JP2006114336A - 燃料電池の起動方法及び燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池の内部温度を目標温度まで上昇させるために必要な熱量を、燃料電池の内部が過剰に加熱されることを防止して加熱手段から燃料電池に供給することができる燃料電池の起動方法及び燃料電池発電システムを提供する。
【解決手段】氷点下環境における燃料電池の起動時に、コントロールユニットは、STEP1でヒータにより加熱した冷媒をポンプによって循環通路内に循環させて燃料電池を目標温度(>0℃)まで加熱して暖機を開始する。暖機において、STEP2で燃料電池を目標温度まで上昇させるために必要となる目標総熱量が算出され、STEP3で算出される暖機開始時からヒータにより出力された熱量の積算値が、STEP4で目標総熱量に達した時に、STEP5に進んで、コントロールユニットはヒータを停止する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、氷点下環境における発電に対応した燃料電池の起動方法及び燃料電池システムに関する。
図4に示したように、固体高分子型の燃料電池セル100には、固体高分子電解質膜101と、その両側に設けられた触媒作用をもった水素電極102及び酸素電極103と、各電極102,103との間で反応ガスである水素と酸素(空気中に含まれる)の供給路を形成するセパレータ104及び105とが備えられている。
そして、セパレータ104により形成された供給路106に供給された水素ガスH2は、水素電極102で電子e-を放出して水素イオンH+となり、該水素イオンH+が固体高分子電解質膜101中を伝導する。一方、酸素電極103においては、セパレータ105により形成された供給路107に供給された空気中の酸素ガスO2と酸素電極103から供給される電子e-と水素イオンH+とにより、以下の式(1)の反応が生じて水H2Oが生成される。
1/2O2+2H++2e- → H2O ・・・・・(1)
ここで、氷点下環境で燃料電池セル100を起動するときに、前回の発電時に上記式(1)で生成された水が燃料電池セル100内に残存していると、該残存した水が酸素電極103で凍結して、高分子電解質膜101における水素イオンH+の伝導率が低下し、燃料電池セル100の発電能力が低下するという不都合がある。
そこで、かかる不都合を解消するべく、氷点下環境で燃料電池を起動する際に燃料電池を昇温させて燃料電池セル内の氷を解凍する方法として、例えば、複数の燃料電池セルが接続された燃料電池スタック内に形成された循環通路に、電気ヒータにより加熱された熱交換媒体を循環させて、燃料電池内の温度を上昇させるようにした燃料電池システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−14185
燃料電池の内部温度を直接検出することは構造上困難であることから、上述した従来の燃料電池システムにおいては、熱交換媒体の温度を検出して燃料電池の内部温度を間接的に把握している。そして、熱交換媒体の検出温度が第1の所定温度(0℃)以下となったときに電気ヒータを作動させ、熱交換媒体の検出温度が第2の所定温度(10℃)に達した時に電気ヒータを停止している。
このように、燃料電池の内部温度を間接的に把握する場合、燃料電池の熱容量の影響等により、熱交換媒体の検出温度が所定温度に達してから実際に燃料電池の内部温度が所定温度に達するまでには、ある程度の時間遅れが生じる。
そのため、熱交換媒体の温度が所定温度に達した時に加熱手段による加熱を停止したときには、その後も、熱交換媒体の蓄熱により燃料電池内部の温度が上昇を続けて、燃料電池内部の加熱が過剰となる。そして、このように燃料電池内部が過剰に加熱されると、燃料電池セルの高分子電解質膜が乾燥して水素イオンの透過率が低下し、燃料電池の発電能力が低下するという不都合がある。
