JP2006097787A - 歯付ベルト - Google Patents

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    • F16G1/00Driving-belts
    • F16G1/28Driving-belts with a contact surface of special shape, e.g. toothed

Abstract

【課題】ベルト本体ゴム層が補強剤としてカーボンブラックを配合していないゴム組成物からなっているにも拘らず、カーボンブラックを配合したゴム組成物からなる黒色の歯付ベルトと同等の強度及び動的特性(高負荷、高回転時に繰返しかかる力に対する耐疲労性)を保持すると共に、黒以外の色に着色可能で外観的に優れ、歯布の摩耗状態を容易に視認することが可能な歯付ベルトを提供することを目的とする。
【解決手段】歯付ベルト1は、長手方向に複数の心線2が埋設されたベルト本体ゴム層3の表面に複数の歯部4が形成され、歯部の表面に歯布6が被着されてなる。ベルト本体ゴム層3は、水素添加ニトリルゴムと、水素添加ニトリルゴムにポリメタクリル酸亜鉛を微分散させたポリマーアロイとを重量部80:20〜5:95の範囲で配合した混合ポリマーを有機過酸化物で架橋したゴム組成物からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、動力伝達に用いられる歯付ベルトに関する。
歯付ベルトは、駆動側歯付プーリと従動側歯付プーリとの間に掛け渡されて、一般産業機器やOA機器の動力伝達ベルト、自動車内燃機関のタイミングベルト、自転車の駆動ベルト等として使用されている。通常、歯付ベルトは、長手方向に複数の心線が埋設されたカーボンブラックを含有する黒色のベルト本体ゴム層からなり、このベルト本体ゴム層の表面に複数の歯部が形成され、この歯部の表面に歯布が被着されて形成されている。
従来の歯付ベルトは、ベルト本体ゴム層に補強剤としてカーボンブラックが配合された黒色ベルトであるため、外観的に劣り、運転時歯付プーリのフランジとの接触により黒色の摩耗粉が発生して周辺機器を汚し、また長期に亘って使用すると歯布が黒く汚れると同時に摩耗して歯欠けが生じ、切断の原因となる。この場合、ベルト本体ゴム層が黒色であるため、黒く汚れている歯布の摩耗状態を視認できず、ベルト寿命の判別が困難で交換時期を逸する、という問題があった。また、カーボンブラック配合の歯付ベルトにおいても、耐水性、耐候性等が満足のゆくものでない、という問題があった。
上記問題に鑑みて、歯付ベルトのベルト本体ゴム層を黒色以外の色に着色した着色歯付ベルトが提案され(特許文献1、特許文献2)、また、カーボンブラック配合の黒色系歯付ベルトではあるが、歯付ベルトの強度向上を図った歯付ベルトも提案されている(特許文献3)。特許文献1には、ベルト本体ゴム層がクロロプレンゴムに補強剤としてホワイトカーボンを配合し、着色顔料を配合したゴム組成物からなる着色歯付ベルトが開示され、特許文献2には、ベルト本体ゴム層がポリウレタンに着色顔料、あるいは色彩が変化するサーモクロミックカプセルを配合した着色ウレタンゴムからなる着色歯付ベルトが開示され、また、特許文献3には、ベルト本体ゴム層が水素添加ニトリルゴム(HNBR)と、水素添加ニトリルゴムにポリメタクリル酸亜鉛を微分散させたポリマーアロイ(ZSC)とからなる混合ポリマーにカーボンブラックを配合した黒色の歯付ベルトが開示されている。
実公平7−4358号公報 特開2003−96292号公報 特開2000−297846号公報
特許文献1に開示されている着色歯付ベルトは、ベルト本体ゴム層がクロロプレンにホワイトカーボンを配合したゴムで構成されているため、歯部の剛性が小さいと考えられ、ベルト本体ゴム層の動的特性(高負荷、高回転時に繰返しかかる力に対する耐疲労性)が良くないため、歯付ベルトの強度、耐久性が劣る、という問題がある。特許文献2に開示されている着色歯付ベルトは、ベルト本体ゴム層がウレタンゴムであるが、歯付ベルト用ウレタンゴムは温度依存性が大きいものが多く、高負荷、高回転時に温度上昇すると軟化し、また永久歪みや繰返し疲労の増大により、背ゴム割れ、歯欠け、切断が起こる、という問題がある。また、特許文献3に開示されている歯付ベルトは、ベルト本体ゴム層が、水素添加ニトリルゴムと、水素添加ニトリルゴムにポリメタクリル酸亜鉛を微分散させたポリマーアロイとからなる混合ポリマーにカーボンブラックを配合した黒色のものであるから、運転中に黒色の摩耗粉が発生して周辺機器を汚し、また長期に亘って使用すると歯布が黒く汚れてその摩耗状態を視認できず、ベルト寿命の判別が困難で交換時期を逸する、という問題がある。
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題点を解決し、ベルト本体ゴム層が補強剤としてカーボンブラックを配合していないゴム組成物からなっているにも拘らず、カーボンブラックを配合したゴム組成物からなる黒色の歯付ベルトと同等の強度及び動的特性(高負荷、高回転時に繰返しかかる力に対する耐疲労性)を保持すると共に、ベルト本体ゴム層を黒以外の色に着色可能で外観的に優れ、歯布の摩耗状態を容易に視認することが可能な歯付ベルト、あるいはベルト本体ゴム層が補強剤としてカーボンブラックを配合したゴム組成物からなっている場合は、従来のものより優れた特性を有する歯付ベルトを提供することを目的とする。
また、EVM(エチレン酢酸ビニル共重合体)を配合することにより、自転車用歯付ベルトのように、屋外等で使用される場合耐候性に優れたものとすると共に、心線や帆布を処理しているRFL自体の硬化し過ぎによる、心線の耐屈曲疲労性低下、RFL処理帆布の伸び低下による成形不良、過硬化による運転時の騒音増大等の抑制を図ることを目的とする。また、EVMとHNBR(水素添加ニトリルゴム)を配合することにより、工作機械のように、高速で多量の切削油等の油分がかかる部位での使用の場合において、CRゴム程度以上の耐油性を有し、純粋なHNBR配合やHNBR+ZSC(水素添加ニトリルゴムにポリメタクリル酸亜鉛を微分散させたポリマーアロイ)配合に比べコストダウンを可能とし、クロロプレン並みで耐油性が充分な部位での使用はHNBR+EVM+ZSCで対応できるようにすることを目的とする。
