JP2006090812A - ガスセンサ及びガス濃度測定方法 - Google Patents

ガスセンサ及びガス濃度測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高い温度でも好適に水蒸気や水素分子を含む可燃性ガスのガス濃度を測定できるガスセンサ及びガス濃度測定方法を提供すること。
【解決手段】
固体電解質のジルコニアを主成分とする基体9に、被測定ガスと接する検知電極11と検知電極11の対極となる相手電極13とを配置したセンサ素子3を用い、被測定ガス中のガス濃度を測定するガス濃度測定方法において、検知電極11として酸化インジウムを用い、被測定ガス中にセンサ素子3を配置して、検知電極11と相手電極13との間の交流インピーダンスを測定することにより、水蒸気の濃度を検知する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被測定ガス中の水蒸気の濃度や、水素分子を含む可燃性ガスのガス濃度を測定することができるガスセンサ及びガス濃度測定方法に関するものである。
従来より、空気中の水蒸気の量(湿度)を検出するセンサとして、チタニア等のセラミックをセンサ素子としたセラミック製の湿度センサが知られている。
この種の湿度センサは、素子表面に付着した水分によって素子の電気抵抗が変化するので、その抵抗値の変化から湿度を測定するものである(特許文献1、2参照)。
特公昭61−61521号公報 (第1頁、図1) 特許第2898730号公報 (第1頁、図1)
ところが、上述した従来の湿度センサは、その特性上、せいぜい100℃程度までの温度範囲でしか湿度を測定できないので、例えば排気ガス中の様に、高い温度でも正確に湿度を測定できるガスセンサが望まれていた。
また、例えば排気ガスからエンジンの燃焼の状態を把握するために、高温でも水素ガスを含む可燃性ガスのガス濃度を正確に検出できるガスセンサも望まれている。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、高い温度でも好適に水蒸気や水素分子を含む可燃性ガスのガス濃度を測定できるガスセンサ及びガス濃度測定方法を提供することである。
(1)請求項1の発明は、固体電解質のジルコニアを主成分とする基体に、被測定ガスと接する検知電極と当該検知電極の対極となる相手電極とを配置したセンサ素子を備え、前記被測定ガス中の所定のガスの濃度を測定するガスセンサにおいて、前記検知電極として、酸素を含む電気化学反応に対する交流インピーダンスが水蒸気の存在によって変化する金属酸化物を含む電極を用い、前記被測定ガス中に前記センサ素子を配置した際の前記検知電極と前記相手電極との間の交流インピーダンス又は交流インピーダンスの位相角を測定することにより、水蒸気の濃度を検知することを特徴とする。
本発明では、検知電極として、例えば酸化インジウム等のように、酸素を含む電気化学反応に対する交流インピーダンスが水蒸気の存在によって変化する金属酸化物(以下単に「水蒸気の存在によって交流インピーダンスが変化する」とも記す)を例えば主成分とする電極を用いる。そして、被測定ガス中にセンサ素子を配置し、検知電極と相手電極との間の交流インピーダンス又は交流インピーダンスの位相角(以下単に位相角とも記す)を測定する。この交流インピーダンスや位相角は、水蒸気濃度と相関関係があるので、測定した交流インピーダンスや位相角から、被測定ガス中の水蒸気の濃度を求めることができる。
しかも、このガスセンサは、後述する実験例で示す様に、例えば500〜1000℃の高温の測定温度において、微量な水蒸気濃度まで精度良く検出することができる。
ここで、「酸素を含む電気化学反応に対する交流インピーダンス」とは、前記所定のガスの存在によって電極にて電気化学反応が生じる場合に、両電極間に交流を印加することによって測定される交流インピーダンスのことである。
また、「水蒸気の存在によって交流インピーダンスが変化する金属酸化物」とは、少なくともガスセンサの使用温度範囲で、金属酸化物に接触した水蒸気によって電気的な変化(即ち検出可能な交流インピーダンスの実質的な変化)が生ずる物質であり、水蒸気や湿度センサの材料として用いられる酸化インジウム等である。
ここで、「水蒸気の存在によって交流インピーダンスが変化する」程度としては、例えば「900℃の高温で、水蒸気無しの状態から10000ppmの変化に対する、交流インピーダンスの変化が10%以上」が挙げられる。
尚、前記検知電極は被測定ガスに接することが必要であるが、相手電極は被測定ガスに接触しても良いし接触しなくても良い。(以下同様)
(2)請求項2の発明は、固体電解質のジルコニアを主成分とする基体に、被測定ガスと接する検知電極と当該検知電極の対極となる相手電極とを配置したセンサ素子を備え、前記被測定ガス中の所定のガスの濃度を測定するガスセンサにおいて、酸素を含む電気化学反応に対する交流インピーダンスが水蒸気の存在によって変化する金属酸化物を含む電極を用い、前記被測定ガス中に前記センサ素子を配置した際の前記検知電極と前記相手電極との間の交流インピーダンス又は交流インピーダンスの位相角を測定することにより、分子中に水素原子を含んだ可燃性ガスの濃度を検知することを特徴とする。
本発明は、検知電極として、例えば酸化インジウム等の様に、水蒸気の存在によって交流インピーダンスが変化する金属酸化物を例えば主成分とする電極を用いる。そして、被測定ガス中にセンサ素子を配置し、検知電極と相手電極との間の交流インピーダンス又は位相角を測定する。この交流インピーダンスや位相角は、水素原子を含む可燃性ガス(水素含有可燃性ガス)の濃度と相関関係があるので、測定した交流インピーダンスや位相角から、水素含有可燃性ガスの濃度を検知することができる。
しかも、このガスセンサは、例えば500〜1000℃の高温の測定温度において、可燃性ガスの濃度を精度良く検出することができる。
(3)請求項3の発明は、前記水蒸気の存在によって交流インピーダンスが変化する金属酸化物が、酸化インジウム、酸化亜鉛、又は酸化スズであることを特徴とする。
