JP2006112018A - 分離可能な経編地及び編生地 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の編生地を並列状に連接して編成した経編地として、余分な特別な筬を使用せずに編成できて、編成後に各編生地毎に容易に綺麗に分離することができる、分離可能な経編地を提供する。
【解決手段】複数の編生地10が捨て部20を介して編幅方向に並列状に連接した経編地Aをジャカードガイド筬を有する経編機により編成し、編生地10側のヘム部の端縁をジャカードガイドによる鎖編組織とし、隣接する編生地10と捨て部20とを、編生地側の支持組織を構成する糸より切断容易な糸Yaにより、編生地10側の支持組織の編目形成糸と同じ組織で連結編成し、この連結糸Yaの渡りの部分Ya1での切断により分離できるようにする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、複数の編生地に分離可能な経編地と、該経編地より分離された編生地に関するものである。
従来より、例えば非伸縮性糸と伸縮性糸とを用いて、ジャカードガイド筬を備える経編機により、基布の地編組織に対して、ジャカードガイド筬により厚地、薄地、穴地等の変化によるレース様の所謂ジャカード柄を構成した伸縮性経編地が知られており、婦人用のショーツ、ガードル、ブラジャー等のファンデーション、スリップ、キャミソール等のランジェリーその他の女性用下着やスポーツウエア等の各種衣料に使用され、さらに細幅の生地については前記女性用下着の付属品にも使用されている。
この伸縮性の経編地は、少なくとも1枚のジャカードガイド筬を含む複数枚の筬を備える経編機により編成される。例えば、1枚もしくは複数枚の地筬により非伸縮性糸を導糸して基布の支持組織の編目を形成するとともに、他の1枚もしくは2枚の地筬によりポリウレタン繊維等の伸縮性糸を導糸して編成することにより基布の支持組織(地組織)を編成し、基布に大きな伸縮性を付与するとともに、前記ジャカードガイド筬により主に非伸縮成糸を導糸して、所要の柄を構成するように編成する。
前記伸縮性の経編地は、通常一般には、衣料としての使用上において求められる所定の幅の複数の編生地を並列状に連接して編成し、編成後に各編生地毎に分離することが行われている。非伸縮性の経編地の場合も同様である。
その分離の手段としては、例えば、下記の特許文献1に記載のように、隣接する編生地との間のウエールに抜き糸を配して、編成後に前記抜き糸を解いて分離する方式、下記の特許文献2に記載のように、隣接する編生地との連接境界部分を刃物やレーザーによりカットする方式、さらには下記の特許文献3のように、隣接する編生地の間に製品に使用しない分離部を設定して、該編生地と分離部の間に細い糸を編み込んで、該糸を引き裂くことにより分離する方式が知られている。
前記の抜き糸方式の場合は、該抜き糸に対する連結糸のための筬を余分に1枚使用しなければならない上、編成後の分離作業においては、少なくとも1本の抜き糸を解いて取り除く必要があり、その抜き取り作業に手数がかかることにもなっている。
しかも、前記抜き糸に対する連結糸には弾性糸が使用されており、この弾性糸は、前記抜き糸を抜いた後、製品側に引き込まれるようにされているが、もともと突出している糸のために、引っ張られて負荷がかかると該弾性糸がネップ状となる問題が発生するばかりでなく、弾性糸の染色性の悪さから、染色後の製品において白く見え、体裁を損なう場合がある。
前記のカット方式の場合は、カットした切り口の部分から解れが生じ易くなるばかりか、ヒゲ状に突出した切れ端が生じることになって、外観的に不体裁であり、カット後に残った糸を取り除く必要がある。
また、前記の引き裂き方式の場合は、編生地と分離部との連結糸が、支持組織とは別に挿入組織で編み込まれるものであって、編生地で使用する筬とは別の筬を使用して編成する必要があり、編生地の組織が限定されることになる上、前記連結糸が挿入により編み込まれているだけであるために、該編生地を引き裂いて分離していく過程で、前記編生地の側に前記切断された糸端が残り易く、その除去作業が必要になるといった問題がある。
特開平11−200207号公報 特許第3099085号公報 特開平6−272142号公報
本発明は、上記に鑑みてなしたものであり、複数の編生地を並列状に連接して編成してなる経編地として、余分な特別な筬を使用することなく編成できて、しかも、従来のカット方式や抜き糸方式を採用することなく、編成後に各編生地毎に容易に綺麗に分離することができる、分離可能な経編地を提供するものであり、さらには該経編地より分離されヘム部形状の綺麗な編生地を提供するものである。
上記の課題を解決する本発明は 複数の編生地が捨て部を介して編幅方向に並列状に連接されて編成されてなる経編地であって、少なくとも1枚のジャカードガイド筬を有する経編機により編成されてなり、編生地側ヘム部の端縁が前記ジャカードガイドによる鎖編組織であり、隣接する前記編生地と前記捨て部とが、編生地側の支持組織を構成する糸より切断容易な糸により、該編生地側の支持組織と同じ組織により連結編成されてなることを特徴とする。
この経編地によれば、複数の編生地の間に介在する捨て部を、前記両側の編生地との間で引き裂くようにすれば、前記捨て部と両側の編生地とを繋ぐ連結糸を切断できて、各編生地毎に容易に分離できる。
特に、前記編生地と捨て部とを連結する糸が、編生地側の支持組織を構成する糸より切断容易な糸であるために、他の部分で切断されることなく、該連結糸のみが編生地と捨て部との間で確実に切断されて、容易に確実に分離できることになる。
また、前記の連結糸が編生地側の支持組織と同じ組織で編成されるのであるため、この連結のために特別な筬を使用する必要もない。
しかも、こうして分離された編生地のヘム部の端縁は、支持組織の端部をなし、しかもジャカードガイドによる鎖編組織で編目が編方向に連続して、かつ部分的に二重ループを形成しているため、解れが生じることがなく、外観的に綺麗で体裁良好なものとなる。
前記の分離可能な経編地において、前記編生地と前記捨て部とを連結する糸が、前記捨て部内のウエールを基準にして編目形成しながら複数のコース毎に隣接するウエールに渡り、次のコースで元のウエールに戻る組織で編成され、前記隣接ウエールへの渡りの部分で編生地と捨て部とを連結するものが好ましい。これにより、前記編生地と前記捨て部との連結糸の渡りの部分が少なく、他の糸よりも切断容易な糸であることと相俟って、該連結糸の渡りの部分で容易に切断できる。その上、該連結糸の編目形成数が、捨て部側で多く、かつ編生地側で少なくなるため、編生地側に不要な連結糸を残さずに容易に引き裂き分離できることになる。
前記編生地の支持組織がパワーネット組織であり、前記編生地と前記捨て部とを連結する糸が、パワーネット組織における編目形成糸の少なくとも一方と同じ組織で編成されてなるものであると、前記パワーネットを構成する糸の一部の組織を前記連結糸に利用することで、連結糸用の特別な筬を使用する必要がなくなる。
さらに、前記編生地のヘム部に、1ウエール間以上の横振り糸を挿入編成することも可能である。この場合、捨て部を切り離して分離した各編生地のヘム部においてカールが生じないものとなり、特に表側のカールをなくすことができ、安定した綺麗なヘム部形状をなす編生地を得ることができる。
また本発明は、前記発明の経編地から、前記編生地と捨て部を連結する糸が切断されて捨て部とともに取り除かれることにより、所定の幅に分離されてなる編生地を特徴とし、ヘム部の端縁の編目が編み方向に連続して、かつ部分的に二重ループを形成しているために、端縁からの解れがなく、外観的に綺麗なヘム部形状をなすものとなる。
上記したように本発明の分離可能な経編地によれば、複数が連結編成された各編生地間の捨て部を切り離すことにより各編生地毎に容易に分離でき、しかも編生地と捨て部とを連結する糸が、編生地の支持組織を編成する糸と同じ組織で、かつ編生地側の支持組織の糸より切断容易な糸よりなるものであるために、本来の編生地の編成に使用する筬枚数以外に、連結のために他の特別の筬を使用しなくても、編成後に容易に分離可能なように連結編成できることになる。
しかも、前記連結糸を切断し捨て部を切り離して分離した状態においては、切断された前記連結糸の部分が捨て部の側に保持されて残ることで、編生地の側には切断された連結糸の切れ端が殆どあるいはまったく残らず、分離された編生地のヘム部が綺麗になり、分離された製品である編生地の品質を向上できる。
次に、本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
図1は本発明の1実施例の経編地を一部分離途中にして示す略示斜視図、図2は同上の経編地の一部(一つの捨て部と両側の編生地の一部)のラッピング状態を示す組織図と糸通し図、図3は分離した状態の一部の組織図(ラッピング図)である。
図1において、Aは編幅方向に複数の編生地10が製品に使用しない1もしくは数ウエールの比較的細い幅の捨て部20を介して分離可能に並列状に連接して編成された本発明に係る経編地、主として伸縮性を有する経編地を示している。
前記経編地Aは、例えば、ジャカード装置により運動が制御される少なくとも1枚のジャカードガイド筬と、他の1枚もしくは複数枚の地ガイド筬とを備える経編機により編成される。ジャカードガイド筬は、筬の運動とは別に、各ガイドが編針ピッチの1針分緯方向に変位が付与されるように設けられており、ジャカード装置の変位プログラムにしたがって制御されて所望の柄の編成が行われる。
そして、前記の経編地Aが伸縮性を有する場合は、前記各編生地10において、その構成糸として、非伸縮性糸と伸縮性糸とを用いて編成するものとし、例えば、図2(a)のように、1枚のジャカードガイド筬L1により柄構成のための非伸縮性糸(柄糸)を導糸して、厚地組織、薄地組織、穴地組織等の組み合わせによるレース様の任意の柄を構成するとともに、部分的に他の編糸と共に基布を構成する。
また、他の1もしくは複数枚、好ましくは図のように2枚の地ガイド筬L2とL3により非伸縮性糸を導糸して、基布の支持組織(地組織)の編目を形成するように編成するとともに、他の2枚の地ガイド筬L4,L5により伸縮性糸を導糸して、前記編目に対して図2(a)の例のように挿入して編成する。また各捨て部20においても、前記編生地と略同様の組織を基本にして編成する。
こうして編成することにより、少なくとも編生地10の部分ではジャカード柄を有し、かつ前記伸縮性糸により経緯両方向または経方向に伸縮性が付与された複数の編生地10と捨て部20とよりなる前記経編地Aを得ることができる。
なお、地ガイド筬L4と地ガイド筬L5については、図2(a)では便宜的に他の地ガイド筬L2,L3及びジャカードガイド筬L1とは分離して図示し、また、図3では同筬を省略して示しているが、基本的に、例えば図2の(b)の糸通し図に示すように、前記両筬L4,L5のそれぞれ交互に1針おきに(1イン1アウトで)導糸して、一つおきのウエールに交互にかつ該ウエール内でジグザグ状をなすように挿入される。もちろん、編成すべき編生地10の形態によっては、前記地ガイド筬L4及びL5の前記伸縮性糸を部分的に抜いて編成することも、伸縮パワーを変化させるように部分的に伸縮力の異なる伸縮性糸を挿入することも可能である。
本発明の経編地Aにおいては、少なくとも編生地10のヘム部の端縁の1もしくは数ウエール(図2は1ウエール)は、前記ジャカードガイド筬L1のガイドによる基本組織からの変化組織である鎖編組織で編成され、編目が編方向に連続して形成される。W1は前記の鎖編のウエールを示す。好ましくは、図2のように、捨て部20においても、前記ジャカードガイド筬L1のガイドの変化により編方向に連続する鎖編組織(組織図中の太い実線)で編成される。
