JP5591142B2 - 回転機械の抽気構造 - Google Patents

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本発明は、回転機械の抽気構造に関するものである。
従来、ガスタービンにおいては、圧縮機から抽気した高圧空気をタービン側に供給して構成部材の冷却や構成部材間のシールを図るものがある。
例えば、下記特許文献1には、遠心式圧縮機において、ロータが備えるインペラの周囲に沿って延びるシュラウドの外側に抽気室を形成すると共に、シュラウドにロータの円周方向に延びるスリット状の抽気連通部を形成し、この抽気連通部を介して主流の一部を抽気室に抽気して高圧空気をガスタービンエンジンの各部位へ供給する構成が開示されている。
特開平3−260336号公報
ところで、抽気室の圧力を十分に高めるためには、主流から抽気された作動流体の動圧を効率よく静圧に変換することが重要となる。
しかしながら、従来の技術においては、抽気連通部がスリット状に形成されており、スリットを通過する作動流体の動圧を静圧に変換させる要素が殆どないので、作動流体の動圧の殆どが失われることとなる。そのため、抽気室の圧力が主流の静圧と同程度になってしまって抽気室の圧力を十分に高めることができないという問題があった。
一方、抽気連通部を孔状かつディフューザ状に形成して作動流体の動圧を静圧に変換する構成が考えられるが、構造上の制約(シュラウドの板厚等)によっては作動流体の動圧から静圧への変換が不十分になるという問題があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、抽気する作動流体の動圧を十分に静圧に変換すると共に抽気室の圧力を高めることを課題とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係る回転機械の抽気構造は、複数の回転翼を有するロータと、前記ロータの周囲に設けられ、作動流体の主流の流路を前記ロータと共に画定するステータと、前記ステータの仕切壁を介在させて前記流路に隣接して設けられ、前記仕切壁に形成された抽気連通部を介して、前記主流から抽気された前記作動流体が導入される抽気室と、を有する回転機械の抽気構造であって、前記抽気室内における前記抽気連通部の下流側のみには、前記ロータの円周方向に互いに間隔をあけて複数の案内翼が配列され、互いに隣り合う前記案内翼の間に形成された案内流路の流路断面積が、前記作動流体の入口側から出口側に向かって大きくなるように設定されていることを特徴とする。
このようにすれば、案内流路の流路断面積が、作動流体の入口側から出口側に向かって大きくなるように設定されているので、作動流体が抽気連通部を通過した後に作動流体の動圧が静圧に変換される。これにより、抽気連通部を作動流体の動圧が静圧に殆ど変換されずに通過したとしても、動圧を十分に静圧に変換することができる。従って、抽気室の圧力を高めることができる。
また、前記案内流路は、前記作動流体の出口が、前記ロータの主半径方向に向けられていることを特徴とする。
このようにすれば、案内流路の入口が、抽気連通部を通過する作動流体の流れ方向に向けられて開口しているので、案内流路の入口近傍において作動流体の流れに剥離が生じ難くなる。これにより、案内流路入口における圧力損失を防止することができる。
また、前記案内流路は、前記作動流体の出口が、前記ロータの主半径方向に向けられていることを特徴とする。
このようにすれば、案内流路の出口が、ロータの主半径方向に向けられているので、作動流体が案内流路の出口に至るまでに、作動流体の動圧の円周方向成分を静圧に変換させることができる。特に、抽気連通部を通過する作動流体の動圧は、主半径方向成分に比べて円周方向成分が大きくなるが、この作動流体の動圧の円周方向成分を十分に静圧に変換することが可能となる。
また、前記案内翼は、前縁側から後縁側に向かうに従って、前記ロータの円周方向に対する角度を大きくするように延在していることを特徴とする。
