JP2006095927A - 防曇フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 防曇効果の持続性、耐擦傷性に優れた防曇フィルムを提供することを目的とする。
【解決手段】 透明支持体上に、吸水性層、表面保護層を順次形成する。好ましくは、前記吸水性層が、エチレンオキサイドを5分子以上付加してなるエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレートから形成されてなるように構成する。好ましくは、前記表面保護層が、シリコンアルコキシドの加水分解生成物及び/又はその重縮合物、及び親水性有機化合物から形成されてなるように構成する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、建築物の窓ガラス、食品保冷ショーケースの窓ガラス、洗面所あるいは浴室に置かれた鏡のガラスなど、ガラス表面に貼り付けて使用される防曇フィルムに関する。
従来より、建築物の窓ガラス、食品保冷ショーケースの窓ガラス、洗面所あるいは浴室に置かれた鏡のガラスなどに、ガラスの飛散防止と防曇性付与を目的に、防曇フィルムがガラス表面に貼り付けられて使用されている。このような防曇フィルムとしては、透明フィルム表面に親水性の有機高分子や界面活性剤を塗布して構成した防曇フィルムが知られている(特許文献1、特許文献2参照)。
しかし、食品保冷ショーケースが梅雨時の室内のように高温高湿な環境に置かれて開閉される場合や、鏡が多大に水蒸気が発生する浴室や給湯洗面台上に置かれた場合、これら防曇フィルムでは、防曇効果の持続時間が十分でなく、短時間のうちに防曇効果が消失してしまう問題があった。この問題を解決するためにガラスを加熱したり防曇フィルム表面に風を吹きつけたりする操作が行われているが、電気エネルギーの使用、ちりやほこりの付着など二次的弊害発生の問題があった。
さらに、親水性の有機高分子や界面活性剤を塗布して構成した防曇フィルムは、塗布膜の耐水性が十分でないため、結露した水等によりフィルム表面から塗膜成分が流出しやすく、かかる観点からも防曇効果の持続性に問題があった。
そしてさらに、乾いたタオルなどで拭くと表面が傷つきやすく耐擦傷性が十分でなく、ガラス本来の透明性、反射性を損なう問題があった。
特開昭53−28587号公報(特許請求の範囲) 特開昭56−90876号公報(特許請求の範囲)
本発明は、上記した問題を解決して防曇効果の持続性、耐擦傷性に優れた防曇フィルムを提供することを目的とする。
本発明者は上記課題を解決すべく、防曇フィルムについて鋭意検討した結果、防曇効果の持続性、耐擦傷性に優れた防曇フィルムを構成することができる知見を得て本発明に至った。
即ち、本発明の防曇フィルムは、透明支持体上に、吸水性層、表面保護層を順次有してなることを特徴とするものである。
好ましくは、前記吸水性層が、エチレンオキサイドを5分子以上付加してなるエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレートから形成されてなることを特徴とするものである。
好ましくは、前記表面保護層が、シリコンアルコキシドの加水分解生成物及び/又はその重縮合物、及び親水性有機化合物から形成されてなることを特徴とするものである。
好ましくは、前記親水性有機化合物が、エチレンオキサイドを付加してなるアセチレングリコールであることを特徴とするものである。
好ましくは、前記吸水性層の厚みが10μm以上100μm以下であることを特徴とするものである。
本発明の防曇フィルムは、透明支持体上に、吸水性層、表面保護層を順次有してなるものであるから、防曇効果の持続性、耐擦傷性に優れ、防曇フィルムとして好適に使用できるものである。
本発明の防曇フィルムは、透明支持体上に、吸水性層、表面保護層を順次有してなることを特徴とするものである。以下、各構成要素の実施の形態について説明する。
透明支持体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリメタクリレート、アセチルセルロースなどからなる透明プラスチックフィルムなどがあげられる。これらの中でも、機械的強度、寸法安定性、耐化学薬品性、耐水性、透明性に優れるポリエステルフィルムが好適に使用できる。
透明支持体の厚みは特に限定されないが、機械的強度、透明性、ガラス板表面への貼り付けのしやすさにより、10μm以上200μm以下のものが好適に使用できる。
また、透明支持体の吸水性層とは反対側の面は、ガラス板表面への貼り付けのため粘着層を設けたものであってもよい。粘着層は、支持体の透明性、光学的均一性を損なわないように、ブチルアクリレート共重合体、オクチルアクリレート共重合体などのアクリル系粘着剤により、層の厚みが1μm以上10μm以下で構成することが好ましい。なお、粘着層上には、離型シートを貼り合わせておくことが好ましい。
透明支持体の表面は、後述する吸水性層との良好な接着性を得るために、易接着層を設けたり、プラズマ処理、コロナ放電処理、遠紫外線処理されることが望ましい。
吸水性層は、防曇効果の根元となるものであり、エチレンオキサイドを5分子以上付加してなるエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレートから形成されてなるものが好適である。
エチレンオキサイドを5分子以上付加してなるエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレートから形成されてなる吸水性層は、吸水性に優れるとともに、耐水性、透明性にも優れるものである。エチレンオキサイドの付加量の上限は特に制限されることはないが、20分子以下が好ましく、15分子以下がより好ましい。また、エチレンオキサイドの付加量の下限は6分子以上が好ましい。
このようなエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレートとしては、ポリエチレングリコール300ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール400ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール600ジ(メタ)アクリレートなどがあげられる。
吸水性層にはエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレートに加え、表面硬度の向上、透明支持体との接着性向上、吸水性層塗布液の粘度調節のために、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシテトラエチレングリコールメタクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレートなどの単官能(メタ)アクリレートや、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートなどの3官能以上の多官能(メタ)アクリレートを含有させてもよい。これら単官能(メタ)アクリレート及び多官能(メタ)アクリレートは、上述したジ(メタ)アクリレートのように、エチレンオキサイドで変性されているものであってもよい。単官能(メタ)アクリレート及び多官能(メタ)アクリレートの合計添加量は、エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート100重量部に対して、1重量部以上50重量部以下であることが好ましい。
吸水性層は、例えば、上述したエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレートなどからなる吸水性層塗布液を、支持体上に塗布、乾燥、紫外線照射することなどにより形成することができる。また、吸水性層塗布液には、塗布性を向上させる目的で、アルコール、ケトン、セルソルブなどの有機溶剤やレベリング剤を添加することもできる。
紫外線照射により吸水性層を形成する場合、吸水性層塗布液には、光重合開始剤を添加する。光重合開始剤の添加量は、エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、単官能(メタ)アクリレート及び多官能(メタ)アクリレートの合計100重量部に対し、1重量部以上10重量部以下とすることが好ましい。
光重合開始剤としては、クロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、ヒドロキシアセトフェノン、α−アミノアセトフェノンなどのアセトフェノン類、ベンゾインエーテル、ベンジルジメチルケタールなどのベンゾイン類、ベンゾフェノン類、チオキサンソン類、ベンジル等があげられる。より具体的には、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−〔4(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オンなどがあげられる。これらの中でも、エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、単官能(メタ)アクリレート及び多官能(メタ)アクリレートとの相溶性が良く、吸水性層塗布膜の黄変性が少なく、臭いの少ない1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンや2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノンが好適に使用できる。
吸水性層の厚みは特に制限されることはないが、下限が10μm以上、上限が100μm以下であることが好ましく、下限が20μm以上、上限が50μm以下であることがより好ましい。吸水性層の厚みを10μm以上とすることにより、吸水性を良好にし、防曇効果の持続性を十分なものとすることができる。また、吸水性層の厚みを100μm以下とすることにより、製造工程において吸水性層の塗膜面に筋状の塗布ムラ発生による透明支持体の光学的均一性を損なうことを防止することができるとともに、吸水性層の硬化収縮による透明支持体のカールの発生を防止することができる。
表面保護層は、防曇フィルムの耐擦傷性を向上させるとともに、耐水性の向上により防曇フィルムの防曇持続性を向上させる役割を有するものであり、シリコンアルコキシドの加水分解生成物及び/又はその重縮合物から形成されてなるものが好適である。
このような表面保護層は、例えば、シリコンアルコキシドの加水分解生成物及び/又はその重縮合物などからなる塗布液(表面保護層塗布液)を、上述した吸水性層上に塗布乾燥することなどにより形成することができる。
表面保護層塗布液は、例えば、シリコンアルコキシド100重量部、低級アルコールを50重量部以上300重量部以下、水を10重量部以上100重量部以下含む混合物に、反応触媒である1規定塩酸を0.1重量部以上1重量部以下添加して、常温で2時間以上20時間以内程度攪拌することにより得ることができる。
このような塗布液を得る際の混合攪拌操作、およびそれに続く塗布加熱乾燥処理により、シリコンアルコキシドは、シリケートの加水分解反応とそれに続くシラノール基の縮合反応が進行し、シリコン−酸素結合を繰返し単位とする三次元架橋したシリカゲルマトリックスを形成することができる。そして、シリコンアルコキシドの加水分解生成物の重縮合物よりなり、三次元架橋したシリカゲルマトリックスよりなる表面保護層は、透明性、耐水性、及び耐擦傷性に優れ、その上、吸水性層の吸水性及び水蒸発性を阻害しない程度に水透過性に優れるものである。
シリコンアルコキシドとしては、主として4官能アルコキシシランのテトラメトキシシラン、テトラエトキシシランを使用することができる。また、シリカゲルマトリックスの架橋密度を小さくして表面保護層の柔軟性を維持するために、3官能のアルコキシシランを4官能アルコキシシラン100重量部に対し、1重量部以上40重量部以下、2官能のアルコキシシランを4官能アルコキシシラン100重量部に対し、1重量部以上10重量部以下添加して使用することが好ましい。3官能アルコキシシランとしては、メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシランなどがあげられ、2官能のアルコキシシランとしては、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシランなどがあげられる。
また、シリコンアルコキシドを使用してゾル−ゲル反応を行う場合、他の金属例えばアルミニウム、チタン、ジルコニウムなどの金属アルコキシドを、シリコンアルコキシド100重量部に対し、1重量部以上30重量部以下添加して使用することができる。
また、シリコンアルコキシドの加水分解生成物及び/又はその重縮合物に、親水性有機化合物を加えて表面保護層を形成することにより、表面保護層を有機−無機ハイブリッド構造とすることができる。その結果、表面保護層の架橋密度が低下し、表面保護層の乾燥収縮によるカール及びクラックの発生を抑制することができる点で好ましい。
親水性有機化合物としては、エチレンオキサイドを付加してなるアセチレングリコール、ポリ(2−メチル−2−オキサゾリン)、ポリ(N−ビニルピロリドン)、ポリ(N、N−ジメチルアミド)、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイドなどの水溶性樹脂などがあげられる。これらの中でも、表面保護層表面の濡れ性が向上し、優れた防曇効果を与えることができるという点で、エチレンオキサイドを付加してなるアセチレングリコールが好適である。
