に示すようなアイパターンPを確認することができれば、波形の歪みの有無を判定することができる。そこで、この実施例のコモンモードチョークコイル1−1(1−2)のアイパターンPを確認したところ、図10(b)に示すように、アイパターンPは、図10(a)のアイパターンPと同様に、閾値領域Vの外側に開き、閾値領域Vとの接触はなかった。これにより、この実施例のコモンモードチョークコイル1−1(1−2)を用いても、波形歪みが生じることがないことが判明した。これに対して、図9に示したように、コモンモードチョークコイル300−1,300−2の前段に集中定数型のバリスタ素子310,310を接続した場合には、図10(c)の囲みC1,C2に示すように、アイパターンP一部が閾値領域V内に入り込み、波形の歪みが生じることが判明した。
次に、この発明の第2実施例について説明する。
図11は、第2実施例に係るコモンモードチョークコイルの分解斜視図であり、図12は、コモンモードチョークコイルの断面図であり、図13は、コモンモードチョークコイルの等価回路図である。
図11に示すように、この実施例のコモンモードチョークコイルは、静電保護層の間に共用のグランド層を設けた点が、上記第1実施例と異なる。
具体的には、上記第1実施例の静電保護層5と同材料の第1静電保護層5−1が第1コイルブロック4のコイルパターン43上に積層され、グランド層7がこの第1静電保護層5−1上に形成されている。そして、第2静電保護層5−2がこのグランド層7上に積層され、第2コイルブロック6が第2静電保護層5−2上に積層形成されている。
すなわち、グランド層7が第1及び第2静電保護層5−2の双方に接触した状態で第1及び第2静電保護層5−1,5−2の間に介設されている。そして、第5外部電極3−5及び第6外部電極3−6がグランド層7の両端部7a,7bに接続されている。
かかる構成により、図13において、コイルパターン43を第1及び第2外部電極3−1,3−2を通じてデータ信号D+の線路に接続すると共に、コイルパターン60を第3及び第4外部電極3−3,3−4を通じてデータ信号D-の線路に接続し、グランド層7を第5及び第6外部電極3−5,3−6を通じてグランド線路に接続することができる。
これにより、サージ電圧が第1コイルブロック4のコイルパターン43に加わると、サージ電流が第1静電保護層5−1を通じて、グランド層7に伝わり、外部に流れ出る。また、サージ電圧が第2コイルブロック6のコイルパターン60に加わると、サージ電流が第2静電保護層5−2を通じて、グランド層7に伝わり、外部に流れ出る。
このように、この実施例のコモンモードチョークコイルによれば、1つのコモンモードチョークコイルで差動信号D+,D-を通すことができる。
その他の構成、作用及び効果は上記第1実施例と同様であるので、その記載は省略する。
次に、この発明の第3実施例について説明する。
図14は、第2実施例に係るコモンモードチョークコイルの分解斜視図であり、図15は、コモンモードチョークコイルの断面図であり、図16は、コモンモードチョークコイルの等価回路図である。
図14に示すように、この実施例のコモンモードチョークコイルは、第1静電保護層5−1と第1グランド層7−1とを第1コイルブロック4の下側に設け、第2静電保護層5−2と第2グランド層7−2とを第2コイルブロック6の上側にそれぞれ設けた点が、上記第1及び第2実施例と異なる。
具体的には、第1グランド層7−1が第1コイルブロック4の磁性体基板40上に形成され、第1静電保護層5−1が第1グランド層7−1上に積層されている。そして、第1静電保護層5−1上に、コイルパターン43と絶縁層42と絶縁層41とが順次積層され、コイルパターン43の内側端部43bと一方端部43aの後端43a2とがビアホール42aを通じて接続されている。
また、このような第1コイルブロック4上に、第2コイルブロック6の絶縁層61,62とコイルパターン60とが積層され、コイルパターン60の内側端部60cと他方端部60bの後端60b2とが絶縁層62に形成されたビアホール62aを通じて接続されている。そして、コイルパターン60上に、第2静電保護層5−2が積層されて、第2グランド層7−2が第2静電保護層5−2上に形成され、磁性体基板63が第2グランド層7−2上に積層されている。