請求項1に係る本発明は、長手方向に複数の心線が埋設されたベルト本体ゴム層の少なくとも一方の表面に複数の歯部が形成され、該歯部の表面に歯布が被着された歯付ベルトにおいて、前記ベルト本体ゴム層が、水素添加ニトリルゴムと、水素添加ニトリルゴムにポリメタクリル酸亜鉛を微分散させたポリマーアロイとを重量部80:20〜5:95の範囲で配合した混合ポリマーを有機過酸化物で架橋したゴム組成物からなり、前記水素添加ニトリルゴムがヨウ素価4〜56g、ポリマーアロイが100℃におけるムーニー値70以上であり、黒色以外の色に着色されている歯付ベルト、という構成としたものである。
請求項2に係る本発明は、長手方向に複数の心線が埋設されたベルト本体ゴム層の少なくとも一方の表面に複数の歯部が形成され、該歯部の表面に歯布が被着された歯付ベルトにおいて、前記ベルト本体ゴム層が水素添加ニトリルゴムにポリメタクリル酸亜鉛を微分散させたポリマーアロイとエチレン酢酸ビニル共重合体とを重量部5:95〜95:5の範囲で配合した混合ポリマーを有機過酸化物で架橋したゴム組成物からなり、前記水素添加ニトリルゴムがヨウ素価4〜56g、ポリマーアロイが100℃におけるムーニー値70以上、エチレン酢酸ビニル共重合体が酢酸ビニル量40〜91%でかつ100℃のムーニー値20〜70であり、黒色又は黒色以外の色に着色されている歯付ベルト、という構成としたものである。
請求項3に係る本発明は、長手方向に複数の心線が埋設されたベルト本体ゴム層の少なくとも一方の表面に複数の歯部が形成され、該歯部の表面に歯布が被着された歯付ベルトにおいて、前記ベルト本体ゴム層が、水素添加ニトリルゴムと、水素添加ニトリルゴムにポリメタクリル酸亜鉛を微分散させたポリマーアロイとを重量部80:20〜5:95の範囲で配合すると共に、該ポリマーアロイに対してエチレン酢酸ビニル共重合体を重量部5:95〜95:5の範囲で配合した混合ポリマーを有機過酸化物で架橋したゴム組成物からなり、前記水素添加ニトリルゴムがヨウ素価4〜56g、ポリマーアロイが100℃におけるムーニー値70以上、エチレン酢酸ビニル共重合体が酢酸ビニル量40〜91%でかつ100℃のムーニー値20〜70であり、黒色又は黒色以外の色に着色されている歯付ベルト、という構成としたものである。
請求項4に係る本発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の歯付ベルトにおいて、前記ゴム組成物には、混合ポリマー重量部100に対して、炭酸カルシウムが重量部5〜40、シリカが重量部5〜20、及び酸化チタンが重量部5〜50の範囲で配合され、前記炭酸カルシウムが、脂肪酸処理又はカルシウム、マグネシウム複合炭酸塩を樹脂酸処理し、着色配合において加工性、寸法安定性の向上を図った歯付ベルト、という構成としたものである。
請求項5に係る本発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の歯付ベルトにおいて、前記ゴム組成物には、混合ポリマー重量部100に対して、有機過酸化物が重量部0.5〜3の範囲で配合され、該有機過酸化物がエチレンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、N−N’−mフェニレンジマレイミド、トリアリルイソシアヌレートの群より選ばれた1種であり、動的物性向上を図った歯付ベルト、という構成としたものである。
請求項1に係る本発明によれば、ベルト本体ゴム層が、水素添加ニトリルゴム(HNBR)と、水素添加ニトリルゴムにポリメタクリル酸亜鉛を微分散させたポリマーアロイ(ZSC)とを配合したゴム組成物からなるので、耐油性、高剛性で耐摩耗性、動的特性の優れた着色歯付ベルトとすることができる。なお、本明細書において着色可能な歯付ベルトとは、補強剤としてカーボンブラックが配合されていないことにより、黒色以外の色に着色可能である歯付ベルトということを意味する。
請求項2に係る本発明によれば、ベルト本体ゴム層が、水素添加ニトリルゴムにポリメタクリル酸亜鉛を微分散させたポリマーアロイ(ZSC)とエチレン酢酸ビニル共重合体(EVM)とを配合したゴム組成物からなり、黒色又は黒色以外の色に着色されているので、耐水性、耐オゾン性、耐候性、高剛性で耐摩耗性、動的特性の優れた高性能な歯付ベルトとすることができる。
請求項3に係る本発明によれば、ベルト本体ゴム層が、水素添加ニトリルゴム(HNBR)と、水素添加ニトリルゴムにポリメタクリル酸亜鉛を微分散させたポリマーアロイ(ZSC)とエチレン酢酸ビニル共重合体(EVM)からなるゴム組成物からなり、黒色又は黒色以外の色に着色されているので、前記請求項2に係る発明の特性に耐油性能を付加させたバランスの良い歯付ベルトとすることができる。
請求項4に係る本発明によれば、ゴム組成物には、混合ポリマー重量部100に対して、炭酸カルシウムが重量部5〜40、シリカが重量部5〜20、及び酸化チタンが重量部5〜50の範囲で配合され、前記炭酸カルシウムが、脂肪酸処理又はカルシウム、マグネシウム複合炭酸塩を樹脂酸処理した炭酸カルシウムであるので、着色配合において加工性、寸法安定性の向上を図ることができ、また、ゴム組成物に着色剤を配合することにより適宜の色の歯付ベルトとすることができ、ベルト本体ゴム層と歯布とが違う色に着色されている場合には、運転中に歯布が摩耗したことを視認でき、歯付ベルトの寿命を容易に判別することが可能となる。
請求項5に係る本発明によれば、ベルト本体ゴム層を構成するゴム組成物には、混合ポリマー重量部100に対して、有機過酸化物が重量部0.5〜3の範囲で配合され、この有機過酸化物がエチレンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、N−N’−mフェニレンジマレイミド、トリアリルイソシアヌレートの群より選ばれた1種であるので、歯付ベルトのさらなる動的特性を向上させることができる。
また、ベルト本体ゴム層に上記の着色ゴムを使用した場合は、従来の黒色ベルト以上の伝動性能を出すことができ、それにより従来品以上にコンパクト設計が可能で、デザイン面重視の部位でのベルト使用、使用部位別にベルトを色分けし判別でき、歯布摩耗による寿命が解りやすくなり、ウレタンベルトよりも高速回転、高温雰囲気中においても使用可能で、屋外及び水のかかる雰囲気でも使用可能等、今までにない高機能である黒色以外の色に着色した歯付ベルトを得ることができる。
