JP2006111570A - アルデヒドの製造方法 - Google Patents

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【課題】直鎖状アルデヒドと分岐状アルデヒドに分離する際の蒸気消費量を抑制できるアルデヒドの製造方法を提供する。
【解決手段】 オレフィン系不飽和化合物を1t/h以上で反応器に流入させ、ヒドロホルミル化反応させてアルデヒド含有反応液を得、得られたアルデヒド含有反応液を蒸留塔にて精製してアルデヒドを得る方法において、蒸留塔に供するアルデヒド含有反応液中のアルコール濃度を200ppm以下とする。
【選択図】 なし

Description

本発明はアルデヒドの製造方法に関する。
オレフィン系不飽和化合物を原料とするアルデヒドの製造は、工業的に大規模に実施されている。具体的には、オレフィン系不飽和炭化水素をロジウム触媒の存在下、一酸化炭素および水素と反応(ヒドロホルミル化反応)させて、対応する直鎖状および分岐状アルデヒドを含有するヒドロホルミル化反応液を得る。通常この反応液から触媒を回収し、触媒を除去したアルデヒド含有反応液を蒸留して直鎖状アルデヒドと分岐状アルデヒドとに分離している。
一般的に、アルデヒド含有反応液を蒸留して直鎖状アルデヒドと分岐状アルデヒドに分離する際、それらの沸点が非常に近いこともあり、極めてエネルギー消費量の大きいプロセスになっている。例えば、特表2002−540181号公報(特許文献1)には、直鎖状アルデヒドと分岐状アルデヒドに分離する際の蒸気消費量の削減方法として、ある条件下において2塔の蒸留塔で分離する方法が開示されている。また特公平7−39365号公報(特許文献2)には、ある条件下において1塔の蒸留塔で分離する方法が開示されている。しかしながら、これらの方法では、直鎖状アルデヒドと分岐状アルデヒドに分離する際の蒸気消費量を抑制する効果は十分でなかった。
特表2002−540181号公報 特公平7−39365号公報
本発明の課題は、直鎖状アルデヒドと分岐状アルデヒドに分離する際の蒸気消費量を抑制できるアルデヒドの製造方法を提供することである。
本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、蒸留塔に供するアルデヒド含有反応液中にアルコールが存在しており、該アルコールの濃度を低減することにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち本発明の要旨は、下記(1)〜(3)に存する。
(1) オレフィン系不飽和化合物を1t/h以上で反応器に流入させ、ヒドロホルミル化反応させてアルデヒド含有反応液を得、得られたアルデヒド含有反応液を蒸留塔にて精製してアルデヒドを得る方法において、蒸留塔に供するアルデヒド含有反応液中のアルコール濃度を200ppm以下とすることを特徴とする方法。
(2) オレフィン系不飽和化合物をヒドロホルミル化反応させてアルデヒド含有反応液を得るヒドロホルミル化工程と、得られたアルデヒド含有反応液を蒸留塔にて精製してアルデヒドを得る蒸留工程との間に、アルデヒド含有反応液からアルコールを除去する工程を設けた上記(1)に記載の方法。
(3) 原料としてのオレフィン系不飽和化合物から、炭素数n−1(nは製品としてのアルデヒドの炭素数)以外のオレフィン系不飽和化合物を除去する工程を有する上記(1)又は(2)に記載の調製方法。
本発明により、直鎖状アルデヒドと分岐状アルデヒドに分離する際の蒸気消費量を抑制できるアルデヒドの製造方法を提供することができる。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明のアルコールの製造方法は、オレフィン系不飽和化合物を1t/h以上で反応器に流入させ、ヒドロホルミル化反応させてアルデヒド含有反応液を得、得られたアルデヒド含有反応液を蒸留塔にて精製してアルデヒドを得る方法において、蒸留塔に供するアルデヒド含有反応液中のアルコール濃度を200ppm以下とすることを特徴とする。