そして、第5外部電極3−5及び第6外部電極3−6が第1グランド層7−1の両端部7a,7bにそれぞれ接続され、第7外部電極3−7及び第8外部電極3−8が第2グランド層7−2の両端部7a,7bにそれぞれ接続されている。
かかる構成により、図16において、コイルパターン43を第1及び第2外部電極3−1,3−2を通じてデータ信号D+の線路に接続すると共に、グランド層7−1を第5及び第6外部電極3−5,3−6を通じてグランド線路に接続し、コイルパターン60を第3及び第4外部電極3−3,3−4を通じてデータ信号D-の線路に接続する共に、第2グランド層7−2を第7及び第8外部電極3−7,3−8を通じてグランド線路に接続することができる。
これにより、サージ電圧が第1コイルブロック4のコイルパターン43に加わると、サージ電流が第1静電保護層5−1を通じて、第1グランド層7−1に伝わり、外部に流れ出る。また、サージ電圧が第2コイルブロック6のコイルパターン60に加わると、サージ電流が第2静電保護層5−2を通じて、第2グランド層7−2に伝わり、外部に流れ出る。
その他の構成、作用及び効果は上記第1及び第2実施例と同様であるので、その記載は省略する。
なお、この発明は、上記実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内において種々の変形や変更が可能である。
例えば、上記第1実施例では、図4に示しめしたように、 静電保護層5の大きさを絶縁層42の大きさよりも小さめに設定し、静電保護層5の全ての縁部5aをチップ体2から露出しないようにして、第1外部電極3−1〜第4外部電極3−4同士の短絡を回避するようにしたが、図17に示すように、静電保護層5の縁部5aであって第1外部電極3−1〜第4外部電極3−4に対向する部分にのみ、凹部5bを設けて、第1外部電極3−1〜第4外部電極3−4同士の短絡を回避することもできる。
また、図4及び図17に示したような工夫を静電保護層5自体に行わず、図18に示すように、静電保護層5のチップ体2から露出している部分を、絶縁膜50でコーティングしてもよい。
なお、上記実施例では、コイルパターンとして、平面型のスパイラル状コイルパターン43,60を適用したが、チップ体2の厚み方向に積層して形成される積層型のスパイラルコイルパターンを適用したコモンモードチョークコイルをこの発明の範囲から除外するものではない。
この発明の第1実施例に係るコモンモードチョークコイルの分解斜視図である。 第1実施例のコモンモードチョークコイルの外観図である。 図2の矢視A−A縦断面図である。 図2の矢視B−B横断面図である。 コモンモードチョークコイル1の等価回路図である。 コモンモードチョークコイル1の適用例を示す概略図である。 サージ対策を説明するための回路図である。 従来型のコモンモードチョークコイルの適用例を示す概略図である。 従来型のコモンモードチョークコイルを適用した場合とこの実施例のコモンモードチョークコイルを適用した場合の特性インピーダンスを示す線図である。 伝送路のアイパターンを示すデータ図であり、図10(a)は、伝送路中にコモンモードチョークコイルを挿入しない場合のアイパターンを示し、図10(b)は、伝送路中にこの実施例のコモンモードチョークコイルを挿入した場合のアイパターンを示し、図10(c)は、伝送路中に従来型のコモンモードチョークコイルと集中定数型のバリスタ素子とを挿入した場合のアイパターンを示す。 第2実施例に係るコモンモードチョークコイルの分解斜視図である。 コモンモードチョークコイルの断面図である。 コモンモードチョークコイルの等価回路図である。 第2実施例に係るコモンモードチョークコイルの分解斜視図である。 コモンモードチョークコイルの断面図である。 コモンモードチョークコイルの等価回路図である。 第1変形例を示す平面図である。 第2変形例を示す断面図である。 従来例に係るコモンモードチョークコイルを示す斜視図である。
符号の説明
1,1−1,1−2…コモンモードチョークコイル、 2…チップ体、 3−1〜3−8…第1〜第8外部電極、 4…第1コイルブロック、 5…静電保護層、 5−1…第1静電保護層、 5−2…第2静電保護層、 5a…縁部、 5b…凹部、 6…第2コイルブロック、 7…グランド層、 7−1…第1グランド層、 7−2…第2グランド層、 7a,7b…両端部、 40,63…磁性体基板、 41,42…絶縁層、 43,60…コイルパターン、 43a,60a…一方端部、 43c,60b…他方端部、 50…絶縁膜、 61,62…絶縁層。

