JP2006110365A - 食器洗い機 - Google Patents

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清恭 新海
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Abstract

【課題】洗浄水の噴射により食器類の洗浄を行う食器洗い機において、従来と同程度の大きさの洗浄ポンプで広範囲に、洗浄に必要十分な水量および噴射力の洗浄水を噴射する。
【解決手段】洗浄槽8内に洗浄水を噴射する第1の洗浄ノズル10および第2の洗浄ノズル11を略同一平面内に回転自在に配設し、第1の吐出口17および第2の吐出口18を有する洗浄ポンプ14の第1の吐出口17を第1の洗浄ノズル10に接続するとともに、第2の吐出口18を第2の洗浄ノズル11に接続し、洗浄ポンプ14により、第1の洗浄ノズル10、第2の洗浄ノズル11のいずれかへ洗浄水を切り換えて供給するよう構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、洗浄水の噴射により食器類の洗浄を行う食器洗い機に関する。
従来、この種の食器洗い機は図2に示すように構成していた。以下、その構成について説明する。
図2に示すように、洗浄槽1は、前方に開口部を有し、この開口部を扉2により開閉するとともに、内部に洗浄水を噴射する洗浄ノズル3を回転自在に設けており、洗浄槽1内に食器4を収納する食器かご5を配置している。洗浄ポンプ6は洗浄ノズル3に洗浄水を給送するものである。洗浄槽1の下部に残菜(食器4に付着した汚染物を残菜という)を捕集するフィルタ7を設けている。
上記構成において動作を説明すると、洗剤を洗浄槽1内に投入し、洗浄槽1の底部の洗浄水を洗浄ポンプ6によりフィルタ7を介して洗浄ノズル3から噴射させることで、食器4の残菜が洗い落とされる。この残菜を含む洗浄水はフィルタ7で濾過されて洗浄ポンプ6へ循環し、再び洗浄ノズル3から噴射されることを繰り返される。
一般に、洗浄するための食器の汚れにはいろいろな種類があり、当然、それを洗浄するのに必要なエネルギもいろいろある。例えば、ご飯の汚れは、のり状になり、食器4との結合が強く、強い汚れの種類に含まれる。この汚れを洗浄するためには、かなり多くのエネルギが必要となる。逆に飲料水を飲んだだけのコップでは、少しの洗浄水がかかればその汚れは洗浄できるので、当然ご飯を洗浄するのに必要なエネルギを必要としない。
ところが、従来の構成では、食器かご5のすべての範囲を均一に洗浄することを主眼としているため、洗浄ノズル3は、洗浄ポンプ6から十分な洗浄水を供給されており、洗浄ノズル3の内圧は一定であった。すなわち、本来、食器4の汚れによっては、必要かつ十分な洗浄のためのエネルギの設定が異なるにも関わらず、それらのすべてを洗浄するために、通常食器洗い機にて洗浄する一般的な汚れの中で最も強い食器4の汚れを想定し、その洗浄ができるエネルギに設定していた。
また、従来の洗浄ノズル3の構成では、略正方形の洗浄槽1に洗浄水を噴射するのに適しているが、今後、益々多様化するキッチンの収納スペースに合わせて、洗浄槽1を縦長、または横長の長方形とする必要がある。このとき、長手方向に洗浄水を供給することが困難であるために、洗浄ノズル3を複数個設ける必要があった。
しかし、複数の洗浄ノズルに従来と同じ洗浄ポンプ6を使用して、同じだけの供給水量を確保することは、洗浄ノズルからの噴射力が弱くなり、洗浄行程の時間設定を長くする必要があった。また、複数の洗浄ノズルに従来の1つの洗浄ノズル3と同等の噴射力、流量を維持するためには、洗浄ポンプ6を大型化する必要があった。また、洗浄行程の時間を長くすることは、食器洗い機の全体の運転時間が長くなり、ユーザに対してデメリットになるとともに、エネルギ的にも当然不利になるという問題を有していた。
本発明は上記課題を解決するもので、従来と同程度の大きさの洗浄ポンプで広範囲に、洗浄に必要十分な水量および噴射力の洗浄水を噴射することを目的としている。
本発明は上記目的を達成するために、洗浄槽内に略同一平面内に洗浄水を噴射する第1の洗浄ノズルおよび第2の洗浄ノズルを回転自在に配設し、洗浄水を吐出する2つの吐出口を有する洗浄ポンプの一方の吐出口を第1の洗浄ノズルに接続するとともに、他方の吐出口を第2の洗浄ノズルに接続し、洗浄ポンプは、第1の洗浄ノズル、第2の洗浄ノズルのいずれかへ洗浄水を切り換えて供給するよう構成したものである。