このようにすれば、案内翼が前縁側から後縁側に向かうに従って、ロータの円周方向に対する角度を大きくするように延在しているので、作動流体が後縁側に向かうに従って作動流体の動圧の円周方向成分を静圧と主半径方向成分とに変換される。これにより、作動流体の動圧の円周方向成分の少なくとも一部を主半径方向成分に変換させた後に、静圧に変換することができる。
また、本発明に係る回転機械の抽気構造は、複数の回転翼を有するロータと、前記ロータの周囲に設けられ、作動流体の主流の流路を前記ロータと共に画定するステータと、前記ステータの仕切壁を介在させて前記流路に隣接して設けられ、前記仕切壁に形成された抽気連通部を介して、前記主流から抽気された前記作動流体が導入される抽気室と、を有する回転機械の抽気構造であって、前記抽気室内における前記抽気連通部の下流側には、前縁側が前記ステータの仕切壁の外表面に当接する案内翼が、前記ロータの円周方向に互いに間隔をあけて複数配列され、互いに隣り合う前記案内翼の間に形成された案内流路の流路断面積が、前記作動流体の入口側から出口側に向かって大きくなるように設定されていることを特徴とする。
このようにすれば、複数の案内翼の前縁側がステータの仕切壁に当接するように設けられているので、抽気連通部を通過した作動流体に圧力損失を生じさせないで直ちに案内流路に流入させることができる。
また、前記仕切壁の抽気連通部は、前記ロータの回転翼に対向していることを特徴とする。
このようにすれば、抽気連通部がロータの回転翼に対向しているので、動圧が高い状態で作動流体が抽気されることとなるが、この作動流体の動圧を効果的に静圧にすることができる。
また、前記抽気連通部は、前記ロータの円周方向に延びるスリットであることを特徴とする。
このようにすれば、抽気連通部がロータの円周方向に延びるスリットであるので、回転機械の製造容易性とコスト性を向上させることができる。
また、前記抽気連通部は、前記ロータの円周方向に間隔をあけて複数形成された貫通孔であることを特徴とする。
このようにすれば、抽気連通部がロータの円周方向に間隔をあけて複数形成された貫通孔であるので、構造上の制約により貫通孔のみで作動流体の動圧を十分に静圧に変換することができなかったとしても、案内流路によって動圧の静圧への変換を補うことができる。
また、前記貫通孔は、前記案内流路の入口に連通するように形成されていることを特徴とする。
このようにすれば、貫通孔が案内流路の入口に連通するように形成するので、貫通孔を通過する作動流体を、スムーズに案内流路に流入させることができる。
本発明に係る回転機械の抽気構造によれば、抽気する作動流体の動圧を十分に静圧に変換することができると共に抽気室の圧力を高めることができる。
本発明の第一実施形態に係る遠心式圧縮機Cの要部を拡大した子午断面図である。 本発明の第一実施形態において図1のI−I線断面図である。 本発明の第一実施形態に係る遠心式圧縮機Cの第一作用説明図である。 本発明の第一実施形態に係る遠心式圧縮機Cの第二作用説明図である。 本発明の第二実施形態に係る遠心式圧縮機Cの要部断面図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第一実施形態に係る遠心式圧縮機(回転機械)Cの要部を拡大した子午断面図である。この遠心式圧縮機Cは、航空機用のものであって高圧の空気(作動流体)Aを生成して燃焼器(不図示)に供給する。
図1に示すように、遠心式圧縮機Cは、ロータ1と、ロータ1の周囲に設けられたステータ2とを有している。
ロータ1は、回転自在に支持されたロータシャフト11と、ロータシャフト11に取り付けられたインペラ12とを有している。
ロータシャフト11は、ロータシャフト11の中心軸P周りに回転自在に、不図示の軸受Sに支持されている。なお、以下の説明においては、中心軸Pの延在方向を「主軸方向」と、ロータシャフト11の周方向を「円周方向」、ロータシャフト11の半径方向を「主半径方向」という。
インペラ12は、円盤状に形成されたハブ13と、ハブ13から延出する回転翼14とを有している。
