JP2006094613A - 鉄道車両システム - Google Patents

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正道 小笠
Yoshiteru Taguchi
義晃 田口
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広 秦
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辰哉 真野
Tadao Hiramoto
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Abstract

【課題】 高速域において電力回生ブレーキを強化すると共に、余剰の回生電力を小型の蓄電装置に蓄積して架線電圧の上昇を抑えた鉄道車両システムを提供する。
【解決手段】 この鉄道車両システムは、交流電圧により駆動される電動機10と、力行時に供給される直流電圧を交流電圧に変換して電動機10に供給すると共に、回生時に電動機10において生じた交流起電力に基づいて直流電圧を供給するインバータ11と、インバータ11と架線1との間に直列に設置され、回生時にインバータ11から供給される回生電力を蓄積して、蓄積された回生電力を力行時にインバータ11に供給する蓄電装置12とを具備する。蓄電装置12は、回生時にインバータ11と架線1との間に所定の電圧を確保する電圧確保部20と、電圧確保部20と並列に設けられて回生電力を蓄積する蓄電部30及び40とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、誘導電動機等を用いて鉄道車両を加減速させる鉄道車両システムに関する。特には、架線電圧の制限等により架線に戻せない余剰の回生電力を蓄積媒体(例えば、電気二重層キャパシタ)に蓄積し、力行時に蓄電媒体からのパワーアシストを行うことができる鉄道車両システムに関する。
従来、電気機関車や電車等の鉄道車両のブレーキ方式として、「電力回生ブレーキ方式」が知られている。この電力回生ブレーキ方式は、鉄道車両に使用される電動機を発電機として用い、鉄道車両に蓄えられた運動エネルギーにより発電を行うと共に鉄道車両にブレーキ力を与え、発電により生成された電力(回生電力)を、鉄道車両に電力を供給する架線に戻す方式である。この電力回生ブレーキ方式によれば、回生電力を抵抗により熱エネルギーとして消費する方式に比べ、エネルギーを有効に活用することができるという利点がある。
電力回生ブレーキ方式によれば、回生電力を架線に戻して他の電車の加速時にこの回生電力を消費させているが、他の電車が停止又は減速している場合等においては、回生電力が消費されず、架線の電圧を急速に押し上げてしまう。このような架線の急速な電圧上昇を避ける一方法として、鉄道車両に使用される電動機との間で電力をやり取りするVVVF(Variable Voltage Variable Frequency)インバータ(以下、「インバータ」と称する。)の入力段に並列に、例えば、電気二重層キャパシタ、バッテリ又はフライホイール等を用いた蓄エネルギー装置を設置して、回生電力を蓄エネルギー装置に蓄積し、力行時に蓄エネルギー装置から回生電力を放出する方法が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、インバータの入力段に並列に蓄エネルギー装置を設置する方法によれば、回生時にはインバータ電圧は高電圧(例えば、1800V)となるため、蓄エネルギー装置等を高耐圧化する必要があり、装置が大型化するという問題がある。
特開2002−369308号公報(段落0057〜0060、図1)