そして、前記編生地10と捨て部20とは、編生地10側の支持組織を構成する糸、中でも地ガイド筬L2,L3により導糸されて編目形成する糸(組織図中の点線)よりも物理的に切断容易な糸Ya(組織図中の破線)により、該編生地10側の支持組織の前記編目形成糸と同じ組織で所要のコース毎に連結編成され、該連結糸Yaの切断により編生地10と捨て部20とを容易に引き裂き分離できるように設けられている。
特に好ましくは、前記編生地10と前記捨て部20との連結糸Yaは、前記捨て部20内のウエール、特には両側の端縁のウエールW0(捨て部20が1ウエールの場合は当該ウエール)を基準にして、主として毎コース編目形成しながら複数のコース毎に隣接するウエールに渡り、次のコースで元のウエールに戻る組織で編成され、複数コース毎に存する前記隣接ウエールとの間の渡りの部分Ya1で、前記編生地10と前記捨て部20とを連結するように構成され、該連結糸Yaの編目形成数が、前記捨て部20の側で多くなるように設定される。
このような編組織としては、図2に例示するように、前記編生地10の支持組織がパワーネット組織であり、前記編生地10と前記捨て部20とを連結する連結糸Yaが、パワーネット組織において対をなす編目形成糸のいずれか一方と同じ組織で編成されるものを例示できる。
すなわち、パワーネット組織は、図2のように、1イン1アウトで交互に導糸される地ガイド筬L2とL3の糸(非伸縮性糸)が、隣接する基準となるウエールでそれぞれ複数コース(通常2コース)編目形成し、次のコースで左右の一方側(互いに反対側)に隣接するウエールに渡って1コース編目形成し、次のコースで元のウエールに戻って複数コース(通常2コース)編目形成し、次に左右の他方側(互いに反対側)に隣接するウエールに渡って1コース編目形成し、次のコースで元のウエールに戻る編成を繰り返して、両者互いに左右対称となる組織で編成され、さらに地ガイド筬L4,L5により伸縮性糸を1イン1アウトで導糸して、図2のように交互に各ウエールに対しウエール毎にジグザグ状をなすように対称に挿入される編組織である。
図2の実施例では、前記編生地10と前記捨て部20とを連結する糸Yaとして、前記のパワーネット組織において、地ガイド筬L2とL3による編目形成糸の一方、例えば地ガイド筬L2(又はL3)による編目形成糸と同じ編組織で編成することとして、該地ガイド筬L2(又はL3)に前記編目形成糸より切断容易な前記連結糸Ya(組織図中の破線)を導糸し、基準となるウエールを前記捨て部20の端縁のウエールW0に設定して、連結糸Yaの前記渡りの部分Ya1でのみ編生地10と捨て部20とを連結するように編成する。
また、前記パワーネット組織における他方の地ガイド筬L3(又はL2)により導糸する編目形成糸については、前記渡りの部分が前記捨て部20の両側端縁のウエールとこれに隣接する前記編生地10、10の端縁のウエールとの間を渡らないように、図2(b)のように該部分の地ガイド筬L3(又はL2)の個所を糸抜きにして編成する。
これにより、パワーネット組織における一対の編目形成糸のうちの一方と同じ組織で編成される前記連結糸Yaの渡りの部分Ya1のみにより、前記編生地10と捨て部20とを複数コース毎に連結して編成でき、しかも前記連結糸Yaの編目形成数は捨て部20の側で多くなる。
そのため、図1中の分離状態の部分及び図3のように、編成後に、前記編生地10と捨て部20との間を引き裂くようにすれば、他の糸よりも切断容易な前記連結糸Yaの前記渡りの部分Ya1が切断されることになって、各編生地10毎に容易に分離できる。しかも、前記連結糸Yaの編目形成数が捨て部20側で多くなっているため、切断された連結糸Yaの切れ端が編生地10の側には殆どあるいはまったく残らず、実質的に捨て部20の側に保持されることになる。
