JP2006101223A - 前置増幅装置及び前置増幅装置の利得制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明の目的は、利得切替時において出力に発生するノイズが抑制される前置増幅装置を提供することにある。
【解決手段】 前置増幅装置は、反転増幅回路と第1帰還回路と第2帰還回路とバースト区間判定部と利得切替信号生成部とを具備し、利得が制御される。反転増幅回路は、バースト信号が入力される。第1帰還回路は、反転増幅回路の入力ノードと出力ノードとの間に配置される。バースト区間判定部は、反転増幅回路の出力に基づいてバースト信号の継続期間を判定し、バースト信号のオフ時期を示す第1信号を出力する。利得切替信号生成部は、反転増幅回路の出力に基づいてバースト信号の振幅を判定し、振幅が所定の閾値を超えたことを示す第2信号を出力する。第2帰還回路は、第1帰還回路と並列に配置され、位相補償用コンデンサと、第1信号と第2信号とに基づいて開閉が制御されるスイッチとを備える。スイッチの開閉によって前置増幅装置の利得が制御される。
【選択図】 図1
【解決手段】 前置増幅装置は、反転増幅回路と第1帰還回路と第2帰還回路とバースト区間判定部と利得切替信号生成部とを具備し、利得が制御される。反転増幅回路は、バースト信号が入力される。第1帰還回路は、反転増幅回路の入力ノードと出力ノードとの間に配置される。バースト区間判定部は、反転増幅回路の出力に基づいてバースト信号の継続期間を判定し、バースト信号のオフ時期を示す第1信号を出力する。利得切替信号生成部は、反転増幅回路の出力に基づいてバースト信号の振幅を判定し、振幅が所定の閾値を超えたことを示す第2信号を出力する。第2帰還回路は、第1帰還回路と並列に配置され、位相補償用コンデンサと、第1信号と第2信号とに基づいて開閉が制御されるスイッチとを備える。スイッチの開閉によって前置増幅装置の利得が制御される。
【選択図】 図1
Description
本発明は前置増幅装置およびその利得制御方法に関し、特にトランスインピーダンス型の前置増幅装置およびその利得制御方法に関する。
入力信号のレベルに応じて利得を切り替えるトランスインピーダンス型増幅回路を有する利得切替型前置増幅装置は、従来、図2に示されるような構成になっていた。利得切替型前置増幅装置は、反転増幅回路1と帰還抵抗2と位相補償用コンデンサ3と帰還抵抗4と位相補償用コンデンサ5とスイッチ6とを具備する。さらに、利得切替信号生成部20と、バースト区間判定部12とが接続される。
前置増幅装置の入力信号INは、反転増幅回路1に入力され、この接続点をノード51とする。反転増幅回路1の出力は、ノード54に接続され、前置増幅装置の出力信号OUTとなる。ノード51とノード54との間に形成される帰還回路は、抵抗2とコンデンサ3とを含む第1帰還回路と、抵抗4とコンデンサ5とを含む第2帰還回路とからなる。このうち、第2帰還回路の抵抗4とコンデンサ5は、スイッチ6を介して接続され、スイッチ6が開放されると抵抗4とコンデンサ5は、帰還回路から電気的に排除される。
ノード54には、バースト区間判定部12と利得切替信号生成部20とが接続される。バースト区間判定部12の出力は、利得切替信号生成部20に入力される。利得切替信号生成部20の出力である利得切替信号Sは、スイッチ6に入力され、スイッチ6のオン/オフを制御する。
反転増幅回路1は、抵抗2とコンデンサ3とを備える第1帰還回路と、抵抗4とコンデンサ5とを備える第2帰還回路を有する。第2帰還回路がスイッチ6により接続/切断されることにより前置増幅装置の利得が制御される。スイッチ6のオン/オフは、利得切替信号生成部20が生成する利得切替信号Sにより制御される。コンデンサ3、コンデンサ5は、位相補正用コンデンサである。