ハブ13は、主軸方向の一方側から他方側に進むに従って、延在方向が次第に主軸方向から主半径方向に変化する案内面13aを有している。このハブ13は、ロータシャフト11に同軸状に取り付けられている。
回転翼14は、案内面13aの法線方向に向けて案内面13aから延出しており、円周方向に間隔を空けて複数設けられている。回転翼14は、図1に示すように、子午断面において、その先端(チップ)14aが主軸方向から主半径方向の外周側に向きを変えるように延びている。
ステータ2は、ケーシング21と、内側隔壁部材22とを有している。
ケーシング21は、中心軸P周りに延びてロータ1の周囲を囲っている。ケーシング21は、図1に示すように、主軸方向の一方側から中心軸Pに沿って円筒状に延びる上流円筒部21pと、上流円筒部21pに続いて形成され、回転翼14の先端に沿うように拡径して端部を主半径方向の外周側に向けるシュラウド(仕切壁)21aと、シュラウド21aに続いて形成され、主半径方向において外周側に向けて延びた後に屈曲し、再び中心軸Pに沿って軸方向他方側に向けて円筒状に延びる下流円筒部21qとを有している。
シュラウド21aの、上流円筒部21p側には板厚寸法が大きく設定された板厚部21cが形成されている。
内側隔壁部材22は、中心軸P周りに延びてロータ1の周囲を囲っており、図1において、ハブ13の案内面13aの裏面13b側からシュラウド21aの外周端に向けて延びた後に、ケーシング21に沿って延びている。
このようなステータ2は、ロータ1と共に空気Aの流路25を画定している。この流路25の一部は、図1に示すように、シュラウド21aとインペラ12との間に画定された流路25aと、ケーシング21の下流円筒部21qと内側隔壁部材22との間に画定された流路25bとが連通することによって構成されている。なお、流路25bには、ラジアルディフューザ26と、アキシャルディフューザ27とが配設されている。
この遠心式圧縮機Cは、流路25aの外側に抽気室3が画定されている。
抽気室3は、シュラウド21aと、このシュラウド21aに接続されてシュラウド21aと共に閉断面を形成する隔壁21bとで画定されており、円周方向において円環状に延びている。換言すれば、この抽気室3は、シュラウド21aを介在させて流路25aに隣接している。
抽気室3には、板厚部21cにおいて円周方向に全周状に形成されたスリット(抽気連通部)21dを介して、流路25aを流れる空気Aが抽気されて導入されるようになっている。本実施形態においては、鋼材を用いて鋳造によって形成されたシュラウド21aに、スリット21dを機械加工で形成している。
この抽気室3に抽気された空気Aは、航空機の運転状態(IDLE/離陸/巡航/高空飛行/着陸等)に応じて、配管3aを介して軸受Sに供給されてシールや防氷に用いられたり、タービンTに供給されてタービン構成部材のシールや冷却に用いられたりする。
図2は、図1におけるI−I線断面を円周方向に展開した翼列断面図である。
図2に示すように、抽気室3の、スリット21dの下流側には、円周方向に互いに間隔をあけて複数の案内翼30が配列されている。
図2に示すように、案内翼30は、翼型が湾曲状であり、その前縁30a側が円周方向の一方に傾斜するように主半径方向の中心側に向けられる一方、その後縁30b側が主半径方向の外周側に向けられている。
これら複数の案内翼30は前縁30a側をシュラウド21aの外表面に当接させており図1に示すように、それぞれの主軸方向の一端部が板状体33bで接続されており、それぞれの主軸方向の他端部が板状体33aで接続されている。本実施形態においては、案内翼30を、鋼材を用いて鋳造によって形成すると共に、シュラウド21a、板状体33a,33bに対して溶接で接合されている。
このような構成により、図2に示すように、互いに隣り合う二つの案内翼30の間には、スリット21dを通過した空気Aが流入する案内流路31が画定されている。より具体的には、円周方向に隣り合う二つの案内翼30において、互いに対向する一方の案内翼30の圧力面(凹面)30cと、他方の案内翼30の負圧面(凸面)30dとが案内流路31を画定している。
案内流路31の入口(スロート部)31aは、スリット21dを通過した空気Aの流れ方向に向けられており、案内流路31の出口31bは、主半径方向の外周側に向けられている。ここで、案内流路31の入口31aとは、案内翼30の負圧面30dと、この負圧面30dを臨む前縁30aとの間の寸法が最短となる部位をいう。また、案内流路31の出口31bとは、円周方向に隣接する二つの案内翼30の後縁30bを結んだ部位をいう。なお、案内流路31の主軸方向における両端部は、板状体33a,33bによって閉塞されている。
なお、案内翼30は、案内流路31を流れる空気Aに剥離が生じないように設計するのが望ましい。
案内流路31は、その流路断面積が入口31a側から出口31b側に向かって漸次大きくなるように設定されている。より具体的には、案内流路31を形成する案内翼30間の幅寸法(主軸方向に直交する断面における流路25aの中心線Qに直交する幅寸法)が、入口31a側から出口31b側に向かって漸次大きくなるように設定されている。
次いで、遠心式圧縮機Cの静圧回復作用について、図3及び図4を用いて説明する。なお、図3及び図4において、符号Aを付した白抜きの矢印で空気Aの主流を、符号Aを付した黒色の矢印で主流から抽気した空気Aを示す。
まず、図3に示すように、空気Aの主流は、主軸方向の一方側から流路25aに流入し、流路25aを流れる過程において、回転翼14によって動圧及び静圧が高められる。そして、流路25aから流路25bに流出した主流は、流路25bを流れる過程において動圧が静圧に変換される。
流路25aを流れる空気Aの主流の一部は、流路25aよりも相対的に圧力が低い抽気室3に向けてスリット21dに流入する。図4に示すように、スリット21dに流入した空気Aは、殆ど減速しないでスリット21dから案内流路31側に流出する。
スリット21dから流出した空気Aは、流出直後に、入口31aから案内流路31に流入する。この際、案内流路31の入口31aが空気Aの流れ方向に向けられていることから、案内流路31の入口31a近傍において空気Aの流れに剥離が生じ難い。
案内流路31に流入した空気Aは、入口31aから出口31bに向かって流路断面積を漸次増加させる案内流路31を流れる過程において、動圧が静圧に変換される。この際、案内翼30の圧力面30cは、前縁30aから後縁30bに向けて進むに従って、円周方向に対する角度を大きくするので、空気Aの動圧の円周方向成分の一部を静圧に変換すると共に、他の一部を動圧の主半径方向成分に変換する。そして、空気Aの動圧の主半径方向成分は、案内流路31の流路断面積が拡大することで静圧に変換される。
このように、案内流路31を流れる過程で動圧の殆どを静圧に変換させた空気Aは、案内流路31から抽気室3に向けて流出する。そして、抽気室3の空気Aの圧力を比較的に高めに維持すると共に、運転状態に応じて、配管3aを介して軸受SやタービンTに供給される。
以上説明したように、遠心式圧縮機Cによれば、案内流路31の流路断面積が、空気Aの入口31a側から出口31b側に向かって大きくなるように設定されているので、空気Aがスリット21dを通過した後に空気Aの動圧が静圧に変換される。これにより、スリット21dを空気Aの動圧が静圧に殆ど変換されずに通過したとしても、空気Aの動圧を十分に静圧に変換することができる。従って、抽気室3の圧力を高めることができる。
また、案内流路31の入口31aが、スリット21dを通過する空気Aの流れ方向に向けられて開口しているので、案内流路31の入口31a近傍において空気Aの流れに剥離が生じ難くなる。これにより、案内流路31の入口31aにおける圧力損失を防止することができる。
また、案内流路31の出口31bが、ロータ1の主半径方向に向けられているので、空気Aが案内流路31の出口31bに至るまでに、空気Aの動圧の円周方向成分を静圧に変換させることができる。特に、スリット21dを通過する空気Aの動圧は、主半径方向成分に比べて円周方向成分が大きくなるが、この空気Aの動圧の円周方向成分を十分に静圧に変換することが可能となる。
また、案内翼30が前縁30a側から後縁30b側に向かうに従って、ロータ1の円周方向に対する角度を大きくするように延在しているので、空気Aが後縁30b側に向かうに従って空気Aの動圧の円周方向成分が静圧と主半径方向成分とに変換される。これにより、空気Aの動圧の円周方向成分の少なくとも一部を主半径方向成分に変換させた後に、静圧に変換させることができる。
また、複数の案内翼30の前縁30a側がステータの仕切壁に当接するように設けられているので、スリット21dを通過した空気Aに圧力損失を生じさせないで直ちに案内流路31に流入させることができる。
また、スリット21dがロータ1の回転翼14に対向しているので、動圧が高い状態で空気Aが抽気されることとなるが、この空気Aの動圧を効果的に静圧にすることができる。
また、ロータ1の円周方向に延びるスリット21dを抽気連通部として用いるので、機械加工によって比較的容易に形成することが可能となる。また、例えば、スリット21dに代えて抽気孔を抽気連通部として用いた場合には、一般に抽気孔を放電加工によって穿孔することを要するが、これに比べてコストを低減することができる。
また、空気Aの動圧を効率的に静圧に変換するので、回転翼14によって圧力が高められた流路25aの下流側の空気Aを抽気しないで、抽気室3の圧力を維持することも可能である。これにより、スリット21dの位置を本実施形態のように流路25aの上流側に設定することができる。従って、設計の自由度を向上させることができると共に、遠心式圧縮機Cのサイクル効率を高めることができる。
また、抽気室3の圧力を比較的に高めに維持することで、タービン構成部材のシールや冷却に使用する空気Aの供給圧を比較的に高くすることができるので、シール部分に燃焼ガスが流れ込んだり、タービン構成部材が過熱したりすることを十分に抑制することができる。これにより、タービンTの信頼性を向上させることができる。
また、抽気室3の圧力を比較的に高めに維持することで、軸受Sに供給するオイルが主流に漏れ出すのを防ぐシール空気の圧力を高くすることができるので、軸受Sに油切れが生じる可能性を低下させて軸受Sの信頼性を向上させることができる。同様に、防氷空気の供給圧を高くすることができるので、圧縮機入口部などに氷結が発生する可能性を低下させて軸受Sの信頼性を向上させることができる。
なお、上述した実施の形態において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上述した実施形態においては、案内流路31の幅寸法を入口31aから出口31bに向けて漸次大きくすることによって流路断面積を大きくする構成にしたが、案内流路31の軸方向寸法を大きくする構成にしてもよい。
また、上述した実施の形態では、抽気連通部としてスリット21dを用いる構成としたが、図5に示すように、シュラウド21aに複数の貫通孔(抽気連通部)21eを互いに周方向に間隔を空けて形成してもよい。すなわち、例えば板厚部21cの厚さが十分に確保できない等の構造上の制約により、貫通孔21eの面積拡大率を十分に大きくすることができず、空気Aの動圧を静圧に変換することが十分でなかったとしても、案内流路31によって動圧の静圧への変換を補うことができる。
さらに、貫通孔21eを形成する場合には、各貫通孔21eの出口と、各案内流路31の入口31aが連通するようにするとよい。このようにすれば、貫通孔21eを通過する空気Aを、剥離させることなくスムーズに案内流路31に流入させることができる。
また、上述した実施形態では、主半径方向においてスリット21dの幅を一定にして形成したが、主半径方向の中心側から外周側へ向かうに従ってスリット幅を漸次大きくしてもよい。このようにすることで、スリット幅を通過する際にも動圧を静圧に変換することができる。
また、上述した実施形態においては、シュラウド21a及び案内翼30を、鋼材を用いて鋳造によって形成したが、他の製造方法で形成してもよい。また、上述した実施形態においては、各スリット21dを機械加工で形成したが、他の加工方法(例えば放電加工)によって形成してもよい。
