まず、本実施例1に係るサービス実績認証の概念について説明する。本実施例1に示すサービス実績認証を行う介護認証センターサーバは、介護師(介護を行う者)、被介護者(介護を受ける者)、介護師が被介護者を介護した場所、介護師が被介護者に介護を行った時刻および介護師が被介護者に対して行ったサービス内容を、介護師を経由せずに取得し、認証・管理することで、介護師の介護サービスに係る不正申請を防止すると共に、被介護者に関する介護報告・実績報告作業などの効率化を図る。
次に、本実施例1に係るサービス実績認証システムのシステム構成について説明する。図1は、本実施例1に係るサービス実績認証システムのシステム構成を示すブロック図である。同図に示すように、このサービス実績認証システムは、介護認証センターサーバ100、介護サービス業務サーバ200、自治体サーバ300、介護師支援端末装置400、介護師特定タグ500、被介護者特定タグ600および被介護者位置特定タグから構成される。
なお、ここでは説明の便宜上、一台の介護師支援端末装置400のみを示したが、このサービス実績認証システムは、ネットワーク50を介して任意の台数の介護師支援端末装置と接続される。
介護認証センターサーバ100は、ネットワーク50を介して介護師支援端末装置400から、介護師特定ID(Identification)と、介護師認証データと、被介護者特定IDと、被介護者認証データと、被介護者位置特定IDと、剥離検知情報と、サービス内容特定情報とを取得し、該取得した情報を基にして、介護師が行った介護サービスの実績を認証し、管理する装置である。
ここで、介護師特定IDは、介護師を特定するための情報であり、介護師認証データは、介護師のパスワード、顔写真または指紋などの情報である。被介護者特定IDは、被介護者を特定するための情報であり、被介護者認証データは、被介護者のパスワード、顔写真または指紋などの情報である。
被介護者位置特定IDは、被介護者が介護師によって介護を受けた位置を特定するための情報であり、剥離検知情報は、被介護者位置特定タグが、貼付された場所から剥離しているか否かの情報であり、サービス内容特定情報は、介護師が被介護者に対して行ったサービス内容を特定するための情報である。
なお、介護認証センターサーバ100は、認証した介護師の介護サービスの実績に係る情報(以下、介護実績情報と表記する)を介護サービス業者サーバ200に通知する。
介護サービス業者サーバ200は、介護認証センターサーバ100から介護実績情報を受信し、受信した介護実績情報を基に帳票データを作成し、作成した帳票データを自治体サーバ300に送信する装置である。
自治体サーバ300は、介護サービス業者サーバ200から介護実績情報に係る帳票データを受信し、受信した帳票データを管理する装置である。
介護師支援端末装置400はリーダライタなどを利用して、介護師特定タグ500、被介護者特定タグ600および被介護者位置特定タグ700からそれぞれ介護師特定ID、被介護者特定IDおよび被介護者位置特定IDを取得し、各タグから取得した情報と、外部から入力される介護師認証データと、被介護者認証データと、サービス内容特定情報とを、ネットワーク50を介して介護認証センターサーバに送信する装置である。
なお、介護師支援端末装置400が、介護師認証データおよび被介護者認証データとして顔写真や指紋などを取得する場合には、図示しないカメラや指紋読み取り装置などを利用して取得する。
また、介護師支援端末装置400は、被介護者ヘッド60、浴槽70および車椅子80などに貼付された被介護者位置特定タグ700が剥離しているか否かを検知し、被介護者位置特定タグ700が剥離している場合には、剥離検知情報を介護認証センターサーバ100に送信する。
一方、被介護者位置特定タグ700が貼付された場所から剥離していない場合には、介護師支援端末装置400は、剥離検知情報を介護認証センターサーバ100に送信しない。なお、本実施例では一例として、被介護者位置特定タグ700が剥離している場合にのみ剥離検知情報を介護認証センターサーバ100に送信することとしたが、被介護者位置特定タグ700が剥離していない場合にも、剥離していない旨の情報を介護認証センターサーバ100に送信してもよい。
介護師特定タグ500は、介護師特定IDを保持するIC(Integrated Circuit)タグであり、介護師が所有するカードなどに貼付されている。被介護者特定タグ600は、被介護者特定IDを保持するICタグであり、被介護者が所有するカードなどに貼付されている。
被介護者位置特定タグ700は、被介護者位置特定IDを保持するICタグであり、被介護者ベッド60、浴槽70および車椅子80などに貼付されている。また、被介護者位置特定タグ700は、剥離検知シールと連携しており、介護師支援端末装置400は、被介護者位置特定タグ700が貼付された場所から剥離しているか否かを検知することが出来る。
なお、本実施例では、介護師支援端末装置400を利用して介護師特定タグ500、被介護者特定タグ600および被介護者位置特定タグ700に保持された情報を取得したが、被介護者ベッド60などに端末装置などを設置して、各タグに保持された情報を取得し、ネットワーク50を介して介護認証センターサーバ100に送信しても良い。
次に、本実施例に係るサービス実績認証システムの運用イメージについて説明する。図2−1および図2−2は、本実施例1に係るサービス実績認証システムの運用イメージを説明する説明図である。同図に示すように、ログイン時には、介護師支援端末装置400が、介護師特定タグ500から介護師特定IDを読み取り、介護師がパスワード(または顔写真や指紋などのバイオ認証データ)を介護師支援端末装置400に入力する。
そして、介護師支援端末装置400は、介護師特定IDとパスワードとを含んだ情報を、介護認証センターサーバ100に送信し、介護認証センターサーバ100は、介護師の情報を基にして、介護師特定IDとパスワードとが適切であると判断した場合に、介護師支援端末装置400に対するログインを許可する。
介護準備時には、介護師が介護師支援端末装置400に対して読み取り操作を行い、介護師支援端末装置400が、被介護者特定タグ600および被介護者位置特定タグ700から被介護者特定ID、被介護者位置特定IDおよび剥離検知情報などを読み取り、読み取った情報を介護認証センターサーバ100に送信する。
そして、介護認証センターサーバ100は、被介護者の情報、介護予定の情報を基にして、被介護者特定IDおよび被介護者位置特定IDが適切か否かを判定し、各特定IDが適切であり且つ、剥離検知情報を受信していない場合に、介護作業の開始を許可すると共に、介護実績情報を記憶した記憶部の情報を更新する。
介護作業時には、介護師は、被介護者に介護サービスを実施し、介護サービス実績に係る情報を介護師支援端末装置400に入力し、介護師支援端末装置400は、介護サービス実績情報を介護認証センターサーバ100に送信する。
そして、介護認証センターサーバ100は、介護サービス実績情報を受信し、受信した介護実績情報を基に、介護実績情報を記憶した記憶部の情報を更新する。
介護内容確認時には、介護師支援端末装置400が被介護者のパスワード(または顔写真や指紋などのバイオ認証データ)を取得し、取得した被介護者のパスワードを介護認証センターサーバ100に送信する。
そして、介護認証センターサーバ100は、被介護者のパスワードを受信し、受信したパスワードが適切である場合にのみ、介護実施の内容を受付け、終了通知を介護師支援端末装置400に送信する。また、介護認証センターサーバ100は、介護実績情報を記憶した記憶部の情報を更新する。
帳票出力時には、介護認証センターサーバ100は、介護実績情報を基にして、介護実績情報を各自治体や企業ごとに分類し、分類した介護実績情報を介護サービス業者サーバ200に送信する。介護サービス業者サーバ200は、分類された各介護実績情報を基にして、各自治体や企業の帳票データを作成し、作成した帳票データを自治体サーバ300に送信する。
次に、図1に示した介護認証センターサーバ100の構成について説明する。図3は、図1に示した介護認証センターサーバ100の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、この介護認証センターサーバ100は、制御部110と、インターフェース部120と、被介護者情報記憶部130と、介護師情報記憶部140と、介護予定情報記憶部150と、介護実績情報記憶部160と、判定処理部170と、サービス管理処理部180と、実績登録処理部190とを有する。
制御部110は、介護認証センターサーバ100全体を制御する処理部であり、インターフェース部120は、所定のプロトコルを用いて介護サービス業者サーバ200および介護師支援端末装置400と通信を行う処理部である。
被介護者情報記憶部130は、被介護者ID、被介護者の名前、被介護者認証データ、被介護者の住所、被介護者の年齢、被介護者を介護する場所、被介護者の病名および介護の困難さを示す介護度に係る情報を記憶する記憶部である。
