JP2006093004A - プラズマディスプレイパネルの製造装置及び製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 誘電体層上に水分及び有機物等が吸着又は付着することを防止し、更に、吸着又は付着した水分及び有機物は保護膜の成膜前に除去することができ、清浄な状態を保って良質な誘電体保護膜を形成することができるプラズマディスプレイパネルの製造装置及び製造方法を提供する。
【解決手段】 基板1上の誘電体層を焼成する誘電体層焼成室2と、焼成後の基板1をヒータ7により加熱しつつ成膜室5に向けて搬送する加熱搬送室3と、搬入室4と、電子ビーム蒸着法等により基板上の誘電体層上に保護膜を形成する成膜室5と、搬出室6とが、この順に配置され、各室の間はゲートバルブ8,9,10,11により封密的に連結されている。各室にはドライガス供給口12からドライガスが供給され、各室内は、ドライガス雰囲気に保持されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 基板1上の誘電体層を焼成する誘電体層焼成室2と、焼成後の基板1をヒータ7により加熱しつつ成膜室5に向けて搬送する加熱搬送室3と、搬入室4と、電子ビーム蒸着法等により基板上の誘電体層上に保護膜を形成する成膜室5と、搬出室6とが、この順に配置され、各室の間はゲートバルブ8,9,10,11により封密的に連結されている。各室にはドライガス供給口12からドライガスが供給され、各室内は、ドライガス雰囲気に保持されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、プラズマディスプレイパネルの透明誘電体層上における水分及び有機物の吸着防止及び除去を図ったプラズマディスプレイパネルの製造装置及び製造方法に関する。
従来、プラズマディスプレイパネル(PDP)の前面基板は,以下のようにして製造されている。先ず、絶縁基板上に走査電極及び共通電極が形成され、走査電極及び共通電極を覆うように透明誘電体層及びMgOからなる保護膜が形成されて前面基板が製造される(例えば、特許文献1参照)。また、他の絶縁基板上にデータ電極が形成され、このデータ電極上に誘電体層、隔壁及び蛍光体層が形成されて背面基板が製造される。そして、前記背面基板と前記前面基板とを低融点ガラスからなるシールフリットを介して重ね合わせて仮固定し、加熱することにより、前面基板と背面基板とが封着される。次いで、前面基板と背面基板との間に形成される放電空間内を排気し、この放電空間内に放電ガスを充填してPDPが製造される。
従来のプラズマディスプレイパネルの前面基板の製造工程においては、前記誘電体層は、表示電極(走査電極及び共通電極)が形成された前面基板上に、印刷法等により誘電体ガラス成分を含むペーストを塗布し、このペーストを大気中(酸素雰囲気下)で500℃前後の温度で焼成して樹脂成分を除去することにより、形成されている(例えば、特許文献2参照)。その後、オペレーターにより、又は自動搬送装置(コンベア、無人搬送車等)により、前面基板が成膜室に搬送される。この成膜室内で、PDP使用時の放電による誘電体層の損傷を防止するため、酸化マグネシウム(MgO)等の材料からなる保護膜が、蒸着法、イオンプレーティング法又はスパッタ法等により誘電体層上に形成される。
図4は、従来のプラズマディスプレイパネル製造装置を示す図である。先ず、誘電体層焼成室2で誘電体層が焼成された後、前面基板は、一旦大気雰囲気中に搬出され、搬送コンベア21によって搬入室4まで自動で又は手動で搬送される。その後、ゲートバルブ9を開き、前面基板を搬入室4に搬入し、ゲートバルブ9を閉じた後、搬入室4内を真空排気し、更に前面基板をヒータ7により加熱保温し、その後、ゲートバルブ10を介して前面基板を成膜室5内に搬入し、成膜室5内で電子ビーム蒸着法等により、保護膜が誘電体層上に成膜される。成膜後、ゲートバルブ11を介して前面基板が搬出室6に移載され、搬出室6内を大気圧下にした後、基板は後工程に送出される。なお、誘電体層の焼成後、保護膜の成膜工程の状況により、基板は大気中で長時間保管される場合もある。
