JP2010112998A - 電気光学装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】無機配向膜を用いた電気光学装置において、導通端子部における電気的導通を確保し、かつ無機配向膜の汚染や異物の付着を防止することが可能な電気光学装置の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明は、第1の基板と第2の基板との間に電気光学物質を挟持してなり、前記第1の基板が前記第2の基板よりも張り出した張り出し部上に導通端子が配設された電気光学装置の製造方法において、前記張り出し部に前記導通端子を形成する導通端子形成工程と、前記第1の基板上に無機配向膜を形成する配向膜形成工程と、前記導通端子上の前記無機配向膜を除去して前記導通端子を露出させる無機配向膜除去工程と、前記第1の基板と前記第2の基板とをシール材を介して貼り合わせる貼り合わせ工程と、をこの順に行なうことを特徴とする。
【選択図】図7

Description

本発明は、一対の基板間に、電気光学物質を挟持してなる電気光学装置の製造方法に関し、特に無機配向膜を具備した電気光学装置の製造方法に関する。
電気光学物質である液晶を用いた電気光学装置は、ガラス基板、石英基板等からなる一対の基板間に液晶が挟持されて構成されている。前記電気光学装置は、例えば一方の基板に、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;以下、TFTと称す)等のスイッチング素子及び画素電極をマトリクス状に配置し、他方の基板に対向電極を配置して、両電極間に介在する液晶の配向を画像信号に応じて変化させることで、液晶を透過する光を変調し、画像表示を可能としている。
このような電気光学装置において、少なくとも一方の基板の液晶に接する表面には、液晶の配向を規制する配向膜が形成されている。配向膜としては、SiO等の無機材料を基板表面に対し所定の角度をもって蒸着することにより形成される無機配向膜が知られている。
電気光学装置の基板上には、電気光学装置と外部との電気的な導通を行うための導通端子部等が形成されているが、基板上に無機配向膜を形成した場合、SiO等のシリコン酸化物は電気絶縁性を有するため、実装端子部等において導通不良が生じ易い。したがって従来、導通端子部上に無機配向膜が形成されないように、無機配向膜の形成時に導通端子部上をマスクにより覆うことが行われていた。しかしながら、蒸着工程においてマスクを使用することは、異物の発生の原因となり電気光学装置の表示不良の原因となるおそれがある。
この問題を解決する技術として、例えば特開2008−83328号公報には、無機配向膜の形成時にマスクを用いず導通端子部上にも無機配向膜を形成し、一対の基板を貼り合わせた後に、エッチングにより導通端子部上の無機配向膜を除去する方法が開示されている。
また、上記問題を解決する技術として、無機配向膜の形成時にマスクを用いず導通端子部上にも無機配向膜を形成した後に、CF4ガスを用いた大気圧プラズマを導通端子部上の無機配向膜に照射することにより、導通端子部上の無機配向膜のみを局所的に除去する方法も知られている。
特開2008−83328号公報
CF4ガスを用いた大気圧プラズマを導通端子部上の無機配向膜に照射することによって、導通端子部上の無機配向膜のみを局所的に除去する場合、画素電極上の無機配向膜がフッ素により汚染されることで仕事関数が変化し、画素電極の基準電位が変化してしまう。画素電極の基準電位が変化してしまうと、電気光学装置の表示画像にフリッカや焼き付き等の表示不良が生じる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、無機配向膜を用いた電気光学装置において、導通端子部における電気的導通を確保し、かつ無機配向膜の汚染や異物の付着を防止することが可能な電気光学装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る電気光学装置の製造方法は、第1の基板と第2の基板との間に電気光学物質を挟持してなり、前記第1の基板が前記第2の基板よりも張り出した張り出し部上に導通端子が配設された電気光学装置の製造方法であって、前記張り出し部に前記導通端子を形成する導通端子形成工程と、前記第1の基板上に前記導通端子を覆うように無機配向膜を形成する配向膜形成工程と、前記導通端子上の前記無機配向膜を除去して前記導通端子を露出させる無機配向膜除去工程と、前記第1の基板と前記第2の基板とをシール材を介して貼り合わせる貼り合わせ工程と、をこの順に行なうことを特徴とする。
このような構成を有する本発明によれば、無機配向膜の蒸着時にマスクを用いないことから蒸着時における異物の発生を抑制することができ、表示画像にフリッカや焼き付き等の表示不良が生じることのない電気光学装置を製造することが可能となる。