図4は、被介護者情報記憶部130のデータ構造の一例を示す図である。図4に示すように、この被介護者情報記憶部130は、「被介護者ID」と、「名前」と、「被介護者認証データ」と、「住所」と、「年齢」と、「介護場所」と、「病名」と、「介護度」とからなる。
また、図4に示すように、被介護者ID「1234」に対する名前が「AA」であり、被介護者認証データが「○○○○」であり、住所が「○×」でり、年齢が「56」であり、介護場所が「A」であり、病名が「△□□」であり、介護度が「レベル1」である。
また、被介護者ID「1235」に対する名前が「BB」であり、被介護者認証データが「××××」であり、住所が「×○」でり、年齢が「65」であり、介護場所が「B」であり、病名が「□△□」であり、介護度が「レベル2」である。
また、被介護者ID「1236」に対する名前が「CC」であり、被介護者認証データが「△△△△」であり、住所が「△□」でり、年齢が「40」であり、介護場所が「C」であり、病名が「△△□」であり、介護度が「レベル1」である。
また、被介護者ID「1237」に対する名前が「DD」であり、被介護者認証データが「□□□□」であり、住所が「□△」でり、年齢が「45」であり、介護場所が「D」であり、病名が「△△△」であり、介護度が「レベル3」である。
介護師情報記憶部140は、介護師ID、介護師の名前、介護師認証データ、介護師の所属および介護師の資格に係る情報を記憶する記憶部である。図5は、介護師情報記憶部140のデータ構造の一例を示す図である。
図5に示すように、この介護師情報記憶部140は、「介護師ID」と、「名前」と、「介護師認証データ」と、「所属」と、「介護資格」とからなる。同図に示すように、介護師ID「2234」に対する名前が「EE」であり、介護師認証データが「○×××」であり、所属が「×××」であり、介護資格が「ABC」である。
また、介護師ID「2235」に対する名前が「FF」であり、介護師認証データが「○○××」であり、所属が「×○×」であり、介護資格が「BCD」であり、介護師ID「2236」に対する名前が「GG」であり、介護師認証データが「○○○×」であり、所属が「×○○」であり、介護資格が「CDF」である。
介護予定情報記憶部150は、介護師ID、介護サービスを行う日付、介護場所および介護サービス内容に係る情報を記憶する記憶部である。図6は、介護予定情報記憶部150のデータ構造の一例を示す図である。
図6に示すように、この介護予定情報記憶部150は、各予定を識別する「サービスNo」と、「介護師ID」と、「日付」と、「介護場所」と、「介護サービス内容」とからなる。
また、図6に示すように、サービスNo「1」を実施する介護師の介護師IDが「2234」であり、日付が「2004年8月10日」であり、介護場所が「A」であり、介護サービス内容が「血液・体温測定」である。
また、サービスNo「2」を実施する介護師の介護師IDが「2235」であり、日付が「2004年8月10日」であり、介護場所が「B」であり、介護サービス内容が「注射・薬投与」である。
また、サービスNo「3」を実施する介護師の介護師IDが「2236」であり、日付が「2004年8月10日」であり、介護場所が「C」であり、介護サービス内容が「散歩」である。
また、サービスNo「4」を実施する介護師の介護師IDが「2234」であり、日付が「2004年8月10日」であり、介護場所が「D」であり、介護サービス内容が「食事」である。
介護実績情報記憶部160は、介護師が被介護者に介護サービスを実施した日時(介護サービスを実施した開始時刻と終了時刻とを含む)、介護師ID、介護師が介護を行う場所、介護が必要な介護者の名前、介護サービスの内容および被介護者位置特定タグが剥離しているか否かの情報を記憶する記憶部である。
図7は、介護実績情報記憶部160のデータ構造の一例を示す図である。図6に示すように、この介護実績情報記憶部160は、「日時」と、「介護師ID」と、「介護場所」と、「要介護者」と、「介護サービス内容」と、「剥離検知状況」とからなる。
また、図7に示すように、日時「2004年8月10日18時30分〜19時00分」に介護を行った介護師の介護師IDが「2234」であり、介護場所が「A」であり、要介護者の名前が「AA」であり、介護サービス内容が「血液・体温測定」であり、剥離検知状況が「無(被介護者位置特定タグが剥離していない)」である。
また、日時「2004年8月10日20時30分〜21時00分」に介護を行った介護師の介護師IDが「2235」であり、介護場所が「B」であり、要介護者の名前が「BB」であり、介護サービス内容が「注射・薬投与」であり、剥離検知状況が「無」である。
また、日時「2004年8月10日23時00分〜23時30分」に介護を行った介護師の介護師IDが「2236」であり、介護場所が「C」であり、要介護者の名前が「CC」であり、介護サービス内容が「散歩」であり、剥離検知状況が「無」である。
また、日時「2004年8月10日19時30分〜20時00分」に介護を行った介護師の介護師IDが「2234」であり、介護場所が「D」であり、要介護者の名前が「DD」であり、介護サービス内容が「食事」であり、剥離検知状況が「有(被介護者位置特定タグが剥離している)」である。
判定処理部170は、介護師特定ID、介護師認証データ、被介護者特定ID、被介護者認証データおよび被介護者位置特定IDが適切か否かを、被介護者情報記憶部130、介護師情報記憶部140および介護予定情報記憶部150に記憶された情報を基に判定する処理部である。
判定処理部170は、各特定IDおよび認証データが適切であると判定した場合にのみ、対応する介護師支援端末装置400からのアクセスを許可する。また、適切でないと判定した場合には、対応するデータが適切でない旨の情報を介護師支援端末装置400に送信する。
また、判定処理部170は、介護師支援端末装置400から剥離検知情報を受信した場合には、所定の場所に貼付された被介護者位置特定タグ700が剥離したものと判定し、警告を介護師支援端末装置400に送信するとともに、介護実績情報記憶部160の「剥離検知状況」を、無から有に変更する。
この場合、判定処理部170は、図示しないディスプレイなどを介して介護認証センターサーバ100を管理する管理者に、被介護者位置特定タグ700が剥離した旨を通知し、管理者が対応する被介護者に電話確認を行うことになる。
サービス管理処理部180は、各被介護者のサービス内容を管理する処理部であり、介護師支援端末装置400から送信される介護師ID、被介護者IDおよび介護予定情報記憶部150を基にして、対応するサービス内容を介護師支援端末装置400に通知する。
また、サービス管理処理部180は、介護師支援端末装置400から介護サービス変更に係る情報を取得した場合には、介護サービス一覧などを介護師支援端末装置400に送信し、介護サービスの変更を受付ける。
実績登録処理部190は、判定処理部170によって介護師特定ID、介護師認証データ、被介護者特定ID、被介護者認証データおよび被介護者位置特定IDが適切であると判定され、かつ被介護者位置特定タグが剥離していない場合に、介護師支援端末装置400から送信される介護サービス内容、介護師ID、介護場所、被介護者IDなどを基にして、介護実績情報記憶部160に介護実績情報を記録する処理部である。
また、実績登録処理部190は、介護師支援端末装置400から介護サービスを開始した旨の情報を取得した場合には、該情報を取得した時刻を特定し、特定した時刻を介護サービス開始時刻とする。また、介護サービスを終了した旨の情報を取得した場合には、該情報を取得した時刻を特定し、特定した時刻を介護サービス終了時刻とする。
また、実績登録処理部190は、介護実績情報記憶部160に記録した介護実績情報を、各業者ごとに分類し、分類した介護実績情報を介護サービス業者サーバ200に送信する。
次に、介護師特定タグ500に保持される介護師特定IDのデータ構造について説明する。図8は、介護師特定タグ500に保持される介護師特定IDのデータ構造の一例を示す図である。
図8に示すように、介護師特定IDは、情報識別IDと、人識別IDと、介護師IDとからなる。情報識別IDは、人、物および場所を識別するための情報である。具体的には、情報識別IDが「1」の場合には、「人」を示し、「2」の場合には「物」を示し、「3」の場合は「場所」を示す。したがって、図8の例では、「人」を示していることとなる。
人識別IDは、介護師または被介護者を識別するための情報である。具体的には、人識別IDが「1」の場合には、「介護師」を示し、「2」の場合には「被介護者」を示す。したがって、図8の例では、「介護師」を示していることとなる。なお、介護師IDは、介護師を識別するための情報である。図8の例では、介護師IDは「2234」である。