しかしながら、上述の従来の技術には以下に示す問題点がある。従来の製造方法では、図4に示すように透明誘電体層の形成後、大気中で搬送される過程において、基板上に大気中の水分及び有機物等が吸着する。保護膜形成までの基板保管期間が長ければ長いほど、基板に吸着する有機物量も増加し、ゴミ等の問題も発生する。保護膜は、放電時のイオン衝撃から誘電体層を保護するために設けられ、2次電子放出係数が大きいことから、放電電圧を低下させる作用も有するが、保護膜は放電空間に面していることから、保護膜の下層の誘電体層表面の吸着物は放電特性に大きな影響を与える。よって、透明誘電体層形成から保護膜形成までの過程においては、基板上の有機物等の吸着を極力防止することが好ましく、また、透明誘電体層形成後は可能な限り速やかに保護膜を形成するのがよい。しかし、前述の如く、前面基板が大気中に曝される時間は、後工程の都合等により短く管理することが困難であった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、誘電体層上に水分及び有機物等が吸着又は付着することを防止し、更に、吸着又は付着した水分及び有機物は保護膜の成膜前に除去することができ、清浄な状態を保って良質な誘電体保護膜を形成することができるプラズマディスプレイパネルの製造装置及び製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るプラズマディスプレイパネルの製造装置は、基板上の誘電体層を焼成する焼成室と、前記誘電体層上に誘電体保護膜を形成する成膜室と、前記焼成室から出た基板を加熱した後前記成膜室に送る加熱搬送室と、前記焼成室、前記加熱搬送室及び成膜室を相互間で前記基板が出入り可能に且つ封密的に連結する連結部材と、前記焼成室、前記加熱搬送室及び成膜室の内部にドライガスを導入するドライガス導入装置とを有することを特徴とする。なお、本発明において、ドライガスとは、乾燥空気、乾燥Arガス又は乾燥窒素ガス等をいい、装置の雰囲気よりも湿度が低いガスをいう。
本発明においては、更に、前記加熱搬送室と前記成膜室との間に、前記基板を前記加熱搬送室から前記成膜室に受け渡す成膜室搬入室を設け、前記成膜室の出口に、前記基板を前記成膜室から受け取り外部に送出する成膜室搬出室を設け、更に、前記成膜室、前記成膜室搬入室及び前記成膜室搬出室内を真空排気する真空排気装置を設けることができる。この場合に、前記連結部は、前記加熱搬送室、前記成膜室搬入室、前記成膜室及び前記成膜室搬出室の相互間も、前記基板が出入り可能に且つ封密的に連結し、更に前記ドライガス導入装置は、前記成膜室搬入室及び前記成膜室搬出室内にも前記ドライガスを導入することが好ましい。
また、本発明においては、前記焼成室から出た基板を複数枚一旦格納した後前記加熱搬送室に送る基板格納室を設けることができる。この場合は、この基板格納室に、前記基板を加熱するヒーターが設けられており、前記連結部は、前記焼成室、前記基板格納室及び前記加熱搬送室の相互間も、前記基板が出入り可能に且つ封密的に連結し、前記ドライガス導入装置は、前記基板格納室内にも前記ドライガスを導入し、前記真空排気装置は前記基板格納室内も真空排気することが好ましい。
更に、本発明においては、前記加熱搬送室に、前記誘電体層を100℃以上の温度に加熱するヒーターを設け、前記真空排気装置は前記加熱搬送室内も真空排気することが好ましい。
本発明に係るプラズマディスプレイパネルの製造方法は、基板上の誘電体層を焼成する焼成室と、前記誘電体層上に誘電体保護膜を形成する成膜室と、前記焼成室から出た基板を加熱した後前記成膜室に送る加熱搬送室との相互間を前記基板が出入り可能に且つ封密的に連結した装置を使用し、前記誘電体層の焼成から前記誘電体保護膜の形成までの処理を前記各室内にドライガスを導入してドライガス雰囲気下で行うことを特徴とする。
この場合に、前記加熱搬送室と前記成膜室との間に前記基板を前記加熱搬送室から前記成膜室に受け渡す成膜室搬入室を設け、前記成膜室の出口に前記基板を前記成膜室から受け取り外部に送出する成膜室搬出室を設けると共に、前記成膜室搬入室から前記成膜室に前記基板を移送する際、又は前記成膜室から前記成膜室搬出室に前記基板を移送する際は、前記成膜室搬入室内又は前記成膜室搬出装置内を真空排気するように構成することができる。
また、前記焼成室から出た基板は、基板格納室内で複数枚まとめて一旦格納され、この基板格納室内で前記基板をヒーターにより加熱しつつ保管するようにすることもできる。
更に、前記加熱搬送室にて前記誘電体層を100℃以上の温度に加熱することが好ましい。
