JP2006104751A - 土木用袋体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 筒状織物の端部が閉じられて内部に注入材が注入される土木用袋体に関し、注入材の注入の際における袋体端部の接合部の耐圧力を向上させる。
【解決手段】 第1接合部24は、開口形成された両端部3を有する筒状織物1の長手方向における半分が内側に折り返された二重筒の状態で、重なり合う両端部3を接合して閉じ合わせている。環状空間28は、第1接合部24で両端部3が接合されることにより内側の折り返し部26と外側の表面部27との間に形成され、注入材が注入される。第2接合部25は、第1接合部24により接合された両端部3で形成される縁部分同士である複数対の縁部分29を、3つ以上の襞30を形成するように、それぞれ閉じ合わせた状態で接合している。
【選択図】 図2

Description

本発明は、土木作業において用いられ、筒状織物の端部が閉じられて内部に注入材が注入される土木用袋体に関する。
従来より、プレロードシェル工法などの多くの各種土木作業において、筒状織物の端部を縫合等により接合して閉じることで形成した袋体(土木用袋体)がよく用いられる。この土木用袋体は、その内部にコンクリート、モルタル、セメントミルク等の注入材を注入することで、各種土木作業における各種用途に応じて用いられる。このような土木用袋体としては、例えば、特許文献1に記載されたプレロードシェル工法に用いられる土木用袋体が知られている。この土木用袋体は、継ぎ目無しに織成された大径部分とその両端の小径部分とを備えており、この袋体の幅方向に横断する一様な縫い目で縫合されることで、両端部の小径部分が閉じられている。
特開2001−295598号公報(第4頁、第1−2図)
従来の土木用袋体では、特許文献1に記載された土木用袋体のように、両端部が、袋体の幅方向に横断する縫い目で縫合されることで接合されて閉じられる。このような土木用袋体に注入材を注入すると、その注入による圧力が、縫合により閉じられている端部にも作用することになる。そして、その注入圧力が袋体を構成する基布の破断圧力に達するよりもかなり小さい圧力であっても、端部を閉じ合わせている縫い目がほぐれてしまったり、縫い目を構成している縫製糸が切れてしまったりしてしまう虞がある。即ち、袋体の端部を接合して閉じている接合部の耐圧力が低いことによって、袋体の十分な破断強度を確保することが困難となってしまう。
本発明は、上記実情に鑑みることにより、筒状織物の端部が閉じられて内部に注入材が注入される土木用袋体に関し、注入材の注入の際における袋体端部の接合部の耐圧力を向上させることができる土木用袋体を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び効果
本発明による土木用袋体は、土木作業において用いられ、筒状織物の端部が閉じられて内部に注入材が注入される袋体に関する。
そして、本発明による土木用袋体は、上記目的を達成するために以下のようないくつかの特徴を有しており、以下の特徴を単独で、若しくは、適宜組み合わせて備えている。
上記目的を達成するための本発明の土木用袋体の第1の特徴は、開口形成された両端部を有する筒状織物の一端が内側に折り返された二重筒の状態で、重なり合う前記両端部を周方向に接合して閉じ合わせている第1接合部と、前記第1接合部で前記両端部が接合されることにより前記筒状織物内側の折り返し部と外側の表面部との間に形成され、注入材が注入される環状空間と、前記第1接合部により周方向に接合された前記両端部で形成される開口部を、襞を形成することにより、さらに閉じ合わせた状態で接合している第2接合部と、を備えていることである。
