JP2006109350A - 画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラム Download PDF

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博 荒井
Hiroyuki Kawamoto
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平 西多
Tomoji Okawa
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Masanori Oyama
真紀 大山
Yasunobu Shirata
康伸 白田
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尚樹 杉山
Atsushi Togami
敦 戸上
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Abstract

【課題】画像品質を劣化させずに、さまざまな出力機器や出力形態で活用し得るように画像データを蓄積すること。
【解決手段】画像データを、当該画像データの属性情報とともに蓄積するハードディスク23と、画像データを送信する送信先の機器特性情報と、当該画像データの属性情報とに基づいて、当該画像データにおこなう画像処理の内容を決定するプリンタコントローラ21と、プリンタコントローラ21が決定した内容の画像処理を前記画像データにおこなう画像フォーマット変換部28と、画像フォーマット変換部28によって画像データにおこなわれた画像処理の内容の情報を、当該画像データの属性情報に付加する変換情報付加部28aと、変換情報付加部28aによって属性情報が付加された画像データを、送信先の機器に送信するNIC24と、を備えることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、画像データを蓄積保持し、他の機器と送受信する画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラムに関する。
従来、画像処理装置に設けられた記憶部に画像データを蓄積し、データベースとして利用する技術が知られている。また、記憶部に蓄積された画像データを、さまざまな機器において出力する技術が知られている。たとえば、ネットワークスキャナ機能は、ネットワークにデジタル複写機やスキャナ装置を接続し、デジタル複写機のスキャナ部やスキャナ装置でスキャンした原稿画像の画像データを、ネットワークに接続された、コンピュータなどの他の装置に配信する機能である。
このように、記憶部が設けられた画像処理装置において、スキャンした画像を記憶部に蓄積する場合、画像入力部において、画像データおよびその属性情報を画像処理装置に合わせて変換をおこなった上で蓄積する技術が知られている。また、画像フォーマットの違いを検知することによって、ネットワークに接続された装置間で画像データを共有する技術が知られている。
たとえば、下記特許文献1は、画像処理装置の画像入力部によって画像データに属性データを添付して蓄積する。これによって、画像データを出力する機器に依存せず常に最適な出力画像が得られる。
また、下記特許文献2および特許文献3は、ネットワーク上で接続されている画像処理システムにおいて、画像データを入力する画像処理装置と、出力する画像出力装置との画像フォーマットの違いや、画質的な特性の違いを、イメージサーバを介して自動的に検知する。そして、イメージサーバによってデータ変換をおこなうことによって、入力画像と出力画像の画質的な差違を補間する。
このように、画像処理装置に設けられた記憶部は、電子ソート機能などの一時的な記憶手段という位置付けのみならず、データを蓄積し再印刷などに利用するといった、データストレージ機能が重視されるようになってきている。
また、記憶部としては、ハードディスク装置(HD)を用いるのが主流となっているが、機械的な衝撃に弱いため、破損による貴重な内部データの損失が懸念される。このため、記憶部のデータをネットワークに接続されている他の記憶装置などにバックアップをおこなう場合がある。
特開2002−314831号公報 特開平10−190927号公報 特開2000−228709号公報
しかしながら、上述した従来技術によれば、蓄積する画像データの出力機器や出力形態を、画像処理装置に画像データを入力する際に決定しなくてはならないという問題点があった。
また、画像処理装置の記憶部に蓄積されている画像データは、画像品質を保持するため、画像処理装置の固有フォーマットによって圧縮されている。このため、ネットワークで接続された他の機器が画像の読み出しをおこなっても、そのデータがどのような内容であるのか、知ることができず、他の機器で画像データを活用することができなかった。
また、画像処理装置の固有圧縮フォーマットを、汎用圧縮フォーマットであるJPEGなどに変換すれば、画像データの内容の判断は容易になるが、画像品質が劣化してしまう。このため、固有圧縮フォーマットの画像データでなければ、画像品質を劣化させずにバックアップをおこなうことができなかった。
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、画像品質を劣化させずに、画像データをバックアップし、また、バックアップした画像データをさまざまな出力機器や出力形態で活用することができる画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる画像処理装置は、画像データを、当該画像データの属性情報とともに蓄積する記憶手段と、前記画像データを送信する送信先の機器特性情報と、当該画像データの属性情報とに基づいて、当該画像データにおこなう画像処理の内容を決定する処理決定手段と、前記処理決定手段が決定した内容の画像処理を前記画像データにおこなう画像処理手段と、前記画像処理手段によって画像データにおこなわれた画像処理の内容の情報を、当該画像データの属性情報に付加する変換情報付加手段と、前記変換情報付加手段によって属性情報が付加された画像データを、送信先の機器に送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
