JP2006097106A - 鋼帯の蛇行矯正方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 鋼帯の連続通板ラインにおいて、開放空間においても適用可能で、片当りの問題を改善し、応答性に優れ、且つ低コストな鋼帯の蛇行矯正方法を提供する。
【解決手段】蛇行矯正装置12において、センサー7は、鋼帯1のずれ量とずれの方向を検出し、その位置情報を信号としてコントローラー5に送出する。この信号を受けコントローラー5は、ロール2のバレル方向中央位置を目標値として、紙面右側の電磁石4bに必要な電流を流すように直流電源6へ制御信号を送る。直流電源6から必要な電流の供給を受けた電磁石4bが鋼帯1の紙面右側のエッジ部1bのみをロール2の側に引き寄せ、テーパー部2bへ密着させることにより、糸巻き原理により紙面に向かって左側(つまり、エッジ1a側)へ向けて鋼帯位置を移動させる。
【選択図】図3
【解決手段】蛇行矯正装置12において、センサー7は、鋼帯1のずれ量とずれの方向を検出し、その位置情報を信号としてコントローラー5に送出する。この信号を受けコントローラー5は、ロール2のバレル方向中央位置を目標値として、紙面右側の電磁石4bに必要な電流を流すように直流電源6へ制御信号を送る。直流電源6から必要な電流の供給を受けた電磁石4bが鋼帯1の紙面右側のエッジ部1bのみをロール2の側に引き寄せ、テーパー部2bへ密着させることにより、糸巻き原理により紙面に向かって左側(つまり、エッジ1a側)へ向けて鋼帯位置を移動させる。
【選択図】図3
Description
本発明は,鋼帯の連続通板ラインにおける鋼帯幅方向の蛇行を抑止する技術に関する。
一般に、鋼帯を連続的にロール搬送するラインでは、通板する鋼帯の形状不良、鋼帯幅方向の非対称な張力分布、あるいはロール間の平行度の狂い等により、鋼帯幅方向に鋼帯が振れる蛇行現象を生じる場合がある。この蛇行が発生すると、ロール面と鋼帯間にスリップを生じて鋼帯表面にスリキズが発生したり、ロール面上で鋼帯エッジ部の片側に過度の張力がかかって材料の応力が降伏点を超えてしまう結果、塑性変形して形状欠陥を生じたり、また、より深刻な現象として、ロール端を鋼帯エッジ部が乗り越えてしまい、操業不能に陥る場合等がある。このような理由から、鋼帯の蛇行を抑止することは、歩留り向上・安定操業の達成という観点で重要な課題となっている。
鋼帯の蛇行を防止する方法として、一般的には多数ある通板ロールの一部を通板する鋼帯の進行方向に対して左右あるいは上下に傾動させることで蛇行を修整するステアリングロール方式や、ロール幅中央に膨らみを付与した凸型クラウンロールを使用することで、いわゆる糸巻き原理により蛇行の自己修整機能を付与する方法等が知られている。
しかしながら、前記ステアリング方式は、蛇行修整能力は大きいものの、既存設備に導入するためには、既存設備の改造が必要となりコストが高くつくことや、さらにロールを傾動することで鋼帯幅方向の張力差が大きくなるため、通板している鋼帯の材料特性によっては、かえって耳伸びや皺状の欠陥を発生させてしまう場合がある。
また、クラウンロール方式は、低コストではあるが、特に高温環境下あるいは高温の鋼帯が巻きつく環境下にあると、ロール搬送中にクラウン量が熱膨張により増大し、ヒートバックルと呼ばれる形状不良を発生させる危険があるため、初期のクラウン量をあまり大きく取ることができず、結果として蛇行修整能力を犠牲にせざるを得なくなる。
また、室温環境下であっても、通過する鋼帯の板厚が厚く板剛性が高い場合や板張力が低い場合には、凸型クラウンのテーパー部に鋼帯が十分密着せず、期待したほどの蛇行修整能力が得られないことがある。
また、クラウン形状のロールを用いる場合には、以下に述べるように、いわゆる「片当り」の問題が生じることがある。図4は、この片当りの状態を説明するための鋼帯1とロール2との概略構成図である。図4において、鋼帯1は紙面の下方から上方へむけて搬送され、ロール2に当接しつつ略直角に折曲して進行方向を変え、紙面と直交する方向で手前側から奥側(紙面の裏側)に向けて搬送される。
クラウン形状のロール2を通過する鋼帯1の形状が悪い場合などに、図4に示すように、片側の鋼帯エッジ部1bは、クラウン形状のロール2のテーパー部2bに密着して巻きつくが、もう一方の鋼帯エッジ部1aが破線で示すようにテーパー部2aに密着せず、浮き上がってしまう状態(いわゆる「片当り」)が発生する。すると、糸巻き原理によって、図4中矢印で示す方向に鋼帯1が移動しやすくなり、かえって積極的に蛇行を発生させてしまう事態に陥るおそれがある。
クラウン形状のロール2を通過する鋼帯1の形状が悪い場合などに、図4に示すように、片側の鋼帯エッジ部1bは、クラウン形状のロール2のテーパー部2bに密着して巻きつくが、もう一方の鋼帯エッジ部1aが破線で示すようにテーパー部2aに密着せず、浮き上がってしまう状態(いわゆる「片当り」)が発生する。すると、糸巻き原理によって、図4中矢印で示す方向に鋼帯1が移動しやすくなり、かえって積極的に蛇行を発生させてしまう事態に陥るおそれがある。
こうした問題に対し、特に連続焼鈍炉に使用のハースロールでの蛇行防止方法として、ロール間の鋼帯端部に流体を吹き付けることで凸型クラウンロールへの密着度をコントロールして蛇行を修整する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、流体として例えばエアーや雰囲気ガスを吹き付けるようなことをすると、焼鈍炉内のような密閉空間では問題ないかもしれないが、その他の開放空間では、吹き付けたガスが周囲の埃等を巻き上げて鋼帯に異物を付着させ、押しキズ等を発生させる懸念がある。しかも、流体を吹き付ける方式では即応性に乏しく、急激な蛇行には有効に対処できない可能性が高いという問題があった。
特開平3−188225号公報(図1など)
本発明は、鋼帯の連続通板ラインにおいて、開放空間においても適用可能で、片当りの問題を改善し、応答性に優れ、且つ低コストな鋼帯の蛇行矯正方法を提供するものである。
上記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、凸型クラウン形状のロールに対し、凸型クラウンの左右のテーパー部に鋼帯を強制的に密着させてやれば、凸型クラウンロールが本来持つ蛇行の自己修整機能を最大限に活用できると共に、左右のいずれかのテーパー部への片当りによる蛇行の増長を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の観点によれば、鋼帯の連続通板ラインにおいて、凸型クラウン形状のロールに対し、当該ロールの入側および/または出側に磁石を配し、当該磁石により鋼帯のエッジ部をロールとの当接面側に吸引することで、該エッジ部を凸型クラウン形状のロールのテーパー部に強制的に巻きつけることを特徴とする、鋼帯の蛇行矯正方法が提供される。
本発明において、「凸型クラウン形状のロール」とは、予め凸型クラウンが付与されたロールのほか、高温鋼帯が巻きつくことにより必然的に凸型のサーマルクラウン形状となるロールが含まれる。
上記第1の観点の鋼帯の蛇行矯正方法においては、前記磁石として電磁石を用い、該電磁石への通電電流を調整可能とすることが好ましい。
また、上記第1の観点の鋼帯の蛇行矯正方法においては、鋼帯の幅方向位置を検出する位置検出手段を設け、該位置検出手段により検出した鋼帯位置と目標位置の偏差が零となるように、前記電磁石への通電電流を制御することが好ましい。
また、本発明の第2の観点によれば、連続的に通板される鋼帯に当接した状態で回転する凸型クラウン形状のロールと、
該ロールの入側および/または出側に配備された磁石と、
を備えることを特徴とする、鋼帯の蛇行矯正装置が提供される。
該ロールの入側および/または出側に配備された磁石と、
を備えることを特徴とする、鋼帯の蛇行矯正装置が提供される。
この第2の観点の鋼帯の蛇行矯正装置においては、前記磁石が、鋼帯の幅方向のエッジ部に対向するように配備されていることが好ましい。また、前記磁石が、電磁石であることが好ましい。
また、本発明の第3の観点によれば、連続的に通板される鋼帯に当接した状態で回転する凸型クラウン形状のロールと、
前記ロールの入側および/または出側に配備された電磁石と、
前記電磁石への電流の供給を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする、鋼帯の蛇行矯正装置が提供される。
前記ロールの入側および/または出側に配備された電磁石と、
前記電磁石への電流の供給を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする、鋼帯の蛇行矯正装置が提供される。
また、本発明の第4の観点によれば、連続的に通板される鋼帯に当接した状態で回転する凸型クラウン形状のロールと、
前記ロールの入側および/または出側に配備された電磁石と、
前記ロールを通過する鋼帯の幅方向の位置を検出する位置検出手段と、
前記位置検出手段により検出された位置情報に基づき、前記電磁石への電流の供給を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする、鋼帯の蛇行矯正装置が提供される。
前記ロールの入側および/または出側に配備された電磁石と、
前記ロールを通過する鋼帯の幅方向の位置を検出する位置検出手段と、
前記位置検出手段により検出された位置情報に基づき、前記電磁石への電流の供給を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする、鋼帯の蛇行矯正装置が提供される。
また、本発明の第5の観点によれば、上記第2ないし第4の観点のいずれかの鋼帯の蛇行矯正装置を備えることを特徴とする、鋼帯の搬送装置が提供される。
本発明によれば、凸型クラウン形状のロールの蛇行修整能力を最大限に活用できるようになると共に、ロールのテーパー部への片当りによる蛇行の増長を防止することができる。
また、左右のテーパー部への鋼帯の密着度を適正にコントロールできるようにしておけば、ヒートバックルが発生しないように調整できることはもとより、細かな蛇行修整が可能であり、当該コントロールのアクチュエーターとして電磁石を用いれば即応性に優れた蛇行修整が可能となる。
さらに、ステアリングロール方式と比較してはるかに簡易な構成であり、低コストで蛇行修整を行なうことが可能になる。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい形態について説明する。ここでは、高温鋼帯が巻き付くことで凸型サーマルクラウンを形成するロールを例とした実施形態について説明する。
図1は本発明の第1の実施形態を示す概略構成図であり、(a)は正面図、(b)はその側面図である。本実施形態にかかる蛇行矯正装置10は、鋼帯1の搬送装置の一部をなすロール2と、該ロール2に対し、鋼帯搬送方向上流側の近傍位置に配備された永久磁石3a,3bとにより構成される。ここでは、永久磁石3a,3bは、鋼帯1の幅方向の両端(エッジ部1aおよび1b)に対向する位置に、片側4個ずつ配備されている。なお、図1(a)において、鋼帯1は紙面の下方から上方へむけて搬送され、ロール2に当接しながら略直角に折曲して進行方向を変え、紙面と直交する方向で手前側から奥側(紙面の裏側)へ向けて搬送される[以下、図2(a)および図3(a)において同様である]。
ロール2には連続的に高温の鋼帯1が巻き付くことで、鋼帯1の接触部が次第に熱膨張し、凸型サーマルクラウンを形成する。ロール2が凸型クラウン形状になると、いわゆる糸巻き原理によって、テーパー部2a,2bに当接している鋼帯1のエッジ部1a,1b付近が幅方向の中央へ向けて移動する力が働き、鋼帯1の蛇行が自動修復される。
ロール2の凸型クラウン形状を利用して鋼帯1の蛇行防止を図るには、ロール2のテーパー部2a,2bに鋼帯1が確実に当接し、巻き付くことが必要である。しかし、この際、鋼帯1の板厚や材料特性によって決まる板剛性や張力によっては、凸型クラウンの左右のテーパー部2a,2bに十分鋼帯1が巻き付かず、両エッジ部1a,1bがテーパー部2a,2bから浮き上がった状態となり、凸型クラウンによる蛇行の自己修整機能が十分得られなくなる。また、鋼帯1の片側(例えばエッジ1a)がロール2のテーパー部2aから浮き上がり、反対側(例えばエッジ1b)のみがロール2のテーパー部2bに当接する片当り状態になると、浮き上がったエッジ1aの方向へ蛇行が進むことになる。
本実施形態では、永久磁石3をロール2の入側(鋼帯1の搬送方向上流側)で鋼帯1の両エッジ部1a,1bに対向するように配置し、図1(b)に破線で示すように、該永久磁石3により鋼帯1の両エッジ1a,1bをロール2との当接面の方向に引き寄せるようにした。このようにすることで、鋼帯1の両エッジ部1a,1bの張力の上昇とロール2側への面外方向の変形により、凸型クラウンの両テーパー部2a,2bに鋼帯1が確実に巻き付くようになり、凸型クラウン形状のロール2に本来的に備わる蛇行の自己修整機能を活用できるようになると共に、片側のテーパー部2a(または2b)に集中して鋼帯1が巻き付く片当りによる蛇行の増長現象も防止できるようになる。
通過する鋼帯1の板幅が種々変化する場合は、板幅の相違によるエッジ位置の変動幅をカバーできるように、図1の如く板幅方向に複数の永久磁石3を配置することで、通過する全ての板幅に対応できるようにしてもよい。
また、上記の説明では、永久磁石3をロール2の入側(鋼帯1の搬送方向上流側)に配置する場合について述べたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、出側(鋼帯1の搬送方向下流側)に配置してもよいし、さらに入出側両方に設置してもよい。
また、永久磁石3は、鋼帯1の幅方向の両端にそれぞれ対向するように2箇所に配備する必要はなく、例えば片当りを防止するためには、浮き上がりが生じやすい方の側にのみに配備することも可能である。
さらに、常に鋼帯1に磁力を働かせるのでなく、必要に応じて磁力の入/切を切り替えたい場合は、永久磁石3に換えて電磁石を使用してもよい。
さらに、常に鋼帯1に磁力を働かせるのでなく、必要に応じて磁力の入/切を切り替えたい場合は、永久磁石3に換えて電磁石を使用してもよい。
次に、図2は、本発明の第2の実施形態を示す概略構成図であり、(a)は正面図、(b)はその側面図である。本実施形態にかかる蛇行矯正装置11は、鋼帯1の搬送装置の一部をなすロール2と、該ロール2に対し、鋼帯搬送方向上流側の近傍位置に配備された電磁石4a,4bと、この電磁石4a、4bの磁力を制御するための、「制御部」としてのコントローラー5と、コントローラー5からの信号に応じて電磁石4aおよび4bに電流を供給する直流電源6と、により構成される。なお、図2(a)では、コントローラー5および直流電源6の記載を省略している。電磁石4a,4bは、鋼帯1の幅方向の両端(エッジ部1aおよび1b)に対向する位置に、片側4個ずつ配備されている。
電磁石4a,4bには、コントローラー5からの指令により、直流電源6から電磁石4a,4bに独立して任意の電流を流すことができるように構成されている。これにより電磁石4a,4bの磁力を変化させて、鋼帯1のエッジ部1a,1bを引き寄せる力を調整することにより、ロール2の凸型クラウンのテーパー部2a,2bへの鋼帯1の密着度をコントロールできる。例えば、鋼帯1を引き寄せすぎるとヒートバックル等の形状不良が発生する場合は、ヒートバックル等が発生しない範囲で蛇行修整できるように電磁石4a,4bの磁力をコントロールすることができる。通過する鋼帯1の材料特性に応じて電磁石4への通電電流の上限を決めておけば、品質不良の発生なく有効に蛇行の修整が可能となる。
また、図3は、本発明の第3の実施形態を示す概略構成図であり、(a)は正面図、(b)はその側面図である。本実施形態にかかる蛇行矯正装置12は、鋼帯1の搬送装置の一部をなすロール2と、該ロール2に対し、鋼帯搬送方向上流側の近傍位置に配備された電磁石4a,4bと、この電磁石4a、4bの磁力を制御するためのコントローラー5と、コントローラー5からの信号に応じて電磁石4aおよび4bに電流を供給する直流電源6と、鋼帯1の板幅方向位置を検出する「位置検出手段」としてのセンサー7とにより構成される。なお、図3(a)では、コントローラー5および直流電源6の記載を省略している。電磁石4a,4bは、鋼帯1の幅方向の両端(エッジ部1aおよび1b)に対向する位置に、片側4個ずつ配備されている。
センサー7は、鋼帯1の幅方向位置を検出できるものであればよく、例えば、鋼帯1のエッジ部1a,1bが間に入るように発光部と受光部を配置した光学センサーや、鋼帯1を撮影するCCDカメラと画像解析手段を備えた画像センサーなどを好適に利用することができる。
センサー7は、コントローラー5に接続されており、センサー7によって検出した鋼帯1の幅方向位置に関する信号は、コントローラー5へ送出される。このセンサー7からの信号を受け、コントローラー5は、現実の鋼帯位置と、予め設定された目標位置との偏差が零となるような制御信号を直流電源6に送出する。つまり、コントローラー5は、必要な電流を直流電源6から電磁石4a、4bに流すように制御する。この場合、電流の強弱だけでなく、電磁石4aまたは4bの中で電流を流すべき磁石の個数を選択するように制御を行なってもよい。
このように本実施形態は、センサー7により検出される鋼帯1の位置情報を元に、積極的に蛇行修整を行なうものである。例えば、図3(a)において、ロール2のバレル方向中央位置に対し、鋼帯1の幅中央位置が紙面に向かって右側(つまり、エッジ部1b側)にずれるような蛇行が発生していたとすると、センサー7が、このずれ量とずれの方向を検出し、その位置情報を信号としてコントローラー5に送出する。この信号を受け、コントローラー5は、ロール2のバレル方向中央位置を目標値として、紙面右側の電磁石4bに必要な電流を流すように直流電源6へ制御信号を送る。その結果、直流電源6から必要な電流の供給を受けた電磁石4bが鋼帯1の紙面右側のエッジ部1bのみをロール2の側に引き寄せ、テーパー部2bへ密着させることにより、糸巻き原理により紙面に向かって左側(つまり、エッジ1a側)へ向けて鋼帯位置を移動させる修整が可能になる。さらに、センサー7による鋼帯1の位置検出を続け、例えば、鋼帯1の位置と目標位置との偏差がゼロになると電磁石4bへの通電を切る、というようにフィードバック制御を行なうことも可能である。
なお、第3実施形態では、鋼帯1のエッジ部1bに対向する片側の電磁石4bに通電を行なう場合を例に挙げたが、電磁石4bと同時に電磁石4aにも必要な磁力が発生するように通電することも可能であり、さらに電磁石4aと4bに対し、交互に切り替えて通電を行なうように制御することも可能である。つまり、通過する鋼帯1の板幅や蛇行量に応じて通電する電磁石4a,4b(あるいはその一部の磁石)を選択したり、電流の強弱を変化させたりすることが可能である。