本発明は、検知電極の材料として用いる金属酸化物を例示したものである。この材料を検知電極の主成分(或いは検知電極全体)として用いることにより、水蒸気や水素含有可燃性ガスの濃度を精度良く求めることができる。
(4)請求項4の発明は、前記相手電極が、酸素を含む電気化学反応に対する交流インピーダンスが水蒸気の存在によって変化しない金属(以下単に「水蒸気の存在によって交流インピーダンスが変化しない金属」とも記す)、又は前記水蒸気の存在によって交流インピーダンスが変化する金属酸化物を含む電極であることを特徴とする。
本発明は、検知電極と対になる相手電極の材料を例示したものである。この材料を相手電極の主成分(或いは相手電極全体)として用いることにより、水蒸気や水素含有可燃性ガスの濃度を精度良く求めることができる。
尚、相手電極を検知電極と同様な構成とした場合は、相手電極に水蒸気の存在によって交流インピーダンスが変化しない金属を用いた場合とはセンサ出力が異なるが、補正により適切な値とすればよい。
ここで、前記水蒸気の存在によって交流インピーダンスが変化しない金属とは、少なくともガスセンサの使用温度範囲で、その金属に接触した水蒸気によって電気的な変化が生じない物質(即ち実質的に交流インピーダンスの変化を検出することができないもの)であり、後述する白金族などが挙げられる(以下同様)。
(5)請求項5の発明は、前記水蒸気の存在によって交流インピーダンスが変化しない金属が、白金、パラジウム、ロジウム、又はイリジウムであることを特徴とする。
本発明は、検知電極と対になる相手電極の材料を例示したものである。この材料を相手電極の主成分(或いは相手極全体)として用いることにより、水蒸気や水素含有可燃性ガの濃度を精度良く求めることができる。
(6)請求項6の発明は、前記交流インピーダンス又は交流インピーダンスの位相角を測定する際に印加する交流電圧の周波数が、0.1〜100Hzであることを特徴とする。
本発明は、ガス濃度を測定する際に、両電極間に印加する交流電圧の周波数の好ましい範囲を例示したものである。つまり、この範囲の周波数を用いることにより、ガス濃度に対応した明確なデータ(即ち交流インピーダンス又は位相角)を得ることができる。
(7)請求項7の発明は、前記ガスの濃度を測定する際の測定温度が、500〜1000℃であることを特徴とする。
本発明は、本発明のガスセンサの好ましい使用温度範囲(従ってセンサ素子の電極近傍の温度)を例示したものである。つまり、従来では、この様な高い測定温度では、水蒸気濃度等を測定することは困難であったが、本発明では、例えば排ガスの様な高温であっても、しかも微量であっても、水蒸気濃度等を精度良く測定することが可能である。
(8)請求項8の発明は、温度センサ及び/又はヒータを備えたことを特徴とする。
本発明では、温度センサやヒータを備えているので、例えば温度センサによりセンサ素子やその周囲の温度(即ち測定温度)をチェックし、ヒータによって所定の温度に制御することにより、被測定ガスの温度が低い場合やガスセンサに温度依存性がある場合でも、常に精度良くガス濃度を測定することができる。
尚、温度センサのみを備えているものは、温度を測定し、例えば所定の好ましい温度範囲の場合にガス濃度を測定するようにしてもよい。また、ヒータのみを備えているものは、例えば所定の加熱パターンで加熱することにより、測定温度をほぼ一定に保つことが可能である。
(9)請求項9の発明は、固体電解質のジルコニアを主成分とする基体に、被測定ガスと接する検知電極と当該検知電極の対極となる相手電極とを配置したセンサ素子を用い、前記被測定ガス中の所定のガスの濃度を測定するガス濃度測定方法において、酸素を含む電気化学反応に対する交流インピーダンスが水蒸気の存在によって変化する金属酸化物を含む電極を用い、前記被測定ガス中に前記センサ素子を配置して、前記検知電極と前記相手電極との間の交流インピーダンス又は交流インピーダンスの位相角を測定することにより、水蒸気の濃度を検知することを特徴とする。
本発明は、前記請求項1の発明と同様な作用効果を奏する。
(10)請求項10の発明は、固体電解質のジルコニアを主成分とする基体に、被測定ガスと接する検知電極と当該検知電極の対極となる相手電極とを配置したセンサ素子を用い、前記被測定ガス中の所定のガスの濃度を測定するガス濃度測定方法において、酸素を含む電気化学反応に対する交流インピーダンスが水蒸気の存在によって変化する金属酸化物を含む電極を用い、前記被測定ガス中に前記センサ素子を配置して、前記検知電極と前記相手電極との間の交流インピーダンス又は交流インピーダンスの位相角を測定することにより、分子中に水素原子を含んだ可燃性ガスの濃度を検知することを特徴とする。
本発明は、前記請求項2の発明と同様な作用効果を奏する。
(11)請求項11の発明は、前記ガスの濃度を測定する際に、酸素濃度による補正を行うことを特徴とする。
被測定ガス中の水蒸気や水素含有可燃性ガスのガス濃度を測定する際に、被測定ガス中に酸素が含まれている場合には、その酸素の影響を受けることがある。従って、この酸素濃度に対応した補正を行うことにより、常に精度良くガス濃度を求めることができる。
(12)請求項12の発明は、前記酸素濃度の補正は、乾燥空気中における前記交流インピーダンス又は交流インピーダンスの位相角を基準とする補正であることを特徴とする。
本発明は、補正方法を例示したものである。後述する実験例に示す様に、センサ感度として、例えば乾燥空気における交流インピーダンス|Z|airと検知対象ガス(例えば水蒸気)を含む被測定ガスにおける交流インピーダンス|Z|H2Oとの差を、乾燥空気における交流インピーダンス|Z|airで除した値、即ち{(|Z|air−|Z|H2O)/|Z|air)}を用いることができる。この感度{(|Z|air−|Z|H2O)/|Z|air)}を用いることにより酸素依存性を低減することができる。尚、水素含有可燃性ガスの場合も同様である。