この構成によると、折り返し部と表面部との間に形成される環状空間に対して注入材が注入され、第1接合部で重なり合う両端部が閉じ合わされていることで注入材の漏れ止めが図られる。そして更に、第1接合部で閉じ合わされている端部において形成されている開口部を、襞を形成するように閉じ合わせた第2接合部が形成されている。このため、第2接合部が形成される端部においては、袋体端部が閉じられることで端部に形成される湾曲部における平均的な曲率半径を小さくすることができる(平均的な曲率を大きくすることができる)。そして、襞を設けることで端部に形成される各湾曲部に生じる応力を低減することができる。これにより、注入材の注入圧力が袋体を構成する基布の破断圧力に達するよりも小さい圧力で端部の接合部から袋体の破断が発生してしまうことを抑制することができる。従って、注入材の注入の際における袋体端部の接合部の耐圧力を向上させることができる。
本発明の土木用袋体における第2の特徴は、前記第1接合部は、重なり合う前記両端部を縫合により接合して閉じ合わせていることである。
この構成によると、縫合によって、重なり合う両端部を接合する第1接合部を容易に形成することができる。
本発明の土木用袋体における第3の特徴は、前記襞は、前記筒状織物の半径方向に向かって放射状に形成されていることである。
この構成によると、加圧時において均一な形状で膨張し、片ぶくれにならない端部構造を容易に実現することができる。
本発明の土木用袋体における第4の特徴は、前記襞は、点対称配置及び線対象配置のうちの少なくともいずれか一方の配置となるように放射状に形成されていることである。
この構成によると、放射状に形成するため、袋体端部に形成される湾曲部における各曲率半径をほぼ均等化するように小さくすることができ、不規則に大きくなってしまう曲率半径が発生することを防止できる。
本発明の土木用袋体における第5の特徴は、前記開口部は、前記襞が形成された後も、その中心において開口部が残るように閉じ合わされていることである。
この構成によると、端部に襞を形成した後も開口部が残るため、折り返し部の内側に貫通空間が形成されることになる。このため、この貫通空間を利用してパイプ等の各種部材を挿通させるようにしてこの土木用袋体を用いることができる。また、この土木用袋体を用いて注入材の脱水を図る場合は、折り返し部を介してこの貫通空間に排水することもでき、排水性を向上させることができる。
本発明の土木用袋体における第6の特徴は、放射状に形成されている前記襞に設けられ、当該襞の開口を拘束する拘束部材を更に備えていることである。
この構成によると、拘束部材によって襞の開口が拘束されるため、注入材の注入の際における袋体の端部を接合する接合部の耐圧力を更に向上させることができる。
本発明の土木用袋体における第7の特徴は、前記拘束部材は、前記襞を形成する複数対の縁部分を閉じるように取り付けられる複数のボルト及びナットであることである。
この構成によると、ボルト及びナットを取り付けるだけで襞を形成する複数対の縁部分が開かないように更に強固に拘束することができ、拘束部材を簡易な構成で実現できる。
本発明の土木用袋体における第8の特徴は、前記拘束部材は、隣接する襞の間の襞間部分間を連結するように設けられる連結ベルトであることである。
この構成によると、連結ベルトで襞間部分を連結するだけで襞が開かないように更に強固に拘束することができ、拘束部材を簡易な構成で実現できる。
本発明の土木用袋体における第9の特徴は、前記襞間部分は、前記連結ベルトの両端部とそれぞれ重ねられた状態で縫合されていることである。
この構成によると、襞間部分と連結ベルトの両端部とは重ねられた状態で縫合されている。このため、接合部が形成されている袋体の端部に注入材の注入圧力が作用した場合には、この襞間部分と連結ベルトとの間を縫合している縫製糸に対しては、その縫い目を開く方向に力が作用することはなく、せん断方向に力が作用することになる。従って、襞間部分と連結ベルトとの縫合部における耐圧力を向上させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しつつ説明する。本発明の実施形態に係る袋体は、土木作業において用いられる土木用袋体であり、内部に注入材が注入される袋体を用いる各種の土木作業において広く適用することができるものである。例えば、プレロードシェル工法などの多くの各種土木作業において用いることができる。なお、本実施形態の土木用袋体の内部に注入される注入材としては、コンクリート、モルタル、セメントミルク、グラウト等の各種注入材を広く用いることができる。
また、本実施形態の土木用袋体は、筒状織物の端部が接合されて閉じられることで袋体として構成されるものである。図1は、継ぎ目の無い筒状織物1(以下、筒状織物1という)を例示した斜視図である。図1に示す筒状織物1は、胴体部分2が同一径のまま延びるように織成されており、その両端には開口形成された両端部3が設けられている。本実施形態の土木用袋体は、後述のように、この筒状織物1を縫合により端部を接合して閉じることで構成される。なお、本実施形態は、同一径のまま延びるように織成されていない筒状織物に対しても適用することができる。例えば、胴体部分が大径で両端部が小径となるように織成された異径筒状織物など各種の筒状織物に対して本実施形態を適用することもできる。また、本実施形態は、継ぎ目の無い筒状織物でなくても適用でき、例えば、1枚の布帛の対向する両辺の縁部分を重ね合わせた状態で縫い合わせて形成した筒状織物等にも適用することができる。
図2は、本実施形態に係る土木用袋体11(以下、袋体11ともいう)の斜視図であり、図3は、製造途中の状態における袋体11を示す斜視図である。また、図4は、図3のA−A線矢視断面図(縦断面図)を示したものである。図2に示すように、袋体11は、略筒状に形成されており、胴体部分21とその両端における各端部22・23を備えている。一方の端部22には、後述する第1接合部24及び第2接合部25が形成されており、他方の端部23は、接合部が形成されない構造となっている。なお、他方の端部23は、筒状織物1を二重筒となるように半分に折り返した際における折り曲げ部分にて形成されることになる。
この袋体11の製造においては、図3及び図4に示すように、図1に示す筒状織物1が二重筒の状態となるように、まず、筒状織物1の一方の端部3を内側に折り返してその両端を揃える。そして、この状態で、重なり合う両端部3を第1接合部24にて接合して閉じ合わせる。この第1接合部24は、重なり合う両端部3をその周方向に1周するように縫合することで接合して閉じ合わせている。また、このように、第1接合部24で両端部3が接合されることにより内側の折り返し部26と外側の表面部27との間に環状空間28が形成されることになる(図4参照)。なお、表面部27の所定の箇所に注入材を注入するための注入口(図示せず)が適宜取り付けられ、その注入口を介して環状空間28内に注入材が注入されることになる。
図5は、図2の袋体11を上方から見た図である。図2及び図5に示すように、一方の端部22に形成される第2接合部25は、第1接合部24により接合された両端部3を4箇所つまんで複数対の縁部分29を形成し、4つの(3つ以上の)襞(ギャザー)30を形成するように、それぞれ閉じ合わせた状態で接合している。この複数対の縁部分29も第1接合部24と同様に縫合により接合されている。第2接合部25が形成されることで設けられる4つの襞30は、点対称であるとともに線対称配置となるように放射状に配置されている。また、放射状に配置されている4つの襞30が集合する集合部には、開口部31が形成されて開口状態となっている。
図6は、図2に示す袋体11をその長手方向に折り畳んだ状態を示す斜視図である。なお、この図6は、袋体11は、第1及び第2接合部(24、25)が設けられている端部22を上側にして折り畳んだ状態を示している。また、袋体11には、注入材を内部の環状空間28内に注入するための注入口32が設けられており、この注入口32を介して図示しないポンプ及びホース等から注入材が注入されることになる。注入材が注入されると、袋体11は、その長手方向に(図中矢印方向に)伸びるように膨張していくことになる。
