JP2006113270A - トナーの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 水洗及び乾燥工程等を必要とすることなく、小粒径で粒度分布の狭いトナーを低コストで製造することを可能とするトナーの製造方法を提供すること。
【解決手段】樹脂粒子及び顔料粒子を含む粒子混合物又は分散液を、高圧ガス流によりノズルから噴出させ、熱風が吹き込まれた領域に配置された分散板に衝突させた後、熱風中に分散させ、処理することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】樹脂粒子及び顔料粒子を含む粒子混合物又は分散液を、高圧ガス流によりノズルから噴出させ、熱風が吹き込まれた領域に配置された分散板に衝突させた後、熱風中に分散させ、処理することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、トナーの製造方法に係り、特に、原料粒子混合物又は分散液を熱風中に噴霧することにより、粉砕、分散、凝集、融合等を行うトナーの製造方法に関する。
近年、電子写真技術を用いた複写機やプリンターが急速に普及しており、最近では特に高精細画像を形成する技術が求められるようになっている。複写機やプリンターにおいて高精細画像を得るためには、使用されるトナーが、小粒径であること、粒径や帯電性が均一であることが要求される。
トナーの製造法としては、樹脂に、ワックス、着色剤等を混合して、混練し、次いで粉砕し、分級することによりトナーを製造する粉砕法、重合性単量体に、ワックス、着色剤等を混合し、次いで懸濁重合することによりトナーを製造する懸濁重合法、及び乳化重合により得られた樹脂分散液に、ワックス分散液、着色剤分散液を加えて混合し、次いでこれらを凝集させることによりトナーを製造する乳化重合法がある。
これらのトナー製造法のうち、粉砕法は、小粒径で粒度分布の狭いトナーを得ることが困難であるという問題があるため、高精細画像を得るためには、重合法のほうが優れている。しかし、重合法、即ち、懸濁重合法及び乳化重合法は、水に分散させる工程、水洗する工程、乾燥する工程を要するため、環境負荷やコストが高いという問題がある。
本発明は、以上のような事情の下になされ、水洗及び乾燥工程を必要とすることなく、小粒径で粒度分布の狭いトナーを低コストで製造することを可能とするトナーの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、樹脂粒子及び顔料粒子を含む粒子混合物を、高圧ガス流によりノズルから噴出させ、熱風が吹き込まれた領域に配置された分散板に衝突させて粉砕し、熱風中に分散させ、前記樹脂粒子及び顔料粒子を融合させることを特徴とするトナーの製造方法を提供する。
以上のように構成される本発明の第1の態様に係るトナーの製造方法によると、例えば、従来の粉砕法に使用されるトナー原料混合物を熱風処理することだけで、容易に均一な粒径のトナーの製造が可能である。即ち、従来の粉砕法で行われていた、混練工程、粉砕工程、及び分級工程を、一回の熱風処理工程に代えることが出来るので、極めて容易に、低コストでトナーを製造することが出来る。特に、従来の粉砕法では困難であった、均一な粒径の、球形のトナーの製造が可能である。
本発明の第1の態様に係るトナーの製造方法における熱風処理の条件は、熱風温度が200〜500℃、熱風流量が500〜5000L/分、噴出圧力が0.5〜1メガパスカルであることが望ましい。このように熱風温度及び熱風流量を設定することにより、樹脂粒子と顔料粒子の融合、球形化を効果的に行うことが出来る。また、このように噴出圧力を高くすることにより、所望の粒度への粉砕を効果的に行うことが出来る。
粒子混合物中の樹脂粒子の粒径は0.5μm〜2mmであり、顔料粒子の粒径は10nm〜300nmであることが望ましい。また、粒子混合物は、定着の際の離型性を改善するために、粒径0.5μm〜5mmのワックス粒子を更に含むことが出来る。
熱風処理において、分散板近傍の温度は、均一に保持されることが望ましい。また、粒子混合物が分散板に衝突した領域に、分散を助ける二次空気を吹き込むことが望ましい。これらにより、均一な粒径の粒子を得ることが可能である。
本発明の第2の態様は、懸濁重合法により得た、樹脂粒子及び顔料粒子を含む粒子分散液を、高圧ガス流によりノズルから噴霧し、熱風が吹き込まれた領域に配置された分散板に衝突させて熱風中に分散させ、乾燥することを特徴とするトナーの製造方法を提供する。