(13)請求項13の発明は、前記酸素濃度の補正は、前記センサ素子におけるバルク分の抵抗を除く補正であることを特徴とする。
本発明は、補正方法を例示したものである。後述する実験例に示す様に、酸素濃度が高くなるほど交流インピーダンスが小さくなるため、相対的にセンサ素子(特に基体)におけるバルクの寄与が大きくなるという現象があるので、ここでは、センサ素子のバルク分の影響を低減する補正を行う。
例えばバルク分を除いた補正を行って各交流インピーダンスの補正値を求め、補正値により感度{(|Z|air'−|Z|H2O')/|Z|air')}を算出する。この感度{(|Z|air'−|Z|H2O')/|Z|air')}を用いることにより酸素依存性を十分に低減することができる。
(14)請求項14の発明は、前記検知電極と前記相手電極との間に印加する交流電圧の周波数を、0.1〜100Hzとすることを特徴とする。
本発明は、ガス濃度を測定する際に、両電極間に印加する交流電圧の周波数の好ましい範囲を例示したものである。
(15)請求項15の発明は、前記ガスの濃度を測定する際の測定温度を、500〜1000℃に設定することを特徴とする。
本発明は、本発明のガスセンサの好ましい使用温度範囲を例示したものである。
次に、本発明のガスセンサ及びガス濃度測定方法の最良の形態の例(実施例)について説明する。
a)まず、本実施例のガスセンサのシステム構成について説明する。
図1に示す様に、本実施例のガスセンサ(ガス濃度測定装置)1は、被測定ガス中の水蒸気の濃度(ガス濃度)を測定する水蒸気センサであり、センサ素子3と、センサ素子3の温度を調節する温度調節部5と、センサ素子3からの信号によってガス濃度を測定するガス測定部7と、から構成されている。
前記センサ素子3は、先端が閉塞され後端が開放された試験管状の基体9と、基体9の先端側の側方の外周面に環状に形成された検知電極11と、基体3の先端側の内周面に形成された相手電極(内側電極)13と、から構成されており、検知電極11と相手電極13とには、それぞれリード部15、17が接続されている。
このうち、前記基体9は、イットリアを添加した安定化ジルコニア(YSZ)からなり、検知電極11は、水蒸気の存在により交流インピーダンスが敏感に変化する金属酸化物(例えば酸化インジウム:In23)を主成分とする電極であり、相手電極13は、水蒸気の存在により交流インピーダンスが変化しない白金を主成分とする電極である。
前記温度調節部5は、基体9の内部空間19に配置された熱電対(温度センサ)21と、基体9の外周面を覆うように間隔を開けて配置された筒状のヒータ23と、熱電対21及びヒータ23に接続された電子制御装置である温度制御器25とから構成されている。
この温度制御器25は、熱電対21の起電力からセンサ素子3の温度(従って測定部位の温度である測定温度)を求め、この測定温度に基づいて、センサ素子3が所定の測定温度となる様に、ヒータ23に通電してセンサ素子3を加熱する制御を行うものである。
尚、ここでは、熱電対21、ヒータ23、及び温度制御器25を用いて温度を調節するが、温度調節が可能な構成であればこれに限定されることはない。また、温度調節を必要としない場合は、これらを省略してもよい。更に、ヒータ23は、センサ素子3を加熱できれば良いので、必ずしもセンサ素子3の外側に配置しなくともよい。例えばセンサ素子3の内部空間19に配置してもよく、或いは基体9内に埋め込んでもよい。
前記ガス測定部7は、検知電極11及び相手電極13に接続されたインピーダンス測定装置27と、インピーダンス測定装置27からの信号を処理するパソコン29と、処理結果等を表示するディスプレイ31とから構成されている。
このインピーダンス測定装置27は、検知電極11及び相手電極13の両電極間に所定の周波数の交流電圧を印加し、その際の交流インピーダンス及び位相角を求め、この交流インピーダンス及び位相角を示す信号をパソコン29に送信する。
また、パソコン29は、受信した信号を処理して、パソコン29のディスプレイ31上に交流インピーダンス及び位相角のグラフ等を表示するとともに、後述する実験例で示す様な各種の解析結果を表示する。
従って、本実施例では、後述するように、このデータのうち、交流インピーダンス(具体的には交流インピーダンスの絶対値|Z|である交流インピーダンス値)に基づいて被測定ガス中の水蒸気濃度を求めることができる。
b)次に、本実施例のガスセンサ1の要部であるセンサ素子3の製造方法について説明する。
まず、純度99%以上のジルコニア(ZrO2):100molに対して、純度99%以上のイットリアを8molの割合で配合し、湿式混合した後、1300℃の温度で仮焼した。
この仮焼物に水を加え、ボールミルにて粉砕した後、水溶性バインダーを添加し、スプレードライ法により造粒した。
この造粒物を、ラバープレス法によりコップ状の有底円筒状(又は平板状:実施例3)に成形し、砥石によって研削し、その形状を整えた。
次いで、この成型体を、1500℃の温度で3時間焼成し、固体電解質のジルコニアセラミックからなる基体9を得た。
また、検知電極11用として、酸化インジウム(In23)の粉末に、バインダとして10重量%のエチルセルロースを加えるとともに、溶剤としてパーピネオール(商品名)を適当な粘度となるように混合して、ペーストを作成した。
更に、相手電極13用として、白金(Pt)の粉末に、バインダとして10重量%のエチルセルロースを加えるとともに、溶剤としてパーピネオール(商品名)を適当な粘度となるように混合して、ペーストを作成した。
次に、前記検知電極11用のペーストを、基体9の先端側の側方の外周面上に、環状(ベルト状に)に塗布する。また、相手電極13用のペーストを、基体9の先端側の内周面上に塗布する。
そして、各ペーストを塗布した基体9を、管状炉に入れ、大気雰囲気下にて1200℃で2時間焼成し、検知電極11及び相手電極13を備えた基体9、即ちセンサ素子3を得る。