利得切替信号生成部20は、基準電圧源21とコンパレータ22とフリップフロップ23とを備える。基準電圧源21は、入力信号INが過大入力であるかを判定する閾値を与える。コンパレータ22は、反転増幅回路1の出力信号OUTと基準電圧源21から供給される閾値電圧とを比較する。比較した結果、過大入力であると判定されると、フリップフロップ23をセットする。フリップフロップ23がセットされると、利得切替信号Sはアクティブになり、スイッチ6を閉成させる。スイッチ6が閉成すると、第2帰還回路である抵抗4とコンデンサ5が帰還ループに接続され、利得が下げられる。
バースト区間判定部12は、出力信号OUTを監視し、バースト信号区間を検出する。バースト信号区間が検出されると、バースト信号の終了を以って利得を元に戻すために、バースト区間判定部12はリセット信号Rを利得切替信号生成部20に出力する。リセット信号Rによりフリップフロップ23はリセットされる。フリップフロップ23がリセットされると、利得切替信号Sはスイッチ6を開放して、反転増幅回路1の帰還回路は第1帰還回路のみとなり、利得が上がる。
このように、入力されるバースト信号INの入力レベルに応じて利得の切替が行われ、反転増幅回路1は飽和することなく動作することができる。ここで、入力されるバースト信号INが低レベルのまま長時間持続した場合を図4を参照して説明する。図4(a)は、入力されるバースト信号IN、図4(b)は、第2帰還回路の位相補償用コンデンサ5のスイッチ6側のノード52の状態、図4(c)は、バースト区間判定部12の出力であるリセット信号R、図4(d)は、利得切替信号S、図4(e)は、出力信号OUTを示す。
入力されるバースト信号INの入力レベルが小から大へ変化し、利得切替信号がアクティブになる時、位相補償用コンデンサ5は帰還回路に組み込まれ、位相補償用コンデンサ5への充電が生じる。ところが、入力されるバースト信号INが、長時間にわたり低レベルであると、スイッチ6は開放されたままとなる。したがって、図4(b)に示されるように、リークによって位相補償用コンデンサ5の放電が進む。この状態で図4(a)に示されるように、閾値を越える高いレベルのバースト信号INが入力されると、利得切替信号生成部20は、利得切替信号Sをアクティブにする(図4(d))。利得切替信号Sがアクティブになると、スイッチ6は閉成され、放電が進んだ位相補償用コンデンサ5が、帰還ループに接続される。このとき位相補償用コンデンサ5は、図4(b)に示されるように、充電される。したがって、第2帰還回路のインピーダンスは、過渡的に低下する。即ち、一時的に回路利得が上昇するため、前置増幅装置の出力信号OUTに大きなノイズがのることになる(図4(e))。即ち、利得切替時に前置増幅装置の出力に大きなノイズが発生し、後段の回路に対して影響が起きてしまう問題があった。
特開2003−8362号公報によれば、前置増幅回路に関する技術が開示されている。この前置増幅回路は、回路利得低下時に用いる位相補償用のコンデンサを有する。この前置増幅回路は、予め定めたしきい値より低いレベルのデータ信号が入力された場合には入力されている利得切替信号をローレベルに固定し、しきい値より高いレベルのデータ信号が入力された場合には利得切替信号をハイレベルにする。この技術では、前置増幅回路は、コンデンサを常時充電する回路素子あるいはコンデンサが放電し始めるとこのコンデンサの充電を開始する回路素子を備えることを特徴とする。
また、前置増幅回路は、反転増幅回路、バッファ回路、帰還用の第1および第2の抵抗、コンデンサ、第1のスイッチ素子、第2のスイッチ素子、第3の抵抗を備える。反転増幅回路は、入力されるプリアンプ入力信号を増幅する。バッファ回路は、反転増幅回路の出力をバッファリングする。帰還用の第1および第2の抵抗は、反転増幅回路の利得を切り替える。コンデンサは、反転増幅回路の位相補償を行う。第1のスイッチ素子は、利得切替信号を入力して利得および位相補償切り替えのためのスイッチとして動作し、第2の抵抗を介して反転増幅回路の入力側とバッファ回路の出力側との間に設けられる。第2のスイッチ素子は、反転増幅回路の入力側とコンデンサとの間に設けられる。第3の抵抗は、コンデンサを常時充電するために第2のスイッチ素子に並列接続して設けられる。このような前置増幅回路において、第3の抵抗は、コンデンサが放電し始めると、このコンデンサの充電を開始する第3のスイッチ素子である。
また、特開2001−320253号公報によれば、切替手段を有する前置増幅回路に関する技術が開示されている。前置増幅回路は、増幅手段と、第1及び第2の帰還抵抗と、位相補償コンデンサと、第1及び第2の切替手段とを有する。増幅手段は、入力信号を増幅して出力する。第1及び第2の帰還抵抗は、この増幅手段の入力端子と出力端子との間に互いに並列に接続される。第1の切替手段は、増幅手段と第2の帰還抵抗との接続を切り替える。位相補償コンデンサは、増幅手段の位相を補償する。第2の切替手段は、入力信号が予め決められたしきい値よりも大きなレベルを有するものである場合に位相補償コンデンサを充電する。前置増幅回路は、第1の切替手段による切替によって増幅手段に接続される帰還抵抗を第1及び第2の帰還抵抗または第1の帰還抵抗のみとすることにより、増幅手段の利得を切り替える。この前置増幅回路において、予め決められたタイミングにて前記位相補償コンデンサを充電する第3の切替手段を有することを特徴とする技術が開示されている。また、この前置増幅回路において、第3の切替手段は、入力信号が入力される度ごとに入力されるリセット信号に基づいて位相補償コンデンサを充電することを特徴とする技術も開示されている。
さらに、特開2003−124750号公報によれば、前置増幅回路は、増幅手段と位相補償用コンデンサと利得制御手段とを備える。利得制御手段は、増幅手段への入力信号のレベルが所定しきい値より大の場合に、しきい値以下の場合よりも増幅手段の利得を小に制御する。この前置増幅回路は、利得制御手段が利得を大に制御している状態において、位相補償用コンデンサを充電する充電手段を含むことを特徴とする。この前置増幅回路において、利得制御手段は、入力信号のレベルに応じて利得の切替え制御をなす利得切替信号により動作する。また、充電手段は、利得切替信号が利得を大に切替えることを示している状態において、位相補償用コンデンサを充電するよう構成されている。
また、前置増幅回路は、反転増幅器と、バッファと、第一及び第二の帰還抵抗と、位相補償用コンデンサと、第一のスイッチと、第二のスイッチとを含み、さらに、第三のスイッチと、充電用抵抗とを含むことを特徴とする。反転増幅器は、入力信号を増幅する。バッファは、この反転増幅器の出力をバッアァリングする。第一及び第二の帰還抵抗は、バッファの出力と反転増幅器の入力との間に並列に設けられる。位相補償用コンデンサは、反転増幅器の位相補償をなす。第一のスイッチは、利得切替信号を入力として利得切替えのためのスイッチとして動作すべく第二の抵抗に直列接続される。第二のスイッチは、利得切替信号を入力として位相補償切替えのためのスイッチとして動作すべく位相補償用コンデンサに直列接続される。第三のスイッチは、利得切替信号によりオンオフ制御される。充電用抵抗は、第三のスイッチと位相補償用コンデンサとに直列接続される。この前置増幅回路において、第三のスイッチは、第一及び第二のスイッチがオフの場合にオンとされて位相補償用コンデンサを充電することを特徴とする。さらにこの前置増幅回路において、第三のスイッチと、第一及び第二のスイッチとは相補的にオンオフ制御されるスイッチ素子であることを特徴とする。
本発明の目的は、利得切替時において出力に発生するノイズが抑制される前置増幅装置を提供することにある。
