JP2006102858A - 揺動引込式チャック装置及びワ−ク加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】求心機能、心補償機能の双方に対応できるようにする。
【解決手段】チャック本体10のドローバ8に、前後二つのアクチュエータフランジ15,25を設け、そのうち後方アクチュエータフランジ15はドローバ8に対して径方向へ不動とし、前方アクチュエータフランジ25は可動として、その前後両フランジ15,25にそれぞれ求心用、心補償用の各ジョウアクチュエータ12,22を等分方位に設けた揺動引込式チャック装置である。求心用ジョウアクチュエータ12の把持爪13は、心補償用のジョウアクチュエータ22の把持爪23よりも径方向外側、軸方向前方に配置され、チャック本体10前部に設けられるストッパ19はその把持爪23よりも前方に、固定センタ20はそのストッパ19よりも軸方向後方に配置されて双方の機能が支障しない。前記各ジョウアクチュエータ12,22の揺動ストロークが統一されているので把持トルクの管理が容易である。
【選択図】図1

Description

この発明は、揺動引込式チャック装置に関するものである。
一般的な揺動引込式チャックは、例えば、図6(a)に示すように、チャック本体1の前面に、ジョウアクチュエータ2が、チャック本体1の中心軸6周りに等分方位に複数組配設され、その各ジョウアクチュエータ2の前端に、ワークwを把持する把持爪3が設けられている。
各ジョウアクチュエータ2中程の球状部2cには、チャック本体1の中心軸6及びチャック半径方向の双方に直交する回転軸7が挿通されており、ジョウアクチュエータ2は、その回転軸7を揺動中心として、チャック本体1に回転軸周り揺動可能に支持されている。また、前記各ジョウアクチュエータ2の後端部2bは、スライディングボールと呼ばれる球面状の外周を有する支持部材4を介して前記アクチュエータフランジ5の支持穴5aに挿入されており、その支持穴5aの球面状の内周と前記支持部材4の球面状の外周4aとが噛み合って両者が摺動可能に接続される。
そのアクチュエータフランジ5は、チャック本体1の中心に接続されたドローバ8により、チャックの中心軸6に沿って軸方向に進退可能となっており、そのアクチュエータフランジ5が空間9内を軸方向後退するとともに前記噛み合った球面同士が摺動し、各ジョウアクチュエータ2の後端部2bを回転軸7(揺動中心7)周りにチャック本体1の径方向外側へと揺動させる。この揺動により、各ジョウアクチュエータ2前端部の把持爪3がチャック本体1の径方向内側へと揺動して、ワークwをその外周から均等な力で、且つそのワークwの軸心をチャック本体1の中心軸6に一致させて把持できるようになっている。この種のチャック装置は、ワークwの軸心をチャック本体1の中心軸6に一致させた状態でワークwを把持する目的に使用されるため、センタライジング(求心)型チャックと総称される(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−309507号公報(第8頁、第9図)
また、軸心にボス穴(センタ穴)等の基準点を有するワークwを加工する場合にあって、その基準点をチャック本体のセンタに保持させて取り付ける際には、例えば、図6(b)に示すコンペセイティング(心補償)型チャックが使用される。
このチャック装置は、ジョウアクチュエータ2が揺動によりワークwを把持する際に、そのジョウアクチュエータ2を支持するアクチュエータフランジ5が、図6(b)に隙間aで示す範囲で、ワークwの外形に合わせて径方向へ追従して動くことを許容したものである。この追従により、チャック本体1のセンタにワークwの基準点を一致させた状態で、そのワークwの軸心がチャック本体1の中心軸6に対してわずかに偏心していても、その状態を維持しながら、すべての把持爪3により均等な力でワークwの外周を把持することができるようになっている。
上記図6(a)及び図6(b)に示すチャック装置は、それぞれジョウアクチュエータ2、アクチュエータフランジ5等の形状、機能が異なるため、単一のチャック装置において、求心機能、心補償機能の双方の機能を併せ持つことができない。仮に、単一のチャック装置において、上記二つの機能を求める場合には、チャック本体1にジョウアクチュエータ2、アクチュエータフランジ5、さらに、必要な場合にはドローバ8を着脱自在とするとともに、各機能に対応するジョウアクチュエータ2、アクチュエータフランジ5等をそれぞれ選択的に取り付けできるようにする手法が考えられる。しかし、ジョウアクチュエータ2、アクチュエータフランジ5等をチャック本体1に着脱することは非常に煩雑な作業であるので、両機能を頻繁に使い分けるような工程では、この種の着脱をその都度行うことができない。