この請求項1に記載の発明によれば、蓄積されている画像データを他の機器に送信する際に、送信先の機器特性情報および画像データの属性情報に基づいて、適当な画像処理を決定をおこなった上で、送信先の機器へ送信することができる。また、送信される画像データには、属性情報として、送信元においてどのような画像処理がおこなわれたかを示す情報を付加することができる。
また、請求項2の発明にかかる画像処理装置は、請求項1に記載の発明において、前記処理決定手段は、画像データを送信する送信先の機器特性情報に合わせた色空間変換処理を決定することを特徴とする。
この請求項2に記載の発明によれば、送信先の機器の色空間特性に合わせた処理をおこなった上で画像データを送信することができる。
また、請求項3の発明にかかる画像処理装置は、請求項1または2に記載の発明において、前記処理決定手段は、画像データを送信する送信先の機器特性情報に合わせた画質モード変換処理を決定することを特徴とする。
この請求項3に記載の発明によれば、送信先の機器の画質モード特性に合わせた処理をおこなった上で画像データを送信することができる。
また、請求項4の発明にかかる画像処理装置は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明において、前記処理決定手段は、画像データを送信する送信先の機器特性情報に合わせた解像度変換処理を決定することを特徴とする。
この請求項4に記載の発明によれば、送信先の機器の解像度特性に合わせた処理をおこなった上で画像データを送信することができる。
また、請求項5の発明にかかる画像処理装置は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の発明において、前記処理決定手段は、画像データを送信する送信先の機器特性情報に合わせた中間調処理を決定することを特徴とする。
この請求項5に記載の発明によれば、送信先の機器の中間調特性に合わせた処理をおこなった上で画像データを送信することができる。
また、請求項6の発明にかかる画像処理装置は、請求項1〜5のいずれか一つに記載の発明において、前記画像処理手段がおこなう画像処理の内容をユーザによって設定する処理設定手段を備え、前記画像処理手段は、前記処理設定手段が設定した内容の画像処理をおこなうことを特徴とする。
この請求項6に記載の発明によれば、ユーザによって設定した画像処理をおこなった上で画像データを送信することができる。
また、請求項7の発明にかかる画像処理装置は、請求項1〜6のいずれか一つに記載の発明において、前記記憶手段に蓄積された画像データと、ネットワークに接続されている他の機器の機器特性情報とを表示する情報表示手段を備えることを特徴とする。
この請求項7に記載の発明によれば、画像処理装置に蓄積されている画像データおよび画像処理装置にネットワークを介して接続されている他の機器の機器特性情報を閲覧することができる。
また、請求項8の発明にかかる画像処理方法は、画像データを送信する送信先の機器特性情報と、当該画像データの属性情報とに基づいて、当該画像データにおこなう画像処理の内容を決定する処理決定工程と、前記処理決定工程が決定した内容の画像処理を前記画像データにおこなう画像処理工程と、前記画像処理工程によって画像データにおこなわれた画像処理の内容の情報を、当該画像データの属性情報に付加する変換情報付加工程と、前記変換情報付加工程によって属性情報が付加された画像データを、送信先の機器に送信する送信工程と、を含むことを特徴とする。
この請求項8に記載の発明によれば、蓄積されている画像データを他の機器に送信する際に、送信先の機器特性情報および画像データの属性情報に基づいた画像処理をおこなった上で、送信先の機器へ送信することができる。また、送信される画像データには、属性情報として、送信元においてどのような画像処理がおこなわれたかを示す情報を付加することができる。
また、請求項9の発明にかかる画像処理プログラムは、請求項8に記載の画像処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
この請求項9に記載の発明によれば、請求項8に記載の画像処理方法をコンピュータに実行させることができる。
本発明にかかる画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラムによれば、画像品質を劣化させずに、画像データをバックアップし、また、バックアップした画像データをさまざまな出力機器や出力形態で活用することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
図1は、画像処理装置の機能的構成を示すブロック図である。はじめに、実施の形態にかかる画像処理装置の機能的構成について説明する。画像処理装置1は、プリンタやスキャナ、FAXなどの機能を備え、画像データの入力・出力をおこなう。画像処理装置1は、エンジン部2とプリンタコントローラ部3とを有する。
エンジン部2は、読取部11ならびに印刷部16を中心として、画像処理装置1の画像入出力をおこなう。読取部11は、写真や文書などの原稿画像を読み取り、画像データ(読取データ)として読取データ補正部12に出力する。
図2は、読取データ補正部の機能的構成を示すブロック図である。ここで、読取データ補正部12で、画像データにおこなわれる処理の詳細について、図2を参照して説明する。読取データ補正部12は、読取部11から出力された画像データに対して、スキャナγ処理、フィルタ処理、変倍処理をおこない、処理後の画像データを固定長圧縮部13に出力する。
読取データ補正部12は、スキャナγ処理部41、フィルタ処理部42、変倍処理部43から構成される。読取部11が出力した画像データは、読取データ補正部12において、まず、スキャナγ処理部41へ入力される。スキャナγ処理部41は、読取部11が出力した画像データに、スキャナγ処理をおこなう。また、スキャナγ処理部41は、スキャナγ処理後の画像データを、フィルタ処理部42に出力する。
フィルタ処理部42は、各種フィルタで構成され、スキャナγ処理部41が出力した画像データにフィルタ処理をおこなう。また、フィルタ処理部42は、フィルタ処理後の画像データを変倍処理部43に出力する。変倍処理部43は、フィルタ処理部42が出力したフィルタ処理後の画像データに変倍処理をおこなう。また、変倍処理部43は、変倍処理後の画像データを固定長圧縮部13に出力する。
