JPH08208552A - オフガスからの有効成分の回収方法 - Google Patents
オフガスからの有効成分の回収方法Info
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Abstract
ドを生成する工程又はアルデヒドを水添してアルコール
を生成する工程から排出されるオフガス中の有効成分の
回収に当り、オフガスの圧力レベルや量の多少に係わら
ず、幅広い操作条件に適用でき、しかも、安価な設備費
で実現可能な方法を提供する。 【構成】 オフガスを高沸点副生物、反応溶媒又は水と
緊密接触させる。 【効果】 オフガス中の有効成分を高沸点副生物又は反
応溶媒に効率的に移行させて回収することができる。オ
フガス中の有効成分を水の気化熱を利用して効率的に凝
集させて回収することができる。
Description
の回収方法に係り、特に、オレフィンをヒドロホルミル
化してアルデヒドを製造する工程、或いは、アルデヒド
を水素添加してアルコールを製造する工程から排出され
るオフガス中に含有されるアルデヒド、アルコール、溶
媒等の有効成分を、容易かつ効率的に、安価に回収する
方法に関する。
ル化して当該オレフィンよりも炭素数が一つ多いアルデ
ヒドを製造し、このアルデヒドをアルドール縮合させ
て、引き続き水素添加することによりアルコールを製造
するプロセスは、既に世界的に工業化されている。
ヒドロホルミル化によって生成するアルデヒドはブチル
アルデヒドであり、通常、生成物からノルマル体を精留
により取得した後、アルドール縮合、水素添加を行っ
て、アルコールとして2−エチルヘキサノールが製造さ
れている。また、オレフィンがブテンの場合、ヒドロホ
ルミル化によって生成するアルデヒドはバレルアルデヒ
ドであり、最終製品のアルコールはデシルアルコールで
ある。この場合、出発原料のブテンは精製された1−ブ
テンであっても良いし、また、2−ブテンやイソブチレ
ンを含む混合ブテンであっても良い。
ルミル化によって得られるアルデヒドを、水素添加する
ことにより、出発原料のオレフィンより炭素数が一つ多
いアルコールを得ることもできる。例えば、オレフィン
がエチレンの場合、ヒドロホルミル化及び水素添加で得
られるアルコールはプロピルアルコールである。また、
オレフィンがプロピレンの場合、得られるアルコールは
ブタノールである。同様に、炭素数がn(n>3)のオ
レフィンから炭素数n+1のアルコールを得ることがで
きる。
反応の各工程では、原料のオレフィン、オキソガス(水
素と一酸化炭素の混合ガス)、水素ガス等に含まれる不
純物としてのガス成分(例えば、メタン、二酸化炭素、
窒素、アルゴン、及びオレフィンに対応する炭素数のア
ルカン)が反応系に蓄積するのを防ぐため、系内の何れ
かの部位から、一部の流分を反応系外に排ガスとして排
出する必要がある。また、生成物の分離、精製工程は、
通常、反応系より低圧で操作されるため、これらの工程
では、フラッシュや蒸留操作により、溶存するガス成分
が気化し、ガスとして系外へ排出される。
す。)中には、有効成分であるアルデヒド、アルコー
ル、更には反応溶媒が未凝縮ガスとして含有されてお
り、従って、これらもまた、排出ガス中に同伴されて排
出されることになる。通常、オフガスはフレアースタッ
クで焼却するか、燃料の代替として使用されることか
ら、オフガス中に含有される有効成分は著しく評価の低
い形で処理されることとなり、その含有量が多い場合に
は、当該プラントの経済性は著しく悪いものとなる。
成分等について、プロピレンからノルマルブタノールを
製造するプロセスフローを示す図5を参照して説明す
る。
化反応帯域1にプロピレンが管路11より仕込まれる。
オキソガスは、管路12よりプロピレン回収帯域2に導
入され、管路13を経て導入されるヒドロホルミル化反
応液からのプロピレンの脱気に使用された後、回収プロ
ピレンと共に管路14を経てヒドロホルミル化反応帯域
1へ仕込まれる。3価の有機燐化合物を配位子とするロ
ジウム錯体は、過剰の有機燐化合物と共に、ブチルアル
デヒド及び/又はブチルアルデヒドの重縮合により生成
したオキソ高沸物に均一に溶解されて、ヒドロホルミル
化反応帯域1から、管路13、プロピレン回収帯域2、
管路15、触媒分離帯域3、管路16、管路17を経て
循環される。なお、触媒液には更にトルエンが溶媒とし
て添加されている。
度、圧力条件で反応が行われる。原料のプロピレン及び
オキソガスに含まれるイナートガス成分及び反応で副生
するプロパンは、これらが反応帯域に蓄積するのを防ぐ
ために、管路1Aより系外にパージされる。ヒドロホル
ミル化により生成するイソ及びノルマルのブチルアルデ
ヒド並びに少量のオキソ高沸は、ヒドロホルミル化反応
帯域1から触媒液と共に管路13より抜き出され、プロ
ピレン回収帯域2で溶存するプロピレンが回収された
後、管路15より触媒分離帯域3に仕込まれる。
操作によりイソ及びノルマルの混合ブチルアルデヒド流
が触媒流から分離され、混合ブチルアルデヒド流は管路
18より、触媒流は管路16よりそれぞれ抜き出され
る。この触媒分離帯域3において、ヒドロホルミル化反
応液に溶解していたオキソガス等のガス成分は、オフガ
スとして管路3Aより系外にパージされる。
ルエン分離帯域4に仕込まれ、触媒液から回収されたト
ルエンは管路20より触媒分離帯域3に循環される。こ
のトルエン分離帯域4は真空下で操作され、未凝縮分は
管路4A、真空発生装置4B及び管路4Cを経て排気さ
れる。
キソ高沸分離帯域5へ仕込まれ、ヒドロホルミル化反応
におけるオキソ高沸生成量見合いのオキソ高沸が管路2
2より系外に抜き出される。オキソ高沸分離後の濃縮触
媒液は大部分が管路23,24より系内に循環され、ご
く少量が管路25より触媒回収装置26へ抜き出され
る。
出された混合ブチルアルデヒド流は、アルデヒド分離帯
域6に仕込まれ、精イソブチルアルデヒド流と精ノルマ
ルブチルアルデヒド流に分離され、各々、管路27,2
8より抜き出される。このアルデヒド分離帯域6におい
ては、触媒分離帯域3における気液平衡に従って混合ブ
チルアルデヒド流に溶存するガス成分が、オフガスとし
て管路6Aより系外にパージされる。
ルアルデヒドは、縮合工程を経由すれば2−エチルヘキ
サノールを製造することもできるが、図5ではノルマル
ブタノールの製造フローを示し、縮合工程は省略してあ
る。
ルアルデヒド流は、管路30からの循環ブタノール流と
共に管路31から水添反応帯域7へ仕込まれ、管路29
からの水素ガスで水素添加される。水添生成液は管路3
2より脱ガス帯域8へ送給され、溶存する水素ガス及び
水素ガスに同伴されるイナートガスが分離され、分離ガ
スは水添パージガスとして管路8Aより系外にパージさ
れる。脱ガス後の水添生成液は、管路33より抜き出さ
れ、一部循環ブタノール流として管路30より反応系に
循環され、残部は管路34よりノルマルブタノール精製
帯域9へ仕込まれ、水添軽沸流、精ノルマルブタノール
流、水添高沸流に分離され、各々、管路35,36,3
7より系外へ抜き出される。
オフガス(管路1A,3A,4A,6A,8A)の具体
的な内容は下記表1に示す通りである。なお、生産規模
はノルマルブタノール年産約5万トンを前提にした。有
効成分としてはイソブチルアルデヒド(IBD)、ノル
マルブチルアルデヒド(NBD)、ノルマルブタノール
(NBA)及びトルエン(TOL)が含まれ、これらの
オフガスの合計有効成分量は、製品ノルマルブタノール
のおよそ2%にもおよび、これをそのまま排出すること
は製造コストに多大な影響を及ぼす。
ことが試みられ、オフガスからの有効成分の回収方法と
して、従来、次のような方法が提供されている。
回収。この方法は最も一般的な方法である。
ィン錯化合物及び水の存在下でヒドロホルミル化反応を
行わせ、反応生成物を液相とガス相とに分離し、更に液
相を水性成分と有機成分とに、それぞれ予め冷却するこ
となしに分離し、触媒を含有する液相の水性成分は反応
器に戻す。液相の有機成分はストリップ塔で一酸化炭素
及び水素で冷却し、更に供給オレフィンと熱交換して冷
却し、次に排ガスの形成下に放圧し、分離器中で有機相
と水相とに分離し、有機相を蒸留することによりアルデ
ヒドを得る。排ガスは冷水で洗浄し、洗浄水をストリッ
プ塔塔底に戻す(特開昭60−112733号公報)。
効成分を吸収させ、有効成分を吸収した触媒液を反応系
へ返送する(特開平3−101633号公報)。
縮することにより、有効成分であるアルデヒドを液相と
して回収する(特願平6−228354号)。
回収方法のうち、のオフガスの冷却による有効成分の
凝縮回収では、炭素数10以下のアルデヒドやアルコー