これにより、従来と同程度の大きさの洗浄ポンプで広範囲に、洗浄に必要十分な水量および噴射力の洗浄水を噴射することができる。また、食器の汚れに応じた洗浄力で洗浄することができる。
本発明の食器洗い機は、従来と同程度の大きさの洗浄ポンプで広範囲に、洗浄に必要十分な水量および噴射力の洗浄水を噴射することができる。また、食器の汚れに応じた洗浄力で洗浄することができる。
本発明の請求項1に記載の発明は、洗浄槽内に略同一平面内に回転自在に配設し洗浄水を噴射する第1の洗浄ノズルおよび第2の洗浄ノズルと、洗浄水を吐出する2つの吐出口を有する洗浄ポンプとを備え、前記洗浄ポンプの一方の吐出口を前記第1の洗浄ノズルに接続するとともに、他方の吐出口を前記第2の洗浄ノズルに接続し、前記洗浄ポンプは、前記第1の洗浄ノズル、第2の洗浄ノズルのいずれかへ洗浄水を切り換えて供給するよう構成したものであり、従来と同程度の大きさの洗浄ポンプで広範囲に、洗浄に必要十分な水量および噴射力の洗浄水を噴射することができる。
請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、第1の洗浄ノズルと第2の洗浄ノズルとの噴射能力が異なるようにしたものであり、食器の汚れに応じて、第1の洗浄ノズルまたは第2の洗浄ノズルに対応した位置に食器を配置することにより、食器の汚れに応じた洗浄力で洗浄することができる。
請求項3に記載の発明は、上記請求項2に記載の発明において、第1の洗浄ノズルと第2の洗浄ノズルとは、洗浄水を噴射する複数の噴射口を有し、かつ第1の洗浄ノズルと第2の洗浄ノズルとで噴射口の数が異なるようにしたものであり、噴射口が多い方の洗浄ノズルより弱い噴射力で広範囲に洗浄水を噴射し、噴射口が少ない方の洗浄ノズルより強い噴射力で洗浄水を噴射することができ、第1の洗浄ノズルまたは第2の洗浄ノズルに対応した位置に食器を配置することにより、食器の汚れに応じた洗浄力で洗浄することができる。
請求項4に記載の発明は、上記請求項1〜3に記載の発明において、洗浄槽内に配置し食器を収納する食器かごを備え、前記食器かごは、略同一平面上に配設した第1の洗浄ノズルまたは第2の洗浄ノズルの洗浄水供給範囲に対応する位置に仕切を設けたものであり、洗浄ノズルに合わせて容易に汚れの異なる食器をセットすることができる。
請求項5に記載の発明は、上記請求項1〜4に記載の発明において、洗浄ポンプの運転を制御する制御装置を備え、前記制御装置により、第1の洗浄ノズルと第2の洗浄ノズルへの洗浄水の供給時間を異ならせることを可能としたものであり、汚れの強さに応じて洗浄水を供給する時間を変えることができ、また、1つのノズルのみ回転させることもできるため、小容量の食器の洗浄を短時間で行うことができる。
請求項6に記載の発明は、上記請求項1〜5に記載の発明において、洗浄ポンプは、正逆回転可能とし、かつ、2つの吐出口を正逆回転にそれぞれ対応して洗浄水が吐出されるように構成したものであり、従来と同程度の大きさの洗浄ポンプで広範囲に、洗浄に必要十分な水量および噴射力の洗浄水を噴射することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、洗浄槽8は、底面を長方形に形成して前方に開口部を有し、この開口部を扉9により開閉するとともに、内部に洗浄水を噴射する第1の洗浄ノズル10と、この第1の洗浄ノズル10と略同一平面内に位置する第2の洗浄ノズル11とを、それぞれ回転自在に配設しており、洗浄槽8内に食器12を収納する食器かご13を配置している。
洗浄ポンプ14は、第1の洗浄ノズル10および第2の洗浄ノズル11に洗浄水を給送するもので、制御装置15からの信号によって正逆回転を制御される羽根車16を有し、この羽根車16の回転する略接線方向に沿って、それぞれ第1の吐出口(吐出口)17、第2の吐出口(吐出口)18を設けている。
洗浄ポンプ14は、洗浄槽8より残菜を捕集するフィルタ19を介して洗浄水を吸入し、正転時は第1の吐出口17から第1の洗浄ノズル10に第1のノズル軸受け20を介して連通させ、逆転時には第2の吐出口18から第2の洗浄ノズル11に第2のノズル軸受け21を介して連通させている。
また、第1の洗浄ノズル10および第2の洗浄ノズル11は、それぞれ洗浄水を噴射する噴射口22、23を複数個有し、第1の洗浄ノズル10に配設した噴射口22の数を第2の洗浄ノズル11の噴射口23の数より多くして、第1の洗浄ノズル10と第2の洗浄ノズル11との噴射能力が異なるようにしている。
また、食器かご13は、略中央部に仕切24を設け、第1の洗浄ノズル10の洗浄範囲と、第2の洗浄ノズル11の洗浄範囲とに分けている。