図1の説明に戻り、固定長圧縮部13は、読取データ補正部12によって処理された画像データを固定長圧縮する。また、固定長圧縮部13は、汎用バス35と接続され、汎用バス35を介して他の機能部に画像データを出力する。
固定長伸張部14は、汎用バス35と接続され、汎用バス35を介して他の機能部から出力された画像データを、固定長伸張する。また、固定長伸張部14は、固定長伸張した画像データを印刷データ補正部15に出力する。
図3は、印刷データ補正部の機能的構成を示すブロック図である。ここで、印刷データ補正部15で、画像データにおこなわれる処理の詳細について、図3を参照して説明する。印刷データ補正部15は、色補正処理、プリンタγ処理、中間調処理をおこない、処理後の画像データを印刷部16に出力する。
印刷データ補正部15は、色補正処理部51、プリンタγ処理部52、中間調処理部53から構成される。固定長伸張部14が出力した画像データは、印刷データ補正部15において、まず、色補正処理部51へ入力される。色補正処理部51は、固定長伸張部14が出力した画像データに色補正処理をおこなう。また、色補正処理部51は、色補正処理後の画像データをプリンタγ処理部52に出力する。
プリンタγ処理部52は、色補正処理部51が出力した画像データにプリンタγ処理をおこなう。また、プリンタγ処理部52は、プリンタγ処理後の画像データを中間調処理部53に出力する。中間調処理部53は、プリンタγ処理部52が出力した画像データに中間調処理をおこなう。また、中間調処理部53は、中間調処理後の画像データを印刷部16に出力する。
図1の説明に戻り、印刷部16は、印刷データ補正部15から出力された画像データを、印刷紙などに印刷出力する。エンジンコントローラ17は、CPUバス18を介して、読取データ補正部12および印刷データ補正部15がおこなう処理を制御する。
つぎに、プリンタコントローラ部3の構成について説明する。プリンタコントローラ部3はプリンタコントローラ21を中心として構成される。プリンタコントローラ21は、画像データに可変長可逆圧縮をおこなう。また、プリンタコントローラ21は、メモリ22を有し、汎用バス35、NIC(Network Interface Card)24、ハードディスク23と接続され、それぞれに画像データの入出力をおこなっている。
また、プリンタコントローラ21は、後述する画像フォーマット変換部28に対して画像処理指示情報を出力する。画像処理指示情報は、印刷部16で印刷する画像データや、NIC24を介して他の機器に送信する画像データに対して、それぞれの用途や元の画像データの特性に合わせておこなう処理の情報である。画像処理指示情報は、画像データの付属情報や、送信先の機器情報に基づいて決定される。画像フォーマット変換部28は、プリンタコントローラ21が出力した画像処理指示情報に基づいて、画像データに対して、各種画像処理をおこなう。
メモリ22は、印刷部16で画像データの印刷がおこなわれる場合などに、画像データが展開される。ハードディスク23は、読取部11で読み取られた画像データや、NIC24を介して他の機器から送信された画像データなどを蓄積保持する。NIC24は、ネットワーク30と接続され、クライアントPC31などとのデータの送受信を可能としている。ネットワーク30には、クライアントPC31など、画像処理装置1以外の機器が接続されている。
また、FAXコントローラ25は、画像処理装置1内の画像データをFAXデータに変換し、公衆回線を介して図示しない外部のFAXなどに送信する。また、図示しない外部のFAXから受信したFAXデータを、画像処理装置1で取り扱うことのできる形式に変換する。操作部26は、ユーザからの画像処理装置1に対する操作を受け付ける。たとえば、コピー時における枚数指定や濃度調整、FAX送信時の送信先指定などをおこなう。
画像フォーマット変換部28は、プリンタコントローラ21が出力した画像処理指示情報に基づいて、画像データに各種画像処理をおこなう。所定の画像処理とは、フィルタ処理、γ補正処理、データ圧縮処理などである。
図4は、画像フォーマット変換部の機能的構成の一例を示す図である。なお、画像フォーマット変換部28のおこなう処理は、プリンタコントローラ21が出力した画像処理指示情報によって異なる。図示した例では、画像フォーマット変換部28は、伸張部61、解像度変換処理部62、色補正処理部63、フィルタ処理部64、γ処理部65、中間調処理部66、圧縮部67から構成される。
汎用バス35から入力された画像データは、まず、伸張部61に入力される。伸張部61は、入力された画像データの圧縮方式に合わせて、画像データの伸張処理をおこなう。また、伸張部61は、伸張処理をおこなった画像データを解像度変換処理部62に出力する。
解像度変換処理部62は、伸張部61が出力した画像データに解像度変換処理をおこなう。また、解像度変換処理部62は、解像度変換処理をおこなった画像データを色補正処理部63に出力する。色補正処理部63は、解像度変換処理部62が出力した画像データに色変換処理をおこなう。また、色補正処理部63は、色補正処理をおこなった画像データをフィルタ処理部64に出力する。
フィルタ処理部64は、色補正処理部63が出力した画像データに色補正処理をおこなう。また、フィルタ処理部64は、フィルタ処理をおこなった画像データをγ処理部65に出力する。γ処理部65は、フィルタ処理部64が出力した画像データにγ処理をおこなう。また、γ処理部65は、γ処理をおこなった画像データを中間調処理部66に出力する。
中間調処理部66は、γ処理部65が出力した画像データに中間調処理をおこなう。また、中間調処理部66は、中間調処理をおこなった画像データを圧縮部67に出力する。圧縮部67は、中間調処理部66が出力した画像データを、用途に合わせた圧縮方式で圧縮処理する。また、圧縮部67は、圧縮処理した画像データを、汎用バス35を介して、他の機能部に出力する。
つぎに、画像フォーマット変換部28の各機能部によっておこなわれる各種画像変換の詳細について説明する。まず、解像度変換処理部62がおこなう解像度変換処理について説明する。ここでは対象画素データが多値データであり、主走査と副走査双方に任意の解像度への変換をおこなう場合を説明する。