以上のように構成される本発明の第2の態様に係るトナーの製造方法によると、懸濁重合法により得た粒子分散液を単に熱風処理することだけで、容易にトナーの製造が可能である。即ち、従来の懸濁重合法で行われていた、分散工程、融合工程、洗浄工程、及び乾燥工程を、一回の熱風処理工程に代えることが出来るので、極めて容易に、低コストでトナーを製造することが出来る。
本発明の第2の態様に係るトナーの製造方法における熱風処理の条件は、熱風温度が200〜500℃、熱風流量が500〜5000L/分、噴出圧力が0.1〜0.8メガパスカルであることが望ましい。このように熱風温度及び熱風流量を設定することにより、樹脂粒子と顔料粒子の融合、分散、乾燥を効果的に行うことが出来る。なお、粉砕を行う必要がないので、噴出圧力は第1の態様に係る方法よりも低くされる。
粒子分散液中の樹脂粒子の粒径は0.1μm〜2μmであり、顔料粒子の粒径は10nm〜300nmであることが望ましい。また、粒子分散液は、定着の際の離型性を改善するために、粒径0.1μm〜3μmのワックス粒子を更に含むことが出来る。
他の熱風処理条件は、第1の態様に係る方法と同様である。
本発明の第3の態様は、乳化重合法により得た樹脂粒子、及び顔料粒子を含む粒子分散液を、ノズルから噴霧し、熱風が吹き込まれた領域に配置された分散板に衝突させ、熱風中に分散させて、凝集及び融合させ、かつ乾燥することを特徴とするトナーの製造方法を提供する。
以上のように構成される本発明の第3の態様に係るトナーの製造方法によると、乳化重合法により得た粒子分散液を熱風処理することだけで、容易にトナーの製造が可能である。即ち、従来の乳化重合法で行われていた、分散工程、凝集工程、成長・融合工程、洗浄工程、及び乾燥工程を、一回の熱風処理工程に代えることが出来るので、極めて容易に、低コストでトナーを製造することが出来る。
本発明の第3の態様に係るトナーの製造方法における熱風処理の条件は、熱風温度が200〜500℃、熱風流量が500〜5000L/分、噴出圧力が0.1〜0.8メガパスカルであることが望ましい。このように熱風温度及び熱風流量を設定することにより、樹脂粒子と顔料粒子の分散、凝集、成長、洗浄、乾燥を効果的に行うことが出来る。なお、粉砕を行う必要がないので、噴出圧力は第1の態様に係る方法よりも低くされる。
粒子分散液中の樹脂粒子の粒径は0.1μm〜2μmであり、顔料粒子の粒径は10nm〜300nmであることが望ましい。また、粒子分散液は、定着の際の離型性を改善するために、粒径0.1μm〜3μmのワックス粒子を更に含むことが出来る。
他の熱風処理条件は、第1の態様に係る方法と同様である。
本発明によると、粉砕トナーの原料である粒子混合物、又は懸濁重合法又は乳化重合法により得た粒子分散液を、単に熱風処理することにより、均一な粒径を有する球形トナーを、極めて容易に製造することが可能である。
以下、図面を参照して、発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に使用される熱風処理装置を概略的に示す図である。図1において、熱風処理装置1の上部には、装置内に原料を噴霧するための分散ノズル2を中心に、それを同心円状に囲むように、装置内に熱風を供給するための熱風ノズル3が設けられている。分散ノズル2と熱風ノズル3との間には、装置内に二次空気を導入するための環状路4が形成されている。分散ノズル2の上部端部は、原料を分散ノズル2に供給するためのインジェクションフィーダー5に接続されている。インジェクションフィーダー5は、原料が投入されるホッパー6を備えている。なお、熱風ノズル3の内側は、熱風中心にある分散ノズル2自身が温度上昇しないように分散ノズル2の周りを冷媒が循環する構造になっている。
熱風処理装置1の内部には、熱風ノズル3の下端の下方に、分散ノズル2から噴霧された原料が衝突する分散板7が配置されている。この分散板7の周囲には、熱風ノズル3から導入された熱風により、熱風ゾーンが形成されている。この熱風ゾーンの周囲には、冷却空気が吹き込まれていて、処理された粒子はこの冷却空気により冷却される。冷却された粒子は、下流に配置されているサイクロン(図示せず)により捕集される。
以上の熱風処理装置1において、熱風処理条件を適宜調整することにより、熱風処理の際に、分散板近傍の温度は、均一に保持されている。
次に、以上のように構成される熱風処理装置を用いて、トナーを製造する手順について説明する。
(1) 乾式法による製造法
