JP2006095553A - 電子ビーム溶接装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
製造コストの上昇を抑制しつつ溶接室内の空気の排出作業を迅速的且つ効率的に行わせ、サイクルタイムを削減することができる電子ビーム溶接装置を提供する。
【解決手段】
ワークWを密閉状態にて収容しつつ当該ワークWの所定部位に対して電子ビーム溶接が可能な溶接室1と、該溶接室1内の空気を外部に排出可能な真空ポンプ2と、予め所定気圧まで低下されるとともに溶接室1と連通されることにより溶接室1との間の圧力差が等しくなる真空中和を生じさせて当該溶接室1内の空気を導入し得る予備室4とを具備した電子ビーム溶接装置において、真空ポンプ3により所定時間溶接室1内の空気を外部に排出して目標圧近傍まで気圧を低下させた後、予備室4と溶接室1とを連通させて真空中和させるものである。
【選択図】図1
製造コストの上昇を抑制しつつ溶接室内の空気の排出作業を迅速的且つ効率的に行わせ、サイクルタイムを削減することができる電子ビーム溶接装置を提供する。
【解決手段】
ワークWを密閉状態にて収容しつつ当該ワークWの所定部位に対して電子ビーム溶接が可能な溶接室1と、該溶接室1内の空気を外部に排出可能な真空ポンプ2と、予め所定気圧まで低下されるとともに溶接室1と連通されることにより溶接室1との間の圧力差が等しくなる真空中和を生じさせて当該溶接室1内の空気を導入し得る予備室4とを具備した電子ビーム溶接装置において、真空ポンプ3により所定時間溶接室1内の空気を外部に排出して目標圧近傍まで気圧を低下させた後、予備室4と溶接室1とを連通させて真空中和させるものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、ワークを収容した溶接室内の空気を排出した状態にて当該ワークの所定部位に対して電子ビーム溶接を行うための電子ビーム溶接装置に関するものである。
電子ビーム溶接は、電子ビームをワークの所定部位に照射して溶接する極めて汎用的な加工方法であるが、溶接時に空気(特に空気中の酸素)によって酸化反応を生じる虞があるため、一般に、密閉状態の溶接室内にワークを位置決めしつつ載置し、当該溶接室内の空気を外部へ排出した状態にて電子ビームを照射している。ここで、溶接室内を真空状態とするのが理想的であるが、加工コスト及び酸化反応の許容範囲等を勘案して、一般には例えば6.7Pa程度まで気圧を低下させるに留めており、かかる気圧低下作業のことを便宜上真空作業と呼ぶこととする。
そして、溶接室内の空気を外部に排出するには、周知の真空ポンプが用いられており、電子ビーム溶接作業を行うには、まず真空ポンプを駆動させて溶接室内の真空作業を行った後、電子ビーム発生装置を駆動させて溶接作業を行う必要があった。然るに、真空ポンプにより真空作業を行わせるには、図4に示すように、目標圧まで到達させるのに極めて長い時間(同図中T1’までの時間)かかっていたため、電子ビーム溶接作業全体のサイクルタイムが大きくなってしまうという不具合があった。
因みに、電子ビームの照射による溶接工程(T1’〜T2’までの加工時間)と比べても、真空作業の占める時間の割合が極めて大きく、かかる真空作業の時間が電子ビーム溶接作業全体のサイクルタイムに大きく影響していた。従って、例えば真空能力の高い真空ポンプを用いたり或いは真空ポンプを複数並列に配設して空気の排気能力を向上させてサイクルタイムの削減を図ることが考えられてきたが、その場合には、設備費増大などの影響で製造コストが大きくなってしまうという問題があった。
上記不具合を考慮し、従来より、予め所定気圧まで低下された予備室を溶接室と連通させておき、予備室と溶接室との間の圧力差が等しくなる真空中和を利用して真空作業を行わせる電子ビーム溶接装置が例えば特許文献1にて開示されている。かかる従来の電子ビーム溶接装置によれば、まず真空中和を生じさせて溶接室内の空気を予備室内に排気させた後、真空ポンプにより目標圧まで溶接室内の気圧を低下させることにより、真空ポンプのみにて真空作業を行わせるものに比べ、サイクルタイムを削減させることができる。
特開昭52−134842号公報
しかしながら、上記従来の電子ビーム溶接装置においては、真空作業が開始された直後に予備室による真空中和を行わせ、その後、目標圧近傍に至ってから真空ポンプによって溶接室内を目標圧まで低下させていたので、以下の如き問題があった。即ち、真空作業開始時においては溶接室内は大気圧と略等しくなっており、かかる大気圧から目標圧近傍まで真空中和させるためには、予備室の容積を極めて大きなものとしなくてはならず、設備費が増大して製造コストが上がってしまうとともに、サイクルタイムの削減効果が極めて乏しいという問題があった。