エチレンオキサイドを付加してなるアセチレングリコールは特に制限されることはないが、エチレンオキサイドの付加が3分子以上40分子以下のものが好適であり、エチレンオキサイドの付加が3分子以上12分子以下のものがより好適である。このようなエチレンオキサイドを付加してなるアセチレングリコールとしては、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールなどがあげられる。
親水性有機化合物の添加量は、シリコンアルコキシドの加水分解生成物及び/又はその重縮合物100重量部に対して、1重量部以上30重量部以下添加することが好ましい。添加量を1重量部以上とすることにより、上述した効果を十分に発揮することができ、30重量部以下とすることにより、表面保護層塗布液の粘度の増加及びゲル化を抑制することができる。
また、表面保護層塗布液に使用される低級アルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールなどがあげられ、ゾル−ゲル反応のシリコンアルコキシドの濃度希釈溶媒、表面保護層塗布液の溶媒として作用する。
表面保護層は、表面保護層塗布液の有効成分濃度により異なるため一概にはいえないが、下限が5g/m2以上、上限が50g/m2以下の塗布量で形成することが好ましく、下限が10g/m2以上、上限が30g/m2以下の塗布量で形成することがより好ましい。表面保護層塗布液の塗布量を5g/m2以上とすることにより、表面保護層の成膜性を十分にすることができ、耐擦傷性を十分なものとすることができる。また、塗布量を50g/m2以下とすることにより、表面保護層の光学特性を均一にすることができるとともに、水透過性が低下して吸水性層の機能が低下することを防止することができる。
以下、実施例により本発明を更に説明する。なお、「部」、「%」は特に示さない限り、重量基準とする。
[実施例1]
表面が易接着処理された厚み100μmの透明ポリエステルフィルム(コスモシャインA4300:東洋紡績社)上に、下記処方の吸水性層塗布液aを、乾燥後の厚みが20μmになるように塗布、乾燥し、次いで超高圧水銀灯により紫外線を照射して吸水性層を形成した。さらに、吸水性層上に、下記の処方の表面保護層塗布液bを18g/m2塗布、乾燥して表面保護層を形成し、実施例1の防曇フィルムを得た。
<吸水性層塗布液a>
・エチレンオキサイドを13分子付加してなるエチレンオキサイド
変性ジアクリレート 20部
(ニューフロンティアPE-600:第一工業製薬社)
・1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン 1部
(イルガキュア184:日本チバガイギー社)
・エタノール 4部
<表面保護層塗布液b>
・テトラエトキシシラン 20部
(オルトケイ酸テトラエチル:和光純薬社)
・エチレンオキサイドを10分子付加してなるアセチレングリコー

(サーフィノール465:エアープロダクツ社) 3部
・エタノール 20部
・0.01規定塩酸水溶液 5部
以上を混合して室温で10時間攪拌反応させた後、塗布液とする。
[実施例2]
実施例1の吸水性層塗布液aを下記処方の吸水性層塗布液cに変更し、吸水性層の厚みを30μmに変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の防曇フィルムを得た。
<吸水性層塗布液c>
・エチレンオキサイドを13分子付加してなるエチレンオキサイド
変性ジアクリレート 60部
(ニューフロンティアPE-600:第一工業製薬社)
・エチレンオキサイド変性ノニルフェノールアクリレート 6部
(ニューフロンティアN-177E:第一工業製薬社)
・エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレー
ト 20部
(ニューフロンティアTMP-15:第一工業製薬社)
・1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン 4部
(イルガキュア184:日本チバガイギー社)
・エタノール 16部
[実施例3]
実施例1の表面保護層塗布液bを、下記の表面保護層塗布液dに変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例3の防曇フィルムを得た。
<表面保護層塗布液d>
・テトラエトキシシラン 18部
(オルトケイ酸テトラエチル:和光純薬社)
・メチルトリエトキシシラン 2部
(アルコキシシランLS-1890:信越化学工業社)
・エチレンオキサイドを10分子付加してなるアセチレングリコー

(サーフィノール465:エアープロダクツ社) 3部
・エタノール 20部
・0.01規定塩酸水溶液 5部
以上を混合して室温で20時間攪拌反応させた後、塗布液とする。
[実施例4]