このため、例えば、ワークwが長尺状を成す場合において、そのワークwの一端を求心機能、他端を心補償機能により交互に把持する必要がある一連の工程においては、二種類のチャック装置を併用して加工を行っているのが現状である。
そこで、この発明は、求心機能、心補償機能の双方の機能に対応できるようにすることを課題とする。
上記の課題を解決するために、この発明は、チャック本体に、求心機能、及び心補償機能に対応するジョウアクチュエータをそれぞれ取り付けるために、各機能に対応するアクチュエータフランジをドローバの軸方向に前後二つ設け、求心機能に対応するジョウアクチュエータの把持爪を、心補償機能に対応するジョウアクチュエータの把持爪よりも径方向外側、軸方向前方に設けて、ワークを把持する際にその双方の機能を選択的に使用できるようにしたのである。
このようにすれば、単一のチャック装置において、所定範囲の径を有する大径ワークに対して求心機能を、所定範囲の径を有する小径ワークに対して心補償機能を用いることができる。また、把持爪を径方向、軸方向に違えたので、両機能のジョウアクチュエータ同士が互いに当たるなどして干渉しないことはもちろんのこと、一方の機能により把持したワークに、他方の機能のための装置が干渉しないようにし得る。
この発明は、以上のようにしたので、単一のチャック装置において、求心機能、心補償機能の双方の機能に対応できる。
上記手段の具体的実施形態として、チャック本体の中心軸上を進退するドローバに、アクチュエータフランジをそのドローバとともに進退可能に設け、そのチャック本体の前部に複数のジョウアクチュエータを設ける。前記各ジョウアクチュエータは、その後部が前記アクチュエータフランジに接続されて前記ドローバとともに前記アクチュエータフランジが進退することにより径方向へ揺動するようになっており、その揺動により、前記ジョウアクチュエータ前端内側の把持爪でワーク外周を把持するようにした揺動引込式チャック装置において、以下の構成としたものである。
すなわち、前記アクチュエータフランジは前記ドローバの軸方向に前後二つ設けられ、その前後両アクチュエータフランジにそれぞれジョウアクチュエータが等分方位に設けられて、前記一方のアクチュエータフランジはドローバに対して径方向へ不動に固定され、他方のアクチュエータフランジはドローバに対して径方向へ可動とする。
そして、その一方のアクチュエータフランジに対応するジョウアクチュエータの前記把持爪は、前記他方のアクチュエータフランジに対応するジョウアクチュエータの把持爪よりも径方向外側、軸方向前方に配置され、また、前記両ジョウアクチュエータが揺動した際に相互に当たらないようになっている。
このようにすれば、求心機能の把持爪、すなわち前記一方のアクチュエータフランジに対応するジョウアクチュエータの前記把持爪は、心補償機能の把持爪、すなわち前記他方のアクチュエータフランジに対応するジョウアクチュエータの把持爪よりも径方向外側、軸方向前方に配置されているので、単一のチャック装置によって、大小径の異なる二つのワークを、それぞれ大径のワークを求心機能、小径のワークを心補償機能に対応して把持することができ、そのいずれか一方の機能を使用してワークを把持する際に、他方の機能のための装置が、その把持したワークに干渉しないようにし得る。
また、その各機能に対応するために、前記アクチュエータフランジをドローバの軸方向に前後二つ設けたので、各機能の軸方向ストロークを等しくすることができる。加えて、前記求心機能の把持爪は、前記心補償機能の把持爪よりも径方向外側に配置されているので、その外側の把持爪、すなわち求心機能のジョウアクチュエータに接続される一方のアクチュエータフランジを、他方のアクチュエータフランジよりも前記中心軸周り大径、あるいは部分的に大径とすれば、それぞれ対応するジョウアクチュエータを相互に干渉しないように接続しやすい。
なお、両ジョウアクチュエータが揺動した際に、相互に当たらないようにする手段としては、各機能に対応するジョウアクチュエータ及びその把持爪を、前述のように径方向、軸方向にずらして配置することもその効果として挙げられるが、併せて、両ジョウアクチュエータを、中心軸に直交する平面内において、相互に当たらない平面形状とする手段も挙げられる。