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、高速域において電力回生ブレーキを強化すると共に、余剰の回生電力を小型の蓄電装置に蓄積して架線電圧の上昇を抑えた鉄道車両システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る鉄道車両システムは、力行時に交流電圧が供給されて鉄道車両を駆動すると共に、回生時に前記鉄道車両にブレーキ力を発生させて交流起電力を生じる電動機と、力行時に供給される直流電圧を交流電圧に変換して前記電動機に供給すると共に、回生時に前記電動機において生じた交流起電力に基づいて直流電圧を供給するインバータと、該インバータと架線との間に直列に設置され、回生時に前記インバータから供給される回生電力を蓄積して、蓄積された回生電力を力行時に前記インバータに供給する蓄電装置であって、回生時に前記インバータと架線との間に所定の電圧を確保する電圧確保部と、該電圧確保部と並列に設けられて回生電力を蓄積する蓄電部とを有する前記蓄電装置とを具備する。
本発明によれば、インバータの入力段に蓄電媒体を直列に配置し、回生時に架線電圧を上昇させずにインバータ電圧を上昇させて両者の差電圧分のエネルギーを蓄電媒体に蓄積し、蓄積したエネルギーを力行時に放出することにより、エネルギーを有効活用することができる。すなわち、鉄道車両の高速域での回生ブレーキ増大による増大パワー相当のエネルギーを蓄積し、又は軽負荷時に架線電圧を上昇させずに回生絞込を最小限に留め、蓄積したエネルギーを有効活用することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る鉄道車両システムの構成を示す図である。図2は、図1に示す蓄電装置12の構成を示す図である。本実施形態に係る鉄道車両システムは、図1に示すように、3相の誘導電動機10と、インバータ(VVVFインバータ)11と、蓄電装置12と、インダクタ13と、直流電圧検出器(DCPT)14と、制御部15とを備えている。
3相の誘導電動機10は、力行時においては、鉄道車両駆動用の電動機として使用され、インバータ11から出力される3相の交流電圧により駆動される。一方、電力回生ブレーキを働かせる場合には、誘導電動機10が発電機として用いられる。
インバータ11は、電力回生機能を有する3相のPWM(Pulse Width Modulation)制御方式のインバータである。インバータ11の第1のノードN1は蓄電装置12、インダクタ13及びパンタグラフ16を介して架線1に接続されており、また、インバータ11の第2のノードN2は車輪17を介してレール2に接続されている。
インバータ11は、誘導電動機10の第1相の巻線に接続されるIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等のスイッチング素子Q1及びQ2と、誘導電動機10の第2相の巻線に接続されるスイッチング素子Q3及びQ4と、誘導電動機10の第3相の巻線に接続されるスイッチング素子Q5及びQ6と、スイッチング素子Q1〜Q6にそれぞれ並列に接続されたダイオードD1〜D6とを有している。これらのスイッチング素子Q1〜Q6は、架線1及びレール2によってそれぞれ供給される2種類の電源電位と誘導電動機10の第1相から第3相の巻線との間でスイッチング動作を行うことにより、誘導電動機10の各々の巻線に交流電圧を供給する。また、インバータ11は、誘導電動機10に交流電圧を供給する場合に対して電流位相を反転させるようにスイッチング素子Q1〜Q6を制御してスイッチング動作を行うことにより、電力回生動作を行う。
さらに、フィルタコンデンサC1がインバータ11のノードN1及びN2の間に設けられている。ここで、インバータ11のノードN1及びN2間の電圧(インバータ電圧)はフィルタコンデンサC1の両端電圧と等しくなるため、以下では、この電圧をインバータ・フィルタコンデンサ電圧Vfcとして説明する。
蓄電装置12は、インバータ11のノードN1と架線1との間にインダクタ13を介して設置されており、互いに並列接続された電圧確保部20、第1の蓄電部30及び第2の蓄電部40を備えている。
図2に示すように、電圧確保部20は、インバータ11のノードN1とインダクタ13(架線1)との間に直列に接続されたインダクタL21、スイッチング素子Q21、電気二重層キャパシタC21及びスイッチング素子Q22と、これらとそれぞれ並列に接続されたダイオードD21〜D24とを有する。ここで、電気二重層キャパシタC21の静電容量は、回生時にインバータ・フィルタコンデンサ電圧Vfcを瞬時(例えば、10ms)に許容最大電圧(例えば、1800V)にするために、後述する第1及び第2の蓄電部30及び40の電気二重層キャパシタC31及びC41の静電容量よりも小さくされている(望ましくは、1/10以下)。ダイオードD22は、インバータ11のノードN1からインダクタ13(架線1)に向く方向が順方向となるように接続されているが、ダイオードD21、D23及びD24はダイオードD22と逆方向に接続されている。
電圧確保部20は、電気二重層キャパシタC21及びダイオードD23と並列に接続されたスイッチング素子Q23と、電気二重層キャパシタC21の電圧を検出する直流電圧検出器21とを更に有する。
第1の蓄電部30は、インバータ11のノードN1とインダクタ13(架線1)との間に直列に接続されたインダクタL31、スイッチング素子Q31、電気二重層キャパシタC31及びスイッチング素子Q32と、これらとそれぞれ並列に接続されたダイオードD31〜D34とを有する。ここで、ダイオードD32は、インバータ11のノードN1からインダクタ13(架線1)に向く方向が順方向となるように接続されているが、ダイオードD31、D33及びD34はダイオードD32と逆方向に接続されている。
第1の蓄電部30は、電気二重層キャパシタC31及びダイオードD33と並列に接続されたスイッチング素子Q33と、電気二重層キャパシタC31の電圧を検出する直流電圧検出器31とを更に有する。
第2の蓄電部40は、インバータ11のノードN1とインダクタ13(架線1)との間に直列に接続されたインダクタL41、スイッチング素子Q41、電気二重層キャパシタC41及びスイッチング素子Q42と、これらとそれぞれ並列に接続されたダイオードD41〜D44とを有する。ここで、ダイオードD42は、インバータ11のノードN1からインダクタ13(架線1)に向く方向が順方向となるように接続されているが、ダイオードD41、D43及びD44はダイオードD42と逆方向に接続されている。
第2の蓄電部40は、電気二重層キャパシタC41及びダイオードD43と並列に接続されたスイッチング素子Q43と、電気二重層キャパシタC41の電圧を検出する直流電圧検出器41とを更に有する。
再び図1を参照すると、インダクタ13は、リプルを低減するために、パンタグラフ16と蓄電装置12との間に挿入されている。
直流電圧検出器14は、架線1の電圧(架線電圧Vp)を検出するためのものであり、パンタグラフ16とインバータ11のノードN2との間に設けられている。
制御部15は、蓄電装置12の3個の直流電圧検出器21、31及び41の出力信号と直流電圧検出器14の出力信号とに基づいて、蓄電装置12の9個のスイッチング素子Q21〜Q23、Q31〜Q33及びQ41〜Q43のスイッチング動作を制御する。
次に、本実施形態に係る鉄道車両システムの動作について、図3から図8を参照しながら説明する。図3は、架線1からの力行電流Iinv-pを蓄電装置12内で分流してインバータ11に供給する場合の本実施形態に係る鉄道車両システムの動作を説明するための図であり、図4は、インバータ11からの回生電力を架線1に戻して他の電車の加速等に利用する場合の本実施形態に係る鉄道車両システムの動作を説明するための図であり、図5及び図6は、本実施形態に係る鉄道車両システムの回生時における蓄電動作を説明するための図であり、図7及び図8は、本実施形態に係る鉄道車両システムの力行時における放電動作を説明するための図である。
なお、以下の説明では、架線電圧Vpを1600Vとし、回生時におけるインバータ・フィルタコンデンサ電圧Vfcの許容最大電圧を約1800Vとする。
鉄道車両が力行している場合には、架線1からの力行電流Iinv-pを蓄電装置12内で分流してインバータ11に供給するために、制御部15は、図3に示すように、電圧確保部20のスイッチング素子Q21と第1の蓄電部30のスイッチング素子Q31と第2の蓄電部40のスイッチング素子Q41とを点弧(オン)する。これにより、矢印で示すように、電圧確保部20では力行電流Iinv-pの一部がダイオードD24、ダイオードD23、スイッチング素子Q21及びダイオードD21を介して架線1からインバータ11に流れる電流経路が形成され、第1の蓄電部30では力行電流Iinv-pの一部がダイオードD34、ダイオードD33、スイッチング素子Q31及びダイオードD31を介して架線1からインバータ11に流れる電流経路が形成され、第2の蓄電部40では力行電流Iinv-pの一部がダイオードD44、ダイオードD43、スイッチング素子Q41及びダイオードD41を介して架線1からインバータ11に流れる電流経路が形成される。
その後、電力回生ブレーキを働かせると、誘導電動機10から発生された交流電圧がインバータ11により直流電圧に変換される。制御部15は、インバータ11からの回生電力を架線1に戻して他の電車の加速等に利用するために、図4に示すように、電圧確保部20のスイッチング素子Q22及びQ23と第1の蓄電部30のスイッチング素子Q32及びQ33と第2の蓄電部40のスイッチング素子Q42及びQ43とを点弧(オン)する。これにより、矢印で示すように、電圧確保部20では回生電流Iinv-rの一部がインダクタL21、ダイオードD22、スイッチング素子Q23及びスイッチング素子Q22を介してインバータ11から架線1に流れる電流経路が形成され、第1の蓄電部30では回生電流Iinv-rの一部がインダクタL31、ダイオードD32、スイッチング素子Q33及びスイッチング素子Q32を介してインバータ11から架線1に流れる電流経路が形成され、第2の蓄電部40では回生電流Iinv-rの一部がインダクタL41、ダイオードD42、スイッチング素子Q43及びスイッチング素子Q42を介してインバータ11から架線1に流れる電流経路が形成される。
以上のようにして回生動作が開始されると、図1に示す制御部15は、直流電圧検出器14の出力信号に基づいて、架線電圧Vpの状態を監視する。制御部15は、架線電圧Vpが急上昇し始めたことを検出すると、従来においては架線電圧Vpが1600Vを越えるのを防ぐために行われていたインバータ11における回生電流Iinv-rの絞込みの代わりに、蓄電装置12に回生電力の蓄積動作を行わせるために、以下の制御を行う。
まず、制御部15は、架線電圧Vpの急上昇によりインバータ・フィルタコンデンサ電圧Vfc(インバータ電圧)が急上昇して最大許容電圧1800Vを超えるのを防ぐために、図4において点弧(オン)した電圧確保部20のスイッチング素子Q23と第1の蓄電部30のスイッチング素子Q32及びQ33と第2の蓄電部40のスイッチング素子Q42及びQ43とを消弧(オフ)することにより、インバータ11から架線1への回生電流Iinv-rの電流経路を遮断する。
それと同時に、制御部15は、インバータ11からの回生電力を電圧確保部20の電気二重層キャパシタC21に蓄積してインバータ・フィルタコンデンサ電圧Vfcが最大許容電圧1800Vを超えないようにするために、図5の(a)に示すように、スイッチング素子Q22を点弧(オン)したままとする。これにより、矢印で示すように、回生電流Iinv-rが電圧確保部20のインダクタL21、ダイオードD22、電気二重層キャパシタC21及びスイッチング素子Q22を介して架線1に向けて流れる電流経路が形成される。その結果、回生電流Iinv-rにより電気二重層キャパシタC21が充電されて、回生電力が電気二重層キャパシタC21に蓄積される。
その後、制御部15は、電気二重層キャパシタC21と並列に設けられた直流電圧検出器21の出力信号を監視し、電気二重層キャパシタC21の電圧が200V(規程値)に達する直前に、200Vよりも小さいしきい値に達したら、図5の(b)に示すようにスイッチング素子Q22を消弧(オフ)する。これにより、電圧確保部20の電気二重層キャパシタC21に蓄積された回生電力は、消弧(オフ)されているスイッチング素子Q21及びQ22と逆方向のダイオードD22及びD24とにより放電される経路を絶たれる。その結果、インバータ・フィルタコンデンサ電圧Vfcは、許容最大電圧1800V(=1600V(架線電圧)+200V(規程値))に確保される。
ここで、電気二重層キャパシタC21の静電容量はインバータ・フィルタコンデンサ電圧Vfcを瞬時(例えば、10ms)に許容最大電圧にする値に決められているため、インバータ・フィルタコンデンサ電圧Vfcは瞬時に許容最大電圧1800Vに確保される。その結果、次に示す第1及び第2の蓄電部30、40における電流経路を確保する限りにおいて、インバータ11における回生電流Iinv-rの絞込み動作を行う必要がなくなる。
また、制御部15は、電気二重層キャパシタC21の電圧が200V(規程値)に達する直前に、200Vよりも小さいしきい値に達したら、図6の(a)に示すように第1の蓄電部30のスイッチング素子Q32を点弧(オン)する。これにより、矢印で示すように、回生電流Iinv-rがインダクタL31、ダイオードD32、電気二重層キャパシタC31及びスイッチング素子Q32を介して架線1に向けて流れる電流経路が形成される。このとき、第1の蓄電部30の電気二重層キャパシタC31と第2の蓄電部40の電気二重層キャパシタC41との差電圧はインダクタL31及びL41で分担する。その結果、回生電流Iinv-rにより電気二重層キャパシタC31が充電されて、回生電力が電気二重層キャパシタC31に蓄積される。
その後、制御部15は、電気二重層キャパシタC31と並列に設けられた直流電圧検出器31の出力信号を監視し、電気二重層キャパシタC31の電圧が200V(規程値)に達する直前に、200Vよりも小さいしきい値に達したら、図6の(b)に示すようにスイッチング素子Q32を消弧(オフ)する。これにより、第1の蓄電部30の電気二重層キャパシタC31に蓄積された回生電力は、消弧(オフ)されているスイッチング素子Q31及びQ32とダイオードD32及びD34とにより放電される経路が絶たれ、電気二重層キャパシタC31に蓄積されたままとなる。
また、制御部15は、電気二重層キャパシタC31の電圧が200V(規程値)に達する直前に、200Vよりも小さいしきい値に達したら、図6の(b)に示すように第2の蓄電部40のスイッチング素子Q42を点弧(オン)する。これにより、矢印で示すように、回生電流Iinv-rがインダクタL41、ダイオードD42、電気二重層キャパシタC41及びスイッチング素子Q42を介して架線1に向けて流れる電流経路が形成される。その結果、回生電流Iinv-rにより電気二重層キャパシタC41が充電されて、回生電力が電気二重層キャパシタC41に蓄積される。
その後、制御部15は、電気二重層キャパシタC41と並列に設けられた直流電圧検出器41の出力信号を監視し、電気二重層キャパシタC41の電圧が200V(規程値)に達した場合には、インバータ・フィルタコンデンサ電圧Vfcが許容最大電圧1800Vを超えないように、インバータ11における回生電流Iinv-rの絞込み動作を開始させるか、スイッチング素子Q43を点弧(オン)して回生電力を電気二重層キャパシタC41に蓄積させずに架線1に戻す電流経路を形成する。
次に、本実施形態に係る鉄道車両システムにおける以上述べた回生時の動作後の力行時の動作について、図7及び図8を参照して説明する。
鉄道車両が再び力行すると、制御部15は、図7の(a)に示すように、第2の蓄電部40のスイッチング素子Q41を点弧(オン)する。これにより、矢印で示すように、力行電流Iinv-pがダイオードD44、電気二重層キャパシタC41、スイッチング素子Q41及びダイオードD41を介してインバータ11に向けて流れる電流経路が形成される。その結果、力行電流Iinv-pが電気二重層キャパシタC41を逆極性で充電しつつ通流するため、電気二重層キャパシタC41に蓄積された回生電力によるパワーアシストを行うことができる。
電気二重層キャパシタC41に蓄積された回生電力がすべて放出されると、電気二重層キャパシタC41の電圧は0Vになると共に、力行電流Iinv-pは、図7の(b)に矢印で示すように、電気二重層キャパシタC41ではなくて、電気二重層キャパシタC41に並列に設けられたダイオードD43を介して流れるようになる。
制御部15は、電気二重層キャパシタC41に並列に設けられた直流電圧検出器41の出力信号を監視し、電気二重層キャパシタC41の電圧が0Vに達すると、図8の(a)に示すように、第1の蓄電部30のスイッチング素子Q31を点弧(オン)する。これにより、第1の蓄電部30において、矢印で示すように、力行電流Iinv-pがダイオードD34、電気二重層キャパシタC31、スイッチング素子Q31及びダイオードD31を介してインバータ11に向けて流れる電流経路が形成される。その結果、力行電流Iinv-pは、第1の蓄電部30と第2の蓄電部40とに分流されるが、第1の蓄電部30では電気二重層キャパシタC31を逆極性で充電しつつ通流するため、電気二重層キャパシタC31に蓄積された回生電力によるパワーアシストを行うことができる。
電気二重層キャパシタC31に蓄積された回生電力がすべて放出されると、電気二重層キャパシタC31の電圧は0Vとなると共に、力行電流Iinv-pは、図8の(b)に矢印で示すように、電気二重層キャパシタC31ではなくて、電気二重層キャパシタC31に並列に設けられたダイオードD33を介して流れるようになる。
制御部15は、電気二重層キャパシタC31と並列に設けられた電圧検出器31の出力信号を監視し、電気二重層キャパシタC31の電圧が0Vに達すると、図8の(b)に示すように、電圧確保部20のスイッチング素子Q21を点弧(オン)する。これにより、電圧確保部20において、矢印で示すように、力行電流Iinv-pがダイオードD24、電気二重層キャパシタC21、スイッチング素子Q21及びダイオードD21を介してインバータ11に向けて流れる電流経路が形成される。その結果、力行電流Iinv-pは、電圧確保部20と第1の蓄電部30と第2の蓄電部40とに分流されるが、電圧確保部20では電気二重層キャパシタC21を逆極性で充電しつつ通流するため、電気二重層キャパシタC21に蓄積された回生電力によるパワーアシストを行うことができる。
電気二重層キャパシタC21に蓄積された回生電力がすべて放出されると、電気二重層キャパシタC21の電圧は0Vとなるため、力行電流Iinv-pは、電気二重層キャパシタC21ではなくて、電気二重層キャパシタC21に並列に設けられたダイオードD23を介して流れるようになる。これにより、力行電流Iinv-pは、電圧確保部20、第1の蓄電部30及び第2の蓄電部40に均等に分流されてインバータ11に入力される。力行時の通電時間は回生時の通電時間よりも長いので、このように力行電流Iinv-pを均等に分流させることにより、発熱面からも分散できるという効果が生じる。
なお、力行動作の開始時に電圧確保部20の電気二重層キャパシタC21に回生電力が蓄積されていない場合には、第1及び第2の蓄電部30及び40の電気二重層キャパシタC31及びC41にもパワーアシストに利用できる回生電力は蓄積されていない。そのため、制御部15は、電圧確保部20の直流電圧検出器21の出力信号に基づいて電気二重層キャパシタC21の電圧が0Vであると検出されたときには、図3に示した場合と同様に、架線1からの力行電流Iinv-pを蓄電装置12内で分流してインバータ11に供給するために、電圧確保部20のスイッチング素子Q21と第1の蓄電部30のスイッチング素子Q31と第2の蓄電部40のスイッチング素子Q41とを点弧(オン)する。
以上の説明では、蓄電装置12は2個の蓄電部(第1及び第2の蓄電部30及び40)を有したが、蓄電部の数は1個または3個以上であってもよい。
蓄電装置12の電圧確保部1は、電気二重層キャパシタC21の静電容量が異なることを除いて、第1及び第2の蓄電部30及び40と同様に構成したが、本発明はこれに限定されない。例えば、電圧確保部1を、規程値(例えば、200V)のバッテリと、このバッテリに直列に設けられたスイッチング素子とで構成してもよい。この場合には、通常はこのスイッチング素子をオフしておき、制御部15が回生時に直流電圧検出器14の出力信号に基づいて架線電圧Vpが急上昇し始めたことを検出すると、このスイッチング素子をオンして、インバータ・フィルタコンデンサ電圧Vfcをバッテリにより瞬時に許容最大電圧1800Vにした後に、上述したような第1及び第2の蓄電部30及び40による回生電力の蓄積動作を行わせればよい。
なお、蓄電装置12における電圧確保部20のダイオードD21、第1の蓄電部30のダイオードD31及び第2の蓄電部40のダイオードD41は、必ずしも必要ではないが、力行時に力行電流Iinv-pをインダクタL21、L31及びL41を通して流したときに逆起電力が生じることを防ぐために挿入しておいた方がよい。
本発明は、架線電圧の制限等により架線に戻せない余剰の回生電力を蓄積媒体に蓄積し、力行時に蓄電媒体からのパワーアシストを行うことができる鉄道車両システムに利用することができる。
本発明の一実施形態に係る鉄道車両システムの構成を示す図である。 図1に示す蓄電装置12の構成を示す図である。 架線1からの力行電流Iinv-pを蓄電装置12内で分流してインバータ11に供給する場合の図1に示す鉄道車両システムの動作を説明するための図である。 インバータ11からの回生電力を架線1に戻して他の電車の加速等に利用する場合の図1に示す鉄道車両システムの動作を説明するための図である。 図1に示す鉄道車両システムの回生時における蓄電動作を説明するための図である。 図1に示す鉄道車両システムの回生時における蓄電動作を説明するための図である。 図1に示す鉄道車両システムの力行時における放電動作を説明するための図である。 図1に示す鉄道車両システムの力行時における放電動作を説明するための図である。
符号の説明
1 架線
2 レール
10 誘導電動機
11 インバータ
12 蓄電装置
13 インダクタ
14、21、31、41 直流電圧検出器
15 制御部
16 パンタグラフ
17 車輪
20 電圧確保部
30 第1の蓄電部
40 第2の蓄電部
C1 フィルタコンデンサ
D1〜D5、D21〜D24、D31〜D34、D41〜D44 ダイオード
L13、L21、L31、L41 インダクタ
Q1〜Q6、Q21〜Q23、Q31〜Q33、Q41〜Q43 スイッチング素子

Claims (7)

  1. 力行時に交流電圧が供給されて鉄道車両を駆動すると共に、回生時に前記鉄道車両にブレーキ力を発生させて交流起電力を生じる電動機と、
    力行時に供給される直流電圧を交流電圧に変換して前記電動機に供給すると共に、回生時に前記電動機において生じた交流起電力に基づいて直流電圧を供給するインバータと、
    該インバータと架線との間に直列に設置され、回生時に前記インバータから供給される回生電力を蓄積して、蓄積された回生電力を力行時に前記インバータに供給する蓄電装置であって、回生時に前記インバータと架線との間に所定の電圧を確保する電圧確保部と、該電圧確保部と並列に設けられて回生電力を蓄積する蓄電部とを有する前記蓄電装置と、
    を具備する鉄道車両システム。
  2. 架線電圧を検出する直流電圧検出器と、
    回生時に前記直流電圧検出器の出力信号に基づいて架線電圧が急上昇し始めたことを検出すると前記電圧確保部を動作させ、前記電圧確保部により所定の電圧が確保されると前記蓄電部を動作させる制御部と、
    をさらに具備する請求項1記載の鉄道車両システム。
  3. 前記制御部が、力行時には、前記蓄電部に蓄積された回生電力を放出させた後に、前記電圧確保部の動作を停止させる、請求項1又は2記載の鉄道車両システム。
  4. 前記電圧確保部と前記蓄電部とがそれぞれ、
    前記インバータと架線との間に直列に接続されたインダクタと、第1のスイッチング素子と、蓄電素子及び第2のスイッチング素子と、
    前記インバータから架線に向く方向が順方向となるように前記第1のスイッチング素子と並列に接続された第1のダイオードと、
    前記第1のダイオードと逆方向となるように前記蓄電素子及び前記第2のスイッチング素子とそれぞれ並列に接続された第2及び第3のダイオードと、
    前記蓄電素子及び前記第2のダイオードと並列に接続された第3のスイッチング素子と、
    前記蓄電素子の直流電圧を検出する直流電圧検出器と、
    を有する、請求項1〜3のいずれか1項記載の鉄道車両システム。
  5. 前記電圧確保部と前記蓄電部とがそれぞれ、前記第1のダイオードと逆方向となるように前記インダクタと並列に接続された第4のダイオードを更に有する、請求項1〜4のいずれか1項記載の鉄道車両システム。
  6. 前記電圧確保部の前記蓄電素子の静電容量が、前記蓄電部の前記蓄電素子の静電容量よりも小さい、請求項1〜5のいずれか1項記載の鉄道車両システム。
  7. 前記蓄電素子が電気二重層キャパシタである、請求項1〜6のいずれか1項記載の鉄道車両システム。
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