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明の観点では、前置増幅装置は、反転増幅回路(1)と第1帰還回路(2,3)と第2帰還回路(4,5)とバースト区間判定部(12)と利得切替信号生成部(20)とを具備し、利得が制御される。反転増幅回路(1)は、バースト信号が入力される。第1帰還回路(2,3)は、反転増幅回路(1)の入力ノード(51)と出力ノード(54)との間に配置される。バースト区間判定部(12)は、反転増幅回路(1)の出力に基づいてバースト信号の継続期間を判定し、バースト信号のオフ時期を示す第1信号(S2)を出力する。利得切替信号生成部(20)は、反転増幅回路(1)の出力に基づいてバースト信号の振幅を判定し、振幅が所定の閾値を超えたことを示す第2信号(S1)を出力する。第2帰還回路(4,5)は、第1帰還回路(2,3)と並列に配置され、位相補償用コンデンサ(5)と、第1信号(S2)と第2信号(S1)とに基づいて開閉が制御されるスイッチ(6)とを備える。このスイッチ(6)の開閉によって前置増幅装置の利得が制御される。
本発明の前置増幅装置において、第1信号(S2)は、利得切替信号生成部(20)に入力され、利得切替信号生成部(20)によって保持される利得切替状態がリセットされる。利得切替状態はフリップフロップ(23)が保持する。
本発明の前置増幅装置において、第1信号(S2)は、バースト信号間の無信号期間のうちの所定の期間だけアクティブになってスイッチ(6)を閉成する。第2信号(S1)は、反転増幅回路(1)から出力される信号の振幅が所定の閾値を越えたときアクティブになってスイッチ(6)を閉成し、第1信号(S2)がアクティブになるまで継続する。
本発明の他の観点では、前置増幅装置は、反転増幅回路(1)と第1帰還回路(2,3)と第2帰還回路(4,5)とを具備する。反転増幅回路(1)は、バースト信号が入力される。第1帰還回路(2,3)は、反転増幅回路(1)の入力ノード(51)と出力ノード(54)との間に配置される。第2帰還回路(4,5)は、第1帰還回路(2,3)と並列に配置され、第2帰還回路(4,5)を入力ノード(51)と出力ノード(54)との間に接続するスイッチ(6)を備える。スイッチ(6)によって第2帰還回路(4,5)が接続されるのは、バースト信号が終了した後の所定の期間、及び、バースト信号が所定の閾値を超えた時のバースト信号が継続する期間だけである。
本発明の前置増幅装置において、第1帰還回路(2,3)は、少なくとも帰還量を設定する第1抵抗(2)を備える。また、第2帰還回路(4,5)は、帰還量を設定する第1抵抗(2)より抵抗値の小さい第2抵抗(4)と、位相補償用コンデンサ(5)とを備える。スイッチ(6)のオン抵抗値は、第2抵抗(4)の抵抗値より小さい。
また、本発明の他の観点では、前置増幅装置は、反転増幅回路(1)と第1帰還回路(2,3)と第2帰還回路(4,5)とを具備する。反転増幅回路(1)は、バースト信号が入力される。第1帰還回路(2,3)は、反転増幅回路(1)の入力ノード(51)と出力ノード(54)との間に配置される。第2帰還回路(4,5)は、第1帰還回路(2,3)と並列に配置される。第2帰還回路(4,5)は、利得切替信号(S0)により制御されて第2帰還回路(4,5)を入力ノード(51)と出力ノード(54)との間に接続するスイッチ(6)を備える。利得切替信号(S0)は、バースト信号が所定の閾値を超えた時と、バースト信号が入力していない時にアクティブになってスイッチ(6)を閉成する。
本発明の前置増幅装置において、利得切替信号(S0)は、バースト信号が所定の閾値を超えたときは、所定の閾値を超えたバースト信号が終了するまでアクティブが継続する。バースト信号が入力されていないとき、利得切替信号(S0)は、所定の期間だけアクティブになる。