また本発明は、前記配向膜除去工程は、前記導通端子上の前記無機配向膜にCF系ガスのプラズマを局所的に照射することにより行われるものであって、さらに、前記配向膜除去工程後に、前記無機配向膜を純水又はハイドロフルオロエーテルを用いて超音波洗浄する洗浄工程を具備することが好ましい。
このような構成によれば、洗浄工程によって無機配向膜の汚染を防止することができ、表示不良が生じることのない電気光学装置を製造することが可能となる。
また本発明は、前記超音波洗浄後にアルコールを用いて前記無機配向膜表面を乾燥させることが好ましい。
このような構成によれば、無機配向膜上におけるシミの発生を防止することができる。
また本発明は、前記配向膜除去工程は、前記導通端子上の前記無機配向膜にArガスのプラズマを局所的に照射することにより行われることが好ましい。
このような構成によれば、無機配向膜の蒸着時にマスクを用いないことから蒸着時における異物の発生を抑制し、また無機配向膜の汚染を防止することができる。
また本発明は、前記配向膜除去工程において、第1の基板と第2の基板との間の電気的導通を行うための上下導通端子上の前記無機配向膜を除去することが好ましい。
このような構成によれば、第1の基板と第2の基板との間の電気的な接続を確実に行うことが可能となり、電気光学装置の表示不良の発生をより抑制することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について図1から図7を参照して説明する。なお、以下の説明に用いた各図においては、各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材毎に縮尺を異ならせてある。
本実施形態に係る電気光学装置の構成について、図1、図2及び図3を参照して説明する。本実施形態では、電気光学装置の一例として駆動回路内蔵型のTFT(Thin Film Transistor)アクティブマトリクス駆動方式の透過型液晶パネルを例にとる。
図1はTFTアレイ基板を、その上に構成された各構成要素と共に対向基板の側から見た電気光学装置の平面図である。図2は、図1のH−H'断面図である。図3は、電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路である。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る電気光学装置100は、対向して配設された一対の基板であるTFTアレイ基板10(第1の基板)と対向基板20(第2の基板)との間に、液晶50が挟持されてなる。TFTアレイ基板10及び対向基板20は、ガラス、石英等からなる透光性を有する略矩形状の平板である。TFTアレイ基板10と対向基板20とは、画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられた枠状のシール材52により相互に接着されて張り合わせられている。シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔を所定値とするためのグラスファイバあるいはガラスビーズ等のギャップ材が分散して配設されている。液晶50は、シール材52とTFTアレイ基板10と対向基板20とに囲まれた領域に充填されている。
本実施形態では、TFTアレイ基板10は、平面的に見て対向基板20よりも大きい形状を有して形成されている。ここで、平面的に見る視点とは、電気光学装置100を、TFTアレイ基板10の法線と平行に対向基板20の側から見た視点であり、図1と同様の視点のことを指す。図1及び図2に示すように、TFTアレイ基板10と対向基板20とを、シール材52を介して位置決めして貼り合せた状態において、TFTアレイ基板10は、平面的に見て一辺に沿う領域が対向基板20よりも外側に張り出した張り出し部110を有している。
TFTアレイ基板10のシール材52が配置されたシール領域の外側に位置し、かつ張り出し部110が形成された一辺に沿う領域内には、データ線駆動回路101及び導通端子102が設けられている。
導通端子102は、TFTアレイ基板10の張り出し部110の液晶50側の表面上に露出して形成されている。導通端子102は、パターニングされた導電性を有する膜により形成されており、電気光学装置100と外部装置とを電気的に接続する目的を有している。導通端子102の最表面部は、例えばAl(アルミニウム)もしくはITO(Indium Tin Oxide)からなる導電性の膜により構成されている。
なお、導通端子102は、本実施例に限らず、他に例えば、Ti(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)、Cu(銅)、Au(金)等を含む金属単体、合金及び金属シリサイドや、ポリシリコン等からなる導電層、またこれらを積層したものによって構成されてもよい。