図5は、解像度変換処理部の機能的構成を示すブロック図である。解像度変換処理部62は、画像データに対して解像度変換をおこなう。解像度変換処理部62は、主走査方向解像度変換部101と副走査方向解像度変換部102により構成される。
主走査方向解像度変換部101は、入力された画像データに対し主走査方向に解像度変換をおこない、変換後のデータを副走査方向解像度変換部102に出力する。副走査方向解像度変換部102は、主走査方向解像度変換部101から出力されたデータに対し副走査方向に解像度変換をおこない、解像度変換処理部62の外部へと出力する。
図6は、主走査方向解像度変換部の機能的構成を示すブロック図である。FF(フリップフロップ回路)111ならびに画素補間部112は、入力多値データに主走査方向の画素補間処理をおこない、指定された解像度へとデータ数を変換する。補間する画素データ値の算出方式としては、最近接画素置換法、隣接2画素加重平均法、3次関数コンボリューション法などが知られている。また、主走査方向解像度変換部101は、画素補間処理後のデータを副走査方向解像度変換部102に出力する。
図7は、副走査方向解像度変換部の機能的構成を示すブロック図である。副走査ライン蓄積メモリ121は、1ラインメモリ122を複数有する(122a〜122d)。1ラインメモリ122は、主走査方向解像度変換後の1ライン分のデータを蓄積することができる。画素補間部123は、副走査方向の参照画素データをもとに補間画素値を算出し、画素補間をおこなう。補間画素値の算出方式は、主走査方向と同様に最近接画素置換法、隣接2画素加重平均法、3次関数コンボリューション法などを用いる。
以上のような構成により解像度変換処理部62は、画像処理装置1に入力される多値データを主走査、副走査方向に任意の解像度(変倍率)に変換している。さらに、主走査、副走査方向に補間画素を算出する際に、周辺の多値画素データを参照して所定の算出方式で補間画素を決定し、テクスチャーを抑えた解像度変換をおこなうことも可能である。
つぎに、フィルタ処理部64がおこなうフィルタ処理について説明する。フィルタ処理は、画像データのMTF(Modulation Transfer Function)を変調させるものであるが、基画像データよりもMTF値を高めて画像のエッジを強調する場合と、MTF値を下げて画像を平滑化する場合の2種類がある。
図8および図9は、フィルタ処理前後の画像データの周波数を示すグラフである。図8は、フィルタ処理において画像データのMTF値を高める場合であり、図9は、フィルタ処理において画像データのMTF値を平滑化する場合である。図中、実線は基画像データの画像周波数、点線はフィルタ処理後の画像データの画像周波数を示している。また、縦軸は画像データのダイナミックレンジ、横軸は画像データのラスタ形式参照方向を示している。
画像データのMTF値を高める場合には、図8に示すように、基画像データの画像周波数の隆起を強調するような処理をおこなう。また、画像データのMTF値を平滑化する場合は、図9に示すように、画像周波数の隆起が鈍るような処理をおこなう。このように、フィルタ処理部64では、画像周波数の増減処理をおこなっている。
図10は画像周波数の増減処理を説明するための図である。図10に示すように、2次元の画像データのラスタ形式参照方向をライン方向(X方向)、他方向をY方向とする。そして、画像データをライン単位で扱い、注目画素の画素値を周辺の画素の画素値をもとに算出する。図10では注目画素130の画素値をXmnとして、周辺の5×5画素の画素値を記号化して表している。
画像データのMTF値を高める場合は、強調する必要がある画像周波数の微分係数を画像データの解像度を基調としてマトリクス状に配置した係数(以下、マトリクス係数という)を算出する。そのマトリクス係数を、周辺画素記号と同形式にAm-2n-2,Am-2n-1,・・・,Amn,Am+2n+1,Am+2n+2と記号化すると、画像データのMTF値を高める場合のフィルタ処理後の注目画素値Yは、下記(1)式で表せる。
B=(Xm-2n-2×Am-2n-2)+(Xm-2n-1×Am-2n-1)+・・・+(Xm+2n+2×Am+2n+2) …(1)
D=B×C …(2)
Y=D+Xmn …(3)
(1)式は、微分係数により求めたマトリクス係数と画像データの画素値の行列積である。この(1)式により求められたBの値が、フィルタ処理による画像の強調成分である。また、(2)式は、その強調成分を任意に増減させる式である。(2)式により求まったフィルタ処理による強調値Dを、注目画素値Xmnに加算することで、(3)式のように最終的な注目画素値Yを算出する。このような演算により、画像データの全画素を変換することで、画像データのMTF値を高める処理をおこなう。
画像データを平滑化する場合は、注目画素の画素値とその周辺画素の画素値を加算して画素数Eで割ることにより、注目画素とその周辺画素の画素値の平均値を求める。このような演算により、画像データの全画素を変換することで、画像データを平滑化することができる。
また、平滑化の度合いを調整するために、注目画素や周辺画素の重みを単純に等価として平均化せず、各画素間に隔たりをもたせることも可能である。その場合は、下記(4)式のようにマトリクス係数に任意の整数を代入し、注目画素値Yを調整する。
Y={(Xm-2n-2×Am-2n-2)+(Xm-2n-1×Am-2n-1)+・・・+(Xm+2n+2×Am+2n+2)}/E …(4)
以上のような処理によって、フィルタ処理部64は多値の画像データのMTFを変調し、画像データの強調や平滑化をおこなっている。
つぎに、γ処理部65がおこなうγ処理について説明する。γ処理は、画像の濃度勾配や濃度特性を、所定のγテーブル(γ特性)にしたがって変換する。読取データ補正部12のスキャナγ処理部41や、印刷データ補正部15のプリンタγ処理部52も、それぞれのγテーブルに基づいて、以下に説明するγ処理をおこなっている。
図11は、γ変換テーブルの一例を示すグラフである。横軸は基画像データのダイナミックレンジ、縦軸はγ変換処理後の画像データのダイナミックレンジである。また、実線および点線はそれぞれγ変換テーブルを示している。
図11中実線のγ変換テーブルとして用いるとすると、基画像データの値(横軸a)をγ変換テーブルにしたがい、対応するγ変換後の値(縦軸b)に変換する。また、変換テーブルの曲線を変更することにより、任意の濃度分布をもつ画像データに変更することができる。たとえば、図11中実線で示すリニアなγ変換テーブルを、点線で示すγ変換テーブルに変更すれば、実線で示しているγ変換テーブルに比べγ変換後の画像データを濃度勾配が滑らかな画像データに変換することができる。
図12は、γ変換テーブルの一例を示すグラフである。横軸は基画像データのダイナミックレンジ、縦軸はγ変換処理後のデータのダイナミックレンジである。また、実線はリニアのγ変換テーブル、点線は濃度勾配を変更したγ変換テーブル、一点鎖線は全体濃度を変更したγ変換テーブルを示す。
実線で示すリニアのγ変換テーブルは、原点から45°方向に延びる。このテーブルの濃度特性を変えずに画像の全体濃度を変更したい場合は、一点鎖線で示すようにグラフの横軸方向にγ変換テーブルを平行移動させればよい。また、画像の濃度勾配を変更したい場合は、点線で示すようにγ変換テーブルの傾きを変更すればよい。
また、濃度特性を変更したい場合は、図11に示すように連続する曲線で示せるようなγ変換テーブルの湾曲具合を変更すれば、任意の濃度特性が得られる。このようにγ変換テーブルの変更をおこなうことにより、画像データを任意の濃度勾配および濃度特性へと変換することができる。
つぎに、中間調処理部66がおこなう中間調処理について説明する。中間調処理とは、多値の画像データを2値もしくはそれに近い少値の階調数に量子化する処理であり、さまざまな方法が提案されている。ここでは、一般的に用いられる、単純量子化法、ディザ法、誤差拡散法について説明する。なお、説明の便宜上、量子化階調数は2値とする。
単純量子化法は、多値の画像データのダイナミックレンジ中の任意の値を閾値として、画像データを2階調化する方法である。たとえば、ダイナミックレンジが0〜255の256階調である多値の画像データを0または1に量子化する場合、閾値が128であるとすると、画像データが100であれば量子化値は0、200であれば量子化値は1となる。
図13は、ディザ法による量子化を説明するための図である。ディザ法は、図中Aのように太線で囲まれている領域を閾値マトリクスとし、閾値マトリクス1つで1閾値を表す。そして、1閾値1画素、すなわち1画素ごとに1つの閾値マトリクスを画像データに当てはめていき、各画素ごとに2階調化をおこなう。マトリクス内の閾値を、画像データのダイナミックレンジの範囲でばらつくような閾値にすれば、画像の解像度とトレードオフとなるが、2階調化された画像データでも中間濃度を表現することができる。
図14は、誤差拡散法による量子化を説明するための図である。誤差拡散法は、単純量子化法と同様、任意の閾値で2階調化をおこなうものである。量子化する際に発生する量子化誤差を蓄積し、注目画素150に対して、ラスタ形式順ですでに量子化処理が終了し誤差が確定している周辺画素(図中網掛部)の誤差を加味して量子化をおこなう。これにより画像データ全体の、量子化による誤差を最小限に留めることができる。
量子化による誤差とは、たとえばダイナミックレンジが0〜255の256階調である多値の画像データを0と1の値に量子化する場合、画像データが100であれば量子化値は0となる。画像データには100という中間濃度情報があったにも関わらず、最低値の0となってしまうため画像データの中間濃度情報が失われる。そのため、この画像データの量子化誤差は100(=100−0。0はダイナミックレンジの最低値)となる。また、画像データが200であれば量子化値は1となるが、この場合も200という中間濃度情報があったにも関わらず、最高値の1となってしまうため、この画像データの量子化誤差は−55(=200−255。255はダイナミックレンジの最高値)となる。
これらの量子化誤差値を、量子化処理終了後、各画素ごとに画像データとは別のデータとして蓄積しておく。図14に示すように、画像データはラスタ形式で順に処理されているため、網掛してある画素の量子化誤差は確定済みであり、別データとして蓄積されている。注目画素150の量子化処理にあたっては、誤差の確定している注目画素周辺の誤差値の平均を注目画素値に加算してから量子化する。このことにより、画像データ全体の量子化誤差による中間濃度情報の欠落を緩和することができる。
つぎに、色補正処理部63がおこなう色補正処理について説明する。色補正処理には各種の方法が知られているが、ここではテーブル補間法による実施例を示す。なお、印刷データ補正部15の色補正処理部51でも同様の処理がおこなわれている。
図15は、テーブル補間法を説明するための図である。まず、図15に示すように入出力色空間上の単位立方体200の各軸を10分割し、入力色空間を上位と下位にわける。そして、上位でLUT(Look Up Table)を参照し、下位で3次元補間処理をおこなう。3次元補間処理についても各種の方法が知られているが、ここでは四面体補間法について説明する。
図16および図17は四面体補間法について説明するための図である。まず、入力色空間を複数の単位立方体に分割する。そして、入力色信号P(x,y,z)を内包する単位立方体210を選択する。なお、図16中P1〜P8は、単位立方体210の各頂点を示している。そして、選択された単位立方体210内でのPの下位座標(x’,y’,z’)を求める。
つぎに、単位立方体210をx=y面211、y=z面212、x=z面213により分割する。これにより、単位立方体210は6個の単位四面体に分割される。図17は、分割された単位四面体のうちPを含む単位四面体220を示している。つぎに、入力色信号Pの上位座標(x,y,z)により選択された単位四面体の分割境界点(P1〜P8)のパラメータ(以下格子点パラメータとする)をLUTより参照する。
そして、下位座標の大小比較により単位四面体を選択し、単位四面体ごとに線形補間をおこない、座標Pでの出力値Poutを求める。各単位四面体の線形補間の式は、座標Pの下位座標(x’,y’,z’)の大小関係により下記(5)〜(10)式のいずれかで表される。なお、下記(5)〜(10)式において、Lは単位立方体の一辺の長さである。
(x’<y’<z’)Pout=P2+(P5−P7)×x’/L+(P7−P8)×y’/L+(P8−P2)×z’/L・・・(5)