本出願人は、図4に示すような真空ポンプによる圧力降下曲線Kの特性に着目し、かかる特性に基づいて真空中和を生じさせることにより、上記従来技術の抱える問題を解決し得るのではないかと鋭意検討した。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、製造コストの上昇を抑制しつつ溶接室内の空気の排出作業を迅速的且つ効率的に行わせ、サイクルタイムを削減することができる電子ビーム溶接装置を提供することにある。
請求項1記載の発明は、ワークを密閉状態にて収容しつつ当該ワークの所定部位に対して電子ビーム溶接が可能な溶接室と、該溶接室内の空気を外部に排出可能な真空ポンプと、予め所定気圧まで低下されるとともに、前記溶接室と連通されることにより前記溶接室との間の圧力差が等しくなる真空中和を生じさせて当該溶接室内の空気を導入し得る予備室とを具備した電子ビーム溶接装置において、前記真空ポンプにより所定時間前記溶接室内の空気を外部に排出して目標圧近傍まで気圧を低下させた後、前記予備室と前記溶接室とを連通させて真空中和させることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の電子ビーム溶接装置において、前記真空ポンプと前記溶接室とを連通させる第1配管と、該第1配管の途中から分岐させて前記予備室と連通させる第2配管と、前記第1配管と第2配管との分岐点より前記溶接室側に配設され、開閉動作により排気の流れを遮断又は許容させ得る第1バルブと、前記第2配管の途中に配設され、開閉動作により排気の流れを遮断又は許容させ得る第2バルブとを具備し、第1バルブを開けた状態にて前記第2バルブを閉じて前記真空ポンプによる空気の排出を所定時間行わせた後、前記第2バルブを開けて前記予備室による真空中和を行わせたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の電子ビーム溶接装置において、前記溶接室内の真空作業が終了して前記第1バルブを閉じた後、前記第2バルブを開けた状態とすることにより、前記真空ポンプにより前記予備室内を所定気圧まで低下させたことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2又は請求項3記載の電子ビーム溶接装置において、前記第1配管における前記第1バルブより前記溶接室側から分岐され、先端が大気開放とされた第3配管と、該第3配管の途中に配設された第3バルブとを具備し、前記溶接室内のワークに対する電子ビーム溶接が終了した後、前記第3バルブを開けて、当該溶接室内を大気圧と略等しくさせ得ることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、真空ポンプによる圧力降下曲線の特性に基づき予備室による真空中和を行わせるタイミングを設定したので、製造コストの上昇を抑制しつつ溶接室内の空気の排出作業を迅速的且つ効率的に行わせ、サイクルタイムを削減することができる。即ち、真空作業初期の圧力降下傾向が大きな時間においては真空ポンプを用い、真空作業後期の圧力降下傾向が小さな時間においては真空ポンプに代え又は真空ポンプと共に予備室による真空中和を行わせたので、比較的小さな容量の予備室によってもサイクルタイムの削減効果を顕著にすることができるのである。
請求項2の発明によれば、第1バルブを開けた状態にて前記第2バルブを閉じて真空ポンプによる空気の排出を所定時間行わせた後、第2バルブを開けて予備室による真空中和を行わせたので、真空ポンプによる真空作業と予備室による真空作業との切り換え作業が容易であり、且つ、切り換え時間による真空作業ロスがほとんどなく、より効率的な真空作業を行わせることができる。
請求項3の発明によれば、溶接室内の真空作業が終了して第1バルブを閉じた後、第2バルブを開けた状態とすることにより、真空ポンプにより予備室内を所定気圧まで低下させることができるので、当該予備室を予め所定気圧まで低下させるための別途の手段が不要である。同時に、次のワークの電子ビーム溶接加工までの時間を利用して予備室内を所定気圧まで低下させることができるので、サイクルタイムを増大させることがない。
請求項4の発明によれば、溶接室内のワークに対する電子ビーム溶接が終了した後、第3バルブを開けて、当該溶接室内を大気圧と略等しくさせ得るので、ワークの溶接室からの取り出し作業をよりスムーズに行わせることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る電子ビーム溶接装置は、ワークの所定部位に対して電子ビーム溶接を行うためのもので、図1に示すように、ワークWを載置可能な載置台1aが形成された溶接室1と、汎用の真空ポンプ3と、溶接室1と略同等の容量の予備室4とから主に構成されている。
本実施形態に係る電子ビーム溶接装置は、ワークの所定部位に対して電子ビーム溶接を行うためのもので、図1に示すように、ワークWを載置可能な載置台1aが形成された溶接室1と、汎用の真空ポンプ3と、溶接室1と略同等の容量の予備室4とから主に構成されている。
溶接室1は、下面が開口した箱状部材から成り、当該開口縁部に載置台1aが当接することにより、その内部に密閉空間が形成されるものである。即ち、同図中二点鎖線で示したように、載置台1aが下降点にあるとき、当該載置台1aに溶接すべき対象のワークWを位置決め載置或いは取り出し可能とするとともに、載置台1aを上昇させて溶接室1に当接させることにより、ワークWを密閉空間内に収容可能としている。
また、溶接室1内には、ワークWの所定部位(溶接が必要な部位)に向かって電子ビームを照射し得る電子ビーム照射手段2が配設されており、かかる構成により電子ビーム溶接が可能とされている。一方、載置台1aは、その中央を中心として回転可能とされており、照射された電子ビームがワークWの略全周に亘って照射され溶接可能なよう構成されている。尚、本実施形態においては、電子ビーム照射手段2が略水平方向に向かって配設されているが、溶接部位或いはワークWの載置姿勢等によっては、当該電子ビーム照射手段2を略垂直方向に向かって配設し、上方又は下方に電子ビームを照射するよう構成してもよい。
真空ポンプ3は、溶接室1内の空気を外部に排出するためのものであり、第1配管L1を介して溶接室1内と連通されている。かかる第1配管L1(後述する第2配管L2及び第3配管L3も同様)は、空気を流通させ得る排気系ダクトから成り、例えば蛇腹チューブや配管等により構成される。これにより、真空ポンプ3を駆動させると、溶接室1内の空気が吸引され、第1配管L1を通って外部に排出される。
また、第1配管L1の途中には、開閉バルブから成る第1バルブV1が配設されており、かかる第1バルブV1が開いた状態であると第1配管L1を流れる排気の流れが許容されるとともに、開いた状態とされるとその部位の排気の流れが遮断されるよう構成されている。尚、第1バルブV1(後述する第2バルブV2及び第3バルブV3も同様)は、排気の流れを遮断又は許容し得るものであれば足り、その開閉のための駆動方式は電磁式、油圧式等種々形態のものを使用することができる。
第1配管L1の途中からは、予備室4まで延びる第2配管L2が分岐しており、かかる第2配管L2の途中には第2バルブV2が配設されている。これにより、予備室4は、第2配管L2及び第1配管L1を介して溶接室1及び真空ポンプ3の双方と連通されているとともに、第2バルブV2の開閉により、第1配管L1との連通維持又は遮断がなされるよう構成されている。尚、同図中符号Bは、第1配管L1と第2配管L2との分岐点を示しており、既述の第1バルブV1は、当該分岐点より溶接室1側に配設されることとなる。
予備室4は、内部が密閉状態に保持された箱状部材から成り、溶接室1との間で真空中和を生じさせ得るよう予め所定気圧まで低下された状態となっている。即ち、第1バルブV1及び第2バルブV2が共に開いた状態として、溶接室1と予備室4とを連通させると、これら溶接室1と予備室4との間の圧力差が等しくなるよう真空中和がなされるのである。尚、真空中和がなされると溶接室1内の空気が予備室4内に導入されるようになっている。
また、第1配管L1における第1バルブV1より溶接室1側からは、先端が大気開放とされた第3配管L3が延びており、かかる第3配管L3の途中には第3バルブV3が配設されている。これにより、電子ビーム溶接が終了した後、ワークWを取り出すべく載置台1aを下降させる際、第3バルブV3を開けた状態とすれば、溶接室1内が瞬時に大気圧と略等しくなり、ワークWの溶接室1からの取り出し作業をスムーズに行わせることができる。
次に、上記構成の電子ビーム溶接装置における動作について、図2のフローチャートに基づいて説明する。
まず、真空ポンプ3を駆動状態としつつ第1バルブV1〜第3バルブV3を閉じた状態としておく。そして、下降位置にある載置台1aにワークWを位置決めしつつ載置してワークWを投入(S1)した後、当該載置台1aを上昇させて溶接室1の下面の開口縁部に当接させ、溶接室1内を密閉状態とする(S2)。
まず、真空ポンプ3を駆動状態としつつ第1バルブV1〜第3バルブV3を閉じた状態としておく。そして、下降位置にある載置台1aにワークWを位置決めしつつ載置してワークWを投入(S1)した後、当該載置台1aを上昇させて溶接室1の下面の開口縁部に当接させ、溶接室1内を密閉状態とする(S2)。
かかる状態から第1バルブV1を開けて(S3)、溶接室1内を真空ポンプ3と連通させ、真空ポンプ3のみによる真空作業を行う(S4)。この真空作業においては、図3に示すように、その後の真空中和が開始されるまでの間(時間T0までの間)、真空ポンプ3による圧力降下曲線Kの特性に従い溶接室1内の気圧が低下していくこととなる。そして、目標圧近傍まで気圧低下がなされたとき(時間T0に達した時点)、第1バルブV1の開状態を維持しつつ第2バルブV2を開く(S5)。
これにより、溶接室1と予備室4とが連通して溶接室1内の真空中和作業がなされ(S6)、溶接室1内の気圧が瞬時に低下(言い換えると、溶接室1内の空気が瞬時に排出)することとなる。即ち、図3に示すように、真空中和により圧力降下曲線Kは、T0の時点で瞬時に下降してK2の如き曲線とされるため、真空中和がなかった場合(同図中二点鎖線で示したK1曲線)に比べ、目標圧までの到達時間を著しく早めることができるのである。
更に詳しく説明すると、同図に示すように、曲線K1と曲線K2とを比較すると、真空中和による急激な圧力降下があるため、真空中和がない場合の曲線K2と比べ時間t2だけサイクルタイムを削減し得たこととなる。然るに、真空ポンプ3の圧力降下曲線Kは、当該真空ポンプ3の特性により、真空作業初期において圧力降下が激しく、且つ、目標圧近傍となる真空作業後期において圧力降下が緩やかとなるため、真空作業初期に真空中和を行っても微小時間t1しかサイクルタイムを削減し得ないのに対し、本実施形態の如く真空作業後期に真空中和を行わせれば、より大きな時間t2のサイクルタイムの削減を図り得るのである。
尚、本実施形態においては、真空中和を生じさせている間においても、溶接室1と真空ポンプ3とが連通されているので、真空中和による減圧に加え真空ポンプ3による減圧も併せて行われており、より迅速な真空作業を可能としている。かかる構成に代えて、S6において、溶接室1と真空ポンプ3との連通を遮断するバルブ等を追加し、真空中和のみを行わせる構成としてもよい。
上述したように、本実施形態によれば、真空ポンプ3の圧力降下曲線Kの特性を勘案して、真空作業の後期(目標圧近傍となった時点)において予備室4による真空中和を行わせたので、サイクルタイムの削減効果を顕著とすることができる。従って、溶接室1内の空気の排出作業をより迅速的且つ効率的に行わせることができ、従来のものに比べサイクルタイムを大幅に削減することができる。同時に、比較的小さな容量の予備室4で足り、且つ、真空ポンプの増設や高い真空能力のものへの交換が不要とされるので、設備費等が嵩むのを抑制し、真空中和作業を採用したことによる製造コストの上昇を抑制することができる。
また、溶接室1内が目標圧に達した時点(時間T1)で、電子ビーム照射手段2から電子ビームを照射しつつ載置台1aを回転させることにより、ワークWの所定部位における全周に亘って電子ビーム溶接を行う(S8)。尚、電子ビーム溶接を行っている間においても、第1バルブV1は開状態とされているため、真空ポンプ3による真空作業が続けられることとなっている。電子ビーム溶接が終了(時間T2)すると、S9へ進み、第2バルブV2の開状態を維持するとともに、第1バルブV1を閉じ、第3バルブV3を開ける。
第1バルブV1を閉じ、且つ、第3バルブV3を開けることにより、溶接室1は第3配管を介して大気開放とされ、瞬時に外部の空気が流れこんで略大気圧まで上昇することとなる。かかる状態において載置台1aを下降させ、ワークWを当該載置台1aから取り出して(S10)、ワークWに対する溶接加工(1サイクル)が終了することとなる。そして、次に溶接すべきワークWがある場合、S1に戻って次のワークWの投入作業が行われる。
一方、S9において、第2バルブV2の開状態が維持され、且つ、第1バルブV1が閉じられるので、真空ポンプ3により予備室4内を所定気圧まで低下させることとなる(S11)。これにより、真空ポンプ3は、溶接室1の真空作業に加え、予備室4の気圧低下を行うこととなり、予備室4を予め所定気圧まで低下させるための別途の手段が不要となる。同時に、次のワークの電子ビーム溶接加工までの時間を利用して予備室4内を所定気圧まで低下させることができるので、並列処理でき、サイクルタイムを増大させることがない。