次に、被介護者特定タグ600に保持される被介護者特定IDのデータ構造について説明する。図9は、被介護者特定タグ600に保持される被介護者特定IDのデータ構造の一例を示す図である。
図9に示すように、被介護者特定IDは、情報識別IDと、人識別IDと、被介護者IDとからなる。ここで、情報識別IDおよび人識別IDは、介護師特定IDの情報識別IDおよび人識別IDと同様であるため説明を省略する。なお、図9の例では、情報識別IDが「1」であるため、「人」を示し、人識別IDが「2」であるため、「被介護者」を示す。また、被介護者IDは被介護者を識別するための情報であり、図9の例では、被介護者IDは「1234」である。
次に、被介護者位置特定タグ700に保持される被介護者位置特定タグIDのデータ構造について説明する。図10は、被介護者位置特定タグ700に保持される被介護者位置特定IDのデータ構造の一例を示す図である。
図10に示すように、被介護者位置特定タグIDは、情報識別IDと、場所識別IDと、貼付位置識別IDとからなる。ここで、情報識別IDは、介護師特定IDの情報識別IDと同様であるため、説明を省略する。図10では、情報識別IDが「3」であるため、「場所」を示す。
場所識別IDは、場所を識別するためのIDであり、図10の例では、場所識別IDは、「3123」である。貼付位置識別IDは、被介護者位置特定タグ700の貼付された位置を特定するための情報である。
具体的には、貼付位置識別IDが「1」の場合は、被介護者位置特定タグ700が被介護者ベッド60に貼付されていることを示し、貼付位置識別IDが「2」の場合は、被介護者位置特定タグ700が浴槽に貼付されていることを示し、貼付位置識別IDが「3」の場合には、被介護者位置特定タグ700が車椅子に貼付されていることを示す。図10の例では、貼付位置識別IDが「1」であるため、被介護者ベッド60に被介護者位置特定タグ700が貼付している。
次に、被介護者位置特定タグ700と連携する剥離検知シールについての説明を行う。図11は、剥離検知シールの平面図であり、図12は、剥離検知シールの断面図である。図11および図12では、主に150kHz以下、あるいは13.56MHzの周波数を使用する電磁誘導方式の剥離検知シールの例を示している。
剥離検知シールは、ICチップ1にアンテナコイル2と破断スイッチ3をPETフィルムなどの基板4上で接合してインレット5を形成する。破断スイッチ3は、所定以上の張力が加わると破断して回路を遮断する構造になっている。
インレット5は、基板4上面の外周と破断スイッチ3の頂面に粘着材aを塗布して上面を表面シール6で被覆し、下面全体に粘着材aを塗布して下面をシリコンの剥離処理を施した剥離紙7に支持する。このインレット5を剥離紙7から引き剥がして被介護者ベッド、浴槽および車椅子などに貼付する。
ここで、破断スイッチ3に関する説明を行う。図13は、破断スイッチの平面図であり、図14は、破断スイッチの断面図である。図13および図14に示すように、破断スイッチ3は、厚膜印刷技術を用いて基板4上にメンブレン31を成膜し、その上を脆弱な材料のパッキング32で被膜して袋状の液貯蔵庫33を形成し、その中に導電性のインク液bを入れる。
液貯蔵庫33の両端には電極34を配置し、リード線35を介してICチップ1に接続する。なお、破断スイッチ3の底面が接する基板4には予め×印などの形の切り込みcを入れておく。これにより、インレット5を引き剥がそうとすると、基板4が引っ張られて切り込みcの切れ幅が拡大し、基板4と一体の破断スイッチ3の破断を確実にする。この切り込みcは、360°いかなる方向から引っ張られても切れ幅が拡大するようになっている。
また、基板4表面の破断スイッチ3周辺あるいは基板4表面全体に網点形状などの表面加工を施してインク液bの吸収を容易にする。なお、表面加工の他に、基板4平面にインク液bを吸収する塗料を塗布したり、インク液bを吸着する紙や布などのテープを貼っても良い。これにより、破断の際に漏出したインク液bが周辺の基板4表面に付着するので、破断スイッチ3が破断したことを容易に目視確認できるようになる。
ところで、破断スイッチ3は、図15に示すように、液貯蔵庫33の両端を導電性の細線dで結んで通電させても良い。あるいは、メンブレン31やパッキング32をアルミなどの金属箔で形成して通電させても良い。この場合、液貯蔵庫33の中には目視可能な塗料の入った通常のインクを入れる。
次に、剥離検知シールの構成について説明する。図16は、剥離検知シールの構成を示す機能ブロック図である。剥離検知シールは、ICチップ1のアンテナ接続部にアンテナコイル2を接続し、ICチップ1のデータ入力部に破断スイッチ3を接続する構成である。
ICチップ1は、アンテナコイル2に接続する整流回路11、復調回路12、変調回路13およびクロック回路14からなるアナログ回路部と、CPU(Central Processing Unit)15とメモリ16からなるデジタル回路部で構成される。
剥離検知シールは、以上のような構成であり、介護師支援端末装置400が利用するリーダライタ4がIDの読み取り信号変調してアンテナコイル5に印加すると、誘導電磁界が発生してタグ側のアンテナコイル2に誘起電圧が発生する。この誘起電圧を整流回路11が整流して動作電源とし、クロック回路14がその周波数を用いてIC同期用のクロックを生成する。
これにより、IC回路に電力とクロックが供給されると、復調回路12がクロックに同期させながらリーダライタ4から受信した読み取り信号を復調し、CPU15が読み取り信号を解析してメモリ16からIDを読み出し、読み出したIDを変調回路13が変調してアンテナコイル2から送信する。このとき、CPU15は、破断スイッチ3の入力処理を行い、入力したスイッチの状態をIDに付加してリーダライタ4に送信する。
インレット5を他の物品などに付け替える場合、インレット5を引き剥がそうとすると、フィルム状の基板4が引っ張られて基板4に入れた切り込みcが拡大する。図17は、破断スイッチの破断状態を示す図である。
図17に示すように、いずれかの切り込みcに沿って、引き裂き力が作用し、破断スイッチ3が破断する。このとき、中に入れた導電性のインク液bが漏出して破断スイッチ3周辺の基板4表面にインク液bが付着する。そのため、リーダライタ4がIDを読み取る前にインレット5が引き剥がされたことを目視で確認することが出来る。
また、中に入れた導電性のインク液bが漏出すると破断スイッチ3がオフとなる。したがって、IDの読み取り時に付加されるスイッチの状態を識別してリーダライタ4側でもインレット5が引き剥がされたことを検知できるようになる。すなわち、被介護者位置特定タグ700が剥離したことを介護師支援端末装置は検知することが可能となる。
図18は、破断スイッチの変形例に係る破断状態を示す図である。図18に示すように、液貯蔵層33の両端を細線dで結ぶ破断スイッチ3が破断した場合には、中に入れた通常のインク液bが漏出して、破断スイッチ3周辺の基板4表面にインク液bが付着する。また、破断スイッチ3の破断と共に中の細線dが断線し、同様に破断スイッチ3がオフになる。
また、インレット5の表面シール6を他の表面シール6に張り替える場合、表面シール6を引き剥がそうとすると、底面を基板4に固着し、頂面を表面シール6に粘着する破断スイッチ3が上方に引っ張られて破断する。そのため、インレット5を引き剥がそうとする場合と同様に、破断スイッチ3周辺の基板4表面にインク液bが付着し、破断スイッチ3がオフとなり、被介護者位置特定タグ700が剥離したことを検知することができる。
次に、本実施例に係るサービス実績認証システムの認証処理手順について説明する。図19〜図23は、本実施例1に係るサービス実績認証システムの認証処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、介護師支援端末装置400が起動し(ステップS101)、介護師特定IDおよびパスワードの入力画面を表示する(ステップS102)。
介護師支援端末400が介護師特定IDおよびパスワードを受付け(ステップS103)、介護師特定IDおよびパスワードを、介護認証センターサーバ100に送信し(ステップS104)、介護認証センターサーバ100が介護師特定IDおよびパスワードを受信する(ステップS105)。
介護認証センターサーバ100が介護師特定IDおよびパスワードが適切か否かを判定し(ステップS106)、適切でない場合には(ステップS107,No)、エラーを介護師支援端末装置400に送信し(ステップS108)、適切である場合には(ステップS107,Yes)、適切であった旨を介護師支援端末装置400送信する(ステップS109)。
そして、介護師支援端末装置400が判定結果を受信し(ステップS110)、エラーであった場合には(ステップS111,Yes)、介護師特定IDまたはパスワードが不正である旨の警告画面を表示し(ステップS112)、戻るボタンがクリックされた後(ステップS113)、ステップS102に移行する。
