JP2006112461A - 電磁弁制御装置、その電磁弁制御装置が設けられたガスエンジン装置、及び、そのガスエンジン装置が設けられたガスエンジン発電システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 電磁弁制御装置が、原動機1の運転状態を判定可能な運転状態判定手段と、流体用電磁弁3が閉弁状態にあるか否かを検出可能な開弁状態検出手段とが設けられ、制御手段18が、運転状態判定手段による判定結果に基づいて原動機1の運転状態に対応して予測される原動機1から流体用電磁弁3に伝えられる振動が大きくなるにつれて、開弁作動保持力が大きくなるように流体用電磁弁3への供給電力を大きくさせる保持力調節制御を行い、且つ、運転状態判定手段により判定される運転状態に対応する供給電力を流体用電磁弁3へ供給しているときに、開弁状態検出手段にて閉弁状態が検出されたときには、その運転状態に対応する供給電力を増加側に補正する保持力増大制御を行う。
【選択図】 図7
Description
以下に図面を参照して本発明に係る電磁弁制御装置が設けられたガスエンジン発電システムの構成について説明する。
図1に示すのは、系統連系方式のガスエンジン発電システム10の概略図である。このガスエンジン発電システム10は、原動機としてのガスエンジン装置7と、そのガスエンジン装置7によって駆動される発電機G、自家発電電力供給ライン14へ出力する電力を制御する系統連系用インバータI、及び、自家発電電力計測部15を備える発電装置11とで構成されている。そして、ガスエンジン発電システム10で発電された電力(発電出力)は、自家発電電力供給ライン14及び商用電力供給ライン17を介して、電灯などの電気機器を含む電力負荷装置12及び商用電力系統13に供給可能となっている。このとき、発電装置11で発生した余剰電力を商用電力系統13へ逆潮流させることも可能であるのでガスエンジン発電システム10自身が発電装置11からの発電出力の変動を決定することが可能となる。また、ガスエンジン装置7で発生され、ガスエンジン冷却水などの形態で外部に排出される熱を回収する排熱回収装置8が設けられ、この排熱回収装置8によって回収された熱、或いは、回収されて蓄熱された熱が、給湯装置や暖房装置などの熱負荷装置9に供給されるように構成されている。つまり、このガスエンジン発電システム10は、熱と電気とを併せて供給可能な熱電併給装置として運用することが可能となっている。
運転制御部18は、自家発電電力供給ライン14に設けられる自家発電電力計測部15によって発電装置11の発電出力を監視し、商用電力供給ライン17に設けられる商用電力計測部16によって商用電力系統13からの受電電力、或いは、発電装置11から商用電力系統13への逆潮流電力を監視している。また、運転制御部18は、ガスエンジン本体1の運転状態の監視と制御とを行っている。
そして、運転制御部18は、上記回転数計測部19によって測定されるエンジン回転数の高低や変動状態などを参照することでガスエンジン本体1の運転状態を判定することが可能であり、上述したようなO2センサ20の出力に基づいてガスエンジン本体1の運転状態を判定することが可能であり、上記自家発電電力計測部15によって測定される発電装置11の発電出力の変動状態などを参照することでガスエンジン本体1の負荷状態(運転状態)を判定することが可能であり、予め指令されている発電電力を参照することでガスエンジン本体1の運転状態を判定することが可能である。つまり、運転制御部18、回転数計測部19、O2センサ20、自家発電電力計測部15などによって本発明の運転状態判定手段が実現される。
従って、電磁弁制御装置としての運転制御部18は、上記運転状態判定手段による判定結果に基づいて、ガスエンジン本体1の運転状態に対応して予測されるガスエンジン本体1から燃料ガス用電磁弁3に伝えられる振動が大きくなるにつれて、燃料ガス用電磁弁3を開弁状態で保持するための開弁作動保持力が大きくなるように燃料ガス用電磁弁3への供給電力を大きくするような制御を行っている。
また、運転制御部18がSW2を入、SW1、SW3、SW4、SW5、SW6を切に制御すると、電流が電源36と抵抗R1とスイッチSW2とコイル35とを流れるようになる。
更に、運転制御部18がSW3を入、SW1、SW2、SW4、SW5、SW6を切に制御すると、電流が電源36と抵抗R1、R2とスイッチSW3とコイル35とを流れるようになる。
また更に、運転制御部18がSW4を入、SW1、SW2、SW3、SW5、SW6を切に制御すると、電流が電源36と抵抗R1、R2、R3とスイッチSW4とコイル35とを流れるようになる。
また更に、運転制御部18がSW5を入、SW1、SW2、SW3、SW4、SW6を切に制御すると、電流が電源36と抵抗R1、R2、R3、R4とスイッチSW5とコイル35とを流れるようになる。
また更に、運転制御部18がSW6を入、SW1、SW2、SW3、SW4、SW5を切に制御すると、電流が電源36と抵抗R1、R2、R3、R4とスイッチSW6とコイル35とを流れるようになる。
その後、ステップ110において運転制御部18は、回転数計測部19による監視結果に基づいてガスエンジン本体1がアイドリング状態であるか否かの判定を行い、アイドリング状態であるときには、ステップ112において運転制御部18は、ガスエンジン本体1の運転状態が、始動途中よりも振動が小さくなることで燃料ガス用電磁弁3に伝えられる振動が小さくなったものとして、燃料ガス用電磁弁3を開弁状態で保持するための開弁作動保持力を上記保持モードBにおける開弁作動保持力よりも小さくなるように、燃料ガス用電磁弁3への供給電力を上記保持モードDに制御する。
他方で、運転制御部18は、ステップ120での判定結果が、発電出力が安定していないことを示すものであったとき、ステップ134に移行して、このガスエンジン発電システム10に対する運転停止の指令があるか否かの判定を行う。そして、運転制御部18は、ガスエンジン発電システム10に対する運転停止の指令がないときには、ステップ120に帰還して、発電出力が安定しているか否かの判定を再度行う。
本実施形態では安定運転状態での保持力増大制御及び保持力減少制御、並びに、開弁作動保持力の下限値の設定について説明したが、他の運転状態に関しても同様の保持力増大制御及び保持力減少制御、並びに、開弁作動保持力の下限値の設定が個別に行われる。
本実施形態では、上記保持力補正制御の内容は上記第1実施形態と同様であるが、上記保持力調節制御の内容が上記第1実施形態と異なっている。具体的には本実施形態は、ガスエンジン本体1から燃料ガス用電磁弁3に伝えられる振動の大きさを直接的又は間接的に測定可能な振動状態判定手段としての振動センサ21を用い、その振動センサ21によって測定されるガスエンジン本体1から燃料ガス用電磁弁3に伝えられる振動が大きくなるにつれて、燃料ガス用電磁弁3を開弁状態で保持するための開弁作動保持力が大きくなるように燃料ガス用電磁弁3への供給電力を大きくさせるように構成されている点で、ガスエンジン本体1の運転状態に対応して予測されるガスエンジン本体1から燃料ガス用電磁弁3に伝えられる振動が大きくなるにつれて、開弁作動保持力が大きくなるように燃料ガス用電磁弁3への供給電力を大きくさせるように構成されている上記第1実施形態と異なっている。以下に第2実施形態のガスエンジン発電システムについて説明するが、上記第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
本実施形態では振動レベル4での保持力増大制御及び保持力減少制御、並びに、開弁作動保持力の下限値の設定について説明したが、他の振動状態に関しても同様の保持力増大制御及び保持力減少制御、並びに、開弁作動保持力の下限値の設定が個別に行われる。
<1>
上記実施形態では、図5及び図8に示したように、運転状態及び振動状態を夫々4段階に分けて、各段階に対応した開弁作動保持力を燃料ガス用電磁弁3に与えるように構成しているが、運転状態及び振動状態を他の数の段階に分けてもよい。例えば、運転状態及び振動状態を夫々2段階に分け、振動が大きい状態のときには上記保持モードBに設定し、振動が小さい状態のときには上記保持モードEに設定するような改変が可能である。
上記実施形態では、運転制御部18が、保持力補正制御において、その時点での運転状態(例えば、安定運転状態)及び振動状態(例えば、振動レベル4)に対応する開弁作動保持力のみを増減させるように構成していたが、同時に他の運転状態及び振動状態に対応する開弁作動保持力を全体的に増減させるように構成してもよい。
例えば、運転状態が安定運転状態であるときに実行中の保持力調節制御における各運転状態と開弁作動保持力との関係が上述の表1に示したものであったとき、各運転状態に対応する開弁作動保持力を全体的に増加側に補正する保持力増大制御を行うことで、各運転状態と開弁作動保持力との関係を表9に示した関係に補正するように構成してもよい。また、運転制御部18は、保持力減少制御を行うときにも同様に、各運転状態に対応する開弁作動保持力を全体的に減少側に補正すればよい。
上記実施形態では、原動機としてガスエンジンを用い、流体用電磁弁としてそのガスエンジンの燃料ガス用電磁弁を用いた場合について説明したが、空調機器において、原動機として電気モータを用いてコンプレッサを駆動し、流体用電磁弁として冷媒回路用の電磁弁を用いる場合などに本発明を適用してもよい。或いは、ガスエンジン装置によって駆動される発電装置を備えたガスエンジン発電システムについて説明したが、ガスエンジン装置によってコンプレッサを駆動し、流体用電磁弁として冷媒回路用の電磁弁を用いたガスエンジンヒートポンプ空調システムに本発明を適用してもよい。
上記実施形態では、原動機の運転状態を判定可能な運転状態判定手段として運転制御部18、回転数計測部19、O2センサ20、自家発電電力計測部15を用いることができることを説明したが、運転中のガスエンジン装置7からは様々な情報を得ることが可能であり、本実施形態で説明していないそれらの情報を用いて原動機の運転状態を判定するようにしてもよい。
上記実施形態では、原動機から流体用電磁弁に伝えられる振動の大きさを間接的に測定可能な振動状態判定手段として運転制御部18及びガスエンジン本体1の振動を測定可能な振動センサ21を用いることができることを説明したが、流体用電磁弁に他の振動センサを設け、流体用電磁弁の振動を直接的に測定してもよい。或いは、ガスエンジン発電システム中の何処かの場所に振動センサを設け、その振動センサの測定結果に基づいて流体用電磁弁に伝わる振動を間接的に測定するようにしてもよい。
上記実施形態では、複数の運転状態に対応して、又は、設定範囲毎の複数の振動レベルに対応して、開弁作動保持力の異なる制御モード(保持モード)を段階的に複数設けた例について説明したが、開弁作動保持力を更に多数の段階に分けてより細かな開弁作動保持力の調節を行ってもよい。例えば、運転状態が安定運転状態であるときであっても、発電出力が1kWのときの安定運転状態、0.8kWのときの安定運転状態、0.6kWのときの安定運転状態などを区別するように設定し、各安定運転状態に対応する開弁作動保持力が燃料ガス用電磁弁3に対して与えられるようにしてもよい。或いは、回転数計測部19によって測定されるエンジン回転数や振動センサ21によって測定される振動の大きさに対応して連続的に開弁作動保持力を調節してもよい。
上記実施形態では、段階的に異なる開弁作動保持力を発生させるための電気回路として図4に示したような電気回路を例示し、各スイッチの入切を制御することでコイル35に流れる電流が段階的に切り替え可能なように構成した場合について説明したが、コイル35に流れる電流を変化させることができるのであれば他の電気回路を用いてもよい。例えば、可変抵抗を用いることで上記実施形態に示したようなスイッチの切り替えを行わなくてもコイルに流れる電流を変化させ、開弁作動保持力を変化させることが可能である。
上記実施形態では、図3及び図4などに示したように、弁34及び可動部材31を駆動させるために設けられた1つのコイル35へ流す電流値を、各スイッチの入切を制御することで異ならせ、コイル35での消費電力を変化させることで弁34に対して異なる開弁作動保持力を作用させる場合について説明したが、弁34及び可動部材31に対して抵抗値の異なる(つまり、消費電力の異なる)複数のコイルを設け、使用するコイルを切り替えることで、弁34及び可動部材31に対して異なる開弁作動保持力を作用させるように構成してもよい。
3 燃料ガス用電磁弁(流体用電磁弁)
18 運転制御部(制御手段)
Claims (7)
- 原動機に併設される流体用電磁弁を開弁状態で保持するための開弁作動保持力を前記流体用電磁弁への供給電力を調節して制御する制御手段が設けられている電磁弁制御装置であって、
前記原動機の運転状態を判定可能な運転状態判定手段と、
前記流体用電磁弁が閉弁状態にあるか否かを直接的又は間接的に検出可能な開弁状態検出手段とが設けられ、
前記制御手段が、前記運転状態判定手段による判定結果に基づいて、前記原動機の運転状態に対応して予測される前記原動機から前記流体用電磁弁に伝えられる振動が大きくなるにつれて、前記開弁作動保持力が大きくなるように前記流体用電磁弁への供給電力を大きくさせる保持力調節制御を行い、且つ、前記運転状態判定手段により判定される運転状態に対応する供給電力を前記流体用電磁弁へ供給しているときに、前記開弁状態検出手段にて閉弁状態が検出されたときには、その運転状態に対応する供給電力を増加側に補正する保持力増大制御を行うように構成されている電磁弁制御装置。 - 原動機に併設される流体用電磁弁を開弁状態で保持するための開弁作動保持力を前記流体用電磁弁への供給電力を調節して制御する制御手段が設けられている電磁弁制御装置であって、
前記原動機から前記流体用電磁弁に伝えられる振動の大きさを直接的又は間接的に測定可能な振動状態判定手段と、
前記流体用電磁弁が閉弁状態にあるか否かを直接的又は間接的に検出可能な開弁状態検出手段とが設けられ、
前記制御手段が、前記振動状態判定手段によって測定される前記原動機から前記流体用電磁弁に伝えられる振動が大きくなるにつれて、前記開弁作動保持力が大きくなるように前記流体用電磁弁への供給電力を大きくさせる保持力調節制御を行い、且つ、前記振動状態判定手段により測定される振動の大きさに対応する供給電力を前記流体用電磁弁へ供給しているときに、前記開弁状態検出手段にて閉弁状態が検出されたときには、その振動の大きさに対応する供給電力を増加側に補正する保持力増大制御を行うように構成されている電磁弁制御装置。 - 前記制御手段が、前記流体用電磁弁が設定開弁時間以上の間開弁状態を維持しているとき、前記流体用電磁弁への供給電力を小さくさせる保持力減少制御を行うように構成されている請求項1又は2記載の電磁弁制御装置。
- 前記制御手段が、前記保持力減少制御を行った後において前記開弁状態検出手段にて閉弁状態が検出されたときには、前記流体用電磁弁への供給電力を増大側に補正する前記保持力増大制御を行う形態で、前記保持力減少制御と前記保持力増大制御とを繰り返すように構成され、且つ、その繰り返し回数が設定回数になると、前記保持力減少制御を実行しないように構成されている請求項3記載の電磁弁制御装置。
- 前記制御手段が、前記開弁作動保持力の大きさに応じて段階的に複数個設定された供給電力値から前記流体用電磁弁への供給電力を選択するように構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の電磁弁制御装置。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の電磁弁制御装置が、燃料ガス用電磁弁を開弁状態で保持するための開弁作動保持力を前記燃料ガス用電磁弁への供給電力を調節して制御するように設けられているガスエンジン装置。
- 請求項6に記載のガスエンジン装置が設けられ、前記ガスエンジン装置によって駆動される発電装置が商用電力系統に連系されて設けられる系統連系方式のガスエンジン発電システム。
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