JP2006099371A - 看護支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】病院内における看護師等の移動軌跡ないし動線を、通常の看護支援システムの構成で、位置検知用の特別の機器を使わずに把握できること。
【解決手段】看護師等が携帯して使用する看護師用情報端末およびまたは患者のベッドサイドに設置される患者用情報端末に、看護、観察業務を実施したその場所で、患者別の実施記録、看護師所見、測定結果等とともに、記録日時、看護実施者名、看護実施場所を入力することにより、看護動線データベースを形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、病院などの医療機関において利用される看護支援システムに係り、特に、患者のベッドサイドで患者の看護情報、患者情報等を入力できる情報端末を備えた看護支援システムに関する。
・・・・特開2003−32374号公報 ・・・・特開2003−289394号公報
特許文献1には、制御機を介して親機との間でデジタル通信網が形成されている廊下灯を基地局として、看護婦を主体とした医療従事者によって携帯されている移動無線装置との間で無線通信網を形成させ、移動通信装置から間欠送信される高周波電波に付加されているIDと高周波電波が受信された廊下灯のIDとを親機に伝送させることにより、親機において廊下灯の設置位置によって医療従事者の位置をリアルタイムで検索・表示できるとともに当該医療従事者の移動に伴う動線推移も表示できるナースコールシステムが記載されている。
特許文献2には、看護記録情報をベッドサイドで患者用端末装置の画面を使って入力するとともに看護記録情報を看護情報端末にナースコール装置の幹線で転送できるナースコールシステムが記載されている。
高齢化社会に移行しつつある我が国では医療需要がますます増大し、それにともなって、看護職員の需要も増大するばかりである。特に病院では、医療活動の一連の流れの中で、看護職員は忙しさに振り回されているというのが実態である。
特許文献1のナースコールシステムは、このような厳しい実態をデータとしてつかんで、対策案を立案するために、看護師等の位置乃至動線をリアルタイムで検索・表示できるようになっている。
しかし、このナースコールシステムでは、看護師等は、小型とはいえ移動無線装置を常時携帯しなければならず、できるだけ携帯品を減らして身軽に動く必要のある看護師等にとっては不便である。
また、廊下灯は看護師等が携帯する移動無線装置との間で送受信できる無線機能を必要とするため、廊下灯の回路構成、制御プロトコルは複雑となり、高価にならざるを得ない。
また、今般、看護記録の重要性が増すなか、記録方法も手書きから電子記録の方法に移りつつあり、各種の看護(情報)記録システムが提案されている。
特許文献2に記載されたナースコールシステムは、その一例である。しかし、このナースコールシステムでは、看護情報を記録することはできるが、看護師等の移動経路すなわち看護動線を追跡できるものではない。
本発明は、このような公知例の問題点に鑑み、病院内における看護師等の移動軌跡ないし動線を、通常の看護支援システムと同等の構成で、位置検知用の特別の機器を使わずに把握できる動線管理機能付きの看護支援システムを提供することを目的とする。
本発明の看護支援システムは、看護師等が携帯する情報端末を有し、この情報端末に、看護業務を実施したその場所で、患者別の実施記録、看護師所見、測定結果等とともに、記録日時、看護実施者名等を入力して登録できる看護情報入力画面を設け、この看護情報入力画面の一部に、看護実施場所を入力できるようにする。
すなわち、看護情報、患者情報の入力単位毎に、各情報の実施者名、実施日時の他に、実施場所を一体もしくは一連の情報として記録できるようにする。
なお、データを入力する情報端末としては、看護師等が携帯する情報端末に限定されず、各患者のベッドサイドにそれぞれ固定して設置され、看護処置を実施した患者の傍らで処置内容を記録できるようにした患者用の情報端末であってもよい。
また、看護業務の実施日時の入力は必ずしも手入力を前提としない。すなわち、情報登録時に情報端末の内臓時計の日時データを実施日時として自動的に取り出せる構成にすれば、いちいち実施日時を入力する手間が省ける。