また、上記の構成において、前記チャック本体の前部に、軸方向前方を向くストッパを設け、そのストッパは、前記他方のアクチュエータフランジに対応する前記ジョウアクチュエータの把持爪よりも軸方向前方に配置するようにし、前記一方のアクチュエータフランジに対応するジョウアクチュエータに把持されるワークは、そのストッパに当接することにより軸方向へ位置決めされるようにした構成を採用し得る。このようにすれば、求心機能により把持されたワークは、ストッパにより止められてそれ以上後方側へ移動しないので、他方のジョウアクチュエータに支障しないようにできる。
さらに、上記の構成において、前記チャック本体の前部中心軸上に、軸方向前方へ突出する固定センタを設け、その固定センタは、前記ストッパよりも軸方向後方に配置されており、前記他方のアクチュエータフランジに対応するジョウアクチュエータに把持されるワークは、前記固定センタにより径方向へ位置決めされて、前記一方のアクチュエータフランジに対応するジョウアクチュエータ及び前記ストッパは、その径方向へ位置決めされたワークの径方向外側に設けられるようにした構成を採用し得る。このようにすれば、心補償機能により把持されたワークは、固定センタにより径方向に位置決めされた際に、一方のジョウアクチュエータ及びストッパに支障しないようにできる。
上記の構成において、前記ドローバの進退に対する前記両ジョウアクチュエータの前記径方向揺動角度を同一とした構成を採用し得る。このようにすれば、ドローバの進退に対するジョウアクチュエータの揺動角度を、両機能において均等なものとし得るので、揺動ストロークの把握、揺動トルクの管理上便利である。
その揺動角度を同一とするための手段としては、例えば、前記両アクチュエータフランジに対応する前記各ジョウアクチュエータの前記チャック本体に対する揺動中心を、すべて前記軸方向同一位置とし、前記各アクチュエータフランジとそれぞれ対応する各ジョウアクチュエータとは、すべて軸方向同一位置において同一勾配となる球面又は傾斜面を介して接続されるようにした構成を採用し得る。
一方、上記の揺動引込式チャック装置を用いて、その両端部同士の径が異なる長尺状ワークを、順次反転させながら把持させて加工する方法を採用し得る。すなわち、上記チャック装置の構成において、各機能を使用する際に対応する前記各大径、小径のワークは、それぞれ長尺状を成すワークの一端と他端であり、前記チャック本体前方の対側には別の固定センタ、又はワークレストが設けられているものとする。前記チャック本体とその対側固定センタ、又はワークレストとの間に前記長尺状ワークを把持させて加工し、その後、前記長尺状ワークの軸方向の向きを反転させて把持してその長尺状ワークを加工するワーク加工方法である。このようにすれば、チャック装置に対して、ワークを順次反転させて把持させながら所定の部分を順に加工していく必要のある長尺状ワークの加工工程において、その加工の一連の工程を単一のチャック装置で行うことが可能となる。
一実施例を図1乃至図4に基づいて説明する。この実施例の揺動引込式チャック装置は、図1に示すように、チャック本体10の中心軸6上に設けられたドローバ8が、その軸方向に進退可能となっており、そのドローバ8の前方には固定ボルト18aを介してサポートドローバ18が同心軸に接続されて、ドローバ8とサポートドローバ18とは一体に進退するようになっている。
そのドローバ8には、前記サポートドローバ18を介して、前後二つのアクチュエータフランジ15,25が取り付けられている。その前後アクチュエータフランジ15,25のうち、前記中心軸6の軸方向後方側に位置する後方アクチュエータフランジ15は、図1に示すように、その中央孔15cに前記サポートドローバ18がぴったりと嵌って、その後端部15bが前記ドローバ8に接続されている。このため、前記ドローバ8に対して径方向、軸方向ともに不動に固定されている。前方側に位置する前方アクチュエータフランジ25は、その中央孔25cに前記サポートドローバ18が図示する隙間aを介して嵌っており、前記中央孔25cに向く突起25bが、サポートドローバ18外周に設けた鍔部18b及び留め具18cにより固定されている。このため、前記ドローバ8に対して径方向へ可動、軸方向へ不動に固定されている。
