JP2006091862A - フォトニック結晶を用いた光機能素子、光学装置、フォトニック結晶の製造方法、及び光合分波装置 - Google Patents

フォトニック結晶を用いた光機能素子、光学装置、フォトニック結晶の製造方法、及び光合分波装置 Download PDF

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剛 青木
Masao Kondo
正雄 近藤
Kazuaki Kurihara
和明 栗原
Makoto Kuwabara
誠 桑原
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Abstract

【課題】 強誘電体材料を用いたフォトニック結晶を有する光機能素子を提供する。
【解決手段】 強誘電体材料からなる第1の層(31)内に、1次元または2次元方向に周期的に分布し、該第1の層とは屈折率の異なる媒質が充填された周期分布領域(32)が含まれてコア層(5)が形成される。この周期構造がフォトニック結晶(33)を構成する。コア層内に電界を印加する電極(3,7)が形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、フォトニック結晶を用いた光機能素子及び光学装置に関する。さらに、本発明は、フォトニック結晶の製造方法に関する。
近年のインターネットの爆発的な普及に伴い、基幹通信網を支える伝送装置のチャネル数は増加の一途をたどっている。現在の光通信の主流となっている波長分割多重(WDM)方式の波長帯域の拡大及び信号波長間隔の短縮化が進んでいる。特に、光通信網のノードとなるクロスコネクト装置に、チャネル数の増加及び信号切換速度の高速化が望まれている。現在使用されているマイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)等のマイクロマシンを利用したミラー型クロスコネクト装置では、この要請に応えることが困難である。この要請に応えるために、導波路偏向型の光クロスコネクト装置の実用化が望まれている。
下記の特許文献1に、フォトニック結晶を用いた光偏向装置が開示されている。この光偏向装置では、フォトニック結晶に入射する光の波長が、フォトニックバンドのバンド端近傍でほんの1%変化すると、屈折角が50°程度も変化する現象を利用している。このような現象は、「スーパープリズム効果」と呼ばれる。
特許文献1の第13カラム第39行に、「SiやGeのような集積回路によく用いられる元素をフォトニック結晶の構成材料として使用するので、フォトニック結晶を用いた光線偏向装置を製造するにあたって既存の半導体製造ラインを利用できる」と記載されている。第8カラム第7行に、電気光学材料を用いたフォトニック結晶に関する記載があるが、その製造方法については説明されていない。
下記の特許文献2の図5及び段落30に、SOI基板の主面側のシリコン層をパターニングして、フォトニック結晶及び光導波路を作製する技術が開示されている。段落23には、光学媒質として、電界の印加によって屈折率が変化する電気光学材料を用いたフォトニック結晶について記載されているが、その製造方法については説明されていない。
近年、フォトニックネットワークのさらなる高速駆動化及び大容量化の要請が高まってきている。この要請に応えるため、光信号が広帯域かつ多重化され、フォトニックネットワークの伝送装置にも、高速駆動化及び多チャネル化が求められている。特に、平面実装を可能にし、微小な導波光制御デバイスについて様々な発明がなされている。
例えば、特許文献3、4及び非特許文献1に、格子状に配置された光導波路の交差点で光路の切り替えを行う光クロスコネクト装置が開示されている。特許文献3に開示された装置においては、光導波路の交差箇所に形成された溝内に注入された屈折率整合液を、熱毛細管力によって移動させることにより、光路の切り替えが行われる。特許文献4に開示された装置においては、屈折率整合液を加熱して泡を発生させることにより、光路の切り替えを行う。
特許文献5、及び非特許文献2に、光アドドロップ機能を有するアレイ導波路格子(AWG(Arrayed Waveguide Grating))型の合分波器が開示されている。
特開2002−350908号公報 特開2003−215646号公報 特開2000−275552号公報 特開2001−242398号公報 特開2002−174740号公報 Bistable optical switching using electrochemically generatedbubbles, Janet L. Jackel et al., Optics Lett. 24, 1470 (1990) Arrayed-waveguide grating for wavelength divisionmulti/demultiplexer with nanometer resolutioin, H. Takahashi et al., ElectronLett. 26, 87 (1990)
小型かつ高速の光導波路型光スイッチを実現するために、光導波路構造を持つフォトニック結晶を有する光偏向素子が望まれる。その実現に際して、大きな電気光学効果を示し、かつ材料が持つ固有の光損失を低下させるために、高い耐電圧性を有し、結晶構造の配向性制御を行うことが可能な材料を選定することが望ましい。一般に、大きな電気光学効果を示す物質として、多元素系のLiNbOや(Pb,La)(Zr,Ti)O等の強誘電体酸化物が知られている。これら酸化物強誘電体は、半導体プロセスで一般的に用いられるパターニング法であるドライエッチングでは、垂直加工が困難であり、またエッチング後の再付着のため、再現性よく微細パターンを形成することが困難である。
本発明の目的は、強誘電体材料を用いたフォトニック結晶を有する光機能素子、及びフォトニック結晶を再現性よく製造することが可能な製造方法を提供することである。本発明の他の目的は、同一基板上にフォトニック結晶と光導波路を形成した光学装置を提供することである。
屈折率整合液の移動や泡の発生を利用した光クロスコネクト装置においては、応答速度の向上を図ることが困難である。また、長期間の信頼性が十分ではない。AWG型合分波器は、小型化を図ることが困難である。
本発明の一観点によると、強誘電体材料からなる第1の層、及び該第1の層内に1次元または2次元方向に周期的に分布し、該第1の層とは屈折率の異なる媒質が充填された周期分布領域を含み、フォトニック結晶を構成するコア層と、前記コア層内に電界を印加する電極とを有する光機能素子が提供される。
本発明の他の観点によると、主表面を画定する支持基板と、前記支持基板の主表面上に形成されたコア層であって、該コア層は、第1の層、及び該第1の層内に1次元または2次元方向に周期的に分布し、該第1の層とは屈折率の異なる媒質が充填された周期分布領域を含み、該第1の層及び該周期分布領域内の媒質の少なくとも一方は強誘電体であり、該第1の層と該周期分布領域とがフォトニック結晶を構成する前記コア層と、前記コア層内に電界を印加する電極と、前記支持基板の主表面上に形成され、前記コア層に、その端面から光を入射させる光導波路とを有する光学装置が提供される。
本発明のさらに他の観点によると、(a)基板の表面上に、1次元または2次元方向に周期的に、かつ島状に分布した複数の凸部を含む第1の鋳型を形成する工程と、(b)前記基板上に、強誘電体材料の前駆体溶液を塗布して前記第1の鋳型の隙間を充填し、乾燥させて、強誘電体材料の前駆体からなる層を形成する工程と、(c)前記第1の鋳型を除去する工程と、(d)前記工程bで形成した前駆体からなる層を焼成して、前記第1の鋳型の凸部に対応する位置に穴を有する強誘電体層を形成する工程とを有するフォトニック結晶の製造方法が提供される。
本発明のさらに他の観点によると、第1の光導波路と、前記第1の光導波路の端部以外の位置に接続された第2の光導波路と、前記第1の光導波路と第2の光導波路との接続箇所に配置されたフォトニック結晶とを有する光学装置が提供される。
本発明のさらに他の観点によると、相互に交差しない複数の光チャネル導波路を含む第1の導波路群と、相互に交差せず、各々が、前記第1の導波路群の複数の光チャネル導波路と交差する複数の光チャネル導波路を含む第2の導波路群と、前記第1の導波路群の光チャネル導波路と前記第2の導波路群の光チャネル導波路との交差箇所の各々に配置されたフォトニック結晶とを有する光合分波装置が提供される。