所定の粒径の結着樹脂、顔料、ワックス、及びその他の添加剤を含むトナー原料混合物を、図1に示す装置のインジェクションフィーダー5のホッパー6に投入する。トナー原料混合物としては、粉砕法によるトナー製造に用いる原料を使用することが出来る。
所定の粒径の結着樹脂、顔料、ワックス、及びその他の添加剤を含むトナー原料混合物を、図1に示す装置のインジェクションフィーダー5のホッパー6に投入する。トナー原料混合物としては、粉砕法によるトナー製造に用いる原料を使用することが出来る。
トナー原料混合物として、例えば、粒径0.5μm〜2mmの樹脂粒子、粒径0.5μm〜5mmのワックス粒子、及び粒径10nm〜300nmの顔料粒子を含むものを用いることが出来る。
結着樹脂としては、公知のものを含む広い範囲から選択することができる。具体的には、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、およびスチレン−ブタジエン共重合体などのスチレン系樹脂をはじめ、飽和ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂。エポキシ樹脂、フェノール樹脂、クマロン樹脂、キシレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂などが例示でき、これらの樹脂を二種類以上組み合わせて用いてもよい。なお、これらの樹脂のうち、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、オレフィン系樹脂が好ましい。
結着樹脂の配合量は、通常75〜97質量%、好ましくは80〜90質量%である。
着色剤に用いる顔料または染料としては、カーボンブラック、鉄黒、グラファイト、ニグロシン、アゾ染料の金属錯体、アントラキノン系染料、フタロシアニンブルー、デュポンオイルレッド、アニリンブルー、ベンジンイエロー、ハンザイエロー、ローズベンガル、ローダミンレーキ、アリザリンレーキ、C.I.ピグメント・レッド22、31,48−1、48−3、53−1、57−1、60、122、269、150、C.I.ピグメント・イエロー12、13、14、17、74、81、97、154、155、174、180、185、C.I.ピグメント・ブルー15、15−3、15−4、15−6、60やこれら等の混合物を使用することができる。
着色剤の配合量は、通常1〜10質量%、好ましくは2〜8質量%である。
ワックスとしては、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、パラフィン等の極性の低いもの或いはカルナバワックス、エステル系等の極性の高いものを挙げることが出来る。また、エマルジョンタイプのカルボキシル基変性ポリオレフィンとして、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1等のオレフィン単位を骨格としてカルボキシル基を有するように変性され、かつアンモニアまたはアミンでカルボキシル基の少なくとも一部が中和されたポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等を使用することも可能である。
ワックスの配合量は、通常1〜10質量%、好ましくは2〜5質量%である。
トナーには、必要に応じて公知の帯電制御剤を添加してもよい。帯電制御剤としては、例えば、正帯電性トナーを得るためには、四級アンモニウム塩やそれらの造塩化合物などが、負帯電トナーを得るためにはサリチル酸あるいはアルキルサリチル酸の金属錯体や金属錯塩、硼素含有カリウム塩化合物などが好ましい。
以上説明したトナー原料混合物は、ホッパー6からインジェクションフィーダー5により吸引されて、分散ノズル2に供給され、高圧空気により、分散ノズル2から装置内に噴霧される。噴霧されたトナー原料混合物は、装置内に配置された分散板7と衝突し、それによって粉砕される。
乾式法では、トナー原料混合物を粉砕する必要があるため、分散ノズル2からのトナー原料混合物の噴出圧力は、0.5〜1メガパスカルであるのが望ましい。噴出圧力が低すぎると、所望の粒径に粉砕することが困難となり、噴出圧力が高すぎると、分散板、機壁面への融着が発生し易くなる。
分散板7の周囲には、熱風ノズル3から熱風が吹き付けられており、この熱風雰囲気内において、粉砕された混合物は混ざり合うとともに、球形化され、分散される。なお、分散ノズル2の周囲に設けられた環状路4からの二次空気により、分散が助けられる。熱風の温度は、200〜500℃であるのが望ましい。熱風の温度が低すぎる場合には、球形化及び分散が困難となり、熱風の温度が高すぎる場合には、粗大粒子が多く出来たり、分散板、機壁面へ融着し易くなる。
熱風の流量は、500〜5000L/分であるのが望ましい。熱風の流量が少なすぎる場合には、球形化及び分散が困難となり、熱風の流量が多すぎる場合には、粗大粒子が多く出来たり、分散板、機壁面へ融着し易くなる。
熱風雰囲気の周囲には、冷却空気が吹き込まれていて、球形化された粒子が冷却される。長時間、熱風雰囲気にさらされると、粒子同士が融着し、粗大粒子が生成するからである。
冷却された粒子は、装置から出て、サイクロン(図示せず)により捕集され、トナーとして回収される。
(2)懸濁重合法を利用する製造法
このトナー製造法では、トナー原料混合物として、懸濁重合法により得た、樹脂、着色剤、及びワックスを含むスラリーを用いる。即ち、樹脂モノマー、着色剤、及びワックスを原料として懸濁重合法により形成された、樹脂ポリマー、着色剤、及びワックスを含むスラリーが、熱風処理に供される。
このトナー製造法では、トナー原料混合物として、懸濁重合法により得た、樹脂、着色剤、及びワックスを含むスラリーを用いる。即ち、樹脂モノマー、着色剤、及びワックスを原料として懸濁重合法により形成された、樹脂ポリマー、着色剤、及びワックスを含むスラリーが、熱風処理に供される。
このようなトナー原料混合物は、例えば、粒径0.1μm〜2μmの樹脂粒子、粒径0.1μm〜3μmのワックス粒子、及び粒径10nm〜300nmの顔料粒子を含むスラリーである。スラリーに含まれる粒子の材質、他の添加剤等については、上述した通りである。
このスラリーは、ホッパー6からインジェクションフィーダー5により吸引されて、分散ノズル2に供給され、高圧空気により、分散ノズル2から装置内に噴霧される。噴霧されたスラリーは、装置内に配置された分散板7と衝突し、熱風中に分散される。
この懸濁重合法を利用する方法では、スラリーを熱風処理に供する目的は、樹脂、着色剤、及びワックスの融合、粒子の分散、洗浄、及び乾燥であり、粉砕することはないため、分散ノズル2からのトナー原料混合物の噴出圧力は、0.1〜0.8メガパスカルと、上述した乾式法の条件より低くてよい。ただし、噴出圧力が低すぎると、球形化及び分散が困難となり、噴出圧力が高すぎると、粗大粒子が多く出来たり、分散板、機壁面へ融着し易くなる。
分散板7の周囲には、熱風ノズル3から熱風が吹き付けられており、この熱風雰囲気内において、スラリー中の水分は蒸発するとともに、樹脂ポリマー、着色剤、及びワックスは融合し、分散される。なお、分散ノズル2の周囲に設けられた環状路4からの二次空気により、分散が助けられる。熱風の温度は、200〜500℃であるのが望ましい。熱風の温度が低すぎる場合には、融合及び分散が困難となり、熱風の温度が高すぎる場合には、粗大粒子が多く出来たり、分散板、機壁面へ融着し易くなる。
熱風の流量は、500〜5000L/分であるのが望ましい。熱風の流量が少なすぎる場合には、融合及び分散が困難となり、熱風の流量が多すぎる場合には、粗大粒子が多く出来たり、分散板、機壁面へ融着し易くなる。
熱風雰囲気の周囲には、冷却空気が吹き込まれていて、分散された粒子が冷却される。長時間、熱風雰囲気にさらされると、粒子同士が融着し、粗大粒子が生成するからである。
冷却された粒子は、装置から出て、サイクロン(図示せず)により捕集され、トナーとして回収される。
(3)乳化重合法を利用する製造法
このトナー製造法では、トナー原料混合物として、乳化重合法により得た樹脂粒子分散液、着色剤粒子分散液、及びワックス粒子分散液を含むスラリーが用いられ、熱風処理に供される。
このトナー製造法では、トナー原料混合物として、乳化重合法により得た樹脂粒子分散液、着色剤粒子分散液、及びワックス粒子分散液を含むスラリーが用いられ、熱風処理に供される。
このようなトナー原料混合物は、例えば、粒径0.1μm〜2μmの樹脂粒子、粒径0.1μm〜3μmのワックス粒子、及び粒径10nm〜300nmの顔料粒子を含むスラリーである。スラリーに含まれる粒子の材質、他の添加剤等については、上述した通りである。
このスラリーは、ホッパー6からインジェクションフィーダー5により吸引されて、分散ノズル2に供給され、高圧空気により、分散ノズル2から装置内に噴霧される。噴霧されたスラリーは、装置内に配置された分散板7と衝突し、熱風中に分散される。
この乳化重合法を利用する方法では、スラリーを熱風処理に供する目的は、樹脂粒子、着色剤粒子、及びワックス粒子の凝集、得られた凝集粒子の成長・融合、洗浄、及び乾燥であり、粉砕することはないため、分散ノズル2からのトナー原料混合物の噴出圧力は、0.1〜0.8メガパスカルと、上述した乾式法の条件より低くてよい。ただし、噴出圧力が低すぎると、球形化及び分散が困難となり、噴出圧力が高すぎると、粗大粒子が多く出来たり、分散板、機壁面へ融着し易くなる。
分散板7の周囲には、熱風ノズル3から熱風が吹き付けられており、この熱風雰囲気内において、スラリー中の水分は蒸発するとともに、樹脂ポリマー、着色剤、及びワックスは融合し、分散される。なお、分散ノズル2の周囲に設けられた環状路4からの二次空気により、噴霧が助けられる。熱風の温度は、200〜500℃であるのが望ましい。熱風の温度が低すぎる場合には、凝集、及び成長・融合が困難となり、熱風の温度が高すぎる場合には、粗大粒子が多く出来たり、分散板、機壁面へ融着し易くなる。
熱風の流量は、500〜5000L/分であるのが望ましい。熱風の流量が少なすぎる場合には、凝集、及び成長・融合が困難となり、熱風の流量が多すぎる場合には、球形化及び分散が困難となる。
熱風雰囲気の周囲には、冷却空気が吹き込まれていて、分散された粒子が冷却される。長時間、熱風雰囲気にさらされると、粒子同士が融着し、粗大粒子が生成するからである。
冷却された粒子は、装置から出て、サイクロン(図示せず)により捕集され、トナーとして回収される。
以下、本発明の実施例を示し、本発明についてより具体的に説明する。
実施例1
図1に示す装置としてMR−3(商品名、日本ニューマチック工業社製)を用いて、原料粒子混合物を熱風処理し、トナーを製造した。
図1に示す装置としてMR−3(商品名、日本ニューマチック工業社製)を用いて、原料粒子混合物を熱風処理し、トナーを製造した。
原料粒子混合物に含まれる粒子は次の通りである。
結着樹脂:粒径1mmのポリエステル樹脂からなる粒子、
ワックス:粒径2mmのポリエチレン樹脂からなる粒子、
着色剤:粒径100nmのフタロシアニン系顔料からなる粒子。
ワックス:粒径2mmのポリエチレン樹脂からなる粒子、
着色剤:粒径100nmのフタロシアニン系顔料からなる粒子。
熱風処理条件は以下の通りである。
熱風温度:300℃
熱風流量:3000L/分
噴出圧力:0.5メガパスカル
処理量:1kg/時間
以上のようにして製造されたトナーは、均一な粒子径を有する球形のトナーであった。
熱風流量:3000L/分
噴出圧力:0.5メガパスカル
処理量:1kg/時間
以上のようにして製造されたトナーは、均一な粒子径を有する球形のトナーであった。
実施例2
図1に示す装置としてMR−3(商品名、日本ニューマチック工業社製)を用いて、懸濁重合法により得た、樹脂ポリマー、着色剤、及びワックスを含むスラリーを熱風処理した。
図1に示す装置としてMR−3(商品名、日本ニューマチック工業社製)を用いて、懸濁重合法により得た、樹脂ポリマー、着色剤、及びワックスを含むスラリーを熱風処理した。
スラリーに含まれる粒子は次の通りである。
結着樹脂:粒径1mmのポリエステル樹脂からなる粒子、
ワックス:粒径2mmのナルナバワッスクからなる粒子、
着色剤:粒径100nmのキナクリドン系顔料からなる粒子。
ワックス:粒径2mmのナルナバワッスクからなる粒子、
着色剤:粒径100nmのキナクリドン系顔料からなる粒子。
熱風処理条件は以下の通りである。
熱風温度:300℃
熱風流量:3000L/分
噴出圧力:0.1メガパスカル
処理量:1kg/時間
以上のようにして製造されたトナーは、均一な粒子径を有する球形のトナーであった。
熱風流量:3000L/分
噴出圧力:0.1メガパスカル
処理量:1kg/時間
以上のようにして製造されたトナーは、均一な粒子径を有する球形のトナーであった。
実施例3
図1に示す装置としてMR−3(商品名、日本ニューマチック工業社製)を用いて、乳化重合法により得た樹脂粒子分散液、着色剤粒子分散液、及びワックス粒子分散液を含むスラリーを熱風処理した。
図1に示す装置としてMR−3(商品名、日本ニューマチック工業社製)を用いて、乳化重合法により得た樹脂粒子分散液、着色剤粒子分散液、及びワックス粒子分散液を含むスラリーを熱風処理した。
スラリーに含まれる粒子は次の通りである。
結着樹脂:粒径1mmのスチレン−アクリル系樹脂からなる粒子、
ワックス:粒径2mmのポリプロピレン樹脂からなる粒子、
着色剤:粒径100nmのピグメントイエロー185からなる粒子。
ワックス:粒径2mmのポリプロピレン樹脂からなる粒子、