以上説明した土木用袋体11によると、折り返し部26と表面部27との間に形成される環状空間28に対して注入材が注入され、第1接合部24で重なり合う両端部3が閉じ合わされていることで注入材の漏れ止めが図られる。そして更に、第1接合部24で閉じ合わされている端部22において形成されている開口部31を、4つの襞30を形成するように閉じ合わせた第2接合部25が形成されている。このため、第2接合部25が形成される端部22においては、袋体端部が閉じられることで端部22に形成される湾曲部33(図5参照)における平均的な曲率半径を小さくすることができる(平均的な曲率を大きくすることができる)ので、注入材の注入時に各湾曲形状部33に生じる応力を低減することができる。これにより、注入材の注入圧力が袋体11を構成する基布の破断圧力に達するよりも小さい圧力で端部22を接合する接合部(24・25)から袋体11の破断が発生してしまうことを抑制することができる。従って、注入材の注入の際における袋体端部の接合部の耐圧力を向上させることができる。
3つ以上の襞を袋体11の端部22に形成しなかった場合、即ち、単純に袋体11の両端部3を閉じ合わせる第1接合部24だけを設けた場合は、袋体11の端部22に形成される湾曲部の曲率半径は、袋体11の直径に依存した大きな半径となってしまう。しかし、3つ以上の襞30を袋体11の端部22に形成することで、袋体11の端部22に形成される湾曲部33の曲率半径を小さくすることができ、接合部を有する端部22に作用する応力を低減することができる。なお、一般的に、袋体の端部に形成される湾曲部に生じる応力は、薄肉円筒に生じる軸方向及び周方向応力と同様に考えることができる。即ち、湾曲部に生じる応力は、湾曲部の曲率半径と湾曲部に作用する内圧とにそれぞれほぼ比例するものと近似して考えることができる。従って、端部に3つ以上の襞を設けて、各湾曲部の曲率半径を小さくすることで、端部に生じる応力を低減することができる。
また、土木用袋体11によると、放射状に配置する4つの襞30を点対称配置及び線対称配置となるように形成するため、端部22に形成される湾曲部33における各曲率半径をほぼ均等化するように小さくすることができ、部分的に大きな曲率半径になる箇所が発生することを防止できる。
また、土木用袋体11によると、端部22に襞30を形成した後も開口31が残るため、折り返し部26の内側に貫通空間が形成されることになる。このため、この貫通空間を利用してパイプ等の各種部材を挿通させるようにしてこの土木用袋体11を用いることができる。また、この土木用袋体11を用いて注入材の脱水を図る場合は、折り返し部26を介してこの貫通空間に排水することもでき、排水性を向上させることができる。
また、上述した土木用袋体11においては、放射状に配置されている4つの襞30を開きにくくするため、襞30の開口を拘束する拘束部材を更に設けることができる。
図7は、上述の拘束部材として、複数対の縁部分29の開口部31側をそれぞれ閉じるように取り付けられる複数のボルト34及びナット35を設けた場合を例示した図であって、図5に対応する図として示したものである。このように、ボルト34及びナット35を開口部31と近い箇所に取り付けるという簡易な構成だけで複数対の縁部分29が開かないように更に強固に拘束することができる。また、図8は、このような拘束部材として、隣接した襞30・30の間の襞間部分36、対向する位置にあるもの同士連結する連結ベルト37を設けた場合を例示したものである。図8も、図7と同様に、図5に対応する図として示している。なお、図8では、連結ベルト37の両端部が、襞間部分36と縫合されることで連結されている場合を例示している。このように、連結ベルト37で対向する襞間部分36同士を連結するという簡易な構成だけで襞30が開かないように更に強固に拘束することができる。従って、図7及び図8に示すように、拘束部材を更に設けることで、襞30が開く方向の移動が拘束されて、注入材の注入の際における袋体11の端部22を接合する接合部の耐圧力を更に向上させることができる。
なお、図8に示すように、一対の襞間部分36・36と連結ベルト37の両端部とは重ねられた状態で縫合部38により縫合されている。このため、接合部が形成されている袋体11の端部22に注入材の注入圧力が作用した場合には、この襞間部分36と連結ベルト37との間を縫合している縫合部38の縫製糸に対しては、その縫い目を開く方向に力が作用することはなく、せん断方向に力が作用することになる。従って、襞間部分36と連結ベルト37との縫合部における耐圧力を向上させることができる。
以下、上述した土木用袋体11を土木作業に使用する例について説明する。