本発明においては、焼成室、加熱搬送室及び成膜室を基板が移動する間に、基板上の誘電体層が焼成され、この誘電体層上に保護膜が形成されるが、各室の間(焼成室と加熱搬送室との間、加熱搬送室と成膜室との間)は、連結部材により封密的に且つ基板は出入り可能に連結されており、ドライガス導入装置が、これらの焼成室、加熱搬送室及び成膜室内にドライガスを導入するようになっているので、誘電体層焼成後の基板は、大気中に曝されることなく、ドライガスの雰囲気中で保護膜の成膜が終了する。従って、水分及び有機物の汚染環境に暴露されずに、連続して、誘電体層形成から保護膜形成までの処理を行うことができるので、誘電体層上に水分及び有機物が吸着及び付着することを防止できる。また、誘電体層形成後に水分又は有機物が吸着又は付着しても、加熱搬送室で基板を加熱することにより、吸着物又は付着物を除去することができる。これにより、基板の清浄度を保持したまま、成膜室で良質な保護膜を形成することができる。また、成膜室への基板からの水分等の持ち込みが減少するため、従来よりも成膜室内の雰囲気の安定化が可能であり、成膜プロセスの安定化に寄与する。
なお、加熱搬送室と成膜室との間、成膜室の出口、又は焼成室と加熱搬送室との間に、夫々、成膜室搬入室、成膜室搬出室又は基板格納室が設けられている場合は、これらの各室とそれに連結される加熱搬送室、成膜室又は焼成室との間も、連結部材により封密的に連結され、ドライガス導入装置により各室内にドライガスが供給される。これにより、前述と同様の効果が得られる。
また、基板格納室を設けることにより、誘電体層形成後、基板を大気中に曝さずに保管ができ、スループットを低下させることなく連続して処理が可能となる。更に、加熱搬送室内のヒーター又は基板格納室内のヒーターにより、誘電体層焼成後の基板を十分に加熱し、保温して保管し、成膜室へ搬送することができ、従来のような搬送途中での急熱による基板割れの発生を防止することができる。
本発明によれば、誘電体層の形成後に基板を大気暴露させることなく、連続して保護膜を形成できるため、従来のように保護膜形成までの基板搬送中における水分及び有機物の吸着を防止することができ、基板の清浄度を高久保持したまま、良質な保護膜を形成することができる。また、成膜室への基板からの水分等の持込みが減少するため、従来よりも成膜室内の雰囲気の安定化、ひいてはプロセスの安定化が可能である。また、基板格納室を設けることにより、スループットを低下させることなく連続して処理が可能となる。更に、誘電体層焼成後、加熱搬送室又は基板格納室内で、基板を十分に加熱し、保温しつつ保管した後、成膜室へ搬送することができ、従来のような搬送途中での急熱による基板割れの発生を防止することができる。
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照して具体的に説明する。先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は第1実施形態に係るプラズマディスプレイ製造装置を示す模式的側面断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係るプラズマディスプレイ製造装置においては、基板1上に塗布されたペースト状の誘電体層を焼成して誘電体層を形成する誘電体層焼成室2と、焼成後の基板1をヒータ7により加熱しつつ成膜室5に向けて搬送する加熱搬送室3と、基板1を成膜室5に搬入するために真空雰囲気にするための搬入室4と、電子ビーム蒸着法等により基板上の誘電体層上に保護膜を形成する成膜室5と、成膜室5により保護膜が形成された基板を成膜室5から外部に搬出するための搬出室6とが、この順に配置されている。そして、焼成室2と加熱搬送室3との間、加熱搬送室3と搬入室4との間、搬入室4と成膜室5との間、成膜室5と搬出室6との間は、夫々、ゲートバルブ8,9,10,11により封密的に連結されている。そして、これらのゲートバルブ8,9,10,11を開閉することにより、基板1を各室に出し入れすることができる。即ち、ゲートバルブ8,9,10,11を開くことにより、基板1を上流側の室から、下流側の室に移すことができ、ゲートバルブ8,9,10,11を閉じることにより、各室を独立的に密封することができる。なお、加熱搬送室3のヒータ7は、基板1を100℃以上に加熱する。
そして、焼成室2、加熱搬送室3、搬入室4、成膜室5、及び搬出室6には、いずれもドライガス供給口12が設けられ、更に、ドライガス排出口13が設けられている。ドライエア導入装置(図示せず)から、ドライガス供給口12を介して各室にドライエアが供給され、ドライガス排出口13を介して、ドライエアが外部に排出される。なお、少なくとも、搬入室4,成膜室5及び搬出室6のドライガス排出口13は、真空排気装置にも連結されており、ドライガスの排出と、その室の真空排気とを選択することができるようになっている。また、ドライガスとしては、前述の如く、雰囲気よりも湿度が低いガスを使用すればよく、例えば、ドライエア(乾燥空気)、乾燥Arガス及び乾燥窒素ガス等がある。この場合に、各室に供給するドライガスの種類は、同一であっても又は各室について異なる種類のドライガスを使用してもよい。
そして、ドライガス供給口12及び/又はドライガス排出口13に接続された配管には、流量調節弁(図示せず)が設けられており、各室内へのガス供給流量と、供給ガス圧力とを、調整することができるようになっている。また、前面基板1は、オペレーターがコンベアを手動で操作したり、又は無人搬送車を自動制御することにより、搬送される。
次に、上述の如く構成された第1実施形態に係るプラズマディスプレイパネル製造装置の動作、即ち、プラズマディスプレイパネル製造方法について図1を参照して説明する。先ず、各室にドライエアが供給され、各室内がドライガスの雰囲気下にある状態で、前面基板1上に塗布された誘電体層が、誘電体層焼成室2にて焼成される。なお、成膜室5は同時に真空排気されており、ドライガスの低圧真空状態にある。
そして、誘電体層焼成室2で誘電体層を焼成した後、ゲートバルブ8を開にし、前面基板1を加熱搬送室3に移動させる。そして、ゲートバルブ8を閉じた後、基板1を加熱搬送室3内で、ドライガス雰囲気のもと、ヒーター7により100℃以上の温度に加熱し、保温して、成膜室5の搬入室4まで搬送する。この間、誘電体層上の水分及び有機物が100℃以上の温度に加熱されて除去される。また、基板1は、この加熱搬送室3内で最終的に誘電体保護膜の成膜温度の近傍まで加熱された後、ゲートバルブ9を介して搬入室4に移動する。
搬入室4内で、更に前面基板1をヒーター7により加熱及び保温しつつ、搬入室4の内部を真空排気する。そして、搬入室4が成膜室5と同等の真空度になった後、ゲートバルブ10を開いて、基板1を成膜室5内に搬入する。
成膜室5では公知の電子ビーム蒸着装置が装備されている。ヒーター7により基板を加熱しつつ、蒸発源に電子ビームを照射して保護膜材料を蒸発させ、誘電体層上に所定の膜厚の保護膜を形成する。保護膜の成膜後、基板1は成膜室5から搬出室6に移動する。このとき、予め搬出室6をドライガス雰囲気のもと真空排気しておき、ゲートバルブ11を開いて、基板1を成膜室5から搬出室6に移動させ、ゲートバルブ11を閉じて、搬出室6内を大気圧に調圧する。その後、基板1を搬出室6から外部に搬出する。なお、ゲートバルブ8,9,10,11の開閉は、そのゲートバルブにより仕切られた2つの室の気圧が同一である場合は、基板1が通過する都度、開閉する必要はなく、開のままでもよい。又は、基板1が通過する都度、ゲートバルブ8,9,10,11を開閉するようにしてもよい。
本実施形態によれば、誘電体層焼成室2、加熱搬送室3、搬入室4、成膜室5、搬出室6の各室をゲートバルブ8乃至11を介して封密的に連結し、ドライガス雰囲気下の密閉空間とする。これにより、基板1を有機物汚染環境に曝さずにドライガス雰囲気下で連続して誘電体層形成から保護膜形成までの処理を行うことができる。これにより、本実施形態においては、誘電体層表面の清浄度が高く、成膜室5では良質の保護膜を形成することができる。
なお、本実施形態においては、少なくとも焼成室2は酸素を含むガス雰囲気にする必要があるため、焼成室2においては、例えば空気を乾燥させたドライガスを使用するのが望ましい。一方、加熱搬送室3、搬入室4、成膜室5及び搬出室6については、同様に空気を乾燥させたドライガスか、又は窒素若しくはアルゴン等の乾燥させた不活性ガスを使用してもよい。成膜室5における保護膜の成膜は、上述の電子ビーム蒸着装置による蒸着法以外に、他のイオンプレーティング法又はスパッタ法等により成膜してもよい。
次に、本発明の第2の実施形態について、図2及び図3を参照して説明する。本実施形態に係るプラズマディスプレイパネル製造装置は、第1の実施形態に係るプラズマディスプレイパネル製造装置に対し、基板格納室14、アラーム検出機能18及び制御装置19の構成が追加されている。本実施形態における上記以外の構成は、前述の第1実施形態と同様であり、同一構成物には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
本実施形態においては、焼成室2と、加熱搬送室3との間に、基板格納室14が設けられており、この基板格納室14にもドライガス供給口12及びドライガス排出口13が設けられており、ドライガス導入装置(図示せず)からドライガスが基板格納室14に供給されるようになっている。基板格納室14はゲートバルブ8及び20を介して、夫々焼成室2及び加熱搬送室3に連結されている。この基板格納室14内には、段式ストッカー15が配置されており、基板1を上下の複数の段に格納することができるようになっている。この段式ストッカーは、昇降装置17により昇降駆動される。昇降装置17としては、エアシリンダー、油圧シリンダー又はモータ駆動等を使用することができる。そして、段式ストッカー15の各段には、ヒーター16が設けられており、各段に格納された基板1を加熱し、保温できるようになっている。
加熱搬送室3、搬入室4,成膜室5及び搬出室6には、その装置トラブル等の異常を検出するアラーム装置18が設けられており、アラーム装置18は、これらの加熱搬送室3、搬入室4,成膜室5及び搬出室6に異常が発生した場合に、異常検出信号を制御装置19に送出する。制御装置19は、異常検出信号を入力した場合に、ゲート20を閉にして加熱搬送室3への基板の送出を停止し、焼成室2内で焼成中の全ての基板1を基板格納室14内に移動させ、基板格納室14内に収納する。
次に、上述の如く構成された本実施形態に係るプラズマディスプレイパネル製造装置の動作、即ち、プラズマディスプレイパネルの製造方法について説明する。
誘電体層焼成室2で誘電体層が焼成された基板1は、一旦、基板格納室14に搬入され、この基板格納室14内に格納される。そして、この基板格納室14から、下流側の成膜室5内の成膜処理の進行に合わせて基板1を成膜室5に向けて送り出すことにより、スループットを低下させることなく、連続して焼成及び成膜の処理が可能となる。また、基板格納室14を設けることにより、焼成済みの基板1を成膜までの間、加熱した状態で長時間保管でき、基板への水分及び有機物の吸着を防止しつつ、既に付着している水分及び有機物を十分除去することができる。また、基板格納室14内で基板1を加熱保温しておくことにより、搬送途中での急熱により基板割れが発生する可能性を低減することができ、また、成膜室5内で成膜の際に必要な熱量を低減することができる。
一方、加熱搬送室3、搬入室4,成膜室5及び搬出室6のいずれかで装置トラブル等の異常が発生した場合、アラーム装置18は異常検出信号を制御装置19に送信する。アラーム信号を受信した制御装置19は、ゲートバルブ20を閉めて加熱搬送室3への基板1の送出を停止する。そして、焼成室2内で焼成中の全ての基板1を基板格納室14へ収納する。このようにすることにより、装置トラブルが発生しても、基板1を大気中に保管する必要がなく、基板1を有機物汚染環境から隔離した状態で保管することができる。また装置トラブルが復旧した後、直ちに基板を成膜室5に搬送し、保護膜の形成を再開することができる。
なお、図示はしていないが、本実施形態においては、基板格納室14を真空排気可能に構成し、基板格納室14をヒーターを備えた真空室としてもよい。これにより、基板1は基板格納室14内で真空状態で保管されることになり、保管中の基板1への水分及び有機物等の付着を更に確実に防止することができる。なお、この場合には、焼成室2と基板格納室14との間に、真空排気可能な調圧室(図示せず)を設け、焼成後の基板1を一旦調圧室に搬入し、調圧室内を真空排気した後、真空排気されている基板格納室14に搬入するようにする。
本発明は、プラズマディスプレイパネルの前面基板等の誘電体層の焼成と保護膜の形成とが連続するような製造工程において、良好な保護膜の形成に適用することができる。
1:前面基板
2:誘電体層焼成室
3:加熱搬送室
4:搬入室
5:成膜室
6:搬出室
7:ヒーター
8〜11、20:ゲートバルブ
12:ドライガス供給口
13:ドライガス排出口
14:基板格納室
15:基板格納用段式ストッカー
16:ストッカー内ヒーター
17:垂直移動装置
18:アラーム装置
19:制御装置
21:搬送コンベア
2:誘電体層焼成室
3:加熱搬送室
4:搬入室
5:成膜室
6:搬出室
7:ヒーター
8〜11、20:ゲートバルブ
12:ドライガス供給口
13:ドライガス排出口
14:基板格納室
15:基板格納用段式ストッカー
16:ストッカー内ヒーター
17:垂直移動装置
18:アラーム装置
19:制御装置
21:搬送コンベア
Claims (8)
- 基板上の誘電体層を焼成する焼成室と、前記誘電体層上に誘電体保護膜を形成する成膜室と、前記焼成室から出た基板を加熱した後前記成膜室に送る加熱搬送室と、前記焼成室、前記加熱搬送室及び成膜室を相互間で前記基板が出入り可能に且つ封密的に連結する連結部材と、前記焼成室、前記加熱搬送室及び成膜室の内部にドライガスを導入するドライガス導入装置とを有することを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造装置。
- 前記加熱搬送室と前記成膜室との間に設けられ前記基板を前記加熱搬送室から前記成膜室に受け渡す成膜室搬入室と、前記成膜室の出口に設けられ前記基板を前記成膜室から受け取り外部に送出する成膜室搬出室と、前記成膜室、前記成膜室搬入室及び前記成膜室搬出室内を真空排気する真空排気装置と、を有し、前記連結部は、前記加熱搬送室、前記成膜室搬入室、前記成膜室及び前記成膜室搬出室の相互間も、前記基板が出入り可能に且つ封密的に連結し、更に前記ドライガス導入装置は、前記成膜室搬入室及び前記成膜室搬出室内にも前記ドライガスを導入することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの製造装置。
- 前記焼成室から出た基板を複数枚一旦格納した後前記加熱搬送室に送る基板格納室を有し、この基板格納室には、前記基板を加熱するヒーターが設けられており、前記連結部は、前記焼成室、前記基板格納室及び前記加熱搬送室の相互間も、前記基板が出入り可能に且つ封密的に連結し、前記ドライガス導入装置は、前記基板格納室内にも前記ドライガスを導入し、前記真空排気装置は前記基板格納室内も真空排気することを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマディスプレイパネルの製造装置。
- 前記加熱搬送室には、前記誘電体層を100℃以上の温度に加熱するヒーターが設けられており、前記真空排気装置は前記加熱搬送室内も真空排気することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイパネルの製造装置。
- 基板上の誘電体層を焼成する焼成室と、前記誘電体層上に誘電体保護膜を形成する成膜室と、前記焼成室から出た基板を加熱した後前記成膜室に送る加熱搬送室との相互間を前記基板が出入り可能に且つ封密的に連結した装置を使用し、前記誘電体層の焼成から前記誘電体保護膜の形成までの処理を前記各室内にドライガスを導入してドライガス雰囲気下で行うことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
- 前記加熱搬送室と前記成膜室との間に前記基板を前記加熱搬送室から前記成膜室に受け渡す成膜室搬入室を設け、前記成膜室の出口に前記基板を前記成膜室から受け取り外部に送出する成膜室搬出室を設けると共に、前記成膜室搬入室から前記成膜室に前記基板を移送する際、又は前記成膜室から前記成膜室搬出室に前記基板を移送する際は、前記成膜室搬入室内又は前記成膜室搬出装置内を真空排気することを特徴とする請求項7に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
- 前記焼成室から出た基板は、基板格納室内で複数枚まとめて一旦格納され、この基板格納室内で前記基板をヒーターにより加熱しつつ保管することを特徴とする請求項7又は8に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
- 前記加熱搬送室にて前記誘電体層を100℃以上の温度に加熱することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113658858A (zh) * | 2021-08-17 | 2021-11-16 | 顺芯科技有限公司 | 一种增加蒸镀制程良率的方法 |
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- 2004-09-27 JP JP2004279574A patent/JP2006093004A/ja active Pending
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