チャック本体10には、その前面を覆うハウジング11の内側に、図1に示す空間9が形成されており、前記前後両アクチュエータフランジ15,25がそれぞれ前記ドローバ8の外周に向けて鍔状に張り出す部分は、この空間9内に収納されている。この前後両アクチュエータフランジ15,25が、ドローバ8とともに軸方向へ進退する際には、両者がこの空間9内に納まる範囲で行われる。また、後方アクチュエータフランジ15の前面には、図3に示す凹部16が形成されており、前方アクチュエータフランジ25がこの凹部16に収納されて、前後両アクチュエータフランジ15,25は、それぞれ、図1に示すように、軸方向位置を同一とし、且つ軸方向同一厚さとなる部分を有している。この軸方向位置、厚さを同一とする部分に、後述するジョウアクチュエータを接続する支持穴15a,25aがそれぞれ形成される。
そのジョウアクチュエータの構成は、まず、チャック本体10の前部に、図2に示すように、前記中心軸6周り等分方位に、センタライジング(求心)用のジョウアクチュエータ12が三つ設けられて、その求心用の各ジョウアクチュエータ12の前端内側に、ワークw1を把持する把持爪13が設けられている。また、同じくチャック本体10の前部において、前記ジョウアクチュエータ12のやや内側同じく等分方位に、コンペセイティング(心補償)用のジョウアクチュエータ22が三つ設けられて、両ジョウアクチュエータ12,22が中心軸6周り千鳥足状に配置されている。内側に設けた心補償用の各ジョウアクチュエータ22の前端内側にも、同じく、ワークw2を把持する把持爪23が設けられている。なお、両把持爪13,23の先端13a,23aには、必要に応じて超硬インサートが取り付けられて、把持トルクの向上、把持爪の耐久性向上を図っている。
この各ジョウアクチュエータ12,22が、それぞれチャック本体10の径方向へ揺動可能に支持される。その支持方法は、図1に示すように、各ジョウアクチュエータ12,22中程の球状部12c,22cに回転軸が挿通されており、この回転軸をそれぞれ各ジョウアクチュエータ12,22の揺動中心17,27としている。この回転軸が、チャック本体10前面に固定された前記ハウジング11内に挿通されており、各ジョウアクチュエータ12,22はチャック本体10に揺動中心17,27周り揺動可能に支持される。また、前記球状部12c,22cの外周面12a,22aは、ハウジング11に形成した支持孔11aの球面状の内周と噛み合って両者が摺動可能となっている。
また、前記各ジョウアクチュエータ12,22の後端部12b,22bは、スライディングボールと呼ばれる球面状の外周を有する支持部材14,24を介して前記両アクチュエータフランジ15,25の前記支持穴15a,25aに挿入されており、その支持穴15a,25aの球面状の内周と前記支持部材14,24の球面状の外周14a,24aとが噛み合って両者が摺動可能に接続される。その噛み合った部分の前記支持穴15a内周と支持穴25a内周、及び前記支持部材外周14aと支持部材外周24aとは、それぞれ、軸方向同一位置において同一勾配となっている。
前記両アクチュエータフランジ15,25が、前記ドローバ8とともに軸方向へ進退することにより、前記噛み合った支持穴15a,25aの内周と前記支持部材14,24の外周14a,24a同士が摺動し、各ジョウアクチュエータ12,22の後端部12b,22bを揺動中心17,27周りに径方向へと揺動させる。すなわち、ドローバ8が後退することにより、各ジョウアクチュエータ12,22が径方向内側へ揺動し、その各ジョウアクチュエータ12,22の前端内側の把持爪13,23のいずれか一方でワークw外周を把持する。このとき、把持対象となるワークwの種別により、求心用のジョウアクチュエータ12、及び心補償用のジョウアクチュエータ22の二種類の把持機能を使い分けることになるが、両把持機能の説明は、背景技術と同様であるので省略する。
このチャック装置の作用を、長尺状のワークwを加工する実施例である図4に基づいて説明する。この実施例に示すワークは、その一端(ワークw1)と他端(ワークw2)で外径の異なる長尺状ワークwであり、この加工の工程で使用するチャック装置のチャック本体10前方の対側には、前記固定センタ20と同心軸上に配置された別の固定センタ26、及び適宜ワークwの外周を適宜の方位から保持するワークレスト21が設けられている。このチャック本体10と前記対側固定センタ26又はワークレスト21との間に、図4(a)に示すように、前記長尺状ワークwを把持させて加工する。