例えば、図示しないが、導通端子102上に、フレキシブルプリント基板を異方性導電接着剤等を介して接続することによって、該フレキシブルプリント基板を介して、電気光学装置100と電気光学装置100を制御する制御回路等の外部装置との電気的接続が行われる。
枠状のシール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの辺縁としての額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。すなわち、本実施形態の電気光学装置100では、画像表示領域10aの中心から見て、この額縁遮光膜53より以遠が非表示領域として規定されている。なお、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に設けられるものであってもよい。
走査線駆動回路104は、張り出し部110が形成された一辺に隣接する2辺に沿い、かつ額縁遮光膜53に覆われた領域内に設けられている。また、TFTアレイ基板10の張り出し部110が形成された一辺に対向する辺に沿い、かつ額縁遮光膜53に覆われた領域には、複数の配線105が設けられている。該配線105によって、二つの走査線駆動回路104は、互いに電気的に接続されている。
また、対向基板20のコーナー部の少なくとも一箇所は、TFTアレイ基板10と対向基板20との電気的接続を行う上下導通端子として機能する上下導通材106が配置されている。他方、TFTアレイ基板10にはこれらの上下導通材106に対応する領域において上下導通端子が設けられている。上下導通材106と上下導通端子を介して、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な接続が行われる。
TFTアレイ基板10の液晶50側の表面上であり、かつ画像表示領域10a内の領域には、図示しないが走査線及びデータ線等の配線、及び走査線及びデータ線の交差に対応して設けられた画素スイッチング用の素子であるTFTが積層されて形成されている。図2に示すように、TFTアレイ基板10の液晶50側の表面上には、TFTに対応して複数の画素電極9aが形成されており、さらに画素電極9a上には無機配向膜16が形成されている。
無機配向膜16は、例えばSiO、SiO、MgF等の無機材料によって構成され、本実施形態ではSiOにより構成されている。無機配向膜16は、TFTアレイ基板10の液晶50側の表面に対し所定の角度をもってSiO、SiO、MgF等の無機材料を蒸着する、いわゆる斜方蒸着法によって形成されるものである。
他方、対向基板20の液晶50側の表面上には、対向電極21の他、格子状又はストライプ状の遮光膜23、更には最上層部分に無機配向膜22が形成されている。無機配向膜22は、無機配向膜16と同様に、例えばSiO、SiO、MgF等の無機材料によって構成され、本実施形態ではSiOにより構成されている。無機配向膜22は、対向基板20の液晶50側の表面に対し所定の角度をもってSiO、SiO、MgF等の無機材料を蒸着する、いわゆる斜方蒸着法によって形成される。
液晶50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の無機配向膜16及び22の間で、所定の配向状態をとる。
次に、図3を参照して、上述した電気光学装置100の電気的な構成について説明する。図3に示すように、本実施形態における電気光学装置100の画像表示領域10aを構成するマトリクス状に形成された複数の画素には、それぞれ、画素電極9aと当該画素電極9aをスイッチング制御するためのTFT30とが形成されている。
TFT30のゲート3aには、走査線11aが電気的に接続されている。走査線11aには、走査線駆動回路104により、走査信号G1、G2、…、Gmが、所定のタイミングで順次供給される。走査線11aを介してゲート3aに走査信号が供給されることにより、当該走査線11aに電気的に接続された複数のTFT30はON状態となる。
TFT30のソースには、画像信号が供給されるデータ線6aが電気的に接続されており、TFT30のドレインには、画素電極9aが電気的に接続されている。データ線6aには、データ線駆動回路101により、画像信号S1、S2、…、Snが、所定のタイミングで順次供給される。ここで、データ線6aに供給される画像信号S1、S2、…、Snは、走査信号が供給されることによってON状態となったTFT30に電気的に接続された画素電極9aに書き込むべき所定レベルの電位を有する信号である。
画像信号S1、S2、…、Snが書き込まれた画素電極9aと、対向基板に形成された対向電極21との間の電位差、すなわち液晶50に印加される電圧に応じて、液晶50の分子集合の配向や秩序が変化する。これにより、液晶50を透過する光が変調され、当該画素における階調表示が可能となる。ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加される。
また各画素における画像信号の保持時間を長くするために、画素電極9aには、蓄積容量70の一方の電極が電気的に接続される。該蓄積容量70の他方の電極は、走査線11aに並んで設けられ所定の電位とされた容量配線400に電気的に接続されている。
上述した構成を有する電気光学装置100においては、液晶分子を配向規制するための配向膜を、SiO、SiO、MgF等の無機材料にて構成される無機配向膜により形成している。無機材料によって構成される無機配向膜は、例えばポリイミド等の有機材料によって構成される配向膜に対して耐光性や耐熱性に優れるため、長期に亘って表示品位が低下することのない電気光学装置を実現できる。
また、電気光学装置100と、例えば電子機器の制御装置等の外部との電気的接続を行う導通端子102上には、電気絶縁性を有する無機配向膜が形成されていない。このため、導通端子102における電気的導通を確実に得ることができる。
なお、上述したTFTアレイ基板10上には、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104等に加えて、画像信号線上の画像信号をサンプリングしてデータ線に供給するサンプリング回路、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該電気光学装置100の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
以下に、上述した構成を有する本実施形態の電気光学装置100の製造方法について、図4から図7を参照して説明する。
図4は、マザー基板の構成を説明する平面図である。図5及び図6は、図4におけるV−V断面について各工程を順を追って説明する断面図である。図7は、電気光学装置の製造工程を説明するフローチャートである。
本実施形態に係る電気光学装置100は、まず複数の電気光学装置100が一体に形成された後にそれぞれ個片に分断されることで形成される。すなわち、電気光学装置100は、いわゆる大判基板から多面取りを行う方法により形成される。
以下に、電気光学装置100の製造方法の詳細について説明する。
まず、図4に示すように、略円板形状を有するマザー基板35の表面上に、TFTアレイ基板10を構成するための積層構造である複数のTFTアレイ構造10bを、行及び列方向にそれぞれ所定の間隔でマトリクス状に配列して形成する積層構造形成工程を実施する(ステップS01)。
ここでTFTアレイ構造10bは、上述のTFTアレイ基板10の液晶50側表面上であって、画素電極9a以下の積層構造のことを指す。すなわち、TFTアレイ構造10bは、走査線11a、データ線6a、容量配線400、蓄積容量70、TFT30、画素電極9a等の素子及び配線を具備して構成されるものである。また、本実施形態においては、走査線駆動回路104及びデータ線駆動回路101も、TFTアレイ構造10bに含まれるものである。
TFTアレイ構造10bを形成する詳細の工程については、公知の半導体製造工程と同様であるため、説明を省略する。
なお、本実施形態では、マザー基板35は略円板形状のものとしているが、マザー基板35の形状はこの形状に限られるものではない。例えば、矩形状の平板によりマザー基板35が構成されるものであってもよい。
次に、図5(a)に示すように、複数の導通端子102を、TFTアレイ基板10の張り出し部110に対応する領域にそれぞれ形成する導通端子部形成工程を実施する(ステップS02)。なお、該導通端子部形成工程は、上述した積層構造形成工程と同時に実施されるものであってもよい。例えば、導通端子102の最表面を、画素電極9aと同一工程により形成されるITO膜により構成することにより、製造工程の短縮を図ることが可能となる。
次に、図5(b)に示すように、マザー基板35の表面上に、斜方蒸着法によりSiOからなる無機配向膜16aを蒸着し形成する無機配向膜形成工程を実施する(ステップS03)。ここで、無機配向膜16aは、マザー基板35のTFTアレイ構造10bが形成された表面上の全面に形成される。
次に、図5(c)に示すように、マザー基板35の表面上において、無機配向膜16aの導通端子102上に形成された領域のみにCFガス等のCF系ガスの大気圧プラズマを局所的に照射する、いわゆるドライエッチング法により当該領域の無機配向膜を除去し、導通端子102を露出させる無機配向膜除去工程を実施する(ステップS04)。これにより、TFTアレイ構造10b上のみに無機配向膜16が配設された状態となる。