Claims (6)

  1. 第1コイルブロック上に第2コイルブロックが積層されたチップ体と、上記第1コイルブロックに形成されたコイルパターンの両端部にそれぞれ接続される第1外部電極及び第2外部電極と、上記第2コイルブロックに形成されたコイルパターンの両端部にそれぞれ接続される第3外部電極及び第4外部電極とを備えるコモンモードチョークコイルであって、
    バリスタ材料で形成され且つ上記第1コイルブロックのコイルパターンと第2コイルブロックのコイルパターンとの双方に接触するように第1及び第2コイルブロックの間に介設された静電保護層を具備する、
    ことを特徴とするコモンモードチョークコイル。
  2. 第1コイルブロック上に第2コイルブロックが積層されたチップ体と、上記第1コイルブロックに形成されたコイルパターンの両端部にそれぞれ接続される第1外部電極及び第2外部電極と、上記第2コイルブロックに形成されたコイルパターンの両端部にそれぞれ接続される第3外部電極及び第4外部電極とを備えるコモンモードチョークコイルであって、
    バリスタ材料で形成され且つ上記第1コイルブロックのコイルパターンと接触する第1静電保護層を上記第1コイルブロックの上に形成し、
    バリスタ材料で形成され且つ上記第2コイルブロックのコイルパターンと接触する第2静電保護層を上記第1静電保護層の上に形成し、
    接地用のグランド層を上記第1及び第2静電保護層の双方に接触させた状態でこれら第1及び第2静電保護層の間に介設すると共に、このグランド層の両端部にそれぞれ接続される第5外部電極及び第6外部電極を設けた、
    ことを特徴とするコモンモードチョークコイル。
  3. 第1コイルブロック上に第2コイルブロックが積層されたチップ体と、上記第1コイルブロックに形成されたコイルパターンの両端部にそれぞれ接続される第1外部電極及び第2外部電極と、上記第2コイルブロックに形成されたコイルパターンの両端部にそれぞれ接続される第3外部電極及び第4外部電極とを備えるコモンモードチョークコイルであって、
    バリスタ材料で形成され且つ上記第1コイルブロックのコイルパターンと接触する第1静電保護層を上記第1コイルブロックの下側に形成すると共に、接地用の第1グランド層をこの第1静電保護層に接触させた状態で第1静電保護層の下に形成し、且つこの第1グランド層の両端部にそれぞれ接続される第5外部電極及び第6外部電極を設け、
    バリスタ材料で形成され且つ上記第2コイルブロックのコイルパターンと接触する第2静電保護層を上記第2コイルブロックの上側に形成すると共に、接地用の第2グランド層をこの第2静電保護層に接触させた状態で第2静電保護層の上に形成し、且つこの第2グランド層の両端部にそれぞれ接続される第7外部電極及び第8外部電極を設けた、
    ことを特徴とするコモンモードチョークコイル。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のコモンモードチョークコイルにおいて、
    上記静電保護層,第1及び第2静電保護層の縁部のうち少なくとも上記第1ないし第8外部電極と対向する縁部が上記チップ体から露出しないように、静電保護層,第1及び第2静電保護層を形成した、
    ことを特徴とするコモンモードチョークコイル。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコモンモードチョークコイルにおいて、
    上記静電保護層,第1及び第2静電保護層の部分であって上記チップ体から露出している部分を、絶縁膜でコーティングした、
    ことを特徴とするコモンモードチョークコイル。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のコモンモードチョークコイルにおいて、
    上記第1及び第2コイルブロックのコイルパターンは、平面型のスパイラル状コイルパターンである、
    ことを特徴とするコモンモードチョークコイル。
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