(y’≦x’<z’)Pout=P2+(P6−P8)×x’/L+(P5−P6)×y’/L+(P8−P2)×z’/L・・・(6)
(y’<z’≦x’)Pout=P2+(P4−P2)×x’/L+(P5−P6)×y’/L+(P6−P4)×z’/L・・・(7)
(z’≦y’≦x’)Pout=P2+(P4−P2)×x’/L+(P3−P4)×y’/L+(P5−P3)×z’/L・・・(8)
(z’≦x’<y’)Pout=P2+(P3−P1)×x’/L+(P1−P2)×y’/L+(P5−P3)×z’/L・・・(9)
(x’<z’≦y’)Pout=P2+(P5−P7)×x’/L+(P1−P1)×y’/L+(P7−P1)×z’/L・・・(10)
以上のように、画像フォーマット変換部28の各機能部によって、プリンタコントローラ21の画像処理指示情報に基づいた各種画像変換がおこなわれる。これによって、画像データをその形式によらず、幅広い用途で利用することができる。
また、画像フォーマット変換部28で画像データにおこなわれた各種画像変換の情報は、変換情報付加部28aによって画像データの付属情報の一部として付加される。画像データの付属情報は、プリンタコントローラ21が画像処理指示情報を生成する際などに用いられる。
つぎに、画像処理装置1の動作について説明する。画像処理装置1は、各種画像処理機能を備えるが、はじめにコピー処理をおこなう際の動作について、図1を参照して説明する。まず、ユーザによって原稿画像が読取部11にセットされ、原稿画像の読み取りがおこなわれる。読取部11は、原稿画像を読み取った画像データを、読取データ補正部12に出力する。読取データ補正部12は、読取部11が出力した画像データに各種画像処理をおこない、各種画像処理後の画像データを固定長圧縮部13に出力する。
固定長圧縮部13は、読取データ補正部12が出力した画像データに固定長圧縮をおこなう。たとえば、読取データ補正部12が出力した画像データが8bitであった場合は、nbit(n=8)のデータに変換される。固定長圧縮部13は、固定長圧縮後の画像データを汎用バス35を介してプリンタコントローラ21に出力する。
プリンタコントローラ21は、メモリ22に固定長圧縮部13が出力した画像データを蓄積する。そして、プリンタコントローラ21は、蓄積した画像データを随時ハードディスク23に書き込む。これは、プリントアウト時に用紙がつまり、印字が正常に終了しなかった場合でも、再び原稿を読み直すのを避けるためであり、また、電子ソートをおこなうためでもある。
つぎに、ハードディスク23に蓄積された画像データを再出力する際の動作について説明する。まず、ハードディスク23に蓄積されている画像データは、メモリ22に展開される。つぎに、画像データは、汎用バス35を介して、メモリ22から固定長伸張部14に出力される。固定長伸張部14は、画像データを再び8bitの画像データに変換する。伸張された画像データは、印刷データ補正部15で、色補正処理、プリンタγ補正処理、および印刷部16に合わせた中間調処理が施され、印刷部16に出力される。そして、印刷部16によって印刷出力される。
以上の説明において、原稿画像はカラー画像としたが、モノクロ画像である場合には、色補正処理部51(図3参照)でRGBから8bitのグレイスケール画像に変換をおこなう。そして、固定長圧縮をおこなったのち、汎用バス35を介してプリンタコントローラ21に出力され、ハードディスク23に圧縮後のグレイスケール画像が蓄積される。
つぎに、ネットワーク30を介して接続された他の機器から、印刷要求があった場合のプリンタ動作について説明する。プリンタコントローラ21の動作については詳説しないが、カラー画像の場合は、CMYK各色1〜4bit程度の低bitのRIP(Raster Image Processor)画像が生成される。また、モノクロのプリンタ動作の場合はK版のみ1bitのRIP画像が生成される。
このように生成されたRIP画像は、プリンタコントローラ21によって順次圧縮される。これは、RIP画像のデータサイズが大きいため、圧縮せずにメモリ22上に蓄積すると、非常に多くの領域を消費してしまうからである。また、FAXコントローラ25によって送受信されるFAX原稿の場合には、メモリ22には、2値可逆可変長圧縮方式で圧縮された2値画像が蓄積される。
つぎに、ハードディスク23に蓄積された画像データを、他の機器にバックアップする際の動作について説明する。先にも述べたように、ハードディスク23は、機械的な衝撃に弱いため、破損による貴重な内部データの損失が懸念される。このため、ハードディスク23に蓄積された画像データを、ネットワーク30に接続されている他の記憶装置などにバックアップをおこなう場合がある。
以下、他の記憶装置として、PC31に画像データをバックアップする場合について説明する。画像処理装置1は、先に述べたようなさまざまな機能を有しており、ハードディスク23に蓄積されている画像データは、それぞれ独自のフォーマットとなっている。リストアする場合には、独自のフォーマットでも問題がないが、バックアップ先であるPC31および他の機器においては出力することができない。
また、これらの画像ファイルを汎用の画像フォーマットに変換しようとしても、特にコピー用の圧縮形式は非可逆であるため、バックアップすることによって画質の劣化が発生してしまう。そのため、画像フォーマット変換部28によって、画像データに付属している書誌情報および機種間の情報を基に、フォーマット変換をおこなう。
画像データのバックアップをおこなう場合、プリンタコントローラ21に接続されているメモリ22上に展開されているさまざまな形式の画像データは、汎用バス35を通って画像フォーマット変換部28に出力される。画像フォーマット変換部28は、それぞれの画像データのフォーマットによって異なる形式の伸張器よって伸張がおこなわれる。以下、この流れについて、図1を参照して詳述する。
まず、ユーザによって、ハードディスク23に蓄積されている画像データを、PC31にバックアップするよう、バックアップ要求がおこなわれる。このバックアップ要求は、どの画像データをどのような形式でバックアップするかを指示するバックアップ情報をユーザが設定することによっておこなう。
ユーザによって設定されたバックアップ情報は、プリンタコントローラ21に出力される。さらに、プリンタコントローラ21は、画像データの属性情報および送信先の機器情報を検知して、画像フォーマット変換部28に対して、画像処理指示情報を出力し、どのような画像処理をおこなうか指示する。