次に、マザー基板35の表面上の無機配向膜16を、純水又はハイドロフルオロエーテル(Hydro Fluoro Ether:以下、HFEと称する)を用いた超音波洗浄を行う洗浄工程を実施する(ステップS05)。
次に、図6(a)に示すように、複数の対向基板20を、シール材52を介してTFTアレイ構造10b上に貼り合せ、マザー基板35と複数の対向基板20との間に液晶50を充填する基板貼り合わせ工程を実施する(ステップS06)。ここで、対向基板20には、あらかじめ別工程において、液晶50側表面上に、対向電極21及び無機配向膜22を形成しておく。なお、マザー基板35と対向基板20との間に液晶50を充填する方法は、液晶注入方式であってもよいし液晶滴下方式であってもよい。これにより、複数の電気光学装置100となる複数の構造100aが、一体に形成される。
次に、図6(b)に示すように、マザー基板35をスクライブ工程及びブレイク工程により分断することで、個々の電気光学装置100を切り出す分断工程を実施する(ステップS07)。以上により、本実施形態の電気光学装置100が完成するのである。
以上に説明した電気光学装置の製造方法では、ステップS03の無機配向膜形成工程においてマスクを用いずに無機配向膜を蒸着することにより導通端子102上にも無機配向膜16aを形成した後に、ステップS04の無機配向膜除去工程において導通端子部102上の無機配向膜16aをCF4ガスを用いた大気圧プラズマを照射することにより除去する。そして、ステップS05の洗浄工程において、純水又はHFEを用いた超音波洗浄によりTFTアレイ構造10b上の無機配向膜16を洗浄する。この洗浄工程により、無機配向膜洗浄工程においてTFTアレイ構造10b上の無機配向膜16に付着したフッ素が除去される。
すなわち、本実施形態の電気光学装置の製造方法によれば、無機配向膜16の蒸着時にマスクを用いないことから蒸着時における異物の発生を抑制し、また洗浄工程によって無機配向膜16の汚染を防止することができる。よって、本実施形態によれば、表示画像にフリッカや焼き付き等の表示不良が生じることのない電気光学装置を製造することが可能となる。
なお、ステップS04の無機配向膜除去工程において、張り出し部110の導通端子102上の無機配向膜16aのみではなく、さらに上下導通端子上の無機配向膜16aも除去する形態であってもよい。この場合、TFTアレイ基板10と対向基板20との間の電気的な接続を確実に行うことが可能となり、電気光学装置100の表示不良の発生をより抑制することができる。
また、ステップS05の洗浄工程において純水を用いた超音波洗浄を実施した後に、イソプロピルアルコール等のアルコールを用いて無機配向膜16に付着した純水を除去し乾燥する、いわゆるアルコール蒸気乾燥を行ってもよい。この場合、純水が蒸発することによって無機配向膜16上、すなわち電気光学装置100の表示領域内に生じるシミを防止することができる。
なお、上述した本実施形態では、電気光学装置100のTFTアレイ基板10側に導通端子102を有する張り出し部110が形成されているが、導通端子102を有する張り出し部110は、対向基板20側に設けられる構成であってもよい。
(第2の実施形態)
以下に、本発明の第2の実施形態に係る電気光学装置の製造方法について、図8を参照して説明する。図8は、第2の実施形態に係る電気光学装置の製造工程を説明するフローチャートである。
なお、以下では第1の実施形態との相違点のみを説明するものとし、第1の実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜に省略するものとする。
本実施形態に係る電気光学装置の製造方法は、ステップS03までは第1の実施形態と同様である。すなわち、ステップS01及びステップS02において、マザー基板35にTFTアレイ基板10となるTFTアレイ構造10bと導通端子部102を形成し、ステップS03において、マザー基板35に無機配向膜16aをマスクを用いずに蒸着する。
次に、ステップS04aにおいて、無機配向膜16aの導通端子102上に形成された領域のみにAr(アルゴン)ガスのプラズマを局所的に照射する、いわゆる逆スパッタ法により当該領域の無機配向膜を除去し、導通端子102を露出させる無機配向膜除去工程を実施する。これにより、TFTアレイ構造10b上のみに無機配向膜16が配設された状態となる。
そして、第1の実施形態と同様に、ステップS06において、対向基板20をTFTアレイ構造10b上に貼り合せ、その間に液晶50を充填し、ステップS07において、マザー基板35を分断し個々の電気光学装置100を切り出す。
以上に説明した電気光学装置の製造方法では、ステップS04aの無機配向膜除去工程において、Arガスのプラズマを照射することにより導通端子部102上の無機配向膜16aを除去する。このため本実施形態では、無機配向膜除去工程において、TFTアレイ構造10b上の無機配向膜16がフッ素等により汚染されることがない。
