JP2006104778A - 建具枠 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 建具枠の縦枠32は、表面側壁面の縁部37を覆う表面側覆部38と、それからほぼ直角に伸びる厚み部分とによって、断面が略Lの字形に形成されている。ケーシング35は、縦枠32の厚み部分に固定するための固定部分45と、固定部分45から鴨居側に伸びる内側部分と、その内側部分と反対に伸びて裏面側壁面の縁部47を覆う裏面側覆部を備えている。固定部分45が縦枠32に固定されたケーシング35と縦枠32を鴨居の小口に固定すると、縦枠32の厚み部分の建具枠内側面40とケーシング35の内側部分の建具枠内側面48が同一平面に位置決めされる。
【選択図】 図2
Description
特許文献1には、図14に示すように、縦枠101の裏側端部102にケーシング103を固定する技術が記載されている(図14は、図1のII−II線断面に相当する)。ケーシング103は、縦枠101に嵌合している。壁104の厚さは、製造上の誤差や、表面に貼られるクロスの厚さが種類によって異なる等の要因によってばらつくのが一般的である。壁104の厚さがばらついても、縦枠101に対するケーシング103の嵌合深さを調整することにより、壁104とケーシング103との間(X部)、および壁104と縦枠101の表側端部110との間(Y部)に隙間が生じるのが防止されている。
なお、ここで「裏側」とはケーシングが固定されている側を意味し、「表側」とはケーシングが固定されていない側を意味している。従って、表側/裏側は、壁を隔てた室外/室内と必ずしも対応しない。
本発明は、その問題を解決するためになされたものであり、ケーシングが縦枠の裏側に固定されている建具枠において、表側と裏側の形状が同様になる技術を提供することを課題とする。
この建具枠は、縦枠の厚み部分の建具枠内側面とケーシングの内側部分の建具枠内側面が同一平面に位置決めされる。よって、建具枠の表側と裏側の形状が同様になる。
この建具枠は、ケーシングの縦枠に対する建具枠前後方向(人が出入りする方向)の固定位置の調整が、溝に突条を挿入することによって行われる。
この建具枠は、突条の変形部分が変形した状態で、鴨居の小口に、縦枠の厚み部分の建具枠内側面とケーシングの内側部分の建具枠内側面が当接する。よって、鴨居とケーシングの内側部分との間に隙間が生じるのが防止される。
この建具枠は、突条の変形部分が鴨居の小口に押圧されて変形することによって、ケーシングの裏面側覆部が裏面側壁面に当接する。従って、ケーシングの裏面側覆部と裏面側壁面との間に隙間が生じるのが防止される。
(1)建具枠は、第1縦枠、第2縦枠、鴨居、ケーシングを備えている。建具枠の第1縦枠には、ヒンジを介してドアが開閉可能に装着されている。
(2)縦枠の建具枠前後方向側の一方側端部には、上下方向に延びる嵌合用の溝が形成されている。ケーシングは、本体と、本体とともに上下方向に延びる突条を有している。ケーシングは、縦枠の嵌合用溝に嵌合することによって、縦枠に固定されている。
(3)ケーシングのドア側々面は、縦枠のドア側々面と略面一に配置されるように形成されている。
最初に、建具枠が取り付けられる壁について説明する。図1に示すように、壁12は、下地枠13と、一方側(裏側)壁部材14と、他方側(表側)壁部材15を備えている。下地枠13は、第1縦下地枠16と、第2縦下地枠18と、横下地枠17を有している。第1縦下地枠16と第2縦下地枠18は、上下方向に延びている。横下地枠17は、水平方向に延びており、第1縦下地枠16の上端部と第2縦下地枠18の上端部との間に配置されている。下地枠13は、一方側壁部材14と他方側壁部材15によって挟み込まれている。第1縦下地枠16と、第2縦下地枠18と、横下地枠17と、床20が画定した領域の壁部材14、15は開放されている。壁部材14、15が開放されていることによって、壁12には、開口部21が形成されている。
建具枠30の第1縦枠31には、2つのヒンジ36によって、ドア34が開閉可能に装着されている。
第1縦枠31と第2縦枠32は、同様の形状を有している。従って、以下においては、第1縦枠31と第2縦枠32を、第2縦枠32で代表して説明する。また、第2縦枠32を、単に「縦枠32」と記載する。
図2に示すように、縦枠32の縦枠前後方向(人出入方向)の他方側端部39には、壁12側を向くカバー部38が形成されている。カバー部38の内面28は、他方側壁部材15の壁面縁部37と当接している。カバー部38は、縦枠32の上端から下端まで連続している。
縦枠32のドア側の角部49には、面取りが施されている。縦枠32のドア側々面40には、上下方向に延びる戸当り41が嵌合している。縦枠32の一方側端部42には、上下方向に延びる溝43が形成されている。
ケーシング35のドア側々面48は、縦枠32のドア側々面40と略面一に配置されるように(略同一平面内に配置されるように)形成されている。ケーシング35のドア側の角部50には、面取りが施されている。このような形状に縦枠32とケーシング35が形成されていると、建具枠30を人出入方向のどちら側から見ても、同様の形状が認識される。すなわち、建具枠30を見る方向によって異なる形状が認識され、使用者に違和感を与えてしまうのが防止されている。
図4は、組立てられた状態の鴨居33、縦枠32、ケーシング35を示している。鴨居33と縦枠32は、縦枠32の取付孔57を通過して鴨居33にねじ込まれた木ねじ58によって結合されている。