前記の編生地10側の支持組織を構成する糸よりも物理的に切断容易な糸Yaとしては、同種の糸で細い糸、あるいは物理的に引っ張り強度が弱く切断し易い糸であり、その糸の素材や種別は必ずしも、支持組織の糸と同じである必要はない。
なお、前記編生地10と前記捨て部20とを連結する連結糸Yaについて、パワーネット組織の編目形成糸の組織を利用するものとしては、上記した実施例のように、前記捨て部20の編幅のウエール数が1ウエールの場合には、2種の編目形成糸のための2種の地ガイド筬L2,L3の一方の組織を利用するが、このほか、前記捨て部20の編幅が複数ウエールの場合には前記地ガイド筬L2,L3の少なくとも一方の組織を利用する種々の形態での実施が可能である。
例えば、図4は前記捨て部20の編幅が3ウエールの場合の例を示しており、前記捨て部20と両編生地10,10との双方の連結部において、前記2種の地ガイド筬L2,L3の一方(図は地ガイド筬L2)の組織を利用して、該地ガイド筬により導糸される連結糸Yaの左右両側に形成される渡りの部分Ya1,Ya1により、両側の編生地10,10とそれぞれ連結編成することができる。
前記のほか、図5に例示するように、前記2種の地ガイド筬L2,L3の双方の組織を利用し、双方の地ガイド筬L2,L3により導糸される両連結糸Ya、Yaのそれぞれ左右一方側の渡りの部分Ya1及びYa1で、左右両側に隣接する編生地(図5では図示を省略)の一方及び他方とそれぞれ連結編成することができる。また、図6に示すように、前記2種の地ガイド筬L2,L3のうちの一方(例えば地ガイド筬L2)により、前記編生地10と前記捨て部20とを連結する部分において連結糸Yaを1イン1アウトにしないで詰めて導糸し、該連結糸Yaの左右一方の渡りの部分Ya1で、左右両側に隣接する編生地の一方及び他方(図6では図示を省略)とそれぞれ連結編成することもできる。このような方式は、図4の捨て部20の編幅が奇数ウエールの場合にも適用できる。いずれにしても、捨て部20とその片側の編生地10とは、前記地ガイド筬L2,L3の一方と同じ組織の連結糸の渡りの部分でのみ連結するものとする。
図7は、編生地10の支持組織が、上記で説明した通常のパワーネット組織に対して、伸縮性糸を導糸する筬を地ガイド筬L4のみとして、糸通しおよび挿入形態を変化させた、所謂疑似パワーネット組織の場合を示している。なお、地ガイド筬L5は、便宜的に図示しているが、後述するカール防止用の横振り糸を挿入編成する場合に使用するものであって、通常は使用しないものである。
この実施例において、ジャカードガイド筬L1と、支持組織の編目形成糸を導糸する地ガイド筬L2及びL3については、上記と同様の組織で編成され、さらに、捨て部20と編生地10との連結形態についても、上記の実施例と同様に、編生地10側の支持組織を構成する糸よりも物理的に切断容易な糸Yaにより、該編生地10側の支持組織の前記地ガイド筬L2及びL3による編目形成糸の一つと同じ組織で所要のコース毎に連結編成される。
また、伸縮性糸については、地ガイド筬L4にのみ伸縮性糸をオールインで導糸して、各ウエールに対して編目毎に左右に位置を変えながらジグザグ状に挿入している。これにより、上記のパワーネット組織と実質的に同様の伸縮性を呈する経編地が得られる。
したがって、この疑似パワーネット組織の経編地の場合、基本的に上記したパワーネット組織とは違い地ガイド筬L5は不要であり、編生地内で伸縮性糸を導糸する筬が1枚で済み、4枚筬で編成できることになる。
また、本発明は、上記のような編組織で編成する場合において、前記編生地10のヘム部に、1ウエール間以上、つまりは隣接する2つのウエール以上に渡る横振り糸を挿入編成することにより、捨て部20を切り離して分離した場合における各編生地10のヘム部のカールを防止することができる。
例えば、図7の疑似パワーネット組織の編成においては、4枚筬で編成でき、筬L5が余ることになるので、この余った地ガイド筬L5を使用して、該筬L5により前記ヘム部に相当する部分に、横振り糸として例えば伸縮性糸を導糸し、図7に例示するように、3コース毎に左右交互に隣接するウエールもしくは数ウエール分離れたウエールに横振りさせて挿入編成する。この横振り糸を挿入編成する幅は、編み上がりの編生地10で3〜20mm、より好ましくは3〜10mmの範囲であり、これより挿入幅が小さくなると、カール防止の効果が得られ難く、また前記範囲を越えると、該横振り糸を挿入したヘム部の幅が拡がり、分離した編生地10を製品とした場合に目立ちやすく、体裁が悪くなる。前記横振り糸としては非伸縮性糸を用いることもできるが、カール防止の効果の点から、弾性糸等や伸縮性糸が好適に用いられる。
なお、上記の各実施例において、使用糸の種類や太さ等については、編生地の用途や使用目的に応じて種々の糸を使用できる。その一例を示すと次の通りである。
例えば、地ガイド筬L2及びL3で導糸する編生地10の地組織の糸、つまり連結糸以外の糸については、各種の合成繊維糸や天然繊維糸(好ましくは合成繊維のマルチフィラメント糸)で30〜55dtexの糸が、また、地ガイド筬L2により導糸する前記連結糸に使用する糸については、基本的に前記地組織の糸と同材質の糸で前記地組織の糸よりも切断容易な程度にやや細い、例えば10〜20dtex分程度細い15〜35dtexの糸が好ましく使用される。これにより、前記両糸の引っ張り強度にはっきりした差が生じ、前記連結糸の部分で切断され易くなる。
また、ジャカードガイド筬L1により導糸する糸のうち、捨て部20内の鎖編の糸については、各種の合成繊維糸や天然繊維糸(好ましくは合成繊維のマルチフィラメント糸)で50〜170dtexの糸、つまり前記の切断される連結糸よりもやや太い糸が好適に使用され、これ以外の糸、特には編生地10のヘム部を含む編生地10内の糸には、基本的に同材質で各種の合成繊維糸や天然繊維糸で30〜55dtexの糸が使用される。
また、地ガイド筬L4,L5により導糸する伸縮性糸については、伸縮性を有するポリウレタン繊維や各種合成繊維加工糸で70〜400dtexの糸が使用され、また図7の地ガイド筬L5により導糸するカール防止用の横振り糸としては、ポリウレタン繊維の150〜400dtexの弾性糸が好適に使用される。もちろん、本発明は、前記糸種や前記範囲外の太さの糸を使用することも可能であり、また異材質の糸を同じ筬に配して実施することも可能である。
上記したいずれの実施例の場合も、複数の編生地10,10の間に介在する捨て部20を引っ張って、前記両側の編生地10,10との間で引き裂くようにすれば、前記編生地10と捨て部20とを連結する糸Yaが編生地10側の支持組織を構成する糸より切断容易な糸であるために、図1の分離状態の部分及び図3に示すように、他の部分で切断されることなく、前記捨て部20と両側の編生地10,10とを繋ぐ前記連結糸Yaの渡りの部分Ya1の部分で確実に切断できる。
しかも、上記の実施例のように、前記連結糸Yaにパワーネット組織あるいは疑似パワーネット組織の編目形成糸の組織を利用することで、前記連結糸Yaの編目形成数が、捨て部20側で多く、かつ編生地10側で少なくなっているため、編生地10と捨て部20との引っ張りにより引き裂き開始側から順次切断してゆく過程において、前記連結糸Yaの渡りの部分Ya1の切れ端が、編目形成数の少ない編生地10の側程抜け易く、そのため編目形成数の多い捨て部20の側に抜き出されて保持されることになり、編生地10側には切れ端を殆ど残さずに分離できることになる。