まず、図4(a)に示すように、ワークの一端w1をチャック本体10の求心用のジョウアクチュエータ12の把持爪13で把持し、ワークwに所定の加工を施す。このとき、ワークwは把持爪13によりやや後方側へ引き込まれて把持され、ストッパ19にその端面が当接して軸方向へ位置決めされる。また、求心機能により、チャック本体10の中心軸6とワークwの軸心とが一致した状態で、ワークwの外周から均等な力で把持されている。この状態において、他方の機能に使用する装置、すなわち、心補償用のジョウアクチュエータ22、及びその把持爪23、固定センタ20等は、そのワークw1に支障しないようになっている(図1に示すワークw1参照)。
その後、図4(b)に示すように、前記ワークwの軸方向の向きを反転させて、ワークの他端w2をチャック本体10の心補償用のジョウアクチュエータ22の把持爪23で把持し、ワークwに、残る所定の加工を施していく。このとき、ワークwは、同じく把持爪23によりやや後方側へ引き込まれて把持され、その端面に形成されたボス穴に前記固定センタ20の先端が挿入されて径方向、及び軸方向へも位置決めされる。また、心補償機能により、その位置決めされた状態、すなわちチャック本体10の中心軸6とそのワークの基準点が一致した状態で、ワークwの外周から均等な力で把持されている。この状態において、他方の機能に使用する装置、すなわち、求心用のジョウアクチュエータ12、及びその把持爪13、ストッパ19等は、そのワークw2に支障しないようになっている(図1に示すワークw2参照)。
このとき、両機能に対応する各ジョウアクチュエータ12,22は、その揺動中心17,27が、図1に示すように、軸方向同一位置(軸方向に直交する同一平面内に位置する)となっており、また、各ジョウアクチュエータ12,22後部が、それぞれ対応する前記両アクチュエータフランジ15,25に接続される部分は、それぞれ、軸方向同一位置において相互に同一勾配となる同一形状球面を介して摺動可能に接続されている。両アクチュエータフランジ15,25は、ドローバ8の進退に対して一体に動いて同一ストロークで進退するので、両ジョウアクチュエータ12,22は、ドローバ8の進退に対して同一の揺動角度となる。揺動角度が統一されているので、二つの把持機能を交互に、又はランダムに使い分ける際の、把持トルクの管理上のメリットが大きい。
このように、ワークwを順次反転させて把持させながら所定の部分を順に加工していく必要のある長尺状ワークの加工工程において、チャック装置を途中で切り替える、あるいは取り替える必要がないので、その加工の一連の工程を単一のチャック装置でスムースに行うことが可能となる。このため、本チャック装置は、工程の単純化、時間短縮にも寄与し得る。また、併せて、このワークwの把持、及び加工の工程において、チャック装置へのワークwの据え付け、取り外し、及び反転の各動作は、ロボット機能を有する装置により自動で行うことができ、そのチャック装置の把持、開放動作と、上記ワークwの据え付け、取り外し、及び反転の各動作を行う装置とを連動させて自動で行うこともできる。このようにすれば、本チャック装置による工程の単純化、時間短縮効果がさらに大きくなる。
なお、この揺動引込式チャック装置を使用したワークの加工方法は、この実施例に限定されることはなく、他の一般的なワークにおいても適用し得るのはいうまでもない。また、チャック装置の他の実施例として、例えば、図5に示す前記ドローバ8と各アクチュエータフランジ15,25との接続方法を採用してもよい。さらに、前後両アクチュエータフランジ15,25の軸方向前後位置関係については、両機能に対応する各ジョウアクチュエータ12,22の揺動が支障しない限りにおいて自由であり、前後反転させてもよい。また、その両アクチュエータフランジ15,25とそれに対応する各ジョウアクチュエータ12,22との接続方法についても、この実施例に限定されず、他の接続方法、例えば、両者が摺動する傾斜平面を介して接続された揺動引込式チャック装置においても本発明を適用し得る。
一実施例の切断側面図 同実施例の正面図 図1の後方アクチュエータフランジの詳細図 ワークを把持する状況を示す説明図 他の実施例の切断側面図 従来例を示し、(a)はセンタライジング(求心)型、(b)はコンペセイティング(心補償)型を示す
符号の説明
1,10 チャック本体
2,12,22 ジョウアクチュエータ