本発明の看護支援システムでは、看護情報、患者情報の情報の入力単位ごとに、情報内容の実施者名、実施日時、実施場所が一塊で記録されデータベース化されるので、このデータベースをもとに、病院内における看護師等の動きを集計、分析、ビジュアル化することは容易であり、看護業務に関して、看護師等の個別の傾向、問題点を把握し、看護業務の計画性、効率性を向上させることができる。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1は、本発明の1実施例における看護支援システムの構成図である。
図において、1はナースセンターに設置されているナースコール親機、2は病室の出入口に設けられている個人別情報廊下灯、3は病室の各病床ごとに設けられている患者用情報端末3で、この情報端末3には、看護データ、患者データを入出力できるとともに、ナースコール親機1を呼出して通話できる機能が備えられ、必要に応じて、看護師を呼出すための呼出ボタン4が接続される。
ナースコール親機1は、ナースコール表示画面を有し、患者用情報端末3からの呼出があると、呼出音を鳴動させるととともに、呼出した患者の氏名等の関連情報がポップアップ表示され、送受器を取上げるとそのまま応答通話ができるようになっている。
このナースコール親機1は、院内システムネットワーク5に接続され、この院内システムネットワーク5を介して、モニター、キーボード、コンピュー内臓の制御部を備えた看護支援パソコン6との間で看護情報、患者情報を入出力できるようになっている。
また、院内システムネットワーク5には、必要に応じて、院内情報システム(オーダリングシステム、電子カルテシステム、検査部門システム、外来部門システム等を含む)8を接続することにより、相互に関連する看護データ、患者データ等の送受信が可能になる。
7は、看護師等が携帯して使用する看護師用の情報端末であり、一般的には、ピー・ディ・エー(PDA:Personal Digital Assistantの略)と称される情報携帯端末で構成される。
看護支援パソコン6と看護師用情報端末7とは、相互に、メモリーカードや有線または無線の通信手段により、看護データ、患者データの送受信ができる。
図2は、壁付形の患者用情報端末3の患者メニュー画面の1実施例を示したものである。このメニュー画面には、スケジュール、お知らせ、ナースコール、看護メニューの4つの項目が示されている。
スケジュールの項目を選択すると、当該患者の予定を知ることができる。
お知らせの項目を選択すると、病院内において利用される種々の情報を見ることができる。
ナースコールの項目を選択するとナーコール呼出画面(図示せず)に遷移し、ナースコールを呼出すことができる。
看護メニューを選択すると、看護師が患者の看護を実施するとき必要になる看護情報、患者情報を閲覧したり、あるいは、実施した看護実施内容や患者情報としてのバイタル値、食事摂取量、観察記録などを入力できる看護メニユー画面に遷移する。
なお、看護メニユー画面は、患者のプライバシー等を保護するために、看護師等所定の人以外は扱えないようする必要があり、一般には、パスワード入力画面を経て、看護メニュー画面に遷移させる。
なお、このパスワード入力で、看護メニューの使用者である看護師が特定され、後述の個別の看護情報入力画面では記録者として表示される。
図3は、このようにして移行した看護メニュー画面の1実施例である。
この看護メニユー画面は、看護師用情報端末6と患者用情報端末3に共通して表示される画面であり、特に指定しない限り、以下の説明は、看護師用、患者用の両方の情報端末6、3に適用される。
次に、看護メニユー画面に表示されているそれぞれの項目について説明する。
まず、バイタルの項目は、患者の脈拍(心臓の鼓動)、呼吸数、体温、血圧の測定値に関するものであり、詳細は、後述する。
食事/尿/便の項目は、患者の食事の種類、残滓状態、尿に関する量、比重、状態、処置、便の回数、量、性状、処置など、観察結果と処置内容を記録するものである。
計測・観察の項目は、患者の倦怠感、胃痛、嘔気、腫脹、痛みに関して、観察、計測の結果を記録するものである。
IN−OUTの項目は、輸液の入量と出量の計量結果を記録するものである。
手書きメモの項目は、個々の患者について看護上必要なことを記録するものである。
シェーマの項目は、登録されている下地の人体画像に手書きの注釈をメモするものである。
送受信の項目は、携帯型情報端末7と看護支援パソコン6とを無線LANで接続して、データの送受信するためのメニユーであり、両者7、6をUSBケーブルで接続する場合には、不要となる。