尚、検知電極11及び相手電極13には、Ptのワイヤを接続してリード部15、17を設けるが、Ptペーストを用いた印刷によってリード部15、17を形成してもよい。また、相手電極13としては、無電解白金メッキ法により、1〜2ミクロンの厚みで白金薄膜を形成し、これにPtワイヤを接触させてもよい。更に、熱電対21やヒータ23は、センサ素子3の完成後、センサ素子3の内外に配置すればよい。
c)次に、本実施例のガスセンサ1を用いたガス濃度測定方法について詳細に説明する。
ここでは、後述する実験例で用いる実験装置を例に挙げて、ガス濃度測定方法を説明する。
・まず、実験装置の構成について説明する。
図2に示す様に、ガス濃度を測定する実験装置では、筒状のヒータ23の貫通孔内に、試験管状の測定用石英セル31が配置され、測定用石英セル31内に前記センサ素子3が配置されている。また、センサ素子3の後端側(同図右側)が外気に開放されるようにして、測定用石英セル31の後端側の開口部33が、ゴム製の蓋35により密閉されている。
そして、熱電対21及びヒータ23が温度制御器25に接続されるとともに、検知電極11及び相手電極13がインピーダンス測定装置27を介してパソコン29に接続されている。尚、この実験装置では、検知電極11が被測定ガスに接触し、相手電極13が被測定ガスに接触しないように構成されている。
また、この実験装置では、同図に示す様にガスの流路が構成されている。
具体的には、測定用石英セル31には、バルブ37〜45や流量計47〜55や切換スイッチ57〜61を介して、4種のボンベ63〜69が接続され、このボンベ63〜69から、測定用石英セル31の先端側に、各ガスが供給されるようになっている。
このボンベ63〜69は、被検ガス(検知対象のガス:実施例1では水蒸気、実施例2では可燃性ガス)を収容する第1ボンベ63と、酸素を収容する第2ボンベ65と、窒素を収容する第3ボンベ67と、乾燥空気(air)を収容する第4ボンベ69からなる。
更に、測定用石英セル31には、水を充填した加湿装置71が接続され、空気などを加湿装置71を通すことにより、水分を含む空気などが測定用石英セル31に供給されるようになっている。
尚、測定用石英セル31の後端側の側方には側方開口部73が設けられ、その側方開口部73と連続された流路には、ドラフト75及びスクラバ77が配置されている。
・次に、上述した実験装置を用いたガス濃度測定(即ち水蒸気濃度の測定)の手順を説明する。
まず、基準となるデータを得るために、乾燥空気の交流インピーダンス及び位相角を求める。
具体的には、切換スイッチ57、59及びバルブ43を操作して、第4ボンベ69から測定用石英セル31に到る流路を開き、測定用石英セル31の先端側から乾燥空気を供給する。
また、センサ素子3は、温度制御器25によりヒータ23の通電が制御されて、所定の測定温度(例えば500〜1000℃の範囲)に設定されるので、この状態で、インピーダンス測定装置27により両電極11、13間に、所定の周波数(例えば0.1〜1MHzの範囲)の10mVの交流電圧を印加する。
これにより、インピーダンス測定装置27は、両電極11、13間の交流インピーダンス及び位相角に対応する信号が得られるので、この信号をパソコン29に送信する。パソコン29では、その信号を処理し、例えば図3に示す様に、乾燥空気に対応したデータ(即ち乾燥空気に対応する交流インピーダンス|Z|air及び位相角に対応した円弧状のグラフ)をディスプレイ31に表示する。
一方、水蒸気濃度を測定する場合には、バルブ37及び切換スイッチ59を操作して、第1ボンベ63から測定用石英セル31に到る流路を開き、所定濃度の水蒸気を含んだ空気(被検ガス)を、測定用石英セル31の先端側から供給する。
そして、所定の測定温度で、インピーダンス測定装置27により両電極11、13間に、前記と同様な所定の周波数の交流電圧を印加する。
これによって得られた交流インピーダンス及び位相角の信号を処理し、同じく図3に示す様に、空気中に含まれる水蒸気の濃度に対応したデータ(即ち水蒸気を含む空気の交流インピーダンス|Z|H2O及び位相角に対応した円弧状のグラフ)を、ディスプレイ31に表示する。
尚、前記図3は、横軸に交流インピーダンスの実数部、縦軸に交流インピーダンスの虚数部を示したナイキスト線図(Nyquist-plots)である。この図3では、原点から小さな円弧に到る点線の長さが、水蒸気を含んだ空気中における交流インピーダンス|Z|H2Oを示し、大きな円弧に到る点線の長さが、乾燥空気中における交流インピーダンス|Z|airを示している。前記|Z|は周知の交流インピーダンスの絶対値(交流インピーダンス値)を示しているが、ここでは単に交流インピーダンス|Z|と表記している。また、図3では、各点線(直線)の傾きが位相角を示している。
そして、本実施例では、後の実験例に示す様に、前記測定データのうち、交流インピーダンス(|Z|H2O、|Z|air)に基づいた演算値、例えば両交流インピーダンスの差ΔZ(即ち|Z|air−|Z|H2O)や、この差ΔZを乾燥空気の交流インピーダンス|Z|airで除した除算値ΔZA(即ち(|Z|air−|Z|H2O)/|Z|air))は、水蒸気の濃度と明瞭な相関関係(図6、図7等参照)があるので、両交流インピーダンスの差ΔZ(或いはその除算値ΔZA)から、水蒸気の濃度を求める。
尚、センサ感度として、前記交流インピーダンスの差ΔZを用いるのは、センサ毎に交流インピーダンスが異なるので、センサの個体差の影響を低減するためである。また、前記交流インピーダンスの差の除算値ΔZAを用いるのは、交流インピーダンスの差ΔZをそれぞれの酸素濃度での基準となる交流インピーダンスで割ることにより、酸素依存性を消すことができるからである。
d)次に、本実施例の効果を確認するために行った実験例について説明する。
(1)実験例1
本実験例1は、本発明の範囲の検知電極を用いた場合のガスセンサの感度を確認したものである。
本実験例では、検知電極の材料として、本発明の範囲のIn23、ZnOと、本発明の範囲外のNiO、Cr23との4種の材料を用いて、4種のセンサ素子を製造した。尚、相手電極としては白金電極を用いた(以下同様)。