さらに、本発明の他の観点では、前置増幅装置の利得制御方法は、反転増幅回路(1)と、第1帰還回路(2,3)と、第2帰還回路(4,5)とを具備する前置増幅装置の利得制御方法である。反転増幅回路(1)は、バースト信号が入力される。第1帰還回路(2,3)は、反転増幅回路(1)の入力ノード(51)と出力ノード(54)との間に配置される。第2帰還回路(4,5)は、第1帰還回路(2,3)と並列に配置され、位相補償用コンデンサ(5)を備える。前置増幅装置の利得制御方法は、バースト区間判定ステップと利得切替信号生成ステップと利得切替ステップとを備える。バースト区間判定ステップは、反転増幅回路(1)の出力に基づいてバースト信号の継続期間を判定し、バースト信号のオフ時期を示す第1信号を出力する。利得切替信号生成ステップは、反転増幅回路(1)の出力に基づいてバースト信号の振幅を判定し、振幅が所定の閾値を超えたことを示す第2信号を出力する。利得切替ステップは、第1信号(S2)と第2信号(S1)とに基づいて、第2帰還回路(4,5)を接続・切断して利得を制御する。
本発明の前置増幅装置の利得制御方法において、利得切替信号生成ステップは、第1信号(S2)を入力し、利得切替状態をリセットする。
本発明の前置増幅装置の利得制御方法において、利得切替ステップは、第1信号(S2)と第2信号(S1)との少なくとも一方がアクティブのとき、第2帰還回路(4,5)を接続して利得を下げる。第1信号(S2)は、バースト信号間の無信号期間のうちの所定の期間だけアクティブになる。第2信号(S1)は、反転増幅回路(1)から出力される信号の振幅が所定の閾値を越えたときアクティブになり、第1信号(S2)がアクティブになるまで継続する。
本発明によれば、利得切替時において出力に発生するノイズが抑制される前置増幅装置を提供することができる。
図1及び図3を参照して、本発明を実施するための最良の形態について説明する。本発明の入力信号のレベルに応じて利得を切り替えるトランスインピーダンス型増幅回路を有する利得切替型前置増幅装置は、図1に示されるように、反転増幅回路1と、帰還抵抗2と位相補償用コンデンサ3と帰還抵抗4と位相補償用コンデンサ5とスイッチ6とを具備する。さらに、利得切替信号生成部20と、バースト区間判定部12と、論理和回路25が接続される。スイッチ6は、MOSトランジスタなどのスイッチ機能を有する素子であればよく、リレー等が用いられてもよい。
前置増幅装置の入力信号INは、反転増幅回路1に入力され、この接続点をノード51とする。反転増幅回路1の出力は、ノード54に接続され、前置増幅装置の出力信号OUTとなる。ノード51とノード54との間に形成される帰還回路は、帰還抵抗2と位相補償用コンデンサ3とを含む第1帰還回路と、帰還抵抗4と位相補償用コンデンサ5とを含む第2帰還回路とからなる。このうち、第2帰還回路の抵抗4とコンデンサ5は、スイッチ6を介して接続され、スイッチ6が開放されると抵抗4とコンデンサ5は、帰還回路から電気的に排除される。
ノード54には、バースト区間判定部12と利得切替信号生成部20とが接続される。バースト区間判定部12の出力S2は、利得切替信号生成部20に入力されるとともに、論理和回路25に入力される。利得切替信号生成部20の出力S1は、論理和回路25に入力される。論理和回路25から出力される利得切替信号Sは、スイッチ6に入力され、スイッチ6のオン/オフを制御する。
