JP2006108401A - 変圧器 - Google Patents

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JP2006108401A JP2004293284A JP2004293284A JP2006108401A JP 2006108401 A JP2006108401 A JP 2006108401A JP 2004293284 A JP2004293284 A JP 2004293284A JP 2004293284 A JP2004293284 A JP 2004293284A JP 2006108401 A JP2006108401 A JP 2006108401A
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Takahiro Yamamoto
隆洋 山本
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Abstract

【課題】
本発明の目的は、油滲みの発生する部位を確実に締結し、シール性を長期間確保できると共に、再度の油滲みについても容易に補修することのできる変圧器を提供することにある。
【解決手段】
本発明は、変圧器側油管に結合された第一フランジと、中継油管を介してガス開閉器側油管が結合される前記中継油管に結合された第二フランジとがボルトとナットとによって締結される変圧器において、前記ボルトは頭部と該頭部に連なるネジ部と前記頭部のネジ側端面に形成されたリング状溝とを有し、前記ナットは開口部を有する袋ナットと前記開口部端面に形成されたリング状溝とを有し、前記いずれの溝にもシール部材が嵌挿されており、前記第一フランジと第二フランジとの境界部外周面全面が当て板によって気密に金属接合されていることを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、変電所等に設置されている変圧器において、絶縁用として封入してある油が油密フランジからの油滲み出しを防止する新規な変圧器に関する。
変電所等に十数年前に設置された変圧器においては、ガス開閉器との間に導体絶縁用の油を封入するための油管が油密フランジを介して接続されている。しかし、長期間の使用によりガスケットが老朽化すると、油密フランジから絶縁油が滲み出してくる。多量の油が漏出する前段階において、その滲み状態を対策することが必要あるが、そのためにガスケットを新品と交換する必要がある。この作業では、変圧器本体の移動、主回路の切り離し、油管内の油抜き、再注入等、長時間の停電を伴う問題がある。これを回避するため、絶縁油の滲みが発生している部位にシール剤を塗布する、いわゆるコーキングと呼ばれる対策作業がとられている。
図4は従来の変圧器における油滲み対策を有するフランジ部の断面図である。図4に示すように、従来の油滲みの対策は、ボルト16とナット17との締結を解除せずに、ガスケット18を装着したままであり、変圧器側油密フランジ11aと中継油管油密フランジ12aとが結合した状態で、これらの露出表面の塗装膜をはがした後、きれいに清掃してから比較的短時間で硬化するタイプのシール剤19を塗布するコーキングと呼ばれる方法によって行われている。
図5は油密フランジの油滲み状態を説明するフランジ部の断面図である。変圧器側油管11には溶接された油密フランジ11aが、中継油管12には溶接された油密フランジ12aが形成されており、両者はボルト16とナット17とで締結される。両フランジ間には油シール用のガスケット18が挿入されているが、長期間の使用により劣化してシール性が低下すると、矢印Qで示すような油滲みが各部位に生じる。
しかし、前述のように、従来のコーキングによる方法では、凹凸のある面の塗装膜をきれいに剥がす作業がわずらわしく、また滲みの生じている部分にシール剤19を塗布しているので接着寿命は短く、長期間のシール性を確保するには問題があった。また、対策後の長期間使用において再度油滲みが生じた場合には、シール剤19の除去と共に、前述したわずらわしい再コーキング作業が必要になる。
本発明の目的は、油滲みの発生する部位を確実に締結し、シール性を長期間確保できると共に、再度の油滲みにおいても容易に補修することのできる変圧器を提供することにある。
本発明は、変圧器側油管に結合された第一フランジと、中継油管を介してガス開閉器側油管が結合される前記中継油管に結合された第二フランジとをボルトとナットとによって締結される変圧器において、前記ボルトは頭部と該頭部に連なるネジ部と前記頭部のネジ側端部に形成されたリング状溝とを有し、前記ナットは開口部を有する袋ナットと前記開口部端面に形成されたリング状溝とを有し、前記いずれのリング状溝にもシール部材が嵌挿され、前記第一フランジと第二フランジとの境界部外周面全面が当て板によって気密に金属接合されていることを特徴とする。
前記リング状溝の断面構造は、四角、半円形状等いずれでも良く、又、前記第一フランジ及び第二フランジの少なくとも一方に、両者の接触面にガスケットが挿入され溝を有し、その溝にガスケットが挿入され、前記ボルトとナットとによって締結されていることが好ましい。
即ち、本発明は、頭部と該頭部に連なるネジ部と前記頭部のネジ側端面に形成されたリング状溝とを有するボルトと、開口部と該開口部端面に形成されたリング状溝とを有する袋ナットとによって、第一管に結合された第一フランジと、第二管に結合された第二フランジとをいずれのリング状溝にもシール部材が嵌挿させて締結するものである。
本発明によれば、油滲みの発生する部位を確実に締結し、シール性を長期間確保できると共に、再度の油滲みについても容易に補修することのできる変圧器を提供することができる。