こうして分離された編生地10のヘム部の端縁は、ジャカード筬による鎖編組織よりなるものであってその編目列が編方向に連続しており、そのため端縁から解れが生じることがなく、外観的にも綺麗で体裁良好なものとなっている。
その上、前記連結糸Yaが編生地10側の支持組織と同じ組織で編成されるのであるため、この連結のために特別な筬を使用する必要がなく、伸縮性を有する組織の編成も筬枚数を増やさずに問題なく容易に編成できるものとなる。
なお、本発明は、伸縮性の経編地に限らず、伸縮性糸を使わない非伸縮性の経編地の編成においても、上記と同様に実施することができる。
本発明は、ジャカードガイド筬により厚地、薄地、穴地等の変化によるレース様の所謂ジャカード柄を構成した複数の編生地を捨て部を介して連接してなる経編地を、編成後に複数の前記編生地に分離して、婦人用のショーツ、カードル、ブラジャー等のファンデーション、スリップ、キャミソール等のランジェリーその他の女性用下着やスポーツウエア等の衣類を製作する場合に特に好適に利用できる。
本発明の1実施例の経編地を一部分離途中にして示す略示斜視図である。 同上の経編地の編生地と捨て部の一部のラッピング状態を示す組織図(a)と、同組織の糸通し図(b)である。 同経編地の分離状態の組織図(ラッピング図)である。 本発明の他の実施例の経編地の編生地と捨て部の一部のラッピング状態を示す組織図(a)と、同組織の糸通し図(b)である。 捨て部を偶数ウエールにする場合の連結糸にパワーネット組織の編目形成糸の組織を利用する場合の説明図である。 捨て部を偶数ウエールにする場合の連結糸にパワーネット組織の編目形成糸の組織を利用する場合の他の例を示す説明図である。 本発明の更に他の実施例の組織図(a)と、同組織の糸通し図(b)である。
符号の説明
A 経編地
10 編生地
20 捨て部
Ya 編生地と捨て部との連結糸
Ya1 渡りの部分
L1 ジャカードガイド筬
L2,L3,L4,L5 地ガイド筬
W0 捨て部端縁のウエール
W1 端縁の鎖編のウエール

Claims (5)

  1. 複数の編生地が捨て部を介して編幅方向に並列状に連接されて編成されてなる経編地であって、
    少なくとも1枚のジャカードガイド筬を有する経編機により編成されてなり、編生地側ヘム部の端縁が前記ジャカードガイドによる鎖編組織であり、
    隣接する前記編生地と前記捨て部とが、編生地側の支持組織を構成する糸より切断容易な糸により、該編生地側の支持組織と同じ組織により連結編成されてなることを特徴とする分離可能な経編地。
  2. 前記編生地と前記捨て部とを連結する糸が、前記捨て部内のウエールを基準にして編目形成しながら複数のコース毎に隣接するウエールに渡り、次のコースで元のウエールに戻る組織で編成され、前記隣接ウエールへの渡りの部分で編生地と捨て部とを連結する請求項1に記載の分離可能な経編地。
  3. 前記編生地の支持組織がパワーネット組織であり、前記編生地と前記捨て部とを連結する糸が、パワーネット組織における編目形成糸の少なくとも一方と同じ組織で編成されてなる請求項1または2に記載の分離可能な経編地。
  4. 前記編生地のヘム部に、1ウエール間以上の横振り糸が挿入編成されてなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の分離可能な経編地。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の経編地から、前記編生地と捨て部を連結する糸が切断されて捨て部とともに取り除かれることにより、所定の幅に分離されてなることを特徴とする編生地。
JP2004303456A 2004-10-18 2004-10-18 分離可能な経編地及び編生地 Pending JP2006112018A (ja)

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