コア層に電界を印加することにより、強誘電体材料の屈折率を変化させ、フォトニック結晶のフォトニックバンド構造を変化させることができる。
光導波路からフォトニック結晶に光を導入する。フォトニックバンド構造を変化させることにより、光の屈折角を変えることができる。これにより、光スイッチが実現される。
鋳型を用いることにより、ドライエッチング等の工程を経ることなく、強誘電体層に微細な周期パターンを形成することができる。
2本の光導波路の交差箇所にフォトニック結晶を配置することにより、光信号の出力先導波路の切り替えを行うことができる。
図1(A)に、第1の実施例による光学装置の平面図を示し、図1(B)に、図1(A)の一点鎖線B1−B1における断面図を示す。
図1(A)に示すように、支持基板の表面に、入射側導波路領域10、出射側導波路領域20、及び両者の間に配置されたフォトニック結晶領域30が画定されている。入射側導波路領域10に光導波路11が形成されている。出射側導波路領域20には、スラブ導波路が形成されている。フォトニック結晶領域30内にフォトニック結晶33が形成されている。フォトニック結晶33は、強誘電体からなる背景媒質層31、及び背景媒質層31内に、2次元方向に周期的に分布する周期分布領域32を含んで構成される。この周期構造の周期は、光の波長のオーダである。周期分布領域32内に、背景媒質層31とは屈折率の異なる誘電体部材が充填されている。支持基板の表面に垂直な視線で見たとき、導波路11は、フォトニック結晶33の端面に斜めに接続されている。
図1(B)に示すように、単結晶SrTiO(STO)からなる支持基板1の主面上に、厚さ200nmの下部電極2が形成されている。支持基板1の主面は、STOの(001)面である。支持基板1として、単結晶LaAlOやMgO等の酸化物誘電体基板を用いてもよい。下部電極2は、例えば白金(Pt)等の酸化されにくい金属、またはSrRuO(SRO)等の導電性酸化物で形成される。下部電極2の上に、MgOからなる厚さ2μmの下部クラッド層3が形成されている。
下部クラッド層3の上に、厚さ0.5μmのコア層5が形成されている。コア層5の上に、MgOからなる厚さ2μmの上部クラッド層6が形成されている。フォトニック結晶領域30内の上部クラッド層6の上に、厚さ200nmの上部電極7が形成されている。上部電極7は、下部電極2と同じ材料で形成される。
入射側導波路領域10内のコア層5に、強誘電体からなる光導波路11が形成されている。光導波路11の側方には、充填材層12が形成されている。出射側導波路領域20のコア層5は、強誘電体で形成される。下部クラッド層3と上部クラッド層5で挟まれた強誘電体層がスラブ導波路13を構成する。フォトニック結晶領域30内のコア層5は、背景媒質層31と、基板の主面に平行な2次元方向に周期的に配列した周期分布領域32とで構成される。背景媒質層31と、周期分布領域32内の誘電体部材とがフォトニック結晶33を構成する。
光導波路11、スラブ導波路13、及び背景媒質層31を形成する強誘電体材料として、例えば、(Pb0.91La0.09)(Zr0.65Ti0.35)O(PLZT)等の酸化物強誘電体を使用することができる。PLZTは、その(001)面が主面と平行になるように配向している。充填材層12及び周期分布領域32ないに充填されている誘電体部材として、例えばフッ素化ポリイミドを用いることができる。コア層5の有効屈折率は、下部クラッド層3及び上部クラッド層6の屈折率よりも高い。
次に、図2(A)〜図2(D)を参照して、第1の実施例による光学装置の製造方法について説明する。
図2(A)に示すように、主面に(001)面が露出したSTOからなる下地基板1を準備する。下地基板1の主面上にPtからなる厚さ200nmの下部電極2を形成する。下部電極2は、ターゲットとしてPtを用い、スパッタガスとしてArを用いたスパッタリングにより形成することができる。下部電極2を構成するPtは、その(001)面が下地基板1の主面に平行になるように配向する。なお、下部電極2は、SRO等の導電性酸化物で形成してもよい。この場合には、ターゲットとしてSRO焼結体を用い、スパッタガスとしてArとOとを用いる。
下部電極2の上に、MgOからなる厚さ2μmの下部クラッド層3を形成する。下部クラッド層3は、ターゲットとしてMgO焼結体を用い、スパッタガスとしてArとOとを用いたスパッタリングにより形成することができる。
下部クラッド層3の上に、厚さ0.7μmのレジスト鋳型40を形成する。レジスト鋳型40は、電子ビーム露光用のレジスト材料を塗布し、電子ビーム直接描画による露光工程、及び現像工程を経て形成される。フォトニック結晶領域30内においては、レジスト鋳型40は、2次元方向に周期的に、かつ島状に分布する凸部で構成される。この凸部の形状及び位置は、図1(A)に示した周期分布領域32の形状及び位置に対応する。入射側導波路領域10内においては、レジスト鋳型40は、図1(A)に示した充填材層12の形状を有する。出射側導波路領域20内には、レジスト鋳型40は配置されていない。
図2(B)に示すように、下部クラッド層3の上に、PLZT前駆体溶液を塗布し、レジスト鋳型40の隙間を前駆体溶液で充填する。前駆体溶液を乾燥させることにより、PLZT前駆体からなる厚さ0.7μmの層41aが得られる。
図2(C)に示すように、レジスト鋳型40を除去し、PLZT前駆体を焼成することにより、PLZTの単結晶からなる強誘電体層41を得る。強誘電体層41の厚さは0.5μmになる。強誘電体層41は、入射側導波路領域10内においては、図1(B)に示した光導波路11を構成し、出射側導波路領域20内においては、図1(B)に示したスラブ導波路13を構成し、フォトニック結晶領域30内においては、図1(B)に示した背景媒質層31を構成する。背景媒質層31には、図1(A)に示した周期分布領域32に対応する穴が形成されている。光導波路11を形成するPLZTと背景媒質層31を形成するPLZTとは、結晶学的に連続している。
図2(D)に示すように、強誘電体層41の隙間にフッ素化ポリイミド等の誘電体からなる充填材を、ディップ法またはスピンコーティング法等により充填する。余分な部分の充填材を、化学機械研磨(CMP)により取り除く。これにより、フォトニック結晶領域30の周期分布領域32内に誘電体部材が充填され、入射側導波路領域10内に充填材層12が形成される。CMPを行っているため、強誘電体層41、周期分布領域32内の誘電体部材、及び充填材層12の上面の高さが揃い、上面はほぼ平坦になる。強誘電体層41、周期分布領域32内の誘電体部材、及び充填材層12が、コア層5を構成する。
図1(B)に示すように、コア層5の上に、MgOからなる上部クラッド層6、及びPtまたはSROからなる上部電極7を、スパッタリングにより形成する。上部電極7は、フォトニック結晶領域30内にのみ配置される。上部電極7のパターニングは、フォトレジストを用いたリフトオフ法により行われる。
上記第1の実施例では、図1(A)に示したように、周期分布領域32が、三角格子パターンの格子点に相当する位置に配置されているが、その他の周期的パターンを採用することも可能である。例えば、正方格子や六角格子の格子点に相当する位置に周期分布領域32を配置してもよい。また、周期分布領域32を、1次元方向に周期的に配列させてもよい。
周期的な格子パターンのある1つの格子点から、それに最近接の格子点に向かうベクトルを第1ベクトルと呼び、2番目に近い格子点に向かうベクトルを第2ベクトルと呼ぶこととする。三角格子の場合には、1つの格子点について、第1ベクトル及び第2ベクトルが、それぞれ6本存在する。第1ベクトル同士のなす最小角は60°であり、第1ベクトルと第2ベクトルとのなす最小角は30°である。正方格子の場合には、1つの格子点について、第1ベクトル及び第2ベクトルが、それぞれ4本存在する。第1ベクトル同士のなす最小角は90°であり、第1ベクトルと第2ベクトルとのなす最小角は45°である。図1(A)において、光導波路11が、フォトニック結晶33の第1ベクトル及び第2ベクトルのいずれとも直交しないように配置されている。
上記第1の実施例では、フォトニック結晶領域30内のコア層5がフォトニック結晶33を構成する。フォトニック結晶33内のフォトニックバンド構造は、強誘電体からなる背景媒質層31及び周期分布領域32の屈折率、周期分布領域32の大きさ及び配列周期に依存する。下部電極2と上部電極7との間に電圧を印加すると、背景媒質層31の屈折率が変化する。これにより、フォトニックバンド構造が変化する。
フォトニックバンドのバンド端近傍の波長の光が光導波路11を伝搬し、フォトニック結晶33に入射すると、フォトニック結晶33の端面で屈折する。光導波路11が、フォトニック結晶33の第1ベクトル及び第2ベクトルのいずれとも直交しない場合、フォトニックバンド構造が変化すると、屈折角が大きく変化する。下部電極2と上部電極7との間に電圧を印加することにより、フォトニック結晶33内に入射した光の進行方向を変化させることができる。これにより、フォトニック結晶33に入射した光が、出射側のスラブ導波路13に到達する状態と、スラブ導波路13に到達しない状態とを切り替えることができる。これにより、光スイッチが実現される。
上記第1の実施例では、強誘電体材料としてPLZTを用いたが、他の強誘電体材料を用いてもよい。例えば、正方晶系のKHPO(KDP:Potassium Dihydrogen Phosphate)、イルメナイト系のLiNbO、LiTaO、ペロブスカイト系のBaTiO、Pb(Zr,Ti)O(PZT)、(Pb,La)TiO(PLT)、タングステンブロンズ系の(Sr,Ba)Nb(SBN)等を用いることができる。
上記第1の実施例では、(001)面を主面とするSTO基板を用いたが、(111)面や(110)面を主面とする基板を用いてもよい。この場合には、強誘電体層を形成する強誘電体結晶は、その(111)面や(110)面が基板の主面と平行になるように配向する。
また、上記第1の実施例では、ドライエッチング工程を経ることなく、光の波長程度の寸法の微細なパターンが形成された強誘電体層を形成することができる。
上記第1の実施例では、周期分布領域32をフッ素化ポリイミドで形成したが、背景媒質層31を形成する強誘電体材料とは屈折率の異なるその他の誘電体材料または半導体材料で形成してもよい。使用できる低屈折率材料の例として、SiO、MgO等が挙げられ、高屈折率材料の例として、Si、GaAs等が挙げられる。
また、上記第1の実施例では、出射側導波路としてスラブ導波路を採用したが、通常の直線状の導波路を採用してもよい。
また、上記第1の実施例では、フォトニック結晶33の背景媒質層31を強誘電体材料で形成し、周期分布領域32内に、強誘電体よりも屈折率の小さな誘電体材料を充填したしたが、その逆にしてもよい。すなわち、周期分布領域32内に強誘電体材料を充填し、背景媒質層31を、強誘電体とは屈折率の異なる誘電体材料または半導体材料で形成してもよい。
図3に、第2の実施例による光学装置の断面図を示す。第2の実施例による光学装置は、図1(B)に示した第1の実施例による光学装置の下部クラッド層3と上部クラッド層6とを省いた構造を有する。第2の実施例では、下地基板1が下部クラッド層として作用し、コア層5の上方の大気が上部クラッド層として作用する。
次に、図4(A)〜図4(K)を参照して、第3の実施例による光学装置の製造方法について説明する。第3の実施例による光学装置の平面形状は図1(A)に示した第1の実施例による光学装置のそれと同一である。
図4(A)に示すように、(001)面を主面とするSTO下地基板1の主面上に、PtまたはSROからなる下部電極2を形成する。下部電極2の上に、厚さ2μmのレジスト鋳型45を形成する。レジスト鋳型45は、第1の実施例による光学装置の図2(A)に示した製造工程で用いたレジスト鋳型41と同一のパターンを有する。
図4(B)に示すように、レジスト鋳型45の隙間に、STOの前駆体溶液を、ディップ法またはスピンコート法を用いて充填し、乾燥させる。STOの前駆体からなる層46aが形成される。
図4(C)に示すように、レジスト鋳型45を除去し、焼成を行う。STOからなる誘電体層46が形成される。STOは、その(001)面が下地基板1の主面に平行になるように配向している。誘電体層46は、図1(A)の周期分布領域32及び充填材層12に対応する開口46bを有する。
図4(D)に示すように、誘電体層46の開口46b内に充填されたレジスト鋳型47を形成する。レジスト鋳型47の厚さは2.5μmである。すなわち、レジスト鋳型47は、開口46b内に充填されるとともに、誘電体層46の上面よりも上方まで突出する。突出した部分の高さは0.5μmである。レジスト鋳型47は、電子ビーム露光用レジストの塗布、電子ビーム直接描画、及び現像の工程を経て形成される。レジスト塗布後の表面が凹凸を有する場合には、露光前にレジスト膜を研磨して、表面の平坦化を行うことが好ましい。
図4(E)に示すように、PLZT前駆体溶液を塗布して、レジスト鋳型47の隙間に充填し、乾燥させる。PLZTの前駆体からなる層48aが形成される。
図4(F)に示すように、レジスト鋳型47を除去し、焼成を行う。誘電体層46の上に、誘電体層46と同一パターンを有する強誘電体層48が形成される。強誘電体層48を形成するPLZTは、その(001)面が下地基板1の主面に平行になるように配向している。
図4(G)に示すように、誘電体層46及び強誘電体層47の開口内に充填されたレジスト鋳型50を形成する。レジスト鋳型50の厚さは4.5μmである。すなわち、レジスト鋳型50は、開口内に充填されるとともに、強誘電体層48の上面よりも上方まで突出する。突出した部分の高さは2μmである。レジスト鋳型47は、図4(F)に示したレジスト鋳型48と同様の方法で形成される。
図4(H)に示すように、レジスト鋳型50の隙間に、STOの前駆体溶液を、ディップ法またはスピンコート法を用いて充填し、乾燥させる。STOの前駆体からなる層51aが形成される。
図4(I)に示すように、レジスト鋳型50を除去し、焼成を行う。STOからなる誘電体層51が形成される。STOは、その(001)面が下地基板1の主面に平行になるように配向している。誘電体層51は、その下の強誘電体層48及び誘電体層46と同一のパターンを有する。
図4(J)に示すように、下側の誘電体層46から上側の誘電体層48までの3層に形成されている開口内に、フッ素化ポリイミドからなる充填材53を、スピンコート法により充填する。
図4(K)に示すように、誘電体層51の上に、Pt等の上部電極7を形成する。上部電極7は、フォトニック結晶領域30内にのみ配置される。
第3の実施例では、下側の誘電体層46、及びその開口内に充填されている充填材53が、下部クラッド層3を構成する。上側の誘電体層51、及びその開口内に充填されている充填材53が、上部クラッド層6を構成する。強誘電体層48、及びその開口内に充填されている充填材53が、コア層5を構成する。下部クラッド層3及び上部クラッド層6の有効屈折率は、コア層5の有効屈折率よりも小さい。
第3の実施例による光学装置においては、フォトニック結晶の上下に配置された下部クラッド層3及び上部クラッド層6も、フォトニック結晶と同一パターンの周期構造を有する。コア層5内を伝搬する光の一部は、上下のクラッド層3及び6内にも染み出している。クラッド層3及び6を、コア層5と同一パターンの周期構造とすることにより、より理想的なフォトニックバンド構造を得ることができる。
図5に、第4の実施例よる光学装置の断面図を示す。図4(K)に示した第3の実施例では、下部クラッド層3、コア層5、及び上部クラッド層6内の充填材53が、同一の誘電体材料、具体的にはフッ素化ポリイミドで形成されていた。第4の実施例では、コア層5の開口内に充填された充填材53Bが、下部クラッド層3及び上部クラッド層6の開口内に充填された充填材53A及び53Cとは異なり、充填材53Bの屈折率が、充填材53A及び53Cの屈折率より高い。コア層3の充填材53Bは、例えばフッ素化ポリイミドであり、クラッド層3及び6内の充填材53A及び53Cは、例えばシリカである。
第4の実施例による充填材53A〜53Cの充填方法について説明する。第3の実施例による光学装置の製造途中である図4(I)の状態において、下側の誘電体層46の開口内に、スパッタリングによりシリカからなる充填材53Aを充填する。充填材53Aの厚さは、誘電体層46の厚さと同一である。上側の誘電体層51の上面に付着したシリカ層をCMPにより除去する。
強誘電体層48の開口内に、フッ素化ポリイミドからなる充填材53Bを、スピンコート法により充填する。充填材53Bの厚さは、強誘電体層48の厚さと等しい。上側の誘電体層51の上面に付着したフッ素化ポリイミド層をCMPにより除去する。
上側の誘電体層51の開口内に、スパッタリングによりシリカからなる充填材53Cを充填する。充填材53Cの厚さは、誘電体層51の厚さと同一である。上側の誘電体層51の上面に付着したシリカ層をCMPにより除去する。
第4の実施例による光学装置では、下部クラッド層3及び上部クラッド層6の実効屈折率と、コア層5の実効屈折率との差が、第3の実施例による光学装置のそれよりも大きい。このため、コア層5への光の閉じ込め効果が大きくなる。
充填材53A〜53Cの材料として、他の誘電体を用いてもよい。このとき、コア層5の充填材53Bの屈折率が、クラッド層3及び6の充填材53A及び53Cの屈折率よりも大きくなるように、誘電体材料を選択する。
次に、図6(A)〜図6(E)を参照して、第5の実施例による光学装置の製造方法について説明する。
図6(A)に示すように、下地基板1の主面上に下部電極2を形成する。下地基板1及び下部電極2の構成は、図2(A)に示した第1の実施例のものと同一である。下部電極2の上に、厚さ6.3μmのレジスト鋳型55を形成する。レジスト鋳型55は、図2(A)に示した第1の実施例による光学装置の製造工程で用いたレジスト鋳型40のフォトニック結晶領域30内の平面パターンと同一のパターンを有する。
図6(B)に示すように、レジスト鋳型55の隙間に、PLZTの前駆体溶液を充填し、乾燥させる。PLZTの前駆体からなる厚さ6.3μmの層56aが形成される。
図6(C)に示すように、レジスト鋳型55を除去し、焼成を行う。PLZTからなる厚さ4.5μmの強誘電体層56が形成される。焼成時にクラックが発生する場合には、レジスト鋳型55をもっと薄くして、鋳型の形成、前駆体溶液の充填、鋳型の除去、及び焼成の工程を、3〜4回に分けて行えばよい。
図6(D)に示すように、強誘電体層56の開口内に、下地基板1側から順番に、下部充填材58A、中央部充填材58B、及び上部充填材58Cを充填する。下部充填材58Aの厚さは2μm、中央部充填材58Bの厚さは0.5μm、上部充填材58Cの厚さは2μmである。これらの充填材は、図5に示した第4の実施例による光学装置の充填材53A〜53Cの充填方法と同様の方法で充填される。
図6(E)に示すように、強誘電体層6の上に上部電極7を形成する。上部電極7は、フォトニック結晶領域30内にのみ配置される。
図6(F)に示すように、入射側導波路領域10及び出射側導波路領域20内の強誘電体層56を除去する。フォトニック結晶領域30内に、強誘電体層56、及び充填材58A〜58Cが残る。下部充填材58A、及びそれと同じ高さに位置する強誘電体層56の厚さ部分が、下部クラッド層3を構成する。中央部充填材58B、及びそれと同じ高さに位置する強誘電体層56の厚さ部分が、コア層5を構成する。上部充填材58C、及びそれと同じ高さに位置する強誘電体層56の厚さ部分が、上部クラッド層6を構成する。
入射側導波路領域10及び出射側導波路領域20にそれぞれ光導波路を形成することにより、コア層5に光を導入し、コア層5を通過した光を受けることができる。
第5の実施例の場合にも、コア層5の実効屈折率は、下部クラッド層3及び上部クラッド層6の実効屈折率よりも高い。
上記第2〜第5の実施例による光学装置においても、第1の実施例の場合と同様に、フォトニック結晶領域30内のコア層5がフォトニック結晶として機能し、光スイッチが実現される。
図7(A)に、第6の実施例による光学装置の平面図を示し、図7(B)に、図7(A)の一点鎖線B7−B7における断面図を示す。
図7(A)に示すように、第1の光チャネル導波路60と第2の光チャネル導波路61とが交差している。図7(A)において、第1の光チャネル導波路60の、交差箇所よりも左側の部分を第1の入射側光導波路60aと呼び、右側の部分を第1の出射側光導波路60bと呼ぶこととする。同様に、第2の光チャネル導波路61の、交差箇所よりも左側の部分を第2の入射側光導波路61aと呼び、右側の部分を第2の出射側光導波路61bと呼ぶこととする。第1の光チャネル導波路60と第2の光チャネル導波路61との交差箇所にフォトニック結晶33が配置されている。
図7(B)に示すように、STOからなる支持基板1の上に、Pt等の金属またはSRO等の導電性酸化物からなる厚さ0.2μmの下部電極2が形成されている。下部電極2の上に、下部クラッド層3、コア層5、上部クラッド層6がこの順番に積層されている。下部クラッド層3及び上部クラッド層6は、コア層5の有効屈折率よりも小さな屈折率を有する材料、例えばMgO、Al等で形成され、その厚さは2μmである。
コア層5は、背景媒質層31及び周期分布領域32で構成される。背景媒質層31は、例えばPLZT等の強誘電体材料で形成される。なお、PLZT以外に、電界の印加によって屈折率が変化する誘電体(電気光学効果を示す材料)、例えば、正方晶系のKHPO(KDP)、イルメナイト系のLiNbO、LiTaO、KNbO、ペロブスカイト系のBaTiO、Pb(Zr,Ti)O(PZT)、(Pb,La)TiO(PLT)、タングステンブロンズ系の(Sr,Ba)Nb(SBN)等を用いることができる。
周期分布領域32は、平面視において2次元方向に周期的に分布し、背景媒質層31を貫通する貫通孔内に充填されたフッ素化ポリイミド等の誘電体材料で形成される。一例として、周期分布領域32は、正方格子の格子点の位置に配置される。フッ素化ポリイミドの他に、背景媒質層31とは屈折率の異なる材料、例えばシリカ等を用いることも可能である。周期分布領域32が分布する領域が、フォトニック結晶33を構成する。コア層5の厚さは、例えば3μmである。
下部クラッド層3、コア層5、及び上部クラッド層6の3層は、図7(A)に示した第1の導波路60及び第2の導波路61の平面形状と同一の平面形状にパターニングされている。
上部クラッド層6の上面のうち、フォトニック結晶33の上方の領域に、上部電極7が形成されている。上部電極7は、Pt等の金属またはSRO等の導電性酸化物で形成され、その厚さは、例えば0.2μmである。
次に、図8(A)〜図8(I)を参照して、第6の実施例による光学装置の製造方法について説明する。
図8(A)に示すように、支持基板1の上に、スパッタリング、パルスレーザデポジション(PLD)等により下部電極2を形成する。下部電極2の上に、スパッタリング、PLD等により下部クラッド層3を形成する。下部電極2及び下部クラッド層3は、支持基板1の面方位に揃うようにエピタキシャル成長させてもよい。
下部クラッド層3の上に、厚さ1μmのレジスト鋳型65aを形成する。レジスト鋳型65aは、電子ビーム露光用レジスト剤を塗布した後、電子ビーム直接描画及び現像を行うことにより形成される。レジスト鋳型65aは、図7(B)に示したフォトニック結晶33の周期分布領域32と同一の平面パターンを有する。
図8(B)に示すように、下部クラッド層3の表面に、PLZT前駆体溶液を塗布し、乾燥させることにより、厚さ1μmの前駆体層31aを形成する。
図8(C)に示すように、レジスト鋳型65aを、化学溶液を用いて除去する。前駆体層31aを焼成することにより、厚さ0.7μmのPLZT層31bが得られる。レジスト鋳型65aが形成されていた領域に、PLZT層31bを貫通する貫通孔が配置される。
図8(D)に示すように、レジスト鋳型65bを形成する。レジスト鋳型65bは、PLZT層31bに形成されている貫通孔内に充填され、かつPLZT層31bの上面よりも上方に突出する。PLZT層31bの上面から突出した部分の高さは1μmである。
図8(E)に示すように、PLZT層31bの表面に、PLZT前駆体溶液を塗布し、乾燥させることにより、前駆体層31cを形成する。レジスト鋳型65bを除去し、前駆体層31cを焼成することにより、PLZT層を得る。ここまでの工程で、厚さ1.4μmのPLZT層が得られる。この工程を繰り返すことにより、図8(F)に示すように、PLZTからなる厚さ3μmの背景媒質層31を形成する。背景媒質層31には、図7(B)に示した周期分布領域32に整合する貫通孔が形成されている。
図8(G)に示すように、フッ素化ポリイミド樹脂を、ディップ法またはスピンコート法により塗布し、余分な部分のフッ素化ポリイミド樹脂を化学機械研磨(CMP)して取り除く。これにより、フッ素化ポリイミドからなる周期分布領域32が形成される。CMPにより、背景媒質層31と周期分布領域32とからなるコア層5の上面が平坦になる。
図8(H)に示すように、スパッタリング、PLD等により上部クラッド層6を形成する。図8(I)に示すように、下部クラッド層3、コア層5、及び上部クラッド層6の3層を、図7(A)に示した第1の光チャネル導波路60及び第2の光チャネル導波路61の平面形状になるようにパターニングする。この3層のエッチングは、CFやSFを用いたドライエッチングにより行うことができる。
次に、メタルスルーマスクを配置してスパッタリングまたはPLDにより、図7(A)及び図7(B)に示した上部電極7を形成する。下部電極2及び上部電極7は、ワイヤボンディング等により制御基板に接続される。
上記方法で作製される光学装置においては、フォトニック結晶33の背景媒質層31と、第1及び第2の光チャネル導波路60及び61のコア層とが、同一の強誘電体材料で形成される。両者を異なる材料で形成することも可能である。この場合には、まず、光導波路の形成に先立ち、下部クラッド層3の一部の領域上に、フォトニック結晶33のみを形成する。その後、光導波路のコア層の材料を塗布し、CMPで平坦化する。このコア層をパターニングすることにより、第1及び第2の光チャネル導波路60及び61を形成する。その後、上部クラッド層6及び上部電極7を形成する。
図7(A)及び図7(B)では、周期分布領域32を2次元面内に周期的に分布させたが、他の周期構造としてもよい。例えば、多層膜反射鏡を、各層の界面が基板表面に垂直になるように形成した1次元周期構造としてもよい。また、インバースオパール法等を用いて3次元周期構造としてもよい。インバースオパール法では、3次元的に自己配列したポリスチレン等の微小球の間の空隙に強誘電体を埋め込んだ後、この微小球を蒸発させるか、または選択エッチングすることにより、3次元周期構造が形成される。
次に、図9(A)及び図9(B)を参照して、第6の実施例による光学装置を用いた光クロスコネクトの動作について説明する。フォトニック結晶33は、電界が印加されていない状態の時に、第1の入射側光チャネル導波路60aから入射する波長λ1の光の伝搬を禁止し、電界が印加されている状態のとき、波長λ1の光の伝搬を許容する。
図9(A)に示すように、波長λ1の光信号が、第1の入射側光チャネル導波路60aに沿って伝搬し、フォトニック結晶33に入射する。フォトニック結晶33に電界が印加されていない状態の時、光信号はフォトニック結晶33で反射され、第2の出射側光チャネル導波路61bに出力される。
図9(B)に示すように、フォトニック結晶33に電界が印加されると、第1の入射側光チャネル導波路60aに沿って伝搬した光信号は、フォトニック結晶33を通過し、第1の出射側光チャネル導波路60bに出力される。
このように、フォトニック結晶33に印加する電界を制御することにより、光信号の出力先の導波路を切り替えることができる。なお、フォトニック結晶33が、電界印加状態の時に波長λ1の光の伝搬を禁止し、電界無印加状態の時に波長λ1の光の伝搬を許容するようにしてもよい。
光クロスコネクトとして動作させる場合には、第2の入射側光チャネル導波路61aは省略してもよい。この場合、第2の出射側光チャネル導波路61bが、その端部において第1の光チャネル導波路60の端部以外の位置に接続される。この接続箇所に、フォトニック結晶33を配置すればよい。
次に、図10及び図11を参照して、印加する電界と、フォトニックバンドギャップの変動量との関係について説明する。
図10(A)に示すような正方格子状の2次元周期構造を持ったフォトニック結晶について考察する。格子点に配置された円柱状の周期分布領域の半径をr、配列の周期をa、屈折率を1.4とし、その周囲のPLZTからなる背景媒質層の屈折率を2.5とする。r/a=0.33の場合のTEモードの光の伝搬についてシミュレーションを行った。
図10(B)に、正方格子の逆格子空間を示す。ブリルアンゾーンの主要な点Γ、X、及びMを頂点とする三角形が、既約ブリルアンゾーンと呼ばれる逆格子の最小ユニットである。
図10(C)に、フォトニックバンド構造を示す。横軸は、ブリルアンゾーンの主要な点Γ、X、及びMを結ぶ線に対応する波数ベクトルを表し、縦軸は規格化周波数(a/λ)を表す。ここで、λは波長を示す。最も下のフォトニックバンドと、下から2番目のフォトニックバンドとは、全波数領域において分離しており、いずれの方向から入射する光に対しても、フォトニックバンドギャップが形成されることがわかる。フォトニックバンドギャップ内の波長の光がフォトニック結晶に入射すると、フォトニック結晶により反射される。
図11に、電界を印加することによるフォトニックバンド構造の変化を示す。図11においては、図10(C)に示したフォトニックバンド構造の最も下のバンドと、下から2番目のバンドとを示している。電界を印加すると、PLZTの屈折率が変化する。本シミュレーションでは、G. H. Haertling et al., J. Am. Ceram. Soc. 54 1 (1971)に開示されているPLZT(9/65/35)の屈折率変化を参照した。
図11に示した実線が、電界無印加時におけるバンドを示し、破線が、30kV/cmの電界を印加した時のバンドを示す。電界の印加により、バンド構造が変化していることがわかる。これは、電界の印加によりPLZTからなる背景媒質層の屈折率が変化するためである。フォトニック結晶に入射する光の進行方向が、X点とM点とのほぼ中央の波数kに相当する場合について考える。波数kの縦線と最も下のバンドとの交点Pと、波数kの縦線と下から2番目のバンドとの交点Qとの間が、フォトニックバンドギャップに相当する。
図12に、電界無印加時、及び30kV/cmの電界を印加した時の、波数kにおける最も下、及び下から2番目のバンドの規格化周波数と波長とを示す。正方格子の周期aを460nmとした。電圧無印加時には、波長1562.404nm〜1767.117nmn光が、フォトニック結晶内を伝搬することができない。30kV/cmの電界を印加すると、伝搬することのできない波長の範囲が、1535.519nm〜1727.700nmに変化する。このように、フォトニックバンドギャップの下端及び上端を、30〜40nm程度変動させることができる。これは、例えば、波長1550nm近傍の光信号の波長多重を行う場合に、40nm程度の波長チューニングを行うことができることを意味する。
次に、図13(A)及び図13(B)を参照して、第6の実施例による光学装置を用いたアドドロップ装置の動作について説明する。フォトニック結晶33は、電界が印加されていない状態の時、第1及び第2の入射側光チャネル導波路60a及び61aから入射する波長λ1の光の伝搬を禁止し、波長λ2の光の伝搬を許容する。図13(A)及び図13(B)に示したアドドロップ装置においては、フォトニック結晶33に電界が印加されない状態で使用される。
図13(A)に示すように、第1の入射側光チャネル導波路60aに沿って波長λ1の光信号が伝搬し、第2の入射側光チャネル導波路61aに沿って波長λ2の光信号が伝搬する。波長λ1の光信号は、フォトニック結晶33で反射され、第2の出射側光チャネル導波路61bに出力される。波長λ2の光信号は、フォトニック結晶33を通過して、第2の出射側光チャネル導波路61bに出力される。このように、波長λ1及びλ2の波長の異なる光信号を、第2の出射側光チャネル導波路61b内に合波することができる。
図13(B)に示すように、第1の入射側光チャネル導波路60aに沿って、波長λ1及びλ2の2つの光信号が伝搬する。波長λ1の光信号は、フォトニック結晶33で反射され、第2の出射側光チャネル導波路61bに出力される。波長λ2の光信号は、フォトニック結晶33を通過し、第1の出射側光チャネル導波路60bに出力される。このように、波長λ1及びλ2の光信号を分波することができる。
上述のように、第6の実施例による光学装置は、アドドロップ装置として動作する。この場合、電界を印加する必要が無いため、図7(B)に示した下部電極2及び上部電極7を省略することができる。
次に、図14(A)及び図14(B)を参照して、第6の実施例による光学装置を用いた動的アドドロップ装置の動作について説明する。フォトニック結晶33は、電界が印加されていない状態の時、波長λ1及びλ2の光の伝搬を許容する。電界を印加した状態の時、波長λ1の光の伝搬を禁止し、波長λ2の光の伝搬を許容する。
図14(A)に示すように、電界が印加されていない状態の時、第1の入射側光チャネル導波路60aに沿って伝搬する波長λ1の光信号は、フォトニック結晶33を通過し、第1の出射側光チャネル導波路60bに出力される。第2の入射側光チャネル導波路61aに沿って伝搬する波長λ2の光信号は、フォトニック結晶33を通過し、第2の出射側光チャネル導波路61bに出力される。
図14(B)に示すように、電界を印加すると、波長λ1の光信号がフォトニック結晶33で反射され、第2の出射側光チャネル導波路61bに出力される。電界が印加されても、波長λ2の光信号はフォトニック結晶33を通過し、第2の出射側光チャネル導波路61bに出力される。このように、2つの光信号を合波させる状態と、合波させない状態とを、動的に切り替えることができる。同様に、波長多重された光信号が分波される状態と、分波されない状態とを切り替えることができる。
図15に、第6の実施例による光学装置をマトリクス状に多段接続した光回路を示す。相互に交差しない4本の光チャネル導波路70a〜70dが、基板上に配置され、第1の導波路群70を構成している。同様に、相互に交差しない4本の光チャネル導波路71a〜71dが、基板上に配置され、第2の導波路群71を構成している。第1の導波路群70の光チャネル導波路70a〜70dの各々が、第2の導波路群71の光チャネル導波路71a〜71dと交差する。16個の交差箇所の各々に、第6の実施例による光学装置72が配置されている。
光信号の入力端から延びる第1の導波路群70の各チャネル光導波路70a〜70dは、第2の導波路群71の光チャネル導波路71a〜71dを、この順番に横切る。また、第2の導波路群71の各光チャネル導波路71a〜71dは、第1の導波路群70の光チャネル導波路70a〜70dをこの順番に横切って出力端まで延びる。光学装置72が、第1の導波路群70の光チャネル導波路から入射する光信号を反射する状態に設定されている時、反射した光信号は、第2の導波路群71の対応する光チャネル導波路に出力される。
例えば、第1の導波路群70の光チャネル導波路70aから光信号が入射する場合を考える。光チャネル導波路70a上に配置された4つの光学装置72の1つを反射状態にし、他の3つの光学装置72を透過状態にする。このとき、反射状態にされた光学装置72に接続された第2の導波路群71の光チャネル導波路に光信号が出力される。同様に、第1の導波路群の他の光チャネル導波路70b〜70dを伝搬する光信号も、第2の導波路群71の任意の光チャネル導波路に出力させることができる。
次に、第1の導波路群70の光チャネル導波路70aに、波長λ1〜λ4の4つの光が多重された光信号が入力された場合を考える。光チャネル導波路70aと第2の導波路群71の光チャネル導波路71aとの交差箇所に配置された光学装置72が、波長λ1の光を反射し、波長λ2〜λ4の光を透過させるように設定されている。光信号入力側の光チャネル導波路70aと第2の導波路群71の光チャネル導波路71bとの交差箇所に配置された光学装置72が、波長λ2の光を反射し、波長λ3及びλ4の光を透過させるように設定されている。光信号入力側の光チャネル導波路70aと第2の導波路群71の光チャネル導波路71cとの交差箇所に配置された光学装置72が、波長λ3の光を反射し、波長λ4の光を透過させるように設定されている。光信号入力側の光チャネル導波路70aと第2の導波路群71の光チャネル導波路71dとの交差箇所に配置された光学装置72が、波長λ4の光を反射するように設定されている。
このとき、波長λ1の光信号が第2の導波路群71の光チャネル導波路71aに出力され、波長λ2の光信号が第2の導波路群71の光チャネル導波路71bに出力され、波長λ3の光信号が第2の導波路群71の光チャネル導波路71cに出力され、波長λ4の光信号が第2の導波路群71の光チャネル導波路71dに出力される。このように、波長多重された光信号を、波長ごとに分波することができる。同様に、複数の波長が多重化された光信号から、一つの波長の光信号を分離(ドロップ)することも可能である。
逆に、第1の導波路群70の光チャネル導波路70a〜70dに、それぞれ波長λ1〜λ4の光信号が入力される場合を考える。光チャネル導波路70aと第2の導波路群71の光チャネル導波路71aとの交差箇所に配置された光学装置72が、波長λ1の光を反射し、波長λ2〜λ4の光を透過させるように設定されている。第2の導波路群70の光チャネル導波路70bと第2の導波路群71の光チャネル導波路71aとの交差箇所に配置された光学装置72が、波長λ2の光を反射し、波長λ3及びλ4の光を透過させるように設定されている。第1の導波路群70の光チャネル導波路70cと第2の導波路群71の光チャネル導波路71aとの交差箇所に配置された光学装置72が、波長λ3の光を反射し、波長λ4の光を透過させるように設定されている。第1の導波路群70の光チャネル導波路70dと第2の導波路群71の光チャネル導波路71aとの交差箇所に配置された光学装置72が、波長λ4の光を反射するように設定されている。
このとき、波長λ1〜λ4のすべての光信号が、第2の導波路群の光チャネル導波路71aに出力される。このように、波長の異なる4つの光信号を合波することができる。同様に、複数の波長が多重化された光信号に、さらにもう一つ別の波長の光信号を合波(アド)することができる。
なお、光信号が入射する第1の導波路群及び光信号が出力される第2の導波路群の各々の導波路の数は4本に限らない。2本及び3本でもよいし、5本以上でもよい。
上述のように、格子状に配置された光導波路の交差箇所に、第6の実施例による光学装置を配置することにより、小型の光信号アドドロップ装置を得ることができる。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
上記実施例から、以下の付記に示す発明が導出される。
(付記1) 強誘電体材料からなる第1の層、及び該第1の層内に1次元または2次元方向に周期的に分布し、該第1の層とは屈折率の異なる媒質が充填された周期分布領域を含み、フォトニック結晶を構成するコア層と、
前記コア層内に電界を印加する電極と
を有する光機能素子。
(付記2) 前記第1の層を構成する強誘電体材料の(001)面、(111)面、または(110)面が、該第1の層の表面に平行になるように、該強誘電体材料が配向している付記1に記載の光機能素子。
(付記3) さらに、前記コア層をその厚さ方向に挟むように配置され、該コア層の有効屈折率よりも小さな有効屈折率を有する一対のクラッド層を有する付記1または2に記載の光機能素子。
(付記4) 前記一対のクラッド層の一方が、前記コア層を支持する支持基板を兼ねる付記3に記載の光機能素子。
(付記5) 前記一対のクラッド層は、第2の層と、該第2の層内に1次元または2次元方向に周期的に分布し、該第1の層とは屈折率の異なる媒質が充填された周期分布領域とを含む付記3に記載の光機能素子。
(付記6) 前記クラッド層の周期分布領域の周期パターンは、前記コア層の周期分布領域の周期パターンと同一である付記3に記載の光機能素子。
(付記7) 前記クラッド層の周期分布領域内に充填された媒質は、前記コア層の周期分布領域内に充填された媒質と同一である付記6に記載の光機能素子。
(付記8) 前記第2の層は、前記第1の層と同一の材料で形成されている付記6に記載の光機能素子。
(付記9) 前記第2の層の屈折率は、前記第1の層の屈折率よりも小さく、前記クラッド層の周期分布領域に充填されている媒質の屈折率は、前記コア層の周期分布領域に充填されている媒質の屈折率よりも小さい付記6に記載の光機能素子。
(付記10) 主表面を画定する支持基板と、
前記支持基板の主表面上に形成されたコア層であって、該コア層は、第1の層、及び該第1の層内に1次元または2次元方向に周期的に分布し、該第1の層とは屈折率の異なる媒質が充填された周期分布領域を含み、該第1の層及び該周期分布領域内の媒質の少なくとも一方は強誘電体であり、該第1の層と該周期分布領域とがフォトニック結晶を構成する前記コア層と、
前記コア層内に電界を印加する電極と、
前記支持基板の主表面上に形成され、前記コア層に、その端面から光を入射させる光導波路と
を有する光学装置。
(付記11) 前記支持基板の主表面の法線に平行な視線で見たとき、前記フォトニック結晶の周期構造が格子パターンを有し、該格子パターンの一つの格子点から、該格子点に最近接の格子点に向かうベクトルを第1ベクトルとし、2番目に近い格子点に向かうベクトルを第2ベクトルとしたとき、前記光導波路が該第1ベクトル及び第2ベクトルのいずれとも直交しないように配置されている付記10に記載の光学装置。
(付記12) 前記光導波路と前記第1の層とは、同一の強誘電体材料で形成されており、該光導波路を形成する材料と、前記第1の層を形成する材料とは、結晶学的に連続している付記10または11に記載の光学装置。
(付記13) (a)基板の表面上に、1次元または2次元方向に周期的に、かつ島状に分布した複数の凸部を含む第1の鋳型を形成する工程と、
(b)前記基板上に、強誘電体材料の前駆体溶液を塗布して前記第1の鋳型の隙間を充填し、乾燥させて、強誘電体材料の前駆体からなる層を形成する工程と、
(c)前記第1の鋳型を除去する工程と、
(d)前記工程bで形成した前駆体からなる層を焼成して、前記第1の鋳型の凸部に対応する位置に穴を有する強誘電体層を形成する工程と
を有するフォトニック結晶の製造方法。
(付記14) さらに、(e)前記強誘電体層に形成された穴に、該強誘電体とは屈折率の異なる第1の充填材を充填する工程を有する付記13に記載のフォトニック結晶の製造方法。
(付記15) 前記工程aの前に、
前記基板の表面上に、1次元または2次元方向に周期的に、かつ島状に分布する凸部を含む第2の鋳型を形成する工程と、
前記基板の上に、前記第2の鋳型の隙間を充填するように、前記強誘電体層よりも屈折率の小さな材料からなる第1の層を形成する工程と、
前記第2の鋳型を除去する工程と
を含み、
前記工程aで形成される前記第1の鋳型の凸部は、前記第2の鋳型を除去することによって形成された穴を充填し、かつ前記第1の層の上面よりも上方に突き出ており、
前記工程dと工程eとの間に、さらに、
前記第1の鋳型を除去することによって形成された穴を充填し、かつ前記強誘電体層の上面よりも上方に突き出た凸部からなる第3の鋳型を形成する工程と、
前記強誘電体層の上に、前記第3の鋳型の隙間を充填するように、前記強誘電体層よりも屈折率の小さな材料からなる第2の層を形成する工程と、
前記第3の鋳型を除去する工程と
を含む付記14に記載のフォトニック結晶の製造方法。
(付記16) 前記工程eにおいて、前記第1の層の底面から、前記第2の層の上面までの部分を、前記第1の充填材で充填する付記15に記載のフォトニック結晶の製造方法。
(付記17) 前記工程eが、
前記第1の層に形成されている穴内に、前記第1の充填材よりも屈折率の小さな第2の充填材を充填する工程を含み、該工程eにおいて、前記第1の充填材を前記第2の充填材の上に堆積させ、さらに、該工程eが、前記第2の層に形成されている穴内に、前記第1の充填材よりも屈折率の低い第3の充填材を充填する工程を含む付記14に記載のフォトニック結晶の製造方法。
(付記18) さらに、前記工程dの後に、
前記強誘電体層に形成されている穴内の基板側の一部の領域に、第1の充填材を充填する工程と、
前記第1の充填材の上に、該第1の充填材よりも屈折率の高い第2の充填材を充填する工程と、
前記第2の充填材の上に、該第2の充填材よりも屈折率の低い第3の充填材を充填する工程と
を含む付記13に記載のフォトニック結晶の製造方法。
(付記19) 第1の光導波路と、
前記第1の光導波路の端部以外の位置に接続された第2の光導波路と、
前記第1の光導波路と第2の光導波路との接続箇所に配置されたフォトニック結晶と
を有する光学装置。
(付記20) 前記フォトニック結晶のフォトニックバンドギャップ内の波長の光が前記第1の光導波路の一方の端部から前記フォトニック結晶に入射したとき、入射した光が該フォトニック結晶で反射されて前記第2の光導波路を伝搬するように、前記第1及び第2の光導波路、及び前記フォトニック結晶が配置されている付記19に記載の光学装置。
(付記21) さらに、前記フォトニック結晶に電界を印加する電極を有し、
前記フォトニック結晶は、電界の印加によって屈折率の変化する材料で形成された周期構造を含み、印加される電界の有無によって、第1の波長の光の伝搬を許容する透過状態と、該第1の波長の光の伝搬を禁止する反射状態とを示し、
前記フォトニック結晶が透過状態のとき、前記第1の光導波路を伝搬する光が該フォトニック結晶を透過して第1の光導波路を伝搬し、該フォトニック結晶が反射状態のとき、該第1の光導波路を伝搬する光が、フォトニック結晶で反射されて、前記第2の光導波路を伝搬するように、前記第1及び第2の光導波路、及びフォトニック結晶が配置されている付記19に記載の光学装置。
(付記22) 相互に交差しない複数の光チャネル導波路を含む第1の導波路群と、
相互に交差せず、各々が、前記第1の導波路群の複数の光チャネル導波路と交差する複数の光チャネル導波路を含む第2の導波路群と、
前記第1の導波路群の光チャネル導波路と前記第2の導波路群の光チャネル導波路との交差箇所の各々に配置されたフォトニック結晶と
を有する光合分波装置。
(付記23) さらに、前記フォトニック結晶の各々に電界を印加する電極を有する付記22に記載の光合分波装置。
(付記24) 前記第1の導波路群の光チャネル導波路を経由して前記フォトニック結晶に入射する光信号の波長が、該フォトニック結晶のフォトニックバンドギャップ内に位置するとき、該フォトニック結晶で反射された光信号が、該フォトニック結晶に接続された第2の導波路群の光チャネル導波路に出力される付記22に記載の光合分波装置。
(A)は、第1の実施例による光学装置の平面図であり、(B)は、その断面図である。 第1の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その1)である。 第1の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その2)である。 第1の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その3)である。 第1の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その4)である。 第2の実施例による光学装置の断面図である。 第3の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その1)である。 第3の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その2)である。 第3の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その3)である。 第3の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その4)である。 第3の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その5)である。 第3の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その6)である。 第3の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その7)である。 第3の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その8)である。 第3の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その9)である。 第3の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その10)である。 第3の実施例による光学装置の断面図である。 第4の実施例による光学装置の断面図である。 第5の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その1)である。 第5の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その2)である。 第5の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その3)である。 第5の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その4)である。 第5の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その5)である。 第5の実施例による光学装置の断面図である。 第6の実施例による光学装置の平面図である。 第6の実施例による光学装置の断面図である。 第6の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その1)である。 第6の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その2)である。 第6の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その3)である。 第6の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その4)である。 第6の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その5)である。 第6の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その6)である。 第6の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その7)である。 第6の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その8)である。 第6の実施例による光学装置の製造途中の装置の断面図(その9)である。 第6の実施例による光学装置を利用した光クロスコネクトの動作を説明するための図である。 第6の実施例による光学装置を利用した光クロスコネクトの動作を説明するための図である。 (A)は、正方格子状のフォトニック結晶の模式図であり、(B)は、その逆格子を示す図であり、(C)は、そのフォトニックバンゴ構造を示す図である。 電界無印加時と、印加時との、フォトニックバンドの変化を示すバンド図である。 電界印加と無印加時とにおけるフォトニックバンドギャップの下端及び上端の規格化周波数と波長とを示す図表である。 第6の実施例による光学装置を利用した光アドドロップ装置の動作を説明するための図である。 第6の実施例による光学装置を利用した光アドドロップ装置の動作を説明するための図である。 第6の実施例による光学装置を利用した動的光クロスコネクトの動作を説明するための図である。 第6の実施例による光学装置を利用した動的光クロスコネクトの動作を説明するための図である。 第6の実施例による光学装置を、マトリクス状に多段接続した光回路を示す図である。
符号の説明
1 支持基板
2 下部電極
3 下部クラッド層
5 コア層
6 上部クラッド層
7 上部電極
10 入射側導波路領域
11 光導波路
12 充填材層
13 スラブ導波路
20 出射側導波路領域
30 フォトニック結晶領域
31 背景媒質層
32 周期分布領域
33 フォトニック結晶
40、45、47、50、55、65a、65b レジスト鋳型
41、48、56 強誘電体層
46、51 誘電体層
53、53A、53B、53C、58A、58B、58C 充填材
60 第1の光導波路
61 第2の光導波路
70 第1の導波路群
71 第2の導波路群
72 光学装置

Claims (10)

  1. 強誘電体材料からなる第1の層、及び該第1の層内に1次元または2次元方向に周期的に分布し、該第1の層とは屈折率の異なる媒質が充填された周期分布領域を含み、フォトニック結晶を構成するコア層と、
    前記コア層内に電界を印加する電極と
    を有する光機能素子。
  2. さらに、前記コア層をその厚さ方向に挟むように配置され、該コア層の有効屈折率よりも小さな有効屈折率を有する一対のクラッド層を有する請求項1に記載の光機能素子。
  3. 前記一対のクラッド層は、第2の層と、該第2の層内に1次元または2次元方向に周期的に分布し、該第1の層とは屈折率の異なる媒質が充填された周期分布領域とを含む請求項2に記載の光機能素子。
  4. 主表面を画定する支持基板と、
    前記支持基板の主表面上に形成されたコア層であって、該コア層は、第1の層、及び該第1の層内に1次元または2次元方向に周期的に分布し、該第1の層とは屈折率の異なる媒質が充填された周期分布領域を含み、該第1の層及び該周期分布領域内の媒質の少なくとも一方は強誘電体であり、該第1の層と該周期分布領域とがフォトニック結晶を構成する前記コア層と、
    前記コア層内に電界を印加する電極と、
    前記支持基板の主表面上に形成され、前記コア層に、その端面から光を入射させる光導波路と
    を有する光学装置。
  5. 前記支持基板の主表面の法線に平行な視線で見たとき、前記フォトニック結晶の周期構造が格子パターンを有し、該格子パターンの一つの格子点から、該格子点に最近接の格子点に向かうベクトルを第1ベクトルとし、2番目に近い格子点に向かうベクトルを第2ベクトルとしたとき、前記光導波路が該第1ベクトル及び第2ベクトルのいずれとも直交しないように配置されている請求項4に記載の光学装置。
  6. (a)基板の表面上に、1次元または2次元方向に周期的に、かつ島状に分布した複数の凸部を含む第1の鋳型を形成する工程と、
    (b)前記基板上に、強誘電体材料の前駆体溶液を塗布して前記第1の鋳型の隙間を充填し、乾燥させて、強誘電体材料の前駆体からなる層を形成する工程と、
    (c)前記第1の鋳型を除去する工程と、
    (d)前記工程bで形成した前駆体からなる層を焼成して、前記第1の鋳型の凸部に対応する位置に穴を有する強誘電体層を形成する工程と
    を有するフォトニック結晶の製造方法。
  7. さらに、(e)前記強誘電体層に形成された穴に、該強誘電体とは屈折率の異なる第1の充填材を充填する工程を有する請求項6に記載のフォトニック結晶の製造方法。
  8. 前記工程aの前に、
    前記基板の表面上に、1次元または2次元方向に周期的に、かつ島状に分布する凸部を含む第2の鋳型を形成する工程と、
    前記基板の上に、前記第2の鋳型の隙間を充填するように、前記強誘電体層よりも屈折率の小さな材料からなる第1の層を形成する工程と、
    前記第2の鋳型を除去する工程と
    を含み、
    前記工程aで形成される前記第1の鋳型の凸部は、前記第2の鋳型を除去することによって形成された穴を充填し、かつ前記第1の層の上面よりも上方に突き出ており、
    前記工程dと工程eとの間に、さらに、
    前記第1の鋳型を除去することによって形成された穴を充填し、かつ前記強誘電体層の上面よりも上方に突き出た凸部からなる第3の鋳型を形成する工程と、
    前記強誘電体層の上に、前記第3の鋳型の隙間を充填するように、前記強誘電体層よりも屈折率の小さな材料からなる第2の層を形成する工程と、
    前記第3の鋳型を除去する工程と
    を含む請求項7に記載のフォトニック結晶の製造方法。
  9. 第1の光導波路と、
    前記第1の光導波路の端部以外の位置に接続された第2の光導波路と、
    前記第1の光導波路と第2の光導波路との接続箇所に配置されたフォトニック結晶と
    を有する光学装置。
  10. 相互に交差しない複数の光チャネル導波路を含む第1の導波路群と、
    相互に交差せず、各々が、前記第1の導波路群の複数の光チャネル導波路と交差する複数の光チャネル導波路を含む第2の導波路群と、
    前記第1の導波路群の光チャネル導波路と前記第2の導波路群の光チャネル導波路との交差箇所の各々に配置されたフォトニック結晶と
    を有する光合分波装置。
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