JP2006091502A - 無機el表示装置及びその駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】無機EL素子の容量性であるという特性に適合し、応答速度が速く、短時間で高輝度発光させても劣化し難い特性を活かした無機EL表示装置を提供する。
【解決手段】複数本の走査電極5及びデータ電極6と、両電極間に配置された無機EL発光層4とを備え、各走査電極に走査電圧が順次供給され、各データ電極に表示信号データに応じたデータ電圧が供給される。電極交差部の無機EL発光層が各々2次元配列の画素を形成し、走査電極とデータ電極間の電圧により各画素が表示駆動される。各走査電極に対して順次に走査電圧を印加し、各々の走査電極に走査電圧が印加される期間毎に、各データ電極に対してデータ電圧を順次印加する。
【選択図】 図1
【解決手段】複数本の走査電極5及びデータ電極6と、両電極間に配置された無機EL発光層4とを備え、各走査電極に走査電圧が順次供給され、各データ電極に表示信号データに応じたデータ電圧が供給される。電極交差部の無機EL発光層が各々2次元配列の画素を形成し、走査電極とデータ電極間の電圧により各画素が表示駆動される。各走査電極に対して順次に走査電圧を印加し、各々の走査電極に走査電圧が印加される期間毎に、各データ電極に対してデータ電圧を順次印加する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、無機EL(エレクトロルミネッセンス)素子を発光素子とする画素をマトリクス状に配列して表示パネルを構成し、各画素を選択駆動して画像の表示を行う無機EL表示装置びその駆動方法に関する。
無機EL素子は、蛍光体層及び誘電体層を含む発光層を一対の電極間に挟んだ構造を有し、一対の電極間に電圧パルスを印加することにより発光する。無機EL表示装置の表示パネルは、このような無機EL素子をマトリクス状に配列して構成される。すなわち、ガラス等の基板上に、複数本のストライプ状電極を互いに平行に例えば列方向に配列してデータ電極とし、データ電極に直交する行方向に複数本のストライプ状電極を互いに平行に配列して走査電極とする。データ電極と走査電極の間に発光層を介在させ、両電極の交差部において、発光層をデータ電極と両電極で挟んだ構造として無機EL素子を形成することにより、多数の表示画素が二次元配列されたパッシブマトリクス型の表示パネルが構成される。
このようなパッシブマトリクス型の表示パネルにおいては、表示駆動に際して、各走査電極に対して順次に走査電圧を印加し、データ電極には、各走査電極に走査電圧が印加される期間毎に、表示信号データに応じたデータ電圧を同時に印加する。各画素の発光層には、走査電圧が印加された走査電極とデータ電圧が印加されたデータ電極間の電圧が印加され、発光層はその電圧の大きさに応じた輝度で発光する。各走査電極が表示の1ラインに対応し、従って、1ライン単位で各画素が駆動される線順次走査となる(例えば、特許文献1を参照)。
特開2001−312245号公報
線順次走査の場合、各画素に対する駆動電圧の印加は、1ライン期間持続する。ところで無機EL素子は容量性の素子であるため、発光層に駆動電圧が印加されたとき、発光に寄与する電流は、電圧の立ち上がり直後に急峻なピークをもって立ち上がり、コンデンサへの充電電流と同様の挙動を示す。電流が流れる時間は数μ秒という短い時間であり、電流が流れた後に印加される電圧は発光には寄与しない。すなわち、駆動電圧として直流電圧を印加しても、連続した発光を得ることができない。
一方、無機EL素子は、応答速度が速い特性を持ち、また、短時間で高輝度発光させても劣化し難い。ところが、従来の線順次走査による表示駆動は、これらの無機EL素子の特性を活かした駆動方法とは言えない。
本発明は、無機EL素子の容量性であるという特性に適合し、応答速度が速く、短時間で高輝度発光させても劣化し難い特性を活かした無機EL表示装置およびその駆動方法を提供することを目的とする。
本発明の無機EL表示装置は、複数本の走査電極と、前記走査電極に交差する複数本のデータ電極と、誘電体層及び蛍光体層を含み前記走査電極と前記データ電極の間に配置された無機EL発光層と、各々の前記走査電極に走査電圧を順次供給する走査側駆動回路と、各々の前記データ電極に表示信号データに応じてデータ電圧をそれぞれ供給するデータ側駆動回路とを備え、前記走査電極と前記データ電極の各交差部に位置する前記無機EL発光層により形成された複数個の画素がマトリクス配列され、前記走査電極と前記データ電極間の電圧により前記各画素が表示駆動される。前記走査側駆動回路は、前記各走査電極に対して順次に前記走査電圧を印加し、前記データ側駆動回路は、各々の前記走査電極に前記走査電圧が印加される期間毎に、各前記データ電極に対して前記データ電圧を順次印加することを特徴とする。
本発明の無機EL表示装置の駆動方法は、複数本の走査電極と、前記走査電極に交差する複数本のデータ電極と、誘電体層及び蛍光体層を含み前記走査電極と前記データ電極の間に配置された無機EL発光層とを備え、前記走査電極と前記データ電極の各交差部に位置する前記無機EL発光層により形成された複数個の画素がマトリクス配列され、前記走査電極に印加される走査電圧と前記データ電極に印加される表示信号データに応じたデータ電圧により前記各画素が表示駆動される無機EL表示装置の駆動方法である。前記各走査電極に対して順次に走査電圧を印加し、前記各走査電極に前記走査電圧が印加される期間毎に、各前記データ電極に対して前記データ電圧を順次印加することを特徴とする。
上記構成の無機EL表示装置、またはその駆動方法によれば、点順次走査を行うことにより、各表示画素を短時間で高輝度に発光させて、非表示時間が長い切れのある画像を表示することができる。すなわち、点順次走査であれば、各画素の無機EL素子に電圧が印加される時間が、線順次走査に比べて短時間になるが、無機EL素子は、応答が速く、電界により発光して短時間で高輝度に発光しても劣化し難い特性を有するので、点順次走査の条件に適合させることは容易である。
しかも、点順次走査によれば、線順次走査を行う場合に必要な1ライン分の表示信号データを保持するためのラインメモリが不要であり、簡易で安価な装置を構成することが可能である。
本発明の無機EL表示装置の構成、またはその駆動方法において、前記複数本の走査電極に対する前記走査電圧の供給を、インターレース走査に基づいて行うことができる。それにより、各画素の表示は1フィールド置きになるので、さらに切れのある画像が得られる。
以下、本発明の実施の形態における無機EL表示装置について、図面を参照して具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における無機EL表示装置の概略構成を示す。この無機EL表示装置は、表示領域を形成する無機ELパネル1と、無機ELパネル1を駆動するための、走査側駆動回路2及びデータ側駆動回路3を有する。
図1は、本発明の実施の形態1における無機EL表示装置の概略構成を示す。この無機EL表示装置は、表示領域を形成する無機ELパネル1と、無機ELパネル1を駆動するための、走査側駆動回路2及びデータ側駆動回路3を有する。
無機ELパネル1は、絶縁性基板(図示せず)上に無機EL発光層4を挟んで形成された、線状の複数本の走査電極5と、走査電極5に交差する複数本のデータ電極6を有する。無機EL発光層4は周知の構造を有し、図示しないが例えば、蛍光体層と、その少なくとも一方の面に形成された誘電体膜とから形成される。各走査電極5とデータ電極6の交差部が各画素を構成し、複数の画素が2次元配列されたパッシブマトリクス型の表示パネルである。
走査側駆動回路2は、走査電極5に接続され、走査電圧を順次供給する。走査側駆動回路2は、走査電圧を発生する走査電圧生成回路7と、いずれかの走査電極5に対して走査電圧生成回路7を選択的に接続するための走査スイッチ回路8を有する。走査スイッチ回路8は、走査制御回路9により切り替えが制御されて順次オンとなり、それにより走査電圧生成回路7から各走査電極5に対して順次、走査電圧が供給される。
データ側駆動回路3は、外部から供給される表示信号データに応じたデータ電圧を、各データ電極6に印加する。データ側駆動回路3は、データ電圧を生成するデータ電圧生成回路10と、データ電圧生成回路10を各データ電極6に順次接続するためのデータスイッチ回路11と、データスイッチ回路11を制御するデータ制御回路12からなる。
走査電圧生成回路7、走査制御回路9、データ電圧生成回路10及びデータ制御回路12は、駆動制御回路13から供給を受ける信号に基づいて動作する。駆動制御回路13は、外部から供給される垂直同期信号Vs、水平同期信号Hs、データ転送クロック信号CLK、表示信号データD等に基づき、それぞれ必要な信号を生成して供給する。走査制御回路9、データ制御回路12、及び駆動制御回路13は、周知の回路と同様に構成することができるので、具体的な説明は省略する。
この無機EL表示装置では、走査側駆動回路2は、各走査電極5に対して順次に走査電圧を印加し、データ側駆動回路3は、各走査電極5に走査電圧が印加される期間毎に、各データ電極6に対してデータ電圧を順次印加する。従って、各表示ライン毎に、各走査電極5と交差するデータ電極6下の無機EL発光層4が順次発光し、表示装置全体としては点順次に表示が行われる。
各走査電極5および各データ電極6に電圧が印加されるタイミングについて、図2および図3を参照して説明する。まず第1ライン表示期間には、無機ELパネル1における1ライン目を表示させるため、第1走査電極に走査電圧14が印加される。同時にデータ電極6には、第1データ電極から最終データ電極まで、順次、データ電圧15a、15b、15c、・・・15nが印加される。次に第2ライン表示期間には、2ライン目を表示させるため、第2走査電極に走査電圧16が印加され、同時にデータ電極6には、再度第1データ電極から最終データ電極まで、順次、データ電圧17a、17b、17c、・・・17nが印加される。従って、図3に示すように、無機ELパネル1の表示面(カラー表示の1色のみを示す)には、無機EL発光層4の発光により生じる1個の輝点18が、表示ラインに沿って移動する。
また、データ電圧生成回路10は、駆動制御回路13から供給を受ける表示信号データDに基づき、各画素に印加するデータ電圧として、例えば8階調の階調度を有する電圧を生成する。図2には、各データ電極に印加されるデータ電圧としては、階調を簡略化した波形が記載されている。なお、データ電圧生成回路10に入力する表示信号データDとしては、RGBデジタル信号またはコンポーネント信号の、8bitシリアルデータあるいは8bitパラレルデータ等、どのようなデータを用いてもよい。
このように点順次で発光させるために、各表示画素が短時間で高輝度に発光するように、走査電圧およびデータ電圧の振幅および持続時間が設定される。そのような特性の発光によれば、各表示画素についての非表示時間が長いくなり、切れのある画像が得られる。このような点順次走査方式は、無機EL素子が、電界により発光して応答が速く、短時間で高輝度発光しても劣化し難い特性にを有することにより可能となる。
これに対して、例えば有機EL素子の場合は、電流駆動であって、短時間で高輝度発光させると劣化し易いため、点順次走査を適用することは困難である。また液晶表示素子は、輝度が低く応答速度も低いので、パッシブマトリクス型に構成する場合は線順次走査による駆動をせざるを得ず、点順次走査は適用困難である。PDPは、原理的に点順次走査は不可能である。
さらに点順次走査によれば、線順次走査を行う場合に必要な1ライン分の表示信号データを保持するためのラインメモリが不要であり、簡易で安価な装置を構成することが可能な利点が得られる。
また、1フレームを2つのフィールドで構成し、走査電極5およびデータ電極6の駆動を、インターレース走査に基づいて行う構成とすることもできる。すなわち、奇数フィールドでは、図3に実線で示すように奇数番目の走査電極に順次走査電圧を印加し、偶数フィールドでは破線で示す偶数番目の走査電極に順次走査電圧を印加する。データ電極に印加するデータ電圧は、上述の場合と同様である。それにより、各画素の表示は1フィールド置きになるので、非表示時間がより長くなり、さらに切れのある画像が得られる。また、HD等の高画質放送では、インターレース走査にすることで、1フィールドのライン数を削減して輝度を確保することができる。
なお、具体的な説明は省略したが、走査電極5およびデータ電極6に印加する走査電圧およびデータ電圧については、いわゆるフレーム反転駆動(フィールド反転駆動)により、フレーム(フィールド)毎に発光層に印加する電圧の極性を反転させる構成とする。
本発明の無機EL表示装置は、容量性で、応答速度が速く、短時間で高輝度発光させても劣化し難いという、無機EL素子の特性を活かした、切れのある画像を表示可能で、構成が簡単で安価なディスプレイとして有用である。
1 無機ELパネル
2 走査側駆動回路
3 データ側駆動回路
4 無機EL発光層
5 走査電極
6 データ電極
7 走査電圧生成回路
8 走査スイッチ回路
9 走査制御回路
10 データ電圧生成回路
11 データスイッチ回路
12 データ制御回路
13 駆動制御回路
14、16 走査電圧
15a、15b、15c、15n、17a、17b、17c、17n データ電圧
18 輝点
2 走査側駆動回路
3 データ側駆動回路
4 無機EL発光層
5 走査電極
6 データ電極
7 走査電圧生成回路
8 走査スイッチ回路
9 走査制御回路
10 データ電圧生成回路
11 データスイッチ回路
12 データ制御回路
13 駆動制御回路
14、16 走査電圧
15a、15b、15c、15n、17a、17b、17c、17n データ電圧
18 輝点
Claims (4)
- 複数本の走査電極と、前記走査電極に交差する複数本のデータ電極と、誘電体層及び蛍光体層を含み前記走査電極と前記データ電極の間に配置された無機EL発光層と、各々の前記走査電極に走査電圧を順次供給する走査側駆動回路と、各々の前記データ電極に表示信号データに応じてデータ電圧をそれぞれ供給するデータ側駆動回路とを備え、前記走査電極と前記データ電極の各交差部に位置する前記無機EL発光層により形成された複数個の画素がマトリクス配列され、前記走査電極と前記データ電極間の電圧により前記各画素が表示駆動される無機EL表示装置において、
前記走査側駆動回路は、前記各走査電極に対して順次に前記走査電圧を印加し、前記データ側駆動回路は、各々の前記走査電極に前記走査電圧が印加される期間毎に、各前記データ電極に対して前記データ電圧を順次印加することを特徴とする無機EL表示装置。 - 前記複数本の走査電極に対する前記走査電圧の供給は、インターレース走査に基づいて行われる請求項1に記載の無機EL表示装置。
- 複数本の走査電極と、前記走査電極に交差する複数本のデータ電極と、誘電体層及び蛍光体層を含み前記走査電極と前記データ電極の間に配置された無機EL発光層とを備え、前記走査電極と前記データ電極の各交差部に位置する前記無機EL発光層により形成された複数個の画素がマトリクス配列され、前記走査電極に印加される走査電圧と前記データ電極に印加される表示信号データに応じたデータ電圧により前記各画素が表示駆動される無機EL表示装置の駆動方法において、
前記各走査電極に対して順次に走査電圧を印加し、前記各走査電極に前記走査電圧が印加される期間毎に、各前記データ電極に対して前記データ電圧を順次印加することを特徴とする無機EL表示装置の駆動方法。 - 前記複数本の走査電極に対する前記走査電圧の供給を、インターレース走査に基づいて行う請求項3に記載の無機EL表示装置の駆動方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004277670A JP2006091502A (ja) | 2004-09-24 | 2004-09-24 | 無機el表示装置及びその駆動方法 |
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JP (1) | JP2006091502A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023020348A1 (zh) * | 2021-08-17 | 2023-02-23 | 重庆康佳光电技术研究院有限公司 | 一种驱动补偿电路、显示装置以及显示单元的驱动方法 |
-
2004
- 2004-09-24 JP JP2004277670A patent/JP2006091502A/ja not_active Withdrawn
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WO2023020348A1 (zh) * | 2021-08-17 | 2023-02-23 | 重庆康佳光电技术研究院有限公司 | 一种驱动补偿电路、显示装置以及显示单元的驱动方法 |
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