本発明で用いるオレフィン系不飽和化合物としては、例えば炭素数2〜4のオレフィン系不飽和炭化水素が挙げられ、具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブチレンなどが挙げられ、特に好ましくはプロピレンである。
本発明においては、オレフィン系不飽和化合物を1t/h以上で反応器流入させることを必須としているが、この「1t/h以上」という数値事態に特別な臨界的意義があるわけではなく、本発明が工業化レベルでの実施を意図していることを示すための数値である。
本発明におけるアルデヒドは、原料のオレフィン系不飽和化合物のヒドロホルミル化反応により得られるアルデヒドであり、炭素数n−1(nは原料オレフィンの炭素数であり、例えば4以上の整数である)のオレフィン系不飽和化合物のヒドロホルミル化反応により炭素数nのアルデヒドが得られる。特に、プロピレンのヒドロホルミル化反応によるブチルアルデヒドが好ましい。
ヒドロホルミル反応で用いられる触媒としては、この用途に用いることが知られている触媒であれば特に限定されるものではなく、例えば、Co、Rh、Ir、Pd、Pt、OsまたはRuなどの第八金属(本発明において第八金属とは、1983年の周期律表における族金属であり、現在の周期律表における8〜10族の金属である)の触媒であり、好ましくは、Co、Ru、Rh、Pd、Ptであり、より好ましくは、Co、Rh、特にRhであり、特にロジウム単独、あるいはロジウムと錯塩形成性配位子との組み合わせが用いられる。
錯塩形成性配位子としては、通常、有機リン化合物が使用され、例えば、第3級アルキルまたはアリールホスフィン、第3級アルキル又はアリールホスファイトが用いられる。ホスフィン化合物としては、たとえば、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィンなどのトリアルキルホスフィン;トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィンなどのトリアリールホスフィン;ジフェニルプロピルホスフィン、フェニルジプロピルホスフィンなどの第3級アルキルアリールホスフィンなどが挙げられる。ホスファイト化合物としては、たとえば、トリエチルホスファイト、トリフェニルホスファイトなどが挙げられる。また、トリフェニルホスフィントリスルホン酸、トリフェニルホスフィンモノスルホン酸などの親水性の置換基を有するホスフィンあるいはホスファイトおよびその塩なども用いることができる。但し本発明においては、これら有機リン化合物の種類は、何ら限定されるものではない。
ヒドロホルミル化反応に用いる触媒の量は、ヒドロホルミル化反応液中のロジウム濃度(金属換算)が通常100wtppm以上、好ましくは200wtppm以上であり、通常1000wtppm以下、好ましくは500wtppm以下、特に好ましくは350wtppm以下である。触媒量が少なすぎると所望の反応成績が得られず、多すぎると触媒ロスの増加など経済的に不利になる。
ヒドロホルミル化反応は、通常原料オレフィン系不飽和化合物と反応により生成するアルデヒドに対して不活性な溶媒の存在下に行われる。溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族化合物ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、ブタノール、オクタノール、ポリエチレングリコール等のアルコール、トリグライム等のエーテル、ジオクチルフタレート等のエステルなどが挙げられる。また、反応で生成するアルデヒドや、その三量体や四量体などのアルデヒド縮合物を用いることもできる。さらに、原料オレフィンに対応するパラフィンを用いることもできる。例えば、プロピレンのヒドロホルミル化であれば、トルエンやブチルアルデヒド、またはこれらと反応により副生した高沸点物質との混合物を用いることができる。
ヒドロホルミル化反応は水素、一酸化炭素及びオレフィン系不飽和化合物の分圧の合計が、500kg/cmG未満、特に200kg/cmG未満で行うことが好ましい。圧力の下限は、所期の反応速度を達成するのに必要な分圧により限定される。具体的には、大気圧以上が好ましい。
ヒドロホルミル化反応における一酸化炭素分圧は、好ましくは0.1〜100kg/cm、より好ましくは1〜7kg/cmである。一酸化炭素分圧が低すぎると反応停止に至り、高すぎると反応速度の低下につながる。
水素分圧は、好ましくは0.1〜100kg/cm、より好ましくは1〜8kg/cmである。水素分圧が低すぎると反応停止に至り、高すぎると原料オレフィンのパラフィン化が増加する。
一般に、水素と一酸化炭素のモル比(H:CO)は1:10〜10:1、特に5:1〜1:5が好ましい。ヒドロホルミル化反応では、オレフィンと水素、一酸化炭素が等モル反応するため、水素と一酸化炭素のモル比が1:1から大きく外れると、未反応原料ガスの増加につながる。
反応温度は、常温〜150℃、特に50℃〜120℃が好ましい。温度が高すぎると、触媒活性が低下するおそれがある。
ヒドロホルミル化反応は従来公知の方法により行うことができるが、通常連続式の反応器に原料であるオレフィン系不飽和炭化水素、水素、一酸化炭素及び触媒液を連続的に供給し、反応液を連続的に抜き出すことにより行われる。反応型式は触媒液が生成物と共に反応器外に排出される触媒液循環型であってもよいし、触媒液を反応器内に閉じ込めたまま、生成物をガスで留出させる、いわゆるガスストリッピング型であっても良い。
反応器から流出するガス・液混合物、またはガスストリップ型の場合、ガス状生成物は必要に応じて冷却され、次いで未反応オレフィンを含む流れと、その他の流れ、すなわちアルデヒド含有反応液を含む流れとに分離される。分離方法はオレフィンの沸点によっても異なるが、従来公知の、ガスによるストリッピングあるいは蒸留などの方法によって行われる。分離された未反応オレフィンの一部または全部を反応器へリサイクルすることもできる。
アルデヒド含有反応液を含む流れは、アルデヒド含有反応液とその他の成分との分離を蒸留などの公知の方法によって行い、触媒液循環型のようにその他の成分に触媒を含む場合は触媒液として反応器へリサイクルすることもできる。
上記方法にて取り出されたアルデヒド含有反応液を蒸留して、直鎖状アルデヒドと分岐状アルデヒドに分離する方法としては、従来より公知の方法を用いることができる。
蒸留塔にはトレイ塔あるいは充填塔を使用することができる。トレイ塔の理論段は通常40〜200段が好ましい。充填塔の充填物の充填長は15〜100mが好ましい。蒸留塔の塔頂圧力には特に制限はないが、真空圧力にすると約20〜30℃の冷却水を使う塔頂コンデンサにおいて未凝縮によるアルデヒド損失が生じてしまうので、大気圧以上が望ましい。この場合、分岐鎖アルデヒドと直鎖アルデヒドとの分離においては、低圧ほど比揮発度が大きくなり必要な理論段数は少なくてすむので大気圧が最も望ましい。但し設備コストを考慮すると、加圧することによって塔頂温度を上げ、その結果冷却水との温度差を大きくとることによる塔頂コンデンサの伝熱面積削減が図れるので、1.0kg/cmG程度の加圧なら分離悪化に伴う若干の必要理論段数の増加はあるものの設備コストとしてはさほど増加せず、経済的に成り立つ。したがって、塔頂圧力としては、0.001〜1.0kg/cmGがよい。また、蒸留塔の塔内温度としては、脂肪族アルデヒドの炭素数、塔頂圧力、及び蒸留塔の種類等により決まる塔底圧力により変化するが、塔頂部で約62℃〜約115℃、塔底部で約76℃〜約145℃である。
蒸留は単一の蒸留塔で行っても複数の蒸留塔を用いて行ってもよい。単一の蒸留塔で蒸留を行う場合、塔頂またはアルデヒド含有反応液を供給した段より上の位置から分岐状アルデヒドを得ることができ、塔底またはアルデヒド含有反応液を供給した段より下の位置から直鎖状アルデヒドを得ることができる。また、塔頂から分岐状アルデヒド、側流から直鎖状アルデヒド、塔底から直鎖状アルデヒドと高沸点物質の混合物を缶出することもできる。