本発明は、歯付ベルトを構成するベルト本体ゴム層に、水素添加ニトリルゴムにポリメタクリル酸亜鉛を微分散させたポリマーアロイ(ZSC)を含む混合ポリマーに、ホワイトカーボン(シリカ)、炭酸カルシウムなどゴム補強剤を配合し、適宜場合によってはエチレン酢酸ビニル共重合体(EVM)を配合して、有機過酸化物で架橋したゴム組成物を用いたものである。そして、このゴム組成物には、カーボンブラックが配合されていないために、ベルト本体ゴム層に黒以外の着色剤を配合することにより、黒以外の色に着色可能な歯付ベルトとすることができる。
図1に、本発明の歯付ベルト1を示す。歯付ベルト1は、長手方向に複数の心線2が埋設されたベルト本体ゴム層3の表面に複数の歯部4が形成されてベルト本体5が形成され、このベルト本体5の歯部4側表面に歯布6が被着されて構成される。
上記心線2には、ポリアミド繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維等のマルチフィラメント糸に接着剤(例えば、ラテックスLがHNBRであるRFL液)を含浸させた合繊コード、Eガラス繊維、高強度ガラス繊維等のマルチフィラメント糸に接着剤(例えば、ラテックスLがHNBRであるRFL液)を含浸させたグラスコード等が用いられる。
上記歯布6としては、合成繊維糸で適宜の織組織で織製された布帛にRFL(例えば、ラテックスLがHNBRであるRFL)処理が施された歯布が用いられる。この場合、歯布がRFL処理、乾燥した後、有機加酸化物架橋剤を有機溶剤に溶解した溶液でディッピング処理、または該溶液でスプレッディング処理されたものであると、RFL組成物のラテックスLと有機加酸化物架橋剤とが反応して架橋された架橋皮膜により強化されているため、この歯布6で構成された歯付ベルト1は、耐久性、耐摩耗性、耐屈曲性、耐熱耐久性及び耐水耐久性の向上が図られたものとなる。この際、RFL液処理することにより歯布は赤茶色系に着色される。
歯付ベルト1は、以下のように製造される。歯部形成用溝を有する円筒状金型の外表面に、架橋被膜が円筒状金型側になるように歯布6を巻き付け、その上に心線2を一定張力でスパイラル状に巻き、さらにその上に、ベルト本体ゴム層3となるゴム組成物からなる未加硫ゴムシートを巻き付けた後、加硫缶に入れて外周側から加圧し、蒸気で加熱する。歯付ベルト1は、この加圧・加熱によりゴムを軟化、流動させて歯部4が形成されると共に、歯布6が歯部表面側に接着され、ゴムが加硫して製造される。
本発明(請求項1)のベルト本体ゴム層は、水素添加ニトリルゴム(HNBR)と、水素添加ニトリルゴムにポリメタクリル酸亜鉛を微分散させたポリマーアロイ(ZSC)とを重量部80:20〜5:95の範囲で配合した混合ポリマーを有機過酸化物で架橋したゴム組成物からなる。
ここで、前記混合ポリマーを水素添加ニトリルゴム(HNBR)とポリマーアロイ(ZSC)との配合を重量部80:20〜5:95としたのは、ポリマーアロイ(ZSC)が重量部20未満であるとゴム剛性が不足し、重量部95以上であると加工性が悪くなり、負荷耐久性が悪くなり、ベルト本体の耐疲労特性が低下し、歯付ベルト騒音の増大となり、高強度の歯付ベルトとすることができないからである。
本発明(請求項2)のベルト本体ゴム層3は、水素添加ニトリルゴムにポリメタクリル酸亜鉛を微分散させたポリマーアロイ(ZSC)とエチレン酢酸ビニル共重合体(EVM)とを重量部5:95〜95:5の範囲で配合した混合ポリマーを有機過酸化物で架橋したゴム組成物からなる。
ここで、前記混合ポリマーをポリマーアロイ(ZSC)とエチレン酢酸ビニル共重合体(EVM)との配合割合を重量部5:95〜95:5としたのは、ポリマーアロイ(ZSC)を重量部5未満、あるいは重量部95以上とすると、ベルト本体、特に歯部の剛性、強度、耐疲労特性、加工性、耐水性、耐候性等が低下して、高強度の歯付ベルトとすることができないからである。
本発明(請求項3)のベルト本体ゴム層3は、水素添加ニトリルゴム(HNBR)と、水素添加ニトリルゴムにポリメタクリル酸亜鉛を微分散させたポリマーアロイ(ZSC)とを重量部80:20〜5:95の範囲で配合すると共に、該ポリマーアロイに対してエチレン酢酸ビニル共重合体(EVM)を重量部5:95〜95:5の範囲で配合した混合ポリマーを有機過酸化物で架橋したゴム組成物からなる。
ここで、前記混合ポリマーをポリマーアロイ(ZSC)とエチレン酢酸ビニル共重合体(EVM)との配合割合を重量部5:95〜95:5としたのは、ポリマーアロイ(ZSC)を重量部5未満、あるいは重量部95以上とすると、ベルト本体強度、特に耐歯欠け強度、耐疲労特性が低下して、高強度の歯付ベルトとすることができないからである。
本発明(請求項4)のベルト本体ゴム層3は、そのゴム組成物が混合ポリマー重量部100に対して、炭酸カルシウムが重量部5〜40、シリカが重量部5〜20、酸化チタンが重量部5〜50の範囲で配合されたものである。このように範囲を規定したのは、炭酸カルシウム、シリカ、酸化チタンがその範囲を外れると未加硫ゴムシート加工時の寸法安定性、ベルト本体5の加硫後の寸法安定性が低下するからである。
本発明(請求項5)のベルト本体ゴム層3のゴム組成物には、混合ポリマー重量部100に対して、有機過酸化物が重量部0.5〜3の範囲で配合され、この有機過酸化物がエチレンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、N−N’−mフェニレンジマレイミド、トリアリルイソシアヌレートの群より選ばれた1種である。ここで、配合される有機過酸化物を重量部0.5〜3の範囲としたのは、この範囲から外れると、ベルト動的特性、特に耐歯欠け強度や屈曲疲労性が低下するからである。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。表1にベルト本体ゴム層に使用されるゴム組成物の一覧を示す。なお、配合No.A−1〜A−3、A−8、A−9のゴム組成物は、本発明の実施例であり、配合No.A−4〜A−7のゴム組成物は、比較例である。なお、A−8は耐水、耐候、耐オゾンの向上を図った配合、A−9は耐油性能とA−8の性能とコストをバランスさせた配合である。
Figure 2006097787
表1に示すゴム組成物の単体性能を表2及び表3に示す。
Figure 2006097787
Figure 2006097787
