JP2006090219A - 軸流タービン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 軸流タービンは、ケース10aに配置されたダイアフラム外輪17およびダイアフラム内輪16と、列状に配設された複数のノズル翼1と、ケース10a内に配置されたロータディスク21と、ロータディスク21に固定され列状に配設された複数の動翼5と、ダイアフラム内輪16に取り付けられた案内板9とを備えている。ダイアフラム外輪17およびダイアフラム内輪16により作動流路Pが形成される。案内板9は、ダイアフラム内輪16とロータディスク21との間の間隙Qから作動流体の流路Pへ流れる流体を、各ノズル翼1から流れる作動流体のノズル翼出口流れ方向Aと同方向となるよう案内する。
【選択図】 図2
Description
図10乃至図12は従来の軸流タービンの構成を示す図である。
図10は、従来の軸流タービン60の構成を示す縦断面図であり、図11は、図10の軸流タービン60のノズル翼51を下流側から見た斜視図であり、図12は、図10の軸流タービン60のノズル翼51および動翼55の構成を示す横断面図である。
図10において、作動流体は矢印STの如く右方向へ流れるようになっている。
また、ダイアフラム外輪67とシュラウド70との間にも、封水を行うためのラビリンスパッキン75が設けられている。
本発明によれば、作動流体の流路において各ノズル翼から流れる作動流体と、ダイアフラム内輪とロータディスクとの間の間隙からこの作動流体の流路へ流れる流体とが互いに干渉することがなく、このため漏洩流体損失を抑制することができ、よって、各ノズル翼から流れる作動流体の流れが阻害されることを抑止することができ、しかも、この間隙から作動流体の流路へ流れる流体の速度成分の一部を動翼の動力源として利用することができる。
これにより、案内板は、確実に、ダイアフラム内輪とロータディスクとの間の間隙から作動流体の流路へ流れる流体を各ノズル翼から流れる作動流体のノズル翼出口流れ方向と同方向となるよう案内することができる。
これにより、ダイアフラム内輪とロータディスクとの間の間隙から作動流体の流路へ流れる流体は、流路を流れる作動流体の流れ方向と垂直な方向の速度成分が低減する。また、流路を流れる作動流体の流れ方向に沿った方向の速度成分が大きくなるので、各ノズル翼から流れる作動流体の流れが阻害されることはない。この場合、間隙から作動流体の流路へ流れる流体の速度成分の一部を動翼の動力源として利用することができる。
これにより、ノズル翼のダイアフラム内輪付近を流れる作動流体において、ダイアフラム内輪に向かう方向の速度成分が得られる。このため、ダイアフラム内輪とロータディスクとの間の間隙から作動流体の流路へ流れる流体において、流路を流れる作動流体の流れ方向と垂直な方向の速度成分が相殺されるので、各ノズル翼から流れる作動流体の流れが阻害されることはない。
これにより、動翼のロータディスク付近を流れる作動流体において、ロータディスクに向かう方向の速度成分が得られる。このため、ダイアフラム内輪とロータディスクとの間の間隙から作動流体の流路へ流れる流体において、流路を流れる作動流体の流れ方向と垂直な方向の速度成分が相殺されるので、各ノズル翼から流れる作動流体の流れが阻害されることはない。
これにより、ノズル翼のダイアフラム内輪付近を流れる作動流体において、ダイアフラム内輪に向かう方向の速度成分が得られる。このため、ダイアフラム内輪とロータディスクとの間の間隙から作動流体の流路へ流れる流体において、流路を流れる作動流体の流れ方向と垂直な方向の速度成分が相殺される。このため、各ノズル翼から流れる作動流体の流れが阻害されることはない。
これにより、動翼のロータディスク付近を流れる作動流体の、傾斜した壁面に沿った流れの向きと、ダイアフラム内輪とロータディスクとの間の間隙から作動流体の流路へ流れる流体の向きとを一致させることができる。このため、両者の流体が互いに干渉することはなく、漏洩流体損失をさらに抑制することができるので、各ノズル翼から流れる作動流体の流れが阻害されることはない。
このような作用効果は、作動流体の流路と、ダイアフラム内輪とロータディスクとの間の間隙とを連通させる連通経路が、作動流体の流れる方向に沿ってダイアフラム外輪側に接近するよう傾斜している場合において、より顕著に得られる。
これにより、ダイアフラム内輪とロータディスクとの間の間隙から作動流体の流路へ流れる流体の流量を減少させることができ、各ノズル翼から流れる作動流体の流れが阻害されることはない。