予備室4の減圧工程(S11)が終了すると、S12に進み、第2バルブV2及び第3バルブV3を閉じる(S12)。また、本フローチャートにおいては、予備室4の減圧が次のサイクルが開始される前(即ち、次のサイクルにおけるS1の前)に終了しているが、次のサイクルの溶接室1の真空作業が開始されるまでの間(即ち、次のサイクルにおけるS3の前)までに終了していれば足りる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば真空ポンプにより所定時間溶接室内の空気を外部に排出して目標圧近傍まで気圧を低下させた後、予備室と溶接室とを連通させて真空中和させ得る電子ビーム溶接装置であれば、溶接室、真空ポンプ及び予備室を各々連通させる配管及び該配管に配設されるバルブを種々変更してもよい。
また、第1バルブV1〜第3バルブV2の開閉動作は、図2のフローチャートを実現すべき開閉タイミングにて各々が行われるよう、別途の制御手段等により集中的に制御するのが好ましい。これにより、各バルブの開閉動作による排気の流通経路の切り換え時、タイムラグ等を低減することができ、且つ、大量生産により適したものとすることができる。
真空ポンプにより所定時間溶接室内の空気を外部に排出して目標圧近傍まで気圧を低下させた後、予備室と溶接室とを連通させて真空中和させ得る電子ビーム溶接装置であれば、外観形状が異なるもの或いは他の機能が付加されたものにも適用することができる。
1 溶接室
1a 載置台
2 電子ビーム照射手段
3 真空ポンプ
4 予備室
W ワーク
L1 第1配管
L2 第2配管
L3 第3配管
V1 第1バルブ
V2 第2バルブ
V3 第3バルブ
1a 載置台
2 電子ビーム照射手段
3 真空ポンプ
4 予備室
W ワーク
L1 第1配管
L2 第2配管
L3 第3配管
V1 第1バルブ
V2 第2バルブ
V3 第3バルブ
Claims (4)
- ワークを密閉状態にて収容しつつ当該ワークの所定部位に対して電子ビーム溶接が可能な溶接室と、
該溶接室内の空気を外部に排出可能な真空ポンプと、
予め所定気圧まで低下されるとともに、前記溶接室と連通されることにより前記溶接室との間の圧力差が等しくなる真空中和を生じさせて当該溶接室内の空気を導入し得る予備室と、
を具備した電子ビーム溶接装置において、
前記真空ポンプにより所定時間前記溶接室内の空気を外部に排出して目標圧近傍まで気圧を低下させた後、前記予備室と前記溶接室とを連通させて真空中和させることを特徴とする電子ビーム溶接装置。 - 前記真空ポンプと前記溶接室とを連通させる第1配管と、
該第1配管の途中から分岐させて前記予備室と連通させる第2配管と、
前記第1配管と第2配管との分岐点より前記溶接室側に配設され、開閉動作により排気の流れを遮断又は許容させ得る第1バルブと、
前記第2配管の途中に配設され、開閉動作により排気の流れを遮断又は許容させ得る第2バルブと、
を具備し、第1バルブを開けた状態にて前記第2バルブを閉じて前記真空ポンプによる空気の排出を所定時間行わせた後、前記第2バルブを開けて前記予備室による真空中和を行わせたことを特徴とする請求項1記載の電子ビーム溶接装置。 - 前記溶接室内の真空作業が終了して前記第1バルブを閉じた後、前記第2バルブを開けた状態とすることにより、前記真空ポンプにより前記予備室内を所定気圧まで低下させたことを特徴とする請求項2記載の電子ビーム溶接装置。
- 前記第1配管における前記第1バルブより前記溶接室側から分岐され、先端が大気開放とされた第3配管と、
該第3配管の途中に配設された第3バルブと、
を具備し、前記溶接室内のワークに対する電子ビーム溶接が終了した後、前記第3バルブを開けて、当該溶接室内を大気圧と略等しくさせ得ることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の電子ビーム溶接装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008004547A (ja) * | 2006-06-16 | 2008-01-10 | All Welding Technologies Ag | 電子ビーム加工で使用するためのチャンバ構造 |
DE102008059741B4 (de) * | 2008-12-01 | 2017-06-01 | Global Beam Technologies Ag | Vorrichtung zur Bearbeitung von Werkstücken unter Vakuum |
-
2004
- 2004-09-29 JP JP2004282897A patent/JP2006095553A/ja active Pending
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