比較対照の着色ゴムにおいて、A−5にCRゴム着色配合物を作成した。ゴムを黒色以外に着色するためには、当然補強剤に黒色のカーボンブラックは使用不可で、現在カーボン配合系以外の補強剤といわれているものは、無機補強剤では表1で使用しているホワイトカーボン(シリカ)、その他炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、珪酸マグネシウム等、また有機補強剤ではハイスチレン樹脂、クマロンインデン樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等多くあるが、その中では動的性能及び加工性を加味した場合、シリカが最も適当と考えシリカを選択しそれで比較テストを行った。
A−4,A−5における両CR配合物については、A−4(カーボン配合物)に比べ、A−5(着色配合物)はムーニー粘度の増大とスコーチタイムがかなり早くなり、通常のベルト製造性という観点からはあまり好ましくないといえる(成形不良等)。また、A−5は加硫物性の値から解るようにA−4と比べ引っ張り強度が低く、100%モジュラスの値から硬度のわりには弾性率が低くなっていることが解る。これが従来の着色配合ゴムの特徴であり高負荷時に使用される歯付きベルトには不向きであった。ベルト歯剛性を上げるため、A−5のモジュラス向上にホワイトカーボン(シリカ)を単に増量させれば良いが、そうすると練り時に粘着性が増大し加工が難しくなり、またコンパウンドの粘度が上がりすぎて製品の成形性がかなり悪化する。この場合における本発明者のテストにおいて、歯付きベルトの製造可能な着色CR配合物でのホワイトカーボン(シリカ)配合量は45Phrが限界であった。
それに対して、A−1,A−2,A−3(HNBR、ZSC、EVM系の着色ゴム配合物)は、A−7配合(ZSC、HNBR、カーボン系)はかけ離れた高剛性となっているが、A−6(従来のHNBR、カーボン配合系)に比べれば、かなり高剛性、高強度のゴム配合物であるといえる。ゴムの加工性に関しても、A−5(CR着色ゴム配合)やEVM単体での配合物では上でも述べたが、練り時又はシート出し時にかなりの粘着性を示し、とても通常の練り方式、シート出し方式では難しいが、A−1,A−2,A−3の様にEVMにHNBR又はZSCと特殊処理を施した炭酸カルシウムを併せて配合することにより、粘着性が抑えられ、またグリーン強度が出るため通常のゴム配合物と同様な練り、シート出しが可能となった。また炭酸カルシウムは充填剤効果による未加硫、加硫時の寸法安定性にも寄与している。また、配合A−2,A−3,A−8,A−9におけるEVM配合物において、ZSCの種類を2295Nと2195Hとを組み合わせることによって適度な粘度とグリーン強度のバランスを出した。(2295Nと2195Hの違いはベースポリーマーであるHNBRの分子量と水素添加率が異なる)
表1のゴム組成物のグッドリッチフレクソ試験結果を表4及び表5に示す。グッドリッチフレクソ試験は、ゴム組成物をプレスにて底面直径19.1mm、高さ25.4mmの円柱状として160℃×30min加硫した円柱体を試料とし、図2に示すように、この円柱体を加重50lb(ポンド)、繰返し圧縮1800回/min、圧縮間隔0.1インチとし、温度雰囲気40℃、80℃で試験時間3Hrで測定した。
Figure 2006097787
Figure 2006097787
グッドリッチフレクソ試験において、IDCとは試験荷重をかけて、動的(繰り返し圧縮時)における試験初期における試料の歪み量(%)である。(例えば、この場合10%なら25.4×0.1=2.54mm歪んでいるということである。)A−1,A−2,A−3は、引っ張り試験における加硫物性と同じく、A−4,A−5(従来のCR配合物)やA−6(従来のHNBR配合物)に比して圧縮側においてもかなりの高弾性率であり、またA−7,A−8,A−9(カーボン配合物)に比しても遜色のない高弾性率を保持しているといえる。
ΔCとはこの場合3Hr後の歪み量と初期の歪み量(IDC)との差であるが、ΔCが大きいほど繰り返し疲労に対する耐疲労性が低いといえる。通常雰囲気温度が大きくなればなるほどこの数値は大きくなるが、40℃と80℃の雰囲気温度を比べてみるとA−4,A−5(CR配合物)はやはり熱的な影響がHNBR系より大きく、それ以外の配合物に関しては80℃程度では熱的影響は少ないと解る。
A−4,A−5(CR配合物)ではA−5(CR着色配合物)にすることにより、前記段落番号0036でも述べたが、強度、弾性率の低下と繰り返しかかる疲労に対してもA−4(カーボン配合物)に比べ、大きな低下が認められたが、対してA−1,A−2,A−3(EVM、HNBR、ZSC系の着色配合物)はそれらのカーボン配合物(A−7,A−8,A−9)に比べてもほとんど差はない。つまり着色配合としても、耐疲労性及び自己発熱による温度上昇や雰囲気温度の差による温度依存性は小さいといえる。
HBUとは繰り返し疲労を受けた際の自己発熱による雰囲気温度からの試料の温度上昇分のことで、高いほど自己発熱量が多いといえる。これは通常ゴム配合物のポリマーの分子量、架橋密度、架橋形態、補強剤(充填剤)の質、量等に影響され、低い値ほど動的に安定した物性を保持出来ると考えられるが、A−1,A−2,A−3(EVM、HNBR、ZSC系の着色配合物)はA−4,A−5(CR配合物)、A−6,A−7,A−8,A−9(HNBRカーボン配合物)などに比べて低くなっている。
PSとは永久歪みのことであるが、通常PSはΔC、HBUなどと関連しゴム配合物中のポリマー種、分子量、架橋密度、架橋方式等に大きく影響を受ける値である。この値とベルト運転時での相関性については、例えば固定されたアイドラーなどを介してベルトが運転されている場合、負荷張力により当然背ゴムがアイドラによって押しつけられ歪んだ状態となっているが、PSが大きいということはその分背ゴム部の厚みが減少しアイドラーとの隙間がだんだんと大きくなる訳であり、PS増分設定張力の低下が起き、所定の伝動が出来なくなる。特に精度等を強く要求されるベルトの場合はきびしくなる。
また、噛み合い部分の歯部においては繰り返し受けるせん断力による歯部の永久変形による噛み合い不良、その繰り返し疲労によるゴムクラック発生等ベルトの性能上非常に重要なファクターといえる。A−1〜A−3の着色配合物はA−4,A−5(CR配合物)に比べ半分以下、A−6〜A−9(カーボン配合物)とは同等の値を示した。
以上から、ゴムの動的特性はA−1,A−2,A−3の値と、A−5(従来の着色配合物)を比べてみると、着色配合化による動的な物性低下をHNBR−ZSC−EVM系、ZSC−EVM系の着色配合物とすることにより改善出来、A−6,A−7,A−8,A−9(従来のカーボン配合系)と同等又はそれ以上の動的物性を可能にしたといえる。
耐オゾン試験(動的オゾン試験)の結果を表6に示す。
Figure 2006097787
耐オゾン試験(動的オゾン試験)結果によると、ヨウ素価28のHNBRと同ポリマー基準のZSC(2295N)の配合物(配合No.A−1)においては、216Hr程度にて微小クラックが確認されたが、EVM配合物(A−2,A−3)は346Hr後でもクラックは認められなかった。EVM配合物(A−2、A−3、A−8,A−9)においては、まずEVMの耐オゾン性が優秀であることが大きな要因である。
耐水膨潤試験の結果を表7、表8に示す。耐水膨潤試験は、ゴム組成物を160℃×30min加硫して厚さ2mmのゴムシートを作成し、20mm×40mmに切断して試料を作成し、この試料を恒温槽にて60℃の温水に浸し、体積変化と硬度変化を測定したものである。
Figure 2006097787
Figure 2006097787
A−4,A−5(CR配合物)は共に大きな膨潤性を示し、特にA−5の親水性シリカを多量に配合している着色配合物はほとんど原型をとどめないほど膨潤した。この場合、疎水性のシリカを使用すれば若干の向上は望めると考えるが、CR系はカーボン配合ですでに値が悪く、価格、加工性、動的物性等を考えればそれは着色歯付きベルト用ゴムとしては使用は難しいといえる。
それに対して、A−6(HNBRカーボン配合)及びA−1,A−7(HNBR−ZSC系)、A−3,A−9(HNBR−ZSC−EVM系)、A−2,A−8(ZSC−EVM系)においてはほとんど膨潤は示さなかった。ややA−1,A−7(HNBR−ZSC系)の体積変化が大きいが、この試験が温湯中の促進試験であり、また現在上市されている自転車ベルト等のCRベルト(カーボン配合物)の実績から考えると、屋外使用等の雨水程度においては耐水性能は充分と考える。
また、A−6のHNBRカーボン配合系は逆に収縮している。これは架橋系が硫黄架橋であり、60℃の温湯ということで架橋密度が上がり(熱硬化)、またそれに助長され配合物中の親水性な配合物または液体状で分散している配合物(可塑剤等)が温湯中に抽出された結果と考えられる。A−4,A−5のCR配合物は熱的にはHNBR系と比べ更に硬化が早い筈であるが、熱硬化による収縮よりも水に対する膨潤性がはるかに勝り大きな膨潤を示すと考えられ、これよりHNBR系が水に対してCR系の方より優れていると解る。
更にEVMを配合したA−3,A−8(HNBR−ZSC−EVM系)及びA−2,A−7(ZSC−EVM系)の配合物はカーボン配合、着色配合によらずこの中では最も水に対し安定した物性を保持しているといえる。多量に水のかかる部位や高温、多湿な部位での歯付きベルト用ゴムとしても期待できる。
耐油膨潤試験の結果を表9、表10に示す。耐油膨潤試験は、ゴム組成物を160℃×30min加硫して厚さ2mmのゴムシートを作成し、20mm×40mmに切断して試料を作成し、この試料を恒温槽にてJIS No.3OIL、60℃の温油に浸し、体積変化と硬度変化を測定した。
Figure 2006097787
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耐油膨潤試験結果によると、CR配合物(A−4,A−5)は他の配合物に比べ、大きな膨潤を示し、またカーボンブラック配合と着色配合の差が激しい。それに対して、HNBR−ZSC系(A−1,A−7)、HNBR−ZSC−EVM系(A−3,A−9)、ZSC−EVM系(A−2,A−8)は、それぞれカーボンブラック配合と着色配合との差は小さい。CR配合物でのカーボン配合物と着色配合物との膨潤差はひとえにポリマーに対するカーボンの補強効果の差であり、カーボンにより分子鎖同士が物理的及び化学的に結合し結合力を増しオイルの膨潤に対して耐性を持つようになった結果と考える。
A−4,A−5,A−6を除く他の配合物はカーボンブラック補強の替わりに、メタクリル酸亜鉛にて補強効果を得ており、これで着色化が可能となったといえる。A−6の配合が最も膨潤度が低い理由はHNBRポリマーの配合比率が他のものより最も高くオイルとの相溶性がこの中では一番小さいためである。
その他の配合物(CR配合物を除く)もきれいにHNBR配合比率の順になった。また、A−1とA−7、A−2とA−8、A−3とA−9の間の小さい差はメタクリル酸亜鉛の補強効果に若干のカーボンブラックの補強効果が上乗せされている結果と考える。今回の試験結果により、実施例のゴム(A−1,A−3,A−9)は従来の耐油ゴム(A−6,A−7)として実績あるものに対して、着色化し、且つまたEVMを配合しても、HNBRを若干配合(A−3,A−9)することにより、遜色無いレベルで使用可能といえる。
耐候性試験結果を表11、表12に示す。配合No.A−1〜A−9のゴム組成物をプレスにて160℃×30分加硫後、ダンベル状3号の型で打ち抜き、それを試料とし、ブラックパネル温度63℃、機内湿度50%、60分照射−12分水かけというサイクルにて引っ張り強度変化とその時の破断時伸び変化を測定した。
Figure 2006097787
Figure 2006097787
A−4(CRカーボン配合系)は、A−1(HNBR−ZSC系着色配合)より引っ張り強度及び破断時延びの低下率は小さく耐オゾン性試験と同じ様な結果となった。しかし、A−2(ZSC−EVM系着色配合物)はA−4(CRカーボン配合物)と同程度の耐性を示した。A−4(CRカーボン配合系)のものは耐水試験結果から予想すれば水の影響によりもう少し悪い結果を予想していたが、静的に置かれたゴムに水を単にかけるだけでは加硫時に配合されたワックス類がゴム表面にブルームし、そのため水が膨潤する前に落下し、ゴムに対しては影響が少なかったと考える。それに対してA−2(ZSC−EVM系着色配合物)にはワックス類は配合されていないにもかかわらず、CR系と同等の耐候性を示している(EVMの効果)。これは屋外等で動的に使用される場合にもかなり良い物性を保持できることが期待できる。
テーパー摩耗試験結果を表13に示す。配合No.A−1〜A−9のゴム組成物をプレスにて160℃×30分加硫し厚み2mmのシートとし、それを直径10.7mmの円形状にくりぬき、テーバー摩耗試験器にかけ荷重1kg、回転速度70r/m、摩耗輪H−10を使用し熱風発生器により試験初期において試料表面温度を80℃に保持させた摩耗性の評価試験とした。
Figure 2006097787
A−4(CRカーボン配合系)で10000回、A−5(CR着色配合系)では5000回で粘着摩耗をおこし、そこで試験をストップした。粘着摩耗とは、試料の摩耗部位がゴム糊溶液の様な低粘度化状態になり摩耗輪に付着しそれ以上摩耗試験が続行出来ない状態のことで、雰囲気温度と摩耗輪の摩擦による摩耗部位の温度上昇と、摩耗輪よりうけるせん断力によりゴム分子が切断され摩耗面の分子量が減少した状態である。
それに対して、A−1〜A−3、A−6〜A−9(HNBR、HNBR−ZSC、HNBR−ZSC−EVM、ZSC−EVM系配合物)は、A−4,A−5(CR配合物)に比べ粘着摩耗もおこさず、良好な耐摩耗性を示した。中でもA−1,A−2,A−3,A−7,A−8,A−9のZSC配合物に関してはカーボン、着色の違い、EVM混入の有無の差異があまりなく、A−6(従来のHNBRカーボン配合系)に比べて非常に良好な耐摩耗性があるといえる。
温度依存性試験の結果を表14に示す。配合No.A−1〜A−9のゴム組成物をプレスにて160℃×30分間加硫し、厚み2mmのシートを作成しそれをダンベル状3号にて打ち抜き、3枚合わせた時の硬度を各々読み取り値としその差を見た。各雰囲気温度中に試料を20分間放置し、その時の硬度と室温時の硬度との差をみて簡易的な温度依存性の大小を比較した。
Figure 2006097787
A−4,A−5(CR配合物)はかなりの硬度低下がみられ温間中での剛性低下が著しいと考えられ、特にA−5(CR着色配合物)の硬度低下が極めて大きかった。また、HNBRにおいても架橋方法が硫黄架橋であるA−6配合物はやや低下は大きかった。しかしながら、A−1〜A−3、及びA−7〜A−9の配合物は140℃雰囲気中においてもほとんど硬度の低下はなかった。これはこれらの架橋方法が過酸化物架橋であり、A−4,A−5とは異なりかなりタイトな架橋状態となっているためと考えられる。
これらより、A−1〜A−3の着色ゴム及びA−7〜A−9のカーボン配合物は歯付きベルト用ゴムとして使用した場合、雰囲気温度の上昇や屈曲による自己発熱、また噛み合い時に発生する摩擦熱等による温度上昇に対して軟化が少なく非常に安定した物性を保持出来るといえる。
配合No.A−1〜A−9のゴム組成物をベルト本体ゴム層とした歯付ベルトを表15に示す試作品として作成し、歯飛びトルク、負荷耐久性、注水負荷耐久性、注油負荷耐久性について行なった試験結果を表16〜表19に示す。
試作した歯付ベルトは次のとおりである。
1.ベルト本体ゴム層のゴム組成物;配合No.A−1〜A−9
2.心線;Eガラス 構成3/13−2.0 RFL処理コード、配合No.A−4,A−5のゴム以外はオーバーコート層(接着層)付き、心線巻きピッチ1.40mm
3.歯布;原反−ナイロン66 経糸235/1dtex、緯糸235dtex/2、2/2綾織、接着処理−配合No.A−4、A−5はCR系ゴム糊処理、配合No.A−1〜A−3、A−6〜A−9はHNBR系ゴム糊処理。なお、A−4,A−6ゴムを用いた歯付ベルトが現状での一般的な歯付ベルトといわれる仕様である。
試作した歯付ベルトは、歯ピッチ8mm、歯数125、ベルト幅25mmであり、この歯付ベルトを歯数30の駆動プーリ、歯数30の従動プーリに懸回し、それぞれ走行試験を行なった。歯飛びトルクの試験は、図3に示すレイアウト、負荷耐久性の試験は、図4に示すレイアウト、注水負荷耐久性の試験は、図5に示すレイアウト、注油負荷耐久性の試験は、図6に示すレイアウトで行なった。
Figure 2006097787
Figure 2006097787
歯飛トルク試験(図3参照)については、歯付ベルトを取り付け張力382N、回転速度3000r/m一定で運転し、徐々に負荷トルクを上げていきベルトが歯飛びした瞬間のトルクを読みとりn数を3としその平均値を歯飛トルク値とした。また表の比率とはCRカーボン配合系(配合No.A−4のゴム組成物)の歯飛トルクを100としたときの比率である。抗張体である心線構成が全て同じであるのでゴム組成物の剛性に比例した結果となり、配合No.A−1〜A−3のゴム組成物(実施例)は、1.4倍から1.6倍の歯飛トルク値となった。A−4,A−5よりCRの着色配合系は同カーボン配合系に比べると約3割のダウンがあるが、それに対してHNBR−ZSC、HNBR−ZSC−EVM、ZSC−EVM系においては着色配合であってもまたEVMを配合しても、充分な歯飛トルクを発揮できている。
Figure 2006097787
負荷耐久試験(図4参照)において、故障形態は全て歯欠けであった。A−4,A−5のCRカーボン配合と着色配合における寿命差は着色配合においてはカーボン配合に比べ16%程度の寿命しかなかった。これはゴムの単体試験の項目でも解るとおり、A−5のゴム剛性不足、温度依存性の大、動的特性の悪さ等により、この条件においてはかなり初期より噛み合い不良が起きていることが推測される。
それに対して、A−4(CRカーボン配合)とA−6(HNBRカーボン配合)はA−6のほうが1.3倍程度良い耐久性を示した。歯布の処理がCR系処理とHNBR系処理の違いによる歯布の耐摩耗性とフレクソメーター試験に於けるゴムの動的特性からみて、特に歯ゴム部の永久歪みの差による適正な噛み合いの保持がHNBRの方が優れていると考えられる。
以下A−1〜A−3及びA−7〜A−9の配合ゴムである、HNBR−ZSC系、HNBR−ZSC−EVM系、ZSC−EVM系は、カーボン配合、着色配合に関わらず非常に高耐久性を示した。これはゴムの単体試験結果からも解るとおり、剛性、動的特性、温度依存性全てにおいて優れていることより、ベルト運転時における適正な噛み合いが長期に渡って維持できていることといえる。また、本体ゴム架橋系の有機過酸化物によって、心線の保護及び接着機構として働いているRFLのラテックスが適度に架橋されることで、心線RFL皮膜自体が強度を増し、非常に心線自体の伸びが抑えられることが考えられ、このことと上記のゴム物性の良さとの相乗効果により高耐久性を示した一因と考えられる。
Figure 2006097787
注水負荷耐久試験(図5参照)の結果、A−4,A−5のCR系ベルトは静的膨潤試験同様、非常にゴム硬度の低下が大きく、A−4(カーボン配合)では246Hrで−7ポイント、A−5(着色配合)に至っては124Hrにて−8ポイントまで低下した。静的な60℃に於ける温湯膨潤試験においては、A−4(カーボン配合)は312Hrで−6ポイント、A−5(着色配合)で−7ポイントであったということは、動的な耐水試験は更に膨潤が加速されていることが解る。