同様に、ナースコールシステムに常時有線で接続使用される患者用情報端末3においても、内部的にプログラム処理されるため、送受信の項目は不要となる。
なお、個人情報、ADL、履歴照会、予定照会、バイタル一覧、看護計画の各項目は、いずれも、データ閲覧または単なる情報入力のメニユーであり、看護行為乃至観察行為の実施結果を記録するためのものでないので、説明は省略する。
図4は、看護メニュー項目の一つであるバイタルの項目を選択したあとに遷移するバイタル入力画面であり、看護情報入力画面の代表的な一例である。
バイタル入力画面には、ベッド番号、患者名、記録者名が表示され、測定した患者の体温、脈拍数、呼吸数、血圧値を入力できるようになっている。
バイタル入力欄に並べて、バイタル値の測定場所を入力する処置場所の入力欄と、処置完了後移動する、次の移動先(予定)の入力欄が設けられている。
処置場所の入力欄には、予め、既定値として、患者名に連動するベッド番号を表示させることにより、入力手数を省略することができる。
また、図示の例では、処置場所が既定値と相違する場合には、下向きの三角マークをタップすることにより、処置場所の候補一覧を表示させ、そのなかから、選択できるようにすれば、処置場所が既定値と相違する場合でも入力操作が容易になる。
バイタル値、処置場所、移動先をそれぞれ入力し、登録ボタン9を押すと、登録日時付きでバイタルデータが登録されるとともに、前述した看護メニユーの画面に遷移する。
図4の画面で、データを登録しないときは、看護メニユーボタン10または患者メニユーボタン11を選択することにより、それぞれのメニユーに復帰できる。
なお、図4の患者メニユーボタンは、看護師用の情報端末の場合は不要である。
以上、バイタルデータの入力手段について説明したが、看護行為、観察行為の実施内容を記録する他の看護情報入力画面を構成する一つ一つの看護メニユー項目、すなわち、食事/尿/便、計測・観察、IN−OUT、手書きメモ、シェーマの各項目においても、対象患者、記録者、登録日時の他に処置場所、移動先の入力欄がそれぞれ設けられる。
次に、看護支援パソコン6について説明する。この看護支援パソコン6は、看護師用情報端末6および患者用情報端末3に入力される看護情報、患者情報を集積して、データベース化する。
すなわち、前述したバイタル、食事/尿/便、計測・観察、IN−OUT、手書きメモ、シェーマの各項目に関して、独立のデータテーブルを所有し、情報端末から送信されてくる個別の看護、観察データは、それぞれ所定のデータテーブルに蓄積保存される。
図5は、看護支援パソコン6に蓄積保存されるデータテーブルの一部を示したものである。
図6は、看護支援パソコン6において、これら複数のデータテーブルを集成、併合するとともに必要項目を抽出して一覧表の形式で表示した看護動線データテーブルの一例である。
表中、看護内容の項目には、看護メニューの個別の項目名が表示されている。また、移動距離の項目には、当該行の処置場所と直前行の処置場所との間の移動距離が表示されている。
なお、この移動距離を表示させるには、あらかじめ、各ポイント間の移動距離を示す標準乃至平均距離表が必要で有り、処置場所間の移動距離は、この標準距離表に基づいて算出表示される。なお、図5の右端に標準距離表の例が示されている。
さらに付け加えるなら、図6の例は、オリジナルの看護動線データに若干の加工を施してある。すなわち、オリジナルデータ(図示せず)を表示させた状態において、記録者選択ボタンを操作して、看護花子という記録者を選択し、さらに、対象日として2004年4月1日に絞り込んでいる。
次に、この状態で、動線図ボタンを操作すると、図6の看護動線データに基づいて、図7の看護動線図が表示される。
この看護動線図によれば、表示対象者である看護花子の病院内における移動経路、移動距離、移動回数はもとより、看護業務内容、看護業務の進め方が一目瞭然にわかる。
図示の例では、N.S.(ナースステーション)と各ベッドとの間の距離を直感的に把握できるように、N.S.の位置線と各ベッドの位置線を縦の実線で表示し、看護師等の移動を実線、または点線の矢印で表し、矢印の長さが移動距離に大略比例するように考慮して有る。
なお、図示の例では、点線の矢印は、処置場所を基点に移動先(予定)を終点として表示されるようにしてある。また、移動先(予定)に移動後、処置場所として、移動先と同じ場所が入力されると、点線の矢印は実線に変更されるようになっている。
図8は、情報端末の回路ブロック図であり、看護師用の情報端末7および患者用の情報端末3に共通に適用される。