また、この場合には、燃料電池内部を所定温度まで上昇させるために実際に必要な熱量を超える熱量が燃料電池に供給されることになるため、無駄なエネルギーが電気ヒータで消費されるという不都合がある。
そこで、本発明は、これらの不都合を解消し、燃料電池の内部温度を所定温度まで上昇させるために必要な熱量を、燃料電池の内部が過剰に加熱されることを防止して加熱手段から燃料電池に供給することができる燃料電池の起動方法及び燃料電池発電システムを提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するためになされたものであり、本発明の燃料電池の起動方法は、固体高分子型の燃料電池セルを複数個接続して構成された燃料電池を氷点下環境で起動するときに、加熱手段により該燃料電池を所定温度まで加熱した後に該燃料電池を起動する燃料電池の起動方法であって、燃料電池の内部温度を前記所定温度まで上昇させるために、前記加熱手段から出力する必要がある総熱量である目標総熱量を算出する第1の工程と、前記加熱手段の作動開始時から前記加熱手段から出力される熱量を積算し、該熱量の積算値が前記目標総熱量に達した時に前記加熱手段の作動を停止して、前記燃料電池を起動する第2の工程とからなることを特徴とする。
かかる本発明によれば、前記第1の工程により、前記燃料電池の内部温度を前記所定温度まで上昇させるために、前記加熱手段から出力する必要がある前記目標総熱量が算出される。そして、前記第2の工程により、前記加熱手段の作動開始時からの前記加熱手段から出力される熱量の積算値が前記目標総熱量に達したときに、前記加熱手段による前記燃料電池の加熱が停止される。そのため、前記燃料電池の内部温度を前記所定温度まで上昇させるために必要な熱量が前記加熱手段から出力された時点で前記加熱手段が停止し、前記燃料電池が過剰に加熱されることを防止することができる。
なお、本発明における前記所定温度は、燃料電池の電解質膜内を水素イオンが移動して酸素と反応することができる温度、または、燃料電池を発電動作させたときに、出力電圧が安定した状態を維持できる温度であり、例えば氷点に設定される。
また、前記第2の工程において、前記加熱手段から出力される熱量の積算値と前記目標総熱量との差が所定値以下となったときに、その後、前記加熱手段の加熱量を漸減させることを特徴とする。
かかる本発明によれば、前記加熱手段による前記燃料電池の加熱を停止する際に、前記加熱手段の余熱による前記燃料電池の温度上昇を抑制して、前記目標総熱量を精度良く前記加熱手段から出力することができる。
また、前記第2の工程において、前記加熱手段から出力される熱量の積算値が前記目標総熱量に達した時から所定時間が経過した後に、前記燃料電池を起動することを特徴とする。
かかる本発明によれば、前記所定時間の経過により、前記燃料電池内の温度の均一化を図ることができる。そして、このように燃料電池内の温度が均一化された状態で前記燃料電池を起動することによって、前記燃料電池の発電動作を安定させることができる。
また、前記加熱手段は、前記燃料電池の内部又は周囲に配設された循環通路内を循環する熱交換媒体を加熱するヒータであり、該ヒータを作動させた状態でポンプにより該循環通路内に熱交換媒体を循環させることによって前記燃料電池が加熱され、前記第2の工程において、前記目標総熱量は、前記燃料電池と前記循環通路中の熱交換媒体の熱容量を含む総熱容量に、前記ヒータの作動開始時における前記燃料電池の温度と前記所定温度との温度差を乗じて算出されることを特徴とする。
かかる本発明によれば、前記ヒータにより加熱された熱交換媒体を前記循環通路内に循環させて前記燃料電池を加熱するときに、前記循環通路中の熱交換媒体の熱容量を含めた総熱容量に基づいて前記目標総熱量が算出される。そして、これにより、前記燃料電池と共に前記循環通路中の熱交換媒体も前記所定温度となるので、前記ヒータから出力される熱量の一部が熱交換媒体に蓄熱されることによる前記燃料電池の加熱不足が生じることを抑制することができる。
また、前記第1の工程において、前記燃料電池の外部の測定温度に応じて前記燃料電池の外部への放熱量を算出し、該放熱量を含めて前記目標総熱量を算出することを特徴とする。
かかる本発明によれば、前記燃料電池の外部への放熱量を含めて前記目標総熱量を算出することによって、前記燃料電池の使用環境に応じて、前記目標総熱量をより精度良く算出することができる。
また、固体高分子型の燃料電池セルを複数個接続して構成された燃料電池と、該燃料電池の内部温度を把握する燃料電池温度把握手段と、該燃料電池を加熱する加熱手段と、氷点下環境で該燃料電池を起動するときに、該加熱手段により該燃料電池を所定温度まで加熱した後に該燃料電池を起動する発電制御手段とを備えた燃料電池発電システムにおいて、前記加熱手段から出力される熱量を積算する熱量積算手段と、前記燃料電池を前記所定温度まで上昇させるために、前記加熱手段から出力する必要がある総熱量である目標総熱量を算出する目標総熱量算出手段とを備え、前記発電制御手段は、前記燃料電池の温度が氷点下であるときに、前記加熱手段の作動開始時からの前記熱量積算手段による熱量積算値が前記目標総熱量に達した時に前記加熱手段の作動を停止して、前記燃料電池を起動することを特徴とする。
かかる本発明によれば、前記目標総熱量算出手段により、燃料電池を前記所定温度まで上昇させるために必要な前記目標総熱量が算出される。そして、前記発電制御手段は、前記加熱手段の作動開始からの前記熱量積算手段による熱量積算値が前記目標総熱量に達した時に前記加熱手段の作動を停止する。そのため、前記加熱手段から前記燃料電池には、前記燃料電池を前記所定温度まで上昇させるのに必要な熱量のみが供給され、前記燃料電池が過剰に加熱されることを防止することができる。
本発明の実施の形態について、図1〜図3を参照して説明する。図1は燃料電池システムの全体構成図、図2は氷点下環境における燃料電池の発電開始時の制御フローチャート、図3は本発明の効果を説明するための比較グラフである。
図1を参照して、本実施の形態の燃料電池システムは燃料電池自動車に搭載されるものであり、燃料電池セル2を複数個接続して構成された燃料電池(燃料電池スタック)1、空気供給管3を介して燃料電池1に空気を供給するエアコンプレッサ4、水素供給管5を介して燃料電池1に水素を供給する水素タンク6、循環通路7内に冷媒(本発明の熱交換媒体に相当する)を循環させるポンプ8、循環通路7内の冷媒を加熱するヒータ9(本発明の加熱手段に相当する)、水素の供給量を調節する水素バルブ10、水素供給管5からの排気量を調節する排出バルブ11、水素供給管5からの排気に含まれる水素を回収して燃料電池1の上流側の水素供給管5に混入させるエゼクタ12が備えられている。
また、各燃料電池セル2の出力電圧等を検出する各種センサ15,16、循環通路7の燃料電池1への入口付近の冷媒の温度を検出する燃料電池入口温度センサ20、循環通路7の燃料電池1からの出口付近の冷媒の温度を検出する燃料電池出口温度センサ21、循環通路7のヒータ9への入口付近の冷媒の温度を検出するヒータ入口温度センサ23、循環通路7のヒータ9からの出口付近の冷媒の温度を検出するヒータ出口温度センサ24、循環通路7のヒータ9への入口付近の冷媒の圧力を検出するヒータ入口圧力センサ25、循環通路7のヒータ9からの出口付近の冷媒の圧力を検出するヒータ出口圧力センサ26、及び燃料電池システムの全体的な作動を制御するコントロールユニット30(本発明の熱量積算手段と目標総熱量算出手段と発電制御手段の機能を含む)が備えられている。
そして、各種センサ15,16、燃料電池入口温度センサ20、燃料電池出口温度センサ21、ヒータ入口温度センサ23、ヒータ出口温度センサ24、ヒータ入口圧力センサ25、及びヒータ出口圧力センサ26の検出信号がコントロールユニット30に入力される。また、コントロールユニット30から出力される制御信号により、エアコンプレッサ4、ポンプ8、ヒータ9、水素バルブ10、及び排出バルブ11の作動が制御される。