まず、前記4種のうちの1種のセンサ素子を前記図2に示す測定装置の測定用石英セル内に配置し、ヒータによってセンサ素子の温度(従って測定温度)を900℃に設定した。そして、被測定ガスとして乾燥空気のみを測定用石英セル内に供給するとともに、センサ素子の両電極間に1Hzの交流電圧を印加し、その時の両電極間の交流インピーダンス|Z|airを測定した。
次に、同じセンサ素子を用い、被測定ガスとして水蒸気濃度を580ppmに設定した空気を、測定用石英セル内に供給した。そして、同様な測定温度で、両電極間に1Hzの交流電圧を印加し、その時の交流インピーダンス|Z|H2Oを測定した。
以後同様に、他のセンサ素子についても、同じ測定条件にて順次各交流インピーダンス|Z|air、|Z|H2Oを測定した。その結果を図4に示す。尚、図4では、センサ感度として、前記交流インピーダンスの差の除算値ΔZAを用いている。
この図4から明らかな様に、検知電極の材料としてIn23、ZnOを用いたガスセンサは、900℃という高い温度においても、水蒸気に対して感度が高く好適であることが分かる。
(2)実験例2
本実験例2は、本発明のガスセンサにより水蒸気濃度に対応した出力が得られることを確認したものである。
・本実験例では、In23からなる検知電極を備えたセンサ素子を用いた。
そして、このセンサ素子を前記図2に示す測定用石英セル内に配置し、被測定ガスとして、乾燥空気、水蒸気濃度が異なる7種の空気(水蒸気濃度:104ppm、209ppm、522ppm、1045ppm、2089ppm、5223ppm、10445ppm)を、順次測定用石英セル内に供給した。また、ヒータによって測定温度を900℃に設定するとともに、センサ素子の両電極間に0.1〜1MHzの交流電圧を印加し、その時の両電極間の交流インピーダンスを測定した。
その結果を図5(ナイキスト線図)に示す。図5から明らかな様に、水蒸気濃度及び周波数に対応した交流インピーダンスが得られることが分かる。特に周波数が小さいほど、水蒸気濃度に対する交流インピーダンスの違いが大きくなることが分かる。
・次に、前記図5の測定データから周波数1Hzの場合のデータを抽出し、整理したものを図6に示す。図6は、縦軸に乾燥空気と水蒸気を含んだ空気との交流インピーダンスの差ΔZを取り、横軸に対数にて水蒸気濃度をとったものである。
この図6から明らかな様に、交流インピーダンスと水蒸気濃度とには、明らかな相関関係があるので、高い温度の場合でも、交流インピーダンスから水蒸気濃度を精度良く検出できることが分かる。特に、900℃という高い温度であっても100ppmの低濃度の水蒸気を精度良く検出できるという顕著な効果がある。
(3)実験例3
本実験例3は、本発明のガスセンサの温度依存性を調べたものである。
本実験例では、In23からなる検知電極を備えたセンサ素子を用いた。
また、前記実験例2と同様にして、被測定ガスとして、乾燥空気、水蒸気濃度が異なる7種の空気(水蒸気濃度:104ppm、209ppm、522ppm、1045ppm、2089ppm、5223ppm、10445ppm)を用いた。
そして、ヒータを制御して測定温度を、500℃、600℃、700℃、800℃、900℃に変更し、それぞれの場合に、センサ素子の両電極間に1Hzの交流電圧を印加し、その時の両電極間の交流インピーダンスを測定した。
その結果を図7に示す。図7は、縦軸に交流インピーダンスの差の除算値ΔZAをとり、横軸に対数にて水蒸気濃度をとったものである。
図7から明らかな様に、水蒸気濃度に対応したΔZAが得られるとともに、その値は温度が高くなるほど高くなることがことが分かる。つまり、ΔZA(又は感度)には温度依存性があることが分かる。
従って、測定温度が変化しない様に測定温度を制御するか、或いは温度に応じてデータを補正することにより、被測定ガスの温度が変動しても、水蒸気濃度を正確に検出することができる。
(4)実験例4
本実験例4は、本発明のガスセンサの酸素依存性を調べたものである。
本実験例では、In23からなる検知電極を備えたセンサ素子を用いた。
また、被測定ガスとして、酸素濃度を2%、5%、10%、50%、80%(容量%)の5種の濃度に設定するとともに、各酸素濃度の被測定ガスに、濃度が異なる7種の水蒸気(104ppm、209ppm、522ppm、1045ppm、2089ppm、5223ppm、10445ppm)を添加した。尚、乾燥空気についても、同様に5種類の酸素濃度を設定した被測定ガスを用いた。
そして、ヒータを制御して測定温度を900℃に設定し、センサ素子の両電極間に1Hzの交流電圧を印加し、その時の両電極間の交流インピーダンスを測定した。
その結果を図8に示す。図8は、縦軸に交流インピーダンスの差ΔZをとり、横軸に対数にて水蒸気濃度をとったものである。
図8から明らかな様に、水蒸気濃度に対応したΔZが得られるとともに、その値は酸素濃度が低くなるほど高くなることがことが分かる。つまり、ΔZには酸素依存性があることが分かる。
従って、酸素濃度に応じてデータを補正することにより、被測定ガス中の酸素濃度が変動しても、水蒸気濃度を正確に検出することができる。
(5)実験例5
本実験例5は、本発明のガスセンサの酸素依存性を低減する方法を調べたものである。
・図9(a)は、前記実験例4で得られたデータを処理したものである。即ち、図9(a)は、縦軸に交流インピーダンスの差の除算値ΔZAをとり、横軸に対数にて水蒸気濃度をとったものである。
図9(a)から明らかな様に、ここでは、縦軸に除算値ΔZAををとっているので、前記実験例4の様に交流インピーダンスの差ΔZをとった場合よりは、酸素濃度による影響は小さいが、それでもある程度の影響は見られる。これは、酸素濃度が高くなるにつれて、ナイキスト線図の円弧が小さくなって、YSZのバルク(bulk)の抵抗の寄与が大きくなるからと考えられる。
・そこで、更に、前記実験例4のデータに対して酸素依存性を低減する処理を行った。
具体的には、図9(b)に示す様に、YSZのバルクの抵抗(Rbulk)を無視して、各交流インピーダンスの補正値(|Z|H2O'、|Z|air')を求めた。