ルは、ロスを低く抑えるために必要な凝縮温度が低く、
通常の冷却塔などによる約30〜40℃程度の冷却では
凝縮量が十分でないため、建設コストの高い冷凍設備を
必要とするという不具合がある。
成分の回収は、反応溶媒である水を冷却してオフガスを
洗浄することにより行っているが、水を反応溶媒とする
ヒドロホルミル化は必ずしも一般的ではなく、この方法
の適用範囲は非常に限られる。
る方法では、貴重なロジウムを含む触媒液を循環するこ
とにより、その流域を増やすこととなるため経済的でな
く、またポンプや弁などのようなロジウムの漏洩可能箇
所を増やすことにもなる上に、運転管理の面からも好ま
しくない。
回収する方法では、その操作条件から適用できる範囲は
自ずと限定され、高圧のオフガスや高真空のオフガスな
どから更に有効成分を回収する目的には不向きである。
また、少量のオフガスの処理の場合には、圧縮設備の建
設費の面から経済的でない。
ガスの圧力レベルや量の多少に係わらず、幅広い操作条
件に適用でき、しかも、安価な設備費で実現可能なオフ
ガスからの有効成分の回収方法を提供することを目的と
する。
の有効成分の回収方法は、オレフィンを非水溶媒中にて
触媒の存在下にヒドロホルミル化してアルデヒドを生成
する工程から排出されるオフガス中の有効成分を回収す
る方法において、ヒドロホルミル化反応液から前記触媒
及び溶媒と生成アルデヒドとを分離して得られる高沸点
副生物を該オフガスと緊密接触させて、前記有効成分を
該高沸点副生物中に移行させることを特徴とする。
方法は、オレフィンを非水溶媒中にて触媒の存在下にヒ
ドロホルミル化してアルデヒドを生成する工程から排出
されるオフガス中の有効成分を回収する方法において、
ヒドロホルミル化反応液から前記触媒及び生成アルデヒ
ドを分離して得られる非水溶媒を該オフガスと緊密接触
させて、前記有効成分を該非水溶媒中に移行させること
を特徴とする。
方法は、アルデヒドを水素添加してアルコールを生成す
る工程から排出されるオフガス中の有効成分を回収する
方法において、水素添加反応液から得られる高沸点副生
物をオフガスと緊密接触させて、前記有効成分を該高沸
点副生物中に移行させることを特徴とする。
方法は、オレフィンを非水溶媒中にて触媒の存在下にヒ
ドロホルミル化してアルデヒドを生成する工程から排出
されるオフガス中の有効成分を回収する方法において、
該オフガスを水と緊密接触させて、水の気化熱により前
記有効成分を凝縮させることを特徴とする。
方法は、アルデヒドを水素添加してアルコールを生成す
る工程から排出されるオフガス中の有効成分を回収する
方法において、該オフガスを水と緊密接触させて、水の
気化熱により前記有効成分を凝縮させることを特徴とす
る。
方法は、請求項1,2及び4のいずれか1項の方法にお
いて、オレフィンが炭素数2〜6のモノオレフィンであ
ることを特徴とする。
方法は、請求項3又は5の方法において、アルデヒドが
炭素数3〜10の飽和又は不飽和のアルデヒドであるこ
とを特徴とする。
方法は、請求項1,2,3,6及び7のいずれか1項の
方法において、オフガスと緊密接触して得られる有効成
分含有液の一部を冷却した後、該緊密接触帯域に循環す
ることを特徴とする。
方法は、請求項1,2,3,6,7及び8のいずれか1
項の方法において、オフガスと緊密接触して得られる有
効成分含有液を、該オフガスの発生帯域又はその前段の
帯域へ返送することを特徴とする。
当分野においてスクラビング技術としてしばしば用いら
れる単位操作であり、混成ガス流を適当な液体溶媒と向
流接触させ、ガスの一部を液体溶媒に選択的に吸収させ
る目的で用いられる。ガス・液の接触に際し、気液平衡
を効率的に達せしめる目的で、装置内部に、充填物やト
レイなどを挿入し、気液接触を緊密にするための工夫を
することができる。
明する。
置について図2〜4を参照して説明する。
接触塔101の下部よりオフガスを管路111を経て導
入し、上部より吸収液を管路112を経て導入し、オフ
ガスと吸収液とを向流接触させて、吸収液にオフガス中
の有効成分を吸収させ、有効成分を吸収した回収液を塔
底部の管路113より抜き出すと共に、排ガスを塔頂の
管路114より排出するものである。
に示すスクラバー装置100に更に熱交換器202を設
けて回収液を冷却水で熱交換することにより除熱するよ
うにしたものであり、管路211より導入されたオフガ