画像フォーマット変換部28は、プリンタコントローラ21が出力した画像処理指示情報を受け、画像データに所定の画像処理をおこなう。また、画像フォーマット変換部28は、どのような画像処理をおこなったかについての情報を、画像データに付加する。
つぎに、ユーザが画像処理装置1に設けられた操作部26から、バックアップ要求をおこなう手順について説明する。ここでは、画像処理装置1の表面上に設けられたタッチパネルを操作部として、操作をおこなう場合について説明する。ユーザは、画像処理装置1の表面上に設けられた操作部から、バックアップ機能を選択し、バックアップ先を指定する。バックアップ先は、たとえばネットワーク30に接続されているPC31などを選択する。
図18は、タッチパネルの表示画面の一例を示す図である。タッチパネル300には、ハードディスク23に蓄積された画像データの文書名などが表示されている(蓄積データリスト)。この蓄積データリストには、たとえば、各画像データのファイル名301a、ページ数301b、蓄積方法301c、ユーザ名301dが表示される。
また、他の機器情報一覧ボタン302を押下すると、ネットワーク30に接続された他の機器の機器情報を閲覧することができる。たとえば、その機器に蓄積されている画像データのファイル名や、機器内の画質モード、解像度などの情報が表示される。
ファイル名301aは、画像データのファイル名が表示される。図示の例では、「DATA0001」「DATA0002」などが表示され、これらの画像データが蓄積されていることがわかる。また、ページ数301bは、画像データのページ数が表示される。図示の例では、「DATA0001」のページ数は「1」と表示され、DATA0001のページ数は1枚であることがわかる。
また、蓄積方法301cは、画像データの蓄積方法が表示される。図示の例では、「DATA0001」の蓄積方法は「コピー」と表示され、DATA0001は、コピーによって蓄積された画像データであることがわかる。また、ユーザ名301dは、画像データを蓄積したユーザ名が表示される。図示の例では、「DATA0001」のユーザ名は「鈴木」と表示され、DATA0001はユーザである鈴木によって蓄積されたことがわかる。
ユーザは、蓄積データリストからバックアップをおこなう画像データを指定する。図示の例では、網掛で示したDATA0002がバックアップをおこなう画像データとして指定されている。また、このようにバックアップをおこなう画像データを選択した状態で、バックアップ条件指定ボタン303を押下すると、タッチパネル300の表示はバックアップ条件指定画面に切り替わる。
図19は、バックアップ条件指定画面の一例を示す図である。バックアップ条件指定画面では、バックアップ条件として指定することができるモードおよび選択肢が表示される。ユーザは、これらの表示の中から所望の条件を選択することによって、画像データのバックアップ条件を選択することができる。
カラーモード選択部311(311a,311b)では、画像データのカラーモードを選択する。図示の例では、選択肢としてカラーモード選択ボタン311aおよびモノクロモード選択ボタン311bが表示されている。また、画質モード選択ボタン312(312a〜312d)では、画像データの画質モードを選択する。図示の例では、文字モード選択ボタン312a、文字写真モード312b、印刷紙モード312c、印刷写真モード312dが表示されている。
また、解像度選択部313(313a,313b)では、画像データの解像度を選択する。図示の例では、600dpi選択ボタン313aおよび400dpi選択ボタン313bが表示されている。また、中間調処理選択部314(314a,314b)では、画像データの中間調処理を選択する。図示の例では、2値選択ボタン314aおよび多値選択ボタン314bが表示されている。
これらの選択ボタンは、バックアップ先の機器によって、選択し得る選択肢を表示するようにしてもよい。たとえば、画質モードは機器によって異なるため、バックアップ対象の画像データのモードがバックアップ先の機器にない場合、バックアップ先の機器で選択し得るモードのみを表示する。
また、バックアップ条件は、図19において網掛で示すように、選択ボタンの色が変わるなどして表示される。図19では、カラーモードはカラー、画質モードは印刷紙、解像度は600dpi、中間調処理は多値が、それぞれ選択されている。
このように、各選択ボタン311〜314を選択した上で、決定ボタン320を押下すると、選択された設定の情報がプリンタコントローラ21に出力される。バックアップ条件の指定を受けたプリンタコントローラ21は、画像フォーマット変換部28に、ユーザが指定したバックアップ条件に基づいた画像処理指示情報を出力する。
たとえば、ユーザが指定したバックアップ条件と、ハードディスク23に蓄積されている画像データのフォーマットとの違いが、解像度のみであった場合、図4に示す画像フォーマット変換部28の解像度変換処理部62で解像度変換処理をおこなう。そして、残りの各処理部では、処理をおこなわないように指示する。
このように、画像フォーマット変換部28において、ユーザが指定したバックアップ条件に適合するように変換された画像データは、ユーザが指定したバックアップ先へと送信される。この際、画像フォーマット変換部28でおこなった処理に関する情報を画像データの付属情報として添付する。これによって、変換前の画像データのフォーマットを知ることができる。
PC31にバックアップされた画像データは、画像処理装置1に戻されて利用される場合(リストア)、およびPC31をはじめとする他の機器によって利用(たとえば、印刷出力など)される場合がある。画像処理装置1以外で利用される場合であっても、どのような処理がおこなわれた画像データであるかは付属情報として添付されているため、変換前のフォーマットを知ることができ、画像データを有効に活用することができる。
このように、画像処理装置1では、読取部11により読み取った読取画像データや、外部の接続機器からネットワーク30を介して送信された画像データに対し、画像データの入力がおこなわれた際の情報を、付属情報として画像データに添付する。そして、付属情報が添付された画像データをハードディスク23に蓄積する。
