JP2006094865A - リゾスフィンゴ脂質の製造方法 - Google Patents
リゾスフィンゴ脂質の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006094865A JP2006094865A JP2005361975A JP2005361975A JP2006094865A JP 2006094865 A JP2006094865 A JP 2006094865A JP 2005361975 A JP2005361975 A JP 2005361975A JP 2005361975 A JP2005361975 A JP 2005361975A JP 2006094865 A JP2006094865 A JP 2006094865A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lysosphingolipid
- sphingolipid
- organic solvent
- producing
- ether
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Abstract
【解決手段】スフィンゴ脂質のスフィンゴイドと脂肪酸との酸アミド結合を特異的に加水分解する酵素を用いたリゾスフィンゴ脂質の製造方法において、水相と分離相を形成する少なくとも1種類の有機溶媒を含有する2相系反応液中で、所望により海面活性剤の存在下に酵素反応を行うリゾスフィンゴ脂質の製造方法。
【選択図】なし
Description
1. スフィンゴ脂質のスフィンゴイドと脂肪酸との酸アミド結合を特異的に加水分解する酵素を用いたリゾスフィンゴ脂質の製造方法において、水相と分離相を形成する少なくとも1種類の有機溶媒を含有する2相系反応液中で、酵素反応を行うことを特徴とするリゾスフィンゴ脂質の製造方法、
2. 少なくとも1種類の界面活性剤の存在下に、酵素反応を行う上記1記載のリゾスフィンゴ脂質の製造方法、
3. 有機溶媒が、炭化水素、アルコール、エステルまたはエーテルから選択される有機溶媒である上記1または2記載のリゾスフィンゴ脂質の製造方法、
4. 炭化水素が、炭素数6以上の炭化水素である上記3記載のリゾスフィンゴ脂質の製造方法、
5. アルコールが、炭素数8以上のアルコールである上記3記載のリゾスフィンゴ脂質の製造方法、
6. エステルが、炭素数6以上のカルボン酸部分と、炭素数2以上のアルコールから構成されるエステルである上記3記載のリゾスフィンゴ脂質の製造方法、
7. エーテルが、フェニルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテルおよびビニルエチルエーテルからなる群から選択されるエーテルである上記3記載の製造方法、
8. 界面活性剤が、ステロイド骨格を有する界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエーテルおよびポリオキシエチレンアルキルエーテルからなる群から選択される上記2記載のリゾスフィンゴ脂質の製造方法、および
9. 上記1〜8のいずれか1項に記載の製造方法により得られるリゾスフィンゴ脂質
を提供するものである。
種々の有機溶媒の添加によるリゾスフィンゴ脂質の製造
シュードモナス属細菌、Pseudomonas sp. TK−4(FERM BP−5069)由来のスフィンゴ脂質セラミドN−デアシラーゼ[SCDase;ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー、第270巻、第24370〜24374頁(1995);特開平8−84587号公報]2mU、0.8%タウロデオキシコール酸ナトリウム[ナカライテスク(nacalai tesque)社製]および10nmol GM1[マトレヤ(Matreya)社製]を含む50mM酢酸緩衝液(pH6.0)10μlに、各種有機溶媒100μlを添加し、37℃で、16時間反応させた。なお、コントロールとして、有機溶媒を添加していないものも同様に反応させた。
界面活性剤の検討
シュードモナス属細菌由来SCDase[ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー、第270巻、第24370〜24374頁(1995);特開平8−84587号公報]2mU、各種界面活性剤、10nmol GM1(マトレヤ社製)を含む50mM酢酸緩衝液(pH6.0)10μ1に、n−デカン(ナカライテスク社製)100μlを添加し、37℃で、16時間反応させた。
タウロデオキシコール酸ナトリウム濃度の検討
シュードモナス属細菌由来SCDase[ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー、第270巻、第24370〜24374頁(1995);特開平8−84587号公報]2mUU、各種濃度のタウロデオキシコール酸ナトリウム(ナカライテスク社製)および10nmol GM1(マトレヤ社製)を含む50mM酢酸緩衝液(pH6.0)10μ1に、n−ヘプタデカン(ナカライテスク社製)100μlを添加し、37℃で、16時間反応させた。
至適pHの検討
シュードモナス属細菌由来SCDase[ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー、第270巻、第24370〜24374頁(1995);特開平8−84587号公報]2mU、0.8%タウロデオキシコール酸ナトリウム(ナカライテスク社製)および10nmol
有機溶媒存在下での基質特異性
シュードモナス属細菌由来SCDase[ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー、第270巻、第24370〜24374頁(1995);特開平8−84587号公報]2mU、0.8%タウロデオキシコール酸ナトリウム(ナカライテスク社製)および10nmolの各基質を含む50mM酢酸緩衝液(pH6.0)10μlに,n−ヘプタデカン(ナカライテスク社製)100μlを添加し、37℃で、16時間反応させた。また、コントロールとしてn−ヘプタデカンを添加しないものも調製した。基質は、セラミド(Cer)、ガラクトシルセラミド(GalCer)、スルファチド、GM1、アシアロGM1、GD1a、スフィンゴミエリン(全てマトレヤ社製)を使用した。