次に、図2に示したフローチャートに従って、氷点下環境下で燃料電池1を起動して発電を開始するときのコントロールユニット30による燃料電池1の制御手順について説明する。
車両の運転者によりIG(イグニッション)スイッチ(図示しない)がON操作されると、コントロールユニット30は燃料電池入口温度センサ20の検出温度Tfin又は燃料電池出口温度センサ21の検出温度Tfoutから、燃料電池1の内部温度を把握する。この場合、燃料電池入口温度センサ20と燃料電池出口温度センサ21は、本発明の燃料電池把握手段に相当する。そして、燃料電池1の内部温度が氷点下(0度以下)であったときには、図2のSTEP1で燃料電池1の暖機を開始する。
燃料電池1の暖機は、ポンプ8とヒータ9を作動させて、ヒータ9により加熱された冷媒を、循環通路7を介して燃料電池1内に配設された冷媒の経路(図示しない)に供給することによって行われる。なお、燃料電池1が起動した後は、発電に伴う発熱により燃料電池1が加熱されるため、ヒータ9を停止した状態でポンプ8を作動させることによって燃料電池1を冷却する処理が実行される。
コントロールユニット30は、STEP1で燃料電池1の暖機を開始すると共に、STEP2で、燃料電池1の内部温度を目標温度(本発明の所定温度に相当し、0℃を超える温度に設定される)まで上昇させるために、燃料電池1に供給する必要がある熱量を、目標総熱量として以下の式(2)により算出する。
目標総熱量= Qa × (Tm−Tl) ・・・・・(2)
但し、Qa:燃料電池1と循環通路7中の冷媒の総熱容量、Tm:目標温度、Tl:暖機開始時の燃料電池1の内部温度(燃料電池入口温度センサ20又は燃料出口温度センサ21の検出温度)。
なお、上記式(2)においては、燃料電池1の他に循環通路7中の冷媒を含めた総熱容量を用いて目標総熱量を算出したが、さらに、ポンプ8や循環通路7の熱容量を含めた総熱量を用いて、目標総熱量を算出するようにしてもよい。
そして、続くSTEP3とSTEP4からなるループにより、コントロールユニット30は、STEP3で、以下の式(3)により算出されるヒータ9から出力される熱量(冷媒に供給される熱量)を暖機開始時から積算し、STEP4で該熱量の積算値が目標総熱量を超えた否かを判断する。
供給熱量 = ΔT×Qb×V + Tn×Qc ・・・・・(3)
但し、ΔT:燃料電池入口温度センサ20の検出温度と燃料電池出口温度センサ21の検出温度との差(Tfin−Tfout)、Qb:冷媒の単位面積あたりの熱容量、V:冷媒の流量、Tn:ヒータの温度、Qc:ヒータ9の熱容量。
ここで、冷媒の流量Vは、ヒータ入口圧力センサ25の検出圧力Pinと、ヒータ出口圧力センサ26の検出圧力Poutとの差に基づいて検出される。また、上記式(3)に変えて、以下の式(4)によりヒータ9の発熱量を直接的に算出するようにしてもよい。
供給熱量 = Ih2×R ・・・・・(4)
但し、Ih:ヒータ9に流れる電流、R:ヒータ9の抵抗値。
そして、STEP4で熱量の積算値が目標総熱量以上となったときにSTEP5に進み、コントロールユニット30はヒータ9の作動を停止する。この場合、ヒータ9から供給された熱量の積算値が目標総熱量に達した時点でヒータ9が停止するため、燃料電池1が過剰に加熱されることがない。
そして、コントロールユニット30は、続くSTEP6で所定時間の経過を待ってSTEP7に進み、ポンプ8を停止する。ここで、STEP6の所定時間は、冷媒の循環により循環通路7中の偏った熱分布を均一化するために必要な時間に設定される。このように、循環通路7中の冷媒の温度を均一化させて燃料電池1の内部温度のばらつきを少なくした後に、STEP8で燃料電池1の発電を開始することにより、安定して燃料電池1を作動させることができる。
なお、STEP2で目標総熱量を算出する処理が本発明の第1の工程に相当し、STEP3〜STEP8により、ヒータ9から出力される熱量の積算値が目標総熱量に達したときにヒータ9を停止して、燃料電池1を起動する処理が本発明の第2の構成に相当する。また、コントロールユニット30が、STEP2で目標総熱量を算出する構成が本発明の目標総熱量算出手段に相当し、STEP3でヒータ9から出力される熱量を積算する構成が本発明の熱力積算手段に相当する。
図3は本発明による効果を示したものであり、縦軸がヒータ9から出力される熱量の積算値及び燃料電池1の内部温度に設定され、横軸が時間に設定されている。そして、図中Qa,Taは、燃料電池1の内部温度が目標温度Ttに達したときにヒータ9を停止するようにした場合の熱量積算値(Qa)と燃料電池1の内部温度(Ta)の推移を示している。また、図中Qb,Tbは、上述した図2のフローチャートに示したように、熱量積算値が目標総熱量Qtに達したときにヒータ9を停止した場合の熱量積算値(Qb)と燃料電池1の内部温度(Tb)の推移を示している。
図3において、t0でヒータ9による冷媒の加熱を開始して、燃料電池1の内部温度が目標温度Ttに達したt2でヒータ9を停止すると、その時点の熱量積算値Qaは目標総熱量Qtを超えてしまう。そのため、冷媒の蓄熱等によって燃料電池1の内部温度Taは目標温度Ttよりも高くなり、燃料電池1が過剰に加熱される。そして、この場合には、燃料電池セル2の高分子電解質膜の乾燥により燃料電池1の発電能力が低下するおそれがある。
それに対して、t0でヒータ9による冷媒の加熱を開始して、熱量積算値Qbが目標総熱量Qtに達したt1でヒータ9を停止したときには、ヒータ9の停止後、燃料電池1の内部温度Tbが徐々に上昇して目標温度Ttに達する。そのため、この場合には、燃料電池1が過剰に加熱されることがなく、燃料電池セル2の高分子電解質膜の乾燥により燃料電池1の発電能力が低下することを防止することができる。
なお、本実施の形態では、本発明の加熱手段としてヒータ9により循環通路7を循環する冷媒を加熱する構成を備えたが、加熱手段の構成はこれに限られず、例えば燃料電池1の周囲にヒータを配置して冷媒を介さずに直接的に燃料電池1を加熱するようにしてもよい。
また、目標総熱量の算出において、燃料電池の外部温度である外気温を測定し、外気温に応じて燃料電池1の外部に対する放熱量を算出して、該放熱量分も目標放熱量に含める補正を行なうことがさらに好ましい。該放熱量は、燃料電池1の温度と外気温とから、単位時間あたりの放熱量を求めてこれを積算して算出してもよいし、外気温が高いほど小さくなり燃料電池1の温度が高いほど小さくなる所定値としてもよい。
また、本実施の形態では、図2のフローチャートにおいて、STEP6で所定時間が経過するまでポンプの作動を継続させたが、燃料電池入口温度センサ20又は燃料電池出口温度センサ21の検出温度が目標温度に達するまで、ポンプ8の作動を継続させるようにしてもよい。
また、図2のフローチャートにおいて、STEP3とSTEP4のループの実行中に、燃料電池1の温度が目標温度よりも低い所定温度となった時点から、ヒータ9の加熱量を漸減させるようにしてもよい。これによれば、STEP4で熱量積算値が目標総熱量以上となって、STEP5でヒータ9を停止するときのヒータ9の加熱量が小さくなるため、ヒータ9の余熱により冷媒の加熱が継続され、燃料電池1が過剰に加熱されることを抑制することができる。
また、本実施の形態では、車両に搭載された燃料電池システムを示したが、氷点下環境で燃料電池を使用するシステムであれば本発明の適用が可能である。
また、本実施の形態において、コントロールユニット30は、冷媒入口温度センサ20の検出温度Tinと冷媒出口温度センサ21の検出温度Toutとの温度差から、燃料電池1の内部温度を把握したが、空気供給管3の燃料電池1からの出口付近に設けた温度センサや、水素供給管5の燃料電池1からの出口付近に設けた温度センサの検出温度から、燃料電池1の内部温度を把握するようにしてもよく、或いは燃料電池セル2内に温度センサを設けて直接的に燃料電池1の内部温度を検出するようにしてもよい。
また、燃焼電池1が発電可能な温度として、目標温度を0℃以上としたが、燃料電池1が発電可能であればこれに限られない。また、目標温度を設定せず、燃料電池1を所定条件で加熱することにより燃料電池1が発電可能な温度に達するようにしてもよい。
燃料電池システムの全体構成図。 燃料電池の発電停止時の制御フローチャート。 本発明の効果を説明するための比較グラフ。 燃料電池の内部構成図。
符号の説明
1…燃料電池(スタック)、2…燃料電池セル、3…空気供給管、4…エアコンプレッサ、5…水素供給管、6…水素タンク、7…循環通路、8…ポンプ、9…ヒータ、20…燃料電池入口温度センサ、21…燃料電池出口温度センサ、30…コントロールユニット

Claims (6)

  1. 固体高分子型の燃料電池セルを複数個接続して構成された燃料電池を氷点下環境で起動するときに、加熱手段により該燃料電池を所定温度まで加熱した後に該燃料電池を起動する燃料電池の起動方法であって、
    前記燃料電池を前記所定温度まで上昇させるために、前記加熱手段から出力する必要がある総熱量である目標総熱量を算出する第1の工程と、
    前記加熱手段の作動開始時から前記加熱手段から出力される熱量を積算し、該熱量の積算値が前記目標総熱量に達した時に前記加熱手段の作動を停止して、前記燃料電池を起動する第2の工程とからなることを特徴とする燃料電池の運転方法。
  2. 前記第2の工程において、前記加熱手段から出力される熱量の積算値と前記目標総熱量との差が所定値以下となったときに、その後、前記加熱手段の加熱量を漸減させることを特徴とする請求項1記載の燃料電池の起動方法。
  3. 前記第2の工程において、前記加熱手段から出力される熱量の積算値が前記目標総熱量に達した時から所定時間が経過した後に、前記燃料電池を起動することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の燃料電池の起動方法。
  4. 前記加熱手段は、前記燃料電池の内部又は周囲に配設された循環通路内を循環する熱交換媒体を加熱するヒータであり、該ヒータを作動させた状態でポンプにより該循環通路内に熱交換媒体を循環させることによって前記燃料電池が加熱され、
    前記第2の工程において、前記目標総熱量は、前記燃料電池と前記循環通路中の熱交換媒体の熱容量を含む総熱容量に、前記ヒータの作動開始時における前記燃料電池の温度と前記所定温度との温度差を乗じて算出されることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項記載の燃料電池の起動方法。
  5. 前記第1の工程において、前記燃料電池の外部の測定温度に応じて前記燃料電池の外部への放熱量を算出し、該放熱量を含めて前記目標総熱量を算出することを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか1項記載の燃料電池の起動方法。
  6. 固体高分子型の燃料電池セルを複数個接続して構成された燃料電池と、該燃料電池の内部温度を把握する燃料電池温度把握手段と、該燃料電池を加熱する加熱手段と、氷点下環境で該燃料電池を起動するときに、該加熱手段により該燃料電池を所定温度まで加熱した後に該燃料電池を起動する発電制御手段とを備えた燃料電池発電システムにおいて、
    前記加熱手段から出力される熱量を積算する熱量積算手段と、
    前記燃料電池を前記所定温度まで上昇させるために、前記加熱手段から出力する必要がある総熱量である目標総熱量を算出する目標総熱量算出手段とを備え、
    前記発電制御手段は、前記燃料電池の温度が氷点下であるときに、前記加熱手段の作動開始時からの前記熱量積算手段による熱量積算値が前記目標総熱量に達した時に前記加熱手段の作動を停止して、前記燃料電池を起動することを特徴とする燃料電池システム。
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