図1は変電所等に設置されている本発明に係る変圧器とガス開閉器との接続部を示す構成図である。変圧器本体10には、油が充填され、ガス開閉器(図示せず)との間に、変圧器側油管11、ガス開閉器側油管15、中継油管12、金属ベローズ13等が設置されている。図1において、変圧器本体10とその右側に設置されるガス開閉器との間には導体の絶縁支持用のブッシング14が中継油管12に接続されている。ブッシング14は樹脂からなるブッシング支持部材9によって固定され、ブッシング支持部材9を介して中継油管12に形成されたリング状溝に挿入固定されている。変圧器側油管11とガス開閉器側油管15とはブッシング支持部材9を挟んだ両側の中継油管12に接続された金属ベローズ13を介して接続されている。
変圧器側油管11には隅肉溶接20された油密フランジ11aが、中継油管12には隅肉溶接20された油密フランジ12aが形成されており、両者は本発明の後述するボルト1と袋ナット2とで締結される。両フランジ間には油シール用のガスケット18が挿入されているが、長期間の使用により劣化してシール性が低下すると、前述した図4に示す矢印Qのような油滲みが各部位に生じるので、本発明においては以下に示す油滲み対策を有する構造とするものである。
図2は、本発明に係るボルト及び袋ナットの部分断面図である。図2(a)がボルト及び(b)が袋ナットである。図2(a)に示すように、本実施例のボルトは、頭部6のネジ7の形成側である首下側端面に断面が四角形状であるリング状の溝8が形成形成され、図2(b)に示すように、本実施例の袋ナットはボルト挿入側端面に断面が四角形状であるリング状の溝8が形成されており、いずれもこれらの溝8にもシール部材として溝8の深さよりも直径が太いゴム製Oリングが挿入される。
図3は本発明に係る変圧器における油滲み対策を有する図1のP部に示すフランジ部の拡大断面図である。本実施例においては、図2に示したリング状の溝8を形成したボルト1、片側端面にリング状の溝8を形成した袋ナット2が用いられ、ボルト1の溝8には第一シール部材3aと、袋ナット2の溝8には第二シール部材3bとがそれぞれ嵌挿される。これらのシール部材3a、3bは、例えば耐油性を有するゴム製Oリングが好適である。
又、本実施例では、帯状の当て板4を油密フランジ11aと12aとを跨いでその全外周を囲むように溶接5で気密的に結合されている。なお、溶接の代わりに、溶接5と同様の要領でロウ付けを使用してもよい。更に、油密フランジ11aと12aの両フランジ間には油シール用のリング状のガスケット18が油密フランジ11aに形成された溝に挿入されているが、省略することができる。
次に、本実施例における補修作業の手順を説明する。先ず、図4に示すように、既に締結されているボルト1と袋ナット2とはそのままにしておいて、全てのシール材9を除去すると共に、染み出した油を掃除して綺麗にする。その後、帯状の当て板4を油密フランジ11aと12aとを跨いでその全外周を囲むように溶接5で気密的に結合する。その後に、従来のボルト16とナット17との締結を順次解除すると共に、図2に示す第一シール部材3aを溝8に嵌挿したボルト1を油密フランジ11aと12aの孔に貫通させ、同じく第二シール部材3bを溝8嵌挿した袋ナット2で螺合締結し、順次全体のボルト16とナット17を図2の第一シール部材3aを溝8に嵌挿したボルト1と第二シール部材3bを溝8嵌挿した袋ナット2によって交換締結する。
本実施例の補修においても、ボルト1と、袋ナット2と、当て板4の溶接5でそれぞれ気密的に結合しているため、油密フランジ11a、12aの外周からの油滲みは生じない。また、ボルト1及び袋ナット2にはそれぞれ溝8が形成されて、各々にシール部材3a、3bを嵌挿しているため、油密フランジ11a及び油密フランジ12aとの互いの当接部からの油滲みはなく、かつ袋ナット2の構造により、螺合部分から外側への油滲みは生じない。しかし、その後の長期間の使用で再度油滲みが生じた場合は、第一シール部材3a又は第二シール部材3bを新品と交換すればよく、容易にその補修対策が可能である。
なお、本実施例に用いられるボルト1及び袋ナット2の適用は油密フランジ11a、12aに限るものではなく、図1におけるガス開閉器側油管15等、任意の他の部位にも適用できることはいうまでもない。
以上、本実施例によれば、油滲みの発生する部位を確実に締結し、シール性を長期間確保できる変圧器とそれに用いるボルト及びナットを提供することができる。
又、本実施例によれば、フランジ外周を当て板で気密的に結合すると共に、ボルト及び袋ナットにシール溝を形成してシール部材を嵌挿しているため、油滲みの発生している部位を確実に補修でき、フランジとの当接部及び螺合部分の油シール性を長期間確保できる効果がある。更に、補修後に更に長期間使用した際に再度油滲みが生じた場合には、シール部材のみを新品と交換するだけであり、容易に再対策が可能な利点も有する。
本発明に係る変圧器とガス開閉器との接続構造を示す部分構成図。 本発明に係るボルト及び袋ナットの部分断面図。 本発明の油密フランジにおける油滲み対策方法を示す断面図。 従来の油密フランジにおける油滲み対策方法を示すフランジ部の断面図。 油密フランジにおける油滲み状態を示す説明する断面図。
符号の説明
1…リング状溝付きボルト、2…リング状溝付き袋ナット、3a…第一シール部材、3b…第二シール部材、4…当て板、5…溶接、6…頭部、7…ネジ部、8…溝、9…ブッシング支持部材、10…変圧器本体、11a…変圧器側油密フランジ、12a…中継油管油密フランジ、20…隅肉溶接、Q…油滲み。

