JP2006093358A - 窒化物半導体を用いた発光ダイオード - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、p側電極の材料として、可視(緑色)〜近紫外波長領域の光に対する反射性の良好な金属を使用する、発光効率の改善された窒化物LEDを提供することである。
【解決手段】本発明の窒化物LEDは、p型窒化物半導体層の表面に、n型窒化物半導体からなる厚さ15nm以下のp側コンタクト層が形成され、その上に、Alからなる反射層で該p側コンタクト層と接するp側電極が設けられるという、特徴的な構成を有する。このように形成されたp側電極は、窒化物LEDのp側電極として実用可能な程度に低い接触抵抗を示すうえに、Alが可視〜近紫外波長において高い反射率を有していることから(例えば、波長400nmの光に対して、Alからなる理想的なミラーの反射率は90%を超える)、活性層で生じる光を効率的に反射して、窒化物LEDの発光効率を改善する効果を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、窒化物半導体を用いた発光ダイオード(以下、窒化物LEDという。)に関し、とりわけ、窒化物LEDにおいて、p型窒化物半導体層に正孔を注入するための電極と、該電極が形成される窒化物半導体層とに関する。
窒化物LEDは、その半導体発光素子構造の主要部分に窒化物半導体を用いたLEDであり、p型窒化物半導体とn型窒化物半導体とが接合され、該接合部またはその近傍で電子と正孔の再結合による発光が生じるように構成される。窒化物LEDは、発光領域に用いられる窒化物半導体の組成を選択することによって、可視(緑色)〜近紫外領域の光を発生させることが可能である。
窒化物半導体は、一般式AlInGa1−a−bN(0≦a≦1、0≦b≦1、0≦
a+b≦1)で表される化合物半導体であって、例えば、二元系のGaN、AlN、InN、三元系のAlGaN、InGaN、InAlN、四元系のAlInGaNなど、任意の組成のものが例示される。ここで、3族元素の一部を、B(ホウ素)、Tl(タリウム)等で置換したものや、N(窒素)の一部をP(リン)、As(ヒ素)、Sb(アンチモン)、Bi(ビスマス)等で置換したものも、窒化物半導体に含まれる。
窒化物半導体は、欠陥として含まれる窒素空孔から電子が供給されるために、アンドープでもn型半導体となるが、更に、Si(ケイ素)、Ge(ゲルマニウム)、Se(セレン)、Te(テルル)、C(炭素)等の元素をドープすることによってn型導電性が向上する。すなわち、これらの元素は窒化物半導体に対してn型不純物として働く。
また、窒化物半導体は、Mg(マグネシウム)、Zn(亜鉛)、Be(ベリリウム)、Ca(カルシウム)、Sr(ストロンチウム)、Ba(バリウム)等の元素をドープすることにより、p型半導体とすることができる。すなわち、これらの元素は窒化物半導体に対してp型不純物として働く。
窒化物LEDの典型的な構造として、図7に示すように、結晶成長用の基板1の上に、MOVPE法(有機金属化合物気相成長法)等の気相成長法によって成長された窒化物半導体結晶からなるn型コンタクト層2、n型クラッド層3、活性層4、p型クラッド層5、p型コンタクト層6を含む積層体が形成され、n型コンタクト層2にn側電極P1、p型コンタクト層6にp側電極P2が形成された、ダブルヘテロpn接合型のLED構造が例示される(特許文献1)。ここで、n型コンタクト層2とn型クラッド層3はn型窒化物半導体で形成され、p型クラッド層5とp型コンタクト層6はp型窒化物半導体で形成される。活性層はn型窒化物半導体および/またはp型窒化物半導体で形成される。n側電極P1は、n型窒化物半導体とオーミック接触する金属で形成され、p側電極P2は、p型窒化物半導体とオーミック接触する金属で形成される。
図7に示すダブルへテロ構造のLEDにおいては、活性層4を挟むように設けられたn型クラッド層3とp型クラッド層5を通して、それぞれ電子と正孔が活性層4に供給され、活性層4において電子と正孔との再結合による発光が生じる。発光波長は、活性層4を形成する窒化物半導体のバンドギャップにより定まる。n型クラッド層3およびp型クラッド層5は、電子と正孔とが活性層に閉じ込められるように、活性層を形成する窒化物半導体よりもバンドギャップの大きい窒化物半導体で形成される。このようなダブルヘテロ構造のLEDにおいて、活性層4を単一量子井戸(SQW)構造や多重量子井戸(MQW)構造とすると、上記発光再結合の効率が更に向上し、発光効率がより一層高くなる。
発光に必要な正孔をp型クラッド層5に注入するためのp側電極P2は、p型クラッド層5に形成してもよいが、p型クラッド層5よりもp型不純物を高濃度にドープしたp型コンタクト層6に形成することが、より好ましい。その理由は、p型窒化物半導体においては、導電性が最も良好となるp型不純物濃度と、電極との接触抵抗が最も低くなるp型不純物濃度が異なり、後者の方が前者よりも高濃度であることから、p型クラッド層5にはその導電性が最も良好となる濃度にp型不純物をドープし、p型コンタクト層6にはp側電極P2との接触抵抗が最も低くなる濃度にp型不純物をドープすることにより、LEDの動作電圧である順方向電圧を最も低くすることができるからである(特許文献2)。
従来の窒化物LEDでは、p側電極P2とp型コンタクト層6との接触抵抗を低く抑え、p型電極P2からp型コンタクト層6に正孔が効率的に注入されるようにするためには、p型窒化物半導体と良好なオーミック接触を形成する金属でp側電極P2を形成することが必須と考えられている。そのような金属としては、Ni(ニッケル)、Rh(ロジウム)、Pd(パラジウム)等が知られており、p側電極P2は、少なくともp型コンタクト層6と接する部分がこれらの金属で形成されている。
窒化物LEDにおいては、p型窒化物半導体の導電性が十分に高くないという理由から、p側電極P2から注入されるキャリア(正孔)はp型窒化物半導体層の面内方向(厚さ方向と直交する方向)には殆ど拡がらない。そのために、p型コンタクト層6のほぼ全面にp側電極P2を形成しないと、活性層4を全体的に発光させることができない。従って、活性層4で生じた光を素子外部に取り出すには、p側電極P2を透光性電極として、そのp側電極P2側から光を取り出すか、あるいは、基板1として透明な材料からなるものを用い、基板1側から光を取り出すことになる。
p側電極P2を透光性電極とする場合、大きく分けて、金属膜を薄く形成して電極膜自体を透明にした透明電極を用いる方法と、金属光沢が生じる厚さに形成された反射性の金属電極膜が開口部(電極膜が形成されず、下地となるコンタクト層が露出した部分)を有するパターンに形成された開口電極を用いる方法があるが、このうち透明電極は電極の光吸収が比較的大きいため、透明電極を用いたLEDでは良好な発光効率が得られないという問題がある(非特許文献1)。
一方、開口電極を用いた場合であるが、前述のようにp型窒化物半導体層の面内方向には電流が殆ど拡がらないことから、活性層4のうち発光するのは実質的に電極部(開口電極において電極膜が存在する部分)の下方に位置する領域のみとなり、開口部の下方では発光がほとんど生じない。しかし、電極膜下方の活性層4で発生する光の一部は直接開口部から素子外部に出射され、残りの部分も、素子内部に存在する屈折率界面や、素子内外を隔てる屈折率界面、電極膜などで、繰り返し反射されるうちに開口部に到達し得る。そのため、開口電極はLEDの発光効率を向上させるうえで好ましい電極となる。
特開平6−268259号公報 特開平8−97471号公報 日経エレクトロニクス、no.882、143頁〜151頁、2004年9月13日発行(日経BP社)
開口電極は、活性層で生じた光が電極膜で反射される際に受ける損失を小さくするために、反射性の良好な金属で形成することが望ましい。ところが、従来の窒化物LEDにおいてp側電極P2の材料とされるNi、Rh、Pd等の金属は、窒化物LEDの典型的な発光波長である可視(緑色)〜近紫外波長において、十分に高い反射性を有していないという問題がある。例えば波長400nmの光に対し、これらの金属からなるミラーの反射率は、最も反射性に優れたRhでも80%未満であり、p型窒化物半導体とのオーミック接触性が最も良好とされるNiでは、約50%という低い値である。