2a,12a,22a 球面
2b,12b,22b 後端部
2c,12c,22c 球状部
3,13,23 把持爪
3a,13a,23a 把持爪先端
4,14,24 スライディングボール(支持部材)
5,15,25 アクチュエータフランジ
5a,15a,25a 支持穴
6 中心軸
7,17,27 回転軸(揺動中心)
8 ドローバ
9 空間
11 ハウジング
16 凹部
18 サポートドローバ
18a 固定ボルト
19 ストッパ
20 固定センタ
21 ワークレスト
26 対側固定センタ
a 隙間
w,w1,w2 ワーク

Claims (6)

  1. チャック本体10の中心軸6上を進退するドローバ8に、アクチュエータフランジをそのドローバ8とともに進退可能に設け、そのチャック本体10の前部に複数のジョウアクチュエータを設け、前記各ジョウアクチュエータは、その後部が前記アクチュエータフランジに接続されて、前記ドローバ8とともに前記アクチュエータフランジが進退することにより前記各ジョウアクチュエータが径方向へ揺動し、その前端内側の把持爪でワーク外周を把持する揺動引込式チャック装置において、
    前記アクチュエータフランジは前記ドローバ8の軸方向に前後二つ設けられ、その前後両アクチュエータフランジ15,25にそれぞれジョウアクチュエータ12,22が等分方位に設けられて、前記一方のアクチュエータフランジ15はドローバ8に対して径方向へ不動に固定され、他方のアクチュエータフランジ25はドローバ8に対して径方向へ可動となっており、
    前記一方のアクチュエータフランジ15に対応するジョウアクチュエータ12の前記把持爪13は、前記他方のアクチュエータフランジ25に対応するジョウアクチュエータ22の把持爪23よりも径方向外側、軸方向前方に配置されるとともに、前記両ジョウアクチュエータ12,22が揺動した際に相互に当たらないようになっていることを特徴とする揺動引込式チャック装置。
  2. 前記チャック本体10の前部に、軸方向前方を向くストッパ19を設け、そのストッパ19は、前記他方のアクチュエータフランジ25に対応する前記ジョウアクチュエータ22の把持爪23よりも軸方向前方に配置されており、前記一方のアクチュエータフランジ15に対応するジョウアクチュエータ12に把持されるワークw1は、そのストッパ19に当接することにより軸方向へ位置決めされることを特徴とする請求項1に記載の揺動引込式チャック装置。
  3. 前記チャック本体10の前部中心軸6上に、軸方向前方へ突出する固定センタ20を設け、その固定センタ20は、前記ストッパ19よりも軸方向後方に配置されており、前記他方のアクチュエータフランジ25に対応するジョウアクチュエータ22に把持されるワークw2は、前記固定センタ20により径方向へ位置決めされて、前記一方のアクチュエータフランジ15に対応するジョウアクチュエータ12及び前記ストッパ19は、その径方向へ位置決めされたワークw2の径方向外側に設けられることを特徴とする請求項2に記載の揺動引込式チャック装置。
  4. 前記ドローバ8の進退に対する前記両ジョウアクチュエータ12,22の前記径方向揺動角度を同一としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の揺動引込式チャック装置。
  5. 前記両アクチュエータフランジ15,25に対応する前記各ジョウアクチュエータ12,22の前記チャック本体10に対する揺動中心17,27は、すべて前記軸方向同一位置に設けられ、前記各アクチュエータフランジ15,25とそれぞれ対応する各ジョウアクチュエータ12,22とは、すべて軸方向同一位置において同一勾配となる球面又は傾斜面を介して接続されることを特徴とする請求項4に記載の揺動引込式チャック装置。
  6. 請求項2乃至5のいずれかに記載の揺動引込式チャック装置を用いたワーク加工方法であって、前記両ワークw1,w2は長尺状を成すワークwの一端と他端であり、前記チャック本体10前方の対側には別の固定センタ26又はワークレスト21が設けられており、そのチャック本体10と前記対側固定センタ26又はワークレスト21との間に前記長尺状ワークwを把持させて加工し、その後、前記長尺状ワークwの軸方向の向きを反転させて把持してその長尺状ワークwを加工することを特徴とするワーク加工方法。
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