まず、図9及び図10を参照しながら、地盤改良用として袋体11を使用する場合について説明する。例えば、図9に示すように、断面図で示している地盤39に掘削して形成された孔40内に、土木用袋体11と土木用袋体11の注入口32に接続された注入管41とを挿入する。次に、土木用袋体11の環状空間28(図4参照)内に注入管41及び注入口32を介してグラウト等の注入材を加圧注入する。この加圧注入により、袋体11は、孔40の底部側に向かって伸張しながら膨張していくことになる。そして、袋体11が孔40の側壁に密着するように充満した状態になった後も、グラウトの加圧注入を継続することで、図10に示すように、袋体11が、孔40の周辺の地盤39を圧縮しながら膨張する。この後、グラウト注入を停止するとともに袋体11内のグラウトを硬化させることで、この土木作業は完了する。このように、袋体11は、例えば、地盤の締め固めを行う地盤改良用として用いることができる。
図11は、土木用袋体11を地盤への柱体敷設用として使用する例を説明する図であり、標識や支柱等の柱体42を地盤43に対して敷設する場合を例示したものである。図11(a)に示すように、まず、地盤43に孔44を掘削して形成し、その孔44内に柱体42の先端側を挿入して孔44の底部に柱体42の先端部分を配置する。このとき、柱体42の先端側を袋体11の開口部31に挿通させた状態で袋体11を孔44内に配置する。次に、袋体11の環状空間28内に図示しない注入ホース等を介してモルタル等の自硬性流体(注入材)を注入する。これにより、袋体11が伸張しながら膨張して孔44内に充満するように密着する。更に、袋体11内への加圧注入を継続することで、注入された自硬性流体の余分な水分は袋体11の表面部27などから外部へと排出され、環状空間28内に自硬性流体が充満した袋体11によって柱体42がしっかりと把持される。そして、袋体11内に強固な固形層が形成され、柱体42が、地盤43に強固に設置されることになる。
最後に、めがねトンネルの施工時において土木用袋体11を使用する例を説明する。図12は、めがねトンネルの施工時におけるトンネル断面を示す図である。図12に示す左右に隣り合う2つの本孔45・46は、掘削等によって形成される。これらの本坑45・46は、同時に掘削して形成されるのではなく、はじめに2つの本坑45・46の中間位置を掘削して空洞部47を形成し、その空洞部47に、後に2つの本坑45・46の共通した側壁となる中壁コンクリート48をトンネル長さ方向に形成する。そして、中壁コンクリート48上面に土木用袋体11を載せ、この袋体11の環状空間28内にグラウトを加圧注入し、掘削面に対してプレロードをかけ、地山の沈下抑制を図ることができる。
また、図12に示すようなトンネル断面の場合では、先行して小さい断面を有する本孔45を掘削し、支保工を建て込みながら形成する。そして、少し遅れて大きな断面を有する本坑46も同じように形成する。これらの本坑45・46を形成する際に、地山の緩みや掘削面の崩壊を防ぐための支保工を本坑45・46の長さ方向に所定の間隔で、中壁コンクリート48の上面49に載せるようにして掘削面50に沿って設置する。なお、中壁コンクリート48と空洞部47の上部の掘削面50との間には、支保工を設置するための大きな隙間51が空洞部47の長さ方向に沿って必要となる。このようなめがねトンネルの施工時において、空洞部47に形成される中壁コンクリート48の上面49と掘削面50との間の隙間51に、袋体11が、順番に並べて設置される。そして、その袋体11の環状空間28内にグラウト等の自硬性流体(注入材)を加圧充填した後、硬化させて隙間51を埋め、構造体として形成されることになる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。例えば、次のように変更して実施してもよい。
(1)本実施形態においては、第1接合部及び第2接合部が縫合により接合されている場合を例にとって説明したが、縫合以外の接合手段によって接合されているものであってもよい。