複数の蒸留塔を用いる場合、例えば、第1塔の塔底から高沸点物質を缶出し、塔頂からの留出液を第2塔に供給し、第2塔の塔底から直鎖状アルデヒドを、塔頂から分岐状アルデヒドを得る方法、第1塔の塔頂から低沸点物質を留出し、塔低からの缶出液を第2塔に供給し、第2塔の塔底から直鎖状アルデヒドを、塔頂から分岐状アルデヒドを得る方法、第1塔の塔頂から分岐状アルデヒドを得て、塔底からの缶出液を第2塔に供給し、第2塔の塔頂から直鎖状アルデヒドを得る方法などが挙げられる。
本発明においては、直鎖状アルデヒドと分岐鎖状アルデヒドを分離する蒸留工程(どの蒸留工程か明記要)において、蒸留塔に供するアルデヒド含有反応液中のアルコール濃度を200ppm以下、好ましくは100ppm以下、より好ましくは20ppm以下とする。アルコール濃度が高いと直鎖状アルデヒドと分岐状アルデヒドを蒸留分離する際の蒸気消費量が増える。該アルコール濃度は低い程よいが、通常は10ppb以上である。
なお、本発明におけるアルデヒド含有反応液中のアルコールとは、特に限定されないが、具体的にはメタノール、エタノール、プロパノール等が挙げられる。
蒸留等に供するアルデヒド含有反応液中のアルコール濃度を200ppm以下にする方法としては、(i)オレフィン系不飽和化合物をヒドロホルミル化反応させてアルデヒド含有反応液を得るヒドロホルミル化工程と、得られたアルデヒド含有反応液を蒸留塔にて精製してアルデヒドを得る蒸留工程との間に、アルデヒド含有反応液からアルコールを除去する工程を設ける方法、(ii)原料としてのオレフィン系不飽和化合物から、炭素数n−1(nは製品としてのアルデヒドの炭素数)以外のオレフィン系不飽和化合物を除去する工程を設ける方法、(iii)ヒドロホルミル化触媒調整用の溶剤、あるいはヒドロホルミル化触媒を回収する系の溶剤にアルコールを使用しないこと、上記溶媒に使用されるアルコールがヒドロホルミル化反応系にフィードされる量を減らすこと等が挙げられる。
(i)オレフィン系不飽和化合物をヒドロホルミル化反応させてアルデヒド含有反応液を得るヒドロホルミル化工程と、得られたアルデヒド含有反応液を蒸留塔にて精製してアルデヒドを得る蒸留工程との間に、アルデヒド含有反応液からアルコールを除去する工程を設ける場合、例えば、アルコールは一般的な蒸留によって分離することができる。アルデヒド含有反応液に含まれるアルコールが、アルデヒド含有反応液に対して軽沸成分であれば、蒸留塔の塔頂からその他の軽沸成分と共に分離することができる。アルコールがアルデヒド含有反応液に対して高沸成分であれば、蒸留塔の塔底からその他の高沸成分と共に分離することができる。また、アルコールがアルデヒド含有反応液と共沸組成を形成する場合は、操作圧力の最適点を見出すなどが必要となる。
(ii)原料としてのオレフィン系不飽和化合物から、炭素数n−1(nは製品としてのアルデヒドの炭素数)以外のオレフィン系不飽和化合物を除去する工程を設ける場合、例えば、一般的な蒸留による方法、あるいは水添反応でパラフィンに変える方法あるいは蒸留と水添反応を組み合わせる方法などを用いることができる。蒸留条件について特に制限はないが、原料オレフィンが液化ガスなので、一般的には加圧化で蒸留は行われる。その圧力は1MPaA以上であることが望ましい。また、不純物のオレフィンを選択的に部分水素化する触媒は周期表第八金属の遷移金属であり、Ni、Pd、Ptなどが使用されるが、特にNi、Pdが好ましい。蒸留と水添反応を組み合わせる場合、その順序に制約はなく、蒸留で精製したオレフィンを水添させて不純物オレフィンを除去しても、不純物オレフィンを水添させた後に蒸留で精製しても良い。
(iii)ヒドロホルミル化触媒調整用の溶剤、あるいはヒドロホルミル化触媒を回収する系の溶剤にアルコールを使用しない場合、例えばヒドロホルミル化触媒調整用の溶剤でアルコールに代わる溶剤として、特開平8−10624号公報ではギ酸、酢酸、プロピオン酸等の脂肪酸、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル、プロピオラクトン、γ-ブチロラクトン等のラクトン、アセトン、メチルエチルケトン等の低級アルキルケトン、エチルアミン、プロピオアミン等のアミン、アセトアルデヒド等のアルデヒドが挙げられている。また、上記以外に特開平10−291996号公報では、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類、ヘキセン、オクテン、ノネン等の脂肪族不飽和炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル類、およびそれらの混合物を挙げている。また、ヒドロホルミル化触媒を回収する系の溶剤でアルコールに代わる溶剤として、例えば特開2001−114794号公報では、アセトニトリル、N−メチルピペリドン、ジエチルエーテル等の極性化合物、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の無極性化合物を挙げている。触媒調整用に使用するアルコールの量を減らす方法としては、例えばヒドロホルミル化触媒中の触媒濃度を上げる方法がある。これにより、同じ触媒量をオキソ反応系内にフィードしても、同伴するアルコールの量を減らすことができる。
アルコールが含まれるとなぜ必要蒸気量が増加するのか理論的にはわかっていないが、実際の蒸留塔の運転でフィード中にアルコールが存在すると必要蒸気量が増加することに気付き、発明に至った。
以下実施例により、本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
<ヒドロホルミル化反応>
7.0t/hのプロピレンを完全混合槽型の反応器にフィードしてヒドロホルミル化反応を行った。またH/CO=1の合成ガスを反応器へフィードして反応圧力を保つようにした。反応条件は温度100℃、圧力17kg/cmG、Rh濃度330mg/L、トリフェニルホスフィン濃度21wt%とした。生成したヒドロホルミル化反応液は蒸留塔で触媒液とアルデヒド含有反応液に分離された。アルデヒド含有反応液中のブチルアルデヒドとイソブチルアルデヒドの比は10であった。
比較例1
Rh濃度が10wt%(Rh金属換算)の酢酸Rh4kgをメタノール1140Lで希釈して触媒液を調整した。ヒドロホルミル化反応の触媒濃度が一定となるように、触媒液を反応系内へフィードした。ヒドロホルミル化反応で得られたアルデヒド含有反応液を精製してアルデヒドを得るために、実段75段のトレイを持つ蒸留塔にフィードした。フィードしたアルデヒド含有反応液中のメタノール濃度は300ppmであった。蒸留塔の塔頂圧力を常圧、塔頂温度を67℃、塔底温度を90℃、外部還流比を53とした。
実施例1
Rh濃度が10wt%(Rh金属換算)の酢酸Rh60kgをメタノール1140Lで希釈して触媒液を調整した以外は、比較例1と同様にした。この時、蒸留塔にフィードしたアルデヒド含有反応液中のメタノール濃度は19ppmであった。
実施例2
Rh濃度が10wt%(Rh金属換算)の酢酸Rh12kgをメタノール1140Lで希釈し触媒液を調整した以外は、比較例1と同様にした。この時、蒸留塔にフィードしたアルデヒド含有反応液中のメタノール濃度は95ppmであった。
Figure 2006111570

Claims (3)

  1. オレフィン系不飽和化合物を1t/h以上で反応器に流入させ、ヒドロホルミル化反応させてアルデヒド含有反応液を得、得られたアルデヒド含有反応液を蒸留塔にて精製してアルデヒドを得る方法において、蒸留塔に供するアルデヒド含有反応液中のアルコール濃度を200ppm以下とすることを特徴とする方法。
  2. オレフィン系不飽和化合物をヒドロホルミル化反応させてアルデヒド含有反応液を得るヒドロホルミル化工程と、得られたアルデヒド含有反応液を蒸留塔にて精製してアルデヒドを得る蒸留工程との間に、アルデヒド含有反応液からアルコールを除去する工程を設けた請求項1に記載の方法。
  3. 原料としてのオレフィン系不飽和化合物から、炭素数n−1(nは製品としてのアルデヒドの炭素数)以外のオレフィン系不飽和化合物を除去する工程を有する請求項1又は2に記載の調製方法。

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