一方、エラーでなかった場合には(ステップS111,No)、介護師支援端末装置400が介護師支援サービスメニュー画面を表示させ(ステップS114)、介護開始ボタンをクリックされ(ステップS115)、介護準備画面を表示し(ステップS116)、被介護者特定IDを読み取り(ステップS117)、被介護者位置特定IDを読み取る(ステップS118)。
介護師支援端末装置400は、剥離検知を行い、剥離状態になっているか否かを判定し(ステップS119)、被介護者位置特定タグ700が剥離の状態でない場合には(ステップS120,No)、被介護者特定IDと、被介護者位置特定IDとを含んだ電文を作成し(ステップS121)、電文を介護認証センターサーバ100に送信する(ステップS122)。
一方、被介護者位置特定タグ700が剥離の状態である場合には(ステップS120,Yes)、被介護者特定IDと、被介護者位置特定IDと、剥離検知情報とを含んだ電文を作成し(ステップS123)、ステップS122に移行する。
介護認証センターサーバ100は、介護師支援端末装置400から電文を受信し(ステップS124)、時刻を取得し(ステップS125)、剥離検知情報を含んでいるか否かを判定し(ステップS126)、剥離検知情報を含んでいる場合には(ステップS127,Yes)、警告画面を表示し(ステップS128)、対応する被介護者宅に電話する旨を表示し(ステップS129)、剥離検出メッセージと、検出時刻とを含んだ電文を作成し(ステップS130)、電文を介護師支援端末装置400に送信する(ステップS131)。
一方、剥離検知情報を含んでいない場合には(ステップS127,No)、被介護者特定IDが適切か否かを判定し(ステップS132)、被介護者IDが適切でない場合には(ステップS133,No)、エラー検出メッセージと、検出時刻とを含んだ電文を作成し、ステップS134に移行する。
一方、被介護者IDが適切である場合には(ステップS133,Yes)、被介護者位置特定IDが適切か否かを判定し(ステップS135)、被介護者位置特定IDが適切でない場合には(ステップS136,No)、ステップS134に移行し、被介護者位置特定IDが適切である場合には(ステップS136,Yes)、開始時刻と、提供サービスメニューとを含んだ電文を作成し(ステップS137)、ステップS131に移行する。
介護師支援端末装置400は、介護認証センターサーバ100から電文を受信し(ステップS138)、電文に剥離検知メッセージが含まれている場合には(ステップS139,Yes)、剥離検出に係る警告画面を表示し(ステップS140)、戻るボタンがクリックされた後(ステップS141)、ステップS102に移行する。
一方、電文に剥離検知メッセージが含まれていない場合には(ステップS139,No)、電文にエラー検出メッセージが含まれているか否かを判定し(ステップS142)、電文にエラー検出メッセージが含まれている場合には(ステップS142,Yes)、エラー検出に係る警告画面を表示し(ステップS143)、ステップS141に移行する。
一方、電文にエラー検出メッセージが含まれていない場合には(ステップS142,No)、介護サービス開始画面を表示し(ステップS145)、サービスが選択され(ステップS146)、開始ボタンがクリックされた場合には(ステップS147,Yes)、開始ボタンがクリックされた旨のメッセージを作成し(ステップS148)、メッセージを介護認証センターサーバ100に送信する(ステップS149)。
一方、開始ボタンがクリックされていない場合には(ステップS147,No)、中断ボタンがクリックされたか否かを判定し(ステップS150)、中断ボタンがクリックされた場合には(ステップS150,Yes)、中断ボタンがクリックされた旨のメッセージを作成し(ステップS151)、ステップS149に移行する。
一方、中断ボタンがクリックされていない場合には(ステップS150,No)、再開ボタンがクリックされたか否かを判定し(ステップS152)、再開ボタンがクリックされた場合には(ステップS152,Yes)、再開ボタンがクリックされた旨のメッセージを作成し(ステップS153)、ステップS149に移行する。
一方、再開ボタンがクリックされていない場合には(ステップS152,No)、終了ボタンがクリックされ(ステップS154)、終了ボタンがクリックされた旨のメッセージを作成し(ステップS155)、ステップS149に移行する。
介護認証センターサーバ100は、介護師支援端末装置400からメッセージを受信し(ステップS156)、時刻を取得し(ステップS157)、介護実績情報を記録し(ステップS158)、状態と時刻とにかかる情報を介護師支援端末装置400に送信する(ステップS159)。
介護師支援端末装置400は、状態と時刻とに係る情報を受信し(ステップS160)、選択されたサービスが終了していない場合には(ステップS161,No)、ステップS146に移行し、選択されたサービスが終了した場合には(ステップS161,Yes)、全てのサービスが終了したか否かを判定し(ステップS162)、全てのサービスが終了していない場合には(ステップS162,No)、全てのサービスが終了していない旨の警告画面を表示し(ステップS163)、戻るがクリックされた後(ステップS164)、ステップS146に移行する。
一方、全てのサービスが終了した場合には(ステップS162,Yes)、被介護者によるサービス終了確認画面を表示し(ステップS165)、被介護者のパスワードを受付け(ステップS166)、被介護者のパスワードを介護認証センターサーバ100に送信する(ステップS167)。
介護認証センターサーバ100は、介護師支援端末装置400から被介護者のパスワードを受信し(ステップS168)、被介護者のパスワードが適切か否かを判定し(ステップS169)、適切でない場合には(ステップS170,No)、介護師支援端末装置400にエラーを送信する(ステップS171)。
一方、適切である場合には(ステップS170,Yes)、時刻を取得し(ステップS172)、介護実績情報を記録し(ステップS173)、完了通知を介護師支援端末装置400に送信する(ステップS174)。
介護師支援端末装置400は、介護認証センターサーバ100からのレスポンスを受信し(ステップS175)、エラーである場合には(ステップS176,Yes)、被介護者のパスワードが適切でなかった旨の警告画面を表示し(ステップS177)、戻るボタンがクリックされた後(ステップS178)、ステップS165に移行する。
一方、エラーではない場合には(ステップS176,No)、終了画面を表示し(ステップS179)、作業を継続する場合には(ステップS180,Yes)、ステップS102に移行し、作業を継続しない場合には(ステップS180,No)、終了通知を介護認証センターサーバ100に送信し(ステップS181)、介護認証センターサーバ100は、介護師支援端末装置400から終了通知を受信する(ステップS182)。
このように、本実施例に係る介護認証センターサーバ100は、介護師支援端末装置400を利用して、介護師特定ID、介護師認証データ、被介護者特定ID、被介護者認証データ、剥離検知サービスおよびサービス内容を特定するデータを取得し認証するので、介護師などによる介護サービス実績の改竄を防止することが出来る。
なお、図19〜図23に示したフローチャートではパスワードを利用して、介護師および被介護者の認証を行う場合を示したが、顔写真や指紋などのデータを利用して、同様に介護師および被介護者の認証を行うこともできる。
次に、介護師支援端末装置400が表示する各入力画面について説明する。図24−1、図24−2および図24−3は、介護師支援端末装置400が表示する各入力画面の一例を示す図である。同図に示すように、介護師支援端末装置400が起動した際には、介護支援サービスログイン画面801が表示され、介護師支援端末装置400が介護師特定IDおよび介護者のパスワードなどを取得する。
介護師特定IDおよびパスワードが適切でない場合には警告画面802が表示される。介護師特定IDおよびパスワードが適切である場合には介護サービス画面803が表示され、介護開始ボタンがクリックされた後、介護準備画面804が表示される。
介護師支援端末装置400は、介護準備画面804を表示した際に、被介護者特定ID、被介護者特定ID、被介護者のパスワードを取得する。なお、被介護者位置特定タグ700が剥離している場合には警告画面805を表示する。また、被介護者特定IDまたはパスワードが適切でない場合には、警告画面806を表示する。
被介護者位置特定タグ700が剥離しておらず、被介護者特定IDおよび被介護者のパスワードが適切な場合には、介護サービス開始画面807を表示する。ここで、新たに介護サービスを追加する場合には、サービス追加ボタンがクリックされ、サービス追加画面808を表示し、新たなサービスが選択される。また、サービス追加画面の一覧表入力がクリックされた場合には、サービスコード一覧画面809を表示させる。
