JP2006098454A - 電気光学装置の製造方法、電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

電気光学装置の製造方法、電気光学装置及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】
有機物を含有する導電性部材を介して2つの接続部が接続する構造において、例え2つの接続部間の接続不良があっても、一方の接続部の再利用が可能な電気光学装置の製造方法、電気光学装置及び電子機器を提供すること。
【解決手段】
電気光学物質を保持する為の第1基板上に第1端子を形成する工程(S1)と、第1端子の接続部を除く領域の少なくとも一部に光触媒を塗布する工程(S2)と、第1端子の接続部上に有機物を含有する導電部材を塗布する工程(S7)と、バンプを有する半導体素子を、該バンプが第1端子の接続部に対向するように配置し、導電部材を介して、第1端子の接続部とバンプとを電気的に接続する工程(S8)と、第1端子と前記バンプとの接続不良を検査する工程(S9、S10)と、検査工程にて不良と判断された場合、半導体素子を剥離する工程(S12)と、光触媒に対して光を照射する工程(S13)とを具備する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、有機物を含有する導電部材を介して電気的に接続される接続構造を有する電気光学装置の製造方法、電気光学装置及び電子機器に関する。
電気光学装置、例えばCOG(Chip On Glass)方式の液晶装置は、一対の基板間に液晶を封入した液晶パネルと、液晶パネルを挟み込むように設けられた一対の偏光板と、液晶パネルの基板上に実装された半導体素子と、液晶パネルの基板に電気的に接続するフレキシブル配線基板と、液晶パネルに対してフレキシブル配線基板及び半導体素子を介して信号を供給する回路基板と、を有している。液晶パネルの基板上の端子と半導体素子のバンプとは、ACF(Anisotropic Conductive Film;異方性導電フィルム)を介して電気的に接続されている。このような液晶装置の製造方法において、半導体素子の実装不良がある場合、半導体素子を引き剥がし、その後、アルコールなどでACFをふき取り、更にヘラなどを使ってACFを剥がしてクリーニングした後、新しい半導体素子を再実装してリペアを行っている(例えば、特許文献1参照。)。また、液晶パネルに光学機能フィルムとして例えば偏光板を貼り付ける場合、偏光板貼り付け前に液晶パネルを洗浄していた。
特開平10−153789号公報(段落[0005])
しかしながら、上述のような液晶装置の製造方法において、クリーニング時のふき取りで、半導体素子のバンプと電気的に接続する液晶パネルの基板上に設けられた端子に傷がついたり、クリーニング時などに生じた異物や汚れが基板上の端子に付着してこれらを腐食させたりして、液晶装置の表示不良を引き起こすといった問題があった。
また、偏光板などの光学機能フィルム貼り付け前に行われる液晶パネル洗浄が不十分で液晶装置の外観不良となった場合、光学機能フィルムを貼りかえるという作業が必要となり、製造効率が悪いという問題があった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたもので、ACFのような有機物を含有する導電性部材により接着された接続構造を有するものにおいて、例えば接続不良があっても、端子を傷つけることなく容易にACFを除去し、容易にリペアすることが可能な電気光学装置の製造方法、電気光学装置及びその電気光学装置を用いた電子機器を提供することを目的とする。また、光学機能フィルム貼り付け前のパネルのクリーニングを十分に行うことができる電気光学装置の製造方法、電気光学装置及び電子機器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の電気光学装置の製造方法は、電気光学物質を保持する為の第1基板上に第1端子を形成する工程と、前記第1基板上の前記第1端子の接続部を除く領域の少なくとも一部に光触媒を塗布する工程と、前記光触媒塗布工程後、前記第1端子の接続部上に有機物を含有する導電部材を塗布する工程と、前記導電部材塗布工程後、バンプを有する半導体素子を、該バンプが前記第1端子の接続部に対向するように配置し、前記導電部材を介して、前記第1端子の接続部と前記バンプとを電気的に接続する工程とを具備し、更に好ましくは、前記接続工程後、前記第1端子と前記バンプとの接続不良を検査する工程と、前記検査工程にて不良と判断された場合、前記半導体素子を剥離する工程と、前記剥離工程後、前記光触媒に対して光を照射する工程とを具備することを特徴とする。
本発明のこのような構成によれば、光触媒を設けることにより、半導体素子の実装不良があり、半導体素子を再実装する際、実装不良のあった半導体素子の剥離後、光触媒に対して光を照射することによって導電部材の除去を、第1端子に触れることなく、容易にかつ確実行うことができる。これにより、例えば、従来のようなクリーニング時に行われたアルコールなどのふき取りによって第1端子が傷つくことがない。また、光触媒によって覆われている領域に異物やゴミなどが付着しても、それが有機物であれば、光照射された光触媒により容易にそれを分解、除去することができる。これにより、異物が第1端子に付着して第1端子を腐食させてしまうといった問題がない。従って、実装不良のない品質特性の高い電気光学装置を得ることができる。また、導電部材残りなどの不良により第1基板を再利用することができないといったことがなく、製造歩留まりが向上する。
また、前記光触媒塗布工程の前に、前記第1基板上に前記第1端子に電気的に接続する配線を設ける工程と、前記第1端子の接続部以外の領域上と前記配線上に絶縁膜を形成する工程とを有し、前記光触媒塗布工程は、前記絶縁膜上に前記光触媒を設ける工程であることを特徴とする。
このような構成によれば、光触媒が導電性を有する場合、光触媒によって端子間及び配線間が短絡することがない。
また、前記導電部材は、異方性導電フィルムであることを特徴とする。
このように、導電部材として異方性導電フィルムを用いることができる。
また、前記光照射工程は、前記光触媒に対して、波長が250〜350nmの光を照射する工程であることを特徴とする。
このような構成によれば、光触媒を効率良く励起させることができ、光触媒に接する有機物を分解、除去することができる。ここで、光照射条件において、照射する光の波長が250nmよりも小さいと触媒効果が得られにくい。また、光触媒として350nmよりも大きい波長に対して触媒効果が発生する材料を用いるのは望ましくなく、このような350nm以上の波長に対して触媒効果が発生する光触媒を用いると、可視光でも触媒効果が発生し、有機物を含有する導電部材の分解が始まってしまうため、光触媒塗布工程以降の工程で可視光の照射がないように管理を行う必要があり、工程管理が煩雑になってしまう。このため、光触媒として350nm以下の光照射により光触媒効果が発生する材料を用いることが望ましく、また、十分な光触媒効果を得るために、光照射工程において250〜350nmの波長を用いることが望ましい。
本発明の他の電気光学装置の製造方法は、第1基板上に第1端子を形成する工程と、前記第1基板上の前記第1端子の接続部を除く領域の少なくとも一部に光触媒を塗布する工程と、前記光触媒塗布工程後、前記第1端子の第1接続部上に有機物を含有する導電部材を塗布する工程と、前記導電部材塗布工程後、第2端子を有する第2基板を、該第2端子の第2接続部が前記第1接続部に対向するように配置し、前記導電部材を介して、前記第1接続部と前記第2接続部とを電気的に接続する工程とを具備し、更に好ましくは、前記接続工程後、前記第1端子と前記第2端子との接続不良を検査する工程と、前記検査工程にて不良と判断された場合、前記第2基板を剥離する工程と、前記剥離工程後、前記光触媒に対して光を照射する工程とを具備することを特徴とする。
本発明のこのような構成によれば、光触媒を設けることにより、第2基板の接続不良があり、新たな第2基板を再接続する際、接続不良のあった第2基板の剥離後、光触媒に対して光を照射することによって導電部材の除去を、第1端子に触れることなく、容易にかつ確実行うことができる。これにより、例えば、従来のようなクリーニング時に行われたアルコールなどのふき取りによって第1端子が傷つくことがない。また、光触媒によって覆われている領域に異物やゴミなどが付着しても、それが有機物であれば、光照射された光触媒により容易にそれを分解、除去することができる。これにより、異物が第1端子に付着して第1端子を腐食させてしまうといった問題がない。従って、実装不良のない品質特性の高い電気光学装置を得ることができる。また、導電部材残りなどの不良により第1基板を再利用することができないといったことがなく、製造歩留まりが向上する。
本発明の電気光学装置は、第1基板と、前記第1基板を用いて保持された電気光学物質と、前記第1基板に設けられた第1端子と、前記第1端子と電気的に接続するバンプを有する半導体素子と、前記第1端子と前記バンプとを電気的に接続する有機物を含有する導電部材と、前記第1基板の、前記第1端子の前記導電部材と接する領域以外の領域の少なくとも一部に設けられた光触媒とを具備することを特徴とする。
本発明のこのような構成によれば、光触媒を設けることにより、半導体素子の実装不良があり、新しい半導体素子を再実装する際、実装不良のあった半導体素子の剥離後、光触媒に対して光を照射することによって導電部材の除去を、第1端子に触れることなく、容易にかつ確実行うことができる。これにより、例えば、従来のようなクリーニング時に行われたアルコールなどのふき取りによって端子が傷つくことがない。また、光触媒によって覆われている領域に異物やゴミなどが付着しても、それが有機物であれば、光照射された光触媒により容易にそれを分解、除去することができる。これにより、異物が第1端子に付着して第1端子を腐食させてしまうといった問題がない。従って、実装不良のない品質特性の高い電気光学装置を得ることができる。
本発明の他の電気光学装置は、第1基板と、前記第1基板を用いて保持された電気光学物質と、前記第1基板に設けられた第1端子と、前記第1端子と電気的に接続する第2端子を有する第2基板と、前記第1端子と前記第2端子とを電気的に接続する有機物を含有する導電部材と、前記第1基板の、前記第1端子の前記導電部材と接する領域以外の領域の少なくとも一部に設けられた光触媒とを具備することを特徴とする。
本発明のこのような構成によれば、光触媒を設けることにより、第2基板の接続不良があり、新しい第2基板を再接続する際、接続不良のあった第2基板の剥離後、光触媒に対して光を照射することによって導電部材の除去を、第1端子に触れることなく、容易にかつ確実行うことができる。これにより、例えば、従来のようなクリーニング時に行われたアルコールなどのふき取りによって端子が傷つくことがない。また、光触媒によって覆われている領域に異物やゴミなどが付着しても、それが有機物であれば、光照射された光触媒により容易にそれを分解、除去することができる。これにより、異物が第1端子に付着して第1端子を腐食させてしまうといった問題がない。従って、実装不良のない品質特性の高い電気光学装置を得ることができる。
本発明の実装構造体の製造方法は、第1基板上に第1端子を形成する工程と、前記第1基板上の前記第1端子の第1接続部を除く領域の少なくとも一部に光触媒を塗布する工程と、前記光触媒塗布工程後、前記第1端子の第1接続部上に有機物を含有する導電部材を塗布する工程と、前記導電部材塗布工程後、前記第1端子の第1接続部に対向して第2接続部を配置し、前記導電部材を介して、前記第1接続部と前記第2接続部とを電気的に接続する工程と、前記接続工程後、前記第1接続部と前記第2接続部との接続不良を検査する工程と、前記検査工程にて不良と判断された場合、前記第2接続部を剥離する工程と、前記剥離工程後、前記光触媒に対して光を照射する工程とを具備することを特徴とする。
本発明のこのような構成によれば、光触媒を設けることにより、第1接続部と第2接続部との接続不良があり、第2接続部を再接続する際、接続不良のあった第2接続部の剥離後、光触媒に対して光を照射することによって導電部材の除去を、第1端子に触れることなく、容易にかつ確実行うことができる。これにより、例えば、従来のようなクリーニング時に行われたアルコールなどのふき取りによって端子が傷つくことがない。また、光触媒によって覆われている領域に異物やゴミなどが付着しても、それが有機物であれば、光照射された光触媒により容易にそれを分解、除去することができる。これにより、異物が第1端子に付着して第1端子を腐食させてしまうといった問題がない。従って、実装不良のない品質特性の高い実装構造体を得ることができる。
また、前記第2接続部は、半導体素子のバンプであることを特徴とする。
このように、第1基板上に半導体素子を実装する接続構造を有する実装構造体に適用することができる。
また、前記第2接続部は、前記第1基板に対向配置された第2基板上に設けられた第2端子であることを特徴とする。
このように、2枚の基板それぞれに接続部を設け、互いの接続部を導電部材により接着する接続層を有する実装構造体に適用することができる。
本発明の実装構造体は、第1端子を有する第1基板と、前記第1端子の第1接続部と対向配置された第2接続部と、前記第1接続部と前記第2接続部とを電気的に接続する有機物を含有する導電部材と、前記第1基板の第1接続部以外の領域の少なくとも一部に設けられた光触媒とを具備することを特徴とする。
本発明の電気光学装置の製造方法は、第1面と第2面とを有する第1基板と、該第1基板の第2面側を用いて保持された電気光学物質とを有する電気光学装置の製造方法において、前記第1基板の第1面に光触媒を塗布する工程と、前記光触媒塗布工程後、前記光触媒に対して光を照射する工程と、前記光照射工程後、前記第1面に光学機能フィルムを配置する工程とを具備することを特徴とする。
本発明のこのような構成によれば、光触媒に光を照射することにより、第1基板の第1面に付着した指紋などの有機物などの汚れや異物が確実に除去され、このような状態の第1面に光学機能フィルムが貼り付けられるので、表示品位の高い電気光学装置を得ることができる。すなわち、従来においては、第1基板を例え洗浄しても十分に除去しきれなかった異物や汚れ、洗浄後に何らかの形で付着した異物や汚れなどにより、電気光学装置の表示品位が落ちるといった問題があった。これに対し、本発明のように、光学機能フィルム貼り付け前に光学機能フィルム貼り付け領域に光触媒を塗布し、光触媒に光を照射することによって有機物からなる汚れや異物を完全に除去することができ、表示品位の高い電気光学装置を得ることができる。
また、前記光照射工程は、前記光触媒に対して、波長が250〜350nmの光を照射する工程であることを特徴とする。
このような構成によれば、電気光学物質の紫外線による劣化を抑制しつつ、光触媒を効率良く励起させることができ、光触媒に接する有機物を分解、除去することができる。ここで、光照射条件において、照射する光の波長が250nmよりも小さいと触媒効果が得られにくい。また、光触媒として350nmよりも大きい波長に対して触媒効果が発生する材料を用いるのは望ましくなく、このような350nm以上の波長に対して触媒効果が発生する光触媒を用いると、可視光でも触媒効果が発生してしまうため、光触媒塗布工程以降の工程で可視光の照射がないように管理を行う必要があり、工程管理が煩雑になってしまう。このため、光触媒として350nm以下の光照射により光触媒効果が発生する材料を用いることが望ましく、また、十分な光触媒効果を得るために、光照射工程において250〜350nmの波長を用いることが望ましい。
本発明の電気光学装置は、第1面と第2面とを有する第1基板と、前記第1基板の前記第2面側を用いて保持された電気光学物質と、前記第1面上に設けられた光触媒と、前記光触媒上に設けられた光学機能フィルムとを具備することを特徴とする。
本発明のこのような構成によれば、光触媒を設けることにより、これに光を照射して第1基板の第1面に付着した指紋などの有機物からなる汚れや異物を確実に除去することができるので、表示品位の高い電気光学装置を得ることができる。すなわち、従来においては、例えば第1基板を洗浄しても十分に除去しきれなかった異物や汚れ、洗浄後に何らかの形で付着した異物や汚れなどにより、電気光学装置の表示品位が落ちるといった問題があった。これに対し、本発明のように、光学機能フィルムと第1基板の第1面との間に光触媒を設けることにより、これに光を照射して有機物からなる汚れや異物を完全に除去することができ、表示品位の高い電気光学装置を得ることができる。
本発明の電子機器は、上述に記載のいずれかの電気光学装置を、備えていることを特徴とする。
本発明のこのような構成によれば、実装不良のない、または、基板に付着した汚れや異物などによる表示品位の低下のない、表示特性の良い表示画面を有する電子機器を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。なお、以下実施形態を説明するにあたっては、電気光学装置として液晶装置を例にあげる。具体的にはCOG(Chip On Glass)方式の単純マトリクス型の液晶装置について説明するが、TFT(Thin Film Transister)素子やTFD(Thin Film Diode)素子を用いたアクティブマトリクス型液晶装置であってもよい。また、以下の図面においては各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等が異なっている。
(実装構造体、電気光学装置、実装構造体の製造方法及び電気光学装置の製造方法)
<第1実施形態>
図1は本発明の実施形態に係る実装構造体を有する電気光学装置としての液晶装置の概略斜視図である。図2は、第1実施形態に係る液晶装置の張り出し部における部分拡大平面図である。図3は図2の線A−A´で切断した断面図である。
図1及び図3に示すように、液晶装置1は、電気光学パネルとしての液晶パネル10と、液晶パネル10を挟み込むように設けられた一対の光学機能フィルムとしての偏光板8(図1においては図示を省略)と、液晶パネル10に電気的に接続されたフレキシブル配線基板7と、液晶パネル10に実装された半導体素子としての駆動用IC6a〜6cと、フレキシブル配線基板7に電気的に接続された回路基板(図示せず)とを具備している。液晶装置1は、実装構造体としての、液晶パネル10の第1基板としての第1液晶装置用基板3と駆動用IC6a〜6cとの接続構造、第1液晶装置用基板3とフレキシブル配線基板7との接続構造を有する。
液晶パネル10は、ほぼ矩形状のシール材4により接着された一対の矩形状のガラスなどの絶縁基板からなる第1液晶装置用基板3と、第2液晶装置用基板2を有している。一対の第1液晶装置用基板3及び第2液晶装置用基板2とシール材4により囲まれた領域内には、電気光学物質として例えばSTN(Super Twisted Nematic)液晶9が保持されている。シール材4は液晶注入口5を有し、液晶注入口5は図示しない封止材により封止されている。
第2液晶装置用基板2は、第1面102aと第2面102bを有する。第2液晶装置用基板2の第2面102b、すなわち液晶9が保持される側の面には、透明のITO(Indium Tin Oxide)膜からなるx方向に形成された複数のストライプ状のコモン電極21と、コモン電極21と後述する第1液晶装置用基板3上に設けられた斜め配線37とを電気的に接続する引き回し配線22と、これらを覆う配向膜40が設けられている。
一方、第1液晶装置用基板3は、第1面103aと第2面103bを有する。第1液晶装置用基板3の第2面103b、すなわち液晶9が保持される側の面には、コモン電極21と平面的に交差するように、透明のITO膜からなるy方向に形成された複数のストライプ状のセグメント電極31と、これを覆う配向膜40が設けられている。
図1から図3に示すように、第1液晶装置用基板3は第2液晶装置用基板2よりも張り出した張り出し部3aを有している。張り出し部3aには、半導体素子としての駆動用IC6a〜6cが配置されている。張り出し部3aには、駆動用IC6a及び6cと電気的に接続する第1端子としてのコモン電極用出力端子34と、引き回し配線22とコモン電極用出力端子34とを電気的に接続する斜め配線37と、セグメント電極31が延在してなる斜め配線38と、斜め配線38が更に延在してなる第1端子としてのセグメント電極用出力用端子32と、駆動用IC6a及び6cそれぞれとフレキシブル配線基板7とを電気的に接続する第1端子としての第1外部接続端子35と、駆動用IC6bとフレキシブル配線基板7とを電気的に接続する第1端子としての第2外部接続端子33とが設けられている。電子機器などに液晶装置1が組み込まれる状態では、フレキシブル配線基板7は折り曲げられ、その大部分が液晶パネル10の第1液晶装置用基板3と隣り合うように配置される。セグメント電極31と、コモン電極用出力端子34と、斜め配線37と、斜め配線38と、セグメント電極用出力用端子32と、第1外部接続端子35と、第2外部接続端子33とは、同層で形成されている。斜め配線37と引き回し配線22とはシール材4中に設けられた導電部材により電気的に接続されている。
駆動用IC6a及び6cはそれぞれ第2接続部としての出力用バンプ(図示せず)と第2接続部としての入力用バンプ(図示せず)を有している。駆動用IC6bは、第2接続部としての出力用バンプ61と第2接続部としての入力用バンプ62とを有している。
駆動用IC6a及び6cの出力用バンプ(図示せず)は、それぞれ有機膜としての
エポキシ系樹脂に導電性粒子が分散されてなるACF(Anisotropic Conductive Film;異方性導電フィルム)51を介してコモン電極用出力用端子34の第1接続部としての一端部34aと電気的に接続している。駆動用IC6a及び6cの入力用バンプ(図示せず)は、第1外部接続端子35の第1接続部としての一端部35aと電気的に接続している。
駆動用IC6bの出力用バンプ61は、ACF51を介してセグメント電極用出力用端子32の第1接続部としての一端部32aと電気的に接続している。駆動用IC6bの入力用バンプ62は、第2外部接続端子33の第1接続部としての一端部33aと電気的に接続している。
第2基板としてのフレキシブル配線基板7は配線17を有する。配線17の一端部である第2接続部としての第2端子17aは、第1外部接続端子35の第1接続部としての他端部35b、及び、第2外部接続端子33の第1接続部としての他端部33bと、ACF52を介して電気的に接続している。
シール材4及びシール材4により区画された領域よりも外側に位置する張り出し部3aにおいて、コモン電極用出力用端子34の一端部34a、セグメント電極用出力端子32の一端部32a、第1外部接続端子35の一端部35a及び他端部35b、第2外部接続端子33の一端部35a及び他端部35が配置される領域以外は、SiOからなる絶縁膜36により覆われ、更にこの絶縁膜36上にはTiO(二酸化チタン)からなる光触媒50が設けられている。尚、図2において、光触媒50が塗布されている領域は線間幅の広い右上がりの斜線で埋めているが、駆動用IC6a〜6c及びフレキシブル配線基板7が配置されている領域では半導体素子6a〜6cとフレキシブル配線基板7によって観察ができないため、光触媒50の図示はしていない。
ACF51及び52は、ACF51及び52の貼り付け時の位置ずれ精度及び駆動用IC6a〜6cの実装時の位置ずれ精度を考慮して平面的に駆動用IC6a〜6cよりもやや大きめに設けているが、説明をわかりやすくするために図2においてはACF51及び52の図示は省略している。
次に、上述した液晶装置1の製造方法について、図4〜図7を用いて説明する。
図4は、液晶装置1の製造フローチャート図である。図5〜図7は、液晶装置1の張出し部3aにおける製造工程平面図である。
まず、既知の方法にて、図5(a)に示すように、第1液晶装置用基板3上に、セグメント電極31と、斜め配線37と、コモン電極用出力端子34と、斜め配線38と、セグメント電極用出力用端子32と、第1外部接続端子35と、第2外部接続端子33を形成する。その後、セグメント電極31を覆うように配向膜40を形成する。更に、後工程で形成されるシール材4により囲まれる領域よりも外側であって液晶装置1としたときに張出し部3aとなる領域に、コモン電極用端子34の一端部34a、セグメント電極用端子32の一端部32a、第1外部接続端子35の一端部35a及び他端部35b、第2外部接続端子33の一端部33a及び他端部33b以外の領域を覆うように、SiOからなる絶縁膜36(図面上、右下がり斜線にて埋められた領域)を形成する(S1)。これにより、後工程で実装される駆動用IC6a〜6cの各バンプ及びフレキシブル配線基板7の第2端子17aと接続するための接続部を除いた各端子、斜め配線38及び斜め配線37は、絶縁膜36により覆われることとなる。
その後、図5(b)に示すように、絶縁膜36上に、絶縁膜36の平面形状と同じパターン形状に、例えばTiOからなる光触媒50(図面上、右上がり斜線にて埋められた領域)を塗布する(S2)。光触媒50の塗布方法としては、マスク印刷や凸版印刷を用いることができる。光触媒50の厚さは、3.0μm〜4.0μm、となっている。ここで、光触媒50の厚さが、3.0μmより薄いと光触媒の効果が得られにくく、4.0μmよりも厚いとACFによる駆動用ICと液晶装置用基板上の電極用端子との接続を阻害してしまう。
次に、図6(a)に示すように、液晶注入口5を有する矩形の額縁状のシール材4を塗布する(S3)。斜め配線37の一部及びセグメント電極31の一部は、シール材4と平面的に重なり、光触媒50とシール材4とは重ならない状態となっている。このようにシール材4と光触媒50とを平面的に重ならず離間させて配置することにより、エポキシ樹脂などの有機膜を有するシール材4が、紫外線照射された光触媒50によって分解されることがない。
次に、図6(b)に示すように、第1液晶装置用基板3と第2液晶装置用基板2とをシール材4を介して貼り合せて(S4)、液晶注入前のパネルを製造する。
次に、液晶注入口5から液晶を注入した後、液晶注入口5を封止材により封止し(S5)、液晶パネル10を形成する。その後、液晶パネル10を洗浄する(S6)。
次に、図7(a)に示すように、導電部材としてのACF51及び52を塗布する(S7)。ACF51は、セグメント電極用端子32の一端部32a、コモン電極用端子34の一端部34a、第1外部接続端子35の一端部35a、及び第2外部接続端子33の一端部33aと平面的に重なるように貼り付けられる。ACF52は、第1外部接続端子35の他端部35b及び第2外部接続端子33の他端部33bと平面的に重なるように貼り付けられる。ACFは、有機物としてのエポキシ系樹脂中に導電性粒子が含有された導電接着部材である。ACFは通常フィルム状に形成されており、ACFの塗布はフィルム状のACFを貼り付けることによって行われる。
次に、図7(b)に示すように、駆動用IC6a〜6cの各バンプと、セグメント電極用端子32の一端部32a、コモン電極用端子34の一端部34a、第1外部接続端子35の一端部35a、及び第2外部接続端子33の一端部33aとを対向配置し、更にフレキシブル配線基板7の第2端子17aと、第1外部接続端子35の他端部35b及び第2外部接続端子33の他端部33bとを対向配置して、駆動用IC6a〜6c及びフレキシブル配線基板(FPC基板)7を張り出し部3a上にACF51及び52を介して実装する(S8)。駆動用IC6a及び6cの出力用バンプは、ACF51を介してコモン電極用出力端子34の一端部34aと電気的に接続し、駆動用IC6a及び6cの入力用バンプは、ACF51を介して第1外部接続端子35の一端部35aと電気的に接続している。駆動用IC6bの出力用バンプ61は、ACF51を介してセグメント電極用出力端子32の一端部32aと電気的に接続し、駆動用IC6bの入力用バンプ62は、ACF51を介して第2外部接続端子33の一端部33aと電気的に接続している。フレキシブル配線基板7の第2端子17は、ACF52を介して、第1外部接続端子35の他端部35b及び第2外部接続端子33の他端部33bと電気的に接続している。
次に、駆動用IC6a〜6c及びフレキシブル配線基板7が位置ずれなく実装されているかどうかを外観検査により検査する(S9)。この外観検査により駆動用IC6a〜6cとフレキシブル配線基板7のいずれもが実装が良好と判断されると、次に点灯検査が行われる(S10)。この点灯検査により駆動用IC6a〜6c及びフレキシブル配線基板7のいずれもが実装接続不良がなく良品と判断されると、液晶パネル10を挟み込むように一対の偏光板8が配置され(S11)、回路基板が配置されて液晶装置1が完成する。
ここで、上述の外観検査または点灯検査にて駆動用IC6a〜6cとフレキシブル配線基板7のうち少なくともいずれかが実装不良と判断された場合、実装不良と判断された駆動用IC6a〜6cまたは/及びフレキシブル配線基板7を剥離する(S12)。
次に、張り出し部3a上の光触媒50に対して、波長が250〜350nm、更に好ましくは300nm、照度が5W/m〜10W/m(S13)の条件で光を照射する。これにより、駆動用IC6a〜6cまたは/及びフレキシブル配線基板7の剥離により張り出し部3a上に残存したACF51または/及びACF52やその他有機物からなる異物が分解され、除去される。これは、光触媒50であるTiOに対して光を照射することにより、TiO内部の電子が励起され、光触媒50に接する有機物が水と炭酸ガスになるためと考えられる。ここで、光照射条件において、照射する光の波長が250nmよりも小さいと触媒効果が得られにくい。また、光触媒として350nmよりも大きい波長に対して触媒効果が発生する材料を用いるのは望ましくなく、このような350nm以上の波長に対して触媒効果が発生する光触媒を用いると、可視光でも触媒効果が発生し、有機物を含有する導電部材としての異方性導電フィルムの分解が始まってしまうため、光触媒塗布工程以降の工程で可視光の照射がないように管理を行う必要があり、工程管理が煩雑になってしまう。このため、光触媒として350nm以下の光照射により光触媒効果が発生する材料を用いることが望ましく、また、十分な光触媒効果を得るために、光照射工程において250〜350nmの波長を用いることが望ましい。
紫外線照射後、再度ACFが貼り付けられ(S7)、新たな駆動用IC6a〜6cまたは/及びフレキシブル配線基板7が実装される(S8)。
以上のように光触媒50を設けることにより、駆動用IC6a〜6cまたは/及びフレキシブル配線基板7を新たに再実装する際、実装不良のあった駆動用IC6a〜6cまたは/及びフレキシブル配線基板7の剥離後、光触媒50に対して紫外線を照射することによってACF51または/及び52の除去を、端子に触れることなく、容易にかつ確実行うことができる。これにより、例えば、従来のようなアルコールなどのふき取りによって端子が傷つくことがない。また、張出し部3aは、セグメント電極用端子32の一端部32a、コモン電極用端子34の一端部34a、第1外部接続端子35の一端部35a、及び第2外部接続端子33の一端部33aを除く領域は光触媒50によって覆われているため、張出し部3a上に異物やゴミなどが付着しても、それが有機物であれば、紫外線照射された光触媒50により容易に分解、除去することができる。従って、異物が端子に付着して端子を腐食させてしまうといった問題がない。従って、実装不良のない表示特性が安定した表示品位の高い液晶装置1を得ることができる。また、ACF残りによる不良などにより液晶パネルを再利用することができないといったことがなく、製造歩留まりが向上する。
また、配線などの導電部材上に絶縁膜36を設けた上で、絶縁膜36上に光触媒50を設けているので、導電性を有する光触媒50によって、端子間及び配線間が短絡することがない。
<第2実施形態>
上述の第1実施形態では、張出し部3aにおいて、駆動用IC6a〜6cそれぞれのバンプとACF51または52を介して接続するセグメント電極用出力端子32の一端部32a、コモン電極用出力端子34の一端部34a、第1外部接続端子35の一端部35a及び他端部35b、第2外部接続端子33の一端部33a及び他端部33b以外の領域全て光触媒を形成している。これに対し、図8に示すように、プロセスマージンを考慮して、光触媒の形成領域を決定しても良い。
図8は、第2実施形態における液晶装置1の張り出し部3a付近の概略平面図であり、第1実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、異なる構成について主に説明する。図8は、光触媒150の形成領域と、セグメント電極用出力端子32、コモン電極用出力端子34、第1外部接続端子35、第2外部接続端子33、斜め配線37及び斜め配線38と、シール材4との位置関係を示す図である。図8においては、ACF51及び52の図示は省略し、駆動用IC6a〜6c、フレキシブル配線基板7の図示はその外形を一点鎖線により図示している。
図8に示すように、本実施形態においては、駆動用IC6a〜6cの各バンプと接続する端子の接続部及びその周辺部を除く領域に、光触媒150を設けている。すなわち、セグメント電極用出力端子32の接続部としての一端部32a及びその周辺部、コモン電極用出力端子34の接続部としての一端部34a及びその周辺部、第1外部接続端子35の接続部としての一端部35a及びその周辺部、第1外部接続端子35の接続部としての他端部35b及びその周辺部、第2外部接続端子33の接続部としての一端部33a及びその周辺部、及び第2外部接続端子33の接続部としての他端部33b及びその周辺部を除く領域に、光触媒150は設けられている。ここでは、各駆動用IC6a〜6cのバンプに対応する接続部間には光触媒150は設けられていない。このように、プロセスマージンを考慮して光触媒を塗布することにより、光触媒が端子の接続部に付着するということを確実に防ぐことができる。従って、導電性を有する光触媒によって各端子間が短絡するといった問題がなく、表示不良のない液晶装置1を得ることができる。
また、変形例として、図9に示すように光触媒250を塗布しても良い。図9は、変形例における張出し部3a付近の液晶装置1の概略平面図であり、第1実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、異なる構成について主に説明する。図9は、光触媒250の形成領域と、セグメント電極用出力端子32、コモン電極用出力端子34、第1外部接続端子35、第2外部接続端子33、斜め配線37及び斜め配線38と、シール材4との位置関係を示す図である。図9においては、ACF51及び52の図示は省略し、駆動用IC6a〜6c、フレキシブル配線基板7の図示はその外形を一点鎖線により図示している。図9は、端子間ピッチが狭くなった場合を示すものであり、基本的な構造は第1実施形態と同じである。
図9に示すように、本変形例においてもプロセスマージンを考慮して、駆動用IC6a〜6cが実装される領域、各駆動用ICを端子の長手方向(y軸方向)と直交する方向(x軸方向)で挟み込む領域、フレキシブル配線基板7が実装される領域、及び、フレキシブル配線基板7をx軸方向で挟み込む領域を除く領域に、光触媒250を設けている。このように、プロセスマージンを考慮して光触媒を塗布することにより、光触媒が端子の接続部に付着するということを確実に防ぐことができる。従って、導電性を有する光触媒によって各端子間が短絡するといった問題がなく、表示不良のない液晶装置1を得ることができる。
上述の実施形態においては、駆動用ICやフレキシブル配線基板のリペアを容易にかつ確実に行うために、ACFの下層に光触媒を設けているが、本発明はこのような接続構造にのみ限定されるものでない。すなわち、有機膜を有する導電接着材であるACFによって接続される接続構造を有するもの全てに対して適用可能であり、例えば、フレキシブル配線基板に半導体素子がACFにより実装された接続構造を有する実装構造体などに適用できる。すなわち、ACFによって互いに電気的に接続される端子やバンプといった接続部が設けられる基板などに、接続部を除いて光触媒を塗布した後、ACFを塗布すればよい。これにより、ACFを介した接続部間の接続不良があっても、光触媒照射によって容易にACFを分解、除去することができるので、容易にリペアが可能となる。
(第3実施形態)
上述の実施形態においては、有機膜を有する導電接着材料であるACFの下層に光触媒を設けているが、本実施形態においては、液晶装置1の一部を構成する光学機能フィルムとしての偏光板8の液晶パネル10への貼り付け時に光触媒を用いている。以下、図10及び図11を用いて、上述の実施形態で説明した液晶装置1に適用した場合の製造方法について説明するが、同様の構成には同様の符号を付し、その構成の説明については省略する。
図10は、第3実施形態における液晶装置1の製造フローチャート図である。図11は、液晶装置1の概略製造工程斜視図である。図11において、左図は、液晶パネル10の第2液晶装置用基板2が上側に位置した場合の図であり、右図は、液晶パネル10の第2液晶装置用基板2が下側に位置した場合の図である。
まず、既知の方法にて液晶パネル10を製造し、これを洗浄する(S1)。その後、張り出し部3aに駆動用IC6a〜6c、フレキシブル配線基板7を実装する(S2)。
その後、図10(a)に示すように、液晶パネル10の外面、すなわち第1液晶装置用基板3の第1面103aと、第2液晶装置用基板2の第1面102aに、TiOからなる光触媒81を塗布する(S3)。光触媒81の厚さは、3.0μm〜4.0μmとなっている。ここで、光触媒50の厚さが、3.0μmより薄いと光触媒の効果が得られにくい。
次に、紫外線82を、光触媒81に対して、波長が250〜350nm、更に好ましくは300nm照度が5W/m〜10W/mの紫外線を照射する(S4)。これにより、例えば液晶パネル10の外面側に付着した指紋などの有機物からなる汚れを分解、除去することができ、液晶パネル洗浄で除去しきれなかった有機物からなる異物や汚れや洗浄後に何らかの形で付着した有機物からなる異物や汚れを完全に分解、除去することができる。ここで、光照射条件において、照射する光の波長が250nmよりも小さいと触媒効果が得られにくい。また、光触媒として350nmよりも大きい波長に対して触媒効果が発生する材料を用いるのは望ましくなく、このような350nm以上の波長に対して触媒効果が発生する光触媒を用いると、可視光でも触媒効果が発生してしまうため、光触媒塗布工程以降の工程で可視光の照射がないように管理を行う必要があり、工程管理が煩雑になってしまう。このため、光触媒として350nm以下の光照射により光触媒効果が発生する材料を用いることが望ましく、また、十分な光触媒効果を得るために、光照射工程において250〜350nmの波長を用いることが望ましい。
次に、図10(b)に示すように、液晶パネル10を挟み込むように一対の偏光板8を配置(S5)して液晶装置1が完成する。
このような液晶装置1は、液晶パネル10に付着した指紋などが確実に除去されているので、表示品位が高い。すなわち、従来においては、液晶パネル10を洗浄しても十分に除去しきれなかった異物や汚れ、洗浄後に何らかの形で付着した異物や汚れなどにより、液晶装置の表示品位が落ちるといった問題があった。これに対し、本実施形態のように、偏光板貼り付け前に偏光板貼り付け領域に光触媒を塗布し、光触媒に紫外線を照射することによって有機物からなる汚れや異物を完全に除去することができ、表示品位の高い液晶装置を得ることができる。また、従来のような、偏光板貼り付け前に行われる液晶パネル洗浄が不十分で液晶装置の外観不良となった場合、偏光板を貼りかえるという作業が、不要となり、製造効率が良い。
ここで、一般に液晶装置の組立工程において、偏光板の貼り付け工程は液晶注入工程以降に行われる。また、液晶パネルの外面のクリーニングは偏光板の貼り付け工程の直前に行った方が有効であることを考えると、偏光板の貼り付け工程の直前に光触媒への紫外線照射を行うことが望ましい。尚、本実施形態においては、光学機能フィルムとして偏光板をあげたが、これに限定されるものではなく、例えば光学機能フィルムとして位相差板の貼り付けなどにも本発明を適用することができる。
(電子機器)
次に、上述した液晶装置1を備えた電子機器について説明する。
図12は本実施形態に係る電子機器の表示制御系の全体構成を示す概略構成図である。
電子機器300は、表示制御系として例えば図12に示すように液晶パネル10及び表示制御回路390などを備え、その表示制御回路390は表示情報出力源391、表示情報処理回路392、電源回路393及びタイミングジェネレータ394などを有する。
また、液晶パネル10上は、その表示領域Gを駆動する駆動回路361を有する。駆動回路361は上述した液晶装置1の駆動用IC6a〜6cに相当する。
表示情報出力源391は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などからなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスクなどからなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを備えている。更に表示情報出力源391は、タイミングジェネレータ394によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号などの形で表示情報を表示情報処理回路392に供給するように構成されている。
また、表示情報処理回路392はシリアル−パラレル変換回路、増幅・反転回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路などの周知の各種回路を備え、入力した表示情報の処理を実行して、その画像情報をクロック信号CLKと共に駆動回路361へ供給する。駆動回路361は、走査線駆動回路、データ線駆動回路及び検査回路を含む。また、電源回路393は、上述した各構成要素に夫々所定の電圧を供給する。
このような電子機器300は、駆動用ICやフレキシブル配線基板の実装不良がなく、良好な表示画面を有する。また、液晶パネルに指紋などが付着していないため、表示品位が高い。
具体的な電子機器としては、携帯電話機やパーソナルコンピュータなどの他に液晶装置が搭載されたタッチパネル、プロジェクタ、液晶テレビやビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器の表示部として、上述した例えば液晶装置1が適用可能なのは言うまでもない。
なお、本発明の電気光学装置及び電子機器は、上述した例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上述した電気光学装置の一部として設けられた実装構造体として、液晶装置用基板と駆動用ICとの接続構造、フレキシブル配線基板と液晶装置用基板との接続構造を例にあげて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、フレキシブル配線基板と回路基板との接続構造に適用しても良く、有機膜を有する導電接着部材であるACFによって接続される接続構造を有するもの全てに対して適用可能である。
また、上述の実施形態では、電気光学装置として液晶装置を例にあげているが、無機或は有機エレクトロルミネッセンス装置、プラズマディスプレイ装置、電気泳動ディスプレイ装置、電子放出素子を用いた装置(FIeld Emission Display及びSurface−Conduction Electron−Emitter Display等)などの各種電気光学装置であってもよい。
実施形態に係る液晶装置の概略斜視図。 第1実施形態に係る液晶装置の張出し部付近における分解拡大平面図。 図2の線A−A´で切断した液晶装置の部分断面図。 第1実施形態に係る液晶装置の製造フローチャート図。 第1実施形態に係る液晶装置の概略製造工程平面図(その1)。 第1実施形態に係る液晶装置の概略製造工程平面図(その2)。 第1実施形態に係る液晶装置の概略製造工程平面図(その3)。 第2実施形態に係る液晶装置の張出し部付近における部分拡大平面図。 第2実施形態の変形例に係る張出し部付近における部分拡大平面図。 第3実施形態に係る液晶装置の製造フローチャート図。 第3実施形態に係る液晶装置の概略製造工程斜視図。 実施形態に係る電子機器の表示制御系の全体構成を示す概略構成図。
符号の説明
1 液晶装置、 3 第1液晶装置用基板、 6a〜6c 駆動用IC、 7 フレキシブル配線基板、 8 偏光板、 9 液晶、 10 液晶パネル、 17a 第2端子、 32 セグメント電極用出力端子 32a セグメント電極用出力端子の一端部、 33 第2外部接続端子、 33a 第2外部接続端子の一端部、 33b 第2外部接続端子の他端部、 34 コモン電極用出力端子、 34a コモン電極用出力端子の一端部、 35 第1外部接続端子、 35a 第1外部接続端子の一端部、 35b 第1外部接続端子の他端部、 37、38 斜め配線、 50、81、150、250、 光触媒、 51 ACF、 61 出力用バンプ、 62 入力用バンプ、 82 紫外線、 103a 第1液晶装置用基板の第1面、 103b 第1液晶装置用基板の第2面、 300 電子機器

Claims (12)

  1. 電気光学物質を保持する為の第1基板上に第1端子を形成する工程と、
    前記第1基板上の前記第1端子の接続部を除く領域の少なくとも一部に光触媒を塗布する工程と、
    前記光触媒塗布工程後、前記第1端子の接続部上に有機物を含有する導電部材を塗布する工程と、
    前記導電部材塗布工程後、バンプを有する半導体素子を、該バンプが前記第1端子の接続部に対向するように配置し、前記導電部材を介して、前記第1端子の接続部と前記バンプとを電気的に接続する工程と
    を具備することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  2. 前記接続工程後、前記第1端子と前記バンプとの接続不良を検査する工程と、
    前記検査工程にて不良と判断された場合、前記半導体素子を剥離する工程と、
    前記剥離工程後、前記光触媒に対して光を照射する工程と
    を更に具備することを特徴とする請求項1記載の電気光学装置の製造方法。
  3. 前記光触媒塗布工程の前に、
    前記第1基板上に前記第1端子に電気的に接続する配線を設ける工程と、
    前記第1端子の接続部以外の領域上と前記配線上に絶縁膜を形成する工程と
    を有し、
    前記光触媒塗布工程は、前記絶縁膜上に前記光触媒を設ける工程であることを特徴とする請求項1記載の電気光学装置の製造方法。
  4. 前記光照射工程は、前記光触媒に対して、波長が250〜350nmの光を照射する工程であることを特徴とする請求項1から請求項3いずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
  5. 第1基板上に第1端子を形成する工程と、
    前記第1基板上の前記第1端子の接続部を除く領域の少なくとも一部に光触媒を塗布する工程と、
    前記光触媒塗布工程後、前記第1端子の第1接続部上に有機物を含有する導電部材を塗布する工程と、
    前記導電部材塗布工程後、第2端子を有する第2基板を、該第2端子の第2接続部が前記第1接続部に対向するように配置し、前記導電部材を介して、前記第1接続部と前記第2接続部とを電気的に接続する工程と
    を具備することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  6. 前記接続工程後、前記第1端子と前記第2端子との接続不良を検査する工程と、
    前記検査工程にて不良と判断された場合、前記第2基板を剥離する工程と、
    前記剥離工程後、前記光触媒に対して光を照射する工程と
    を更に具備することを特徴とする請求項5に記載の電気光学装置の製造方法。
  7. 第1基板と、
    前記第1基板を用いて保持された電気光学物質と、
    前記第1基板に設けられた第1端子と、
    前記第1端子と電気的に接続するバンプを有する半導体素子と、
    前記第1端子と前記バンプとを電気的に接続する有機物を含有する導電部材と、
    前記第1基板の、前記第1端子の前記導電部材と接する領域以外の領域の少なくとも一部に設けられた光触媒と
    を具備することを特徴とする電気光学装置。
  8. 第1基板と、
    前記第1基板を用いて保持された電気光学物質と、
    前記第1基板に設けられた第1端子と、
    前記第1端子と電気的に接続する第2端子を有する第2基板と、
    前記第1端子と前記第2端子とを電気的に接続する有機物を含有する導電部材と、
    前記第1基板の、前記第1端子の前記導電部材と接する領域以外の領域の少なくとも一部に設けられた光触媒と
    を具備することを特徴とする電気光学装置。
  9. 第1面と第2面とを有する第1基板と、該第1基板の第2面側を用いて保持された電気光学物質とを有する電気光学装置の製造方法において、
    前記第1基板の第1面に光触媒を塗布する工程と、
    前記光触媒塗布工程後、前記光触媒に対して光を照射する工程と、
    前記光照射工程後、前記第1面に光学機能フィルムを配置する工程と
    を具備することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  10. 前記光照射工程は、前記光触媒に対して、波長が250〜350nmの光を照射する工程であることを特徴とする請求項9記載の電気光学装置の製造方法。
  11. 第1面と第2面とを有する第1基板と、
    前記第1基板の前記第2面側を用いて保持された電気光学物質と、
    前記第1面上に設けられた光触媒と、
    前記光触媒上に設けられた光学機能フィルムと
    を具備することを特徴とする電気光学装置。
  12. 請求項7、請求項8及び請求項11のうちいずれか一項に記載の電気光学装置を備えていることを特徴とする電子機器。
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