同様の問題は、活性層4で発生する光を基板1側から素子外部に取り出す構成を採用する場合も生じる。この構成では、光がp側電極P2側から素子外部に漏れないように、p側電極P2を反射性の金属膜で形成するためである。
従って、本発明の課題は、p側電極の材料として、可視(緑色)〜近紫外波長領域の光に対する反射性の良好な金属を使用する、発光効率の改善された窒化物LEDを提供することである。
本発明者等は、p側電極を形成する窒化物半導体層に工夫を行うことによって、窒化物LEDのp側電極にAlを用い得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、次の特徴を有する。
(1)n型窒化物半導体層と、窒化物半導体からなる活性層と、p型窒化物半導体層と、n型窒化物半導体からなる厚さ15nm以下のp側コンタクト層とが、この順に積層された積層体と、上記p側コンタクト層に形成され、p側コンタクト層に接する部分にAlからなる反射層を含むp側電極とを有し、上記p側コンタクト層は上記p型窒化物半導体層に接して形成された、発光ダイオード。
(2)上記p側電極が上記反射層のみからなる、上記(1)に記載の発光ダイオード。
(3)上記p側電極が、上記反射層と、Auからなる表面層と、上記反射層と上記表面層との間に形成され、Auよりも融点の高い金属からなる層を含むバリア層とからなる、上記(1)に記載の発光ダイオード。
(4)上記反射層の厚さが70nm以下である上記(3)に記載の発光ダイオード。
(5)上記反射層が、Ti、Nd、Si、Cuから選ばれる1以上の金属を含むAl合金からなる、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の発光ダイオード。
(6)上記p側電極が、上記p側コンタクト層のほぼ全面に形成された、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の発光ダイオード。
(7)上記p側電極が開口電極である、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の発光ダイオード。
(8)上記開口電極の開口部の面積比が50%〜80%であり、かつ、発光波長が紫色〜近紫外領域の波長である、上記(7)に記載の発光ダイオード。
(9)上記開口電極は、該開口電極の任意の20μm四方の領域を見たときに、該領域内に電極部と開口部とが少なくとも含まれるパターンを有する、上記(7)または(8)のいずれかに記載の発光ダイオード。
(10)上記開口電極の上に透明導電膜が積層された、上記(7)〜(9)のいずれかに記載の発光ダイオード。
(11)上記反射層が、反射層部と無反射層部とからなるパターンに形成された、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の発光ダイオード。
(12)上記無反射層部にAgからなる反射膜が形成された、上記(11)に記載の発光ダイオード。
(13)上記積層体が、窒化物半導体と異なる屈折率を有する材料からなり、表面に凹凸が形成された基板の上に形成された、上記(1)〜(12)のいずれかに記載の発光ダイオード。
(14)上記積層体が、導電性の基板に対して上記n型窒化物半導体の側で接合された、上記(1)〜(10)のいずれかに記載の発光ダイオード。
(15)上記積層体が、導電性の基板に対して上記p側コンタクト層の側で接合された、上記(1)〜(6)、(11)、(12)のいずれかに記載の発光ダイオード。
(16)上記p側コンタクト層が、上記p型窒化物半導体層上に部分的に形成された、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の発光ダイオード。
(17)上記p側コンタクト層の電子濃度が1×1018cm−3以上である、上記(1)〜(16)のいずれかに記載の発光ダイオード。
(18)上記p側コンタクト層にn型不純物がドープされた、上記(17)に記載の発光ダイオード。
(19)上記p側コンタクト層がInGa1−xN(0≦x≦1)からなる、上記(1)〜(18)のいずれかに記載の発光ダイオード。
(20)上記p側コンタクト層が、上記活性層で発生される光のエネルギーよりも大きなバンドギャップを有するn型窒化物半導体からなる、上記(1)〜(19)のいずれかに記載の発光ダイオード。
(21)上記p型窒化物半導体層には、Mgが濃度1×1018cm−3〜1×1020cm−3の範囲でドープされた、上記(1)〜(20)のいずれかに記載の発光ダイオード。
(22)上記p型窒化物半導体層は、不純物濃度および/または窒化物半導体組成が厚さ方向に一様でない、上記(1)〜(21)のいずれかに記載の発光ダイオード。
(23)上記p型窒化物半導体層はMgが濃度5×1019cm−3以下にドープされた部分を含み、かつ、発光波長が紫色〜近紫外領域の波長である、上記(21)または(22)に記載の発光ダイオード。
(24)発光波長が420nm以下である、上記(8)または(23)に記載の発光ダイオード。
(25)上記積層体は上記n型窒化物半導体層から順に成長された積層体であり、上記活性層と上記p側コンタクト層の間に形成された窒化物半導体層の厚さと、上記p側コンタクト層の厚さとの和が150nm以下である、上記(1)〜(24)のいずれかに記載の発光ダイオード。
本発明の窒化物LEDは、p型窒化物半導体層の表面に、n型窒化物半導体からなる厚さ15nm以下のp側コンタクト層が形成され、その上に、Alからなる反射層で該p側コンタクト層と接するp側電極が設けられるという、特徴的な構成を有する。このように形成されたp側電極は、窒化物LEDのp側電極として実用可能な程度に低い接触抵抗を示すうえに、Alが可視〜近紫外波長において高い反射率を有していることから(例えば、波長400nmの光に対して、Alからなる理想的なミラーの反射率は90%を超える)、活性層で生じる光を効率的に反射して、窒化物LEDの発光効率を改善する効果を有する。
本発明の窒化物LEDは、n型窒化物半導体層中を拡散する電子と、p型窒化物半導体層中を拡散する正孔とが、活性層にて再結合することにより発光する、という発光機構を有するが、p型窒化物半導体層に正孔を注入するための電極であるp側電極が、p型窒化物半導体層上に形成されるのではなく、p型窒化物半導体層に接して形成された、n型窒化物半導体からなる厚さ15nm以下のp側コンタクト層の上に形成される。そして、このp側電極は、p側コンタクト層と接する部分に、Alからなる反射層を含む。
このようなp側電極が、窒化物LEDのp側電極として実用可能な程度に低い接触抵抗を示す詳細な理由は明らかではないが、伝導型の異なるp側コンタクト層とp型窒化物半導体層との接合部には接合障壁が形成されると考えられるにもかかわらず、接触抵抗の大きな増加が生じないことから、p側コンタクト層が薄いために、キャリアがトンネリングによりこの障壁を通過することが推定される。
以下、本発明の好ましい実施態様を図を用いて具体的に説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態に係る窒化物LEDの断面構造を示す模式図である。このLED10は、サファイア基板11を有しており、そのサファイア基板11上にGaNバッファ層(図示せず)、SiドープGaNからなる厚さ約2μmのn型コンタクト層12、SiドープAlGaNからなる厚さ約2μmのn型クラッド層13、厚さ6nmのGaN障壁層と厚さ2nmのInGaN井戸層とが交互に10層ずつ積層された多重量子井戸構造の活性層14、MgドープAlGaNからなる厚さ100nmのp型クラッド層15、SiドープGaNからなる厚さ10nmのp側コンタクト層16が、順に成長されている。p側コンタクト層16側からのエッチングによって、n型クラッド層13から上の層が一部除去され、露出されたn型コンタクト層12の表面にn側電極P11としてAl/Ti積層電極が形成されている。p側コンタクト層16の表面には、p側電極P12として、厚さ50nmのAl層の上に厚さ50nmのPd層と厚さ100nmのAu層が順に積層されたAl/Pd/Au積層電極が、p側コンタクト層16の表面をほぼ全面的に覆うように形成されている。このp側電極P12は、上面から見るとp側コンタクト層16が露出した開口部を有するパターンに形成された、開口電極である。なお、ワイヤボンディング用のパッド電極の図示は省略している。
サファイア基板11の表面上への窒化物半導体層の成長は、MOVPE法、MBE法(分子ビームエピタキシー法)、HVPE法(ハイドライド気相成長法)等、窒化物半導体の公知の気相成長法を適宜用いて行うことができる。
n型窒化物半導体にドープするn型不純物は、導電性の制御が容易なSiが最も好ましく、p型窒化物半導体にドープするp型不純物は、正孔の生成効率(活性化率)が最も高いMgが最も好ましいが、これらに限定されるものではなく、従来公知のn型不純物、p型不純物を適宜用いてよい。p型窒化物半導体をMOVPE法やHVPE法により形成する場合には、窒化物半導体層の成長が完了した後の降温過程で、水素やアンモニアの供給を停止したり、結晶成長工程の後、不活性ガス雰囲気中で熱処理や電子線照射処理を行うと、p型不純物の活性化が促進され、好ましい。
窒化物半導体層を成長するための基板は、サファイア基板に限定されるものではなく、SiC基板、GaN基板、AlN基板、Si基板、スピネル基板、ZnO基板、GaAs基板、NGO基板等、窒化物半導体結晶のエピタキシャル成長に使用可能な従来公知の基板を適宜用いることができる。サファイア基板、AlN基板、スピネル基板、NGO基板等の絶縁性基板を用いる場合には、LED10のように、n型コンタクト層12を露出させてn側電極P11を形成する必要がある(導電性を付与していないSiC基板、GaN基板、Si基板、ZnO基板、GaAs基板を用いる場合も同様である)。
一方、SiC基板、GaN基板、Si基板、ZnO基板、GaAs基板等、半導体材料からなる基板は、n型不純物の添加によってn型伝導性とすることができる。このような導電性の基板を用いる場合は、n型コンタクト層12を省略し、n側電極を基板の裏面(窒化物半導体層を成長する主面の反対側の主面)に形成することができる。
窒化物半導体層が成長されるサファイア基板11の表面には、窒化物半導体結晶の選択横方向成長を発生させるために、窒化物半導体結晶の成長を阻害する材料からなるマスクを部分的に形成したり、凹凸形状を加工してもよい。特に、サファイアのように、窒化物半導体と異なる屈折率を有する材料からなる基板の表面に凹凸が形成され、その凹凸を埋め込んで成長された窒化物半導体層の上に活性層が形成されたLEDは、基板と窒化物半導体との界面で光の回折・散乱が起こり、発光層で生じた光が素子の光取り出し面に対して素子外部に出射され得る角度(全反射臨界角よりも小さい角度)で入射する確率が高くなるために、光取り出し効率が良好となる。この効果は、p側電極の光反射性が良好な本発明の窒化物LEDにおいて、より顕著に現れる。
LED10では、窒化物半導体の結晶品質を向上させるために、サファイア基板11の直上に図示しないGaNバッファ層を形成し、その上にn型コンタクト層12を成長しているが、更に結晶品質向上のために、バッファ層とn型コンタクト層12との間に厚さ2μm〜20μm程度のアンドープGaN層を下地層として成長したり、歪み超格子層や組成傾斜層その他、結晶品質を向上させるための窒化物半導体層を適宜設けることができる。また、マスクを用いたり、基板や窒化物半導体層を加工することによって、結晶中を伝播する転位欠陥の密度を低減する各種の窒化物半導体結晶成長法が公知であるが、そのような結晶成長法も適宜採用することができる。
n型コンタクト層12からp型クラッド層15までの各窒化物半導体層の組成、厚さ、不純物のドーピングの仕方等については、公知の窒化物LEDを参照することができる。また、n型クラッド層13中を拡散する電子と、p型クラッド層15中を拡散する正孔が、活性層14で再結合して発光するという発光機構を妨げるものでない限り、各層の間、または各層の中には、各種の機能を有する窒化物半導体層を適宜追加的に挿入することもできる。
各窒化物半導体層の好ましい態様は、以下に説明するとおりである。
n型コンタクト層12の組成はGaNに限定されるものではないが、n側電極P11との接触抵抗の低下、n型コンタクト層内での電子移動度の向上、上方に成長される活性層14その他の窒化物半導体層の品質向上のために、n型コンタクト層12は高品質の結晶を得やすい2元結晶のGaNで形成することが好ましい。
LED10では、n型コンタクト層12とn型クラッド層13を別個の層として設けているが、これらの層を同じ組成の窒化物半導体で構成してもよいし、更には、不純物のドーピングの仕方も同じとして、連続したひとつの層(n型コンタクト層12とn型クラッド層13とを兼用した層ともいえる)としてもよい。
LED10の発光波長は、発光部である活性層14を形成する窒化物半導体のバンドギャップにより定まるので、目的とする発光波長に合わせて、該窒化物半導体の組成を定めるようにする。量子井戸構造の活性層においては、井戸層の組成をこのように定める。井戸層はIn(インジウム)を含む窒化物半導体で形成すると、発光効率が高くなり、好ましい。活性層14(井戸層および/または障壁層)への、n型不純物および/またはp型不純物のドープは、任意に行い得る。活性層14は、多重量子井戸構造とすることが発光効率の点で最も好ましいが、これに限定されるものではなく、目的に応じて、単一量子井戸構造としてもよいし、量子井戸構造を採用しないことも任意である。
活性層14を挟むn型クラッド層13およびp型クラッド層15を構成する各窒化物半導体の組成は、バンドギャップが活性層14よりも大きくなるように定める。これによって、ダブルヘテロ構造となり、発光効率が高くなる。活性層14が量子井戸構造の場合には、n型クラッド層13とp型クラッド層15のバンドギャップが、少なくとも井戸層のバンドギャップよりも大きくなるようにすればよい。n型クラッド層13とp型クラッド層15のバンドギャップは異なっていてもよく、発光素子の動作電圧をできるだけ低く抑えつつ、活性層14におけるキャリアの再結合効率を高めるためには、p型クラッド層15のバンドギャップをn型クラッド層13のバンドギャップよりも大きくすることが好ましい。
p型クラッド層15の厚さは、活性層14にキャリアを効果的に閉じ込めるためには、10nm以上とすることが好ましく、30nm以上とすることがより好ましい。p型クラッド層15の厚さが200nmを超えると、キャリア閉じ込め効果は大きく変化しなくなる一方、p型クラッド層15の成長時間が長くなることによって活性層14の劣化(InGaNの熱分解やp型クラッド層15から活性層14へのp型不純物の拡散)が引き起こされる傾向があるので、p型クラッド層15の厚さは200nm以下とすることが好ましい。
p型クラッド層15にドープするp型不純物の濃度は、p型クラッド層を形成するp型窒化物半導体の導電性が最良となる範囲に設定することができる。従って、p型不純物がMgの場合には、Mgの濃度を1×1018cm−3〜1×1020cm−3の範囲とすることが好ましく、5×1018cm−3〜5×1019cm−3の範囲とすることがより好ましく、5×1018cm−3〜2×1019cm−3の範囲とすることが更に好ましい。
従来の窒化物LEDにおいては、p側電極との接触抵抗を低くするために、p型不純物を極めて高濃度にドープしたp型コンタクト層が必要であったが、本発明の窒化物LEDは、このようなp型コンタクト層を必要としない。p型クラッド層15にドープするp型不純物の濃度を抑えることができると、ドーピングによる結晶品質の低下が抑制されるために、転位等の欠陥そのものに起因したり、あるいは、欠陥に沿ってp型不純物が拡散することに起因する、耐電圧特性やリーク電流特性の劣化、その他発光効率の低下や特性の不安定化といった問題が軽減される。
ところで、p型不純物として好適に用いられるMgは、窒化物半導体のバンドギャップ中に深い不純物準位を形成するが、ドープされるMgの濃度が高くなるにつれてより深い準位が形成され、Mg濃度が5×1019cm−3を超えると、光子エネルギーの大きな紫色〜近紫外領域の光を発生する窒化物LED(典型的には、発光波長が420nm以下のLED)において、最も深い準位に補足された電子が活性層からの発光を吸収して伝導帯に励起されるようになり、発光効率に与える悪影響が無視できなくなる。この問題は、Mg濃度がより高くなると、より長波長の光を発生するLEDでも発生するようになる。
これに対して、本発明の窒化物LEDにおいては、p型窒化物半導体層へのp型不純物のドーピング量を抑制し得ることから、p型不純物としてMgを用いたときに生じる、このような不純物吸収の問題を軽減することが可能となる。
n型クラッド層13とp型クラッド層15は、一様な構造としてもよいが、不純物濃度および/または窒化物半導体組成を厚さ方向に変化させて、2層以上からなる多層構造としてもよく、また、濃度傾斜領域および/または組成傾斜領域を含むように形成してもよい。
例えば、p型クラッド層15の構成を、活性層14に近い領域はバンドギャップを相対的に大きくして活性層14へのキャリア閉じ込め効果を高くし、p側コンタクト層16に近い領域はバンドギャップが相対的に小さくなるようにして、p型不純物が活性化され易くなるようにしてもよい。p型不純物が活性化され易いと、より少量のp型不純物のドープで多数の正孔が生成されるため、高濃度ドープに伴う問題を抑制しつつ、p型窒化物半導体層の導電性を高くして、素子の動作電圧を低減することが可能となる。また、p型不純物としてMgを用いる場合には、前述の不純物吸収の問題も軽減できる。
p型クラッド層15の他の態様として、活性層14に近い領域ではMgの濃度を相対的に低くして、活性層14で発生される光の吸収を抑制する一方、p側コンタクト層16に近い領域はMg濃度を相対的に高くすることによって導電性を高めるようにしてもよい。
LED10に追加的に形成し得る窒化物半導体層としては、転位の伝播を止めたり、不純物の拡散を防止するための多層膜層(超格子層)、不純物の拡散防止等のために設けられるアンドープ層、格子不整合の緩和の目的で設けられる緩衝層、活性層へのキャリア閉じ込めを促進するために活性層に接して形成されるオーバーフロー防止層、活性層の劣化を防止するために活性層の直上に形成されるキャップ層、等が例示される。これらの層は、n型クラッド層13中を拡散する電子と、p型クラッド層15中を拡散する正孔が、活性層14で再結合して発光するという発光機構を妨げるものでない限り、n型、p型、i型等、任意の伝導型を有する窒化物半導体で形成することができる。ただし、p側コンタクト層16と接する層は、p型伝導性層となるようにする。
p側コンタクト層16を形成する窒化物半導体は、SiドープGaNに限定されるものではなく、n型伝導性であれば、アンドープであってもよいし、n型不純物をドープしたものでもよく、窒化物半導体の組成にも限定はない。前述のように、正孔は、p型クラッド層15とp側コンタクト層16との接合部をキャリアがトンネリングすることにより、p型クラッド層15に注入されると考えられるが、トンネリングが容易となるようにするには、p側コンタクト層の厚さは薄い方が好ましく、電子濃度は高い方が好ましく、バンドギャップは小さい方が好ましい。
従って、p側コンタクト層16の厚さは15nm以下であればよいが、より好ましくは10nm以下であり、更に好ましくは5nm以下である。厚さが1nmより薄いと、膜が島状となって、p型クラッド層15の表面が露出した部分が残ったり、p型クラッド層15からp側コンタクト層16へのp型不純物の拡散の影響が大きく現れて、接触抵抗が大きくなる傾向がある。
p側コンタクト層16の好ましい電子濃度は1×1018cm−3以上であり、3×1018cm−3以上とするとより好ましく、5×1018cm−3以上とすると更に好ましい。結晶品質の良好な窒化物半導体は、アンドープのときの電子濃度が低いため、1×1018cm−3以上の電子濃度を得るためにはn型不純物をドープすることが好ましく、その場合のn型不純物としては、導電性の制御が容易なSiが最も好ましい。電子濃度の上限は特にないが、n型不純物の濃度が過剰となると結晶品質が低下し、電子の移動度が低下するので、導電率が不純物のドープ量に応じた変化を示さなくなる他、p側電極P12との密着性の低下等により接触抵抗が高くなる傾向がある。従って、p側コンタクト層16の好ましい電子濃度は1×1020cm−3以下であり、より好ましくは2×1019cm−3以下である。
p側コンタクト層16を形成するn型窒化物半導体の好ましい組成は、バンドギャップを小さくできるGaN、InGaNまたはInNである。しかし、p側コンタクト層16のバンドギャップを小さくし過ぎると、活性層14で発生される光がp側コンタクト層16で吸収されるようになって発光効率が低下するので、これを避けるためには、p側コンタクト層16を形成するn型窒化物半導体を、活性層14で発生される光のエネルギーよりも大きなバンドギャップを有する組成とすることが好ましい。
p側コンタクト層16の厚さが15nm以下に薄くされることに伴う効果として、活性層14が成長された後の窒化物半導体層の成長時間が短くなるので、活性層14の劣化(InGaNの熱分解や、p型窒化物半導体層から活性層へのp型不純物の拡散)が軽減されることが挙げられる。特に、活性層14の劣化抑制効果を高めるためには、p型クラッド層15とp側コンタクト層16を合わせた厚さを150nm以下とすることが好ましい。
LEDの光取り出し効率を向上させるために、p側コンタクト層16の表面が凹凸状を呈すようにすることもできる。
凹凸のサイズは、LEDの発光波長の4分の1以上とすることが好ましく、例えば、発光波長が空気中で400nmの場合であれば、窒化物半導体の屈折率は2.5前後であるから、凹凸の好ましいサイズ(凸状部分の幅や高さ)は約40nm以上となる。このような凹凸を形成すると、活性層14で発生する光の乱反射が生じることによって光取り出し効率が向上する。
p側コンタクト層16の表面が凹凸状を呈すようにするには、p型クラッド層15を、表面が凹凸状となるように形成し、その上に薄いp側コンタクト層16を形成すればよい。
p型クラッド層15の表面を凹凸状に形成する方法としては、次の方法が例示される。
・p型クラッド層15の少なくとも表面部を、成長面が凹凸状を呈す成長条件を用いて成長する。かかる成長条件は公知であり、定性的には、成長温度が低い程、成長雰囲気中の水素濃度が低い程、窒化物半導体の組成中のAlが多い程、3次元的成長が促進される。また、成長の下地面となる窒化物半導体層表面に対してシラン、テトラエチルシラン等の化合物を作用させて、層状成長を生じ難くする方法も用い得る。
・p型クラッド層15を表面が平坦となるように成長した後、その表面に部分的にエッチングを行う。
・活性層14の表面、または途中まで成長したp型クラッド層15の表面に開口部を有するマスクを形成し、該開口部からの選択成長を行うことによって、結晶を3次元的な形状に成長させる。
このような、窒化物半導体層の表面を凹凸状にする方法については、特開2003−277196号公報、特開2004−200431号公報、特開2004−193619号公報、特開2004−200523号公報等を参照することができる。
光の乱反射効果による光取り出し効率の向上を図る他の方法として、厚さ15nm以下のp側コンタクト層を、エッチングによって、p型窒化物半導体層上に部分的に形成する方法もある。
この方法では、p型窒化物半導体層上に、n型窒化物半導体からなるp側コンタクト層の前駆層を55nm以上の厚さに形成した後、マスクを用いた選択的エッチングによって、該前駆層中に厚さを15nm以下とした領域を部分的に形成し、その後、少なくとも該領域上に、Alからなる反射層を含むp側電極を形成する。これによって、エッチングにより厚さ15nm以下にされた領域がp側コンタクト層として働く。該領域とその他の領域との間には、40nm以上の段差がエッチングで形成されるので、光の乱反射効果が発生する。
この態様では、厚さ15nm以下の領域を前記開口電極の電極部のパターンに形成し、該領域のみにp側電極を形成してもよい。この場合、エッチングに用いたマスクを、引き続き、電極部のパターンをリフトオフにより形成するためのマスクとして用いることができる。
p側電極P12は、3層構造の多層膜に限定されるものではなく、Alからなる反射層のみの単層構造としてもよいし、2層構造や、4層以上の多層膜構造としてもよい。Alからなる反射層は、金属光沢が生じるように、厚さを10nm以上とすることが好ましく、20nm以上とすることがより好ましい。反射層の厚さに特に上限はないが、後述のように、Alと窒化物半導体との熱膨張係数差が大きいために、反射層が厚いと変形の問題が著しくなることから、反射層の厚さは100nm以下とすることが好ましく、より好ましくは70nm以下、更に好ましくは50nm以下である。
p側電極P12の形成にあたっては、電極膜を蒸着、スパッタリング、CVD等の方法で形成した後、電極膜とp側コンタクト層16との接触抵抗を低下させるために、300℃〜500℃の熱処理を行うことが好ましい。
活性層14を全体的に発光させるために、p側電極12はp側コンタクト層16のほぼ全面に形成することが好ましい。なぜなら、薄いp側コンタクト層16の内部ではキャリアが面内方向に殆ど拡がらず、かつ、導電性の低いp型クラッド層15内でもキャリアは面内方向に殆ど拡散しないために、活性層14は、実質的に、p側電極P12の直下でしか発光しないからである。
このことから、活性層14で発生する光を、p側電極P12を通して素子外部に取り出す構成を採用する場合には、p側電極P12を開口電極とする。
開口電極のパターンに限定はないが、電極部と開口部がそれぞれ面内にムラなく分布したパターンとすることが好ましい。そのようなパターンとして、図2に示すように、電極部(斜線部)が、(A)〜(C)のような網目状、(D)のような分岐状、(E)のようなミアンダ状、(F)のような渦巻き状に形成されたパターンが例示される。
図2のパターンにおいて、電極部と開口部を入れ換えたパターンを採用することもできる。図2(A)〜(C)のパターンにて電極部と開口部とを入れ換えると、開口部に取り囲まれて孤立した電極部が分散したパターンとなるが、この孤立した電極部に給電するために、開口電極の上に、更に、ITO等からなる透明導電膜を積層することができる。なお、透明導電膜は、開口電極のパターンによらず、開口電極の導電性を補う目的で積層することもできる。
開口電極における、開口部の好ましい面積比(電極部と開口部とを合わせた面積に占める開口部の面積比)は25%〜80%で、このとき、活性層14における発光と、開口部からの光取り出しのバランスが最適となり、発光効率が最も高くなる。
開口電極のパターンは細かい方が、光取り出し効率が高くなる。パターンが細かいと、単位面積に含まれる電極部と開口部との境界線の長さが長くなるが、該境界線近傍の電極部の下方で生じた光は、開口部から素子外に取り出され易いためである。従って、開口電極のパターンは、当該電極の任意の20μm四方の領域を見たときに、該領域内に電極部と開口部とが少なくとも含まれるように形成することが好ましい。
なお、前述のように、活性層のうち電流が流れる領域は、実質的に電極部の直下のみであるため、開口部の面積比が高くなると、電極部直下の活性層における電流密度が高くなる。ここで、発光する窒化物半導体のIn組成比が大きい緑色〜青色LEDでは、電流密度を増加させたときに、比較的低い電流密度において電気−光変換効率が飽和する傾向があるが、In組成の少ない紫色〜近紫外LED(典型的には、発光波長420nm以下のLED)では、電流密度が増加しても電気−光変換効率の飽和が起こり難いため、開口部の面積比を大きくしたときに、電流密度の増大による電気−光変換効率の低下の影響よりも、光取り出し効率の増加の影響がより大きく現れる。従って、開口電極は、特に、発光波長が紫色〜近紫外領域にある窒化物LEDに適しており、かかるLEDにおいては、開口部の好ましい面積比は50%〜80%となる。
LED10において、活性層14で発生する光をサファイア基板側11から素子外部に取り出す構成を採用する場合には、p側電極P12を開口電極としない方がよい。
p側電極P12を多層膜構造とする場合、図3に示すように、Alからなる反射層P123の上に、バリア層P122、Auからなる表面層P121が積層された、3種類の層を含む構造とすることが好ましい。
Auからなる表面層P121は、耐食性に優れるために、電極全体の化学的な保護層となる。また、Alからなる反射層P123の表面には酸化膜が形成されるために、LEDをフリップチップボンディングする場合や、後述する態様においてp側電極P12と支持基板とを接合する場合に用いられるろう材(Au、Au−Sn共晶ハンダ等)との濡れ性が良くないが、Auからなる表面層P121を形成することにより、この問題が改善される。また、p側電極P12上にワイヤボンディング用のパッド電極を形成するときの、p側電極P12とパッド電極との接合性も良好となる。
バリア層P122は、表面層P121を設ける場合に、表面層P121のAuが反射層P123に拡散して合金化し、p側コンタクト層との接触抵抗が上昇したり、反射性が低下することを抑制するための層で、Auよりも高融点の金属が用いられる。バリア層に用いることのできる金属としては、Ti、W、Pd、Nb、Mo(モリブデン)、Pt(白金)、Rh、Ir(イリジウム)、Zr(ジルコニウム)、Hf(ハフニウム)、Ni等の単体または合金が例示される。バリア層P122は上記金属からなる単層膜または多層膜とすることができる。バリア層P122を、Auより高融点の金属からなる層とAu層とを交互に積層した多層膜としてもよく、例えば、Pt層とAu層とを交互に積層した多層膜が好ましいバリア層P122の態様のひとつとして挙げられる。
バリア層P122の好ましい厚さは10nm〜300nmであり、表面層P121の好ましい厚さは、50nm〜2000nmである。
反射層を形成するAlと、窒化物半導体との熱膨張係数差が大きいために、電極の接触抵抗を低下させるための熱処理時等、p側電極P12の形成後に素子の昇温・降温サイクルが行われると、ストレスの発生によって、反射層にボイドやヒロック等の変形が生じる傾向がある。上述のように、p側電極P12はp側コンタクト層16のほぼ全面に設けることが好ましいが、このとき、反射層と窒化物半導体との接触面積が大きくなるので、この変形の問題はより深刻となる。
この問題を抑制するひとつの方法として、反射層を、耐熱性が純Alよりも高められたAl合金で形成することが好ましい。好ましいAl合金としては、Al−Ti合金、Al−Nd合金、Al−Si合金、Al−Cu合金等が例示される。
これらのAl合金膜の形成方法は、従来公知の方法を参照してよく、合金スパッタリングや、各成分金属の単体からなる薄膜を積層した後、熱処理を行う方法が、例示される。例えば、Al−Ti合金膜は、蒸着によってAl膜とTi膜の積層膜を形成した後、400℃以上で熱処理することによって得ることができる。
合金の組成は、Al合金膜の反射率が純Al膜の反射率の90%以上となるように、また、Alの電気特性が大きく変化しない範囲で定めることが望ましい。
また、本発明者等が見出したところによれば、p側電極P12を表面層P121、バリア層P122、反射層P123からなる3層構造とした場合、反射層P123の厚さを70nm以下とすると、電極膜を熱処理したときのヒロックやボイドの発生が極めて効果的に抑制される。従って、p側電極P12をこの3層構造とする場合には、反射層P123の厚さを70nm以下とすることが好ましい。
Alからなる反射層と窒化物半導体との熱膨張係数差に起因するストレスの問題は、p側電極P12を比較的細かいパターンを有する開口電極とした場合には、開口部ではストレスが発生しないことと、電極部で発生したストレスの伝播が開口部で遮断されることによって、軽減される。そこで、p側電極P12を開口電極とする必要がない場合であっても、Alからなる反射層を開口電極のようなパターン、すなわち、p側コンタクト層16上に反射層が存在する反射層部と、反射層が存在しない無反射層部とからなるパターンに形成することで、開口電極の場合と同様に、このストレスの問題を軽減することができる。ここで、p側電極P12を多層膜構造とする場合には、Alからなる反射層P123のみを、反射層部と無反射層部とからなるパターンに形成し、その上のバリア層P122や表面層P121にはパターンを設けなくてもよいし、あるいは、バリア層P122や表面層P121も、反射層P123と同じパターンに形成するようにしてもよい。
反射層部と無反射層部とからなるパターンの形状は、上述の、開口電極のパターンに準じてよいが、無反射層部は電極として働き、かつ高反射性のAl層が存在しない部分となるため、その面積をできる限り小さくすることが好ましい。ただし、無反射層部に、Alよりも更に反射性の良好なAgからなる反射膜を形成してもよく、その場合は、無反射層部の面積を反射層部の面積と同等または同等以上にしてもよい。
好ましいパターンは、反射層部が、面積1000μm2以下の孤立した断片に分割されるパターンである。この場合、各断片が給電され得るように、p側電極P12を多層膜構造として、バリア層および/または表面層が各断片を電気的に接続するようにするか、透明導電膜を積層して、各断片を電気的に接続するようにする。
n側電極P11には、Al/Ti積層電極の他にも、n型窒化物半導体とオーミック接触する公知の電極を適宜採用し得る。Alがn型窒化物半導体とオーミック接触することから、n側電極P11を、p側電極P12と同じ構造とすることもでき、その場合、製造の際にn側電極P11とp側電極P12を同時に形成することができるために工程数が削減できる他、フォトリソグラフィによる電極形状のパターニングに用いるフォトマスクの種類も減らすことができる。
図4は、本発明の第二の実施形態に係る窒化物LEDの断面構造を示す模式図である。このLED20は、導電性の支持基板28を有しており、その支持基板28の上に導電性接着層27、p側コンタクト層26と接する部分にAlからなる反射層を含むp側電極P22、n型窒化物半導体からなる厚さ15nm以下のp側コンタクト層26、p型窒化物半導体からなるp型クラッド層25、窒化物半導体からなる活性層24、n型窒化物半導体からなるn型クラッド層23、n型窒化物半導体からなるn型コンタクト層22が順に積層されている。n型コンタクト層22の表面には、n型窒化物半導体とオーミック接触する金属からなるn側電極P21が形成されている。
LED20は、n側電極P21とp側電極P22とが、活性層24を含む窒化物半導体の積層体を挟んで向かい合う対向電極構造を有している。p側電極P22への給電は、導電性の支持基板28および導電性接着層27を介して行われるが、支持基板28に設けられる電極の図示は省略している。
LED20は、次の工程により製造される。
[窒化物半導体層の成長(工程1)]
図5(a)に示すように、窒化物半導体結晶のエピタキシャル成長に使用可能な成長用基板21の上に、必要に応じてバッファ層(図示せず)を介し、n型コンタクト層22、n型クラッド層23、活性層24、p型クラッド層25、p側コンタクト層26を、順に成長する。ここで、成長用基板21、バッファ層、n型コンタクト層22からp側コンタクト層26までの窒化物半導体層の好ましい態様は、前述の、第一の実施形態の場合と同じである。
[p側電極の形成(工程2)]
図5(b)に示すように、p側コンタクト層26の表面に、p側コンタクト層26と接する部分にAlからなる反射層を含むp側電極P22を形成する。p側電極P22の好ましい態様は、前述の、第一の実施形態の場合と同じであるが、この態様では、開口電極とはしない。
[支持基板の接合(工程3)]
図5(c)に示すように、p側電極P22の上に、導電性接着層27を介して、導電性の支持基板28を接合する。
導電性の支持基板としては、Cu−W基板、Cu−Mo基板、AlSiC基板、Si基板、SiC基板、GaAs基板、GaP基板、InP基板等が例示される。
導電性接着層27の材料は、p側電極P22と支持基板28とを接合できる材料であればよく、In、Au、Au−Sn共晶等のろう材、銀ペースト等の導電性接着剤が例示される。
ろう材を用いる場合には、ろう材と支持基板28との接着性を高めるための金属層(Ti層、Au層等)を支持基板28の表面に形成することができる。また、ろう材の成分が反射層中に拡散し、p側電極P22とp側コンタクト層26との接触抵抗が上昇したり、反射層の反射性が低下することを防ぐために、反射層の上に、反射層および使用するろう材よりも高融点の金属からなる層を積層しておくことが好ましい。
特に、AuやAu−Sn共晶をろう材として用いる場合には、p側電極P22の表面をAu層とすると濡れ性がよくなり、接着性が良好となるので、p側電極P22を、前述の第一の実施形態で説明した、Alからなる反射層と、バリア層と、Auからなる表面層とを積層した3層構造とすることが好ましい。
[成長用基板の除去(工程4)]
図5(d)に示すように、成長用基板21を除去する。除去の方法としては、例えば、次の方法が挙げられる。
(ア)研削および/または研磨によって成長用基板21を摩滅させる。
(イ)エッチングによって成長用基板21を分解または溶解する。
(ウ)窒化物半導体層を成長させるときに、成長用基板21および窒化物半導体とは異なる材料からなる層を、成長用基板21とn型コンタクト層22との間に形成しておき、その層をエッチングにより分解または溶解することにより、成長用基板21とn型コンタクト層22との界面で剥離を生ぜしめる。かかる層は、バッファ層であってもよい。
(エ)レーザ光の照射によって、成長用基板21に接するn型コンタクト層22の表面を分解し、成長用基板21とn型コンタクト層22との界面で剥離を生ぜしめる。
上記(ア)の方法については特開2000−277804号公報等、上記(イ)の方法については特開2003−309289号公報等、上記(ウ)の方法については特開平11−35397号公報等、上記(エ)の方法については、特開2004−87775号公報等を参照することができる。
[n側電極の形成(工程5)]
図5(e)に示すように、上記工程4で露出されたn型コンタクト層22の表面にn側電極P21を形成する。なお、n側電極P21を形成する前に、必要に応じて、研磨やエッチングによりn型コンタクト層22の表面を平坦化したり、該表面に付着または残留する異物の除去を行う。n側電極P21としては、n型窒化物半導体とオーミック接触する公知の電極を適宜採用し得る。
上記工程1において、成長用基板21とn型コンタクト層22との間に、n型コンタクト層22およびその上に成長する層の結晶品質を良くするために、アンドープGaN層や歪超格子層を形成してもよい。その場合には、上記工程3で成長用基板21を除去した後、研削、研磨、エッチング等によってこれらアンドープGaN層や歪超格子層の全部または一部を除去してn型コンタクト層22を露出させたうえで、n側電極P21の形成を行う。
上記工程3において、支持基板28を接合する代わりに、p側電極P22を陰極として電解メッキを行ったり、あるいは、蒸着、無電解メッキ、CVD、スパッタ等の方法を用いて、p側電極P22の表面上に厚さ10μm以上の金属膜を形成し、該金属膜を支持基板28としてもよい。この方法については、特開2004−47704号公報、特開2004−88083号公報等を参照することができる。
上記工程3において、支持基板21の代わりに一時的保持材をp側電極P22に接合し、更に、工程5でn側電極P21をn型コンタクト層22の全面に形成するとともに、そのn型コンタクト層に導電性接着層27を介して導電性の支持基板28を接着し、最後に上記一時的保持材を除去してもよい。この方法により得られるLED30の構造を図6に示す。なお、この態様では、光取り出し方向がp側コンタクト層36側となるので、p側電極P32は開口電極とする。
図4のLED20において、n型窒化物半導体からなるn型コンタクト層22は導電性が比較的高いために、上面形状が方形のチップを例にすると、サイズが300μm〜500μm角程度までであれば、n側電極P21をn型コンタクト層22の表面全体に広げて設ける必要がなく、その面積を小さくして、n型コンタクト層22の表面の一部にのみ設けることができる。そのため、活性層24で発生される光をn型コンタクト層22を通して素子外部に取り出す構成が、光取り出し効率の点で有利な構成となる。このとき、n型コンタクト層22の表面にエッチング等の方法によって光散乱効果を有する凹凸を形成すると、更に光取り出し効率を向上させることができる。
一方、チップのサイズが500μm角を越えると、n型コンタクト層22の中で電流が一様に広がり難くなり、活性層の発光強度に面内ムラが生じる傾向がある。しかし、n型コンタクト層22の導電性を高くしようとして、その厚さを厚くすると、基板の種類や厚さにもよるが、窒化物半導体と基板との熱膨張係数差によってウエハが著しく反るために、前述の方法により製造することが困難となる。従って、500μm角を越える大サイズのチップでのこの問題を解決するには、n側電極P21を開口電極や透明電極としたり、透明導電膜からなる電極とし、n型コンタクト層22の表面に広がるように形成することが好ましい。
[実施例1]
直径2インチのC面サファイア基板をMOVPE装置に装着し、水素雰囲気下で1100℃まで昇温し、表面のサーマルクリーニングを行った。その後、温度を330℃まで下げ、3族原料としてトリメチルガリウム(TMG)およびトリメチルアルミニウム(TMA)、5族原料としてアンモニアを用いて、厚さ20nmのAlGaN低温バッファ層を成長させた。なお、このAlGaN低温バッファ層の成長以降、窒化物半導体層の成長時にはサブフローガスとしてMOVPE装置内に窒素ガスを供給し、3族原料および5族原料のキャリアガスには水素ガスを用いた。
続いて1000℃に昇温し、原料としてTMG、アンモニアを供給し、アンドープGaN層を2μm成長させた後、更にシランを供給し、SiドープGaNからなる厚さ3μmのn型クラッド層(n型コンタクト層を兼用)を成長させた。
続いて、温度を800℃に低下させた後、GaN障壁層と、In0.03Ga0.97N井戸層(発光波長380nm)を各6層交互に積層してなる多重量子井戸構造の活性層を形成した。井戸層成長時のIn原料にはトリメチルインジウムを用いた。
次に、成長温度を1000℃に昇温して、Mg原料としてのビス(エチルシクロペンタジエニル)マグネシウム(EtCpMg)、およびTMG、TMA、アンモニアを供給し、Mg濃度が8×1019cm−3のp型AlGaNからなる第一のp型クラッド層を30nm成長させた。その後、TMAの供給を停止して、Mg濃度が8×1019cm−3のp型GaNからなる第二のp型クラッド層を150nm成長させた。
次に、EtCpMgを停止し、シラン、TMG、アンモニアを供給して、Si濃度が5×1018cm−3のn型GaNからなる厚さ5nmのp側コンタクト層を成長させた。
p側コンタクト層の成長完了後、加熱を停止するとともに、TMG、アンモニアの供給を停止し、窒素雰囲気で室温まで自然放冷した。
このようにして発光波長380nmの近紫外LED構造が形成されたウエハを得た。
次に、このウエハの窒化物半導体層を成長させた側から、Clガスを用いたRIE(リアクティブイオンエッチング)により、p側コンタクト層、第二のp型クラッド層、第一のp型クラッド層、活性層の一部をエッチング除去し、n型クラッド層を露出させた。
次に、p側コンタクト層表面と、RIE法で露出させたn型クラッド層の表面に、電子ビーム蒸着法によって、厚さ20nmのAl層、厚さ50nmのPd層、厚さ100nmのAu層をこの順に積層した3層構造の電極を、同時に形成した。
ここで、p側コンタクト層表面に設けたp側電極は、フォトリソグラフィ技術を用いて図2(A)に示すような格子状パターンに形成した。この格子状パターンは、一辺6μmの正方形の開口部(p側コンタクト層の表面が露出した部分)が、縦横とも間隔2μmで正方行列状に配列したパターン、即ち、直交する2方向について、幅2μmの電極部と、幅6μmの開口部が交互に繰り返される、直交網目状パターンとした。
続いて、p側電極およびn側電極の上に、電子ビーム蒸着法により、厚さ30nmのTi層、厚さ300nmのAu層をこの順に積層した、ワイヤボンディング用のパッド電極を形成した。その後、RTA(ラピッドサーマルアニール)装置を用いて、このウエハに500℃×5分間の熱処理を施した。最後に、サファイア基板の裏面を厚さ90μmとなるまで研磨し、通常のスクライビングおよびブレーキングによって素子分離を行い、350mm角のLEDチップを得た。
上記手順で作製したLEDチップをステム台にダイボンドした後、ワイヤボンディングにより通電可能な状態とし、素子特性を評価したところ、発光中心波長380nm、出力4.0mW(20mA通電時)、順方向電圧3.3V(20mA通電時)であった。
[実施例2]
実施例1において、n型GaNからなるp側コンタクト層の厚さを10nmとする以外、実施例1と同様の方法によりLEDチップを作製し、素子特性を評価した。
評価の結果、発光中心波長380nm、出力4.0mW(20mA通電時)、順方向電圧3.6V(20mA通電時)であった。
[実施例3]
実施例1において、n型GaNからなるp側コンタクト層の厚さを15nmとする以外、実施例1と同様の方法によりLEDチップを作製し、素子特性を評価した。
評価の結果、発光中心波長380nm、出力3.9mW(20mA通電時)、順方向電圧4.0V(20mA通電時)であった。
[比較例1]
実施例1において、n型GaNからなるp側コンタクト層の厚さを20nmとする以外、実施例1と同様の方法によりLEDチップを作製し、素子特性を評価した。
評価の結果、発光中心波長380nm、出力3.7mW(20mA通電時)、順方向電圧5.5V(20mA通電時)であった。
[比較例2]
実施例1において、n型GaNからなる厚さ5nmのp側コンタクト層に代えて、Mg濃度が5×1020cm−3のp型GaNからなる厚さ5nmのp型コンタクト層を形成するとともに、p側電極を厚さ20nmのNi層、厚さ150nmのAu層をこの順に積層した2層構造とする以外、実施例1と同様の方法によりLEDチップを作製し、素子特性を評価した。
評価の結果、発光中心波長380nm、出力3.2mW(20mA通電時)、順方向電圧3.2V(20mA通電時)であった。
比較例2のLEDチップは、順方向電圧が実施例1のLEDチップと同レベルであったが、出力が実施例1のLEDチップと比較して低下した。その理由は、p側電極として用いたNi/Au電極の近紫外波長における光反射性がAl/Pd/Au電極より低いことと、Mg濃度が高いp型コンタクト層の光吸収が大きいためであると考えられる。
[実施例4]
実施例1において、第二のp型クラッド層のMg濃度を1×1019cm−3とする以外は、実施例1と同様の方法によりLEDチップを作製し、素子特性を評価したところ、発光中心波長380nm、出力4.8mW(20mA通電時)、順方向電圧3.3V(20mA通電時)であった。
実施例4のLEDチップは、順方向電圧が実施例1のLEDチップと同じとなり、出力は実施例1のLEDチップよりも向上した。その理由は、第二のp型クラッド層のMg濃度を低くしたことにより、Mgを高濃度にドープすることによって起こるp型窒化物半導体の光吸収が軽減されたためと考えられる。
[比較例3]
実施例4において、n型GaNからなる厚さ5nmのp側コンタクト層に代えて、Mg濃度が5×1020cm−3のp型GaNからなる厚さ5nmのp型コンタクト層を形成するとともに、p側電極を厚さ20nmのNi層、厚さ150nmのAu層をこの順に積層した2層構造とする以外、実施例4と同様の方法によりLEDチップを作製し、素子特性を評価したところ、発光中心波長380nm、出力4.0mW(20mA通電時)、順方向電圧3.6V(20mA通電時)であった。
比較例3のLEDチップは、出力が実施例4のLEDチップよりは低いが、実施例1のLEDチップとは同レベルとなった。実施例4のLEDチップより出力が低くなった理由は、p側電極として用いたNi/Au電極の近紫外波長における光反射性がAl/Pd/Au電極より低いことと、Mg濃度が高いp型コンタクト層の光吸収が大きいためと考えられる。
比較例3のLEDチップの順方向電圧は、実施例1、実施例4や比較例2のLEDチップと比較して高くなった。比較例2のLEDチップと比べて順方向電圧が高い理由について、比較例3のLEDチップは第二のp型クラッド層のMg濃度が低いために、p型コンタクト層から第二のp型クラッド層へのMgの拡散が著しくなり、p型コンタクト層のMg濃度が低下した結果、Ni/Au電極との接触抵抗が増加したことが考えられる。
[実施例5]
実施例1において、p側電極を開口部を有さない電極としたことと、パッド電極を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様の方法でLEDチップを作製した。作製したLEDは、リード電極パターンが形成されたセラミックパッケージ上に、電極を形成した面が下側となるようにフリップチップボンディングした。ボンディング材料にはAu−Sn共晶ハンダを用いた。
特性を評価したところ、発光中心波長380nm、出力6.2mW(20mA通電時)、順方向電圧3.2V(20mA通電時)であった。
[比較例4]
実施例5において、n型GaNからなる厚さ5nmのp側コンタクト層に代えて、Mg濃度が5×1020cm−3のp型GaNからなる厚さ5nmのp型コンタクト層を形成するとともに、p側電極を厚さ20nmのNi層、厚さ150nmのAu層をこの順に積層した2層構造とする以外、実施例5と同様の方法によりLEDチップを作製してフリップチップボンディングし、特性を評価したところ、発光中心波長380nm、出力4.8mW(20mA通電時)、順方向電圧3.2V(20mA通電時)であった。
[実施例6]
実施例1において、活性層に含まれる井戸層の組成を変更し、発光波長が405nmとなるようにしたこと以外、実施例1と同様にしてLEDチップを作製し、素子特性を評価したところ、出力5.2mW(20mA通電時)、順方向電圧3.3V(20mA通電時)であった。
[実施例7]
実施例6において、第二のp型クラッド層のMg濃度を1×1019cm−3とする以外は、実施例6と同様の方法によりLEDチップを作製し、素子特性を評価したところ、、出力5.9mW(20mA通電時)、順方向電圧3.3V(20mA通電時)であった。
実施例6との比較から、発光波長を405nmとした場合においても、第二のp型クラッド層のMg濃度を低くすることによって、出力が向上することが確認された。
本発明による窒化物LEDの構造の一例を示した説明図である。ハッチングは、領域を区別する目的で、適宜施している(他の図も同様である)。 開口電極のパターンを例示した説明図である。 本発明による窒化物LEDにおける、p側電極の断面構造の一例を示した説明図である。 本発明による窒化物LEDの構造の一例を示した説明図である。 図4の構造を有する窒化物LEDの製造工程を示した説明図である。 本発明による窒化物LEDの構造の一例を示した説明図である。 従来の窒化物LEDの構造を示した説明図である。
符号の説明
11 サファイア基板
12 n型コンタクト層
13 n型クラッド層
14 活性層
15 p型クラッド層
16 p側コンタクト層
P11 n側電極
P12 p側電極

Claims (25)

  1. n型窒化物半導体層と、窒化物半導体からなる活性層と、p型窒化物半導体層と、n型窒化物半導体からなる厚さ15nm以下のp側コンタクト層とが、この順に積層された積層体と、
    上記p側コンタクト層に形成され、p側コンタクト層に接する部分にAlからなる反射層を含むp側電極とを有し、
    上記p側コンタクト層は上記p型窒化物半導体層に接して形成された、発光ダイオード。
  2. 上記p側電極が上記反射層のみからなる、請求項1に記載の発光ダイオード。
  3. 上記p側電極が、上記反射層と、Auからなる表面層と、上記反射層と上記表面層との間に形成され、Auよりも融点の高い金属からなる層を含むバリア層とからなる、請求項1に記載の発光ダイオード。
  4. 上記反射層の厚さが70nm以下である請求項3に記載の発光ダイオード。
  5. 上記反射層が、Ti、Nd、Si、Cuから選ばれる1以上の金属を含むAl合金からなる、請求項1〜4のいずれかに記載の発光ダイオード。
  6. 上記p側電極が、上記p側コンタクト層のほぼ全面に形成された、請求項1〜5のいずれかに記載の発光ダイオード。
  7. 上記p側電極が開口電極である、請求項1〜6のいずれかに記載の発光ダイオード。
  8. 上記開口電極の開口部の面積比が50%〜80%であり、かつ、発光波長が紫色〜近紫外領域の波長である、請求項7に記載の発光ダイオード。
  9. 上記開口電極は、該開口電極の任意の20μm四方の領域を見たときに、該領域内に電極部と開口部とが少なくとも含まれるパターンを有する、請求項7または8のいずれかに記載の発光ダイオード。
  10. 上記開口電極の上に透明導電膜が積層された、請求項7〜9のいずれかに記載の発光ダイオード。
  11. 上記反射層が、反射層部と無反射層部とからなるパターンに形成された、請求項1〜6のいずれかに記載の発光ダイオード。
  12. 上記無反射層部にAgからなる反射膜が形成された、請求項11に記載の発光ダイオード。
  13. 上記積層体が、窒化物半導体と異なる屈折率を有する材料からなり、表面に凹凸が形成された基板の上に形成された、請求項1〜12のいずれかに記載の発光ダイオード。
  14. 上記積層体が、導電性の基板に対して上記n型窒化物半導体の側で接合された、請求項1〜10のいずれかに記載の発光ダイオード。
  15. 上記積層体が、導電性の基板に対して上記p側コンタクト層の側で接合された、請求項1〜6、11、12のいずれかに記載の発光ダイオード。
  16. 上記p側コンタクト層が、上記p型窒化物半導体層上に部分的に形成された、請求項1〜5のいずれかに記載の発光ダイオード。
  17. 上記p側コンタクト層の電子濃度が1×1018cm−3以上である、請求項1〜16のいずれかに記載の発光ダイオード。
  18. 上記p側コンタクト層にn型不純物がドープされた、請求項17に記載の発光ダイオード。
  19. 上記p側コンタクト層がInGa1−xN(0≦x≦1)からなる、請求項1〜18のいずれかに記載の発光ダイオード。
  20. 上記p側コンタクト層が、上記活性層で発生される光のエネルギーよりも大きなバンドギャップを有するn型窒化物半導体からなる、請求項1〜19のいずれかに記載の発光ダイオード。
  21. 上記p型窒化物半導体層には、Mgが濃度1×1018cm−3〜1×1020cm−3の範囲でドープされた、請求項1〜20のいずれかに記載の発光ダイオード。
  22. 上記p型窒化物半導体層は、不純物濃度および/または窒化物半導体組成が厚さ方向に一様でない、請求項1〜21のいずれかに記載の発光ダイオード。
  23. 上記p型窒化物半導体層はMgが濃度5×1019cm−3以下にドープされた部分を含み、かつ、発光波長が紫色〜近紫外領域の波長である、請求項21または22に記載の発光ダイオード。
  24. 上記発光波長が420nm以下である、請求項8または23に記載の発光ダイオード。
  25. 上記積層体は上記n型窒化物半導体層から順に成長された積層体であり、上記活性層と上記p側コンタクト層の間に形成された窒化物半導体層の厚さと、上記p側コンタクト層の厚さとの和が150nm以下である、請求項1〜24のいずれかに記載の発光ダイオード。

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