Claims (2)

  1. 変圧器側油管に結合された第一フランジと、中継油管を介してガス開閉器側油管が結合される前記中継油管に結合された第二フランジとがボルトとナットとによって締結される変圧器において、前記ボルトは頭部と該頭部に連なるネジ部と前記頭部のネジ側端面に形成されたリング状溝とを有し、前記ナットは開口部を有する袋ナットと前記開口部端面に形成されたリング状溝とを有し、前記いずれの溝にもシール部材が嵌挿されており、前記第一フランジと第二フランジとの境界部外周面全面が当て板によって気密に金属接合されていることを特徴とする変圧器。
  2. 請求項1において、前記第一フランジ及び第二フランジの少なくとも一方に、両者の接触面にガスケットが挿入される溝を有し、該溝に前記ガスケットが挿入され前記締結されていることを特徴とする変圧器。
JP2004293284A 2004-10-06 2004-10-06 変圧器 Pending JP2006108401A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010088258A (ja) * 2008-10-02 2010-04-15 Hitachi Engineering & Services Co Ltd 圧縮流体封入装置の密封度改善方法、および圧縮流体封入装置
CN114738573A (zh) * 2022-02-28 2022-07-12 保定天威保变电气股份有限公司 一种移相变压器喉结升高座防渗漏结构和安装方法

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