介護サービス開始画面807で、介護師または介護者は、各介護サービスの進行状況に応じて、開始、中断、再開または終了ボタンをクリックし、全ての介護サービスが終了した場合には完了をクリックする。
介護師支援端末装置400は、完了がクリックされた場合に、全ての介護サービスが終了している場合には終了確認画面811を表示させ、介護サービスが全て終了していない場合には警告画面810を表示させる。
介護師支援端末装置400は終了確認画面811を表示させた後に、被介護者パスワードを取得し、パスワードが適切である場合には、警告画面812を表示させ、パスワードが適切でない場合には確認画面813を表示させた後、介護支援サービス画面803を表示させる。
上述してきたように、本実施例1に係る介護認証センターサーバ100は、介護師支援端末装置400から介護師特定ID、介護師認証データ、被介護者特定ID、被介護者認証データ、被介護者位置特定ID、被介護者位置特定タグ700が剥離している場合には剥離検知情報およびサービス内容を特定するための情報を取得し、判定処理部170が取得した各情報が適切であると判定し、かつ被介護者位置特定タグ700が剥離していないと判定した場合に実績登録処理部190が、介護師支援端末400から取得した情報を基にして、介護実績情報を作成し、介護実績情報記憶部160に登録すると共に、介護サービス業者サーバ200に介護実績情報を通知するので、介護師による介護実績報告の不正を防止し、適切な介護実績報告を自治体などに行うことが出来ると共に、介護報告作業などの効率を向上させることができる。
なお、本実施例1では、介護師が介護サービスを行った場合に、介護師または被介護者が介護サービスを行った旨を介護師支援端末装置400に入力し、介護認証センターサーバに通知していたが、例えば、介護者の家の玄関などにリーダライタを設置しておき、該リーダライタが車椅子などに貼付された被介護者位置特定タグの情報を読み取り、介護認証センターサーバに通知することで、介護サービスが実施(この例では、介護師が被介護者に対して散歩を実施)されたことを、介護認証センターサーバは確認することが出来る。
また、本実施例1に示した例では、介護師が被介護者に対して介護サービスを行い、該介護サービス実績にかかる情報を認証および管理したが、本発明は介護に限定されるものではなく、例えば、警備員や派遣社員に対する勤務実績など管理・認証することも出来る。
本実施例2に係るサービス実績認証の概念について説明する。本実施例2に示すサービス実績認証を行う測定結果認証センターサーバは、測定者(測定を行う者)、測定位置(測定対象の位置)、該測定位置に係る情報を保持するタグの剥離状態および測定者が行った測定結果等を取得し、認証・管理することで、測定者の測定実施に係る不正を防止するとともに、測定者が行う測定結果報告などの効率化を図る。
次に、本実施例2に係る測定結果認証システムのシステム構成について説明する。図25は、本実施例2に係る測定結果認証システムのシステム構成を示すブロック図である。同図に示すように、この測定結果認証システムは、測定結果認証センターサーバ1100、サービス委託サーバ1200、測定者支援端末装置1300、測定者特定タグ1400、測定装置1500、剥離検知タグ1600から構成される。
なお、ここでは説明の便宜上、一台の測定者支援端末装置1300のみを示したが、この測定結果認証システムは、ネットワーク50を介して任意の台数の測定者支援端末装置に接続される。
測定結果認証センターサーバ1100は、ネットワーク50を介して測定者支援端末装置1300から、測定者ID(Identification)と、測定者認証情報と、測定装置IDと、測定位置IDと、測定履歴情報と、測定結果情報と、剥離検知情報と、測定項目特定情報とを取得し、この取得した情報を基にして、測定者が測定した測定結果を認証し、管理する装置である。
ここで、測定者IDは、測定者を特定するための情報であり、測定者認証情報は、測定者のパスワード、顔写真または指紋などの情報である。測定装置IDは、測定者が使用した測定装置を特定するための情報であり、測定位置IDは、測定対象の位置を特定するための情報である。
測定履歴情報は、測定位置IDによって特定される位置において、前回測定者が測定した測定値の履歴の情報であり、測定結果情報は、測定結果の情報であり、剥離検知情報は、剥離検知タグ1600が貼付された位置から剥離しているか否かの情報であり、測定項目特定情報は、測定者が測定した測定項目を特定するための情報である。
なお、測定結果認証センターサーバ1100は、認証した測定結果に係る情報をサービス委託サーバ1200に送信する。
サービス委託サーバ1200は、測定結果認証センターサーバ1100から測定結果に係る情報を受信し、受信した測定結果に係る情報を管理する装置である。また、サービス委託サーバ1200は、必要に応じて、サービス会社、クライアントおよび販売店などに測定結果を通知する。
測定者支援端末装置1300はリーダライタ(図示しない)などを利用して、測定者特定タグ1400および剥離検知タグ1600からそれぞれ測定者IDおよび測定位置IDを取得する。また、測定者支援端末装置1300は、サーベイメーターなどの測定装置1500から測定装置IDと、測定履歴情報と、測定結果情報とを取得する。ここで、測定者支援端末装置1500は、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等を利用して、測定装置1500から各情報を取得してもよいし、SD(Secure Digital)メモリーカード等を利用して各情報を取得してもよい。
また、測定者支援端末装置1300は、リーダライタを利用して、測定者特定タグ1400から取得した測定者IDおよび測定装置1500から取得した装置特定IDを剥離検知タグ1600に書き込む。
なお、測定者支援端末装置1300が、測定者認証情報として顔写真や指紋などを取得する場合には、カメラや指紋読み取り装置(図示しない)などを利用して取得する。
また、測定者支援端末装置1300は、所定の位置に貼付された剥離検知タグ1600が剥離しているか否かを検知し、剥離検知タグ1600が剥離している場合には、剥離検知情報を測定結果認証センターサーバ1100に送信する。
一方、測定者支援端末装置1300は、剥離検知タグ1600が貼付された位置から剥離していない場合には、剥離検知情報を測定結果認証センターサーバ1100に送信しない。なお、本実施例2では一例として、剥離検知タグ1600が剥離している場合にのみ剥離検知情報を測定結果認証センターサーバ1100に送信することとしたが、剥離検知タグが剥離していない場合であっても、剥離していない旨の情報を測定結果認証センターサーバ1100に送信してもよい。
測定者特定タグ1400は、測定者IDを保持するIC(Integrated Circuit)タグであり、測定者が所有するカードなどに貼付されている。測定装置1500は、放射線や温度などを測定する装置である。
また、測定装置1500は、リーダライタを利用して剥離検知タグ1600から測定履歴情報を取得する。また、測定装置1500は、リーダライタを利用して、測定を行った後、測定結果を測定履歴として剥離検知タグ1600に書き込むとともに、測定前に取得しておいた測定履歴情報と、測定結果情報と、測定装置IDとを測定者支援端末装置1300に渡す。
剥離検知タグ1600は、測定位置ID、測定履歴、測定者IDおよび測定装置IDを保持するICタグであり、放射線や温度等の測定が行われる部屋または管路などに貼付されている。また、剥離検知タグ1600は、剥離検知シールと連携しており、測定者支援端末装置1300は、剥離検知タグが貼付された位置から剥離しているか否かを検知することができる。なお、剥離検知シールは、本実施例1で示した剥離検知シールと同様であるため、詳しい説明は省略する。
次に、図25に示した測定結果認証センターサーバ1100の構成について説明する。図26は、図25に示した測定結果認証センターサーバ1100の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、この測定結果認証センターサーバ1100は、制御部1110と、インターフェース部1120と、測定者情報記憶部1130と、測定装置情報記憶部1140と、測定位置情報記憶部1150と、測定予定情報記憶部1160と、測定結果情報記憶部1170と、判定処理部1180と、測定結果登録処理部1190と、測定項目管理処理部1200とを有する。
制御部1110は、測定結果認証センターサーバ1100全体を制御する処理部であり、インターフェース部1120は、所定のプロトコルを利用してサービス委託サーバ1200および測定者支援端末装置1300と通信を行う処理部である。
