JP2006100709A - 半田付着方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 無鉛半田の半田付着方法により「銅食われ」現象を抑制する。
【解決手段】 リード線1と、リード線1を浸漬する無鉛半田10を有する無鉛半田槽11と、無鉛半田槽11を加熱する手段とを備え、加熱した無鉛半田槽11にリード線1を浸漬してリード線1を無鉛半田10に付着するリード線1の半田付着方法において、リード線1の半田付着箇所の銅芯2を露出させた後、無鉛半田槽11の無鉛半田10に銅芯2を水平に浸漬させ、且つ水平方向にスライドさせることで、リード線1の銅芯2を無鉛半田付着させる。
【選択図】図5
【解決手段】 リード線1と、リード線1を浸漬する無鉛半田10を有する無鉛半田槽11と、無鉛半田槽11を加熱する手段とを備え、加熱した無鉛半田槽11にリード線1を浸漬してリード線1を無鉛半田10に付着するリード線1の半田付着方法において、リード線1の半田付着箇所の銅芯2を露出させた後、無鉛半田槽11の無鉛半田10に銅芯2を水平に浸漬させ、且つ水平方向にスライドさせることで、リード線1の銅芯2を無鉛半田付着させる。
【選択図】図5
Description
本発明は、リード線の半田付着方法に関するものである。
これまでは、リード線の半田付着方法として主に有鉛半田(例えば、Sn−55PB(H45Aとも言う))を用いた半田付着方法が一般的であった。しかし近年、環境等への悪影響を配慮して有鉛半田による半田付着方法から無鉛半田(以下、鉛フリーと呼ぶ)による半田付着方法が主流となってきた。これは、有鉛半田が主に人体に悪影響を与える鉛(Pb)を使用しているためであり、これらの有鉛半田を用いた製品が破棄埋め立てられことによって、それらの鉛(Pb)が地中に溶出する等により、人体や環境に与える影響を懸念したものである。
そこで、このような有害な有鉛半田を利用することをやめ、鉛フリーによる様々な半田付着方法が実施されてきた。鉛フリーによる無鉛半田は、例えばSn−0.7Cu,Sn−3Ag−0.5Cuなどが挙げられ、その材質の大部分は錫(Sn)である。
図1は、以下の特許文献1に示す鉛フリーによる半田付着方法を示す断面図(ディップ方式)である。部品J1は、その端子J2とからげ部分J5(巻芯J3に巻回された絶縁被覆導線J4の端末J4aが端子J2に巻回して形成)を、350〜420度に加熱した無鉛半田槽J6に垂直に挿入し、無鉛半田J7に浸漬する方法によって、端子J2とからげ部分J5を半田付着するものである。
しかしながら、無鉛半田槽J6の中へ垂直に挿入し、無鉛半田J7に浸漬するこのような半田付着方法(ディップ方式)では、付着した半田に銅(Cu)が溶け出す所謂「銅食われ」現象が生じ、細い導線などでは半田付着箇所の線径先端付近が細くなり、やがて断線が生じるという問題があった。例えば、銅クラッドアルミ線(CCAW)は、「銅食われ」現象によって銅の層が無くなると、アルミ層に半田が接触し、電食が起こる可能性がある。また、線径の細い導線(φ0.10以下)を半田付けした場合は、「銅食われ」現象によって形成品に断線が生じるという問題もあった。
このような「銅食われ」は、錫(Sn)が多く含まれるほど進行が速く、また高温(概ね400度以上)になるほど、同様に進行が速くなるという特徴を持つ。仮に、この「銅食われ」現象をできる限り防ぐために、半田の錫(Sn)の量を減らし、銅(Cu)の量を増加させること(例えば、Sn−0.5Ag−2Cuの半田を利用)も考えられるが、銅(Cu)の重量%が増加することで半田の融点が上昇する。すなわち、このような無鉛半田槽を用いた半田付着方法による加熱では、その加熱温度を350度以下で行うことが実質不可能であり、逆に400度位の高温での半田付着は銅食われを促進するという欠点があった。