それに対して、A−6(HNBRカーボン配合)は静的な膨潤試験ではゴム硬度低下は無く、むしろ硬化されていた。しかし動的な場合は−1.5ポイント下がり若干の膨潤がみられ動的には、やはりCR系同様膨潤が更に厳しいことが解る。A−1〜A−3及びA−7〜A−9の配合系においては、カーボン配合、着色配合問わずA−4(CRカーボン配合)の約2.4倍、A−6(HNBRカーボン配合)の2倍の寿命を示した。それらは、動的なゴムの水に対する膨潤性は硬度変化から考えてA−6(HNBRカーボン配合)と同程度とも考えられるが、A−1〜A−3、及びA−7〜A−9は初期のゴム剛性が高く、多少膨潤してゴム剛性が低下してもこの試験での負荷においては充分な合成と強度を保持し、A−6に比べ適正な噛み合いの保持が出来た点と、もう一つの長寿命であった大きな理由として、心線への水の影響による劣化は通常ゴムの水に対する膨潤度が同等であるなら、心線の水による劣化度は同じであると考えられる。
その結果A−6配合とA−1〜A−3、及びA−7〜A−9配合ベルトはゴムの剛性差を考慮してもこの様な大きな差になるはずは無いと思われるが、これらの配合物(実施例)はA−6配合の約2倍と大きな耐久性の違いを示した。これは負荷耐久性試験の項でも述べたが、A−1〜A−3及びA−7〜A−9配合ゴムの架橋方法が過酸化物架橋であり、心線保護の役割もある心線のRFL中のラテックスがゴム配合中の過酸化物によりタイトに架橋され心線のRFL皮膜がA−4,A−5のCR系、A−6のHNBR硫黄架橋系に比べて、強化され心線のRFL自体の耐水膨潤性が向上していることと、それに付随したベルト張力保持がA−4,A−5及びA−6ベルトに比べ安定していることが大きな耐久性向上の第一要因と考えられる。
また、EVM配合率の高いA−2,A−8は高耐久性を示した。配合No.A−1〜A−3(実施例)は着色可能であるにも拘らず、カーボンブラック、EVM配合の配合No.A−6より耐久性があり、カーボンブラック配合の配合No.A−7、A−8と同等の耐水耐久性を有し、配合No.A−4〜A−6の歯付ベルトより優れている。
Figure 2006097787
注油負荷耐久試験(図6参照)は、ベルトに直接試験油がかかる様にして、密封された試験漕の中にてベルトを運転し、各配合のゴムを使用したベルトが走行不能になるまでの時間を比較した。注油負荷耐久試験では、走行不能となる故障形態は全て歯欠けによるものであった。A−4,A−5(CR系配合物)の場合、A−4(カーボン配合)は、103Hr、A−5(着色配合)においては16Hrにて歯欠けを起こした。これを通常の負荷耐久試験結果(負荷は同等)と照らし合わせると両者共約20%程度の耐久時間まで低下している。
それに対して、A−6(HNBRカーボン配合)、A−1,A−7(HNBR−ZSC系)、A−3,A−9(HNBR−ZSC−EVM系)のカーボン配合及び着色配合は逆に通常負荷耐久試験結果よりも寿命が延びた結果となった。また、A−2,A−8(ZSC−EVM系)は両配合共、若干であるが耐油試験の方が寿命は短かった。A−4,A−5(CR系)の他に比べかなりの低寿命である理由は故障時の時間とそのときの硬度低下具合からみて、ひとえに試験油の膨潤によって起こるゴム剛性の低下、歯部と歯底部の寸法変化によって起こる噛み合い不良、各接着層の接着力低下に伴う故障といえる。
また、A−6,A−3,A−7,A−9が通常の負荷耐久試験より寿命が長くなっているのは、静的な油膨潤試験結果から見て膨潤度が小さい為、本体ゴム性能、接着強度、寸法変化等の低下が少なく、また一方歯布処理が耐油性のあるHNBR系のゴム糊処理であること、試験油によるプーリーとの摩擦係数の低下等より、通常の負荷耐久試験よりも歯布の摩耗度が少なくなっていることが大きい理由である。
A−2,A−8(ZSC−EVM系)では上記摩擦係数の低下による寿命延長効果よりも、ゴムに対する油の膨潤度の影響がHNBR高配合系であるA−1,A−3,A−7,A−9に比べやや大きいため少し寿命が短くなったと考えられる。しかしながら、A−2,A−8はA−6(HNBRカーボン配合)に比べてみて、静的な耐油膨潤試験結果からゴムの膨潤度自体は大きいといえるが、ベルトの走行寿命自体はA−6を上回っている。これの理由として、有機過酸化物架橋ゴムの心線RFLに対する好影響(張力保持)とゴムの初期物性の差が利いていると考えられる。
請求項4に係る本発明は、ベルト本体ゴム層のゴム組成物に、炭酸カルシウム、シリカ及び酸化チタンを配合した点を構成要件としている。そこで、着色系配合物において、未加硫ゴム及び加硫ゴムの寸法安定性の比較を下記のように行なった。表20に着色系配合物を示す。
Figure 2006097787
上記の表20の配合を基に、ゴムの寸法安定性の評価は次のとおり行った。
未加硫ゴム;各配合をカレンダーにて幅600、厚み2mmに調整しシート出しを行い、シート出し直後に列理方向を縦、反列理方向を横として縦200mm、横150mmの長方形に切りだし24Hrそれを平らなガラス板上に放置し、それぞれの寸法変化を比較した。
加硫ゴム;下記シートを電熱プレスを用い、160℃、30分、150Kg/cm2の条件にて縦200、横150、厚み2mmの加硫シートとし、そのシートの縦、横寸法を加硫直後と24Hr後の差を見た。その結果を表21、表22に示す。
Figure 2006097787
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未加硫ゴムの寸法安定性は、ベルト作製時の作業性、加工性、仕上がり時のベルト寸法に影響を及ぼしこれが悪いと安定した寸法のベルト作製は困難となる。加硫ゴムの寸法安定性は、加硫後にベルト各部に残留応力を生み、ベルトがよじれたり、走行時に蛇行するような現象を引き起こす。炭酸カルシウムを全く配合しないB−1は非常に収縮し、ベルト作製には困難を要する。B−2の包は炭酸カルシウム混入による充填効果により、かなり改善されたが、まだ不十分といえる。
A−2の有機酸により表面処理を施された炭酸カルシウムを用いると充分使用可能な範囲となり、その効果が確認された。これは、有機酸により、炭酸カルシウムの表面が活性化され、相溶性が良くなりB−2に比べゴムへの分散性が向上していると考える。尚、配合範囲が5〜40部としたのは5部未満の場合上記の寸法安定性の効果が薄れ、また41部以上になるとゴムコンパウンドの粘度が上がりすぎ成形性が落ち、またゴム強度の低下が大きくなるためである。