つまり、コンピュータ上にプロットされた交流インピーダンスのグラフから、円弧のX軸(横軸)との原点側の交点を求め、この交点からグラフ上の点までの距離を補正値とした。
この交流インピーダンスの補正値を用いて演算(交流インピーダンスの差の除算)した結果を図9(c)に示す。図9(c)は、縦軸に{(|Z|air'−|Z|H2O')/|Z|air'}をとり、横軸に対数にて水蒸気濃度をとったものである。
図9(c)から明らかな様に、前記補正値を用いて前記演算を行うことにより、酸素濃度により影響をほぼなくすことができることが分かる。
尚、上述したYSZのバルク抵抗分を無視する補正を行うことにより酸素濃度の影響を低減できる理由は、実際に水蒸気に対して変化する電極反応に対する交流インピーダンスの値が得られるからと考えられる。
e)上述した実験例からも明らかな様に、本実施例では、検出電極11の材料として、水蒸気の存在によって交流インピーダンスが敏感に変化する金属酸化物(例えばIn23、ZnO、SnO2)を用い、センサ素子3を被測定雰囲気に配置して、検出電極11及び相手電極13間の交流インピーダンスを測定することにより、500〜1000℃の高い測定温度でも、水蒸気の濃度を精度良く検出することができる。
しかも、水蒸気濃度が例えば100ppmの微量であっても、精度良く検出できるという顕著な効果を奏する。
また、本実施例では、ヒータ23により測定温度を調節するので、測定雰囲気の温度が変動しても、常に安定して精度良く水蒸気の濃度を検出することができる。
更に、本実施例では、前記実験例5で述べた様な交流インピーダンスの補正値を用いて演算することにより、酸素濃度の影響を低減できるので、酸素濃度が変動した場合でも、常に安定して精度良く水蒸気濃度を検出することができる。
次に、実施例2について説明するが、前記実施例1と同様な内容の説明は省略する。
a)本実施例は、被測定ガスに含まれる、分子中に水素原子を含んだ可燃性ガス(例えばH2、CH4、C26、C36、C38、C410などを含む水素含有可燃性ガス)の濃度を検知できるガスセンサ及びガス濃度測定方法に関するものである。
本実施例のガスセンサ及びガス濃度測定方法は、基本的に前記実施例1と同様であり、ガスセンサの測定対象が上述した水素含有可燃性ガスである点が異なるので、ガスセンサの構成等の説明は省略する。
b)ここでは、本実施例のガスセンサを用いた実験例について説明する。
(1)実験例6
本実験例6では、前記実施例1の実験装置を用いて、乾燥空気、水素含有ガス可燃性ガス(但しそれぞれ1種類のガスのみ)を添加した下記の6種の乾燥空気を、順次測定用石英セルに供給した。そして、それぞれの場合において、センサ素子の両電極間の交流インピーダンス、即ち乾燥空気における交流インピーダンス|Z|air、水素含有可燃性ガスを添加した乾燥空気における交流インピーダンス|Z|gasを測定した。
実験条件は、下記の通りである。
・ベースガス:乾燥空気
・検知電極:In23
・測定温度:900℃
・周波数:1Hz
・可燃性ガス:H2、CH4、C26、C36、C38、C410
(ガス濃度は、いずれも400ppm)
その結果を、図10に示す。図10は、縦軸に感度として交流インピーダンスの差(|Z|air−|Z|gas)をとり、横軸に対数にて可燃性ガス中の水素原子数をとったものである。
この図10から明らかな様に、ガスセンサの感度は可燃性ガス中の水素原子数に対応していることが分かる。
尚、ここで、被測定ガス中に含まれる可燃性ガス中の水素原子数に対応した出力を得ることができるのは、測定条件が乾燥雰囲気下で900℃という高温であり、検知電極の材料は可燃性ガスの気相酸化反応に対する触媒活性が高いために、可燃性ガスが界面に到達するときには、完全に水蒸気とCO2とに酸化され、それによって生成した水蒸気を本ガスセンサが検知しているからであると推定される。
(2)実験例7
本実験例7では、前記実施例1の実験装置を用いて、乾燥空気、各種の水素含有ガス可燃性ガス(但し異なるガスを混在させたもの)を添加した下記の5種の乾燥空気を、順次測定用石英セルに供給した。そして、それぞれの場合おいて、センサ素子の両電極間の交流インピーダンス、即ち乾燥空気における交流インピーダンス|Z|air、可燃性ガスを添加した乾燥空気における交流インピーダンス|Z|gasを測定した。
実験条件は、下記の通りである。
・ベースガス:乾燥空気
・検知電極:In23
・測定温度:900℃
・周波数:1Hz
・可燃性ガス:100ppmC36
200ppmC36+100ppmH2
100ppmC36+200ppmC410
200ppmC36+300ppmC38+100ppmH2
100ppmC36+200ppmC38+300ppmC410
その結果を、図11に示す。図11は、縦軸に感度として交流インピーダンスの差(|Z|air−|Z|gas)をとり、横軸に対数にて可燃性ガス中の水素原子数をとったものである。尚、ここでは、100ppmC36を基準とした水素原子数に変換してある。
この図11から明らかな様に、ガスセンサの感度は、各種の可燃性ガスが混在した場合でも、その可燃性ガス中の水素原子数に対応していることが分かる。
(3)実験例8
本実験例8は、前記実験例6、7の実験データを用いて処理を行ったものである。
具体的には、前記実験例7の可燃性ガスの濃度を、100ppmのC36を用いて、水蒸気濃度に換算した。つまり、下記式に示す様に、1モルのC36に対して3モルのH2Oが生成するので、この換算により、可燃性ガスの濃度を水蒸気濃度に換算した。
1C36+9/2O2→3H2O+3CO2 ・・(1)
その結果を、図12に示す。図12は、縦軸に感度として交流インピーダンスの差(|Z|air−|Z|gas)をとり、横軸に対数にて(換算した)水蒸気の濃度をとったものである。尚、ここでは、図6に示す水蒸気濃度のデータも重ねてプロットしている。
この図12から明らかな様に、ガスセンサの感度は、各種の可燃性ガスが混在した場合でも、可燃性ガスを換算した水蒸気濃度に対応していることが分かる。
従って、例えば実際の内燃機関の排気ガスの場合には、ガスの成分はほぼ推測がつくので、センサ出力からHのモル数が分かり、よって、ガス成分(可燃性ガスの濃度)も計算できることになる。
(4)実験例9
本実験例9では、ガスセンサのガス選択性を確認する実験を行った。
前記実施例1の実験装置を用いて、乾燥空気、下記の各種のガスを含む乾燥空気を添加した7種の乾燥空気を、順次測定用石英セルに供給した。そして、それぞれの場合において、センサ素子の両電極間の交流インピーダンス、即ち乾燥空気における交流インピーダンス|Z|air、可燃性ガスを添加した乾燥空気における交流インピーダンス|Z|gasを測定した。
実験条件は、下記の通りである。
・ベースガス:乾燥空気
・検知電極:In23
・測定温度:900℃
・周波数:1Hz
・添加ガス:CO、CO2、NO、NO2、H2、CH4、C38
(ガス濃度は、いずれも400ppm)
その結果を、図13に示す。図13は、縦軸に感度として交流インピーダンスの差(|Z|air−|Z|gas)をとったものである。
この図13から明らかな様に、本発明の範囲のガスセンサを用いる場合には、水素を含む可燃性ガスの感度が大きく、よって、水素を含む可燃性ガスを選択的に検出できることがわかる。
c)この様に、本実施例においては、前記実施例1と同様に、検出電極の材料として、水蒸気の存在によって交流インピーダンスが敏感に変化する金属酸化物(例えばIn23、ZnO、SnO2)を用い、センサ素子を被測定雰囲気に配置して、検出電極及び相手電極間の交流インピーダンスを測定することにより、500〜1000℃の高い測定温度でも、被測定ガス中に含まれる可燃性ガス中の水素原子数に対応した出力を得ることができる。
よって、この出力に基づいて、被測定ガス中に含まれる可燃性ガスの濃度を求めることができるので、例えば排気ガス中の水素の状態から、エンジンの燃焼状態を把握することも可能になる。
また、本実施例では、水素を含む可燃性ガスを選択して検出できるので、その点からも、測定精度を高めることができる。
次に、実施例3について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
本実施例は、前記実施例1とはセンサ素子の構造が異なる。
図14に示す様に、本実施例のガスセンサ81のセンサ素子83は、平板状の基体(基板)85の両側に、それぞれ検知電極87と相手電極89とを配置したものであり、本実施例では、検知電極87と相手電極89とが被測定ガスに接するように構成されている。尚、基体85の同じ側に検知電極87と相手電極89とを配置してもよい。
また、センサ素子83の近傍には、ヒータ部材91が配置されており、ヒータ部材91内には、温度を検出するための熱電対93とヒータ95とが配置されている。
尚、温度制御器97、インピーダンス測定装置99、パソコン101、ディスプレイ103は、前記実施例1と同様に接続されている。
本実施例でも、前記実施例1と同様な効果を奏するとともに、センサ素子83の構造を簡易化できるという利点がある。
次に、実施例4について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
ここでは、センサ素子を被測定ガス中に配置し、両電極に交流電圧を印加した場合に得られる位相角を用いて、水蒸気濃度を測定するガス濃度測定方法について説明する。
具体的には、前記実験例2と同様に、In23からなる検知電極を備えたセンサ素子を用い、このセンサ素子を前記図2に示す測定用石英セル内に配置した。また、被測定ガスとして、乾燥空気、水蒸気濃度が異なる5種の空気(水蒸気濃度:1447ppm、2894ppm、5788ppm、14470ppm、28941ppm)を準備した。
そして、ヒータによって測定温度を900℃に設定し、各被測定ガスを測定用石英セル内に順次供給するとともに、センサ素子の両電極間に1Hzの交流電圧を印加して、その時の両電極間の位相角を測定した。尚、水蒸気濃度が28941ppmの披測定ガスについては、3回測定を繰り返した。
その結果を図15に示す。尚、図15の縦軸は位相角(−theta)を示し、横軸は時間(分)を示している。
図15から明らかな様に、所定周波数の交流電圧を印加することによって、水蒸気濃度に対応した位相角が得られることが分かる。よって、この位相角から、水蒸気濃度を精度良く求めることができる。
また、可燃性ガスのガス濃度を測定する方法については、水蒸気濃度を測定する方法と同様であるので、その説明は省略する。
尚、本発明は前記実施例になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
(1)例えば、前記実験例では、検知電極として、酸化インジウムや酸化亜鉛を用いて実験を行ったが、酸化スズに関しても、水蒸気に対して交流インピーダンスが変わることが分かっているので、本発明に適用可能であると考えられる。
(2)また、前記実施例1等では、相手電極に水蒸気に不活性な白金等の金属を用いたが、検知電極と同様な材料で構成としてもよい。この場合は、交流インピーダンスが両方の電極で変化することにより、センサ出力の変化量がほぼ倍になると考えられるが、この点を考慮すれば、前記実施例1等と同様に、水蒸気濃度や可燃性ガスの濃度を好適に検出できる。
実施例1のガスセンサの構成を示す説明図である。 実施例1のガスセンサを用いた実験装置を示す説明図である。 実施例1の実験装置で測定した交流インピーダンス等のデータを示すグラフである。 実施例1の実験例1におけるガスセンサの感度を示すグラフである。 実施例1の実験例2におけるナイキスト線図を示すグラフである。 実施例1の実験例2における交流インピーダンスの差(ΔZ)と水蒸気濃度との関係を示すグラフである。 実施例1の実験例3におけるΔZAと水蒸気濃度と測定温度との関係を示すグラフである。 実施例1の実験例4における交流インピーダンスの差(ΔZ)と水蒸気濃度と酸素濃度との関係を示すグラフである。 (a)は実施例1の実験例5におけるΔZAと水蒸気濃度と酸素濃度との関係を示すグラフ、(b)はYSZのバルク抵抗等の関係を示すグラフ、(c)は交流インピーダンスの補正値より求める感度と水蒸気濃度と酸素濃度との関係を示すグラフである。 実施例2の実験例6における交流インピーダンスの差と水素原子数との関係を示すグラフである。 実施例2の実験例7における交流インピーダンスの差と混合ガスの水素原子数との関係を示すグラフである。 実施例2の実験例8における交流インピーダンスの差と換算した混合ガスの水蒸気濃度との関係を示すグラフである。 実施例2の実験例9におけるガスセンサの選択性の実験結果を示すグラフである。 実施例3のガスセンサを示す説明図である。 実施例4のガスセンサを用いた実験結果を示すグラフである。
符号の説明
1、81…ガスセンサ
3、83…センサ素子
9、85…基体
11、87…検知電極
13、89…相手電極
21、93…熱電対
23、95…ヒータ
25、97…温度調節器
29、101…パソコン
27、99…インピーダンス測定装置

Claims (15)

  1. 固体電解質のジルコニアを主成分とする基体に、被測定ガスと接する検知電極と当該検知電極の対極となる相手電極とを配置したセンサ素子を備え、前記被測定ガス中の所定のガスの濃度を測定するガスセンサにおいて、
    前記検知電極として、酸素を含む電気化学反応に対する交流インピーダンスが水蒸気の存在によって変化する金属酸化物を含む電極を用い、前記被測定ガス中に前記センサ素子を配置した際の前記検知電極と前記相手電極との間の交流インピーダンス又は交流インピーダンスの位相角を測定することにより、水蒸気の濃度を検知することを特徴とするガスセンサ。
  2. 固体電解質のジルコニアを主成分とする基体に、被測定ガスと接する検知電極と当該検知電極の対極となる相手電極とを配置したセンサ素子を備え、前記被測定ガス中の所定のガスの濃度を測定するガスセンサにおいて、
    前記検知電極として、酸素を含む電気化学反応に対する交流インピーダンスが水蒸気の存在によって変化する金属酸化物を含む電極を用い、前記被測定ガス中に前記センサ素子を配置した際の前記検知電極と前記相手電極との間の交流インピーダンス又は交流インピーダンスの位相角を測定することにより、分子中に水素原子を含んだ可燃性ガスの濃度を検知することを特徴とするガスセンサ。
  3. 前記水蒸気の存在によって交流インピーダンスが変化する金属酸化物が、酸化インジウム、酸化亜鉛、又は酸化スズであることを特徴とする前記請求項1又は2に記載のガスセンサ。
  4. 前記相手電極が、酸素を含む電気化学反応に対する交流インピーダンスが水蒸気の存在によって変化しない金属を含む電極、又は前記前記水蒸気の存在によって交流インピーダンスが変化する金属酸化物を含む電極であることを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載のガスセンサ。
  5. 前記水蒸気の存在によって交流インピーダンスが変化しない金属が、白金、パラジウム、ロジウム、又はイリジウムであることを特徴とする前記請求項4に記載のガスセンサ。
  6. 前記交流インピーダンス又は交流インピーダンスの位相角を測定する際に印加する交流電圧の周波数が、0.1〜100Hzであることを特徴とする前記請求項1〜5のいずれかに記載のガスセンサ。
  7. 前記ガスの濃度を測定する際の測定温度が、500〜1000℃であることを特徴とする前記請求項1〜6のいずれかに記載のガスセンサ。
  8. 温度センサ及び/又はヒータを備えたことを特徴とする前記請求項1〜7のいずれかに記載のガスセンサ。
  9. 固体電解質のジルコニアを主成分とする基体に、被測定ガスと接する検知電極と当該検知電極の対極となる相手電極とを配置したセンサ素子を用い、前記被測定ガス中の所定のガスの濃度を測定するガス濃度測定方法において、
    前記検知電極として、酸素を含む電気化学反応に対する交流インピーダンスが水蒸気の存在によって変化する金属酸化物を含む電極を用い、前記被測定ガス中に前記センサ素子を配置して、前記検知電極と前記相手電極との間の交流インピーダンス又は交流インピーダンスの位相角を測定することにより、水蒸気の濃度を検知することを特徴とするガス濃度測定方法。
  10. 固体電解質のジルコニアを主成分とする基体に、被測定ガスと接する検知電極と当該検知電極の対極となる相手電極とを配置したセンサ素子を用い、前記被測定ガス中の所定のガスの濃度を測定するガス濃度測定方法において、
    前記検知電極として、酸素を含む電気化学反応に対する交流インピーダンスが水蒸気の存在によって変化する金属酸化物を含む電極を用い、前記被測定ガス中に前記センサ素子を配置して、前記検知電極と前記相手電極との間の交流インピーダンス又は交流インピーダンスの位相角を測定することにより、分子中に水素原子を含んだ可燃性ガスの濃度を検知することを特徴とするガス濃度測定方法。
  11. 前記ガスの濃度を測定する際に、酸素濃度による補正を行うことをことを特徴とする前記請求項9又は10に記載のガス濃度測定方法。
  12. 前記酸素濃度の補正は、乾燥空気中における前記交流インピーダンス又は交流インピーダンスの位相角を基準とする補正であることを特徴とする前記請求項11に記載のガス濃度測定方法。
  13. 前記酸素濃度の補正は、前記センサ素子におけるバルク分の抵抗を除く補正であることを特徴とする前記請求項11又は12に記載のガス濃度測定方法。
  14. 前記検知電極と前記相手電極との間に印加する交流電圧の周波数を、0.1〜100Hzとすることを特徴とする前記請求項9〜13のいずれかに記載のガス濃度測定方法。
  15. 前記ガスの濃度を測定する際の測定温度を、500〜1000℃に設定することを特徴とする前記請求項9〜14のいずれかに記載のガス濃度測定方法。
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