その後、ネットワーク30に接続されている他の機器へ画像データを送信する場合、送信先の機器情報と画像データの付属情報を基に、所定の画像処理をおこなう。そして、再度付属情報を添付して、送信先に送信・蓄積をおこなう。
また、これらの操作は、ネットワーク30に接続されている接続機器間で直接おこなう。これにより、画像処理装置1に蓄積されている画像データを、ネットワーク30に接続されている他の機器に最適な画像処理を施した上でバックアップし、バックアップした画像データを、他の機器によって出力することが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態にかかる画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラムによれば、画像品質を劣化させずに、画像データをバックアップし、また、バックアップした画像データをさまざまな出力機器や出力形態で活用することができる。
なお、本実施の形態で説明した画像処理方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
以上のように、本発明にかかる画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラムは、画像データの蓄積に有用であり、特に、デジタル複合機、スキャナ、プリンタ、FAXなどに適している。
画像処理装置の機能的構成を示すブロック図である。 読取データ補正部の機能的構成を示すブロック図である。 印刷データ補正部の機能的構成を示すブロック図である。 画像フォーマット変換部の機能的構成の一例を示す図である。 解像度変換処理部の機能的構成を示すブロック図である。 主走査方向解像度変換部の機能的構成を示すブロック図である。 副走査方向解像度変換部の機能的構成を示すブロック図である。 フィルタ処理前後の画像データの周波数を示すグラフである。 フィルタ処理前後の画像データの周波数を示すグラフである。 画像周波数の増減処理を説明するための図である。 γ変換テーブルの一例を示すグラフである。 γ変換テーブルの一例を示すグラフである。 ディザ法による量子化を説明するための図である。 誤差拡散法による量子化を説明するための図である。 テーブル補間法を説明するための図である。 四面体補間法について説明するための図である。 四面体補間法について説明するための図である。 タッチパネルの表示画面の一例を示す図である。 バックアップ条件指定画面の一例を示す図である。
符号の説明
1 画像処理装置
2 エンジン部
3 プリンタコントローラ部
11 読取部
12 読取データ補正部
13 固定長圧縮部
14 固定長伸張部
15 印刷データ補正部
16 印刷部
17 エンジンコントローラ
18 CPUバス
21 プリンタコントローラ
22 メモリ
23 ハードディスク
24 NIC
25 FAXコントローラ
26 操作部
28 画像フォーマット変換部
28a 変換情報付加部
30 ネットワーク
31 PC
35 汎用バス

Claims (9)

  1. 画像データを、当該画像データの属性情報とともに蓄積する記憶手段と、
    前記画像データを送信する送信先の機器特性情報と、当該画像データの属性情報とに基づいて、当該画像データにおこなう画像処理の内容を決定する処理決定手段と、
    前記処理決定手段が決定した内容の画像処理を前記画像データにおこなう画像処理手段と、
    前記画像処理手段によって画像データにおこなわれた画像処理の内容の情報を、当該画像データの属性情報に付加する変換情報付加手段と、
    前記変換情報付加手段によって属性情報が付加された画像データを、送信先の機器に送信する送信手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記処理決定手段は、画像データを送信する送信先の機器特性情報に合わせた色空間変換処理を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記処理決定手段は、画像データを送信する送信先の機器特性情報に合わせた画質モード変換処理を決定することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記処理決定手段は、画像データを送信する送信先の機器特性情報に合わせた解像度変換処理を決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  5. 前記処理決定手段は、画像データを送信する送信先の機器特性情報に合わせた中間調処理を決定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  6. 前記画像処理手段がおこなう画像処理の内容をユーザによって設定する処理設定手段を備え、
    前記画像処理手段は、前記処理設定手段が設定した内容の画像処理をおこなうことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  7. 前記記憶手段に蓄積された画像データと、ネットワークに接続されている他の機器の機器特性情報とを表示する情報表示手段を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  8. 画像データを送信する送信先の機器特性情報と、当該画像データの属性情報とに基づいて、当該画像データにおこなう画像処理の内容を決定する処理決定工程と、
    前記処理決定工程が決定した内容の画像処理を前記画像データにおこなう画像処理工程と、
    前記画像処理工程によって画像データにおこなわれた画像処理の内容の情報を、当該画像データの属性情報に付加する変換情報付加工程と、
    前記変換情報付加工程によって属性情報が付加された画像データを、送信先の機器に送信する送信工程と、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  9. 請求項8に記載の画像処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理プログラム。

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