実施例1の吸水性層塗布液aのエチレンオキサイド変性ジアクリレートを、エチレンオキサイドを4分子付加してなるエチレンオキサイド変性ジアクリレート(ニューフロンティアPE-200:第一工業製薬社)に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例4の防曇フィルムを得た。
[実施例5]
実施例1の表面保護層塗布液bからエチレンオキサイドを10分子付加してなるアセチレングリコールを除いた以外は、実施例1と同様にして、実施例5の防曇フィルムを得た。
[比較例1]
表面保護層を形成しなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例1の防曇フィルムを得た。
[比較例2]
表面が易接着処理された厚み100μmの透明ポリエステルフィルム(コスモシャインA4300:東洋紡績社)上に、下記の処方の吸水性層塗布液eを、乾燥後の厚みが0.1μmになるように塗布、乾燥して吸水性層を形成し、比較例2の防曇フィルムを得た。
<吸水性層塗布液e>
・ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル 5部
(界面活性剤、ノイゲンEA160:第一工業製薬社)
・グリセリン 3部
・エチルアルコール 10部
・水 82部
実施例1〜5及び比較例1〜2で得られた防曇フィルムについて下記の評価を行った。結果を表1に示す。
<防曇持続性>
常温室内中で60℃〜65℃の温水を入れたガラスビーカ上部を、防曇フィルムの塗膜面を下にして覆い、防曇フィルムが曇り始めるまでの時間を測定した。その結果、2分間経っても曇らないものを「◎」、1分を超して2分以内に曇ったものを「○」、30秒以上1分以内に曇ったものを「△」、10秒以内に曇ったものを「×」とした。なお、評価は下記の耐水試験を行う前後において行った。
(耐水試験)
防曇フィルムを60℃の温水中に10分間静置浸漬し、100℃の温風ドライヤーで10分間乾燥した後、上記と同様にして防曇フィルムが曇り始めるまでの時間を測定した。
<耐擦傷性>
防曇フィルムの塗膜表面を#0000のスチ−ルウールを使用して、300g/cm2の荷重で10往復擦った際の防曇フィルム表面の傷の発生程度を、未塗布の透明ポリエステルフィルム(コスモシャインA4300:東洋紡績社)を同様に擦った場合と比較した。その結果、ポリエステルフィルムより傷の少ないものを「○」、ほぼ同様なものを「△」、多いものを「×」とした。
Figure 2006095927
以上の結果から明らかなように、実施例1〜5の防曇フィルムは、吸水性層上に表面保護層を有してなるものであることから、防曇持続性および耐擦傷性に優れるものであった。特に、実施例1〜3のものは、吸水性層が、エチレンオキサイドを5分子以上付加してなるエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレートから形成されてなり、かつ、表面保護層が、シリコンアルコキシドの加水分解生成物及び/又はその重縮合物、及び親水性有機化合物から形成されてなるものであることから、防曇持続性に特に優れるものであった。なお、表中には記載していないが、実施例1〜5のものは、何れも透明性に優れるものであった。
一方、比較例1のものは、表面保護層を有さないことから、耐擦傷性に劣るとともに、耐水試験後の防曇持続性が若干低下してしまうものであった。
比較例2のものは、吸水性層が界面活性剤を成分とするものであることから、実施例のものと比べ防曇持続性に劣るものであった。また、表面保護層を有さないことから、耐擦傷性に劣るものであった。

Claims (5)

  1. 透明支持体上に、吸水性層、表面保護層を順次有してなることを特徴とする防曇フィルム。
  2. 前記吸水性層が、エチレンオキサイドを5分子以上付加してなるエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレートから形成されてなることを特徴とする請求項1記載の防曇フィルム。
  3. 前記表面保護層が、シリコンアルコキシドの加水分解生成物及び/又はその重縮合物、及び親水性有機化合物から形成されてなることを特徴とする請求項1又は2記載の防曇フィルム。
  4. 前記親水性有機化合物が、エチレンオキサイドを付加してなるアセチレングリコールであることを特徴とする請求項3記載の防曇フィルム。
  5. 前記吸水性層の厚みが10μm以上100μm以下であることを特徴とする請求項1から4何れか1項記載の防曇フィルム。
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