したがって、本実施形態の電気光学装置の製造方法によれば、無機配向膜16の蒸着時にマスクを用いないことから蒸着時における異物の発生を抑制し、またTFTアレイ構造10b上の無機配向膜16の汚染を防止することができる。よって、本実施形態によれば、表示画像にフリッカや焼き付き等の表示不良が生じることのない電気光学装置を製造することが可能となる。
なお、ステップS04aの無機配向膜除去工程において、張り出し部110の導通端子102上の無機配向膜16aのみではなく、さらに上下導通端子上の無機配向膜16aも除去する形態であってもよい。この場合、TFTアレイ基板10と対向基板20との間の電気的な接続を確実に行うことが可能となり、電気光学装置100の表示不良の発生をより抑制することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置の製造方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
また、上述の実施形態では、TFTを用いたアクティブマトリクス駆動方式の透過型液晶パネルを電気光学装置として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、TFD(Thin Film Diode)を用いたアクティブマトリクス駆動方式や、パッシブマトリクス駆動方式を採用した電気光学装置にも本発明を適用可能である。また、本発明は透過型の電気光学装置に限られるものではなく、反射型や半透過半反射型の電気光学装置にも本発明を適用可能である。
TFTアレイ基板を、その上に構成された各構成要素と共に対向基板の側から見た電気光学装置の平面図である。 図1のH−H'断面図である。 電気光学装置の複数の画素における各種素子、配線等の等価回路である。 マザー基板の構成を説明する平面図である。 図4におけるV−V断面について各工程を順を追って説明する断面図である。 図4におけるV−V断面について各工程を順を追って説明する断面図である。 電気光学装置の製造工程を説明するフローチャートである。 第2の実施形態に係る電気光学装置の製造工程を説明するフローチャートである。
符号の説明
10 TFTアレイ基板(第1の基板)、 16 無機配向膜、 20 対向基板(第2の基板)、 35 マザー基板、 50 液晶、 100 電気光学装置、 102 接続端子

Claims (5)

  1. 第1の基板と第2の基板との間に電気光学物質を挟持してなり、前記第1の基板が前記第2の基板よりも張り出した張り出し部上に導通端子が配設された電気光学装置の製造方法であって、
    前記張り出し部に前記導通端子を形成する導通端子形成工程と、
    前記第1の基板上に前記導通端子を覆うように無機配向膜を形成する配向膜形成工程と、
    前記導通端子上の前記無機配向膜を除去して前記導通端子を露出させる無機配向膜除去工程と、
    前記第1の基板と前記第2の基板とをシール材を介して貼り合わせる貼り合わせ工程と、
    をこの順に行なうことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  2. 前記配向膜除去工程は、前記導通端子上の前記無機配向膜にCF系ガスのプラズマを局所的に照射することにより行われるものであって、
    さらに、前記配向膜除去工程後に、前記無機配向膜を純水又はハイドロフルオロエーテルを用いて超音波洗浄する洗浄工程を具備することを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
  3. 前記洗浄工程において、前記超音波洗浄後にアルコールを用いて前記無機配向膜表面を乾燥させることを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置の製造方法。
  4. 前記配向膜除去工程は、前記導通端子上の前記無機配向膜にArガスのプラズマを局所的に照射することにより行われることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
  5. 前記配向膜除去工程において、第1の基板と第2の基板との間の電気的導通を行うための上下導通端子上の前記無機配向膜を除去することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
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JP2011175090A (ja) * 2010-02-24 2011-09-08 Citizen Finetech Miyota Co Ltd 液晶表示素子の製造方法

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