着色剤:粒径100nmのピグメントイエロー185からなる粒子。
操作条件は以下の通りである。
熱風温度:300℃
熱風流量:3000L/分
噴出圧力:0.1メガパスカル
処理量:1kg/時間
以上のようにして製造されたトナーは、均一な粒子径を有する球形のトナーであった。
熱風流量:3000L/分
噴出圧力:0.1メガパスカル
処理量:1kg/時間
以上のようにして製造されたトナーは、均一な粒子径を有する球形のトナーであった。
1・・・熱風処理装置、2・・・分散ノズル、3・・・熱風ノズル、4・・・環状路、5・・・インジェクションフィーダー、6・・・ホッパー、7・・・分散板。
Claims (14)
- 樹脂粒子及び顔料粒子を含む粒子混合物を、高圧ガス流によりノズルから噴出させ、熱風が吹き込まれた領域に配置された分散板に衝突させて粉砕し、熱風中に分散させ、前記樹脂粒子及び顔料粒子を融合させ、球形化することを特徴とするトナーの製造方法。
- 前記熱風の温度は200〜500℃であり、熱風の流量は500〜5000L/分であり、噴出圧力は0.5〜1メガパスカルであることを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
- 前記樹脂粒子の粒径は0.5μm〜2mmであり、前記顔料粒子の粒径は10nm〜300nmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナーの製造方法。
- 前記粒子混合物は、粒径0.5μm〜5mmのワックス粒子を更に含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- 懸濁重合法により得た、樹脂粒子及び顔料粒子を含む粒子分散液を、高圧ガス流によりノズルから噴霧し、熱風が吹き込まれた領域に配置された分散板に衝突させて熱風中に分散させ、乾燥することを特徴とするトナーの製造方法。
- 前記熱風の温度は200〜500℃であり、熱風の流量は500〜5000L/分であり、噴出圧力は0.1〜0.8メガパスカルであることを特徴とする請求項5に記載のトナーの製造方法。
- 前記樹脂粒子の粒径は0.1μm〜2μmであり、前記顔料粒子の粒径は10nm〜300nmであることを特徴とする請求項5又は6に記載のトナーの製造方法。
- 前記粒子分散液は、粒径0.1μm〜3μmのワックス粒子を更に含むことを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- 乳化重合法により得た樹脂粒子、及び顔料粒子を含む粒子分散液を、ノズルから噴霧し、熱風が吹き込まれた領域に配置された分散板に衝突させ、熱風中に分散させて、凝集及び融合させ、かつ乾燥することを特徴とするトナーの製造方法。
- 前記熱風の温度は200〜500℃であり、熱風の流量は500〜5000L/分であり、噴出圧力は0.1〜0.8メガパスカルであることを特徴とする請求項9に記載のトナーの製造方法。
- 前記樹脂粒子の粒径は0.1μm〜2μmであり、記顔料粒子の粒径は10nm〜300nmであることを特徴とする請求項9又は10に記載のトナーの製造方法。
- 前記粒子分散液は、粒径0.1μm〜3μmのワックス粒子を更に含むことを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- 熱風処理において、分散板近傍の温度は、均一に保持されることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- 前記粒子混合物又は分散液が分散板に衝突した領域に、分散を助ける二次空気を吹き込むことを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載のトナーの製造方法。
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JP2014223603A (ja) * | 2013-05-15 | 2014-12-04 | 光弘 高橋 | 紛体の製造方法およびその装置 |
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2004
- 2004-10-14 JP JP2004300172A patent/JP2006113270A/ja active Pending
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