また、本実施形態においては、案内翼30を、シュラウド21a、板状体33a,33bに対して溶接で接合したが、これら案内翼30とシュラウド21aと板状体33a,33bとを一体的に形成してもよい。
また、上述した実施形態では、作動流体が空気Aの場合について本発明を適用したが、作動流体がエチレンガス等のプロセスガスや、水等の液体である場合にも本発明を良好に適用することができる。
また、上述した実施形態では、遠心式圧縮機Cに本発明を適用したが、軸流式圧縮機に本発明を適用してもよいし、タービンやポンプの回転機械に本発明を適用してもよい。
1…ロータ
2…ステータ
3…抽気室
14…回転翼
21a…シュラウド(仕切壁)
21d…スリット(抽気連通部)
21e…貫通孔(抽気連通部)
25(25a,25b)…流路
30…案内翼
30a…前縁
30b…後縁
31…案内流路
31a…入口
31b…出口
A…空気(作動流体)
C…遠心式圧縮機(回転機械)

Claims (9)

  1. 複数の回転翼を有するロータと、
    前記ロータの周囲に設けられ、作動流体の主流の流路を前記ロータと共に画定するステータと、
    前記ステータの仕切壁を介在させて前記流路に隣接して設けられ、前記仕切壁に形成された抽気連通部を介して、前記主流から抽気された前記作動流体が導入される抽気室と、を有する回転機械の抽気構造であって、
    前記抽気室内における前記抽気連通部の下流側のみには、前記ロータの円周方向に互いに間隔をあけて複数の案内翼が配列され、
    互いに隣り合う前記案内翼の間に形成された案内流路の流路断面積が、前記作動流体の入口側から出口側に向かって大きくなるように設定されていることを特徴とする回転機械の抽気構造。
  2. 複数の回転翼を有するロータと、
    前記ロータの周囲に設けられ、作動流体の主流の流路を前記ロータと共に画定するステータと、
    前記ステータの仕切壁を介在させて前記流路に隣接して設けられ、前記仕切壁に形成された抽気連通部を介して、前記主流から抽気された前記作動流体が導入される抽気室と、を有する回転機械の抽気構造であって、
    前記抽気室内における前記抽気連通部の下流側には、前縁側が前記ステータの仕切壁の外表面に当接する案内翼が、前記ロータの円周方向に互いに間隔をあけて複数配列され、
    互いに隣り合う前記案内翼の間に形成された案内流路の流路断面積が、前記作動流体の入口側から出口側に向かって大きくなるように設定されている回転機械の抽気構造。
  3. 前記案内流路は、前記作動流体の入口が、前記抽気連通部を通過する前記作動流体の流れ方向に向けられて開口していることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転機械の抽気構造。
  4. 前記案内流路は、前記作動流体の出口が、前記ロータの主半径方向に向けられていることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか一項に記載の回転機械の抽気構造。
  5. 前記案内翼は、前縁側から後縁側に向かうに従って、前記ロータの円周方向に対する角度を大きくするように延在していることを特徴とする請求項1からのうちいずれか一項に記載の回転機械の抽気構造。
  6. 前記仕切壁の抽気連通部は、前記ロータの回転翼に対向していることを特徴とする請求項1から5のうちいずれか一項に記載の回転機械の抽気構造。
  7. 前記抽気連通部は、前記ロータの円周方向に延びるスリットであることを特徴とする請求項1から6のうちいずれか一項に記載の回転機械の抽気構造。
  8. 前記抽気連通部は、前記ロータの円周方向に間隔をあけて複数形成された貫通孔であることを特徴とする請求項1から6のうちいずれか一項に記載の回転機械の抽気構造。
  9. 前記貫通孔は、前記案内流路の入口に連通するように形成されていることを特徴とする請求項8に記載の回転機械の抽気構造。
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