図2は、図1に示すディップ方式により、加熱温度400度における様々な半田の「銅食われ」現象について、様々な半田による銅食われの減少変化率を比較した図である。これらは、線径が等しい(例えば、φ0.8mm)3本の導線に対して、図1に示すディップ方式の半田付着方法により半田付けしたものである。このように、400度の高温状態では、Sn−0.5Ag−2Cuのように錫の量を減らし、銅の重量%を増大させた半田を利用すると約27%の「銅食われ」現象が起きる。また、錫の量を更に減少させた有鉛半田のH45Aや鉛フリーのSn−4Cu+Niを利用した場合でも、同図に示すように約8%程度の「銅食われ」が生じる。このような「銅食われ」現象は、形成品に断線を防止するためにも、少なくとも元の線径に対して5%以下に抑えることが必要であると言える。
したがって、図1に示すディップ方式の半田付着方法では、無鉛半田槽J6の加熱温度を350〜420度に設定し、浸漬時間を調整することで半田付着を行ってきたが、浸漬時間が適切な時間よりも短時間すぎると付着した半田が重力により垂れてしまい充分な半田付着とならず、また浸漬時間が適切な時間よりも長くなってしまうと、充分な半田付着が可能とはなるが、上述した「銅食われ」現象が進行し、線径に対して5%以上の銅食われが生じ、これらの半田箇所が断線する可能性が高くなり、適切な半田付着を行うことが困難であった。
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、鉛フリーの無鉛半田を用いてリード線を半田付着することでもリード線の線径を十分維持でき、所謂「銅食われ」現象による断線を抑制できること、等が本発明の目的である。
このような目的を達成するために、本発明によるリード線の半田付着方法は、以下の独立請求項に係る構成を少なくとも具備するものである。
[請求項1]リード線と、該リード線を浸漬する無鉛半田を有する無鉛半田槽と、該無鉛半田槽を加熱する手段とを備え、加熱した前記無鉛半田槽に前記リード線を浸漬して前記リード線を無鉛半田付着するリード線の半田付着方法において、前記リード線の半田付着箇所の銅芯を露出させた後、前記無鉛半田槽の無鉛半田に前記銅芯を水平に浸漬させ、且つ該水平方向にスライドさせることで、前記銅芯を無鉛半田付着させることを特徴とするリード線の半田付着方法。
本発明は、絶縁被膜導線などのリード線の半田付着方法に関し、特にスピーカ装置のボイスコイルリード線の予備半田付着方法について示したものである。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図3(a)〜(c)は、リード線1(銅芯2を保護した絶縁被膜3を備える導線)に半田付着を行う方法を示した図である。
図3(a)に示すように、中心に銅芯2を備え、そしてこれら周囲を保護した絶縁被膜3を有するリード線1を用意する。そして、図3(b)に示すように、リード線1の一端部の絶縁被膜3を除去し、銅芯2の端部2Aを露出させる(絶縁被膜3の残余を絶縁被膜3Aとする。)そして、図3(c)に示すように、銅芯2の端部2Aの表面にフラックスSを付着させて、銅芯2の端部2Bを形成する。ここで、フラックスSは、半田付着を円滑に行うためペースト状の素材であり、その種類や量等に制限はない。そして、その付着方法についても、特に制限はないものの露出した銅芯の端部2Aに対して、押圧捻回して(例えば、機械的に端部2Aの表面を擦りながら)付着させることが好ましい。
次に、図4に示すように、鉛フリーの無鉛半田10(Sn95重量%以上、Cu2重量%以下で、例えばSn−0.7Cu, Sn−3Ag−0.5Cu等)を充填した無鉛半田槽11を用意し、無鉛半田槽11を240度〜360度に加熱する。このとき、無鉛半田11のぬれ性を考慮して、260度〜330度の範囲で温度設定することが好ましい。
ここで、無鉛半田10表面が表面張力により無鉛半田槽11の縁からやや盛り上がるような無鉛半田表面の無鉛半田上部領域10Aを有するように形成する。一例を示すならば、無鉛半田槽11を形成する2つの壁面11A,11B(露出した無鉛半田上部領域10Aに対して垂直に位置する2つの壁面)の距離Lが0.5〜1.0cm程度と非常に短くなるような無鉛半田槽11を用いることで、無鉛半田10表面が表面張力により盛り上がり無鉛半田上部領域10Aとなる。
そして、同図に示すように、このように形成した無鉛半田上部領域10Aに対して、図3(c)に示す銅芯2の端部2Bの根元(絶縁被膜3Aの端部と隣接)に浸漬する。
図5(a)〜(c)は、図4の無鉛半田槽11の無鉛半田上部領域10Aに、図3(c)に示す銅芯2Bを露出したリード線3Aを浸漬している状態を示す説明図であり、図4の上方から見た平面図である。
この同図(a)〜(c)は、無鉛半田槽11の無鉛半田上部領域10Aにリード線3Aの端部露出した銅芯2Bの根元を水平に浸漬させ、且つ水平方向(同図中の矢印方向で銅芯2Bの端部と逆方向)に素早くスライドさせるものである。ここで、リード線3Aを配置、移動させる方法に特に制限はなく、銅芯2Bの根元位置に無鉛半田上部領域10Aを適切に浸漬させ、且つ水平方向に素早くスライドさせるものであればよい。
具体的に述べると、図5(a)に示すように、無鉛半田上部領域10Aの端部と銅芯2Bの根元を一致させ、銅芯2Bとリード線3Aとの境界付近の銅芯2Bが必ず無鉛半田上部領域10Aにより、半田付着されるように配置する。
次に、図5(b)に示すように、リード線3Aを水平方向に移動させ、銅芯2Bを根元から順次無鉛半田付着させる。そして、図5(c)に示すように、銅芯を無鉛半田上部領域10Aから完全に引き抜くようにスライドさせて、無鉛半田の銅芯2Cを形成する。これにより、リード線3Aの端部から導出した銅芯2の表面は完全に無鉛半田付着される。
図6(a),(b)は、線径が等しい(例えば、φ0.8mm)3本の導線に対して、図3〜図5に示す半田付着方法により、これらの導線に半田付着を行い、加熱温度別に「銅食われ」現象の変化率を求め、それらの結果を表示して比較した図である。ここで、半田は、一般的に鉛フリーの無鉛半田(Sn−0.7CuやSn−3Ag−0.5Cu等)を用いた。
同図に示すように熱温度が240度〜360度の範囲では、銅食われによる減少変化率は5%以下となる。特に、240度〜300度の範囲では、銅食われによる減少変化率は1.0%以下となり、加熱温度が320度〜330度の範囲では、1.0〜2.0%の減少変化率となる。
このように、図3〜図5に示す半田付着方法により鉛フリーの半田付着を行うことで、加熱温度が360度以下では、銅食われによる導線の線径の減少変化率が5%以下となり、「銅食われ」現象は抑制できる。特に、加熱温度が240度〜330度の範囲では、銅食われによる減少変化率が2%以下となり、銅食われを極端に抑制でき、導線の断線を防止できる。
以上より、本発明の実施形態によると、鉛フリーの無鉛半田を用いてリード線を半田付着することでもリード線の線径を十分維持でき、所謂「銅食われ」現象による断線を抑制できる。
1 リード線
2 銅芯
2A,2B,2C 銅芯の端部
3,3A 絶縁被膜
10 無鉛半田
10A 無鉛半田上部領域
11 無鉛半田槽
2 銅芯
2A,2B,2C 銅芯の端部
3,3A 絶縁被膜
10 無鉛半田
10A 無鉛半田上部領域
11 無鉛半田槽
Claims (4)
- リード線と、該リード線を浸漬する無鉛半田を有する無鉛半田槽と、該無鉛半田槽を加熱する手段とを備え、加熱した前記無鉛半田槽に前記リード線を浸漬して前記リード線を無鉛半田付着するリード線の半田付着方法において、
前記リード線の半田付着箇所の銅芯を露出させた後、前記無鉛半田槽の無鉛半田に前記銅芯を水平に浸漬させ、且つ該水平方向にスライドさせることで、前記銅芯を無鉛半田付着させることを特徴とするリード線の半田付着方法。 - 前記銅芯を前記無鉛半田に水平に浸漬させる際に、前記無鉛半田槽の上面から突出した無鉛半田上部領域に前記銅芯を浸漬させることを特徴とする請求項1に記載のリード線の半田付着方法。
- 前記銅芯を前記無鉛半田に水平に浸漬させる際に、前記リード線の銅芯露出箇所にフラックスを付着させたことを特徴とする請求項1又は2に記載のリード線の半田付着方法。
- 前記無鉛半田槽を加熱する手段の加熱温度が、240〜330度であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のリード線の半田付着方法。
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