図5に示すように、鴨居33のカバー部53とカバー部54との間の距離は、カバー部53と一方側壁部材14、およびカバー部54と他方側壁部材15との間に隙間が形成されるように設定されている。カバー部53とカバー部54との間の距離がこのように調整されていると、壁12の厚さがばらついても、壁12をカバー部53とカバー部54との間に確実に受け入れることができる。壁12と鴨居33との間に隙間が設けられていても、鴨居33は人よりも高い位置に配されるので、隙間が視認されることはない。
ケーシング35のドア側々面48と鴨居33の壁側端面60との間の隙間が生じたり、ケーシング35を縦枠32に固定できないという不具合を防止するために、図10に示すように、ケーシング35の突条45の本体44側部分に変形部61を設けても良い。変形部61は、弾性材(例えば、ABS樹脂や、PP樹脂)から成形されている。この場合、ケーシング35の「F」寸法は、ケーシング35や縦枠32の製造誤差を考慮しても、縦枠32の「D」寸法(図8参照)よりも大きくなるように設定しておく。このようなケーシング35を縦枠32に固定すると、図11に示すように、ケーシング35の突条45が変形した状態で、ケーシング35のドア側々面48と鴨居33の壁側端面60が当接する。よって、ドア側々面48と壁側端面60との間に隙間が生じるのが防止される。
図13に示すように、ケーシング35の突条45の側面に、上下方向に延びる畝状部63を形成してもよい。畝状部63は、ケーシング35の突条45が縦枠32の溝43に勘合したときに、溝43に食い込む。このため、ケーシング35を縦枠32により確実に固定することができる。
ケーシング35は、嵌合を用いないで縦枠32に固定してもよい。例えば、縦枠32とケーシング35との間にスペーサを介装した状態で、縦枠32とケーシング35をスクリュウ結合する。スペーサの厚さを調整すれば、ケーシング35と壁12との間に隙間が生じるのを防止できる。
ケーシング35を樹脂製(例えば、押し出し成形品)とすることもできる。ケーシング35を樹脂製にすると、突条45が弾性変形可能になる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
13:下地枠
14:一方側壁部材
15:他方側壁部材
16:第1縦下地枠
17:横下地枠
18:第2縦下地枠
20:床
21:開口部
28:内面
30:建具枠
31:第1縦枠
32:第2縦枠
33:鴨居
34:ドア
35:ケーシング
36:ヒンジ
37:壁面縁部
38:カバー部
39:他方側端部
40:ドア側々面
41:戸当り
42:一方側端部
43:溝
44:本体
45:突条
46:内面
47:壁面縁部
48:ドア側々面
49、50:角部
51:一方側端部
52:他方側端部
53、54:カバー部
55:下面
56:戸当り
57:取付孔
58:木ねじ
60:壁側端面
61:変形部
63:畝状部
Claims (4)
- 壁の開口部に取り付けられて建具を開閉可能に支持する建具枠であり、
一対の縦枠と、
一対の縦枠の上端部同士を繋ぐ鴨居と、
それぞれの縦枠に沿って固定されるケーシングを備えており、
鴨居は、表面側壁面の縁部を覆う表面側覆部と、裏面側壁面の縁部を覆う裏面側覆部と、両者を接続する厚み部分とによって、断面が略コの字形に形成されており、
それぞれの縦枠は、表面側壁面の縁部を覆う表面側覆部と、それからほぼ直角に伸びる厚み部分とによって、断面が略Lの字形に形成されており、
それぞれのケーシングは、それぞれの縦枠の厚み部分に固定するための固定部分と、固定部分から鴨居側に伸びる内側部分と、その内側部分と反対に伸びて裏面側壁面の縁部を覆う裏面側覆部を備えており、
固定部分が縦枠に固定されたケーシングと縦枠を鴨居の小口に固定すると、縦枠の厚み部分の建具枠内側面とケーシングの内側部分の建具枠内側面が同一平面に位置決めされることを特徴とする建具枠。 - 縦枠にはケーシングに対向して上下方向に延びる溝が形成されており、
ケーシングにはその溝に挿入するための上下方向に延びる突条が形成されており、
前記溝に前記突条を挿入することによって、ケーシングが縦枠に固定されることを特徴とする請求項1の建具枠。 - 前記突条に柔軟な変形部分が設けられており、
その変形部分が変形した状態で、鴨居の小口に、縦枠の厚み部分の建具枠内側面とケーシングの内側部分の建具枠内側面が当接することを特徴とする請求項2に記載の建具枠。 - 前記突条に柔軟な変形部分が設けられており、
鴨居の小口に押圧されてその変形部分が変形することによって、ケーシングの裏面側覆部が裏面側壁面に当接することを特徴とする請求項2に記載の建具枠。
Priority Applications (1)
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JP2004293361A JP2006104778A (ja) | 2004-10-06 | 2004-10-06 | 建具枠 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009097187A (ja) * | 2007-10-15 | 2009-05-07 | Daiken Corp | 開戸枠構造 |
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2004
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JP4695634B2 (ja) * | 2007-10-15 | 2011-06-08 | 大建工業株式会社 | 開戸枠構造 |
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