請求項5に係る本発明は、ベルト本体ゴム層のゴム組成物に、有機過酸化物を配合した点を構成要件としている。そこで、着色系配合物において、各共架橋剤の効果を次の配合により評価した。表23に着色系配合物を示す。
Figure 2006097787
各共架橋剤の配合比率が異なるのは、架橋に関与する官能基数(有効官能基数)と分子量差との兼ね合いにより表24のように決め配合比率を決めた。また、ゴム組成物の単体性能を表25に示し、グッドリッチフレクソ試験の結果を表26、表27に示し、負荷耐久試験の結果を表28に示す。
Figure 2006097787
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比較例として挙げた共架橋剤の配合無しのもの(C−1)は、グッドリッチフレクソ試験において剛性の低下と、動的疲労性の一つの尺度として見られるΔC、PSの値が大き
くなり、繰り返しの応力に対して4つの実施例(A−2,D−1,D−2,D−3)に比べ悪くなった。それを裏付ける結果として、負荷耐久試験で耐久性が22%近く落ちている。これはベルト歯に懸かる繰り返しの応力に対して歯が永久変形を起こし適正な噛み合い保持が出来なくなり不正噛み合いが実施例より早期に起こり耐久性が落ちたと言える。
また、各共架橋剤の差はほとんど無いと言えどれを使用しても効果は望める。しいてあげるならば、N−N’−m−フェニレンジマレイミド(バルノックPM)が飛散の少ない粉体形状で残り3点は液状であることで、作業性及び秤量の正確性からいえばバルノックPMが良いが、他の3つの実施例は液状のためムーニー粘度のVmが低くなっておりベルトの成形性の向上も期待できる。
以上実施した4つの実施例は非常に動的物性向上に効果が認められ、どれを使用しても遜色ないベルト性能向上ができた。配合範囲として0.5部〜5部としたのは、0.5部未満の場合上記の動的物性の向上が少なく、また比較例D−4に示したとおり4部も配合するとスコーチタイムが極端に早くなり早期加硫してしまい成形は不可能であるからである。また、仮に成形できたとしても、架橋密度が大きくなり過ぎて硬く脆い物性となりベルト用ゴムとしては不向きであると考える。なお、バルノックPMで4部はサンエステルTMPにおいては5部となるので配合範囲は0.5〜5部、テストはバルノックPMで4部としている。
本発明の歯付ベルトの一部切欠斜視図である。 グッドリッチフレクソ試験の概略説明図であり、(A)は試料の概略図、(B)は試験の概略図である。 歯飛びトルクの試験におけるレイアウトの概略図である。 負荷耐久性の試験におけるレイアウトの概略図である。 注水負荷耐久性の試験におけるレイアウトの概略図である。 注油負荷耐久性の試験におけるレイアウトの概略図である。
符号の説明
1 歯付ベルト
2 心線
3 ベルト本体ゴム層
4 歯部
5 ベルト本体
6 歯布

Claims (5)

  1. 長手方向に複数の心線が埋設されたベルト本体ゴム層の少なくとも一方の表面に複数の歯部が形成され、該歯部の表面に歯布が被着された歯付ベルトにおいて、
    前記ベルト本体ゴム層が、水素添加ニトリルゴムと、水素添加ニトリルゴムにポリメタクリル酸亜鉛を微分散させたポリマーアロイとを重量部80:20〜5:95の範囲で配合した混合ポリマーを有機過酸化物で架橋したゴム組成物からなり、
    前記水素添加ニトリルゴムがヨウ素価4〜56g、ポリマーアロイが100℃におけるムーニー値70以上であり、黒色以外の色に着色されていることを特徴とする歯付ベルト。
  2. 長手方向に複数の心線が埋設されたベルト本体ゴム層の少なくとも一方の表面に複数の歯部が形成され、該歯部の表面に歯布が被着された歯付ベルトにおいて、
    前記ベルト本体ゴム層が水素添加ニトリルゴムにポリメタクリル酸亜鉛を微分散させたポリマーアロイとエチレン酢酸ビニル共重合体とを重量部5:95〜95:5の範囲で配合した混合ポリマーを有機過酸化物で架橋したゴム組成物からなり、
    前記水素添加ニトリルゴムがヨウ素価4〜56g、ポリマーアロイが100℃におけるムーニー値70以上、エチレン酢酸ビニル共重合体が酢酸ビニル量40〜91%でかつ100℃のムーニー値20〜70であり、黒色又は黒色以外の色に着色されていることを特徴とする歯付ベルト。
  3. 長手方向に複数の心線が埋設されたベルト本体ゴム層の少なくとも一方の表面に複数の歯部が形成され、該歯部の表面に歯布が被着された歯付ベルトにおいて、
    前記ベルト本体ゴム層が、水素添加ニトリルゴムと、水素添加ニトリルゴムにポリメタクリル酸亜鉛を微分散させたポリマーアロイとを重量部80:20〜5:95の範囲で配合すると共に、該ポリマーアロイに対してエチレン酢酸ビニル共重合体を重量部5:95〜95:5の範囲で配合した混合ポリマーを有機過酸化物で架橋したゴム組成物からなり、
    前記水素添加ニトリルゴムがヨウ素価4〜56g、ポリマーアロイが100℃におけるムーニー値70以上、エチレン酢酸ビニル共重合体が酢酸ビニル量40〜91%でかつ100℃のムーニー値20〜70であり、黒色又は黒色以外の色に着色されていることを特徴とする歯付ベルト。
  4. 前記ゴム組成物には、混合ポリマー重量部100に対して、炭酸カルシウムが重量部5〜40、シリカが重量部5〜20、及び酸化チタンが重量部5〜50の範囲で配合され、
    前記炭酸カルシウムが、脂肪酸処理又はカルシウム、マグネシウム複合炭酸塩を樹脂酸処理したもので、着色配合において加工性、寸法安定性の向上を図ったことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の歯付ベルト。
  5. 前記ゴム組成物には、混合ポリマー重量部100に対して、有機過酸化物が重量部0.5〜3の範囲で配合され、該有機過酸化物がエチレンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、N−N’−mフェニレンジマレイミド、トリアリルイソシアヌレートの群より選ばれた1種であり、動的物性向上を図ったことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の歯付ベルト。
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