反転増幅回路1は、抵抗2とコンデンサ3とを備える第1帰還回路と、抵抗4とコンデンサ5とを備える第2帰還回路を有し、利得が制御される。即ち、スイッチ6により第2帰還回路が接続/切断され、前置増幅装置の利得が制御される。スイッチ6のオン/オフは、利得切替信号生成部20が生成する利得切替信号Sにより制御される。スイッチ6のオン状態の抵抗値は、抵抗4の抵抗値に比べて極めて小さい。即ち、(抵抗4の抵抗値)>>(スイッチ6のオン抵抗)であり、スイッチ6が閉成された時の抵抗値は、ほぼ抵抗4の抵抗値になる。また、抵抗2の抵抗値と抵抗4の抵抗値との関係は、(抵抗2の抵抗値)>>(抵抗4の抵抗値)になっている。したがって、スイッチ6がオン状態になって抵抗4が帰還ループに加わると、その帰還ループの抵抗値は、ほぼ抵抗4の抵抗値となる。コンデンサ3、コンデンサ5は、位相補正用コンデンサである。
スイッチ6は、オンまたはオフの2状態で動作させるため、抵抗4の抵抗値とコンデンサ5の容量値は、スイッチ6がオン状態での所望の利得が得られるように設定される。このとき、(抵抗4の抵抗値)>>(スイッチ6のオン抵抗)であるからスイッチ6のオン抵抗は無視でき、抵抗4の抵抗値とコンデンサ5の容量値の選択範囲は広がる。
利得切替信号生成部20は、基準電圧源21とコンパレータ22とフリップフロップ23とを備える。基準電圧源21は、入力信号INが過大入力であるかを判定する閾値を与える。コンパレータ22は、反転増幅回路1の出力信号OUTと基準電圧源21から供給される閾値電圧とを比較する。比較した結果、過大入力であると判定されると、フリップフロップ23をセットする。フリップフロップ23がセットされると、利得切替信号S1がアクティブになる。このフリップフロップ23は、バースト区間判定部12の出力信号S2によってリセットされる。
バースト区間判定部12は、出力信号OUTを監視し、バースト信号区間を検出する。バースト信号区間が検出されると、バースト区間判定部12はバースト信号の終了を以ってリセット信号S2を利得切替信号生成部20と倫理和回路25とに出力する。リセット信号S2によりフリップフロップ23はリセットされる。
論理和回路25は、過大入力が検出されたときにアクティブになる信号S1と、バースト信号の終了時にアクティブになる信号S2との論利和信号を利得切替信号S0としてスイッチ6に出力する。即ち、過大入力が検出されたときと、バースト信号が終了したときに、利得切替信号S0はアクティブになり、スイッチ6が閉成される。スイッチ6の閉成により第2帰還回路の抵抗4とコンデンサ5が帰還ループに加わり、利得が下がることになる。
このように、入力されるバースト信号INの入力レベルに応じて利得の切替が行われ、反転増幅回路1は飽和することなく動作することができる。また、バースト信号の終了毎にコンデンサ5が帰還ループに接続されるため、放電状態が長時間継続することが無くなる。
図3を参照して動作を説明する。図3(a)は、入力されるバースト信号IN、図3(b)は、第2帰還回路の位相補償用コンデンサ5のスイッチ6側のノード52の状態、図3(c)は、バースト区間判定部12の出力信号S2、図3(d)は、利得切替信号生成部20の出力信号S1、図3(e)は、出力信号OUTを示す。
図3(a)に示されるように、入力信号INは、バースト状の信号である。バースト区間判定部12は、図3(c)に示されるように、そのバースト信号の終了毎にリセット信号S2を出力する。このリセット信号S2により利得切替信号生成部20で利得切替信号を保持するフリップフロップ23がリセットされる。これにより、フリップフロップ23は、バースト信号の始まりでは通常の利得を指示するように動作することになる。
図3(a)に示されるように、閾値レベルに達しないレベルのバースト信号が入力された後に、閾値レベルを超える入力があると、利得切替信号生成部20のフリップフロップ23がセットされ、利得切替信号S1がアクティブになる。利得切替信号S1がアクティブになると、第2帰還回路が帰還ループに加わって、利得が低下し、反転増幅回路1は飽和することなく閾値を越えるレベルの入力を増幅する。この結果、前置増幅装置は飽和せずに線形性が保たれる。
バースト信号の終了時点でリセット信号S2がアクティブになるため、論理和回路25から出力される利得切替信号S0は、リセット信号S2に伴ってアクティブになる。利得切替信号S0が短時間アクティブになって帰還ループに第2帰還回路が接続されると、図3(b)に示されるように、コンデンサ5はそのたびに充電される。したがって、閾値に達しないレベルのバースト信号が継続していた後であっても、コンデンサ5は充電されているため、急激な充電は発生しない。すなわち、従来の回路で発生していたノイズは本発明によれば生じることは無くなる。
また、スイッチ6にMOSトランジスタ等を用いて、小信号入力時にスイッチ6を完全なオフ状態にせずにコンデンサ5の充電を行っても同様の効果を得ることはできる。しかし、そのとき動作している第1帰還回路にコンデンサ5の容量が影響を与えないようにスイッチのオン抵抗に対応するコンデンサ5の容量値を設定する必要があり、回路設計時の制約条件となる。本発明において、スイッチ6は、オン/オフの2状態で使用され、スイッチ6のオン抵抗を無視できるため、設定値の制約条件は少なくなる。
このように、本発明によれば、バースト信号間において位相補償用コンデンサに充電が行われるようになる。その結果、長時間小レベル信号入力、即ち前置増幅装置利得が大きい状態が続いた後の大レベル信号入力(前置増幅装置の利得小の状態になる信号入力)時に、位相補償用コンデンサの放電に起因する位相補償用コンデンサへの大電流引き込み現象が発生しない。そのため、大入力信号入力時の前置増幅装置の出力に発生するノイズを抑制することができる。
1 反転増幅回路
2、4 帰還抵抗
3、5 位相補償用コンデンサ
6 スイッチ
12 バースト区間判定部
20 利得切替信号生成部
21 基準電圧源
22 コンパレータ
23 フリップフロップ
25 論理和回路
2、4 帰還抵抗
3、5 位相補償用コンデンサ
6 スイッチ
12 バースト区間判定部
20 利得切替信号生成部
21 基準電圧源
22 コンパレータ
23 フリップフロップ
25 論理和回路
Claims (10)
- バースト信号が入力される反転増幅回路と、
前記反転増幅回路の入力ノードと出力ノードとの間に配置される第1帰還回路と、
前記第1帰還回路と並列に配置される第2帰還回路と、
前記反転増幅回路の出力に基づいて前記バースト信号の継続期間を判定し、前記バースト信号のオフ時期を示す第1信号を出力するバースト区間判定部と、
前記反転増幅回路の出力に基づいて前記バースト信号の振幅を判定し、前記振幅が所定の閾値を超えたことを示す第2信号を出力する利得切替信号生成部と
を具備し、
前記第2帰還回路は、
位相補償用コンデンサと、
前記第1信号と前記第2信号とに基づいて開閉が制御されるスイッチと
を備え、
前記スイッチの開閉によって利得が制御される前置増幅装置。 - 前記第1信号は、前記利得切替信号生成部に入力され、
前記利得切替信号生成部によって保持される利得切替状態がリセットされる
請求項1に記載の前置増幅装置。 - 前記第1信号は、前記バースト信号間の無信号期間のうちの所定の期間だけアクティブになって前記スイッチを閉成し、
前記第2信号は、前記反転増幅回路から出力される信号の振幅が所定の閾値を越えたときアクティブになって前記スイッチを閉成し、前記第1信号がアクティブになるまで継続する
請求項1または請求項2に記載の前置増幅装置。 - バースト信号が入力される反転増幅回路と、
前記反転増幅回路の入力ノードと出力ノードとの間に配置される第1帰還回路と、
前記第1帰還回路と並列に配置される第2帰還回路と、
を具備し、
前記第2帰還回路は、
前記バースト信号が終了した後の所定の期間、及び、前記バースト信号が所定の閾値を超えた時の前記バースト信号が継続する期間だけ、前記第2帰還回路を前記入力ノードと前記出力ノードとの間に接続するスイッチを備える
前置増幅装置。 - 前記第1帰還回路は、
少なくとも帰還量を設定する第1抵抗を備え、
前記第2帰還回路は、
帰還量を設定する前記第1抵抗より抵抗値の小さい第2抵抗と、
位相補償用コンデンサとを備え、
前記スイッチのオン抵抗値は、前記第2抵抗の抵抗値より小さい
請求項4に記載の前置増幅装置。 - バースト信号が入力される反転増幅回路と、
前記反転増幅回路の入力ノードと出力ノードとの間に配置される第1帰還回路と、
前記第1帰還回路と並列に配置される第2帰還回路と、
を具備し、
前記第2帰還回路は、利得切替信号により制御されて前記第2帰還回路を前記入力ノードと前記出力ノードとの間に接続するスイッチを備え、
前記利得切替信号は、
前記バースト信号が所定の閾値を超えた時と、前記バースト信号が入力していない時にアクティブになって前記スイッチを閉成する
前置増幅装置。 - 前記利得切替信号は、
前記バースト信号が所定の閾値を超えたときは、前記所定の閾値を超えた前記バースト信号が終了するまでアクティブが継続し、
前記バースト信号が入力されていないときは、所定の期間だけアクティブになる
請求項6に記載の前置増幅装置。 - バースト信号が入力される反転増幅回路と、
前記反転増幅回路の入力ノードと出力ノードとの間に配置される第1帰還回路と、
前記第1帰還回路と並列に配置され、位相補償用コンデンサを備える第2帰還回路と
を具備する前置増幅装置の利得制御方法であって、
前記反転増幅回路の出力に基づいて前記バースト信号の継続期間を判定し、前記バースト信号のオフ時期を示す第1信号を出力するバースト区間判定ステップと、
前記反転増幅回路の出力に基づいて前記バースト信号の振幅を判定し、前記振幅が所定の閾値を超えたことを示す第2信号を出力する利得切替信号生成ステップと、
前記第1信号と前記第2信号とに基づいて、前記第2帰還回路を接続・切断して利得を制御する利得切替ステップと
を備える前置増幅装置の利得制御方法。 - 前記利得切替信号生成ステップは、前記第1信号を入力し、利得切替状態をリセットする
請求項8に記載の前置増幅装置の利得制御方法。 - 前記利得切替ステップは、
前記バースト信号間の無信号期間のうちの所定の期間だけアクティブになる前記第1信号と、
前記反転増幅回路から出力される信号の振幅が所定の閾値を越えたときアクティブになり、前記第1信号がアクティブになるまで継続する前記第2信号と
の少なくとも一方がアクティブのとき、前記第2帰還回路を接続して利得を下げる
請求項8または請求項9に記載の前置増幅装置の利得制御方法。
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---|---|---|---|
JP2004285206A JP2006101223A (ja) | 2004-09-29 | 2004-09-29 | 前置増幅装置及び前置増幅装置の利得制御方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007235557A (ja) * | 2006-03-01 | 2007-09-13 | Yokogawa Electric Corp | 電流電圧変換回路、光電変換装置、光信号測定装置および電流電圧変換方法 |
WO2009153892A1 (ja) | 2008-06-17 | 2009-12-23 | 住友電気工業株式会社 | ゲイン制御を行なう増幅器および光モジュール |
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2004
- 2004-09-29 JP JP2004285206A patent/JP2006101223A/ja not_active Withdrawn
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