このうち、図1は、本発明の軸流タービン10の構成を示す縦断面図であり、図2は、図1の軸流タービン10のノズル翼1および案内板9を下流側から見た斜視図であり、図3は、図2のノズル翼1の構成を示す横断面図であり、図4は、図2の案内板9の構成を示す横断面図である。
図1において、作動流体は右方向へ流れるようになっている。
また、ダイアフラム外輪17とシュラウド20との間にも、封水を行うためのラビリンスパッキン25が設けられている。
ここで、Sは、ノズル翼1の後縁端1eとこのノズル翼1の腹側の隣に設置されたノズル翼1の背面との最短距離であり、Tは、ノズル翼1の後縁端1eとこのノズル翼1の隣に設置されたノズル翼1の後縁端1eとの間の距離である。
そして、案内板9は、ダイアフラム内輪16の接続板16pにおいて、図4に示すように、各ノズル翼1から流れる作動流体のノズル翼出口流れ方向Aと同一方向を向くよう配設されている。
具体的には、図1の紙面に垂直な方向(図4における矢印Cの方向)に対する、案内板9の延びる方向の案内板取付角度βは、流体流出角度αと同一の大きさとされる。
この間隙Q内に浸入した流体は、図1に示すように、連通経路Rを経て作動流体の流路Pに流出する。
このことにより、作動流体の流路Pにおいて各ノズル翼1から流れる作動流体と、ダイアフラム内輪16とロータディスク21との間の間隙Qからこの作動流体の流路Pへ流れる流体とが互いに干渉することはなく、よって漏洩流体損失を抑制することができる。このため、各ノズル翼1から流れる作動流体の流れが阻害されることを抑止することができ、しかも、この間隙Qから作動流体の流路Pへ流れる流体の速度成分の一部を動翼5の動力源として利用することができる。
図5は、本発明の軸流タービン10のノズル翼1の他の構成を示す説明図であり、図6は、本発明の軸流タービン10の動翼5の他の構成を示す説明図である。
図5に示すノズル翼1内に作動流体が流れると、このノズル翼1が翼高さ中央部1pにおいて腹側方向に向かって突出して傾斜または湾曲していることにより、この作動流体に対して翼高さ中央部1pから両端側(ダイアフラム内輪16側およびダイアフラム外輪17側)へ押圧する力が作用される。
図6に示す動翼5内に作動流体が流れると、この動翼5が翼高さ中央部5pにおいて腹側方向に向かって突出して傾斜または湾曲していることにより、この作動流体に対して翼高さ中央部5pから両端側(ロータディスク21側およびシュラウド20側)へ押圧する力が作用される。
図7および図8は、本発明の軸流タービン10の他の構成を示す縦断面図である。
図7に示す軸流タービン10のノズル翼1内に作動流体が流れると、壁面16mが作動流体の流れる方向(図7において右方向)に沿ってダイアフラム外輪17側から離れるよう傾斜していることにより、ノズル翼1のダイアフラム内輪16付近を流れる作動流体はこの傾斜した壁面16mに沿って流れる。
図8に示す軸流タービン10の動翼5内に作動流体が流れると、壁面21mが作動流体の流れる方向(図8において右方向)に沿ってダイアフラム外輪17側に接近するよう傾斜していることにより、動翼5のロータディスク21付近を流れる作動流体はこの傾斜した壁面21mに沿って流れる。
このような作用効果は、作動流体の流路Pと、ダイアフラム内輪16とロータディスク21との間の間隙Qとを連通させる連通経路Rが、作動流体の流れる方向(図8において右方向)に沿ってダイアフラム外輪17側に接近するよう傾斜している場合において、より顕著に得られる。
図9は、本発明の軸流タービン10の更に他の構成を示す縦断面図である。
図9に示す軸流タービン10のダイアフラム内輪16とロータディスク21との間の間隙Qに流体が浸入すると、この流体の一部は、作動流体の流れる方向に向かって延びる貫通孔22を通過してロータディスク21の下流側に送られる。
1a 一端
1b 他端
1e 後縁端
1p 翼高さ中央部
1q 最突出点
5 動翼
5a 一端
5b 他端
5e 後縁端
5p 翼高さ中央部
5q 最突出点
9 案内板
10 軸流タービン
10a ケース
16 ダイアフラム内輪
16a、16b、16m 壁面
16p 接続板
17 ダイアフラム外輪
18 ラビリンスパッキン
20 シュラウド
21 ロータディスク
21p 接続板
21m 壁面
22 貫通孔
25 ラビリンスパッキン
51 ノズル翼
51a 一端
51b 他端
55 動翼
55a 一端
55b 他端
60 軸流タービン
66 ダイアフラム内輪
67 ダイアフラム外輪
68 ラビリンスパッキン
70 シュラウド
71 ロータディスク
75 ラビリンスパッキン
P 作動流体の流路
Q 間隙
R 連通経路
Claims (8)
- 作動流体の流路を間に形成するダイアフラム外輪およびダイアフラム内輪と、
一端がダイアフラム内輪に取り付けられるとともに他端がダイアフラム外輪に取り付けられ、列状に配設された複数のノズル翼と、
ダイアフラム内輪の近傍に間隙を介して設けられたロータディスクと、
作動流体の流路における各ノズル翼の下流側に配置され、一端がロータディスクに取り付けられるとともに列状に配設された複数の動翼と、
ダイアフラム内輪に取り付けられ、このダイアフラム内輪とロータディスクとの間の間隙から作動流体の流路へ流れる流体を各ノズル翼から流れる作動流体のノズル翼出口流れ方向と同方向となるよう案内する案内板とを備えたことを特徴とする軸流タービン。 - 各ノズル翼はダイアフラム内輪の接続板の一方の壁面に取り付けられ、案内板はダイアフラム内輪の接続板の他方の壁面に取り付けられており、
この案内板は、各ノズル翼から流れる作動流体のノズル翼出口流れ方向と同一方向を向くよう配設されていることを特徴とする請求項1に記載の軸流タービン。 - 作動流体の流路と、ダイアフラム内輪とロータディスクとの間の間隙とを連通させる連通経路が設けられており、この連通通路は、作動流体の流れる方向に沿ってダイアフラム外輪側に接近するよう傾斜していることを特徴とする請求項2に記載の軸流タービン。
- 各ノズル翼の後縁端は、翼高さ中央部においてそれぞれのノズル翼の腹側方向に向かって突出する最突出点が存在するように傾斜または湾曲していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の軸流タービン。
- 各動翼の後縁端は、翼高さ中央部においてそれぞれの動翼の腹側方向に向かって突出する最突出点が存在するように傾斜または湾曲していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の軸流タービン。
- ダイアフラム内輪の各ノズル翼が取り付けられる接続板の壁面が、作動流体の流れる方向に沿ってダイアフラム外輪側から離れるよう傾斜していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の軸流タービン。
- ロータディスクの各動翼が取り付けられる接続板の壁面が、作動流体の流れる方向に沿ってダイアフラム外輪側に接近するよう傾斜していることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の軸流タービン。
- ロータディスクに、ダイアフラム内輪とロータディスクとの間の間隙に向かって開口するとともに、作動流体の流れる方向に向かって延びる貫通孔を設けたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の軸流タービン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004277229A JP2006090219A (ja) | 2004-09-24 | 2004-09-24 | 軸流タービン |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006090219A true JP2006090219A (ja) | 2006-04-06 |
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ID=36231439
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JP2004277229A Pending JP2006090219A (ja) | 2004-09-24 | 2004-09-24 | 軸流タービン |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015083916A (ja) * | 2013-10-25 | 2015-04-30 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | タービンシステムのための改変された後縁を有する移行ダクトアセンブリ |
JP2016505111A (ja) * | 2013-01-23 | 2016-02-18 | シーメンス アクティエンゲゼルシャフト | ガスタービンエンジンの内側シュラウドに溝を含むシール組立体 |
-
2004
- 2004-09-24 JP JP2004277229A patent/JP2006090219A/ja active Pending
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