測定者情報記憶部1130は、測定者ID、測定者の名前、測定者認証情報、測定者の所属および測定者の所有する資格に係る情報を記憶する記憶部である。
図27は、測定者情報記憶部1130のデータ構造の一例を示す図である。図27に示すように、この測定者情報記憶部1130は、「測定者ID」と、「名前」と、「測定者認証情報」と、「所属」と、「資格」とを有する。
また、図27に示すように、測定者ID「3234」に対する名前が「DD」であり、測定者認証情報が「○×○×」であり、所属が「△○」であり、資格が「AAA」である。
また、測定者ID「3235」に対する名前が「FF」であり、測定者認証情報が「×○×○」であり、所属が「○△」であり、資格が「ABC」である。また、測定者ID「3236」に対する名前が「GG」であり、測定者認証情報が「△○△○」であり、所属が「×○」であり、資格が「BCD」である。
測定装置情報記憶部1140は、測定装置IDと、測定装置IDによって特定される測定装置を使用する測定者の測定者IDとを記憶する記憶部である。図28は、測定装置情報記憶部1140のデータ構造の一例を示す図である。図28に示すように、この測定装置情報記憶部1140は、「測定装置ID」と、「測定者ID」とを有する。
また、図28に示すように、測定装置ID「4234」に対する測定者IDが「3234」であり、測定装置ID「4235」に対する測定者IDが「3235」であり、測定装置ID「4236」に対する測定者IDが「3236」である。
測定位置情報記憶部1150は、測定位置IDと、測定位置に係る住所と、測定位置を特定する情報とを記憶する記憶部である。図29は、測定位置情報記憶部1150のデータ構造の一例を示す図である。図29に示すように、この測定位置情報記憶部1150は、「測定位置ID」と、「住所」と、「測定位置」とを有する。
また、図29に示すように、測定位置ID「5252」に対する住所が「△□」であり、測定位置が「E」である。測定位置ID「5254」に対する住所が「□△」であり、測定位置が「F」である。
また、測定位置ID「5256」に対する住所が「×□」であり、測定位置が「G」である。測定位置ID「5258」に対する住所が「□□」であり、測定位置が「H」である。
測定予定情報記憶部1160は、測定者ID、測定を行う予定の日付、測定を行う位置および測定項目の内容に係る情報を記憶する記憶部である。図30は、測定予定情報記憶部1160のデータ構造の一例を示す図である。図30に示すように、この測定予定情報記憶部1160は、「サービスNo」と、「測定者ID」と、「日付」と、「測定位置」と、「測定項目内容」とを有する。
また、図30に示すように、サービスNo「1」に対する測定者IDが「3234」であり、日付が「2004年9月10日」であり、測定位置が「E」であり、測定項目内容が「放射線測定」である。また、サービスNo「2」に対する測定者IDが「3235」であり、日付が「2004年9月14日」であり、測定位置が「F」であり、測定項目内容が「放射線測定」である。
また、サービスNo「3」に対する測定者IDが「3236」であり、日付が「2004年9月14日」であり、測定位置が「G」であり、測定項目内容が「放射線測定」である。サービスNo「4」に対する測定者IDが「3234」であり、日付が「2004年9月15日」であり、測定位置が「H」であり、測定項目内容が「温度測定」である。
測定結果情報記憶部1170は、測定者が測定を行った日時(測定を開始した開始時刻と終了時刻とを含む)と、測定者IDと、測定位置と、測定項目内容と剥離検知タグが剥離したか否かの情報と、測定値と、測定履歴とに係る情報を記憶する記憶部である。
図31は、測定結果情報記憶部1170のデータ構造の一例を示す図である。同図に示すように、この測定結果情報記憶部1170は、「日時」と、「測定者ID」と、「測定位置」と、「測定項目内容」と、「剥離検知情報」と、「測定値」と、「測定履歴」とを有する。
また、図31に示すように、日時「2004年9月10日18時30分〜19時00分」に測定を行った測定者の測定者IDが「3234」であり、測定位置が「E」であり、測定項目内容が「放射線測定」であり、剥離検知情報が「無(剥離検知タグ1600が剥離していない)」であり、測定値が「5ミリシーベルト」であり、測定履歴が「6ミリシーベルト」である。
また、日時「2004年9月14日15時30分〜16時00分」に測定を行った測定者の測定者IDが「3235」であり、測定位置が「F」であり、測定項目内容が「放射線測定」であり、剥離検知情報が「無(剥離検知タグ1600が剥離していない)」であり、測定値が「1ミリシーベルト」であり、測定履歴が「2ミリシーベルト」である。
また、日時「2004年9月14日16時30分〜17時00分」に測定を行った測定者の測定者IDが「3236」であり、測定位置が「G」であり、測定項目内容が「放射線測定」であり、剥離検知情報が「有(剥離検知タグ1600が剥離している)」であり、測定値が「2ミリシーベルト」であり、測定履歴が「2ミリシーベルト」である。なおこのように、剥離検知情報が「有」である場合には、この測定結果は正規の情報にならない。
また、日時「2004年9月15日18時30分〜19時00分」に測定を行った測定者の測定者IDが「3234」であり、測定位置が「H」であり、測定項目内容が「温度測定」であり、剥離検知情報が「無(剥離検知タグ1600が剥離していない)」であり、測定値が「80度」であり、測定履歴が「82度」である。
判定処理部1180は、測定者ID、測定者認証情報、測定装置ID、測定位置ID、が適切か否かを、測定者情報記憶部1130、測定装置情報記憶部1140、測定位置情報記憶部1150に記憶された情報を基にして判定する処理部である。
判定処理部1180は、各IDおよび測定者認証情報が適切であると判断した場合にのみ、測定者支援端末装置1300からのアクセスを受付ける。また、判定処理部1180は、各IDおよび測定者認証情報が適切でないと判定した場合には、適切でないと判定した情報を測定者支援端末装置1300に送信し、適切でない旨を通知する。
また、判定処理部1180は、測定者支援端末装置1300から剥離検知情報を受信した場合には、剥離検知タグ1600が剥離したものと判定し、警告を測定者支援端末装置1300に送信するとともに、測定結果情報記憶部1170の「剥離検知状況」を無から有に変更する。
この場合、判定処理部1180は、図示しないディスプレイなどを介して測定結果認証センターサーバ1100を管理する管理者に、剥離検知タグ1600が剥離したことを通知し、管理者は剥離検知タグ1600の状況を確認することになる。
測定結果登録処理部1190は、判定処理部1180によって、測定者ID、測定者認証情報、測定装置ID、測定位置IDが適切であると判断され、かつ剥離検知タグ1600が剥離していない場合に、測定者支援端末装置1300から送信される測定結果などの情報を正規の情報として測定結果情報記憶部1170に記憶する処理部である。
測定結果登録処理部1190は、判定処理部1180によって、測定者ID、測定者認証情報、測定装置ID、測定位置IDが適切であると判断され、かつ剥離検知タグ1600が剥離している場合に、測定者支援端末装置1300から送信される測定結果などの情報を正規でない情報として測定結果情報記憶部1170に記憶する。
また、測定結果登録処理部1190は、測定結果情報記憶部1170に記憶された正規の情報をサービス委託サーバ1200に送信する。
また、測定結果登録処理部1190は、測定者支援端末装置1300から測定を開始した旨の情報を取得した場合には、該情報を取得した時刻を特定し、特定した時刻を測定開始時刻とする。また、測定を終了した旨の情報を取得した場合には、該情報を取得した時刻を特定し、特定した時刻を測定終了時刻とする。
測定項目管理処理部1200は、各測定項目内容を管理する処理部である。測定者支援端末装置1300から送信される測定者IDと、測定予定情報記憶部1160に記憶された情報を基にして、対応する測定項目内容を測定者支援端末装置1300に通知する。
また、測定項目管理処理部1200は、測定者支援端末装置1300から測定項目の変更に係る情報を受付けた場合には、測定項目一覧などを測定者支援端末装置1300に送信し、測定項目の変更を受付ける。
次に、剥離検知タグ1600に記憶されるデータのデータ構造について説明する。図32は、剥離検知タグ1600に記憶されるデータのデータ構造の一例を示す図である。同図に示すように、剥離検知タグ1600に記憶されるデータは、測定位置IDと、測定履歴と、測定者IDと、測定装置IDとを有する。
図32に示す例では、測定位置IDが「5252」であり、測定履歴が「6ミリシーベルト」であり、測定者IDが「3234」であり、測定装置IDが「4234」である。
次に、本実施例2に係る測定結果認証システムの認証処理について説明する。図33〜図37は、本実施例2に係る測定結果認証システムの認証処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、測定者支援端末装置1300が起動し(ステップS201)、測定者IDおよびパスワード入力画面を表示する(ステップS202)。
続いて、測定者支援端末装置1300が、測定者IDおよびパスワードを受付け(ステップS203)、測定者IDおよびパスワードを測定結果認証センターサーバ1100に送信し(ステップS204)、測定結果認証センターサーバ1100が、測定者IDおよびパスワードを受信し(ステップS205)、測定者IDおよびパスワードが一致するか否かを判定する(ステップS206)。
測定者IDおよびパスワードが一致しない場合には(ステップS207,No)、測定結果認証センターサーバ1100が、エラーを測定者支援端末装置1300に送信し(ステップS208)、一致した場合には(ステップS207,Yes)、一致した旨を測定者支援端末装置1300に送信する(ステップS209)。
測定者支援端末装置1300は、判定結果を受信し(ステップS210)、エラーの場合には(ステップS211,Yes)、測定者IDまたはパスワードが不正である旨の警告画面を表示し(ステップS212)、戻るボタンがクリックされた後(ステップS213)、ステップS202に移行する。
一方、エラーでない場合には(ステップS211,No)、測定者支援端末装置1300が、測定支援サービス画面を表示し(ステップS214)、測定開始ボタンがクリックされ(ステップS215)、測定準備画面を表示し(ステップS216)、測定位置IDを読み取り(ステップS217)、測定装置IDを読み取る(ステップS218)。
そして、測定者支援端末装置1300が、剥離検知をおこない、剥離検知タグ1600が剥離の状態になっているか否かを判定し(ステップS219)、剥離の状態でない場合には(ステップS220,No)、測定位置IDと、測定装置IDとを含んだ電文を作成し(ステップS221)、電文を測定結果認証センターサーバ1100に送信する。
一方、剥離検知タグ1600が剥離の状態である場合には(ステップS220,Yes)、測定者支援端末装置1300が、測定位置IDと、測定装置IDと、剥離検知情報とを含んだ電文を作成し(ステップS223)、ステップS222に移行する。
測定結果認証センターサーバ1100は、電文を測定者支援端末装置1300から受信し(ステップS224)、時刻を取得し(ステップS225)、剥離検知情報を含んでいるか否かを判定する(ステップS226)。
剥離検知情報を含んでいる場合には(ステップS227,Yes)、測定結果認証センターサーバ1100が警告画面を表示し(ステップS228)、剥離検出メッセージと、検出時刻とを含んだ電文を作成し(ステップS229)、電文を測定者支援端末装置1300に送信する(ステップS230)。
一方、剥離検知情報を含まない場合には(ステップS227,No)、測定結果認証センターサーバ1100は、測定位置IDが適切か否かを判定し(ステップS231)、測定位置IDが適切でない場合には(ステップS232,No)、エラー検出メッセージと、検出時刻を含んだ電文を作成し(ステップS233)、ステップS230に移行する。
一方、測定位置IDが適切である場合には(ステップS232,Yes)、測定装置IDが適切か否かを判定し(ステップS234)、測定装置IDが適切でない場合には(ステップS235,No)、ステップS233に移行し、測定装置IDが適切である場合には(ステップS235,Yes)、開始時刻と測定項目内容とを含んだ電文を作成し(ステップS236)、ステップS230に移行する。
そして、測定者支援端末装置1300が、電文を受信し(ステップS237)、電文に剥離検出メッセージが含まれている場合には(ステップS238,Yes)、剥離検出に係る警告画面を表示し(ステップS239)、戻るボタンがクリックされ(ステップS240)、ステップS202に移行する。
一方、剥離検出メッセージが含まれていない場合には(ステップS238,No)、測定者支援端末装置1300が、電文にエラー検出メッセージが含まれているか否かを判定し(ステップS241)、電文にエラーが含まれている場合には(ステップS241,Yes)、エラー検出に係る警告画面を表示し(ステップS242)、ステップS240に移行する。
一方、電文にエラー検出メッセージが含まれていない場合には(ステップS241,No)、測定者支援端末装置1300が、測定開始画面を表示し(ステップS243)、測定履歴情報を取得し(ステップS244)、測定項目が選択され(ステップS245)、開始ボタンがクリックされた場合には(ステップS246,Yes)、開始ボタンがクリックされた旨の情報および測定履歴情報を含んだメッセージを作成し(ステップS247)、メッセージを測定結果認証センターサーバ1100に送信する(ステップS248)。
開始ボタンがクリックされない場合には(ステップS246,No)、中断ボタンがクリックされたか否かを判定し(ステップS249)、中断ボタンがクリックされた場合には(ステップS249,Yes)、中断ボタンがクリックされた旨の情報を含んだメッセージを作成し(ステップS250)、ステップS248に移行する。
一方、中断ボタンがクリックされなかった場合には(ステップS249,No)、再開ボタンがクリックされたか否かを判定し(ステップS251)、再開ボタンがクリックされた場合には(ステップS251,Yes)、再開ボタンがクリックされた旨の情報を含んだメッセージを作成し(ステップS252)、ステップS248に移行する。
一方、再開ボタンがクリックされなかった場合には(ステップS251,No)、終了ボタンがクリックされ(ステップS253)、測定結果の情報を取得し(ステップS254)、終了ボタンがクリックされた旨の情報および測定結果の情報を含んだメッセージを作成し(ステップS255)、ステップS248に移行する。
測定結果認証センターサーバ1100は、測定者支援端末装置1300からメッセージを受信し(ステップS256)、時刻を取得し(ステップS257)、メッセージに含まれる情報を記録し(ステップS258)、測定結果に係る情報を測定者支援端末装置1300に送信する(ステップS259)。
測定者支援端末装置1300は、測定結果に係る情報を測定結果認証センターサーバ1100から受信し(ステップS260)、選択された測定が終了していない場合には(ステップS261,No)、ステップS245に移行し、選択された測定が終了した場合には(ステップS261)、全ての測定が終了したか否かを判定する(ステップS262)。
全ての測定が終了していない場合には(ステップS262,No)、全ての測定が終了していない旨の警告画面を表示し(ステップS263)、戻るボタンがクリックされた後(ステップS264)、ステップS245に移行する。
一方、全ての測定が終了した場合には(ステップS262,Yes)、測定者支援端末装置1300は、測定結果画面を表示し(ステップS263)、確認ボタンがクリックされ、完了確認画面を表示し(ステップS265)、作業を継続する場合には(ステップS266)、ステップS202に移行し、作業を継続しない場合には(ステップS266,No)、終了通知を測定結果認証センターサーバ1100に送信し(ステップS267)、測定結果認証センターサーバ1100は、終了通知を受信する(ステップS268)。
このように、本実施例2に係る測定結果認証センターサーバ1100は、測定者支援端末装置1300から、測定者ID、測定者認定情報、測定装置ID、測定位置ID、測定履歴情報、測定結果情報、剥離検知情報および測定項目特定情報を取得し、該取得した情報が適切であり、かつ剥離検知タグ1600が剥離していない場合に、測定結果情報を正規の情報として記憶するので、測定者の不正を防止することができる。
なお、図33〜図37に示したフローチャートでは、パスワードを利用して、測定者の認証を行う場合を示したが、顔写真や指紋などのデータを利用して、同様に測定者の認証を行うこともできる。
次に、測定者支援端末装置1300が表示する各入力画面について説明する。図38−1、図38−2および図38−3は、測定者支援端末装置1300が表示する各入力画面の一例を示す図である。同図に示すように、測定者支援端末装置1300が起動した際には、測定サービスログイン画面1801を表示し、測定者IDやパスワードを取得する。
測定者支援端末装置1300は、測定者IDまたはパスワードが適切でない場合には、警告画面1802を表示する。また、測定者IDおよびパスワードが適切である場合には、測定支援サービス画面1803を表示し、測定開始ボタンがクリックされた場合には測定準備画面1804を表示する。
測定準備画面1804を表示した際に、測定位置IDおよび測定装置IDを取得する。なお、剥離検知タグ1600が剥離している場合には、警告画面1805を表示し、測定位置IDまたは測定装置IDが適切でない場合には、警告画面1806を表示する。
剥離検知タグ1600が剥離しておらず、測定位置IDおよび測定装置IDが適切である場合には、測定開始画面1807を表示する。ここで新たに測定項目を追加する場合には、測定項目ついかボタンがクリックされ、追加測定項目画面1808を表示し、新たな測定項目が追加される。また、一覧表入力ボタンをクリックされた場合には、測定項目コード一覧画面1809を表示する。
測定開始画面1807で、測定者は、各測定項目の進行状況に応じて、開始、中断、再開、終了ボタンをクリックし、全ての測定項目が終了した場合には完了をクリックする。完了がクリックされた際に、全ての測定項目が終了していない場合には、警告画面1810を表示し、全ての測定項目が終了している場合には、測定結果画面1811を表示する。
測定結果画面1811を表示した後に、確認ボタンがクリックされた場合には、完了確認画面1812を表示し、メニューボタンがクリックされた後、測定支援サービス画面1803を表示させる。
上述してきたように、本実施例2に係る測定結果認証センターサーバ1100は、測定者支援端末装置1300から測定者ID、測定者認証情報、測定装置ID、測定位置ID測定履歴情報、測定結果情報、剥離検知情報(剥離検知タグ1600が剥離している場合)および測定項目特定情報を取得し、判定処理部1180が取得した各情報が適切であると判定し、かつ剥離検知タグ1600が剥離していない場合に、測定結果登録処理部1190が、測定結果の情報を正規の情報として測定結果記憶部1170に記憶させるので、測定者による不正を防止するとともに、測定結果報告などの処理を効率よく行うことができる。
なお、本実施例2では、測定装置1500が測定を行い、剥離検知タグ1600に測定に係る情報を書き込んだが、剥離検知タグ1600自体に測定機能を持たせ、剥離検知タグ1600が定期的に測定を行い、測定結果を順次記憶してもよい。
(付記1)サービス提供者が行ったサービス実績を認証し、管理すると共に、該サービス実績をサービス委託者に通知するサービス実績認証装置であって、
ネットワークを介して接続された端末装置からサービス提供者を特定する情報、サービス提供者がサービスを行った場所を特定する情報およびサービス内容に係る情報を含んだサービス実績情報と、サービス提供者がサービスを行った場所の情報を保持する剥離検知タグが、貼付された場所から剥離しているか否かの情報を示す剥離検知情報とを取得するサービス情報取得手段と、
前記サービス情報取得手段が取得した前記剥離検知情報を基にして剥離検知タグが剥離しているか否かを判定する剥離判定手段と、
前記剥離判定手段によって前記剥離検知タグが剥離していないと判定された場合に、前記サービス実績情報を正規の情報として記憶する記憶手段と、
を備えたことを特徴とするサービス実績認証装置。
(付記2)前記サービス情報取得手段は、前記端末装置から介護師を特定する情報、介護師が介護を行った場所を特定する情報、介護師によって介護された被介護者を特定する情報および介護師が被介護者に対して行ったサービス内容を特定する情報を前記サービス実績情報として取得することを特徴とする付記1に記載のサービス実績認証装置。
(付記3)前記サービス情報取得手段は、前記介護師を特定する情報を認証する介護師認証情報と、前記被介護者を特定する情報を認証する被介護者認証情報とを更に取得し、前記介護師認証情報と前記被介護者認証情報を基にして、前記介護師を特定する情報および前記被介護者を特定する情報を認証する認証処理手段を更に備えたことを特徴とする付記2に記載のサービス実績認証装置。
(付記4)前記サービス情報取得手段が前記サービス実績情報を取得した時刻を特定する時刻特定手段を更に備え、前記記憶手段は、前記時刻特定手段が特定した時刻を更に記憶することを特徴とする付記1、2または3に記載のサービス実績認証装置。
(付記5)サービス提供者が行ったサービス実績を認証し、管理するサービス実績認証方法であって、
ネットワークを介して接続された端末装置からサービス提供者を特定する情報、サービス提供者がサービスを行った場所を特定する情報およびサービス内容に係る情報を含んだサービス実績情報と、サービス提供者がサービスを行った場所の情報を保持する剥離検知タグが、貼付された場所から剥離しているか否かの情報を示す剥離検知情報とを取得するサービス情報取得工程と、
前記サービス情報取得工程において取得した前記剥離検知情報を基にして剥離検知タグが剥離しているか否かを判定する剥離判定工程と、
前記剥離判定工程によって前記剥離検知タグが剥離していないと判定された場合に、前記サービス実績情報を正規の情報として記憶装置に記憶する記憶工程と、
を含んだことを特徴とするサービス実績認証方法。
(付記6)前記サービス情報取得工程は、前記端末装置から介護師を特定する情報、介護師が介護を行った場所を特定する情報、介護師によって介護された被介護者を特定する情報および介護師が被介護者に対して行ったサービス内容を特定する情報を前記サービス実績情報として取得することを特徴とする付記5に記載のサービス実績認証方法。
(付記7)前記サービス情報取得工程は、前記介護師を特定する情報を認証する介護師認証情報と、前記被介護者を特定する情報を認証する被介護者認証情報とを更に取得し、前記介護師認証情報と前記被介護者認証情報を基にして、前記介護師を特定する情報および前記被介護者を特定する情報を認証する認証処理工程を更に含んだことを特徴とする付記6に記載のサービス実績認証方法。
(付記8)前記サービス情報取得工程において前記サービス実績情報を取得した時刻を特定する時刻特定工程を更に含み、前記記憶工程は、前記時刻特定工程において特定した時刻を更に記憶装置に記憶することを特徴とする付記5、6または7に記載のサービス実績認証方法。
(付記9)サービス提供者が行ったサービス実績を認証し、管理するサービス実績認証プログラムであって、
ネットワークを介して接続された端末装置からサービス提供者を特定する情報、サービス提供者がサービスを行った場所を特定する情報およびサービス内容に係る情報を含んだサービス実績情報と、サービス提供者がサービスを行った場所の情報を保持する剥離検知タグが、貼付された場所から剥離しているか否かの情報を示す剥離検知情報とを取得するサービス情報取得手順と、
前記サービス情報取得手順において取得した前記剥離検知情報を基にして剥離検知タグが剥離しているか否かを判定する剥離判定手順と、
前記剥離判定手順によって前記剥離検知タグが剥離していないと判定された場合に、前記サービス実績情報を正規の情報として記憶装置に記憶する記憶手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とするサービス実績認証プログラム。
(付記10)前記サービス情報取得手順は、前記端末装置から介護師を特定する情報、介護師が介護を行った場所を特定する情報、介護師によって介護された被介護者を特定する情報および介護師が被介護者に対して行ったサービス内容を特定する情報を前記サービス実績情報として取得することを特徴とする付記9に記載のサービス実績認証プログラム。
(付記11)前記サービス情報取得手段は、前記端末装置から測定者を特定する情報、測定者が利用した測定装置を特定する情報、測定対象の位置を特定する情報、測定者が行った測定の内容を特定する情報、測定結果に係る情報および測定履歴に係る情報を前記サービス実績情報として取得することを特徴とする付記1に記載のサービス実績認証装置。
(付記12)前記サービス情報取得手段は、前記測定者を特定する情報を認証する測定者認証情報を更に取得し、前記測定者認証情報を基にして、前記測定者を特定する情報を認証する測定者認証手段を更に備えたことを特徴とする付記11に記載のサービス実績認証装置。
(付記13)前記サービス情報取得手段によって前記サービス実績情報が取得された時刻を特定する測定時刻特定手段を更に備え、前記記憶手段は、前記測定時刻特定手段が特定した時刻を更に記憶することを特徴とする付記1、11または12に記載のサービス実績認証装置。
(付記14)前記サービス情報取得工程は、前記端末装置から測定者を特定する情報、測定者が利用した測定装置を特定する情報、測定対象の位置を特定する情報、測定者が行った測定の内容を特定する情報、測定結果に係る情報および測定履歴に係る情報を前記サービス実績情報として取得することを特徴とする付記5に記載のサービス実績認証方法。
(付記15)前記サービス情報取得工程は、前記測定者を特定する情報を認証する測定者認証情報を更に取得し、前記測定者認証情報を基にして、前記測定者を特定する情報を認証する測定者認証工程を更に含んだことを特徴とする付記14に記載のサービス実績認証方法。
(付記16)前記サービス情報取得工程によって前記サービス実績情報が取得された時刻を特定する測定時刻特定工程を更に含み、前記記憶工程は、前記測定時刻特定工程が特定した時刻を更に記憶装置に記憶することを特徴とする付記5、14または15に記載のサービス実績認証方法。