図において、情報端末3、7の実行動作を制御する制御部(CPU)12には、表示部13およびタッチパネル14で構成される入出力部15と、動作制御プログラムや各種のデータを記憶できる記憶部16と、ナースコールラインへ接続され、呼出信号、通話信号、看護データなどを送受信する送受信部17と、看護支援パソコンへ接続されるI/O部18と、呼出ボタン4などに接続される外部接点インターフェース19と、スピーカ、マイクで構成される通話部20とが接続されている。
なお、情報端末7、3は、看護師用か患者用かで、外部機器の接続態様も異なるので、それに合わせて、記憶部15に記憶される制御プログラムや各種データは、適宜異なるものとする。
次に、情報端末の作用を患者用の情報端末3について説明する。
外部に接続された呼出ボタン4を押すと、制御部(CPU)12の制御で規定の呼出信号が作成され、送受信部17を介して、ナースコールラインへ送信され、その信号に対応して、個人別情報廊下灯2、ナースコール親機1は通常の呼出モードに遷移する。
ナースコール親機1で送受器を取上げて応答すると、応答信号が個人別情報廊下灯2を介して、情報端末3の送受信部17へ送られ、ナースコール親機1と情報端末3の間で通話が成立する。この一連の動作は、通常のナースコールと同じである。
次に、前述した手順で情報端末3、7に入力された各種の看護データ、患者データは、必要に応じて、送受信部16またはI/O部17を介して、最終的には、看護支援パソコン6に送られ、看護データ、患者データとして蓄積、更新されるようになっている。
すなわち、例えば、患者用の情報端末3に入力されたデータは、個人別情報廊下灯2、ナースコール親機1、院内システムネットワーク5を介して看護支援パソコン6に送信される。
他方、看護用の情報端末7は、I/O部17が、例えばUSB対応の場合、USBコードにより、看護支援パソコン6との間でデータの送受信ができる。
看護支援パソコン6には、このようにして、全ての看護データ、患者データが集積されるので、そのデータをベースとして、前述のように看護動線データを作成したり、看護動線図を表示したりできる。
また、データベースの一般的な操作技術を用いれば、データの使用目的に応じて、データの並べ替え、選択、絞込みながら集計したり、統計処理を施すことも可能である。
例えば、看護師別に週次の移動回数、距離、時間の合計を求めたり、看護内容別に動線データを分類したりすることが容易にできる。
本発明の1実施例における看護支援システムの構成図。 本発明の1実施例における患者用情報端末の患者メニユー画面。 本発明の1実施例における情報端末の看護メニュー画面。 本発明の1実施例における情報端末のバイタル入力画面。 本発明の1実施例におけるデータベースの一部を示す一覧図。 本発明の1実施例における看護動線データ一覧表の画面例。 本発明の1実施例における看護動線を擬似グラフィック化した画面例。 本発明の1実施例における情報端末の回路ブロック図。
符号の説明
1 ナースコール親機
2 個人別情報廊下灯
3 患者用情報端末
4 呼出ボタン
5 院内システムネットワーク
6 看護支援パソコン
7 看護師用情報端末
8 院内情報システム
9 登録ボタン
10 看護メニユーボタン
11 患者メニューボタン
12 制御部(CPU)
13 表示部
14 タッチパネル
15 入出力部
16 記憶部
17 送受信部
18 I/O部
19 外部接点インターフェース
20 通話部

Claims (3)

  1. 看護、観察実施内容を記録者、記録日時、記録場所とともに看護情報として記録できる情報端末と、
    前記情報端末から送信される前記看護情報を受信して記憶できる看護支援パソコンとを有し、
    前記看護支援パソコンにおいて、前記看護情報を集成、併合することにより、記録者、患者名、記録日時、処置場所、看護内容および移動距離の項目を含む看護動線データを出力できるようにしたことを特徴とする特徴とする看護支援システム。
  2. 前記看護情報の項目として移動先(予定)を付加したことを特徴とする請求項1記載の看護支援システム。
  3. 前記看護動線データをもとに、看護師別の移動経路を、時間軸と位置軸を縦横に配列することにより、グラフィツク表示できるようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の看護支援システム。
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