(2)本実施形態においては、接合部が設けられる側の端部に形成される襞の数が4つの場合について説明したが、襞の数は、いくつであってもよい(襞の数は3つ以上が望ましい)。また、端部に形成される襞は、必ずしも放射状に配置されているものでなくてもよい。
(3)襞が開く方向における複数対の縁部分を拘束する拘束部材の例として、ボルト及びナットからなるものと連結ベルトからなるものとを説明したが、これ以外のもので構成されるものであってもよい。
(4)本発明に係る土木用袋体の使用形態としては、上述のように例示したものに限らず、各種土木作業において本発明に係る土木用袋体を広く用いることができる。
継ぎ目の無い筒状織物を例示した斜視図である。 本発明の実施形態に係る土木用袋体の斜視図である。 図2に示す土木用袋体の製造途中の状態を示す斜視図である。 図3のA−A線矢視断面図である。 図2に示す土木用袋体を一方の端部側から見た図である。 図2に示す土木用袋体をその長手方向に折り畳んだ状態を示す斜視図である。 図2に示す土木用袋体に対して適用される拘束部材を説明する図である。 図2に示す土木用袋体に対して適用される拘束部材を説明する図である。 図2に示す土木用袋体を用いた地盤改良の施工時における一実施の形態例の説明図である。 図2に示す土木用袋体を用いた地盤改良の施工時における一実施の形態例の説明図である。 図2に示す土木用袋体を用いた柱対敷設工法における一実施の形態例の説明図である。 図2に示す土木用袋体を用いためがねトンネル施工時におけるトンネル断面図である。
符号の説明
1 筒状織物
11 土木用袋体
22 端部
24 第1接合部
25 第2接合部
26 折り返し部
27 表面部
28 環状空間
29 複数対の縁部分
30 襞

Claims (9)

  1. 土木作業において用いられ、筒状織物の端部が閉じられて内部に注入材が注入される土木用袋体であって、
    開口形成された両端部を有する筒状織物の一端が内側に折り返された二重筒の状態で、重なり合う前記両端部を周方向に接合して閉じ合わせている第1接合部と、
    前記第1接合部で前記両端部が接合されることにより前記筒状織物内側の折り返し部と外側の表面部との間に形成され、注入材が注入される環状空間と、
    前記第1接合部により周方向に接合された前記両端部で形成される開口部を、襞を形成することにより、さらに閉じ合わせた状態で接合している第2接合部と、
    を備えていることを特徴とする土木用袋体。
  2. 前記第1接合部は、重なり合う前記両端部を縫合により接合して閉じ合わせていることを特徴とする請求項1に記載の土木用袋体。
  3. 前記襞は、前記筒状織物の半径方向に向かって放射状に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の土木用袋体。
  4. 前記襞は、点対称配置及び線対象配置のうちの少なくともいずれか一方の配置となるように放射状に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の土木用袋体。
  5. 前記開口部は、前記襞が形成された後も、その中心において開口部が残るように閉じ合わされていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の土木用袋体。
  6. 放射状に形成されている前記襞に設けられ、当該襞の開口を拘束する拘束部材を更に備えていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の土木用袋体。
  7. 前記拘束部材は、前記襞を形成する複数対の縁部分を閉じるように取り付けられる複数のボルト及びナットであることを特徴とする請求項6に記載の土木用袋体。
  8. 前記拘束部材は、隣接する襞の間の襞間部分間を連結するように設けられる連結ベルトであることを特徴とする請求項6に記載の土木用袋体。
  9. 前記襞間部分は、前記連結ベルトの両端部とそれぞれ重ねられた状態で縫合されていることを特徴とする請求項8に記載の土木用袋体。
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