スと管路212より導入された吸収液とを気液接触塔2
01にて向流接触させ、回収液を管路213より抜き出
すと共に排ガスを管路214より排出する。そして、回
収液の一部をポンプ203で熱交換器202に送給し、
熱交換して除熱した後、管路215,212を経て気液
接触塔201に循環させる。回収液の残部は管路216
より抜き出す。
を冷却して気液接触塔201に循環することにより、系
内の温度が下がり、有効成分の回収効率を高めることが
できる。
いて、吸収液としては、オフガスの発生するプロセスに
おいて系外に排出される高沸点のヒドロホルミル化反応
副生物又は水素添加反応副生物、或いは、ヒドロホルミ
ル化反応溶媒等を用いることができる。
接触塔301に少量の水を仕込み、水の気化熱によりオ
フガスの温度を低下させて有効成分を液化させるもので
あり、311はオフガスの導入管路、312は水の導入
管路、313は凝縮液の抜き出し管路、314は排ガス
の排出管路である。管路313から抜き出された凝縮液
は、分離器302で油水分離され、油層の有効成分は管
路315より回収される。また、水層は管路316より
排水として系外へ排出される。この排水の排出が好まし
くない場合には、水層の全量をポンプで気液接触塔30
1に循環して再使用するようにしても良い。
ブタノールを製造するプロセスに、本発明方法を適用し
た実施例を、図1を参照して説明する。なお、図1にお
いて、図5に示す部材と同一機能を奏する部材には同一
符号を付してある。
ヒドロホルミル化反応帯域1、触媒分離帯域3、トルエ
ン分離帯域4、アルデヒド分離帯域6及び脱ガス帯域8
に、各々、スクラバー装置S1〜S5(本実施例ではス
クラバー装置として図3に示される熱交換器付気液接触
塔を用いた。)を設け、管路1A,3A,4A,6A,
8Aから排出されるオフガスを、各々、スクラバー装置
S1,S2,S3,S4,S5で処理して有効成分を回
収するものである。
S4には、吸収液としてオキソ高沸分離帯域5で分離さ
れたオキソ高沸の一部が管路38より各々、管路S11,
S21,S31,S41を経て導入され、管路1A,3A,4
A,6Aからのオフガスと緊密接触される。
S22,S32,S42により、熱交換器S13,S23,S33,
S43で冷却後循環され、回収液の残部は管路S14,
S24,S34,S44を経てオフガス発生帯域或いはその前
段の帯域(スクラバー装置S4の回収液は、オフガス発
生帯域であるアルデヒド分離帯域6より前段の触媒分離
帯域3に返送される。)に返送される。排ガスは管路S
15,S25,S35,S45を経て排出される。なお、スクラ
バー装置S3の排ガスは管路S35から真空発生装置4B
を経て排出される。
ノルマルブタノール精製帯域9で分離された水添高沸が
管路39、管路S51を経て導入され、管路8Aからのオ
フガスと緊密接触する。そして、回収液の一部はポンプ
S52、熱交換器S53を経て循環され、残部は管路S54よ
り脱ガス帯域8に返送される。排ガスは管路S55より排
出される。
を副生高沸を吸収液としてスクラバー装置で処理するこ
とにより、オフガス中の有効成分を効率的に回収するこ
とができる。得られる回収液は有効成分と副生高沸との
混合液であり、プロセス流体と本質的に同成分であるた
め、当該オフガス発生帯域或いはその前段の帯域に何ら
支障なく返送することができる。
ブタノールを製造するプロセスに本発明を適用する場合
を例示したが、本発明は何らこの方法に限定されるもの
ではなく、本発明は各種のオレフィンをヒドロホルミル
化してアルデヒドを製造する工程、或いは、アルデヒド
を水素添加してアルコールを製造する工程から排出され
るオフガス中からのアルデヒド、アルコール、溶媒等の
有効成分の回収に有効に適用可能である。とりわけ、本
発明は炭素数2〜6のモノオレフィンからアルデヒドを
製造するプロセス、及び、炭素数3〜10の飽和又は不
飽和のアルデヒドからアルコールを製造するプロセスに
有効である。
は、上述の反応副生高沸の他、トルエン等のヒドロホル
ミル化反応溶媒を用いることができる。即ち、例えば、
図1において管路20の回収トルエンの一部をスクラバ
ー装置S1〜S4に送給して有効成分の回収に用いるこ
ともできる。
の吸収液の使用量は、多い方が吸収効果は良いが、むや
みに使用量を増やすことは吸収液を循環使用するための
エネルギーコストが増大し、無駄となる。
有効成分の含有量や種類、吸収液の種類等に応じて適宜
決定されるが、通常の場合、吸収液として反応副生高沸
物を用いる際には、オフガス流量1Nm3 /hrあたり
吸収液流量0.01〜5kg/hrとするのが好まし
い。また、吸収液としてトルエン等の反応溶媒を用いる
場合には、オフガス流量1Nm3 /hrあたり吸収液流
量0.1〜20kg/hrとするのが好ましい。
10〜70℃が適当である。
ス中の有効成分を凝縮させる方法においては、水の使用
量はスクラバー装置内での水の蒸発量以上であれば良い
が、むやみに水の使用量を増やすことは、排水の増加
や、有効成分の溶解ロスとなり好ましくない。
成分の含有量や種類に応じて適宜決定されるが、通常の
場合、オフガス流量1Nm3 /hrあたり水の流量を
0.001〜1kg/hrとするのが好ましく、このよ
うな流量比によりスクラバー装置内の温度を、オフガス
発生温度からそれより20℃低い温度までの範囲とする
のが好ましい。
域にスクラバー装置を設けて有効成分の回収を行ってい
るが、スクラバー装置は必ずしもすべてのオフガス発生
帯域に設ける必要はない。例えば、経済性の面から、特
に回収効率の高い帯域のみに設置しても良い。また、個
々のオフガス発生帯域にスクラバー装置を設けずに、2
以上のオフガス発生帯域に1台のスクラバー装置を設け
て処理するようにしたり、各帯域で発生したオフガスを
有効成分回収設備に送給し、一括処理するようにしたり
することもできる。
ドロホルミル化によりアルデヒドを生成する工程から排
出されるオフガス中の有効成分を、ヒドロホルミル化反
応の高沸点副生物又はヒドロホルミル化反応溶媒中に効
率的に移行させて回収することができる。
添してアルコールを生成する工程から排出されるオフガ
ス中の有効成分を、水添反応の高沸点副生物中に効率的
に移行させて回収することができる。
却した後、有効成分の回収に循環使用することにより、
回収効率を高めることができる。また、有効成分を含む
液は当該オフガスの発生帯域または前段の帯域へ戻すこ
とができる。
の有効成分を、水の気化熱を利用して凝集させることに
より、効率的に回収することができる。
説明する。
で、前掲の表1に示す各オフガスの処理を行った。な
お、スクラバー装置の気液接触部分の高さは1理論段数
とした。
量及び回収率並びにスクラバー装置温度を各々表2に示
す。
率13〜50%で回収することができた。なお、スクラ
バー装置の温度の上昇は有効成分の凝縮によるものであ
る。
で、前掲の表1に示す各オフガスの処理を行った。な
お、スクラバー装置の気液接触部分の高さは1理論段数
とした。
量及び回収率、スクラバー装置の温度を各々表3に示
す。
て除熱を行う図3のスクラバー装置によれば、有効成分
の回収率は飛躍的に向上し、有効成分を35〜94%の
高回収率で回収することができた。
として前掲の表1に示すオフガスのうち、管路1A,3
A,6Aのオフガスの処理を行った。なお、スクラバー
装置の気液接触部分の高さは1理論段数とした。
量及び回収率、スクラバー装置の温度を各々表4に示
す。
液として用いても、有効成分を効率的に回収することが
できる。
有効成分の液化により前掲の表1に示す各オフガスのう
ち、管路3A,4A,8Aのオフガスの処理を行った。
なお、スクラバー装置の気液接触部分の高さは1理論段
数とした。
量及び回収率、スクラバー装置の温度を各々表5に示
す。
クラバー装置温度は27〜35℃となり、25〜61%
の回収率で有効成分を回収することができた。
らの有効成分の回収方法によれば、各種のオレフィンを
ヒドロホルミル化してアルデヒドを製造する工程、或い
は、アルデヒドを水素添加してアルコールを製造する工
程から排出されるオフガス中から、アルデヒド、アルコ
ール、溶媒等の有効成分を、オフガスの圧力レベルや量
の多少に係わらず、幅広い操作条件にて、しかも、安価
な設備を用いて、容易かつ効率的に回収することができ
る。
ロセスに、本発明のオフガスからの有効成分の回収方法
を適用した一実施例方法を示すフローシートである。
すフローシートである。
示すフローシートである。
示すフローシートである。
ロセスを示すフローシートである。
0 スクラバー装置
Claims (9)
- 【請求項1】 オレフィンを非水溶媒中にて触媒の存在
下にヒドロホルミル化してアルデヒドを生成する工程か
ら排出されるオフガス中の有効成分を回収する方法にお
いて、 ヒドロホルミル化反応液から前記触媒及び溶媒と生成ア
ルデヒドとを分離して得られる高沸点副生物を該オフガ
スと緊密接触させて、前記有効成分を該高沸点副生物中
に移行させることを特徴とするオフガスからの有効成分
の回収方法。 - 【請求項2】 オレフィンを非水溶媒中にて触媒の存在
下にヒドロホルミル化してアルデヒドを生成する工程か
ら排出されるオフガス中の有効成分を回収する方法にお
いて、 ヒドロホルミル化反応液から前記触媒及び生成アルデヒ
ドを分離して得られる非水溶媒を該オフガスと緊密接触
させて、前記有効成分を非水溶媒中に移行させることを
特徴とするオフガスからの有効成分の回収方法。 - 【請求項3】 アルデヒドを水素添加してアルコールを
生成する工程から排出されるオフガス中の有効成分を回
収する方法において、 水素添加反応液から得られる高沸点副生物をオフガスと
緊密接触させて、前記有効成分を該高沸点副生物中に移
行させることを特徴とするオフガスからの有効成分の回
収方法。 - 【請求項4】 オレフィンを非水溶媒中にて触媒の存在
下にヒドロホルミル化してアルデヒドを生成する工程か
ら排出されるオフガス中の有効成分を回収する方法にお
いて、 該オフガスを水と緊密接触させて、水の気化熱により前
記有効成分を凝縮させることを特徴とするオフガスから
の有効成分の回収方法。 - 【請求項5】 アルデヒドを水素添加してアルコールを
生成する工程から排出されるオフガス中の有効成分を回
収する方法において、 該オフガスを水と緊密接触させて、水の気化熱により前
記有効成分を凝縮させることを特徴とするオフガスから
の有効成分の回収方法。 - 【請求項6】 請求項1,2及び4のいずれか1項の方
法において、オレフィンが炭素数2〜6のモノオレフィ
ンであることを特徴とするオフガスからの有効成分の回
収方法。 - 【請求項7】 請求項3又は5の方法において、アルデ
ヒドが炭素数3〜10の飽和又は不飽和のアルデヒドで
あることを特徴とするオフガスからの有効成分の回収方
法。 - 【請求項8】 請求項1,2,3,6及び7のいずれか
1項の方法において、オフガスと緊密接触して得られる
有効成分含有液の一部を冷却した後、該緊密接触帯域に
循環することを特徴とするオフガスからの有効成分の回
収方法。 - 【請求項9】 請求項1,2,3,6,7及び8のいず
れか1項の方法において、オフガスと緊密接触して得ら
れる有効成分含有液を、該オフガスの発生帯域又はその
前段の帯域へ返送することを特徴とするオフガスからの
有効成分の回収方法。
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---|---|---|---|
JP01580395A JP4122528B2 (ja) | 1995-02-02 | 1995-02-02 | オフガスからの有効成分の回収方法 |
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JP01580395A JP4122528B2 (ja) | 1995-02-02 | 1995-02-02 | オフガスからの有効成分の回収方法 |
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JP01580395A Expired - Lifetime JP4122528B2 (ja) | 1995-02-02 | 1995-02-02 | オフガスからの有効成分の回収方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001316320A (ja) * | 2000-05-01 | 2001-11-13 | Mitsubishi Chemicals Corp | アルデヒド類の製造方法 |
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- 1995-02-02 JP JP01580395A patent/JP4122528B2/ja not_active Expired - Lifetime
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