上記構成において動作を説明すると、制御装置15からの信号により、洗浄ポンプ14の羽根車16を正回転させると、第1の吐出口17から洗浄水が給送され、この洗浄水を第1のノズル軸受け20を介して第1の洗浄ノズル10に供給して噴射すると同時に、第1の洗浄ノズル10に設けた噴射口22からの噴射反力により第1の洗浄ノズル10を回転させる。
同様に、制御装置15からの信号により、洗浄ポンプ14の羽根車16を逆回転させると、第2の吐出口18から洗浄水が給送され、この洗浄水を第2のノズル軸受け21を介して第2の洗浄ノズル11に供給して噴射すると同時に、第2の洗浄ノズル11に設けた噴射口23からの噴射反力により第2の洗浄ノズル11を回転させる。
これにより、第1の洗浄ノズル10、第2の洗浄ノズル11のいずれか一方からの洗浄水の水量および水圧は、従来と同等にすることができるため、洗浄ポンプ14は、従来と同程度の大きさのもので広範囲に、洗浄に必要十分な水量および噴射力の洗浄水を噴射することができる。
また、第1の洗浄ノズル10と第2の洗浄ノズル11とでは、噴射口22、23の数が異なるため、噴射される洗浄水の洗浄効果も異なり、食器12の汚れの強さに応じて洗浄力を分けることができ、従来、弱い汚れに対しても強い汚れと同じ分使用していた余分なエネルギを有効に使用することができる。
また、第1の洗浄ノズル10から噴射する洗浄水の噴射力は、噴射口22の数が多い分だけ弱いが、食器12によりまんべんなく洗浄水を当てることができるため、軽い汚れの食器12を数多く洗浄することができる他、樹脂食器等の軽い食器類を食器かご13より脱落するのを防止することができる。一方、第2の洗浄ノズル11から噴射する洗浄水の噴射力は強く、強い汚れの食器を短時間で洗浄することができる。
また、食器かご13に仕切24を設けているため、軽い汚れの食器12を第1の洗浄ノズル10の洗浄範囲にセットし、強い汚れの食器12を第2の洗浄ノズル11の洗浄範囲に容易に分けてセットすることができる。
また、制御装置15により、強い汚れの食器12を洗浄する第2の洗浄ノズル11の運転時間を長くして、さらに洗浄力を向上させたり、第1の洗浄ノズル10の洗浄範囲にのみ食器12をセットし、羽根車16を正回転のみ運転させることで、少容量の食器を短時間で洗浄すること等、食器12の汚れの強さに応じて洗浄水を供給する時間を変えることができる。
以上のように、本発明にかかる食器洗い機は、従来と同程度の大きさの洗浄ポンプで広範囲に、洗浄に必要十分な水量および噴射力の洗浄水を噴射することが可能となり、また、食器の汚れに応じた洗浄力で洗浄することが可能となるので、食器類の洗浄を行う食器洗い機等として有用である。
本発明の実施の形態1の食器洗い機の縦断面図 従来の食器洗い機の縦断面図
符号の説明
8 洗浄槽
10 第1の洗浄ノズル
11 第2の洗浄ノズル
14 洗浄ポンプ
17 第1の吐出口(吐出口)
18 第2の吐出口(吐出口)

Claims (6)

  1. 洗浄槽内に略同一平面内に回転自在に配設し洗浄水を噴射する第1の洗浄ノズルおよび第2の洗浄ノズルと、洗浄水を吐出する2つの吐出口を有する洗浄ポンプとを備え、前記洗浄ポンプの一方の吐出口を前記第1の洗浄ノズルに接続するとともに、他方の吐出口を前記第2の洗浄ノズルに接続し、前記洗浄ポンプは、前記第1の洗浄ノズル、第2の洗浄ノズルのいずれかへ洗浄水を切り換えて供給するよう構成した食器洗い機。
  2. 第1の洗浄ノズルと第2の洗浄ノズルとの噴射能力が異なるようにした請求項1記載の食器洗い機。
  3. 第1の洗浄ノズルと第2の洗浄ノズルとは、洗浄水を噴射する複数の噴射口を有し、かつ第1の洗浄ノズルと第2の洗浄ノズルとで噴射口の数が異なるようにした請求項2記載の食器洗い機。
  4. 洗浄槽内に配置し食器を収納する食器かごを備え、前記食器かごは、略同一平面上に配設した第1の洗浄ノズルまたは第2の洗浄ノズルの洗浄水供給範囲に対応する位置に仕切を設けた請求項1〜3のいずれか1項に記載の食器洗い機。
  5. 洗浄ポンプの運転を制御する制御装置を備え、前記制御装置により、第1の洗浄ノズルと第2の洗浄ノズルへの洗浄水の供給時間を異ならせることを可能とした請求項1〜4のいずれか1項に記載の食器洗い機。
  6. 洗浄ポンプは、正逆回転可能とし、かつ、2つの吐出口を正逆回転にそれぞれ対応して洗浄水が吐出されるように構成した請求項1〜5のいずれか1項に記載の食器洗い機。
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