タウロデオキシコール酸ナトリウム、Triton X-100(登録商標)、および有機溶媒存在下または非存在下でのリゾ体の収率の時間経過
下記反応条件(A)〜(D)で、37℃にて反応させ、0、0.5、1、2、6および16時間経過毎の収率を定量した。得られた反応液は実施例1と同様に、薄層クロマトグラフィーで展開し、オルシノール硫酸により発色させた後、イメージングデンシトメーター(バイオ−ラッド社製)で、GM1の分解率、すなわち、リゾ体の収率の定量を行った。その結果を図3に示す。
反応条件(B):シュードモナス属細菌由来SCDase2mU、0.8%タウロデオキシコール酸ナトリウムおよび100nmol GM1を含む50mM酢酸緩衝液(pH6.0)10μlで反応を行う。
反応条件(C):シュードモナス属細菌由来SCDase2mU、0.8%Triton X-100(登録商標)(ピアス社製)および10nmol GM1を含む50mM酢酸緩衝液(pH6.0)10μlに、n−デカン100μlを添加して反応を行う。
反応条件(D):シュードモナス属細菌由来SCDase2mU、0.8%Triton X-100(登録商標)および10nmol GM1を含む50mM酢酸緩衝液(pH6.0)10μlで反応を行う。
タウロデオキシコール酸ナトリウム、Triton X-100(登録商標)および有機溶媒存在下でのリゾ体の収率の検討
シュードモナス属細菌由来SCDase[ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー、第270巻、第24370〜24374頁(1995);特開平8−84587号公報〕0.5mU、0.8%タウロデオキシコール酸ナトリウム(ナカライテスク社製)、0、0.1、0.4または0.8%Triton X-100(登録商標)(ピアス社製)および10nmol GM1(マトレヤ社製)を含む50mM酢酸緩衝液(pH6.0)10μlに,n−ヘプタデカン(ナカライテスク社製)100μlを添加し、37℃で、16時間反応させた。
有機溶媒量の検討
シュードモナス属細菌由来SCDase[ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー、第270巻、第24370〜24374頁(1995);特開平8−84587号公報]2mU、0.8%タウロデオキシコール酸ナトリウム(ナカライテスク社製)、0.1%Triton X-100(登録商標)(ピアス社製)、10nmol GM1(マトレヤ社製)を含む50mM酢酸緩衝液(pH6.0)10μlに、n−デカン(ナカライテスク社製)またはn−ヘプタデカン(ナカライテスク社製)の量を変化させて添加し、37℃で、16時間反応させた。
低濃度の酵素使用下での様々な界面活性剤の検討
シュードモナス属細菌由来SCDase[ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー、第270巻、第24370〜24374頁(1995);特開平8−84587号公報]0.5mU、各種界面活性剤および10nmol GM1(マトレヤ社製)を含む50mM酢酸緩衝液(pH6.0)10μlに、n−ヘプタデカン(ナカライテスク社製)100μlを添加し、37℃で、16時間反応させた。
タウロデオキシコール酸ナトリウムと各種界面活性剤の混合によるリゾ体の収率の検討
シュードモナス属細菌由来SCDase[ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー、第270巻、第24370〜24374頁(1995);特開平8−84587号公報〕0.5mU、0.8%タウロデオキシコール酸ナトリウム、各種界面活性剤および10nmol GM1(マトレヤ社製)を含む50mM酢酸緩衝液(pH6.0)10μlに、n−ヘプタデカン(ナカライテスク社製)100μlを添加し、37℃で、16時間反応させた。なお、コントロールとして、タウロデオキシコール酸ナトリウムのみのものも同時に反応させた。
リゾガングリオシドGM3の生産
ガングリオシドGM3(マトレヤ社製)10mgを0.8%タウロデオキシコール酸ナトリウムを含む50mM酢酸緩衝液(pH6.0)10mlに溶解して200mlナシ型フラスコ中に入れ、ついでSCDase2Uを添加した。ここにn−デカン100mlを重層し、静置状態で16時間、37℃で保温した。水相にSCDase1Uを追加して、さらに16時間、37℃で保温した。このときのガングリオシドGM3の分解率は95%であった。
Claims (3)
- スフィンゴ脂質セラミドN−デアシラーゼを用いたリゾスフィンゴ脂質の製造方法において、炭素数6以上の炭化水素、炭素数8以上のアルコール、炭素数6以上のカルボン酸部分と炭素数2以上のアルコールから構成されるエステル、フェニルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテルおよびビニルエチルエーテルからなる群から選択される少なくとも1種類の有機溶媒を含有する2相系反応液中で、静置状態で酵素反応を行うことを特徴とするリゾスフィンゴ脂質の製造方法。
- 少なくとも1種類の界面活性剤の存在下に、酵素反応を行う請求項1記載のリゾスフィンゴ脂質の製造方法。
- 界面活性剤が、ステロイド骨格を有する界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエーテルおよびポリオキシエチレンアルキルエーテルからなる群から選択される請求項2記載のリゾスフィンゴ脂質の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005361975A JP3813980B2 (ja) | 1998-03-31 | 2005-12-15 | リゾスフィンゴ脂質の製造方法 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10174598 | 1998-03-31 | ||
JP2005361975A JP3813980B2 (ja) | 1998-03-31 | 2005-12-15 | リゾスフィンゴ脂質の製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000541321A Division JP4331896B2 (ja) | 1998-03-31 | 1999-03-30 | リゾスフィンゴ脂質の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006094865A true JP2006094865A (ja) | 2006-04-13 |
JP3813980B2 JP3813980B2 (ja) | 2006-08-23 |
Family
ID=36235256
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005361975A Expired - Fee Related JP3813980B2 (ja) | 1998-03-31 | 2005-12-15 | リゾスフィンゴ脂質の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3813980B2 (ja) |
-
2005
- 2005-12-15 JP JP2005361975A patent/JP3813980B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3813980B2 (ja) | 2006-08-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Rosu et al. | Repeated use of immobilized lipase for monoacylglycerol production by solid‐phase glycerolysis of olive oil | |
EP0776976B2 (en) | A process for the industrial preparation of phosphatidylserine | |
JP3734198B2 (ja) | スフィンゴ脂質及びスフィンゴ脂質誘導体の製造方法 | |
Nakajima et al. | A facile transphosphatidylation reaction using a culture supernatant of actinomycetes directly as a phospholipase D catalyst with a chelating agent | |
JP4331896B2 (ja) | リゾスフィンゴ脂質の製造方法 | |
JP3813980B2 (ja) | リゾスフィンゴ脂質の製造方法 | |
JP3625244B2 (ja) | リゾスフィンゴ脂質の製造方法 | |
Han et al. | Lipase-catalyzed synthesis of lysophosphatidic acid in a solvent free system | |
Blank et al. | Evidence for biosynthesis of plasmenylcholine from plasmenylethanolamine in HL-60 cells | |
US6428999B1 (en) | Sphingolipid ceramide N-deacylase, methods for producing sphingolipids and sphingolipid derivatives, and spingolipid ceramide N-deacylase gene | |
KR100225669B1 (ko) | 효소를 이용한 고순도 인지질의 생산방법 | |
JP3669595B2 (ja) | スフィンゴ脂質セラミドデアシラーゼ | |
JP3868052B2 (ja) | スフィンゴ脂質セラミドn−デアシラーゼ | |
JP2683590B2 (ja) | 酵素変換リン脂質の製造法 | |
JP4405631B2 (ja) | 共役リノール酸異性体の精製方法 | |
Makula et al. | Identification and synthesis of acyl-phosphatidylglycerol in Acinetobacter sp. HO1-N | |
JPH05168489A (ja) | 糖脂質の製造法 | |
Luchnikova et al. | ACTINOBACTERIAL TRANSFORMATION OF OLEANANE TRITERPENOIDS | |
JPH0471497A (ja) | モノアシルグリセロリン脂質の製造方法 | |
Rosenberg | Sphingomyelin: enzymatic reactions | |
JPH04360690A (ja) | ジアシルグリセロリン脂質の製造方法 | |
EP0494881A1 (en) | INTERESTERIFICATION OF PHOSPHOLIPIDS. |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060523 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060601 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110609 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110609 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120609 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120609 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130609 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |