JP2006090557A - 油圧パイロット式切換弁 - Google Patents

油圧パイロット式切換弁 Download PDF

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Abstract

【課題】弁体内の空気抜きを容易達成できる油圧パイロット式切換弁を提供する。
【解決手段】アクチュエータ40を駆動するための作動油が流入する入口ポート12と、タンク36に接続した出口ポート18と、これに接続しアクチュエータ40からの戻り油が流入する戻り通路16と、切換スプール20のパイロット圧油を作用させる上部パイロットポート22および下部パイロットポート24とを備え、両パイロットポートの間に切換スプール20を上下方向へ垂直に移動する油圧パイロット式切換弁10において、上部パイロットポート22のパイロット油室22bに、戻り通路16とを連通接続するようにパイロット油路62を弁体11内に設け、パイロット油路62を、パイロット圧油が下部パイロット室24bに作用して切換スプール20を上部パイロット室22bへ向けて移動させる際に、連通開口する。
【選択図】図1

Description

本発明は、油圧ショベル等の建設機械に搭載される油圧パイロット式切換弁に係り、特にこの切換弁のスプール作動が垂直方向となるように配置した切換弁の応答性を向上するように改善した油圧パイロット式切換弁に関する。
一般に、油圧ショベル等の建設機械においては、各種アクチュエータを制御するために、油圧パイロット式切換弁が使用されている。そして、この種の油圧パイロット式切換弁として、図3に示す構成からなるものが知られている。
すなわち、図3において、この種の切換弁10は、車体フレーム13上に設けられた弁体11からなり、この弁体11に対し、メインポンプ30からアクチュエータ(シリンダ)40へ供給する作動油を、横方向へ流動させる入口ポート12と、センタバイパス通路14と、戻り通路16と、出口ポート18とを備えると共に、リモコン弁50から切換スプール20に対するパイロット圧油を、上方または下方から作用させる上部パイロットポート22および下部パイロットポート24とを備えている。そして、前記両パイロットポート22、24の間に、切換スプール20が上下方向へ垂直にストロークするように配置されている。
このように、前記切換スプール20が、上下方向へ垂直に作動するように配置される理由は、切換弁の周囲には他の機器が多数設置されていてスペースが少なく、その上方にはスペースが充分にあることと、切換スプール20の保守および交換をする場合に、その作業が簡便となるためである。従って、この種の切換弁(垂直スプール型切換弁と称する)によれば、その切換スプール20は、上部パイロットポート22のカバー22aを取外すだけで、容易に引抜くことが可能である。すなわち、この切換スプール20の位置制御を行うためのキャップ20a、ガイド20b、ストッパ20c、スプリング20d等の部材を取着したままの状態で、前記切換スプール20を切換弁10の弁体11から容易に引抜くことが可能である。
なお、図3において、切換弁10は、3つの切換スプールを有する複合制御弁から構成されているが、他の2つの切換スプールに対応するアクチュエータおよびリモコン弁の接続構成については、前述した切換スプール20と同様であり、簡略化のためその図示を省略している。
しかるに、前記垂直スプール型切換弁10の作動につき簡単に説明する。先ず、リモコン弁50が、図3に示すように、中立状態にある時には、切換弁10も図示のように中立状態にあるので、メインポンプ30からの作動油は、ポンプライン32から入口ポート12、センタバイパス通路14、戻り通路16、出口ポート18およびタンクライン34を介し、冷却器34aおよびフィルタ34bを経て、タンク36へ還流される。
次に、リモコン弁50の操作レバー50aを、例えば左側へ所定量だけ操作すると、前記操作レバー50aの操作角度に比例した圧力となるパイロット圧油が、一方のパイロットライン54aから上部パイロットポート22のパイロット油室22a内に作用し、これによって発生する力がスプリング20dの弾発力と釣り合う位置まで、切換スプール20を図示の下方へ移動する。
この時、切換弁10の入口ポート12に接続した供給通路26aとシリンダポート42aとが連通し、シリンダポート42bと戻り通路16とが連通すると共に、センタバイパス通路14と戻り通路16との間が切換スプール20上に設けられたセンタ溝43によって絞られるので、センタバイパス通路14から戻り通路16へ流れる流量は減少し、この減少した分の流量の作動油が、供給通路26aからシリンダポート42aおよびアクチュエータライン44aを介してアクチュエータ40に供給される。そして、このアクチュエータ40からの戻り油は、アクチュエータライン44bよりシリンダポート42b、戻り通路16、出口ポート18およびタンクライン34を介し、さらに冷却器34aおよびフィルタ34bを経て、タンク36へ還流される。
従って、このように構成される垂直スプール型切換弁によれば、建設機械におけるアクチュエータの速度制御を、多くの場合において、切換スプール20の位置により制御される切換スプール20上のセンタ溝43の開口面積を調節することにより、すなわちセンタバイパス通路14から戻り通路16にブリードオフする作動油の流量制御(ブリードオフ流量制御)により、行うことができる。
なお、操作レバー50aを、右側へ操作した場合の作動については、前記と同様であるので、説明を省略する。
この種の垂直スプール型切換弁は、前述したように、スプールを垂直方向に作動するよう構成することにより、スプールの保守および交換の作業性を向上することを意図しているが、反面において、切換弁の応答性が低下するという本質的な難点を有している。すなわち、パイロット圧油中に混入している気体が、パイロットライン54aを経て上部パイロットポート22のカバー22a内のパイロット油室22b内に漸次蓄積され、この蓄積された空気は油に比べて圧縮性(圧力に対する体積減少率)が大きいので、リモコン弁50の操作レバー50aを操作した後に、前記パイロット油室22bの圧力が規定の圧力になるまでに相当の時間を要し、前記リモコン弁50の操作に対する切換弁10の応答性を悪化させるものである。
このため、従来のこの種の垂直スプール型切換弁においては、前記気体を手作業で排出するか、あるいは特別の自動エア抜き装置等を設けた構成とすること(例えば、実公平3−49286号公報)が提案されている。しかるに、前記構成において、前者の場合には、極めて繁雑な作業となることは明らかである。また、後者の場合には、パイロット油室に付加的なドレン配管を必要とするため製造コストが増大するばかりでなく、複数のスプールを備える複合制御方式とする場合、前記ドレン配管を1本で済ませるために、メンテナンス上はスプール毎に設けるべきカバーを一体の構造としており、スプールの保守および交換の作業に際して、スプールの交換を必要としないスプールのパイロット圧油配管までも着脱する必要があり、スプールの保守および交換の作業時間が増大すると共に、メンテナンス費用も増大する難点を有する。
さらに、緊急時においては、建設機械のエンジンが停止した状態でも、スプールを操作する必要があるため、パイロットポンプ52の圧油を蓄積するアキュムレータ58が設けられる。この場合、ドレン通路から漏れるパイロット圧油の流量が多いと、直ちにアキュムレータ58に蓄積される圧油が減少し、スプールを操作することができなくなることから、大きな容量の高価なアキュムレータを必要とする難点がある。
なお、切換弁10の下部パイロットポート24のカバー24a内のパイロット油室24bに滞留する空気は、このパイロット油室24b内の上方に集まるので、切換スプール20と切換弁10の弁体11との間の隙間から戻り通路16に抜け易く、また前記パイロット油室24b内には、前記スプール20の位置制御用部材(キャップ20a、ガイド20b、ストッパ20c、スプリング20d等)を設ける必要もないので、このパイロット油室24bの容積は上部パイロットポート22のパイロット油室22bの容積に比べて小さくなり、ここに空気が滞留したとしても、切換弁10の応答性が問題となる程の影響は生じない。
そこで、本発明の目的は、スプールを垂直方向に作動するように設けた油圧パイロット式切換弁において、付加的な配管を要することなく弁体内における空気抜きを容易かつ確実に達成することができると共に、簡単な構成で低コストに製造することができる油圧パイロット式切換弁を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係る油圧パイロット式切換弁は、アクチュエータを駆動するための作動油が流入する入口ポートと、タンクに接続した出口ポートと、この出口ポートに接続すると共に前記アクチュエータからの戻り油が流入する戻り通路と、パイロットラインから与えられる切換スプール用のパイロット圧油を、上部および下部の各パイロット油室を介してそれぞれ上方および下方から作用させる上部パイロットポートおよび下部パイロットポートとを備え、前記両パイロットポートの間に前記切換スプールを上下方向へ垂直に移動するよう配置してなる油圧パイロット式切換弁であって、前記出口ポートとタンクとを接続するタンクラインには冷却器およびフィルタが設けられており、前記切換スプールの上下方向の所定位置にて、前記上部パイロット油室と前記戻り通路とが連通接続可能となるパイロット油路が弁体内に設けられており、同パイロット油路は、前記下部パイロット油室に与えられるパイロット圧油の作用下にて前記切換スプールが前記上部パイロット油室へ向けて前記所定位置まで移動したとき前記上部パイロット油室と前記戻り通路とを連通開口すると共に、前記冷却器およびフィルタにより生成される背圧を前記戻り通路を介して前記上部パイロット油室に作用させ、それにより前記上部パイロット油室内の油を該上部パイロット油室に接続されたパイロットラインを介してタンクへ流すよう構成したことを特徴とする。
その場合、前記パイロット油路は、前記上部パイロット油室と前記戻り通路との間に位置する前記切換スプールのスプール穴と、このスプール穴に挿通されるスプールランドの円周上に穿設した溝とにより、オリフィスを構成することができる。
また、前記パイロット油路は、前記切換スプールのストロークエンド近傍で連通開口するよう構成すれば好適である。
本発明に係る油圧パイロット式切換弁においては、上部パイロットポートのパイロット油室と出口ポートに接続される戻り通路とを連通接続するように、スプールにパイロット油路を形成することにより、付加的な配管設備を設けることなく、前記戻り通路からパイロット油室へ向けてパイロット油路内を流動する油と共に、前記パイロット油室側に滞留する空気を円滑に流出させることができる。
本発明に係る油圧パイロット式切換弁は、アクチュエータを駆動するための作動油が流入する入口ポートと、タンクに接続した出口ポートと、この出口ポートに接続すると共に前記アクチュエータからの戻り油が流入する戻り通路と、パイロットラインから与えられる切換スプール用のパイロット圧油を、上部および下部の各パイロット油室を介してそれぞれ上方および下方から作用させる上部パイロットポートおよび下部パイロットポートとを備え、前記両パイロットポートの間に前記切換スプールを上下方向へ垂直に移動するよう配置してなる油圧パイロット式切換弁であって、前記出口ポートとタンクとを接続するタンクラインには冷却器およびフィルタが設けられており、前記切換スプールの上下方向の所定位置にて、前記上部パイロット油室と前記戻り通路とが連通接続可能となるパイロット油路が弁体内に設けられており、同パイロット油路は、前記下部パイロット油室に与えられるパイロット圧油の作用下にて前記切換スプールが前記上部パイロット油室へ向けて前記所定位置まで移動したとき前記上部パイロット油室と前記戻り通路とを連通開口すると共に、前記冷却器およびフィルタにより生成される背圧を前記戻り通路を介して前記上部パイロット油室に作用させ、それにより前記上部パイロット油室内の油を該上部パイロット油室に接続されたパイロットラインを介してタンクへ流すよう構成したことにより、弁体内の空気抜きを、パイロット油路を穿設するだけの簡単な構成で、容易かつ確実に達成することができると共に、従来のように付加的な設備を必要とすることなく、円滑な空気抜きを可能とする。
従って、本発明の切換弁によれば、切換スプールの保守および交換の作業性を損なうことなく、弁体内における空気抜きを、簡単な構成により、容易かつ確実に達成することができると共に、この種の切換弁の応答性を向上することができる。
次に、本発明に係る油圧パイロット式切換弁の実施例につき、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、説明の便宜上、図3に示す従来の構成と同一の構成部分には同一の参照符号を付し、詳細な説明は省略する。
先ず初めに、本実施例における油圧パイロット式切換弁の構成は、図3に示す従来の構成と基本的に同一である。従って、重複するが再び簡単に説明すると、図1において、本実施例の油圧パイロット式切換弁10は、基本的には、車体フレーム13上に設けられた弁体11からなり、この弁体11に対し、メインポンプ30からアクチュエータ40へ供給する作動油を、横方向へ流動させる入口ポート12と、センタバイパス通路14と、戻り通路16と、出口ポート18とを備えると共に、リモコン弁50から切換スプール20に対するパイロット圧油を、上方または下方から作用させる上部パイロットポート22および下部パイロットポート24とを備えている。そして、前記両パイロットポート22、24の間に、切換スプール20が上下方向へ垂直に移動するように配置されている。
そこで、リモコン弁50の操作レバー50aを、例えば左側へ操作すると、前記操作レバー50aの操作角度に比例した圧力となるパイロット圧油が、一方のパイロットライン54aから上部パイロットポート22のパイロット油室22a内に作用し、これによって発生する力がスプリング20dの弾発力と釣り合う位置まで、切換スプール20を図示の下方へ移動する。
この時、切換弁10の入口ポート12に接続した供給通路26aとシリンダポート42aとが連通し、シリンダポート42bと戻り通路16とが連通すると共に、センタバイパス通路14と戻り通路16との間が切換スプール20上に設けられたセンタ溝43によって絞られるので、センタバイパス通路14から戻り通路16へ流れる流量は減少し、この減少した分の流量の作動油が、供給通路26aからシリンダポート42aおよびアクチュエータライン44aを介してアクチュエータ40に供給される。そして、このアクチュエータ40からの戻り油は、アクチュエータライン44bよりシリンダポート42b、戻り通路16、出口ポート18およびタンクライン34を介し、さらに冷却器34aおよびフィルタ34bを経て、タンク36へ還流される。
しかるに、本実施例においては、前記構成において、図2に拡大して示すように、上部パイロットポート22のパイロット油室22bと出口ポート18に接続する戻り通路16との間に位置する、弁体11に穿設したスプール穴62bに挿通される切換スプール20のスプールランド60の円周上に、溝62aを設ける。この溝62aは、リモコン弁50の操作レバー50aを右方向に操作して、下部パイロットポート24のパイロット油室24bが加圧され、切換スプール20が上方に移動した際にそのストロークエンド近傍で、上部パイロットポート22のパイロット油室22bと戻り通路16との間を接続するパイロット油路62を形成するように構成される。従って、このパイロット油路62を形成する溝62aは、前記弁体11に設けたスプール穴62bとの間で、開口面積の小さなオリフィスとして形成されている。
そこで、この場合、一般的な建設機械においては、切換弁10の出口ポート18からタンク36ヘ戻るメインポンプ30の吐出油またはアクチュエータ40からの戻り油の流量は、比較的大流量であり、タンクライン34、冷却器34a、フィルタ34b等の流路抵抗により、通常は出口ポート18およびこれに接続する戻り通路16において、約0.5MPaの背圧が生じている。一方、上部パイロットポート22および下部パイロットポート24の圧力は、リモコン弁50で加圧されない限り、前記両パイロットポート22、24からリモコン弁50への油の流れは生じないので、タンク36内の圧力すなわち大気圧力と等しくなっている。
次に、このような構成からなる本実施例の切換弁における空気抜き操作並びにその作動について説明する。
上部パイロットポート22のカバー22aおよび/またはパイロット油室22b内に、空気が滞留(蓄積)した場合、先ずリモコン弁50の操作レバー50aを、図1に示す状態から右側へ傾動操作する。これにより、パイロットポンプ52からのパイロット圧油は、図示の下方におけるパイロットライン54bから、下部パイロットポート24のパイロット油室24b内に作用して、切換スプール20を図示の上方へ移動する。
そして、この切換スプール20が、図2に示すように、そのストロークエンド近傍まで上昇すると、前述したようにパイロット油路62が開口し、溝62aおよびスプール穴62bを介してパイロット油室22bと戻り通路16とが連通する。この時、前記戻り通路16の圧力は約0.5MPaであり、また前記パイロット油室22bの圧力は大気圧となっているので、メインポンプ30の吐出油またはアクチュエータ40からの戻り油の一部(ΔQ)が、戻り通路16からスプール穴62bおよび溝62a(パイロット油路62)、パイロット油室22b、カバー22aとガイド20bとの隙間、上部パイロットポート22、パイロットライン54aを経て、さらに図1に示すリモコン弁50におけるタンクライン56を介してタンク36へ還流される。従って、この油に帯同して、前記上部パイロットポート22のカバー22aおよび/またはパイロット油室22b内に滞留した空気64を、タンク36へ流出させることができる。
なお、前記パイロット油路62を形成する溝62aとスプール穴62bで構成されるオリフィスの開口面積は、空気が流出可能な程度の小流量の油が流通し得るように小さく設定することができるので、前記パイロットライン54aおよびリモコン弁50等の流路抵抗によりパイロット油室22bに生じる背圧は、無視できる程に低くなる。しかも、この切換弁10は、前述したように、多くの場合において、ブリードオフ流量制御を行うので、切換スプール20のセンタ溝43がセンタバイパス通路14と戻り通路16とをブロックしてから、前記スプール20のストロークエンドまでの間は、流量制御性能は前記スプール20の位置に依存しない。従って、前記パイロット油路62の溝62aがパイロット油室22bに開口するタイミングを、切換スプール20のストロークエンド近傍に設定すれば、前記パイロット油室22bに仮に多少の背圧が発生したとしても、実用上において流量制御性能が悪化することはない。
また、前記とは反対に、リモコン弁50の操作レバー50aを左側へ傾動操作した場合は、パイロットポンプ52からのパイロット圧油は、パイロットライン54aから上部パイロットポート22のパイロット油室22b内に作用し、切換スプール20を図示の下方へ移動させる(図1参照)。この場合、パイロット油室22bと戻り通路16との間は、前記スプール20のスプールランド60でブロックされているので、パイロットポンプ52の吐出油またはアキュムレータ58の蓄積油が、パイロット油室22bから戻り通路16に漏れる油量は極めて少なくなる。従って、本実施例によれば、アキュムレータ58の容量を大きくする必要はない。
このようにして、本発明によれば、パイロット油路62を、弁体11内に穿設して形成するだけで、弁体11内における空気抜きを、簡単かつ確実に達成することができる。しかも、この場合、構成が簡単であることから、従来のように付加的な設備を必要とすることがなく、しかも切換スプール20の引き抜きによる保守および交換の作業性を損なうこともない。
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、本発明の精神を逸脱しない範囲内において多くの設計変更が可能である。
本発明に係る油圧パイロット式切換弁の一実施例を示す要部断面とその制御系統図である。 図1に示す上部パイロットポートの切換スプールの上昇ストロークエンド近傍における状態を示す拡大断面図である。 従来の油圧パイロット式切換弁を示す要部断面とその制御系統図である。
符号の説明
10 切換弁
11 弁体
12 入口ポート
13 車体フレーム
14 センタバイパス通路
16 戻り通路
18 出口ポート
20 切換スプール
20a キャップ
20b ガイド
20c ストッパ
20d スプリング
22 上部パイロットポート
22a カバー
22b 上部パイロット油室
24 下部パイロットポート
24a カバー
24b 下部パイロット油室
30 メインポンプ
32 ポンプライン
34 タンクライン
34a 冷却器
34b フィルタ
36 タンク
40 アクチュエータ
42a、42b シリンダポート
43 センタ溝
44a、44b アクチュエータライン
50 リモコン弁
50a 操作レバー
52 パイロットポンプ
54a、54b パイロットライン
56 タンクライン
58 アキュムレータ
60 スプールランド
62 パイロット油路
62a 溝
62b スプール穴
64 空気

Claims (3)

  1. アクチュエータを駆動するための作動油が流入する入口ポートと、タンクに接続した出口ポートと、この出口ポートに接続すると共に前記アクチュエータからの戻り油が流入する戻り通路と、パイロットラインから与えられる切換スプール用のパイロット圧油を、上部および下部の各パイロット油室を介してそれぞれ上方および下方から作用させる上部パイロットポートおよび下部パイロットポートとを備え、前記両パイロットポートの間に前記切換スプールを上下方向へ垂直に移動するよう配置してなる油圧パイロット式切換弁であって、
    前記出口ポートとタンクとを接続するタンクラインには冷却器およびフィルタが設けられており、
    前記切換スプールの上下方向の所定位置にて、前記上部パイロット油室と前記戻り通路とが連通接続可能となるパイロット油路が弁体内に設けられており、
    同パイロット油路は、前記下部パイロット油室に与えられるパイロット圧油の作用下にて前記切換スプールが前記上部パイロット油室へ向けて前記所定位置まで移動したとき前記上部パイロット油室と前記戻り通路とを連通開口すると共に、前記冷却器およびフィルタにより生成される背圧を前記戻り通路を介して前記上部パイロット油室に作用させ、それにより前記上部パイロット油室内の油を該上部パイロット油室に接続されたパイロットラインを介してタンクへ流すよう構成したことを特徴とする油圧パイロット式切換弁。
  2. 前記パイロット油路は、前記上部パイロット油室と前記戻り通路との間に位置する前記切換スプールのスプール穴と、このスプール穴に挿通されるスプールランドの円周上に穿設した溝とにより、オリフィスを構成してなる請求項1記載の油圧パイロット式切換弁。
  3. 前記パイロット油路は、前記切換スプールのストロークエンド近傍で連通開口するように構成してなる請求項1記載の油圧パイロット式切換弁。

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