以上、本発明の実施形態を述べたが、本発明は上記実施形態に制約されることはなく、種々の変形が可能である。
例えば、上記第1〜第3の実施形態では、ロール2の近傍において磁石(電磁石)を鋼帯1の幅方向に一列に配備した例を挙げたが、磁石は通板方向に複数列または複数箇所配備することも可能である。
例えば、上記第1〜第3の実施形態では、ロール2の近傍において磁石(電磁石)を鋼帯1の幅方向に一列に配備した例を挙げたが、磁石は通板方向に複数列または複数箇所配備することも可能である。
本発明は、各種産業用途に供される鋼板等の製造過程において鋼帯の蛇行防止に利用できる。
1:鋼帯
1a,1b:エッジ部
2:ロール
2a,2b:テーパー部
3:永久磁石
4:電磁石
5:コントローラー
6:直流電源
7:センサー
10,11,12:蛇行矯正装置
1a,1b:エッジ部
2:ロール
2a,2b:テーパー部
3:永久磁石
4:電磁石
5:コントローラー
6:直流電源
7:センサー
10,11,12:蛇行矯正装置
Claims (9)
- 鋼帯の連続通板ラインにおいて、凸型クラウン形状のロールに対し、当該ロールの入側および/または出側に磁石を配し、当該磁石により鋼帯のエッジ部をロールとの当接面側に吸引することで、該エッジ部を凸型クラウン形状のロールのテーパー部に強制的に巻きつけることを特徴とする、鋼帯の蛇行矯正方法。
- 前記磁石として電磁石を用い、該電磁石への通電電流を調整可能としたことを特徴とする、請求項1に記載の鋼帯の蛇行矯正方法。
- 鋼帯の幅方向位置を検出する位置検出手段を設け、該位置検出手段により検出した鋼帯位置と目標位置の偏差が零となるように、前記電磁石への通電電流を制御することを特徴とする、請求項2に記載の鋼帯の蛇行矯正方法。
- 連続的に通板される鋼帯に当接した状態で回転する凸型クラウン形状のロールと、
該ロールの入側および/または出側に配備された磁石と、
を備えることを特徴とする、鋼帯の蛇行矯正装置。 - 前記磁石が、鋼帯の幅方向のエッジ部に対向するように配備されていることを特徴とする、請求項4に記載の鋼帯の蛇行矯正装置。
- 前記磁石が、電磁石であることを特徴とする、請求項4または請求項5に記載の鋼帯の蛇行矯正装置。
- 連続的に通板される鋼帯に当接した状態で回転する凸型クラウン形状のロールと、
前記ロールの入側および/または出側に配備された電磁石と、
前記電磁石への電流の供給を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする、鋼帯の蛇行矯正装置。 - 連続的に通板される鋼帯に当接した状態で回転する凸型クラウン形状のロールと、
前記ロールの入側および/または出側に配備された電磁石と、
前記ロールを通過する鋼帯の幅方向の位置を検出する位置検出手段と、
前記位置検出手段により検出された位置情報に基づき、前記電磁石への電流の供給を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする、鋼帯の蛇行矯正装置。 - 請求項4ないし請求項8のいずれか1項に記載の鋼帯の蛇行矯正装置を備えることを特徴とする、鋼帯の搬送装置。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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Effective date: 20070703 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20100803 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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A521 | Written amendment |
Effective date: 20101004 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
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A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20110222 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |